6195.2024年4月29日(月) 自民党、衆議院補選で3議席を失う。

 今日は昭和天皇の誕生日で「昭和の日」と言われている。かつての天長節である。昭和になってから今年は昭和100年まで1年となった。戦後になって、天長節は「天皇誕生日」という祭日になった。最近まであちこちの商店入口や住宅の門などに日の丸の旗が掲げられていたものである。それが、近年国旗を掲げるお宅はめっきり少なくなった。今日もいつも通り近所の住宅街をウォーキングしたが、以前はほとんどの住宅で掲げていた国旗を掲揚している家は1軒だけしか見られなかった。これこそ「昭和は遠くなりにけり」である。

 さて、昨日衆議院議員の補欠選挙が、東京15区、島根1区、長崎3区の3選挙区で行われ、初めて知った珍しい結果ではあるが、自民党は不戦敗を含めて3つの選挙区で議席をすべて失う羽目に陥った。特に島根1区では小選挙区制が導入されてから1度も議席を失ったことがなかった自民党が、岸田首相ら幹部らの応援を受けながら敗れた。補欠選挙とは言え、自民党派閥の裏金問題の逆風の中で行われた選挙と連日のメディア報道により全国的に関心が高まっていたと思っていたが、残念ながら投票率は3選挙区ともいずれも過去最低を下回った。ひとつの政治離れとも言える現象ではないかと懸念される。

 下落した投票率は、東京15区では40.7%で、2017年の過去最低55.59%を、島根1区は54.62%で14年の過去最低57.94%を、長崎3区は35.45%で14年の過去最低51.58%を大幅に下回った。勝ったのは3選挙区とも立憲民主党候補者だったが、これでは自民党批判もさることながら、選挙への関心が薄くなったことの証左ではないかと思える。

 また、今回悪質な選挙妨害のような別途の問題が話題になった。何とそれは、東京15区選挙区内で行われた公然たる選挙妨害行為である。それもある候補者が、別の候補者を大きな音量を出してののしる過激な妨害行為である。この取り締まりは、実際に選挙妨害にあたるのか、或いは自由な選挙活動なのか、その線引きが難しいかも知れない。これまで候補者に対して面前で罵倒するような行為は、選挙妨害だと単純に理解していたが、今回は実際に知名度の低い候補者が、嫌がらせのために、名を知られた候補者の面前で選挙演説に負けないくらい、マイクのボリュームを上げて言いたい放題の悪口雑言を浴びせ、ある候補者が悪質な選挙カーに追い回されているシーンまで見られた。

 関西地区以外では勢力を伸ばせない「日本維新の会」は、東京、長崎で負けたが、選挙戦で共産党の支援を受けた立憲民主党に対して「立憲共産党」などと呼びネガティブキャンペーンを展開したが、この維新の会特有の妨害行為も通じなかった。残念ながら民度も投票率同様に大分低下したようである。

 この選挙の結果、予想通り問題は、解散・総選挙と岸田首相退陣だった。しかし、仮に総選挙を実施しても自民党の不人気の流れは止められないだろう。裏金問題の解決と政治改革の2つがいずれも中途半端であるからである。特に、裏金を受け取った議員に対する党内懲罰は課した。だが、懐に入った裏金は、返すこともないし、不労所得のようなものであり、当然所得税を課すべきであるが、その点について何らの処分も指針も示されていない。このままそっとしておけば、噂は消え、現金をそっくり手にすることが出来ると裏金議員は悪賢いことを考えているのではないだろうか。

2024年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6194.2024年4月28日(日) 黒四ダム完成までの大プロジェクト

 昨晩NHK・TVで2000年に放映された「プロジェクトX  厳冬黒四ダムに挑む」の再放送版を観た。厳しい自然の中で、ダム完成までに実に7年の歳月を要し171人の殉職者を出した大工事だった。改めてその長い期間大工事に現場で働いた人たちの苦労を思うと感慨無量である。40年ほど以前に家族連れで、黒四ダムを訪れたことがあるが、それとは別に私自身にとって別の意味でダム大工事に触れた懐かしいメモリーがある。

 1959年7月だから大工事も中間点に来ていたころである。大学生となって山岳同好会部員として上高地から入り北アルプス表尾根を縦走し、鹿島槍ヶ岳近くの縦走路脇でテントを張り寝ていた夜に、縦走路尾根下のトンネルを出た辺りをダンプカーが何台も何台も大きなエンジン音を轟かせて行ったり来たりして、その轟音にしばし眠れないことがあった。その時噂で知っていた黒四ダムの工事ではないかと考えた。あの険しい山中で昼夜を分かたず、発電所建設のために多くの人びとが働いているのだと想像して、感動したことを想い出す。あれから4年後に黒四ダムは見事に完成した。

