1717.2012年1月25日(水) 内外で喧しい消費増税論議

 今朝の日経紙コラム「春秋」に「GKB47」を取り上げている。「GKB47」とは何だ?人気グループ「AKB48」にあやかったグループかと思いきや、内閣府が自殺対策強化月間のキャッチフレーズに採用した言葉である。GKBとは何だと思ったら、ゲートキーパー・ベーシックといい自殺予防に取り組む人・ゲートキーパーの基礎的視点から捉えた言葉のようである。47というのは都道府県の数だという。何とまあ次元の低い発想だろうか。元々視野の狭い役人の発想というのは、この程度のものなのだろう。もう少しましなことを考えたらどうだろうか。

 内外ともあまりすっきりしないニュースが多い。昨日開会した通常国会で消費税増税が議論されることは予想されるが、早くも10%程度の消費税では焼け石に水のような話が出ている。まだ8%、或いは10%の増税が決まったわけでもないのに国民の神経を逆撫でする意見が出ているのはあまりにも無神経ではないか。IMFでも日本の財政赤字を憂慮しガーソン次長が、日本は10%の消費税ではとても追いつかず、もっと増税しなければ先行きが心配と述べている。外からこんな内政干渉的な嫌味を言われる前に、日本の財政当局もしっかりしてもらわなければ困る。

 しかし、これだけ財政的に追い詰められているにも拘わらず、これまで無策で押し通してきた政治家と官僚、そしてこれを追及しなかったメディアにも責任があると言える。

 そもそも日本の財政状態が外国から懸念されるのは、国の借金が先進国の中でも抜きん出て多いことによる。今年度末の借金残高は1000兆円の一歩手前の985兆円だそうである。当初は今年度中に1000兆円を超えると考えられたが、政府短期証券の発行残高が減少したことと、国債関連費用が減じたことで辛うじて国の借金は1000兆円内に留まった。しかし、来年度には確実に1000兆円を超える。ここまで放置してきた政府政党と財務当局の無策を今更責めても後の祭りであるが、税収が少ないのにそれに見合った支出に抑えられない政治家に最大の責任がある。この責任は誰も取らない。

 そう言えば、3日前の本稿で指摘した、原子力災害対策本部の会議の議事録を取らなかった致命的なミスに対して、関係者の責任は問わず、処分も行わないことにしたという。一罰百戒なんて考えてもいないらしい。役人に対してはいつも甘くお目こぼしがあるのだ。まったくこのお役人天国ぶりは止め処もない。

 さて、海外へ目を転じると気になるニュースが2件ほどあった。ひとつは、アメリカ大統領選にむけた共和党の候補者選びで、ロムニー氏とギングリッジ氏の激しい鞘当て合戦が露骨になったことで、両者ともに国民にとって許せない利権があったことが暴露された。ロムニー氏には、脱税的な行為があったことである。2010年に約17億円の収入がありながら、法に則った税金を納めておらず、脱税の疑いが浮上した。一方のギングリッジ氏にも2007年サブプライム・ローン破綻の折に連邦住宅貸付抵当公社から多額の報酬を受けていたとお互いに中傷合戦を始めたのだ。

 もうひとつのニュースはイラン関連である。EUが打ち出したイラン産原油の禁輸に対して、イランは敵対的な行為であるとEUに抗議し、核開発は止めないと強気の姿勢は崩さなかった。アメリカとオーストラリアはEUの決定を歓迎する一方で、ロシア、中国、インドが懐疑的な声明を発表したことである。

 そこで思い当たることがある。ロシア、中国、インドが同調する姿勢は、わが「知的生産の技術研究会」特別顧問を長らく務められ、一昨年夏亡くなられた民俗学者の梅棹忠夫先生が名著「文明の生態史観」の中で仮説を立て持論を展開された「第二地域」に、3カ国とも揃って組み込まれていることが偶然とはいえ面白い。生態史観的にこれらの国は歴史的にも、文明的にも、また社会体制的にも同じように行動すると先生は学術的にも珍しい生態史観を提起された。イスラム圏のイランも「第二地域」に属していることを考えると、この原油問題は梅棹先生が「文明の生態史観」の中で指摘された「第二地域」に属する4つの大国がまったく同じ行動を取ったという観点から考えても極めてユニークで興味深い。

