1261.2010年10月26日(火) 高校同級生が文化功労者に

 来る文化の日は私にとって72回目の誕生日に当たる。その文化の日に文化勲章受章者は皇居内の文化勲章親授式で天皇・皇后両陛下から直接お言葉と勲章を賜る。翌4日には文化功労者に対する顕彰式がホテル・オークラで行われる。今日発表された文化勲章受賞者は、各界でそれぞれ業績を残された著名な7人であるが、その中に先日ノーベル賞受賞が決まった鈴木章博士と母校湘南高校の先輩・根岸英一博士がおられる。お2人は文化功労者にも選ばれている。

 嬉しいことに、文化功労者には「世界のホームラン王」王貞治氏、女優の吉永小百合さん、漫画家の水木しげるさん、歌舞伎の市川猿之助さん、iPS細胞の山中伸弥・京都大学教授ら錚々たる著名人と並んで、高校の同級生・中西準子さんと21年も後輩の指揮者・大野和士さんが選ばれた。今年は母校も当たり年というのか、ノーベル賞1人、文化勲章1人に文化功労者が3人の輩出である。

 中西さんは1年生の時、同じクラスだった。50人の同級生の中には女生徒はたった3人しかいなかったが、彼女らはみな成績が良かった。特に、中西さんは目だって優秀で、オカッパ頭で印象的な容姿とともに鮮明に覚えている。確かお父さんは上海・東亜同文書院を出た、バリバリの日本共産党中央委員で参議院議員でもあった。ゾルゲ事件にも絡んでいたように思う。入学早々クラスで、大学出たての「生物」担当、与野主計教諭から、クラスの何人かに好きな歌を唄いなさいと言われて、私が愚かにも津村謙のヒット曲「上海帰りのリル」を唄ったのに対して、彼女は恐らく当時同級生の誰もが知らなかったであろう労働歌「第1インターナショナルの歌」を堂々と唄って同級生を唖然とさせた。人間的スケールが違い、とても歯が立たなかった。

 彼女はその後横浜国立大学工学部へ進学して、卒業後横浜国立大学と東京工業大学で教授を務めた。現在は「産業技術総合研究所安全科学研究部門長」という長い肩書きの職務をこなしている。確か昨年何とかいう勲章を授与されていると思う。文化功労者の対象となったのは、「環境リスク管理学」というらしいが、素人には中々難しい。60年安保でも活動していたようだが、デモの現場で出会ったことはなかったし、高校卒業後はまったく接触はない。

 まあそれでも同級生が文化功労者に選ばれるとは嬉しい限りであり、パワーを戴いたような気がする。

 さて、首相辞任直後に「総理たる者、その影響力をその後行使しすぎてはいけない。従って、私は次の総選挙に出馬をいたしません」と次の総選挙で引退すると大見得を切った鳩山由起夫・前首相が、いとも簡単に前言を撤回した。「党の状況が思わしくない」ので、まだ自分に果たしうる役割があるというのが、その理由だそうである。冗談じゃない。鳩山氏に委ねるべき役割はもうない。小沢一郎氏と並んで散々政治とカネの問題で騒ぎを引き起こしたのは、ご自身ではなかったのか。

 その一方で、首相としては普天間基地移設問題で稚拙な対応に終始して政治を混乱させて命脈が尽きたばかりではないか。この間変心に至るまでに、たったの4ヶ月しか経っていない。あまりにも口も腰も軽く、軽佻浮薄すぎるのではないか。国民は鳩山氏の無責任と不正なカネの問題、実行力のなさ、不誠実さ、等々をしっかり見抜いてしまって、もう従う気持ちなんてどこにもない。ご自分を一体何様と思っているのだろうか。政治的能力がないことをはっきりさせた鳩山氏には、最早政治力を行使することを国民が望んでいないことは明白である。そんなことぐらいちょっと考えてみれば分りそうなものである。第1自己批判も出来ない人に国政で力なぞ発揮出来る筈がないではないか。今もって政治家として自らの無能ぶりに気がつかない。そのうえで再び背後で、後輩を操ろうとするその鉄面皮ぶりには、呆れて物が言えない。相変わらずノー天気なぼんぼんである。あまりにも情けない。