 その後書籍「黒部の太陽」が出版され、三船敏郎や石原裕次郎、宇野重吉、辰巳柳太郎、志村喬ら錚々たる名優が出演した同名の映画は大ヒット作となったことでも知られる。

 もうあれほどのマンパワーを注ぎ込んだプロジェクトは、今後恐らく計画されることはないだろう。多少現場近くの空気を吸ったこともあり、今も鮮烈に記憶に残っている誇るべきプロジェクトである。今では山へはほとんど行かなくなったが、あの黒四ダム建設大工事は、今も学生時代の最も印象深い山の想い出のひとつとして残っている。

 さて、最近アメリカ政府が日本へ陰で圧力をかけている事案が立て続けに起きていることに不信感を抱いている。ざっと挙げても3つほどある。

 ひとつは、先般岸田首相が訪米し、日米同盟の緊密な連携を日米双方で確約したときれいごとを述べていたが、その裏にある日米両国が日本周辺に緊急事態が発生した際の日米の軍事協力に関しては、明確には公表されていないが、日本の自衛隊がアメリカ太平洋地域統合参謀本部の指揮下に組み込まれる構想になっているらしいことである。これについては、政府は一言も説明しない。2つ目は、ドル高円安が亢進する外為市場において、日銀が勝手に為替市場で動くことは、G7加盟国の共通の考えに反するような言葉でアメリカがブレーキをかけていることである。3つ目は、日本製鉄が、昨年12月アメリカの大手鉄鋼企業・USスチールの買収を決めたことが報道され、同社組合のみならず全米鉄鋼労働組合(USW)が揃って反対し、あのトランプ前大統領が「ひどい話だ。私なら即座に阻止する。絶対にだ」と秋の大統領選を意識した発言を行ったことである。一方、バイデン大統領も4月13日に開かれた日鉄株主総会において買収が正式に承認されたことについて、アメリカの大企業であるUSスチール買収に否定的な姿勢を示した。大統領は一般的なアメリカ人の考えを述べたとされているが、労組から選挙戦の支持を取り付けることと、USスチールの地元であるペンシルバニア州の激戦区の選挙への影響を意識した発言と考えられている。目先の私利私欲を追い、民主主義の理念を否定するように政治家が民間の経営に口を出すような言動が、彼らには当然の権利であるかのように主張している。断じて許されるべきことではない。トランプ流に言って「絶対にだ」。

 最近のアメリカの言動や他国に対する干渉は、民主主義の根幹を損なうようなことばかりであり、とても容認できるものではない。同盟ではなく、こんな主従関係のような同盟国では、何を行うにせよ、宗主国アメリカの顔色を覗う植民地に日本は成り下がってしまうのではないだろうか。

2024年4月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6193.2024年4月27日(土) 観光客増加によりオーバーツーリズム

 今日から行楽シーズンのゴールデン・ウイークが始まった。3連休で始まり5月3日から4連休になり、その間の4月30日から5月1日、2日を休めば連続10日間の長い休みになることから、10日間のGWなどと拡大解釈しているようだ。GWと言えば旅行である。海外旅行は円安の影響を受け、それほど騒がれてはいないが、それでも今日から羽田、成田両国際空港は海外へ出かける旅行客でごった返している。一方、国内観光地は海外旅行を国内旅行へ変えた人たちや、外国人旅行客で賑わいそうだが、例年になく日本人には物価の高騰が懸念され、外国人には物価の安さが日本旅行のメリットだなどと言われている。とにかくドル高のお陰で外国人にとっては日本は物価が安く旅行しやすいと評判が良い。ドル高も昨日のNY市場で一時1㌦=158円台に乗せたというが、財務省も日銀もこれという手を打つことなく、例によって注意深く見守るそうだ。この先外為市場は一体どういうことになるのだろうか。今年はGW後も国内では観光ブームが続きそうである。

 ところで、世界的に観光ブームがやってきてどこの観光地もホクホクなのだが、近年懸念されている大勢の観光客が押し寄せ、観光公害(オーバーツーリズム)が起きて頭を痛めている観光地が増えている。国内でも京都市内には、以前から外国人が多く訪れていたが、このところ特に増えて、一般市民の生活にまで影響が及んでいる。