2012年1月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1716.2012年1月24日(火) 第180通常国会始まる。

 第3次中東戦争が勃発した1967年の年末、ヨルダンの首都アンマン市内の丘の上でヨルダン軍兵士によって突然身柄を拘束され、しょっ引かれてから今年で丁度45年の節目の年を迎える。5年後の50周年記念という方が区切りとしてはすっきりするが、その時は齢78歳になっているので肉体的に少々タフである。それで45周年のこの機会にもう一度拘束された現場を訪ねて、なぜあの時捕まってしまったのか、現場周辺を冷静に検証してみたいと思っている。あの時はひとり旅だったし、戒厳令下にあって誰も彼もが神経はピリピリしていて治安も良くなかった。

   実は、ある旅行代理店の企画にヨルダン6日間の旅というの画があり、世界遺産・ペトラ遺跡、死海とともにアンマンを訪ねるツアーであるので、その説明会に今日顔を出してみた。このツアーの難点は残念ながらアンマンに滞在はするが宿泊をしないため、事件現場を検証する充分な時間がないことである。自分だけアンマンに1泊して遅れて帰国する、所謂延泊の可能性を尋ねたところ、それはできないという回答だった。かつて現役時代私自身そういう取り扱いを受けたこともあるし、他方面のツアーでこの延泊のシステムを取り扱っているので、手配できない理由を尋ねたところ、まだアンマン航路便は利用者が少ないから航空会社との間にレア・ケースの条項は契約されていないとのことだった。実際はどうなのか。ひとりのお客の余計な希望を受けたら、面倒だからとの考えではないかと邪推してしまう。これから旅行計画をどう立てるかよく考える必要がある。

 第180通常国会が今日召集された。野田首相は施政方針演説を行ったが、施政方針のポイントは、大震災からの復旧・復興、社会保障と税の一体改革関連法案の提出、消費税収一部を除き社会保障費用に充当、衆議院議員定数削減、原発依存度低減等々である。野党はほとんど民主党案に反対してまなじりを決して衆議院を解散に追い込もうとしている。しかし、消費税は上げないと国の財政が益々苦しくなることは政治家はみんな承知しているはずである。自民党は元々消費税10%案を考えていた。それがなぜ民主党案に反対するのか釈然としない。与野党の立場が代われば、何でも反対するのか。野田首相が言うように政局を止めて大局に立って政治家として国民のために行動してもらいたい。

 野田首相も言及した減原発については、今月6日に国は原発の運転期間を40年と発表した。その後まもなくして40年で廃炉ではあるが、最長20年の延長を認めるとの例外規定を設けた。今それが物議を醸し揉めている。40年プラス20年という決め方はアメリカと全く同じである。これでは、60年間の稼動を認めるということになるが、専門家からは40年と延長20年についても科学的根拠がはっきりしないとの反論がある。どうも「再稼動ありき」のうえにペンキを塗りたくったようだ。私流に解釈すれば、60年の期限切れというのは、鉄筋建造物の経理上の耐用年数である60年の減価償却期間に合わせたのではないかとつい勘ぐりたくもなる。

 ともかくこれから当分国会論議が交わされるだろう。しかし、今は緊急時である。少しは中身の伴った議論を戦わせてもらいたいものである。

2012年1月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1715.2012年1月23日(月) 何だか嫌な予感がする。

 自治体の首長選挙が各地で行われているが、昨日行われた滋賀県大津市長選挙が一躍脚光を浴びることになった。新市長に当選した越直美氏は36歳のうら若き女性弁護士である。滋賀県は嘉田由起子知事と並んで県庁所在地市長も女性が抑えた。女性市長としては一昨年当選した38歳の稲村和美・兵庫県尼崎市長の記録を破る最年少女性市長である。