 案の定、地元の支援者や住民ですら呆れ果てている。かつては、日本のトップに立った人が生き恥を晒し、一度は諦めた国会議員の座になおしがみつこうというのは、あまりにも厚顔無恥で不謹慎である。

2010年10月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1260.2010年10月25日(月) 外国人訪日旅行の新たな問題点

 韓国・慶州のG20 の財務相会議が行われ、断片的なコメントを公表しているにも関わらず、ドル安、円高傾向は一向に止む気配がない。今日は15年ぶりに一時1$=80.45円の水準にまで円高が進んだ。ドルの価値がこれだけ下がってもアメリカの為替対策が無為で効果を発揮しないのは、アメリカの経済力が明らかに地盤沈下していることを表している。アメリカ政府の財政当局も、これといって有効な手を打てない。国内で洩れてくるのは、経済界から悲鳴ばかりである。

 新しくなった羽田国際空港から出国してみたくなり、韓国へ行くことを決めた。空港の利便性を実体験してみたいのと、低価格ツアーの実態をよく見てみたいということ、さらにまだ見学していない韓国内の世界遺産を見学してみたいと欲張った。

 先月新聞に低価格の韓国ツアーの広告が載っていた。その中のひとつのツアーが、内容的に希望に合っていたので、大分時間が経過してはいたが、電話で問い合わせてみたら、設定されたツアーはすべて満員でキャンセル待ちが大分あるとの話だった。この不景気に随分景気の良い話である。そうこうしている内に先日同じ会社で同じようなツアーの広告が掲載された。新しい羽田空港新滑走路から飛び立つツアーで、販売価格も両ツアーともにまったく同じだ。前のツアーには、「統一展望台」と「自由の橋」がセットされていたが、それがない。

 また、陶器の産地である「利川」も含まれていない。利川はソウルに近く、2008年正月に冷凍倉庫が大爆発して40名以上の死者が出たが、日本のメディアが一度報道して直ぐ報道を止めた事故があったところだ。この不審な動きについては「知研フォーラム」にも論稿を寄稿した。その利川が2番手のツアーでは入っていない。ちょっと残念だが、まあそれは次回に譲るとして、低価格ツアーで出かけることに今日決めた。これらのツアーも千客万来のようだが、何とか12月6日に出発するツアーの予約が取れた。韓国は2年ぶりだが、ゆっくりソウルと慶州の旅を楽しんできたい。

 さて、いま政府も外国人旅行客を呼び込むことに力を入れている。2008年には観光庁も発足して組織は出来ている。だが、やはりというべきか、最近の中国人観光客の来日で大きな課題が持ち上がった。今日の日経「Monday Nikkei」コラムによると、アジア人を手配する国内旅行のクォリティが急速に劣化してきているというのである。日本人観光客が参加する低価格ツアーの品質がよく問題になるが、これと裏腹の関係にある。中国人の訪日旅行の平均は5泊6日で約5万円とされる。登録制度がなく価格次第で安易にハンドリングを引き受ける、手配業者がいることに問題があるようだ。

 観光庁は、日本人に関わるツアーなら問題だが、外国で募集した外国人のツアー内容を日本の法律で規制するのは難しいとして、外国人旅行者の保護には消極的である。つまり外国人の団体旅行に関しては、現状では野放し状態である。ツアーの品質は下がり、日本に対するイメージも徐々に低下することははっきりしている。

 でも国は今のところ解決のための手を打つ気がない。私自身も外国人旅行者に関するこういう視点をいま初めて知ったようなものだ。そう言えばそうだ。このまま放置すれば、いずれは日本人の国内旅行の品質にも関わってくる問題だ。やはり、ツアー内容を維持出来るだけの、ある程度のルール化は必要ではないだろうか。今後議論が交わされることを期待している。

2010年10月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1259.2010年10月24日(日) アホ教師のオンパレード

 今朝のテレビ番組を観ていて有識者とされる人が案外事象の背後にある事情を知らないことに意外な感じを受けた。TBS「サンデーモーニング」で、準レギュラー・コメンテーターを務める田中優子・法政大教授である。著名な大学教授が成田空港開港の経緯を知らないのには、驚きを通り越して呆れたほどである。