 例えば、京都市では、市内バスに1日に何度でも乗れる「バス1日券」をバスに観光客が集中する事態を避けるため、今年3月で販売中止を決め、観光客に地下鉄の利用も促し移動手段を分散させようとの趣旨で「地下鉄・バス1日券」の販売を決めた。京都市内は歩道の幅も狭く、狭い路地裏などにカメラを持った外国人が、舞妓さんの写真を撮ろうと後を追いかけるようなシーンが見られるが、基本的には狭い土地に外部から大勢の人びとが入り込む構図がオーバーツーリズムになっており、中々難しい問題を孕んでいる。

 オーバーツーリズムは日本国内だけに限ったことではなく、海外でも今問題視されている。世界遺産の「水の都」ベネチアでは、一昨日観光客から入場料金5ユーロ(約830円)を徴収する制度を試験的に始めたという。ベネチア市は旧市街の人口約5万人に対して、2022年には宿泊客だけで約320万人が訪れたという。住民の生活への影響が深刻になり、訪れる観光客数に制限を課そうとの試験的な試みである。

 ベネチアは運河の中にある中心地へのアプローチがいくつかある。私も何度か訪れたが、列車かバスでベネチアの港の入り口まで着いてから、荷物ともども船でサン・マルコ広場の島へ運ばれる。狭い島には車は走行しておらず、安心して徒歩でぶらつくことができる。ここには一般の住民も居住しており、観光客が大勢押し寄せることによって生活上不便を生じることも考えられる。かてて加えて、観光客は船頭の案内でゴンドラに乗って狭い運河の中を回遊する。ここへ多くの船が入り込んだらスムーズに船も動けないし、声量豊かな船頭の歌声も静かに聴いていられなくなることが心配される。それらの点を諸々検討してベネチア観光当局も入場料金を徴収し、観光客数を調整しようと決断したのかも知れない。

 いずれ遠からず京都のように人気の高い日本の観光地でも、同じような対策を考えなければならないことになるかも知れない。観光の発展と繁栄により、確実にお金は落ちる。だが、その裏には解決しなければならない問題点がいくつもあることを考えておかなければいけない。

2024年4月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6192.2024年4月26日(金) 国会議員は靖国神社参拝を自粛せよ!

 ロシアのウクライナ侵攻以来、日ロ関係が悪化して貿易もほぼ停止して戦後国交回復後最悪の状態にあるが、ついにロシアはこれまで触れなかった国会議員の靖国神社参拝を非難するようになった。昨日ロシア外務省のザハロフ報道官は、日本の超党派の議員連盟が靖国神社を一斉参拝したことについて非難すると述べた。その理由として「20世紀前半の日本の野蛮な拡張主義と攻撃的な政策に苦しんだ近隣諸国の国民感情を傷つけるものだ」と強調した。ついに出たかというのが率直な感想である。靖国参拝については、自民党の一部右翼的な議員がしばしば参拝して戦没者の御霊に誠を捧げると決まり文句を述べ、その都度メディアで報道されているが、靖国神社には国民を戦争へ駆り立てた重大な罪を犯した戦犯の霊も祀られている。それが国内外から批判の火種になる。そしていつも問題を起こし、それが故に良識ある日本人は、特別にお参りすることはあまりない。メディアもその点を警告しているにも拘らず、一部の国会議員はきれいごとのような理屈を述べてはお参りしている。そこを今回ロシア側に利用されることになった。

 ロシアという国は、昔から他国を無視して自国の都合で行動する国である。自国内に限ったことなら、それも致し方ないが、海外へその牙を剝きだすや、それまでの国家間の協定を一方的に破棄して強引に持論を押し付け、これがエスカレートすると他国へ侵略、占領という事態となる。実際1945年8月15日、日本は降伏し終戦となった後の8月28日にソ連軍は日ソ中立条約に違反して日本へ侵攻し北方四島を占領した。ソ連の言い分によれば、終戦はミズリー号上の降伏文書調印の9月2日であるとの身勝手な論法で、強引に敗戦国日本へ侵略した国である。また、ソ連は終戦後長年に亘ってシベリアに多くの旧日本軍兵士を抑留し、労働に過重使役した重大な罪もある。

 そんな理不尽な国が、今まで黙っていた国会議員の靖国神社参拝にイチャモンをつけたのは、ウクライナ戦争に対して日本が厳しい対応を取ったことに対する反感と仕返しの一端であろう。

 ただ、こうした反日的言動のきっかけになることも弁えて、日本の国会議員たる者は、無謀な戦争を引き起こし国内に多くの戦禍を残した戦犯が祀られている靖国神社への参拝は、止めるべきである。

