6810.2026年1月4日(日) 世界に衝撃!トランプ大統領の国際法違反

 昨晩も降雪があるとの予報だったが、雪は降らなかった。そして今日は朝から気持ちの好い真っ青な快晴である。

 さて、朝刊を開いてまたトップニュースに驚かされた。昨日トランプ大統領が国際法違反を冒してベネズエラの首都を空爆して、マドウロ大統領夫妻を身柄拘束したことを知ったのである。戦闘機など150機以上を投入して空爆し、卑しくも一国家の最高指導者夫妻の身柄を拘束するなんて野蛮で、国際法令上理解し難い行為には、呆気にとられている。ニュースはたちまち世界中の大きな話題となり脚光を浴びている。拘束されたマドウロ大統領夫妻は、今日ニューヨークに拘引された。

 その発端は、1998年にベネズエラ反米左派のチャベス氏が大統領選で選出され、2013年にチャベス氏が死亡して、その後継者としてマドゥロ氏が大統領になった時である。選挙が公平性を欠いたとしてアメリカはマドゥロ氏を認めなかった。平素からマドウロ氏を非難していたトランプ氏は、ベネズエラのカリブ海上に米海軍艦隊を派遣し、違法な薬物をアメリカに密輸したとして、最近しきりに出入りしていたベネズエラ船舶を威嚇攻撃していた。

 しかし、如何にこじつけを言おうとも、他国へ武力で攻撃し、その大統領を誘拐するが如き国際的違法行為は、断じて許されるものではない。トランプ氏の日ごろの言動からある程度は予想されたことであるにせよ、あまりにもベネズエラの権益を冒し、独立国であるベネズエラに土足で踏み込むような行為は、とても許せることではない。トランプ氏は常日頃自らの行動によって戦争を解決し、世界に平和をもたらすような自慢話を吹聴しているが、その本音は気に食わないことはすべてぶち壊すことのように見える。

 ベネズエラは世界的に最大石油産油国のひとつとして知られ、トランプ氏としてはその権益には喉から手を出したい。それを麻薬の取引を撲滅するような言いがかりをつけながら、結局マドウロ大統領を拘束し、その後のベネズエラ国をアメリカが運営するというあくどい手を使おうとしている。

 事件発覚と同時にグテーレス国連事務総長は、危険な前例になると憂慮している。EUはアメリカの武力行使に疑問を呈しているが、長年マドウロ政権の人権侵害や非民主的行為を非難してきたこともあり、慎重な姿勢を取る国が多い。その一方、ロシアや中国は、アメリカの行動を「国連憲章違反」、「覇権的行為」として、強く非難している。

 更に、2025年ノーベル平和賞受賞者で、マドウロ政権の監視下から国を脱出したマリア・マチャド氏は、大統領の拘束をベネズエラの民主化への移行を呼び掛ける機会と捉えている。マチャド氏は大統領の手を逃れた元野党指導者だけに、平和賞受賞者とは言え、アメリカの行為を厳しくは非難していない。むしろベネズエラの政治的変革と民主主義の回復に向けた重要な転換点と見ているようだ。

 ただ、政治家とは異なり、中立的に判断するプリンストン大学教授のケネス・ロス氏は、この行為には正当化できる論拠はまったくないと厳しく批判している。しばらくの間、ベネズエラの動静から目を離せそうもない。それにしてもトランプ大統領のように平和とは真逆の行為を冒す人間が、自分がノーベル平和賞受賞者に最も相応しいなんてふざけている。

 先年亡くなった大学の山岳クラブの友人の父親が、我々の在学中の1960年ごろベネズエラ駐在大使を務めておられ、友人からベネズエラの話を聞いたことがあるが、その当時はさほど同国に関心はなかった。父上はベネズエラ大使の後に、アフガニスタン駐在大使になられたが、今から思えば随分問題の多い国を担当されてご苦労も多かったのではないかと察せられる。友人の紹介で、外交官を退職された父上の会社を訪れて、よくご存じの当時の鈴木孝ビルマ(現ミヤンマー)駐在大使に紹介状を書いていただき、それが当時ビルマの厄介だった旅行手配を可能にしてくれた。長年関わったビルマ戦没者慰霊団実施の恩人でもある。事件でそんな他愛もないことをフッと想い出した。

2026年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com