 尤も田中教授が初めて海外へ出たのが成田空港からだったそうだから、初期の国際空港としての羽田空港自体に関心が薄かったのかも知れないが、それにしてもお粗末なトーク内容だった。田中教授が、なぜ立地の良い羽田を棄ててまで成田へ国際空港を移したのかという、素朴と言えば素朴と言えるノー天気な発言には唖然とした。成田以前に三里塚や富里空港の話も出てすったもんだの末に、周辺住民の激しい反対の中で、敢えて成田空港開設の最終計画が固まったのは、その当時羽田拡張計画がどうしても不可能と判断されたからである。国際化時代を控え国際航空事業の需要が増大する中で、已むに已まれず少ない選択肢の中から苦渋の決断により決定したのが、成田空港開設計画だったのである。田中教授はどうもその辺りの事情に疎いようだ。

 当時羽田が拡張出来なかったのは、新D滑走路の周辺は多くの漁民の生活権が絡み、加えて都心の騒音問題が顕在化したからである。今では漁民の生活権問題は無くなった。こんな当たり前の裏事情は、当時多少なりとも羽田問題に関心がある人なら誰でも知っている話だ。少し調べれば分ることを調べもせず、江戸時代文化・風俗の専門家かも知れないが、社会評論家のようにコメントを述べるのはいかがかと思う。近ごろの学生はあまり勉強しないと言うが、指導する教師も手を抜いて事前に調査すべきをしないのは、無責任な所業だと思う。

 まったく視点は別だが、世の教師の中にはバカに百万倍もかけたような、「人間失格」教師がいるものだ。過日小学校の算数の応用問題で、1日に3人殺したら全員を殺すのに何日かかるか、と生徒に出題して周囲を仰天させた愚かな教師がいた。

 今日の朝日新聞を見ると、また馬鹿な2人の教師の例が出ている。ひとりは、都内杉並区立小学校の23歳の女性教師で、とても3年生の子どもに出題するような問題ではない。「3姉妹の長女が自殺し、葬式があった。その葬式に来たカッコいい男性に次女がもう1度会うためにはどうすればよいか」という、まったく常識外れの不適切な問題を提起した。その答は「三女を殺す」というのが正解だったというのだから、呆れて開いた口が塞がらない。

 もうひとりのアホ教師は、愛知県立商業高校の24歳の若い商業科の教師だった。同校3年生に「校長を暗殺した犯人は誰か?」という設問を与え、答の選択肢の中には7人の同校教師の実名が書かれていたという。校長が息を引き取る間際に残した数字、「41124」から犯人を捜すというクイズまがいの答だった。数字は横書きで、上下を逆さにすると「カていカ」と読めることから、「家庭科」の教師が「犯人」だったという。

 もちろんすべての教師が悪いと言うのではない。だが、最近の教師の中には平気で常軌を逸した行動に走る異常教師が少なくない。教え子のスカートの盗撮行為を行ったり、セクハラ的スキャンダルを起こす教師も結構マス・メディアで報道される。こういう教師は性格異常者である可能性が高い。やはり入口のところで教育委員会がきちんと人物鑑定をしないと、いずれまた同じようなスキャンダルを引き起こす「人間失格」教師が出てくるに違いない。いい加減にしてもらいたい。

2010年10月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1258.2010年10月23日(土) ひとつの会議で問題が解決出来なくなった?

 定期的に通院している松本整形外科の松本昇先生には、もう6年も診ていただいている。気軽に相談することが出来るが、昨日いつも通りPC作成の血圧表を前にして話し合った。自宅で毎日3回計測しているが、高くても140以下に落ち着いてきたので、血圧ではあまり心配することがないという話だった。ただ、いつも夜は就寝前の12時より少し前、朝は8時前に計測しているのは、普通より就寝と起床時間が遅く一般のお年寄りのパターンとは違うと笑っておられた。

 結局昨日の検査ではCRP測定のため血液検査を行ったが、この数値が0.3以下に落ちないのが原因で、未だに医院通いを続けているようなものだ。前回8月にはCRP0.64だったが、少しでも基準値0.3を下回ってほしいものである。

