3213.2016年2月29日(月) アメリカ大統領選に纏わるジンクス

 今年のアメリカ大統領選挙に関して、予想や各候補者のプライバシーなどが報道されているが、これまでどこのメディアも伝えない情報がある。それはジンクスとも言えるものだ。

 それは何か? 実は、アメリカ大統領には離婚歴のある人物はなれないという言い伝えがある。1952年行われた大統領選で共和党は元軍人のアイゼンハウアー元帥を推薦したのに対して、民主党はイリノイ州知事のアドレー・スティーブンソン候補を立てた。その時スティーブンソン氏について有能ではあるが、離婚歴があるのが障害になって大統領にはなれないだろうと一部メディアから悲観的に予想され、当時かなり大きく報道された。事実スティーブンソン氏はその数年前に21年も連れ添った夫人と離婚していたのである。結果的にスティーブンソン氏は元帥に敗れた。

  そしてその4年後再びアイゼンハウアー大統領と対決したスティーブンソン氏はまたもジンクスに憑りつかれたかのように敗れたのである。

 アメリカのように比較的離婚率が高く、国民が離婚に鷹揚な国でも国家・国民をリードする大統領ともなると私生活まで干渉されるものかと両候補再戦の折高校生だった私は考えさせられたものである。

 このジンクスが現在も生きていれば、今年の選挙戦で毒舌ぶりを発揮して圧倒的な人気を得ている共和党候補者トランプ氏は、当然勝てないということになる。そもそもこの迷信を信じたならトランプ氏は果たして立候補しただろうか。実際トランプ氏は離婚を2度も経験して今では3人目の夫人と家庭を築いており、選挙運動では3人の元・前・現夫人ばかりか、彼女たちとの間の子どもまでトランプ家3代を挙げて演出、スピーチ、PRなど選挙戦で家族を巧みに利用しているしたたかさである。今回はメディアが候補者の個人的な家族構成について報道するだけで、離婚と立候補の関連にはまったく触れていないように思う。あまり誇らしくないプライバシーを敢えて暴くこともないが、かつては事前に離婚歴は大統領選にはマイナスの勲章だとPRしていた半世紀前に比べると、昔日の感がする。アメリカ人の国民感情は変容したのだろうか?

 さて、序にもうひとつユニークな話題を紹介したい。旅行家として知られる兼高かおるさんは知る人ぞ知る今日「閏日」生まれで4年に1度しか誕生日を祝えない。偶々昔の上司のひとりが、彼女の兄上と慶応で同級生だった縁で、彼女について度々聞かされたことがある。兼高さんは、私も会員になっている「日本旅行作家協会」名誉会長であるが、拙著「南太平洋の剛腕投手」執筆の際、主人公ススム・アイザワ大酋長について兼高さんから生前お会いした故アイザワ大酋長に関するお話を伺い、拙著のさわりでも触れた。

 兼高さんはいつもまだ20歳代としきりに仰る。1928年生まれなので、今日で88歳の米寿になられるが、誕生日の回数でいけば、確かに22歳のうら若き乙女ということになる。あまり女性の年齢についてあれこれ言うのは憚れるので、これにて失礼。

2016年2月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3212.2016年2月28日(日) 新しいホームページ作り

 いま新しいホームページに作り変えるために作業を進めているが、今日は先日に引き続きITコンサルタントの小糸さんに自宅へ来ていただき、内容と作業進捗状況をチェックした。内容的には現在の中身を踏襲し、主にデザインをこれまでの素人っぽいものから、HPらしいもっと垢ぬけた現代風のものに変えようということである。流石に小糸さんはプロとして、これまでいくつもの同じようなプロジェクトをこなして来られたので、私なりの個人的表現を損なうことなくハード面を作ってくれて、その点で有難く思っている。