 特筆すべきは、3回目の当選を目指した 70歳の現職候補者を破ったことである。今全国で若い市長が新機軸を打ち出し既成の殻を破って地方行政のトップに選ばれている。橋下徹・大阪市長しかり、熊谷俊人・千葉市長しかり、都庁職員から転じた鈴木直道・夕張市長しかりである。その背景にはマンネリ化や行政の行き詰まりがあり清新な実行力を期待されていると思うが、滋賀県のケースでは嘉田知事が選出された頃から一般住民の切実な声を取り入れる傾向が強まってきた。今度の新市長の場合は、嘉田知事派の取り込みに成功したことが大きいと言われている。

 東京から見ると大津は遥か彼方であるが、国政と地方政治を考えてみると3年前に民主党が政権交代を成し遂げた背景には、旧来の自民党への愛想尽かしと新政策を打ち出す民主党の勢いに期待したことが大きかった。だが、実際に政権政党となった民主党は何ら成す術もなく公約したマニフェストの実施を裏切り続け、かつての自民党と同等以下である。国政と地方政治の違いこそあれ、若く期待される新市長が、民主党と同じ轍を踏まなければ良いがと願うと同時に、地方議会に新風を吹き込んでもらいたいとの期待がある。

 アメリカの共和党大統領候補予備選挙では、一昨日サウス・カロライナ州で元下院議長・ギングリッジ氏がフロント・ランナーだったロムニー・元マサチューセッツ州知事を退け初めて勝利した。アメリカの大統領選挙の複雑さはこの選挙システムに慣れないと理解しにくいが、その分かりにくいひとつの証が昨日明かされた。 

 それは1月3日に行われた最初の予備選であるアイオワ州党員大会で15票の僅差でロムニー氏がサントラム元上院議員を破ったと伝えられたが、その直後再調査した結果獲得票はサントラム氏が上回ったと判定され、それこそいとも簡単に最初の結果を覆えし、勝者はロムニー氏からサントラム氏に変更された。アメリカの次期大統領を選ぶための重要な選挙戦でこうも簡単に勝者と敗者の立場が入れ替わるとは驚いた。この結果共和党では3つの州で行われたそれぞれの予備選が三者三様の結果となり、今のところ抜きん出た勝利者がまだ現れていない。どの選挙制度が良いのか、外からでは皆目分らないが、これから11月の本選まで共和党内、そして現職オバマ大統領との決戦投票まで長く熱い戦いが続く。

 さて、雪降る夕刻になって気になる外電が入ってきた。先日来緊張が高まっているペルシャ湾入口のホルムズ海峡周辺の雲行きが幾分怪しくなってきた。そのホルムズ海峡を通過するイラン産の原油の禁輸措置を、日本時間今日午後6時にブリュッセルで開かれたEU外相会議で決定した。今のところこれに対するイラン政府の公式見解は発表されていないが、ちょっと不気味である。

 国内では、東大地震研究所の平田直教授が、M7級首都直下型地震が勃発する確率は4~5年内に70%と発表した。オイ!オイ!本当かよというのが率直な感想だが、その可能性はこれまで確か30年内に70%と公表されていたように記憶している。5年内ならもう逃げようがない。のんびりしてなぞいられない。可及的速やかに対策を考えないといけない。

 大袈裟に言えば、正に内憂外患である。

2012年1月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1714.2012年1月22日(日) またも役人のサボタージュ発覚

 役人の好い加減さについては昨日も書き込んだところだが、今日また新たな役人の手抜きとサボりが露見された。

 原子力災害対策本部では、東日本大震災発生以来事故の対応や原因究明について重要な会議を行ってきたが、その議事録を一切残していなかった。バッカじゃなかろうか。議事録なんてどこの小中学校でも記している。専門家は原子力事故予防のための対策が盛られているはずで、わが国にとって原子力に関する財産となるべきものを紛失したようなものだと厳しく非難している。当然だろう。どうして一般国民が当たり前のこととしてできることが、お役人にはできず、このように基本を損なうようなお粗末なことが起きるのか。