 さて、去る12日、総務省が昨年10月1日時点の人口推計を発表した。外国人を含む総人口は、前年より59.5万人減少し、1億2,435万2千人だった。人口減少は13年連続で、75歳以上の人口が初めて2千万人を超え、少子高齢化現象が顕著になった。全国47都道府県の中で人口増が見られたのは、唯一東京都である。これは若者夫婦の家庭に子どもが生まれたということではなく、都圏外に居住していた人々が都内へ転入した現象によるものである。従って東京都としては手放しで見守って好いというわけではない。

 そんな時に、昨日人口減少によって最終的に消滅する可能性のある都市が県内に8市町あると有識者グループ「人口戦略会議」が挙げたことに対して、村岡山口県知事は、「地方よりも出生率の低い東京にこそ問題意識を持ってもらいたい。人口減少は過度に東京に一極集中する日本全体の構造の問題」と指摘した。確かに知事の言うことは正論で、東京は甘い汁を吸っているばかりでなく、日本人人口の1割以上を抱える東京都としても、他人事で済ませられる場合ではない。人口問題は日本にとってこれから担っていかなければならない重い課題である。現状だと、2050年には人口の44%が独り暮らしの生活を余儀なくされる。その時代には、私自身は冥界に眠っているが、このままの状態が続くことはやはり気になる。

2024年4月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6191.2024年4月25日(木) 無思慮・無分別な麻生氏がトランプ氏を訪問

 昨日ベビーギャングもどきの麻生太郎・自民党副総裁がニューヨークのトランプ・タワーを訪れ、トランプ前大統領と会談した。国会が自民党派閥の裏金問題で右往左往している繁忙な時期に、敢えて国会を欠席してまでもアメリカへ出かけ、バイデン大統領と激しい選挙戦を戦っている前大統領を訪れる真意は、一体何だろうとその無分別な訪問を考えてしまう。

 最近各国の要人もトランプ氏の大統領返り咲きに備えてトランプ詣でが加速しているようで、麻生氏の気持ちもそれと同じだろう。だとしたらバイデン大統領が知ったら良い気持ちはしないだろう。ハンガリーのオルバン強権首相や、イギリスのキャメロン外相、ポーランドのドゥダ大統領らが、トランプ氏と会ったのは、それなりの目的があったようだが、麻生氏の訪問及び会談は、反岸田、そして「もしトラ」になった場合に、トランプ氏と親しかった安倍元首相時代に副首相だった仲にあやかって旧友として振舞うつもりなのだろう。極めて利己的で理不尽、かつ不誠実な行動である。

 先日岸田首相が国賓待遇で訪米し、晩餐会や連邦議会でのスピーチに対して大分高い評価を受けた。バイデン大統領と親密な会談をして日米同盟の緊密な連携を互いに確認してまだ日時も経過していない時点で、そのバイデン氏のライバルへのご機嫌伺いのような訪問をする副総裁のトランプ氏訪問は、とても普通の感覚では考えられない。バイデン大統領や民主党関係者にとっても、真意が分からず不愉快な印象を持たれるだろう。当然自民党内でも麻生氏の独断的な行動に対して不審感を抱いている議員も多い。このように普遍的な空気を察知出来ず、身勝手な言動をする副総裁がいるようでは、自民党の前途も危ういのではないだろうか。それにしてもどうして、岸田首相や自民党幹部らは麻生副総裁の訪米を止められなかったのだろうか。大分以前に「有象無象」を「ユウゾウムゾウ」と読んで、世間で笑われたかと思うと、最近では上川外相を評してあまり美人ではないがと、非常識な発言をしたり、こういう軽薄な有力議員が国会にいるようでは、日本の政治の将来にも明るさが見えない。麻生氏の認知症はかなり進んでいるのではないかと懸念する。もういい加減に政界を退いた方が全国会議員、自民党、また国民にとって不安材料が失せてホッとする。

 さて、このところ米ドルが上がり続けている外為市場では、今日一時的に1990年6月以来34年ぶりに1㌦=155円台のドル高円安相場となった。この原因は、日本とアメリカの金利差にあり、アメリカの金利下げがあるか、日本の金利が上げられるか、のいずれかを実行しない限り、今の外為相場に大きな変化は生まれないと言われている。ところが、アメリカでは想定以上のインフレに悩まされており早晩金利の引き下げは考えられない。一方、日本では日銀が何もしない鈴木財務相の顔色を窺いながら、「為替の動きを注視する」ことになりそうだ。結局現在の為替相場は当分動きそうもない。このせいで、訪日外国人にとっては日本の物価は大分安く感じられ、インバウンド客はウハウハである。日本人にとってはこれからゴールデンウィークに向けて海外旅行もブームになるところであるが、現状では海外の物価が高く海外旅行も随分高価になり、多くの人が、海外旅行を諦め、国内旅行に切り替えるようだ。

 実際イギリスの2024年版「ホリデー・マネー・レポート」紙が、世界40都市の内で滞在費用の安い15都市を発表した。それによれば、東京が昨年の8位から4位にランクアップした。1位ホイアン(ベトナム)、2位ケープタウン(南アフリカ)、3位モンバサ(ケニア)に次いでいる。3都市とも途上国であり、東京も物価の安さでは途上国並みとなったわけである。

 一般論として、コロナも解消し、観光ブームが再来したが、インバウンドとアウトバウンドがともども繁栄するには、もう少し時間がかかりそうだ。

2024年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6190.2024年4月24日(水) 日本語は縦書きか、横書きか?