 差し当り一番苦労しているのは、いくつかのアイテムのうちこのブログの扱いである。すでに8年以上3千日・3千回分を超えた日々の書き込み原稿へのアクセス作業の準備で、1日単位に区切った原稿にして、序に気が付いた間違いを正すことをやっており、これにかなり時間がかかる。精々1日に20日分程度しか作業は進まない。何とか新年度の始めには、新しいHP「知の狩人 知の旅人」をデビューさせたいと考えている。

 さて、海の向こうのアメリカ大統領選では民主党4度目の予備選がサウス・カロライナ州で行われ、ヒラリー・クリントン前国務長官が、対抗馬のバーニー・サンダース上院議員に50ポイント近い差をつけて圧勝し3勝目を挙げた。もう少し拮抗した勝負になるのかと期待していたが、予想外の結果となった。

 ここ数日共和党では、トランプ氏の人気と勝利に話題が集まっている。良識的なアメリカ人の間では、このままトランプ氏が共和党の指名権を得るのを真剣に気にしているという印象である。あまりにもトランプ氏の過激な発言に最初のうちは、いずれ脱落するだろうとの楽観的な見方があったが、むしろ益々勢いを増し今や共和党選のフロント・ランナーとなっている。

 しかし、流石にアメリカ大統領として人格面などでいかがなものかと懸念され、他の候補者が勝つことを願う新聞の論調も見られるようになった。典型的なのは「ワシントン・ポスト」紙で共和党と党内保守派の党員らに対して奮起を促し「トランプ大統領就任を阻止するために行動すべき時だ」との社説を掲載したほどである。海外でも英エコノミスト紙は「トランプ大統領を考えるだけでも空恐ろしい。就任を止めるべきだ」と厳しい論調である。

 お互いに3勝1敗となったクリントン氏とトランプ氏が、今後波に乗り一気に突っ走るか、興味と関心のあるところである。その命運を決するひとつのキーは、明後日3月1日のスーパー・チューズデイと呼ばれる予備選である。ここである程度帰趨は決まると思う。他人事ではあるが、選挙ごっこをしているわが国の国会議員の選挙よりよほど興味を持たせてくれる。

2016年2月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3211.2016年2月27日(土) シリア内戦一時停戦

 海外から2つの大きなニュースが入って来た。ひとつはアメリカとロシアが合意して提案したシリア内戦が今日午前0時(日本時間午前7時)に一時停止されたことである。この一時停戦はシリア政府と対抗する反体制派の間で合意に達したものである。確かにシリア内戦はアサド大統領のシリア政府とこれに対抗する反体制派の戦いがその始まりであり、この両者が合意すれば、内戦終結の期待が持てる。ところが、内戦勃発後次第に外部勢力が介入するようになって事態は複雑になった。中でもISと言われる「イスラム国」を始め、アルカィーダのような過激派組織が介入するようになって、敵味方の区別さえつかなくなった。今日の一時停戦も、シリア政府と反体制派との間で約束された停戦であり、今最も恐れられているISが除外されている。表面的にいかに停戦が成立していてもISが自分たちには無関係としてこれを無視して武力を行使すれば、たちまち停戦は止み、再び戦火が勃発するだろう。

 両陣営とも臨戦態勢は崩していないようだ。IS、或いはクルド人過激派の動き如何によっては、いつ何時再戦に突入するとも限らない。ここ数日の様子が注視される。

 2つ目のニュースは、昨年来すったもんだしていた国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙でスイスのインファンティノ前FIFA事務局長が決選投票の末次期会長に選出された。国際オリンピック委員会(IOC)に次いで世界でも最大の権力を誇るスポーツ団体だが、これまで不正・汚職の噂が絶えなかった。