 この本部というのは原子力災害時に内閣府に設置される組織で、仮にも本部長には総理大臣が就任し、各閣僚がメンバーである。この対策本部の担当者の言うことが間抜けている。「業務が忙しく、議事録を作成できなかった」そうである。どんな超重要な業務に関りきっていたのか伺いたいものだ。呆れて開いた口が塞がらない。担当者は原子力安全・保安院の職員で、所謂国家公務員である。国が財政的に苦しいこの時期に、国は随分仕事をしない役人をよくも雇っていられるものだなぁというのが呆れた感想である。

 さて、NHKの4回シリーズ「ヒューマン」の第1回「なぜ人間になれたのか」が放映されたが、ところどころ興味深い場面があった。

 そのひとつは‘SMILE’に関する1シーンだった。イラクの都市部で武装した米軍部隊が反発する丸腰の市民に取り囲まれた、一触即発の場面で米軍指揮官が落ち着いて部下に‘Smile !’と叫んだ。その瞬間武器を持った米軍兵士全員が微笑んだことにより、険悪な雰囲気だったイラク人市民からも笑顔が見られ、その緊張した場に和んだ空気が流れた。指揮官の大佐は‘SMILE’の効用を充分承知していたのである。

 実際私自身外国で、特にアメリカとイギリスの小中学校で‘SMILE’の効用を現実に知った。学校中がスマイルに溢れていて、先生の笑顔が格別に良かった。先生が教室に入るや生徒たちに向って、‘Everybody!Smile.’と声をかけていた。生徒の笑顔も良かった。教室内には大きな字で‘SMILE’と書かれたポスターが貼ってあった。スクールバスの車体にも大きな文字で同じように‘SMILE’と書かれていた。斯様に外国社会ではスマイルが効果的で、どこにでも見られる。

 イラクの米軍指揮官はスマイルが、殺気だったその場で効果的だと判断したのだろう。その場で咄嗟に‘SMILE’が演出するところが無理なく身についている。社会や家庭で日頃から身につけたコミュニケーション力がいざという場合にも役立っている証である。

 古来日本でも笑う門には福来ると言うではないか。もう少しスマイルを顔に出したら周囲にも和やかなムードが醸成されるのではないだろうか。

2012年1月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1713.2012年1月21日(土) 役人は何をやっているのか?

 靖国神社のA級戦犯合祀について反対意見がある中で、今日の朝日朝刊トップ記事が「靖国戦犯合祀、国が主導」である。何のことはない。今まで白を切っていたが、当時の厚生省、つまり国が合祀を決め秘かに実施に移していたのだ。1951年9月サンフランシスコ平和条約締結直後にその動きを加速させたが、戦犯問題の早期解決を考えていた厚生省には、その当時陸海軍出身の幹部が何人かいて彼らの意向が反映されたと言われている。ちゃんと文書も残されており、それに基づいて靖国合祀の前に各地の護国神社に合祀していた。今頃になってこういう話が現実味を持って伝えられること自体おかしいと思う。元厚生省幹部は靖国神社への戦犯合祀の方針を綴った「業務要旨」の存在は知らなかったと言っているが、額面通りに受け取ることはできない。靖国神社から分祀して建設も囁かれている国立墓地へ戦犯の遺骨を移設する声がある中で、この先靖国合祀問題はどう発展していくのだろうか。終戦記念日が近づくにつれて喧しくなるのではないだろうか。

 さて、東大が秋入学へ全面移行するとの考えを17日に発表したが、東大は昨日電光石火の決断で素案を正式に発表した。その後東大も他大学や企業とも協議をして好感触を得たようで、思い切って考え方を発表して世論を更に秋入学へ加速させる狙いがあったのではないかと思う。東大は数年内に単独でも秋入学へ進もうとしている。このスピード感のある決断は大いに評価すべきである。