 今日小雨降る中をウォーキングに出かけたところ、いつも通る立派な邸宅の前でホーホケキョと鶯の鳴き声が聞こえて来た。広い庭園内には他にも鶯が囀っていた。もう4月下旬だというのに随分遅い。しばらく立ち止まって気持ちよく聞いていたが、我が家では今冬は鶯が鳴いてくれなかった。時節外れの美声に心地よく耳を傾けた。心がほっかりするような気分である。

 さて、国民の間に政治不信を招いた自民党派閥裏金の最大の問題点である政治資金規正法について、各党とも改正することを前提に試案作りに没頭している。昨日漸く各党の試案が公表された。自民党作業チームの座長を務める鈴木馨祐・元外務副大臣は、「厳しい罰則を導入して再発防止に向けて抑止力を効かせることが最大の趣旨で、『知らない、秘書がやった』という言い訳は出来なくなる」と「連座制」の導入までは踏み込まなかったが、「それに近い制裁である」と述べた。与党公明党と立憲民主党は、あくまで連座制の導入を主張している。自民党案では政治団体が資金を受領の都度、議員の確認書を義務付けし、収支報告書の不記載の場合、記載しなかった収入を国に納付させる措置を取るというようにまとめた。与野党内でも意見が割れているようだが、結局自民党案は、裏金が判明しても首までは撥ねないが、厳しい処分をするという結論である。これまでいろいろのケースを見てみると、毎度のことながら、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」となるのではないかとの懸念が残る。各党の案を突き合わせて、実質的に効果が目に見えるような結論を出して欲しいと思う。

 ついては、去る6日付朝日新聞「天声人語」に、少々気になることが書かれていた。日本語の縦書き、横書きについてである。著者は時代の趨勢に惑わされ首を傾げている。縦書きで行替えしたら左へ新しい行を作る。ところが、歴史年表では古代から近代までの史実を縦書きに記しても次の行は右に移ることが多い。どうしてだろうか。縦書きの教科書の中でも、近年は縦書きより横書きの方が一般的となり、小学校の教科書でも国語以外はすべて横書きだという。そして当然ながら数字は漢数字より算用数字を使用するケースが増えた。この原因のひとつに、ITの普及とともにデジタル時代に入った影響があるという。横書き社会になると、寂しいことに日本文化の中心でもあった習字とか、和歌の世界は情緒が消えるのではないかと思う。経典などはどうするのだろう。

 今や漢字の母国である中国ですら、新聞が横書きにされている現状である。元々漢字は表意文字であるが、中国では漢字の1文字1文字に意味がある文字自体を簡略化して、意味不明にしてしまった。今や文字というよりマークとなった感がある。その点では台湾は、漢字を崩すようなことはなく略字はない。従って街で看板を見れば、その意味は日本人なら少しは理解できる。

 現在日本では日刊紙は、ほとんど従来通り縦書きである。しかし、大手新聞社でも電子版はほぼ横書きである。それぞれに利点はあるようだが、普通の新聞が横書きになったら、どういうわけだか、販売数は落ちるだろうと見られている。

 横書きの場合は左から右へ書いていくのが普通であるが、変わったところで、アラビア語は横書きでありながら右から左へ向けて書いていく。最初このことを知った時は、不思議でならなかった。それについて、大分以前にパキスタンでアラビア文字が書かれている街の中で地元の人に尋ねたことがある。他の言語が左から右へ書くのに、どうしてアラビア語は右から左へ向けて書くのかと尋ねたのに対して、昔は石板をノミで彫って文字を書いていたので、どうしても右から左へという書き方になると納得できる答をもらったことがある。なるほど、何となく分かった。

2024年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6189.2024年4月23日(火) 劇作家シェークスピアの誕生日=命日