 新会長は45歳の若い弁護士であるが、2000年に欧州サッカー連盟入りして2009年にFIFA事務局長に就任して、これまでの一連のスキャンダルの拠って来る原因を承知しているので、早速新提案をしている。権限の強い会長長期任期に制約を設けて、会長の任期を3期12年までとしたことである。12年でも長すぎると思えるが、これまではアベランジェ元会長22年、ブラッター前会長18年を考えれば、前進と言えるのではないか。放送権料収入や、広告料など豊かな財源を持つだけにこれまで金銭面での汚職が絶えなかった。真面目にプレイする選手たちを冒涜するような行為である。これに懲りて金銭面も、その他の運営面も明瞭にして人気スポーツであるサッカーを更に繁栄させてもらいたい。

 国内のおまけのニュースとしては、今年から南半球の強豪チームが争う世界最高峰のスーパー・ラグビーに参戦が決まった日本代表チーム「サンウルブス」が、南アフリカ・チームと初の公式試合を行った。ラグビー人気を反映して前売り券は完売だったが、肝心のゲームは残念ながら26-13で敗れた。しかし、世界レベルのチームと試合を重ねることが、チーム力強化のうえで欠かせないことであり、これからの実戦経験とそれによるチーム力向上に期待したい。

 もうひとつ珍しいニュースとしては、2000年に発見された小惑星「61189」に、「王貞治」という名前が付けられたと国際天文学連合が発表したという微笑ましい話題である。この「王貞治」小惑星は直径が3㎞で、火星と木星の間にあり太陽を3年8ヶ月かけて一周する。5桁の数字の中に、偶々王選手の選手時代の背番号「1」と、ホークス監督時代の「89」が入っていて、命名の申し出に王さんも快く了解したという。

2016年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3210.2016年2月26日(金) 人口減を知った「2.26事件発生80周年の日」

 昨年10月に行われた国勢調査の結果、1920(大正9)年以来わが国の人口が前年に比して初めて減少した。総人口は1億2千7百万人で、5年前に比べて94万7千人(0.7%)減少した。日本の将来像を考えるとゆるがせに出来ない深刻な問題である。近年少子高齢化社会が進んではいたが、現実にその傾向を数字で示されると認めざるを得ない。高齢者は年々確実に増えているので、いかに新生児が少ないかということが分かる。男女の比率は、戦後男子が戦死などで一挙に減ってから男が少ない。男が6千百万人に対して、女が6千5百万人である。

 昨日の本ブログにも書き込んだように、首都圏集中及び地方都市過疎化現象が顕著になってきた。大都市集中と言われながらも今回の調査で特徴がはっきりしてきたのは、6大都市の中でも大阪、神戸、京都圏内が減少し、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の人口が増えている。大都市集中というより、首都圏集中ということである。

 この現実を受け止め、人口が密集しつつある首都圏の交通、住宅環境、インフラ整備、災害対策、福祉・教育対策、等々について国と自治体は万全の対策を施してもらいたいものである。

 さて、今日はあの2.26事件発生から丁度80年目に当たる。わが国にとって軍国主義の道を突き進んだ過程で勃発した歴史的大事件であり、歴史を捉えると看過してはならないファッショである。然るに、メディアではこの事件の報道を恣意的に抑えている印象がしてならない。そのメディアの対応に不満があり、毎年この日前後に2.26事件とマス・メディアの対応について拙稿の中で鬱憤を晴らしている。

 今年も新聞にはまったく記事が見当たらない。テレビでは民放には関連番組がなかったが、流石というか、NHKでは一昨日「歴史秘話ヒストリー」で岡田首相暗殺未遂事件を取り上げた「二.二六事件奇跡の脱出劇」をストーリーにして際どい岡田啓介首相の首相官邸脱出劇をドキュメントとして興味深く描いていた。また、今夕の7時台、9時台のニュースでも史実を大分詳しく報道していた。時の首相が襲われ、高橋是清蔵相、斎藤実内相、渡辺錠太郎教育総監ら、時の有力政治家が暗殺された日本史上でも特筆されるクーデターであるだけに、歴史教育の中でひとつの事象として教えるだけでなく、将来の日本を考えるうえで貴重な資料と捉え、学校教育の中でもしっかり教えるべきであると思う。とにかくこの事件を契機に、大日本帝国は軍国主義の道を駆け抜けて戦争へ突き進んで行った。日本人なら決して忘れてはならない大事件なのである。

