1838.2012年5月25日(金) 国際ペン東京大会の決算報告について

 今日本年度日本ペンクラブ総会が開かれた。定例の議案審議の他に、昨年浅田次郎会長が約束した一昨年の国際ペン東京大会の経理処理の不明瞭さの説明と質疑を行った。東京大会は経理処理が杜撰で大欠損を計上し、昨年から上を下への大騒ぎの末に、調査委員会が設置され聞き取り調査を続けて先日漸く報告書が提出された。その報告書概要版は事前に各会員へ郵送されたが、一読して大組織の経理としてはいかにもお粗末だったとの印象が拭いきれない。はっきり言ってあまりにも酷い。一部に内輪の組織だから穏便に済ませようとの気持ちがあるようで、最終的な結論として、関係者が他人任せにしてチェックを怠り、事務局長と局長代理に一任した形になってしまった。

 調査委員会は、三好徹委員長、よく存じ上げている理事・小中陽太郎さんと同じく大原雄さん、ほかにこれも知り合いの藤川鉄馬さんと鈴木康之氏で構成されている。

 すべての議事が終わった後、調査委員会が作成した報告書概要版を下敷きに浅田会長が説明した。会長は虚心坦懐に①体制の不備、②財務委員会のような組織を作って財政に明るい人を参加させるべきだった、③不足金分に対して個人的に戻入を検討、④責任者、関係者に懲罰を課すこと、などを率直に述べた。これに須藤甚一郎さんらが責任問題などについて質問した。藤川さんは、郵送された報告書概要版では細部が分からないので、詳細版をインターネットで覗けるよう、提案しろと私に求めたが、須藤さんがまとめて要望を伝えてくれたので、いずれ近い内にはっきりするだろう。

 言い方は良くないが、印象的には執行部が敗北宣言した感じである。浅田会長自ら弁済するような気持ちを述べていた。この発言によって、執行部に対する先鋭的な質問は無くなったように思う。いたたまれなかったのか、会員席におられた阿刀田高前会長が立ち上がり、大会開催に努力された関係者を評価され感謝の気持ちを述べ、同時に自分が最高責任者なので、何がしかの費用を弁済することを涙ながらに訴えて同情を買っていた。

 大会は間違いなく大成功で、開催に協力した関係者に悪意はない。ただ、大会開催に関する知識があまりにも不足し、担当理事の許可を得ることなくスタッフが独断で処理したことが、大欠損を生み出す結果となり致命的だった。

 大体結論は出たが、最終的にはまだ問題は片付いていない。しかし、折角の善意が列記したようなお粗末な対応によって台無しになったことはいくら反省しても反省しきれない。二度とこういう不始末は繰り返して欲しくない。小中さんらの解明のための努力は報われたと言えるかも知れないが、どうも後味の悪さはいつまでも残りそうだ。

 せめてペンクラブは金の不始末で内輪揉めしているような噂だけは流されないよう、心して行動したいものだ。

2012年5月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1837.2012年5月24日(木) 野田政権は対応遅く、決められず。なぜだ?

 昨日の本ブログで取り上げた数土文夫・NHK経営委員長の東京電力社外取締役就任問題について今日数土氏は、NHK経営委員長を辞任し東電社外役員に推されれば受諾すると語った。本人としてはどちらにも魅力があったのだろうが、これだけ兼職に批判が出てくると当然両方引き受けるというわけには行かなくなった。東電の方により魅力があるとすると、このままNHK経営委員長を務めていたならば、やはり東電へのエコヒイキ報道が予想されると勘ぐらざるを得ない。まあ、これで思い切って東電に奉仕することができるから本人にとってはすっきりしたのかも知れない。

 さて、そんな役員人事問題のいざこざを尻目に、その東電自体は益々問題がこじれて複雑になってきた。これは関西電力関連だが、福井県敦賀市の核燃料再処理工場「もんじゅ」の再稼動を迫る声が高まり、同じ福井県の大飯原発の再稼動について、しびれを切らした西川一誠・福井県知事が政府の対応の遅さをなじるありさまで、いずれにせよ真っ向勝負する前に国内に対立を生み、原発再開に向けて結論はこじれそうな雲行きとなってきた。

 この間橋下徹・大阪市長の本音が見え隠れする「夏の電力不足の一時期に再稼動」の発言をしながら、普段は原発再稼動反対のポーズを取って揺さぶりをかけ、西川知事からそのご都合主義を非難されるドラマもあった。