 高校や予備校の間には今も戸惑いが見られるが、大学サイドにはメリットを評価する声が強いようだ。結局は国際化への対応上秋に入学にして外国の大学と歩調を合わせた方が、トータルに考えてメリットが多いと判断したのではないだろうか。

 問題は18日の本稿にも書いたように、東大の動きはスピードを持って進められているのに、肝心要の監督官庁・文科省が一向に動こうとしないことである。大学の入学、及び卒業時期を変更するとなるとそれは1大学だけに留まらず、他大学にも影響を及ぼし、受験者を送る高校、更にその下級学校である中学校、小学校も東大の学年初めに合わせる必要があるのではないか。

 なぜ文科省はせめて試案だけでも発表することができないのだろうか。

 数日前に俄かにクローズアップされた福島県二本松市内の新築マンションから放射能が検出された原因のひとつは、報告を受け検査の必要を知りながら放置した経産省の怠惰な結果であり、無責任の謗りは免れない。これだから役人は仕事をしていないと思われ、公務員の給与削減要求にも迫力が出てくるのではないか?

2012年1月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1712.2012年1月20日(金) ある名門企業の落日

 昨日まで連続して35日間も続いていた乾燥注意報が、一転して雪の朝となった。今年の初雪である。自宅庭園の松ノ木に積もる風雅な雪景色にしばらく見とれていたが、やはり松に雪は日本的情緒を窺がわせて中々絵になる。それにしても外は寒い。旭川郊外の江丹別では、今冬初めて氷点下30℃を下回り-30.3℃を記録した。夕方になって漸く雪は止んだ。

 さて、昨年12月に経営不安が噂され本欄に取り上げた、アメリカの映像機器大手のイーストマン・コダック社が、ついに連邦破産法の適用をニューヨーク連邦地裁に申請した。フィルム・メーカーとして130年の歴史を誇った名門企業も、時代の波についていけなかったというより、需要が減ったフィルム写真に固執して、デジタル・カメラを開発した会社であるにも拘らず、その優位性を生かしきれなかった。経営者に経営判断の誤りがあったと考えざるを得ない。

 この点について、ライバル会社の富士フィルム・古森重隆社長は、「時代が流れる中でコア・ビジネスを失ったとき、乗り越えることに成功した会社と、乗り越えられなかった会社がある。当社は事業を多角化することで乗り越えてきた」と勝者の自信か、勝因を冷静に語っていた。トーマス・エジソンがコダックのフィルムを使って映画撮影用カメラを発明した歴史がある。また、アポロ11号の月面着陸でもコダックのカメラが使われたそうだ。これほどの名誉はなかろう。その意味でも同社の破綻は惜しまれてならない。私自身、初期の海外旅行の頃は写真が鮮明に写るとの言葉を信じてコダクロームを使ったものだ。

 コダックが左前になったのに対して、2009年に経営破綻したGMが一躍復活を遂げた。しかも昨年の自動車世界販売で首位に返り咲いたのだ。その煽りで昨年トップの地位にあったトヨタが首位から3位にまで滑り落ち、2位にはVWが入った。4位が日産・ルノーで、5位が韓国の「現代」である。優勝劣敗が厳しくなり、油断すると一瞬の間にその地位を取って代わられる。日本のメーカー企業にとっては、一挙に円高、震災、タイの洪水とマイナス材料に襲われ、市場で勝ち抜くのは厳しかったと思う。

 しかし、デトロイトで開かれている自動車ショーでは主役はドイツと韓国の車だったという。「THE CAR OF THE YEAR」には、韓国の「現代」車が選ばれ、次点はVWだった。日本車は最終候補にさえ入らなかったそうだ。世界市場では、不運を嘆いても誰も味方をしてくれない。結局品質を高め、価格を低く抑え、マーケッティング・リサーチをしっかりやって消費者のニーズに応えられる商品を生産しないと市場は受け入れてくれないということである。