2016年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3209.2016年2月25日(木) 夜中にまた前歯が欠けた。寂しいなぁ。

 明け方近くになって口の中がちくっと傷んだので、目が覚め指を入れて触ってみたら上の前歯が欠けて、折れた歯の欠片が口内に2つあった。飲み込まなくて良かったと安堵したが、同時に長年連れ添った肉体の一部がまた去ったと思うと辛い気持ちである。今朝になって寂しさよりも、実用的なことが気になりだした。固い食物が食べられなくなるのではないか。77歳の年齢から推して生来の歯がある程度少なくなるのは致し方ない。しかし、これで自分のオリジナル歯は上が1本、下が5本と大分寂しくなった。

 30年以上も診てもらっている歯科医に電話したところ、予約が取れない状況だったが、何とか診てもらえることになった。上の歯はもう残り1本となったが、それでもこれまでは抜けた歯の根っこに磁石を埋め込み吸着する方法で支えてやってきた。今日もそのやり方で手当てしてもらった。これまで付着している磁石は、大分吸着力が衰えている。歯科医師の話によると、MRI検査などでそのまま付けたままだと磁力を失うと言われた。毎年受けている人間ドックの際、MRI検査を受けるのでその影響があるのではないか。今年も8月に人間ドック検査を受診するが、その際は入れ歯を外さなければいけない。

 今日は思いがけない珍事で、時間も費用も掛かってしまった。

 さて、文化庁が全面的に京都へ移転することになった。かねがね地方創生の旗印の下に、東京への一極集中を避けるために中央官庁の地方移転が検討されていたが、文化庁がその第1弾となった。消費者庁も徳島県神山町へ移転を検討中であるが、来月1週間程度施行的に行ったうえで最終的に判断する。

 確かに中央官庁が東京に集中し過ぎてすべての権力機構、権威までが中央へ集まっている。官庁同士の横のコミュニケーションという観点からすれば、これほど便利なものはない。だが、人も、その家族も首都圏に集まり交通、住居、教育施設、それに便乗して企業も集中し、その一方で地方は過疎化するばかりである。

 文化庁の京都移転の背景には、地方創生のタイミングに合わせて、文化財に最も触れ易い京都が山田啓二知事らの積極的招致運動の結果実現となった。これがきっかけとなって、他の省庁が同じような道筋を辿るようになるだろうか。

2016年2月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3208.2016年2月24日(水) アメリカの対日姿勢がおかしい。

 夕刊のフロント・ページを見て俄かには信じられなかった。アメリカ大統領選の民主党有力候補であるヒラリー・クリントン前国務長官が意外な発言をしたのである。もう少し日本に理解があると見ていた彼女が、突如日本に対して攻撃的なセリフを述べたのだ。日本が輸出を有利にするために為替を操作して円安相場に誘導していると指摘し、もし大統領に指名されれば断固たる措置をとると述べたのだ。更にアメリカにとって不利だとして協定成立直前の環太平洋経済連携協定(TPP)にも反対すると言い出した。

 これまでこれほど日本に対して過激なコメントを述べたことがなかったクリントン氏が、不意に日本のみならず、中国やアジア諸国に対してもこういう高飛車な発言をするようなことがあっただろうか。彼女はこれらの国々に対して通貨の価値を下げることで人為的に商品を安く抑えてきたと強く非難した。そのうえで、不正な商慣行と戦うと述べて熱くなっている。一夜にしてこれまでの自身の見解をひっくり返したかのようである。