 西川知事がしびれを切らすまでもなく、野田政権の行動は遅いし、問題の解決を先延ばしするばかりである。今では野田首相は、野党・自民党と小沢民主党元代表を二股にかけていると噂される有様である。その小沢氏は今日支援者の前で、消費増税には最初から反対で考えを変える気はないので、話し合っても平行線だろうと他人事のようなことを喋っている。野田首相は民主党内をまとめられず、自民党との間にも条件面でネゴできず、「フィッチ」も増税法案が成立しないのではないか憂慮している。仮にそうなれば格付けをもう1段階下げる可能性にも示唆した。

 どうも国内では上の組織がもたもたして、それが徐々に下の方に影響が及んでくるのが心配である。

2012年5月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1836.2012年5月23日(水) 日本は本当に劣化したのか。

 いま国会会期中に「政治生命を賭けて」消費増税法案の成立を図ると強調していた野田佳彦首相は、消費税値上げに反対している民主党元代表・小沢一郎氏との会合のお膳立てを小沢派の輿石幹事長に依頼し、小沢氏もこれを受け入れ、近々野田・小沢会談が行われることになった。

 さて、世間が注目するその会談は直ぐさま行われるのかと思いきや、のんびりしていて来週だという。この緊急事態下になぜ直ぐ話し合いをしようとしないのか。

 原発問題は一向に進展せず、最高裁から違憲の指摘があった選挙制度改革はやる気なく、税と社会保障の一体改革はストップしたまま財政再建はまったく進まず、内閣の番頭役・藤村修官房長官がこんなに物を決めなくていいんでしょうかとつい愚痴を漏らしたそうだが、あまりにも酷い。野田政権は本当に何も決めることができない。政治の機能不全を地で行っている状態である。

 ついに欧米第三の格付け会社「フィッチ・レーティングス」は、日本国債の1段階引き下げを発表した。これで日本の格付けは韓国より2段階、中国やサウジアラビア、チリより1段階下に位置づけられることになった。この格付け自体は、必ずしも経済の実態を表しているわけではないが、実際に韓国や中国を旅してみて、どう見ても日本がこれらの国に劣るようには見えないものの、贔屓目ながらこの格下げにはちょっと首を傾げたくなる。これでは日本人としてのプライドが傷つくことになりはしないだろうか。

 日本の長期低落傾向を露呈した、その原因はとりもなおさず、先進諸国の中で最悪とされる日本の債務残高である。あまりにも多すぎる。しかし、大分前から問題になっている国の借金を減らすとのお題目だけは、時の政府が毎度約束するが、ほとんど実行された試しがない。あまりにも緩慢な財政再建への日本政府の対応に切迫感が足りないとフィッチは見てとった。いつものことながら、官僚と政治家、特に国会議員は地道な問題解決への取り組みに消極的で、自分にとって都合の良い事案にしか取り組もうとしないからだ。

 もう少しスピード感を持って真剣に国政に取り組まないなら、改めて言ってやりたい。国会議員は税金ドロボーと言われても反論のしようがあるまい。

 さて、先日東京電力の社外取締役のひとりに数土文夫・NHK経営委員長が内定した。ところが、その直後から公共放送のトップが、現在マス・メディアの厳しい取材対象となっている東電の経営陣に加わることは、報道の公正さが損なわれることになるのではないかと批判が相次ぎ、数土氏は受諾を表明してはいない。

 しかし、数土氏の昨日の記者会見の質疑を聞いていると、本人はやる気満々でちょっと思い違いをしている節もある。

 例えば、報道の中立性の懸念について、NHKは企業内統制が利き、番組の公正公平が保証される仕組みがしっかりしていて自分は番組には口出しできないし、東電の経営執行にも関与しないという。これではこれまで何のためにNHK経営委員長を引き受けてきて、今後なぜ無給で東電社外取締役なんか引き受ける気になったのだろう。

2012年5月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1835.2012年5月22日(火) 世界一の電波塔・東京スカイツリー開業

 朝からどんよりとした雲行きで、肌寒い陽気となった。日中の都内の気温が13.7℃というのだから晩冬の気候と言ってよい。6年前に計画が具体化されて3年9ヶ月の工期の末完成した東京スカイツリーが今日開業した。すでに話題性が先行していたが、これからも何かにつけ話題となることだろう。10時オープンと同時にどっと予約客が押し寄せ、今日一日熱気に包まれるかと思われたが、生憎強い雨が降り出し展望台からは期待の展望が望めなかった。そのうえ夜になって強風のため上りエスカレーターの運行が中止される有様だった。しかし、下町には台東区内の浅草雷門以外にこれといった名物観光地があるわけではなく、スカイツリーによる経済効果が期待されている。