 大相撲初場所で大関把瑠都が今日13日目で初優勝を遂げた。これまで大相撲界では横綱白鵬の独壇場と言われるほど横綱が圧倒的な強さを誇っていたが、その白鵬がもうひとりの大関琴欧州に敗れて残り2日を余して優勝が決定した。あまりにも強すぎた白鵬が13日目にして3敗を喫した突然の異変は、これから相撲界の勢力図がどうなるのか別の意味で興味津々である。惜しむらくは、モンゴル出身の白鵬、エストニアの把瑠都、ブルガリアの琴欧州と、いずれも外国人力士であることだ。国技の相撲であるだけに余計日本人力士の奮起が望まれるところである。

2012年1月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1711.2012年1月19日(木) プロ野球チームの経営について井上智治・楽天オーナー代行の話を聴く。

 普段それほどの活動をやっているわけではないが、顧問の末席を汚している「ふるさとテレビ」の月例セミナーがいつも通り憲政記念館で開かれた。今日のスピーカーは井上智治氏でビジネス・コンサルタントの傍ら、プロ野球の東北楽天イーグルスのオーナー代行も務めておられる。楽天を離れては、日本野球機構副会長とパ・リーグの理事長も兼任しておられる。日本興業銀行に勤めていた当時のオーナー・三木谷浩史会長兼社長とは、そのころから親しくビジネス・コンサルティングを一緒にやっていたという。きっと三木谷氏の信頼が厚いのだろう。

 野球界では素人である井上氏が、どうやって新興チームの土台を固めて球団経営を黒字に導くことができたのか、という点に大いに興味があり聴講した。

 井上氏はプロ野球界の内情とその常識にまで踏み込んで話され、目から鱗の話もあり、興味溢れる内容だった。プロ野球機構の問題点と、経営努力を怠ってきた過去の野球界、日米で違うビジネスモデルについて興味のある話がたっぷり聴けた。日米球界の経営モデルで最も異なるのは、アメリカがリーグ全体の発展と繁栄に目が注がれ、経営的に苦しい球団に対して連盟が支援するのに反して、日本のプロチームは自分たちさえ潤えば良しとして球団同士の間にあまり助け合いとか、協調性のない風潮があることである。

 最も刺激的な話は、日本のチームにはチームオペレーションは当然考えられているが、ビジネスオペレーションと球場オペレーションの発想がまったくないと言われたことだ。その点で井上氏は楽天を当初からその2つのオペレーションを取り込んでトータル・オペレーションを推進してきたと話された。従来読売巨人軍が圧倒的に好営業成績を残してきたが、それでも巨人軍にはチームとしての営業活動、つまりトータル・オペレーションなぞ考えられていなかった。球場オペレーションでは、それは㈱東京ドームに抑えられていたからだと説明された。

 それにしても、昨年12月の評論家・田原総一朗氏のような社会問題とか政治、外交問題ばかりでなく、こういうスポーツの経営に関わるテーマは気楽に聴けて、興味も深まるものだと実感した。

 今日プロ野球日本ハム・ファイターズのエース・ダルビッシュ有投手の、MLBテキサス・レンジャーズへの入団が決定した。彼の投手としての実績は人後に落ちることはないが、驚くのは今日合意に達した高額な契約金である。日本人選手として過去最高額というその金額は、6年契約で何と6000万$、日本円にして約46億円というからびっくりである。偶々井上氏のMLBの話を聴いたせいもあるが、こんな不景気でもうまくやりさえすればプロ野球は儲かるのだ。

 さて、民主党の行政改革調査会は現在の102独法を65法人に減らし、17の特別会計を11特会にする統廃合案をまとめた。果たしてどれだけ実際に実行することができるか。今俎上に上がっている議員定数削減でも試案としては、小選挙区5減、比例区80議席削減が数日前決まったが、これだって早くも野党の駆け引きによって実際実行されるのかどうか怪しいものである。民主党のアイディアと計画はいつも計画倒れに終る。政権政党としてその実行力には疑問符を付けざるを得ない。

2012年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1710.2012年1月18日(水) 東大、秋入学に全面移行か?