 横浜市内に住む長男家族がやってきた。子どもが3人もいるから賑やかこの上ない。妻は買い物につきあわされ、夕食は桜新町玉川通り沿いの価格がリーズナブルなファミレスでもてなす。だが8人も揃うと大枚1枚は軽く飛んでいく。3人の孫が図画や運動会などでがんばり、活発で元気なのが嬉しい。 

 このところあちこちで大きな国際会議をやっているが、今は名古屋のCOP10、韓国・慶州のG20 、そして来月は横浜のAPEC、ソウルのG20首脳会議、ベトナムのASEAN+日中韓首脳会議、等々ひっきりなしである。それだけ世界中に1国だけでは解決出来ない、大きな問題が生じていることを意味している。

 その中で、慶州では財政担当者G20の最中に急遽G7を開催することになった。何のことはない。先月カナダで開催したG7で討論の時間が足りず、充分話し合えなかった時間的な不足分を補うためのG7補足会議である。あの時の共同宣言は一体何だったのか。世界の大国の財政担当首脳が集まって何も決められなかったということになる。まるで小田原評定ではないか。本来の会議で充分話し合いが為されなかったから、別の会議の場を借りてその会議の補足会議を行うなぞ、本来の会議の目的と設営はどうなっていたのだろうか。これはあまりにも会議が多く、出席者が忙し過ぎて本来の会議に気持が集中出来ていないからではないか。こんな形の会議では成果は覚束ないと思う。

 昨日G20でアメリカのガイトナー財務長官が、現在の通貨安戦争へ誘導する各国の外為政策に釘を刺すように、各国経常収支の不均衡是正のため、各国に経常収支はGDPの4%以内との数値目標設定を突然提案した。

 しかし、G20の共同声明には、通貨安がターゲットとされたドイツや中国の反発も予想されているため、数値は盛られないことになりそうである。よく考えてみると近年大きな会議ほど成果が少なくなってきたような気がする。これから国際間で益々難しい問題が持ち上がろうとする時代に、それらが話し合いで解決出来なくなるようではノーベル賞も、核もへったくれもないではないか。

2010年10月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1257.2010年10月22日(金) 世界が愛想を尽かす、ならず者国家中国

 ここ数日メディアでは検察制度に関わる議論や情報が喧しい。今朝の新聞はトップ頁から社会面まで、特捜部主任検事の改ざん事件から、それに伴う主任検事の2人の元上司の起訴、同じく懲戒免職、2人の否認と最高検に対する全面対決、関係者の処分発表、そして大林宏検事総長の謝罪の記者会見と目白押しである。加えて、小沢一郎・民主党元代表の検察との対決姿勢がある。これまで検察制度に対して不審や不満はあったにせよ、これほど多く1度に国民の不信感が表沙汰になったのは珍しい。恐らく空前絶後ではないだろうか。

 いま検察制度に対する信頼は大きく揺らいでいる。冤罪問題によって、その解決のための有力な手段のひとつと考えられている可視化がここへ来て大きくクローズアップされている。これまでの取調べが検察のストーリーに乗らされた、容疑者の供述調書に基づいた自白を拠りどころにして容疑者を起訴してきたことから、真実が隠蔽されているとの反省もある。解体も視野に特捜部の存在自体にメスを入れるべきではないかとの論調も見られる。

 菅首相から、柳田法相を通して、失われた国民の信頼を一刻も早く回復することが大切とのメッセージが検事総長に伝えられた。大林検事総長は、前代未聞の事態に至ったことを深くお詫びしたいと述べ、全力で信頼回復に努める決意を示した。