 高い建物としては、これまでにニューヨークのエムパイア・ステートビル、シカゴのシアーズ・タワー(現ウィリス・タワー)、トロントのCNタワー、シアトルのスペース・ニードル、ナイアガラのスカイロン・タワーに昇っているが、残念ながらエッフェル塔には昇ったことがない。高さという点だけではなくエッフェル塔には、美景、品格、立地などの点で他の最新の建造物には見られない魅力がある。妻と2度目のパリへ行った時、エッフェル塔へ昇ろうと近くまで行ってみたが、塔を取り巻く、あまりにも長い行列に諦めたことがある。それぞれの建物にはやはりそれなりの魅力があるものだ。ただ、「高い」というだけでは、それほど自慢にもならないと思う。その証拠にかつてポーランドのワルシャワにスカイツリーを追い抜く646mの高さのテレビラジオ塔があったが、1991年東西の壁崩壊と同時に取り壊されてしまった。そのまま観光用に改装され現存していれば、今や話題になっていたものと思う。

 今ではアラブ首長国連邦・ドバイの「ブルジェ・ハリファ」が世界で最も高い828mの高さを誇る建造物ということになっているが、634mのスカイタワーは、電波塔として世界一の高さとしてギネス・ブックに認証されたそうだ。

 まあいずれこの電波塔だって世界のどこかに新しい塔が建って追い抜かれるのも時間の問題だろう。スカイタワーも果たしていつまで人々の気持ちに印象として焼き付いているだろうか。

2012年5月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1834.2012年5月21日(月) 132年ぶりの金環日食を見る。

 朝7時32分、頭上の薄曇の中に金環日食を見ることができた。これがこの世における金環日食の見納めである。天気予報通り薄い雲がかかっていたが、先日「ITO-YA」で買った315円の日食グラスでもかなりくっきりと見ることができた。お隣の小学生も道路脇でグラスをかけて空を見上げていた。これまでにも日食や月食は見たことがあるが、やはりダイヤモンド・リングとなる金環日食はある面で最高のものだろう。気の毒なことに台中では天候がぱっとせず、台中市民の恨めしそうな顔が何とも哀れである。富士山頂でも生憎吹雪に襲われ見られなかったという。

 金環日食が次回日本で見られるのは18年後、2030年の北海道だそうだが、日本各地で広く見られるのは300年後の2312年だというから気の遠くなるような話だ。これほど正確に天体の行動を予測できるのは、素晴らしい科学の為せる技かと思ったところ、案外身近な数値が、まだ突き止められていないことはやや意外だった。それは太陽の直径である。こんな身近な距離は現代科学の粋を以ってすれば、わけなく算出できるのではないかと思っていた。月までの距離とか、各衛星間の距離などがとっくの昔に解明されたのに最大の惑星・太陽の直径が判明していなかったとは、実に意外である。それを今回の金環日食が完全に見える金環日食帯を正確に計測して月との距離関係、太陽との距離から直径を割り出すという。小学生にも手伝ってもらうというから、小学生が天体、宇宙に対する好奇心や知識を駆り立てることは間違いないだろう。

 今日見られた金環日食は、地球と太陽の間に月が入り込み一直線上に並んだものだが、今日のテレビ解説を聴いていると、来月6日には太陽の手前を金星が横切る「金星太陽面通過」現象が見られるので、日食グラスを処分しないようにと親切な情報を流していた。生憎その時ヨルダンを旅行中なので、残念だがお目にかかれない。

 さて、昨日大相撲夏場所で初優勝を果たした旭天鵬が賞賛される一方で、今日の朝日夕刊「素粒子」には案の定千秋楽の出場をドタキャンした琴欧州と、負けが込んだ大関陣に対して皮肉たっぷりのコメントが紹介されていた。曰く「旭天鵬の男の涙は美しいけど。優勝争いの一番を休んだ琴欧州。6人の半分が8勝7敗の互助会みたいな大関陣」とある。まったくその通りである。

2012年5月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1833.2012年5月20日(日) 大相撲夏場所で平幕旭天鵬が初優勝

