6095.2024年4月29日(月) 自民党、衆議院補選で3議席を失う。

 今日は昭和天皇の誕生日で「昭和の日」と言われている。かつての天長節である。昭和になってから今年は昭和100年まで1年となった。戦後になって、天長節は「天皇誕生日」という祭日になった。最近まであちこちの商店入口や住宅の門などに日の丸の旗が掲げられていたものである。それが、近年国旗を掲げるお宅はめっきり少なくなった。今日もいつも通り近所の住宅街をウォーキングしたが、以前はほとんどの住宅で掲げていた国旗を掲揚している家は1軒だけしか見られなかった。これこそ「昭和は遠くなりにけり」である。

 さて、昨日衆議院議員の補欠選挙が、東京15区、島根1区、長崎3区の3選挙区で行われ、初めて知った珍しい結果ではあるが、自民党は不戦敗を含めて3つの選挙区で議席をすべて失う羽目に陥った。特に島根1区では小選挙区制が導入されてから1度も議席を失ったことがなかった自民党が、岸田首相ら幹部らの応援を受けながら敗れた。補欠選挙とは言え、自民党派閥の裏金問題の逆風の中で行われた選挙と連日のメディア報道により全国的に関心が高まっていたと思っていたが、残念ながら投票率は3選挙区ともいずれも過去最低を下回った。ひとつの政治離れとも言える現象ではないかと懸念される。

 下落した投票率は、東京15区では40.7%で、2017年の過去最低55.59%を、島根1区は54.62%で14年の過去最低57.94%を、長崎3区は35.45%で14年の過去最低51.58%を大幅に下回った。勝ったのは3選挙区とも立憲民主党候補者だったが、これでは自民党批判もさることながら、選挙への関心が薄くなったことの証左ではないかと思える。

 また、今回悪質な選挙妨害のような別途の問題が話題になった。何とそれは、東京15区選挙区内で行われた公然たる選挙妨害行為である。それもある候補者が、別の候補者を大きな音量を出してののしる過激な妨害行為である。この取り締まりは、実際に選挙妨害にあたるのか、或いは自由な選挙活動なのか、その線引きが難しいかも知れない。これまで候補者に対して面前で罵倒するような行為は、選挙妨害だと単純に理解していたが、今回は実際に知名度の低い候補者が、嫌がらせのために、名を知られた候補者の面前で選挙演説に負けないくらい、マイクのボリュームを上げて言いたい放題の悪口雑言を浴びせ、ある候補者が悪質な選挙カーに追い回されているシーンまで見られた。

 関西地区以外では勢力を伸ばせない「日本維新の会」は、東京、長崎で負けたが、選挙戦で共産党の支援を受けた立憲民主党に対して「立憲共産党」などと呼びネガティブキャンペーンを展開したが、この維新の会特有の妨害行為も通じなかった。残念ながら民度も投票率同様に大分低下したようである。

 この選挙の結果、予想通り問題は、解散・総選挙と岸田首相退陣だった。しかし、仮に総選挙を実施しても自民党の不人気の流れは止められないだろう。裏金問題の解決と政治改革の2つがいずれも中途半端であるからである。特に、裏金を受け取った議員に対する党内懲罰は課した。だが、懐に入った裏金は、返すこともないし、不労所得のようなものであり、当然所得税を課すべきであるが、その点について何らの処分も指針も示されていない。このままそっとしておけば、噂は消え、現金をそっくり手にすることが出来ると裏金議員は悪賢いことを考えているのではないだろうか。

2024年4月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com