3445.2016年10月18日(火) 2020年オリンピック・ボート会場はどうなるのか。

 今日バッハ国際オリンピック委員会(IOC)会長が来日され、早速都庁で小池百合子知事と会談された。このところオリンピックの競技会場問題で東奔西走の知事だが、知事はバッハ会長に経費削減と会場変更について理解をお願いした。会長の感想は、すでに決まった会場でオリンピック開催をアピールし開催権を獲得し承認されたので、その後の変更はあまり歓迎しないと述べた。

 オリンピック開催の総元締めはIOCで、開催国の組織委員会が開催を主催し実施管理する。2020年東京大会の3つの会場は一度決まっていたが、費用が嵩み過ぎて変更を検討中である。その点で主催都市の東京都知事が動くのはよいとしても、ちょっとその動きが激しく組織委員会を無視したような印象を与えて、組織委員会と東京都との間に溝ができてぎくしゃくしているようだ。小池知事もあまりこういうイベントのルールをご存知ないようだ。どうもあまりうまくない。いま問題になっているボート・カヌー会場については、当初の海の森会場から宮城県長沼ボート場を復興五輪と銘打って、移転させ経費を削る作戦で小池知事と村井嘉浩宮城県知事が話し合って、現場視察まで走ってしまったが、物事の決め方として問題を残すのではないかと思う。今回のオリンピックについては、全般的に随分手順が悪いような感じを抱いている。この様子ではまだまだ問題が噴出しそうだ。

 さて、先日来今年のノーベル文学賞受賞者ボブ・ディランの行動が話題になっている。ノーベル・アカデミーがディランと連絡が取れなくて困っているようだ。彼から賞に関してまったくコメントがなく、世界でも最も栄誉ある賞の価値を損ないかねないほど賞を無視しているかのような音無し行動である。堪りかねてアカデミーは今後ディランへの直接の受賞連絡を断念したと語った。同時に彼の受賞を祝い、授賞式には出席してくれるだろうと期待し、欠席の場合は別のプログラムを組んで授与すると明かした。いつ姿を現し、コメントを述べるのか、人騒がせもそろそろストップして欲しいものだ。

 ところで今夜突然プロ野球広島カープの黒田博樹投手が今年の日本シリーズを最後に現役引退を表明した。昨年ヤンキースから誘いを断って古巣へ帰ってきたばかりである。日米で通算200勝をあげた。今シーズンも10勝を上げ広島25年ぶりの優勝に貢献したばかりである。黒田は22日から始まる日本シリーズで優勝を置き土産に舞台を去るか。日本シリーズで勝ったら伝説の投手となるだろう。男気というか、中々舞台作りがうまい選手だと思う。

2016年10月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3444.2016年10月17日(月) 原発再稼働反対派が新潟知事選でも勝った。

 昨日投開票が行われた新潟県知事選挙は、厳しい戦いを強いられていた医師で弁護士の米山隆一氏が、手強い保守派の森民夫氏を破って初当選した。当初4選出馬を表明していた東電柏崎刈羽原発再稼働反対を主張していた泉田裕彦現知事が、新潟日報社の掲載記事に伴う泥仕合であまりすっきりしないまま撤退したことにより、選挙戦は序盤から混迷を深めていた。自民・公明党推薦の森氏は、長岡市長時代に全国市長会会長まで務めた実力者で、中央政界との強い結びつきをアピールしてかなり有利と見られていた。立候補を表明するや、原発再稼働に向けて積極的な発言を行った。一方の米山氏は泉田知事の原発再稼働反対路線を引き継ぎ、再稼働に慎重な態度を示していた。県民の再稼働に対する意識調査では、賛成2に対して反対が6だったようだから、県民の再稼働反対の意識が米山氏を当選させたと言えそうだ。この結果を受けて東電の今日の終値は400円近い下落である。

 先日の鹿児島県知事選挙でも原発反対派の三反園知事が当選し、九州電力に対して川内原発の稼働を停止するよう求めているが、現状では稼働されたままである。残念ながら民意を得た知事にも原発を止めるまでの権限はない。当初米山氏は、原発再稼働反対を唱えるよりむしろ地域医療や、介護、子育て支援の充実、TPP対策として農家への個別所得補償制度の復活などを訴えていた。選挙戦途中から自らの信念に加えて、県民意識が強い原発再稼働反対を唱えるようになった。今後民意である「原発反対」をどこまで貫き、他の課題とどう調和させて行くのか問われることになりそうだ。