 明朝7時半ごろ173年ぶりに都内で金環日食が見られ、全国的にこんな広い範囲で見られるのは、何と平安時代以来932年ぶりというから一寸信じられない気がする。紫式部は金環日食を見たかなぞというクイズ紛いの話題も供される有様である。そんな中で数日前から天気予報で明朝の天気が細かく「晴れ」の期待を込めて伝えられている。生憎空には雲がかかるようで気がかりなことである。学校などでは太陽などの宇宙系の天体知識を知る良い機会とばかり、授業の一環として教育効果を期待している。小学校などでは丁度通学時間帯に当たるので、授業開始を遅らせてゆっくり自宅で空を見上げてもらおうというところもある。天下の名門・麻布学園では学校を休みにしてまでも、自宅で生徒に金環日食を観測させて研究発表させる計画を立てているようだ。

 一方で明後日東京スカイツリーがオープンするというので熱気が高まり、ここ数日スカイツリー自体と商店街のPRと現状について前宣伝を兼ねて報道している。スカイツリーはしばらくの間は搭乗希望者が多くて予約しないと展望台へ登れないようだが、高い料金にも拘わらず物珍しさで多くの人たちで溢れかえると予想されている。今年10月に開かれる、ある文部省教員海外視察団懇親会の折に登る予定があるので、私は当分周囲から眺めるだけで充分である。

 さて、昨年不始末とスキャンダルだらけだった大相撲が今日夏場所千秋楽を迎えた。優勝は誰も予想もしなかった12勝3敗の平幕力士同士の優勝決定戦となった。モンゴル出身の幕内7枚目旭天鵬が、同じく4枚目の栃煌山を下し昭和以来最年長の37歳8ヶ月で優勝を決めた。平幕同士の優勝決定戦も初めてである。千秋楽の本割で不戦勝の栃煌山が優勝決定戦へ駒を進めるという初めての珍しい一番ともなった。考えようによっては、旭天鵬が横綱や6人の大関のうち5人と戦っていない点に、幕の内最高優勝の資格ありやの疑問なしとしないが、上位者が自滅したと思えば目くじらを立てることもあるまい。

 今場所も序盤戦は今ひとつ土俵が盛り上がらず、相撲景気もいよいよ厳しくなったと思っていた矢先に、後半戦の盛り上がりによって辛くも救われた。初日横綱白鵬が思いも寄らず敗れて幕開けから荒れた。お客の入りもあまり芳しくなく中日までは空席が目立つほどだったが、それが後半に向かうにつれて旋風が巻き起こった。

 当然先場所優勝の横綱白鵬に、先場所準優勝で大関昇進した鶴竜を加えた6人の大関の中から間違いなく優勝者が出るものと思われていた。だが、終わってみれば、白鵬は5敗、鶴竜は7敗と散々の成績だった。結果的にこの混沌とした優勝争いがファンの今までとは違った関心を高め、後半戦で連日満員御礼が出るようになった原因ではないか。

 しかし、常識を疑いたくなるようなでき事もあった。千秋楽当日になって大関琴欧州が前日の怪我を理由に急遽休場を申し出たのだ。普段なら大して問題にもならないところだったが、戦う相手が優勝戦線に残っていた栃煌山だっただけに禍根を残した。栃煌山は不戦勝となり、もし優勝した旭天鵬が本割で負けていたら、栃煌山は千秋楽に戦わずして優勝が転がり込んでくるという椿事となるところだった。これには、相撲協会内部でも琴欧州と親方の判断に批判が集中している。実際優勝争いを観戦に来る熱心な相撲ファンの気持ちを裏切るような軽率な判断だったと断じざるを得ない。八角親方(元横綱北勝海)の如きは「土俵へは這ってでも出てくるべきだ。前日の申し出ならまだ取り組みの割り返しもできた」と怒り心頭である。実際こんなことを繰り替えしているようでは、相撲協会はまだまだ反省が足りない。

 それにしても旭天鵬の37歳8ヶ月という年齢での優勝は、力勝負の相撲では限界を超えていると思う。ありきたりだが日ごろのたゆまぬ努力の賜物ということだろうか。

 プロ野球でも先日2千本安打を放った稲葉篤紀選手や宮本慎也選手のように、40歳を超えた中年選手が頑張っている。こういう姿を見ていると、われわれ中期高齢者も大いに力づけられる。

 結局日ごろから節制と努力を怠らない選手こそがいつまでもプレーできる根拠だということと、面白い勝負と意外性がスポーツの世界では、興味を盛り上げるものだということが今場所の相撲を見ているとよく分かる。

2012年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1832.2012年5月19日(土) 大学恩師のお墓参り