 今朝の日経と朝日夕刊の一面トップは、いずれも東大の秋入学への移行記事である。話は前々から出ていたし、早稲田大商学部で実際に一時期実施していたので、それほど驚くほどのことではないが、テレビでも取り上げるほど話題を集めたのはなぜだろうか。

 われわれの感覚では、教育期間というのは桜の時期である4月に入学し、3月に卒業するタームが馴染んでいる。どうして現在の入学時期を敢えて半年も遅らせるのかと言えば、今のままでは日本の大学がグローバルな競争に勝てなくなるからだという。世界の大学の入学期はほとんど9月である。どうしても日本人の学生で欧米への留学を希望する者にとっては、他の秋入学国からやってくる学生より不利であることは間違いない。事実東大自体が世界大学ランクで年々その番付を落としている。その点に危機感を持った東大が、春入学を廃止し、国際標準である秋入学への全面移行を求める中間報告をまとめた。

 さて、こうなると東大の結論はそれで良しとして、東大だけが突出する大学の制度で、制度自体が今後機能するのか。学生を受け入れる企業の立場もいろいろ思惑があってそれぞれの考えがあるようだ。年間春と秋の2度も就職試験を行うのは、企業にとっても負担であるに違いない。ただ、海外への留学生で優秀な学生を採用できると評価する声もある。私が心配するのは、東大だけがこの制度移行で良いのかどうか。下級学校の六三三制度をこのままにして良いのだろうか。また、東大生だけが、4.5年~5年も在学することになり他大学生より1年遅れることになるが、その点はどうなのか。

 どうも理解できないのは、こんな大事なことを実行しようというのに文部科学省の顔が一向に見えないことだ。仮に大学入学時期を半年ずらすだけに留まらない。日本の会計年度というのは、毎年4月に始まり翌年3月に終る。すべてのスケジュールがこの会計年度を基準に実行されている。そうだとするなら、学制のみならず企業の会計年度も含めて、国の会計年度も移行することを検討すべきではないだろうか。現在の状態を見ると、東大だけに宿題を課して文科省は対岸の火災視である。これだけの大きなテーマを扱うのに、国がまったく関与していないのは少々無責任ではないだろうか。この先どんな結論が出るのだろうか。

2012年1月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1709.2012年1月17日(火) 阪神・淡路大震災から17年

 今日は阪神・淡路大震災が発生してからちょうど17年目に当たる。中心地の神戸では、鎮魂を祈る慰霊行事を始めとしていろいろな催しが行われた。昨年の東日本大震災と連携した取り組みも行われたようだ。各テレビ局でもいろいろ趣向を凝らした取り上げ方で、震災に立ち向かうための現実的な試みや心がまえを紹介していた。

 その震災の影響で原発事故を引き起こした東京電力が今日、震災後火力発電に注力したために経費が膨れ上がったので32年ぶりに値上げを申請すると、無神経な発表をした。昨年西沢社長が近々値上げをしたいと思っているが、電力会社にはその権利があると臆面もなく不遜な発言をして、各界から広く顰蹙を買い、経産省からも苦言を呈せられた。手厳しい反発に懲りたのか、今日の西沢社長は意外に神妙な態度で会見に応じていた。

 しかし、はっきり言うと東電の社員は元々高い給与をもらっている。少しでもその高給を削りコストを減らすという発想は生まれてこないものか。今課題となっている消費増税に対しても、政治家も公務員も自ら身を削ることを求められている。実際今度ばかりは、国会議員数の削減と公務員給与削減を実施せざるを得ないだろう。ひとつの案として、国会議員数は小選挙区で5名、比例代表区で80名の削減が検討されているようだ。公務員給与の引き下げも、昨年は見送られたが、今年こそはそう甘い汁を吸うわけにはいくまい。