 そこには思惑として今渦中にある大統領選の影響が色濃く表れているように思う。共和党のフロント・ランナーである不動産王ドナルド・トランプ氏が歯に衣着せず毒舌家ぶりを披露しているが、彼は日本や中国、メキシコを為替操作や不法移民と言い張ってやり玉に上げこき下ろしているのだ。日本は意図的に為替相場を操作しているわけではない。明らかにトランプ氏やクリントン氏には誤解があるが、それを公然と非難するのは、彼女に限って言えば、トランプ氏がそう言い続けて人気を保ち続けているからである。これまで静観していたクリントン氏も、トランプ氏のやり方を参考に日本攻撃を選挙戦術として取り入れたからではないだろうか。

 それにしても、昨日のアメリカ上院軍事委員会公聴会で、アメリカ太平洋軍ハリス司令官が、辺野古の代替施設の完成について予定より2年も遅れていると、日本政府が彼らに伝えていないメッセージを一方的に公表したり、安倍首相のロシア訪問について懸念を表明したり、日米間のコミュニケーションに疑問を感じている。そうした日米間の抑圧していたわだかまりが鬱憤となってヒラリー・クリントン氏の強い対日発言になったとしたら、将来を展望して外務省が水面下で何とか手を打てないものだろうか。同盟国でありながら、南シナ海で軍事基地を作りつつある中国と同じ目で見られるのもどうも納得が行かない。

 夕刻になって昨日行われたネバダ州共和党党員集会で、トランプ氏が勝ったことが分かった。この勢いだと、対日強硬発言を行う2人の争いになりそうだ。

2016年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3207.2016年2月23日(火) 民主党と「維新の会」が合従聯合か。

 大臣及び国会議員の失言や暴言が相次ぐ中で、国会議員の定数削減に関する発言が漸く取り上げられるようになった。アダムズ方式などという聞き慣れない言葉も飛び出したりして、各党が見解や考え方を衆議院議長に提出することになった。

 しかし、今回持ち上がった議員定数削減は、かねてから最高裁が、国民の平等の権利行使との観点からみて現状は憲法違反の恐れがあると判断したことから、各政党「烏合の衆」集団が重い腰を上げて何とか帳尻を合わせようと、政治家的発想と思惑により産み出した苦肉の策である。

 所詮根本的な解決策ではなく、各政党の思惑も絡んで「0増7減」のような姑息な方法で目の前の嵐が過ぎ去るのを待とうとしているのである。

 そこへ志位共産党委員長が、従来の頑なな主張を引っ込めて夏の参院選では、1人区では各党と協議のうえ共産党から立候補者を出さないことを検討するという共産党らしからぬ見解を提示して、安倍政権に対抗するために野党協力体制に積極的に乗り出してきた。条件付きとは言え、共産党にとっては大きな変身である。共産党はこれまで勝てる見込みがなくても、全国的に1人区に候補者を立ててきた。それを参院選で引っ込めて他の野党に協力しようというのである。他党との協力はもとより、意見も聞こうとしなかった共産党としては、変われば変わったものである。その背景には、最も思想的に近かった社民党の凋落があるのではないかと思う。一時は衆院選で百名近い議員を当選させて当時の土井たか子委員長をして、「山は動いた」と言わせた勢いと流れは今や見る影もなくなった。

 そこへ今日突然野党第1党の民主党が維新の党を吸収することで合意に達した。両党は新しい党名を決めることになった。果たして両党の狙い通り、健全な野党第1党として存在感を示し一強多弱の中で安倍政権にゆさぶりをかけられるかどうか、お手並み拝見である。

 さて、このところ多くの犠牲者を生み、2日前には連続爆発事件により184名の犠牲者を生んだばかりのシリア内戦の停戦交渉が、関係者間で行われていたが、米ロの間で漸く話がまとまった。だが、依然として難題を抱えたままだ。停戦の合意は、来る27日0時(日本時間午前7時)を期して発効する。問題はこれがシリアのアサド政権と反体制側に呼びかけたものであり、いわくつきのIS(イスラム国)に対しては除外されていることである。この隙間にISがどう出てくるか。狙い通り戦火を止めさせることが出来るだろうか。