 1564年の今日イギリスの劇作家シェークスピアが生まれ、1616年の今日この世を去った。高校生のころは史実の年号を、よく語呂合わせで記憶したものだ。「啼くよ  うぐいす  平安京(794年)」、「いい国  造ろう  鎌倉幕府(1192年)」等々である。後者は近年になって鎌倉幕府が開かれたのは、1185年が正しいとして別の言い方「いい箱  作ろう  鎌倉幕府」などが考えられたようだが、あまりパッとしない。とにかく覚えやすい語呂が良い。

 因みにシェークスピアは、誕生が1564(人殺し)年4月23日、命日が1616(いろいろ)年4月23日で、語呂合わせの面白さに加えて、誕生日と命日が同日という1/365 の稀な確率という興味深さもある。20数年前にストラットフォード・アポン・エイボンにあるシェークスピアの生家と記念博物館を訪れた折に、博物館の係官に誕生日と命日をジョーク交じりにすっと話したら、良く知っていると随分驚かれ、別の係官にその話をされたほどだった。1564年の語呂合わせは日本では「人殺し=KILLER」と例えられているとは流石に言えなかったが、彼らもよほど日本語の語呂合わせに興味を持たれたのかも知れない。

 そしておまけに、横浜市内に住んでいる次男の誕生日が今日であり、本人はまったくシェークスピアに関心がないようだが、取り敢えずお祝いのメールを送信したところである。

 さて、やっと国の基金事業である隠れ国家予算にメスが入れられることになった。驚いたことに国の基金事業の余剰金5,466億円もの巨額資金を国庫へ返納することになった。あまりにも杜撰だと思う。これも今話題の裏金問題の不明瞭さが、政治不信を招いている問題とつながっていると思う。かつて、「財政投融資」が陰では財政支出の「2号予算」とも呼ばれた時期があったが、学生時代に法政大学の公開講座で、大内兵衛・法大総長がしきりに国民の目から支出を逸らすための隠れ予算でありとても容認できないと、その廃止を強く訴えた講義が清新で今も頭の隅に残っている。

 一般会計予算は、毎年度国会で質疑応答が成されたうえで、承認され施行されるが、この基金とやらは、複数年度分を国会のチェックもなく認められ、具体性のない予備費とともに甘い歳出予算と言われている。現在国の基金事業は、主に補助金、助成金、給付金などの名目で個人、企業、病院、農家、漁師などを支援する基金の数は200にも上がるという。そのチェックが甘いせいもあり、数年分の資金をまとめて予算計上しているところもある。結果的に無駄な支出につながっている。2023年度末時点で、国のチェックのない基金は16兆6千億円もあるそうだから、とても看過できるものではない。事業自体が活動を終わった後も、運営、管理していた独立行政法人や公益法人などの事務所経費や人件費など管理費の支出が続いていた。今年度末までに11事業法人を廃止する予定だそうだが、まったく国民の目の届かないところでかなりの国費が無駄使いされているのである。日本の官公庁や地方自治体は、一体国民の血税を何だと思っているのだろうか。他にもまだ業務は終了したのに生き残っている基金があると思うが、1日も早く御用済みの基金は整理して無駄な国費の支出は止めて欲しいものである。

2024年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6188.2024年4月22日(月) アメリカの支援による戦争の行方

 このところ連日のように、日に日に激しくなるパレスチナ・ガザ地区とウクライナの戦闘について報道されている。前者については、イスラエルとイランの報復合戦が懸念されていたが、一昨日イスラエルがイランのイスファハン周辺に空爆を加えてから、イラン側が再報復するのではないかと懸念されていたが、イランはこれを差し控えているようだ。だが、ガザ地区では、イスラエル軍の無差別空爆が住民を苦しめ、すでに昨年10月にハマスとイスラエルの戦闘が始まってから、3万4千人以上の人びとが死亡し、その内約4割が子どもという惨状である。人道支援に当たっている国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は、Xに「10分ごとに1人の子どもが殺されている」と投稿し、「即時停戦が残された最後の希望だ」と訴えた。

 アメリカは、イスラエルを支援し続けているが、あまりにも非道な攻撃に対しては非難することもある。だが、元々イスラエルの友好国でもあり、20日下院ではイスラエル支援法案を可決した。その額たるや、4兆円1千億円だそうである。そして、UNRWAへは支援どころか、送金をすら禁止する。これは、UNRWA職員が最初のハマスによるイスラエル攻撃に関与したことを非難し、その面当てのようなものである。