 さて、1週間前朝鮮共産党創立記念日に合わせて、北朝鮮がミサイルを発射するのではないかと国際社会が警戒していた中で、何事もなく打ち過ぎホッとしていたところ、昨日になって北朝鮮は新型中距離ミサイル「ムスダン」1発を発射した。だが、失敗に終わった。性懲りもないお国柄だけに、いくら関係諸国に国連の場で国連安保理事会決議に違反していると非難されても、まるで柳に風の無神経ぶりである。いつまで経っても駄々っ子そのもので、まったく困った国である。

 その北朝鮮の友好国である中国では、今朝有人宇宙船が打ち上げられた。早速習近平・国家主席が宇宙強国をつくるために貢献するよう祝福のメッセージを送ったという。科学技術の発展のために貢献するようにというわけではなく、このメッセージを読み解くと軍事に転用される恐れがあることが心配である。この辺りが大国意識過剰の中国らしいところだ。結局軍事目的で宇宙開発を進めていると考えざるを得ない。日本の宇宙科学開発の目的とは大きく異なる。 

2016年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3443.2016年10月16日(日) 「ら抜き言葉」もいろいろ

 ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞したにも拘らず、それに対して何の反応もなく、受賞の感想も述べず、ノーベル委員会に対してコンタクトもしないことに対して、少々奇妙な話題を提供している。著名な作家の間でも憤慨や、非難するような声が聴かれる。ノーベル文学賞をそれほど有難いと思っていないのかも知れないが、ディランももう少し素直に受賞の感想などを述べれば良さそうなものだが、これでは一般人はもとより、反戦、反体制派の人たちからもあまり良く思われないのではないだろうか。それにしても少し変わっている。

 ついては、昨日の本ブログでディランの♪風に吹かれて♪の歌詞に「ら抜き言葉=見れるのだろう」があると書いたが、今日テレビで別の訳詞者中川五郎氏による歌詞が紹介された。それによれば、同じ個所が「見られるだろう」と翻訳され、この限りにおいては「ら抜き言葉」になっておらず、このヒット曲と「ら抜き言葉」とは無関係であることが明確になった。

 これを翻訳された中川五郎さんは、ひょっとすると日本ペンクラブ会員で以前からよく存じ上げている中川さんではないだろうかと考えている。生憎年齢的なこともあり、最近は例会でもお目にかかることがなくなった。もし近い内にお会いする機会があれば、この点について是非お尋ねしてみたいと思っている。

 今年創立145年を迎える千葉市立幕張小学校時代のクラス会が、今夕同級生のひとりが経営する千葉市内の中華「珊珊」で開かれ、いつも通り常連メンバー11人が集まった。いつもながら他愛のない話に終始するが、お互いに元気なのは頼もしい。私のキューバ旅行中に亡くなった大学アルペンクラブの友人・伊藤嘉信くんの訃報を伝えたところ、私を除く10人のうち、5人が彼を知っていたのは意外だった。尤もそのうち4人は千葉一高(現千葉高)の同級生で、あと1人は商売上のお付き合いと言っていたが、顔の広かった彼らしいと感じた。同時に、世間は狭いものだと思った。

 さて、今日行われたプロ野球パ・リーグのクライマックス・シリーズ最終戦で北海道日本ハム・ファイターズが福岡ソフトバンク・ホークスに逆転勝ちして、日本シリーズへの出場権を獲得した。セ・リーグの日本シリーズ進出チームは昨日広島カープに決まったので、今年の日本シリーズはセ、パ両リーグともにペナント・レース優勝チーム同士で戦うことになった。これなら文句はない。どうして素直に最初から優勝チーム同士で戦わせないのか。プロ野球機構にお金は入っただろうが、とんだ回り道をしてゴールへたどり着いたものである。

 易しいことを難しくするのか今流なんだろうか。優勝チームが決まっているのに、まだ戦わなければならない選手こそ好い面の皮である。

2016年10月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3442.2016年10月15日(土) ♪風に吹かれて♪日本語訳の「ら抜き言葉」

 ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞することになってから、巷では詩人ではなく歌手ではないかと恰もディランはノーベル賞に値しないとやっかんだような声も聞かれるようだ。

 そこでディランの最大のヒット曲 ♪Blowin’In The Wind(風に吹かれて)♪ の歌詞を取り上げてみよう。

 

 どれほど道を歩めば 人として認められるのだろう?