 それに引き比べ、民間会社とは言え、役所と同じように経営が安定して高い碌を食んでいる国策会社の東電社員から、身を削るというような話が聞かれないのは片手落ちではないか。企業年金に手をつけるという話も聞かない。自分たちの権益だけは、断固として守ろうとする。やはり半官半民の会社は楽なものである。普段からこんな調子だから、簡単にやりやすい値上げに頼る。取りあえず電力使用量の多い企業の電気料金を17%程度値上げするという。この根拠もはっきりしない。そして一般家庭用電気料金も、値上げしようという腹積もりのようだ。

 重大な原発事故を引き起こしたという責任を負う東電は、まず自ら自分たちにかかるコストの削減を行うべきであり、その後に値上げするならその科学的にして数字的な算出根拠もしかと明示すべきであろう。一方的な値上げは到底容認できない。

2012年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1708.2012年1月16日(月) ホルムズ海峡海上封鎖が心配だ。

 いま世界的に不安定な財政問題から信用不安が俎上に上がっているが、政治的、外交的にも問題が山積している。

 イランの核開発に対する国連決議にも拘わらず、イランが核開発を進めたことに対して、アメリカが経済制裁を強め、それに同調してEU諸国もイランに対する経済制裁を課し、イランの原油購入を控えることを決めた。アメリカはわが国に対しても、イランから原油を購入することを控えるよう圧力をかけてきた。日本政府は提案を受け入れ、他のアラブ湾岸諸国から購入する意向を示した。

 問題は、あちらがダメならこちらからと簡単にはいかないことだ。政府は早速サウジ・アラビア政府と貿易交渉を始めた。ところが、それよりもっと深刻なのは、イラン政府が他国の原油を積んだタンカーが通るホルムズ海峡を封鎖すると発表したことである。これでは折角他の湾岸諸国から石油を仕入れてもそれを日本まで運んで来ることができない。喉元を押さえられたのでは、話にならない。更なる問題は、アメリカがもしイランが海峡を封鎖したら武力を行使すると述べたことである。

 しかし、イランにとってもホルムズ海峡封鎖によってタンカーの航行を止めることは自らの首を絞めることにつながり、自国経済にとっても苦しく痛し痒しである。ましてや自国の原油を輸出できないことになれば、外貨がまったく手に入らなくなる。結果的に徐々にボディ・ブローが効いてイラン経済にも悪影響を与えるようになる。

 日経朝刊「私の履歴書」に現在トニー・ブレア元英首相が執筆している。今朝はこんなことを書いている。在任中の1999年アメリカで「国際共同体の原則」として、「独裁体制を打倒する介入は、われわれに直接の脅威がない場合でも正当化できる」と提唱したという。ブレアは、コソボ紛争で民族浄化の名の下にセルビアが民間人の虐殺を行っている事実を見逃すのは道徳の問題と考えた。これがNATO軍による空爆となり、その後地上軍の投入も検討したことによってセルビア軍はコソボから撤退した。この強硬策がブレアの「力の対決」のバックボーンになっているようだ。

 いまブレアのイギリス人的セオリーに従えば、イランのホルムズ海峡封鎖に対抗して武力行使も辞さないという論理が生まれてくるのもむべなるかなと思う。それは安易に戦争を呼び、石油は高騰し、景気が一層悪くなるという悪循環を生むことになる。ブレア流「力と力の対決」構想は、今日の現実社会で果たして世界平和に貢献できるだろうか。

 昨日のヨーロッパ国債の格下げに伴うユーロの信用不安により、今日ユーロ相場が急落した。円に対するユーロは11年ぶりの安値となった。イタリア国債の2段階格下げに合わせるように、昨日イタリアの豪華大型客船が座礁して多数の死傷者を出したが、船長がイの一番にトンズラしたというからこのイタリア人船長は何を考えているのか。まったくスカッとしたニュースが聞かれない。

2012年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com