 実際悪を取り締まるべき検察が信頼出来ないのでは、国民としてはあまりにも心許ない。1日も早く信頼できる道筋を示して欲しいと思う。

 さて、尖閣諸島事件以来日中間の外交関係にきしみが出ているが、それに伴い中国は経済、及び社会関係においても日本に対して極めて厳しく、場合に応じて意地の悪い対応を突きつけている。日本に対してばかりでなく、このところ中国は経済力を背景に世界へ向けてもやりたい放題の所業に及んでいる。日本政府首脳は、事を荒立てることは事態を悪化させる一方と、比較的冷静な発言で大人の対応をしているが、中国政府は世界的に希少価値のあるレアアース(希土類)をほぼ独占的に産出出来る有利な立場を逆手にとって、まず日本に対して全面禁輸に近い措置を取った。これに続いて欧米諸国へもレアアースの禁輸措置を取った。他国の弱みにつけこんで、ここまでやるかと思わせられるほど相手を困らせようとする経済制裁的対応である。とても余裕ある紳士の取るべき態度ではない。アメリカ政府は、中国のやり方は世界貿易機関(WTO)違反であると中国に再考を促しているが、中国は禁輸疑惑を否定している。今日になって、日米が共同歩調を取り、WTOへ提訴することを検討し出した。それにしても、‘成金’中国の傲慢不遜な行動には世界中が呆気に取られている。

 今朝の朝日新聞に著名な経済学者が書いた「ニューヨーク・タイムズ」10月18日付記事が紹介されていた。一昨年ノーベル経済学賞を受賞した、ポール・クルーグマン・米プリンストン大教授の中国のレアアース禁輸について書いた論稿「ならず者の新興経済大国」である。

 クルーグマン教授の論文の主旨は凡そ次のように要約されると思う。第1にレアアースについては、各国が中国以外の供給源を開拓する必要性がある。第2に世界で最も新しい経済超大国・中国がその地位に伴う責任を引き受ける準備が出来ていないことを証明しており、ルールに従って行動する意思を持たない、ならず者の経済超大国の姿であると断定していることである。

 指摘はまったくその通りであるが、では世界はならず者国家中国に対してどのように有効な手段をとろうとするのか。相変わらず確たるアイディアはなく前へ進めない。

2010年10月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1256.2010年10月21日(木) 羽田空港、国際空港として再スタート

 今日羽田空港・国際線旅客ターミナルビルがオープンした。新しい滑走路も使用開始された。新滑走路は海上に杭打ちして建設されたもので、昨年12月にJN協会の空港見学会で訪れたところだ。これからは本格的な国際空港として再稼動することになる。

 振り返ってみると1978年に成田空港がオープンして以来、国際線は成田、国内線が羽田に棲み分けされてチャーター機以外は一部の近距離定期便を除いて、羽田で国際便が運行されることはなかった。その国際線に乗って一昨年韓国・ソウルへ行ったが、その時利用したターミナル建物は、掘っ立て小屋と呼んでも良いような、狭くごみごみした感じだった。その建物も昨日12年の歴史に幕を閉じた。

 1978年に激しい空港闘争の中で開港した成田国際空港は、反対デモ隊によって度々空港施設を破壊され、挙句の果てに開港直前に暴徒が管制塔にまで入り込み、航空管制機器をメチャメチャに破壊した。そのため空港開設日は延期に次ぐ延期となり、いつ成田が使用可能になるのか、その当時多くの海外旅行客を抱えて随分悩まされたものである。度々変わる新空港情報に散々翻弄された経験も今や懐かしい。

 近い内にこの新滑走路からいずこかへ飛んでみたいものである。

 さて、15日に小沢一郎・民主党元代表が起訴議決の執行停止を申し立てたことに対して、18日東京地裁はその申し立てを却下した。普通ならこれを受けて腹を据え、小沢氏側は正面から堂々裁判で争うべきである。小沢氏は現在の検察制度と検察官がどうもお気に召さないらしい。力づくでも検察と対決し、自らに不正がなかったことを国民に訴えたいようだ。勘ぐるなら、出来れば圧力を加えてでも自らの正当性を証明したいらしい。

 しかし、いま行っている手法や手続きは、決して世論の支持を得られるものではあるまい。今朝の朝日新聞によれば、検察官の罷免を決める権限を持つ「検察官適格審査会」のメンバーが今月に入り一部交代し、小沢氏に近い国会議員が増えたという。これは一体どういうことだ。あまりにも恣意的ではないのか。審査会のメンバーは衆参両院議員6人を含めて11人であり、その中の9人が検察官として職務を遂行するに適しないと判断すれば、罷免される可能性がある。小沢派議員が1人だけだったのが、ここで4人に増員された。今回メンバー入りしたある民主党議員は、こういう馬鹿なことまで発言している。