 

 どのくらい白い鳩は飛び続ければ 砂浜で安らげるのだろうか?

 

 どれだけの砲弾が飛び交えば 殺戮をやめさせることができるのだろう?

  その答えは 風に吹かれて 誰にもわからない

 

 山は海に流されるまで 何年在り続けられるのだろう?

 人々はどれほどの時間を過ごせば 自由の身になれるのだろう?

 人はどのくらいの時間を 見過ごし続けられるのだろう?

  その答えは 風に吹かれて 誰にもつかめない

 

 人はどのくらい見上げれば ほんとの空を見れるのだろう?

 人にどれだけ多くの耳があれば 悲しみの声が聴こえるのだろう?

 どれだけ数多くの命を失えば 死が無益だと分かるのだろうか?

  その答えは 風に吹かれて 誰にもつかめない

  答えは風に吹かれている 

 

 これがノーベル賞受賞に値する詩である。中々アピール性がある素晴らしい詩だと思う。我々とはちょっと感性が違う。1960年代に反体制運動に力を与えた歌詞である。上記の訳詞は、誰によって訳されたのか分からないが、その中に最近しばしば話題になる「ら抜き言葉」が見られる。最終文節に「人はどのくらい見上げれば ほんとの空を見れるのだろう?」の訳文があるが、原文では‘Yes, how many times must a man look up  Before he can see the sky ? ’となっているので、「見れる」はノーベル文学賞受賞者の作詞ではなく、翻訳者の考えである。

 それについて偶然にも今朝の日経新聞「親子スクール」に「ら抜き言葉 ダメなの?」で「ら抜き言葉」が取り上げられていた。原則的には「ら抜き言葉」は国語の教科書では間違いとされているが、世間にはかなり出回って使われている。その例として「ら抜きの表現は昭和のころからあった」として、太宰治に「看護婦は男の顔を見ぬように努めた。気の毒で見れなかった」(「道化の華」より)や、獅子文六の随筆「食味歳時記」に「フランスでイチゴは5月でしか食べれない」の表現があるという。

 教育のように檻のような中ではその表現は絶対許されないが、自由に書くことができる私的な文章ではあまり深刻に考えるなということであろうか。

2016年10月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3441.2016年10月14日(金) 自動車免許証を更新する。

 昨日の2つのビッグニュースの続報である。タイのプミポン国王の死去はタイ国民に深い悲しみをもたらし、弔意を表すためであろうか、一般に人々は黒い衣装を身に付け、国は1カ月間の喪に服す。これほど親愛の気持ちを表される国王はそうはいないだろう。日本企業もタイ人従業員がどういう勤務をするか様子見のようだ。

 もう1つのボブ・ディランが受賞したノーベル文学賞のニュースは、各界に改めて歌手ディランの作詞家としての高い価値と評価を認めさせ、同時に、ノーベル文学賞の在り方まで話題を提供している。そのディランが一向に受賞についてコメントを発表せず、今日ラスベガスで行われたライブでも一切語らなかったそうだ。更にノーベル文学賞委員会では、受賞発表後ディランからまったく連絡がなく、早く一報をと待ち焦がれているという。ちょっと風変わりな人という印象である。

 さて、先日電通勤務の女性東大卒新入社員が、昨年過労勤務の末に自殺した。労災認定されたことで今日電通本社と支社に東京労働局と三田労働基準監督署が立ち入り調査に入った。25年前にも入社2年目の男性社員が長時間労働に悩み自殺し、最高裁が会社側の責任を認定した。また繰り返された同じような悲惨な自殺事件に、役所も会社の体質に問題があると呆れているのではないだろうか。件の女性社員の1ヶ月の時間外労働は何と100時間を超えるという。

 今日の立ち入り調査で電通の労働時間の把握が杜撰で長時間労働が野放しになっていたらしいことが分かった。オリンピックの宣伝関係業務をIOCから一括して請け負い、受けにいっているが、営業はともかく人事管理が追いついていないのではないだろうか。攻め一辺倒のこの会社には、社員を守るべきディフェンス体制が整備されていないようだ。

