6091.2024年4月25日(木) 無思慮・無分別な麻生氏がトランプ氏を訪問

 昨日ベビーギャングもどきの麻生太郎・自民党副総裁がニューヨークのトランプ・タワーを訪れ、トランプ前大統領と会談した。国会が自民党派閥の裏金問題で右往左往している繁忙な時期に、敢えて国会を欠席してまでもアメリカへ出かけ、バイデン大統領と激しい選挙戦を戦っている前大統領を訪れる真意は、一体何だろうとその無分別な訪問を考えてしまう。

 最近各国の要人もトランプ氏の大統領返り咲きに備えてトランプ詣でが加速しているようで、麻生氏の気持ちもそれと同じだろう。だとしたらバイデン大統領が知ったら良い気持ちはしないだろう。ハンガリーのオルバン強権首相や、イギリスのキャメロン外相、ポーランドのドゥダ大統領らが、トランプ氏と会ったのは、それなりの目的があったようだが、麻生氏の訪問及び会談は、反岸田、そして「もしトラ」になった場合に、トランプ氏と親しかった安倍元首相時代に副首相だった仲にあやかって旧友として振舞うつもりなのだろう。極めて利己的で理不尽、かつ不誠実な行動である。

 先日岸田首相が国賓待遇で訪米し、晩餐会や連邦議会でのスピーチに対して大分高い評価を受けた。バイデン大統領と親密な会談をして日米同盟の緊密な連携を互いに確認してまだ日時も経過していない時点で、そのバイデン氏のライバルへのご機嫌伺いのような訪問をする副総裁のトランプ氏訪問は、とても普通の感覚では考えられない。バイデン大統領や民主党関係者にとっても、真意が分からず不愉快な印象を持たれるだろう。当然自民党内でも麻生氏の独断的な行動に対して不審感を抱いている議員も多い。このように普遍的な空気を察知出来ず、身勝手な言動をする副総裁がいるようでは、自民党の前途も危ういのではないだろうか。それにしてもどうして、岸田首相や自民党幹部らは麻生副総裁の訪米を止められなかったのだろうか。大分以前に「有象無象」を「ユウゾウムゾウ」と読んで、世間で笑われたかと思うと、最近では上川外相を評してあまり美人ではないがと、非常識な発言をしたり、こういう軽薄な有力議員が国会にいるようでは、日本の政治の将来にも明るさが見えない。麻生氏の認知症はかなり進んでいるのではないかと懸念する。もういい加減に政界を退いた方が全国会議員、自民党、また国民にとって不安材料が失せてホッとする。

 さて、このところ米ドルが上がり続けている外為市場では、今日一時的に1990年6月以来34年ぶりに1㌦=155円台のドル高円安相場となった。この原因は、日本とアメリカの金利差にあり、アメリカの金利下げがあるか、日本の金利が上げられるか、のいずれかを実行しない限り、今の外為相場に大きな変化は生まれないと言われている。ところが、アメリカでは想定以上のインフレに悩まされており早晩金利の引き下げは考えられない。一方、日本では日銀が何もしない鈴木財務相の顔色を窺いながら、「為替の動きを注視する」ことになりそうだ。結局現在の為替相場は当分動きそうもない。このせいで、訪日外国人にとっては日本の物価は大分安く感じられ、インバウンド客はウハウハである。日本人にとってはこれからゴールデンウィークに向けて海外旅行もブームになるところであるが、現状では海外の物価が高く海外旅行も随分高価になり、多くの人が、海外旅行を諦め、国内旅行に切り替えるようだ。

 実際イギリスの2024年版「ホリデー・マネー・レポート」紙が、世界40都市の内で滞在費用の安い15都市を発表した。それによれば、東京が昨年の8位から4位にランクアップした。1位ホイアン(ベトナム)、2位ケープタウン(南アフリカ)、3位モンバサ(ケニア)に次いでいる。3都市とも途上国であり、東京も物価の安さでは途上国並みとなったわけである。

 一般論として、コロナも解消し、観光ブームが再来したが、インバウンドとアウトバウンドがともども繁栄するには、もう少し時間がかかりそうだ。

2024年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com