 大学ゼミの恩師・飯田鼎先生一周忌のお墓参りをした。私の同期に近いゼミ会員8名で先生の奥様と東武野田線・鎌ヶ谷駅前で待ち合わせ、3台のタクシーに分乗してお墓へ向かった。

 先生がお亡くなりになったのは昨年5月10日で、あっという間に一年が過ぎ去った印象である。このところ一周忌が迫るにつれみんな気になっていたが、漸く今日先生の墓前へ額づくことができてやっと気持ちも落ち着いた。私も心の中で改めて先生に感謝の気持ちを伝えた。帰りに先生のお宅へ立ち寄り、残された写真と懐かしい先生の書斎を見させていただいた。立派な建物に学術書が満載である。あまり書店で目につかない、よだれの出るような書物もいくつかあった。娘さんも息子さんも別居されておられるので、あまり書斎を覗かれることはないようで、奥様は整理が中々大変だと仰っていた。

 今、追悼文集作成のための作業を進めているが、今日は文集へ掲載する写真を見せていただき、10枚ばかり拝借した。誠実で温かいお人柄だった飯田先生像をできるだけ、文集に反映させたいと思い、ご家族と一緒の写真、イギリス留学中の写真、マルクス下宿先の写真、退職記念スピーチ、福沢諭吉記念講演などの写真をお借りした。編集長として恥ずかしくない追悼文集にまとめる責任を感じているところだ。

 今日も先生とゼミの思い出話は尽きることがなく、お宅を辞してから新宿まで出かけ、「新宿ライオン」で内輪の弁論大会となった。キリスト教、ユダヤ教、ホロ・コースト、ナチ、北方領土問題等々、一献傾けながら談論風発する気風は相変わらずで、「思うことと言いたいことを自由に言う」ことが飯田先生の教えであり、飯田ゼミの気風でもあり遺産でもないかと思っている。

 われわれゼミの仲間は同じ学年というだけではなく、年齢を超えて同じ学問的志向で結ばれた同志が、素晴らしい恩師に教育を受ける幸運に浴したものと心より感謝している。

2012年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1831.2012年5月18日(金) お粗末なアマ・スポーツ界の対応

 日本アマチュアボクシング連盟がお粗末な対応で日本選手のロンドン五輪出場の可能性が遠のいた。お笑いタレントの山崎静代選手が出場した世界選手権でベスト8入りを目指して五輪出場を狙ったが、敗れた。これでチャンスが遠のいたと受け取られているが、実際には世界選手権の結果ではなく、五輪出場権はアジアで一人の枠をクリアすることだった。もう間に合わない。日本オリンピック委員会は、ボクシング連盟へ資料を配布していた。資料を受け取ったボクシング連盟の軽率な解釈と杜撰な対応の結果、まだチャンスがあったかも知れない五輪出場の夢は掌中から逃げて行った。

 一方で、先日五輪マラソンにカンボジア代表と決まっていた猫ひろし選手が、国際陸連からカンボジア選手としての無資格を問われ失格した。これはカンボジア陸連のドジと言えるかも知れないが、猫選手の判断、彼を取り巻く陸連関係者に甘い判断があったと言わざるを得ない。

 この二つの五輪がらみのトラブルには、失礼だとは思うが大人としての律し方ができていない大人の姿が浮かんでくる。ボクシング連盟関係者には、大事な出場への申請書ぐらいしっかりチェックしろよと言いたい。マラソンの猫選手には、なぜ生活の基盤が日本にありながらカンボジア代表選手を狙うのか、カンボジア選手の権利を奪うことになりはしないだろうか、と考えると自分の権利主張ばかりでなく、もっと広い意味でもう少し他人への思いやりが必要だったのではないかと思う。

 自分だけのことしか考えない人間が多くなった。今日も東横線で終着渋谷駅に着いた時、車内にぐっすり眠ったままの学生風の若者がいた。肩を叩いて「渋谷に着きましたよ」と起こしてあげたら、一声唸って目を覚まし、そのまま黙って立ち去った。こういう周囲の人や、ちょっとした親切な行為に対して何も感じない嫌な奴が増えてきた。

2012年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1830.2012年5月17日(木) プロ野球交流試合に隠れた意外性と面白さ

 先週来気になっていたギリシャの総選挙の結果がもたらずヨーロッパ経済の不安は、行き着くところまで行ってしまったかの感がある。韓国や香港などのアジア株が今年最大の下げ幅を記録し、日経平均株価も8801円を記録して3ヶ月半ぶりの安値となった。