 「『小沢系が多い。検察官の罷免もありうる』という話になるだけでも、政治的メッセージとしていい」だと。国会議員の仕事を何だと思っているのだろうか。検察制度をどう考えているのか。彼らは正邪の区別もつけられず、3権分立も知らないようだ。単なる小沢のお先棒担ぎではないのか。こういう議員こそ罷免させたい。

2010年10月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1255.2010年10月20日(水) 死刑制度は存続か、廃止か。

 駒沢大学の講座で清田義昭講師が前回に続き、死刑制度は是か非かをテーマに講義された。今日は連続殺人犯として昭和47年に4件の連続殺人事件を犯した永山則夫の経歴と獄中で移り変わる胸中を紹介したNHK・ETV特集ビデオ「死刑囚・永山則夫―獄中28年間の対話」を観せてくれた。数々の賞を獲得した骨太いドキュメントである。

 あまりにも残虐な凶悪犯罪は、当時世間を恐怖のどん底に陥れた。都内のホテルを皮切りに、京都、函館、名古屋と短期間に広い地域で犯した凶悪殺人事件は日本中を驚かせたが、まもなく逮捕された犯人の実像を見て再び衝撃を受けた。何とその時犯人永山則夫は、19歳の未成年だったのである。通勤途上山手線沿線に見える犯人逮捕の現場周辺を通るたびに、事件を思い出させられたものである。

 今日のドキュメントでは、逮捕された永山は幼児期、成長過程を通して極貧生活の中で親からも見捨てられ、どこにも居場所がなかった。犯罪の原点はこの貧困にあったと思われる。第1審死刑、第2審で無期懲役、そして最高裁で逆転死刑が確定し、1997年8月刑が執行され48年の生涯を閉じた。

 この間一時永山は、オランダの社会学者の書を引用して、罪を犯した真の原因は貧困に苛まれた社会にあると獄中から訴え続けた。獄中で文字を覚え、読書に耽溺した。マルクスやドストイェフスキーの作品も読み漁った。支援者も現れ、中でもアメリカ在住の女性と文通を通して親しくなり、彼女と獄中結婚をして作家活動をスタートさせ獄中出版までして、「無知の涙」「木橋」はベストセラーにまでなった。印税を被害者へ贈呈することを申し出て一部の貧しい被害者はそれを受け取った。

 結局紆余曲折の末、死刑確定の直後ただひとり自分を心から理解してくれた夫人とも離婚した。逆転判決の際「永山基準」と言われた判決に際して、永山事件から得たヒントを判断の参考にするため分析する法律的基準を作成させた。

 深く考えさせられたビデオである。先週清田講師は個人的な考えと断ったうえで、死刑制度には反対と仰った。昨年5月に裁判員制度が導入されて以来、一般市民が裁判に参加するケースが増えてきた。しかし、これまで死刑が予測されるケースはなかった。ところがまもなくある事件が持ち上がってくる。その殺人犯は罪のない女性を2人も殺害している。ひょっとすると死刑判決が出る可能性がある。それらを意識したうえで、清田講師は議論の材料として問題を提起された。

 しかし、あまり討論する時間がなく、踏み込んだ議論にはならなかった。講座終了後、清田講師に判断の基準として、ひとつの考えを直接尋ねてみた。複数以上の殺人を犯した極悪非道な犯人に、死刑でなく終身刑を課した場合、この犯人を一生収監しておくために係る経費は、税金で賄うことになる。住居費、食費、医療費などを終生手当てするのは、国民としての義務を果たし、真面目に働きながらも貧しい生活を余儀なくされている人々に比べて不公平ではないかという点である。清田講師も即答せず、難しい問題だと仰っていた。

 人間が人間を裁くことがいかに難しいか。そう簡単には結論は出ない。

2010年10月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1254.2010年10月19日(火) 民主主義を都合良く解釈する人たち

 15日小沢一郎・民主党元代表が過日下された第5検察審査会の起訴議決に対して、起訴議決の執行停止と強制起訴に向けた指定弁護士選任の仮差し止めを申し立てた問題で、東京地裁は昨日申し立てを却下する決定をした。小沢氏側はこれを不服として即時抗告するものとみられている。