 一方、後者のウクライナ支援については、ウクライナは長期のロシア軍に対する反戦攻撃により兵器が枯渇気味で、ウクライナ政府が再三に亘りアメリカ、及びEUに兵器を含む支援を求めている。このところトランプ前大統領をはじめ共和党議員らが支援に後ろ向きになったことに、ウクライナ政府は危機感を抱き、支援がなければ戦闘が継続できないと度々欧米に対して支援の継続を訴えていた。アメリカ下院は、イスラエルへの支援と同時に、ウクライナへの支援法案を超党派の合意により可決した。これまで共和党内には、ウクライナにはこれ以上の高額支援は止めるべきだと消極的な姿勢が強まり、下院で過半数を占める共和党の出方が注視されていたが、ウクライナの戦況が悪化し、現状打開のために反対の議員も支援へ回ったと見られる。その支援額は、実に9兆4千億円で、ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカの支援は、戦争の拡大を防ぎ、数千人の命を救い両国の結びつきを一層強めるだろうと歓迎している。その一方で、ロシアはこの支援がウクライナを更に堕落させ、死亡するウクライナ人を増やすことになると批判した。

 いずれにせよアメリカの支援が戦争を停止するわけではない。これからも悲壮な戦争は続けられ、多くの罪もない人々が命を落とすことだろう。

 かつてプロイセンの宰相ビスマルクが、「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」と語った言葉が名言として伝えられている。愚か者は痛い目にあわないと理解出来ないが、賢い人は歴史で学び理解するような意味に受け取られているが、戦争をするのは愚か者だと言う点は分かるが、いくら賢くても戦争は止められないのが実態ではないだろうか。こう考えるとこのビスマルク語録もやや訴求力が弱まり、戦争は永久に止めることが出来ないと悲観的な結論しか生まれない。

2024年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6187.2024年4月21日(日) 世界一の人口・インドの悩ましい総選挙

 今日は知人の建築家が主催者である熊本城復興支援チャリティコンサートが、吉祥寺公会堂で開催された。プロ、セミプロ歌手が仲良く世に知られたクラシックを次々に披露して楽しいひとときを過ごすことが出来た。知人は大学の合唱部で活躍し、社会人としては建築家活動の傍ら声楽をプロに師事して、ウィーンのニューイヤーコンサートにも出演したほどののど自慢である。去る16日に熊本地震は8年目を迎えたが、地震の翌年から知人は名城熊本城の再興支援のために、師匠や合唱仲間を誘いボランティア的コンサートでお手伝いをしている。年齢も90歳目前のため、身体的にご苦労されておられるようだが、来年もまだ続けると言っておられるので、続けられる内は、せめて支援のつもりでコンサートを鑑賞に行きたいと思っている。

 さて、2023年に中国を抜いて世界最大の人口14億余人を抱えているインドで、世界最大規模の総選挙が一昨日から6月1日まで、州や地域ごとに7回に亘って行われ6月4日の開票を経て大勢が判明する。インドでは総選挙は5年に1度行われるが、何せ人口が多いためにその準備と実施には相当な時間と経費がかかる。今年の有権者数は9億7千万人でインド各地の投票所の数は百万か所以上も設置されるという大掛かりなものである。現時点の予想では、ナレンドラ・モディ首相が率いる与党インド人民党が勝利して3期目に入る公算が高いと見られている。モディ首相は貧しい紅茶売りの家に生まれながらも首相にまで上り詰めた叩き上げの政治家である。これに対して、最大野党の国民会議派のリーダーは、独立後初代首相だったネルー氏の曾孫であるラフル・ガンジーで、祖母のインディラ・ガンジー氏や父親のラジブ・ガンジー氏も首相を務めたインド政界の名門ネルー・ガンジー家の直系である。モディ首相が3選されれば、インドでは3期連続で選出される史上2人目の首相となる。

 インドで人口が増えている要因として、小麦や米などの主食の原料の自給率が高まったうえに、近年衛生環境が改善され乳幼児の死亡率の低下などから、1970年代前半には49.7歳だった平均年齢が、2000年代後半には69.7歳と20歳も伸びると予想されているほどである。14億人を超える巨大市場と経済成長を考え、海外から多くの企業がインドへ進出している。ご多聞に漏れず、日本企業も車のスズキを主に22年には、約千四百社が進出し、この10年間だけでその数はほぼ2倍になっている。

 近年そのインドの経済発展は目覚ましく、国際通貨基金(IMF)の公表によれば、21年の国民総生産(GDP)は、アメリカ、中国、日本、ドイツに次ぎインドは世界第5位まで進出したが、27年には日本とドイツを追い抜き、アメリカ、中国に次ぎ、世界第3位に進出し、一方日本はドイツにも追い抜かれて第5位に後退する。まだ結論が出るのは、大分先のことであるが、どういう結果になるか、円安市場を睨んで鈴木財務相が度々「注視していく」と語っているが、私もそのつもりでインドの選挙結果を「注視」したい。