 問題はヨーロッパ経済が今後まだ不安材料を抱えていることである。発火点となったギリシャがどうなるか、また他のEU諸国がギリシャに対してどう接するのかはっきりしないことである。

 ギリシャでは、過半数を取った政党がなく連立与党政権を確立すべく、政党間の話し合いが持たれたが、結局まとまらず、ついに再選挙という最悪の選択肢を取ることになった。ギリシャではユーロ圏からの離脱まで話題に上っているが、これが究極の選択肢だとするとヨーロッパ経済の不透明感は益々強くなる。仮にユーロ通貨から元の通貨ドラクマへ戻ったとすると、その価値は急落することが懸念される。ドルはギリシャから逃れギリシャ経済が破綻に追い込まれることは目に見えている。

 賢人を輩出したギリシャに対して、他のEU諸国が賢明な知恵を提供することはできぬものだろうか。

 さて、プロ野球も花盛りであるが、昨年に比べて観客動員数は下がっている。あの手この手でファン・サービスを心掛け、われわれの少年時代に比べて遥かに良くなったと思う。しかし、それでも見せかけのサービスと本物のサービスにちょっと思い違いがあるような気もする。その中で昨日から始まったアメリカ大リーグに倣ったセ・パ交流試合なぞは、割合評判が良い方である。それでもプロ野球人気は年々低落傾向にある。

 そのプロ野球のセパ交流戦を前にして、先日落合博満・前中日監督がテレビで面白いことを言っていた。

 ひとつは、指名打者制度の活用方法で、パ・リーグと違ってペナントレースでその制度がないセ・リーグのチームにとっては明らかに不利だと言っていた。その理由として、指名打者を組み込んだクリーン・アップ打線をシーズン前に固めることができるパ・リーグと、交流戦のためだけに俄仕立てのクリーン・アップ打線を組むセ・リーグの差だという。前者の方が遥かに強力な打線となる。

 もうひとつに見方は、勝負に拘ることは当然だが、あくまでペナントレースの優勝を狙っているので、例え別リーグのチームに負けても、同じリーグのチームが負ければあまり気にならないと言ったことである。もうすでに真剣勝負ではなくなっているのだ。見かけはファンに面白い試合を提供しているように見えても、チームとしては他チームの勝負の展開次第では、駆け引きがあると述べたことである。流石に百戦錬磨の勝負師は鋭いと感じた。同時にプロ野球界は大丈夫かなとちょっと心配にもなった。

2012年5月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1829.2012年5月16日(水) 沖縄の悲劇

 駒沢大学公開講座の清田義昭講師の講座が始まったので出席した。毎年楽しく聴講しているが、それは普段あまり観ることができない地方のテレビ局制作の問題作、話題作のビデオを見せてくれるからで、大いに参考になる。今日の講義では、終戦後60周年記念として2005年に制作、放映されたNHKドキュメンタリー番組「読谷村史・沖縄 よみがえる戦場」だった。読谷村では村の犠牲者の歴史と記録を残そうと職員が遺族や生存者から聞き取り調査を行って、悲惨な沖縄・読谷村戦史を出版物にまとめた。その経緯をNHKが映像化したものである。中には遺族同士が初めて会って慰めあう奇跡的なストーリーもあったが、日本兵によって島民が殺戮されるような戦争の残酷さも映し出していた。感想を訊ねられたので、遺骨収集の折の体験談とか、沖縄の貧しさ、死の淵に追い詰められた人々の気持ちなどについて私見をお話した。

 特に、今年は清田講師にベオグラードの友人・山崎洋さんがセルビアの抒情詩人ニェゴシュの「山の花環」日本語訳本の出版仲介のお願いをするために、一時帰国中の山崎さんを清田氏が社長を務める「出版ニュース」社で引き合わせてお願いした経緯がある。今日講義の後にその後の経緯について訊ねてみた。清田氏から出版に価する書で、岩波書店へ話を通したいと言っていただいたので、感触は良いのではないかと期待している。

 さて、唐突だが、先日脱原発を訴えてハンストを行った作家の瀬戸内寂聴さんが、「今の日本人」について今夕の日経紙上に「誰もが自分さえ良ければいいという世の中になった気がして仕方ない。隣近所には無関心、道で人が倒れていても知らんぷり。震災後のがれきの受け入れの問題にしても、ともに苦しみを分かち合う仏教の考え方からはありえない。素朴で優しくて、人の痛みを感じていた日本人はどこへ行ったのかしら」と嘆いておられる。その通りである。痛いところを言い当てられた。自らも戒めたい。

2012年5月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com