 地裁は検察審査会を準司法的機関と位置づけ、「起訴議決も刑事司法手続きであり、行政処分ではない」と指摘した。更に検察審査会法上で起訴議決の不服申し立ての規定がない点などを挙げて、「起訴議決の適否は、刑事訴訟法に基づく公判手続きで争われるべきであり、行政訴訟での訴えは不適法」と結論づけた。東京地裁の決定は当然だと思う。

 これに対して小沢氏側は今後どういう対応をするのだろうか。長い闘争になるのではないだろうか。いずれにしろ小沢氏の政治的力と求心力は、衰えていくことになるだろう。

 今年7月前区長の辞職に伴う区長選で当選した東京都杉並区長が、前区長が制定した多選自粛条例を廃止する方針だという。その言い分は「立候補と投票に関する権利は民主主義の根幹にかかわるもので、条例というローカル・ルールで縛るべきではない」と話している。確かに前段の部分はご尤もである。だが、この区長は自分自身が多選を目指しているから自粛廃止を行動に移そうとしているのではないか。前任者が採用した条例をいとも簡単に捨て去ろうとする行動については、この論理だけでは納得出来ない。それなら、自分が当選した区長選はほんの4ヶ月前のことであり、これだけ重要な決定について選挙当時すでに考えていた筈である。ならば、なぜ立候補の際多選容認の考えから、条例廃止の考えがあることを堂々と区民に訴えなかったのか。

 さらに言えば、前段の話は一応筋としては通っているが、多くの選挙制度の中で多選禁止、或いは自粛が注目を集めているのは、多選で当選した人が周りを側近で固めて独断的に政治を進める傾向が強く、長い間一部の人とだけ業務を進める人間関係が、つい汚職の危険性を招来するとみられるからである。そんなことは、アメリカ大統領の立候補に2期8年の多選禁止があることでも明確ではないか。民主主義の母国であるアメリカ合衆国の大統領任期にしても、そういう弊害を勘案して最長で2期8年に、ロシア大統領も2期10年に限定している。これはむしろ真の民主主義を守るためには、その方が弊害が少なく現実的だと考えられたからではないか。実際国内でもまだ少数ではあるが、多選自粛の動きは加速している。

 杉並区長は、この際前区長の理念を放擲する前に、多選の可否を選挙民に問うべきではないか。あまりにも自己都合で勝手に決めている。こういう人には民主主義を論じる資格はないと思う。

2010年10月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1253.2010年10月18日(月) 中国の小児病的言動にげんなり

 共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」の最終校正原稿を出版社へ提出してきた。これでもう修正することは出来ない。自分にとってもよもやもう書き直すことはないだろう。今日の原稿は前回の校正原稿から何箇所か訂正し、編集者にも納得してもらった。これで来月初旬に新しい書籍が世に出る。今回は先月開催された国際ペン東京大会記念として、ドキュメントを書くつもりで準備を進めていたところ、今年になって偶々この共著プロジェクトが入ったので、ドキュメントを来年に譲ったものだ。これで次の作品として1年遅れてしまったが、旅行関係のドキュメントに拍車をかけて来年何とか上梓したい。

 ここ2,3日中国国内各地で反日デモが頻発して、日本商店や料理店が暴徒に襲われている。成都、西安、鄭州、綿陽に続き、今日は湖北省武漢でも反日デモが起きた。成都では一昨年大地震があり、その際日本からも救助隊が駆けつけ被災者のために支援した。そんな人道的な援助もありながら、どうも中国の若い人たちは何でもかんでも日本が悪いと言って日本に不満をぶつけている。マス・メディアの一般的な報道では、反日グループは一部の若者が暴れているのであり、デモ隊の本当の狙いは共産党の1党独裁と民主化抑圧に対する反発、そして貧富の格差に対する不満だと指摘している。

 中国国内にある二極構造は経済発展とともに進み、今や都市部の富裕層と農村部の貧しい農民との経済格差が拡大し、地方では学校は出ても就職も難しくなっている。一方、太子(プリンス)党と呼ばれる国家首脳の師弟らの成功や、官庁や会社内における出世が、貧しい階層にとって羨望の的となり、その反動が反感となっている。その過程で不満が政府へ向かう前に、江沢民・前国家主席下の愛国教育で反日的な教育を受けた若者が、反日行動へ走ったのではないかとも言われている。