2016年2月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3206. 2016年2月22日(月) 東西対立時の懐かしいテレビ・ドキュメント

 昨晩NHK特集「新・映像の世紀」の第5集「若者の反乱が世界に連鎖した」が放映された。毎度鑑賞するのを楽しみにしている番組である。昨日は録画しておいて今日ドラマチックなシーンをゆっくり観ることが出来た、この政治的、社会的事件は私自身遠からず関わっていたので、今もそれぞれ強く印象に残っている。何とも云えず懐かしい想いに捉われた。

 1961年8月13日突然東ベルリン市内に東西をはっきり分断させる有刺鉄線が敷かれたシーンから始まった。日時までははっきり覚えていなかったが、このシーンには当時強いショックを受けた。有刺鉄線は時を経ずしてコンクリート製の壁になり、東西対立が崩壊した1989年まで続く。その間に東から西へ脱走する東ドイツ市民は後を絶たず、それを防止するために絶望的な高い壁が建設された。壁崩壊の直前に壁の西側で大音響を発してジャズ演奏会が行われた。その主役が先月亡くなったデビッド・ボウイだったとは初めて知った。画面では時系列的に1975年ベトナム戦争終結まで紹介された。私には、ベルリンの壁と「プラハの春」、ベトナム戦争がどうしても思い出されてならない。

 ベルリンの壁をつくづく恨めしく思ったのは、1976年初めて国境検問所前まで来た時である。その時東ドイツ兵の無表情な立ち居振る舞いを見て、壁を取り巻く冷血な共産主義体制を知った。だが、この時は東ベルリンへ入ることはなかった。初めてその検問所を超えて東へ入ったのは、83年旧文部省の教員海外研修団に就いてカールマルクス・シュタット(現ケムニッツ)で教育施設を見学した時だった。そこでシュタージ(秘密警察)というものを初めて知った。何もかも東欧の特異な空気と社会主義の実情には目を丸くしたものである。

 「プラハの春」は、チェコ留学の夢を潰された何とも言えない事件だった。1968年の事件発生からちょうど20年目の記念日に、偶々プラハに滞在して暴動に遭遇したことも懐かしい。

 ベトナムは戦時中の1967年1月に入国し、そんな奇縁で昨年4月30日終戦40周年の当日インタビューされた映像が、ベトナム国営テレビを通してベトナム全土で放映されたことは記念すべき想い出となっている。

 いずれにせよ僅か1時間のドキュメントであるが、私にとっては世界の衝撃的な出来事と、走り回った昔を思い出せてくれ、同時に大きな誇りも感じさせてくれた。秀逸なドキュメントだった。

2016年2月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3205.2016年2月21日(日) 白熱の米大統領予備選を横目に劣化した日本の政局

 アメリカ大統領選サウス・カロライナ州予備選で、共和党は毒舌家のドナルド・トランプ氏が勝利を収めた。一方ネバダ州で行われた民主党党員集会では、クリントン前国務長官がサンダース上院議員を抑えて、トランプ、クリントン両氏とも2勝1敗となり選挙戦を一歩リードした。

 それにしても当初は泡沫候補と考えられていたトランプ氏が3戦2勝とは、聊か意外である。普通は駆け引きするとか、言ってはいけないことを巧みにはぐらかす戦術を練るものだが、トランプ氏の場合はストレートに言いたい放題で、それが支持層に受けるというのが理解しにくい。その根っこには、口先だけではなく実行力があるという評価と、支持層の間に不法移民に対する不満があるということのようだ。加えて多くの党内立候補者が林立していてトランプ氏以外の立候補者に対する支持がまとまりきれていないことが効いているようだ。今日その一人であるブッシュ家のジェブ・ブッシュ前フロリダ州知事が選挙戦から撤退を表明した。