 ついては、今世界で注目されている事象に、11月に行われるアメリカ大統領選があるが、7月に共和党大会で正式に候補者指名が確実視されているトランプ前大統領の言動と去就が関心を呼んでいる。トランプ氏が現在民事、刑事事件で計6件も起訴されている。アメリカ大統領選候補者が、裁判を抱え、成り行き次第では刑務所内から今後の選挙運動を展開しなければならないという前代未聞の異常事態となっている。

 4つの刑事事件のうち、不倫関係にあったポルノ女優に口止め料を支払った件を、所属事務所の弁護士費用と虚偽の申告をして不正処理したとされる裁判の初公判が、15日に開かれたばかりである。他に更に難しい①前回大統領選の結果を覆そうと手続きを妨害し、連邦議会占拠をした事件、②政府の機密文書を持ち出した事件、③ジョージア州の大統領選結果を覆そうとした事件、の3件でも起訴されている。

 こういう経緯を知るにつけ、世界でも最高のリーダーであるアメリカ大統領の座を争う人物を選ぶ選挙において、このように人格、資質、常識などを欠き、剰えスキャンダルを虚偽で隠蔽しようとするような人物を表舞台の押し上げることに、アメリカ人は恥ずかしいとの羞恥心がまったく見られない。仮にトランプ氏が大統領に選出されたら、われわれ部外者でも恥ずかしいと思う。良識のあるアメリカには、よほど考えてもらいたいものである。

2024年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6186.2024年4月20日(土) 無責任で悪質な国会議員の言動

 自民党派閥の裏金問題が未だにすっきりした解決を見せないが、その一端である政治資金規制法改正の議論が与野党間で交わされている。結局国会議員というのは、金儲けのために政治家になったのであり、国家、国民のために尽くすときれいごとを言っているが、ここに至って遂に化けの皮が剥がれた、というか本音を曝け出したような気がする。

 結論的に言えば、国会議員が立案して施行される法律とは、彼らの金儲けのための制度作りであるということである。企業献金や団体からの寄金を認める政治資金規正法も、すべて政治家が私利私欲の資金集めのための隠れ蓑のようなものである。
 終戦後間もない昭和23年に制定された同法第2条の基本理念には、資金が国民の浄財であり、収支状況を明らかにし、これの判断は国民に委ね、政治資金の拠出に関する国民の疑惑を招くことのないよう公明正大に運用しなければならないと書かれている。今それが国民に公明正大に伝えられておらず、国会議員の身勝手な行動に振り回されているというのが実態である。

 租税特別措置法然りである。これも企業の設備投資を促すためときれいごとを述べているが、企業に特別に税を軽減したり免除して企業に貸しを作っている。そこには、大企業と国会議員とが水面下で示し合わせて利益供与と献金のドラマを演じて、お互いが潤っていることは薄々誰もが気付いていることである。挙句にはそれが、法人税の減収と言う結果になっている。2023年度の法人税減収額は何と2兆3千億円にもなるという。

 今日の朝日朝刊「be on Saturday」に「国会議員って偉い?」と言うテーマで興味深い記事が載っている。13年前と同じアンケートを再びトライしたそうだ。政界の大物と呼ばれた元閣僚に「政治家とは何か?」と尋ねたら、「自分ができもしないことを世間さまに訴える。それが政治家だ・・・」と語ったそうだ。政治不信とはメディア不信であると無責任な答えも返ってきたという。政治家自らの不誠実さとウソを告白し、その責任をメディアに押し付けている。

 ついては、冒頭の質問に対しては89%がNOと応えた。その理由を10点挙げれば、「私利私欲が目立つ」、「モラルが低い」、「カネに汚い」、「国民の代表とは思えない」、「選挙やポストを優先している」、「信念・理念が感じられない」、「責任をまっとうしていない」、「徳・品がない」、「党利党略に走っている」、「国民のことが分かっていない」、「行動・言動が軽い」。散々たるものである。

 ただ、これは国会議員が必ずしもすべて悪いわけではない。彼ら議員を議会へ送るのは、選挙民である国民の清き一票である。政治家を選ぶ権利は、国民が握っているのだ。選んだのは国民である。しかも、選挙で投票率が低いようでは、大きなことは言えない。21年の衆院総選挙投票率は55.93%、22年の参院選では52.05%だった。2人にひとりしか投票所へ足を運んでいない。近年総選挙をはじめ、地方選でもかなり投票率が下降気味である。中でも若者層の低投票率が気がかりである。政治家の反省を求めると同時に、有権者には国民としての権利たる投票権を是非とも行使して責任を果たして欲しいと思う。

2024年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com