 現在中国では5年に1度開かれる第17期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が今日閉幕となった。この時期に各地で反日デモを行っているが、その地下深くには反体制のマグマが沸々としている。中国外務省の見解も的外れで、体制安泰を願っている様子が見え隠れしてまったく誠意が見られない。若者のデモを擁護するかのように、「一部の群集が日本の誤った言動に対して義憤を表明することは理解出来る」と述べたのは、こう公表しなければ彼らの暴挙が中国政府に向かうことを懸念したからにほかならない。外国へ迷惑をかけることにかけては、国民が国民なら、国家も国家である。

 今日の5中全会で、党中央軍事委員会副主席に習近平・国家副主席が就任し、ポスト胡錦濤ということがはっきりした。習氏は父親が一時失脚したとは言え元副首相であり、いわゆる太子党である。2年後には胡錦濤路線を継承していくことになるらしい。だが、太子党の習近平と共産主義青年団(共青団)出身の胡錦濤とは出身母体が異なり、今後胡派と習派の権力闘争が激化する恐れがある。2年後の習近平体制が発足した時に一波乱あるのではないか。

 それにしても胡錦濤も、温家宝も金正日も偶然とは言え、同じ1942年生まれである。おかしなことをやる国は国家の人的骨格がおかしい。中国も最近の言動は傲慢で、不誠実だと思っていたら、何と世襲制度を敷いている北朝鮮に似てきた。やれやれである。

2010年10月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1252.2010年10月17日(日) 靖国神社とゼミ雑感

 うっかりして大学ゼミ例会の開始時間を間違えて、2時間も早く会場の九段会館へ着いてしまった。これは時間つぶしに困ったと思いながらも、折角だから近くの靖国神社へ久方ぶりの参拝をしようと考えた。

 九段下から九段上へ向かって歩いていると境内の辺りから威勢のいい声が聞こえたので、正面砂利道を進んでみるといなせなお兄さんたちが、お囃子に合わせて2つの大きなお飾りにまたがりご神木を引いている。「祝御柱祭」と書かれた旗や提灯があった。よく見ると「御柱三友会」とあり、米沢、北山、湖東の御柱祭の催しをやっていた。皮を剥いだ長く太い木材を引っ張っていて、そこには「神社御柱御用材」とある。ラッパを吹いていた若者にこの神木を奉納するのか聞いてみたら、これは儀式用で持ち帰ると笑っていた。境内ではお能を披露したり、古物市を開いていたり、靖国神社もいろいろ趣向を考えているようだ。一方で、参道では「国立共同墓地建設反対署名」と旗を掲げて、A級戦犯の分祀に反対する署名活動をやっていた。

 参道傍で「ルソン山中会」の青柳勝正さんと仰る世田谷区三宿にお住まいの85歳の方から、フィリピン・ルソン島の悲惨な状況や戦後の戦友会の歩みや活動について偶々お話を伺う機会があった。左手の指を2本失くしておられた。最近問題になったルソン島の遺骨収集スキャンダルについても嘆いておられた。最近戦友会の方とお話する機会がなかったが、久しぶりに戦地の苦労話をうかがって、かつて遺骨収集事業をお手伝いしていた頃を思い出し気分も爽やかだった。その後靖国神社遊就館を見学したが、興味が尽きず後ろ髪を引かれたが、ゼミ例会まで時間がなくなったので途中で退出してきた。いずれまた見学に来ようと思う。

 ゼミ例会では大体いつも同じ顔が揃うが、心配していた飯田鼎先生と奥様の健康そうなご様子を拝見してほっとした。先生は大正13(1924)年のお生まれなので、今年86歳になられる。ほかの仲間も気にしていたようだが、一様にお元気そうな姿にほっとしていた。卒業後47年が経ったが、先生の前に出るとやはり未熟な弟子であることを痛感させられる。元気なころの先生の前向きな姿を思い出すととても足元には及ばない。やはり毎日遅々としていても着々と前進するしかない。ひたむきな先生の姿に改めてまだまだ勉強が足りないと自戒した次第である。

2010年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com