 これからどういう道筋を辿って最終的にアメリカ大統領を選出することになるのか、極めて不透明であるが、あくの強さとアメリカ人らしからぬ差別を主張するトランプ氏には、大統領になってもらいたくないものである。

 一方国内に目を向ければ、政局は大臣や議員の脱線発言や、議員の不倫等、政治家にとって芳しくない事象ばかり目につくが、それでも呑気なものである。

 今日突然のように話題となったのは、プロ野球チーム数を4球団増やしてセ・パ両リーグとも8球団ずつに増やす案である。これを政府としても後押しするという。その発想の源は、地方創生について捗々しいアイディアが思うように生まれず、プロ野球本拠地がない北陸、四国、沖縄辺りにフランチャイズを置く球団が誕生すれば、地方の活性化につながるという声を受けたようである。

 どこまで実現性があるのか分からないが、政治家がこんなことを本気で考えること自体おかしいと思う。

 先日も老人ホームの上層階からホームの職員が3人の高齢者を投げ落とし死亡させた容疑で逮捕されたが、職員は給料も安く仕事もきつくストレスも溜まり、全体的に待遇を良くする必要は依然から言われていたことである。この根本的解決のためには、国がもっと福祉のための予算を増額しないといけない。こんな中で出来の悪い国会議員の数が多過ぎる。議員を減らし議員歳費を削減すれば、福祉予算へ回すことが出来る。

 2012年国会で、当時の野田首相と自民党総裁だった安倍現首相との間で交わされた議員定数削減の約束はどうなったのか。2人は一昨日も同じ論争を交わしていたが、本気で議員数を減らす気持ちはあるのだろうか。

2016年2月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3204.2016年2月20日(土) トランプ氏、ローマ教皇とも衝突

 アメリカ大統領予備選で過激発言を繰り返している共和党候補者ドナルド・トランプ氏が、こともあろうにカトリック教会総本山ヴァチカンの最高指導者ローマ教皇の言葉にイチャモンをつけた。きっかけはトランプ氏がメキシコからの移民防止のためにアメリカ・メキシコ国境に、メキシコの費用で塀を作ると言ったことに対して、教皇が橋を架けるのではなく、塀を作って交流を断ち切るというのはキリスト教徒ではないと、クリスチャンであるトランプ氏をやんわりと非難したことである。普段宗教界の大立者が、俗界の出来事に首を突っ込んで他人をとやかく非難することはあまりない。よほどトランプ氏のイスラム系難民受け入れ拒否の発言に腹を据えかねたかのような警告である。だが、常人とはかけ離れた常識を有するトランプ氏は即座に反応した。トランプ氏も只者ではない。「もしヴァチカンがISに攻撃されれば、トランプがアメリカ大統領になっていれば良かったと言うだろう」と言葉を返した。

 それが予備選指名争いの第3戦を迎えた今日になって一気にトーンダウンした。「教皇と争いたくない」と釈明したのである。そのうえ教皇を尊敬しているとまで話した。カトリック教徒を敵に回すことは自らの陣営にとって明らかに不利だと考え教皇との論争を避けようと考えたのであろう。

 それにしてもトランプ氏はいつまで過激な発言を繰り返すつもりだろう。

 冷静に考えてこれだけ過激というより、非常識な発言をする候補者が、依然として共和党内で最有力候補者の道を歩んでいることは不思議なくらいである。なぜ非常識候補者がトップランナーになり得るのか。アメリカ人は民主主義国家の一員として、多くの意見を広範に取り入れ、フェアに事を決する人たちである。それが、今回の共和党の予備選挙の様子を仄聞するに、必ずしもそうとは考えられない。はしなくもアメリカ人の知られざる一面を知ったとの思いとともに、それはアメリカ国内なら他国民にとっては、さほど気にすることではないかも知れないが、国際社会で強引なトランプ的思考と手段がトラブルの火種になるのではないかと心配になる。

2016年2月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com