1234.2010年9月29日(水) 堀武昭さん、国際ペンクラブ専務理事・事務局長に

 朝日朝刊を見て日本ペンクラブ常務理事の堀武昭さんが、昨日国際ペン東京大会代表者会議で国際ペンクラブ専務理事・事務局長に選出されことを知った。欧米人以外で選ばれたのは初めてだという。3日前に国際ペン東京大会歓迎式の帰りに、小中陽太郎さんから役員選出についての裏話を聞いたばかりである。それにしても一大慶事であり良かった。専務理事は会長に次ぐ役職で3年間の任期であり、明日正式に就任する。ちょうど明日開かれるフェアウェル・パーティには出席する予定なので、直接彼にお祝いの気持ちを伝えたい。

 さて、海事センターで「そこが知りたい 観光・都市・環境」編集会議を行い2度目の校正を行った。他の執筆者の原稿について気がついた点や、アドバイスを伝えるのは難しい。こちらが良かれと思って、また間違いを率直に指摘しても相手はそう素直に受け取らないケースがある。挙句には人それぞれの考えがあるからと言われたり、粗探しをされても困るというようなことを言われることもある。しかし、間違いは間違いであり、良い本を作るためには超えなくてはならない、虚虚実実の駆け引きであり、嫌なことではあるが、やはり伝えなければならない。その編集作業も軌道に乗って漸く終盤に入った。一応今月末までには出来上がる予定である。

 それにしても共著というのは難しい。しばらく共著には関わりたくない。来年は単独で書き下ろしを書きたいものである。

 このところ大阪地検主任検事の証拠品改ざん事件で、検察全般に対する世間の風当たりが強い。駒沢大学の公開講座で冤罪に関するビデオを見せてもらった。昨年の講座でも観たもので、浜松市内の幼児殺人事件の冤罪の経緯を克明に追ったものである。平成3年に起きた事件だが、犯人とされた男性は、10年近い刑期を終えて出所した。幼児を殺害した真犯人は母親で、その母親と交際していた男性が一時自白したが、実は母親に罪を着せられていた。ところが問題は判決が出る前に母親が罪を認め、その自白場面が録音されていたにも関わらず検察側はその事実証拠を提出せず、刑が確定し、男性が満期服役したことである。

 母親が自白した証拠を検察が隠して、罪のない男性に罪を負わせたのである。理不尽極まりない。検察は無罪の人間を殺人犯に仕立て上げたことになる。新しい証拠が表れない限りは、再審出来ないというのも不条理である。明らかに冤罪であるが、権力に対抗して再審にまで持って行くのは並大抵のことではない。現実にこういう事態があったことを考えると恐怖をすら覚える。

 今回の証拠品改ざん事件にしてもさもありなむと思わせられる。深く考えさせられる問題である。

2010年9月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com