3207.2016年2月23日(火) 民主党と「維新の会」が合従聯合か。

 大臣及び国会議員の失言や暴言が相次ぐ中で、国会議員の定数削減に関する発言が漸く取り上げられるようになった。アダムズ方式などという聞き慣れない言葉も飛び出したりして、各党が見解や考え方を衆議院議長に提出することになった。

 しかし、今回持ち上がった議員定数削減は、かねてから最高裁が、国民の平等の権利行使との観点からみて現状は憲法違反の恐れがあると判断したことから、各政党「烏合の衆」集団が重い腰を上げて何とか帳尻を合わせようと、政治家的発想と思惑により産み出した苦肉の策である。

 所詮根本的な解決策ではなく、各政党の思惑も絡んで「0増7減」のような姑息な方法で目の前の嵐が過ぎ去るのを待とうとしているのである。

 そこへ志位共産党委員長が、従来の頑なな主張を引っ込めて夏の参院選では、1人区では各党と協議のうえ共産党から立候補者を出さないことを検討するという共産党らしからぬ見解を提示して、安倍政権に対抗するために野党協力体制に積極的に乗り出してきた。条件付きとは言え、共産党にとっては大きな変身である。共産党はこれまで勝てる見込みがなくても、全国的に1人区に候補者を立ててきた。それを参院選で引っ込めて他の野党に協力しようというのである。他党との協力はもとより、意見も聞こうとしなかった共産党としては、変われば変わったものである。その背景には、最も思想的に近かった社民党の凋落があるのではないかと思う。一時は衆院選で百名近い議員を当選させて当時の土井たか子委員長をして、「山は動いた」と言わせた勢いと流れは今や見る影もなくなった。

 そこへ今日突然野党第1党の民主党が維新の党を吸収することで合意に達した。両党は新しい党名を決めることになった。果たして両党の狙い通り、健全な野党第1党として存在感を示し一強多弱の中で安倍政権にゆさぶりをかけられるかどうか、お手並み拝見である。

 さて、このところ多くの犠牲者を生み、2日前には連続爆発事件により184名の犠牲者を生んだばかりのシリア内戦の停戦交渉が、関係者間で行われていたが、米ロの間で漸く話がまとまった。だが、依然として難題を抱えたままだ。停戦の合意は、来る27日0時(日本時間午前7時)を期して発効する。問題はこれがシリアのアサド政権と反体制側に呼びかけたものであり、いわくつきのIS(イスラム国)に対しては除外されていることである。この隙間にISがどう出てくるか。狙い通り戦火を止めさせることが出来るだろうか。

2016年2月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com