 かつて同じように立ち入り検査を受けたABCマートや、ドンキ・ホーテのようなブラック企業と同じレベルの会社ということになる。当局は違法な長時間労働が全社的に常態化していた疑いがあるとみて、刑事事件として立件を視野に調査を進めるようだ。

 ついては、今日自動車免許証の書き換えに出かけた。もう何度目になるだろうか。3年に1度の免許更新で、3年前に引き続き世田谷警察署免許更新所で手続きを済ませた。70歳を過ぎてからは高齢者講習を受けなければならず、今回は事前に2度目の高齢者講習を済ませた。このために暑い盛りの8月に、まる1日を費やして自動車講習所で高齢者講習の受講(認知症テストを含む)と実技(見学しているだけでも可)を済ませて修了証明書を受領し、今日一般の人と同じ手続き書類にこの高齢者講習修了証明書を添付して提出した。更新手続きは簡単で、視力検査に合格してその場で写真を撮りほんの5分も待っていれば、新しい免許証を交付してくれる。流石にこの辺りはIT化されているのか一連の作業は早いものだ。これで向こう3年間有効の免許証を手にすることができた。

 想えば、大学1年終了時に免許証を取得して以来56年になる。あの60年安保闘争の年である。爾来それほど長い距離を運転してはいないが、この間ブルーバード、オペル、ヴァイオレット、カローラ、カムリ、そして現在のVW、更に一時ニューヨークに友人と共有していた真っ赤なスポーツカー、コルベット・スティグレイにも乗った。国際免許証を発行してもらい海外でも結構運転する機会があった。ニューヨークでは当時在住していた、亡くなった友人の曽田順吉さんと共同所有の前記の車に乗って、ハイウェイをスピード感を楽しんでひとりでボストン郊外まで出かけたり、ベルギーではレンタカーで動き回ったことがある。

 車の運転では旧厚生省から随分喜ばれ感謝もされた。毎年のように1カ月間も中部太平洋戦没者遺骨収集事業でサイパン島に常駐しては、本部が置かれたホテルで団長だった厚生省課長の秘書役として運転手役を仰せつかったからである。

 反省すべきは、半世紀以上にわたって運転して1度だが事故を起こしたことである。交通ルールは順守して安全運転を心がけて来たが、1966年12月同期入社の友人たちと箱根へ旅行して、宿泊の翌朝箱根で道路表面が氷結しているのに気付かず、車が氷結した道路上を走る状態になり滑ってそのまま土壁にぶつけてしまった。幸い対向車がなくくて頭にけがをした程度で済んだが、車は中破してレッカー車のご厄介になる無様なことになってしまった。2台の車に分乗して移動中で、もう1台の車も滑ってぶつかった。幸い友人たちにけが人はおらず、崖下に転落するような惨事にもならず、胸をなでおろしたことも昨日のことのように思い出される。

 これからいつまで車を運転することができるだろうか、まだ漠然としているが、次回の書き換えは81歳になっているので、そろそろ引き際ではないかと思っている。高校時代の友人の中にも免許証を返還して運転しないという友人が何人かいる。実際最近は人通りの多い地区をドライブしたりすると、人一倍神経を使うようになり以前より慎重にハンドルを握るようになった。これも運転上の老化現象かも知れない。そろそろ車の運転から身を引く時が近づいているのかも知れない。

2016年10月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3440.2016年10月13日(木) タイ国王崩御、ボブ・ディランにノーベル文学賞

 昨日妻と南青山にある岡本太郎記念館見学中に、妻が二男の嫁から東京で停電が発生しているニュースを目にしたが、影響はないですかと心配そうにスマホで尋ねられた。停電自体をあまり気にしていなかったところ、記念館を出てゼミの先輩と同期生夫婦らとイタリアン・レストランに集まっていた時、ある先輩から山手線が停電で動かなくなってしまったので、食事に遅れると連絡があった。それでもそれほどの大事とも思っていなかったところ、帰宅してテレビで大騒ぎになっているのを知った。

 今朝の新聞のトップ記事に「東京 大規模停電」とあり、埼玉県新座市内の地下に設置された電力ケーブルが漏電から火災が発生したことが原因で、約1時間に亘り58万所帯以上が停電となり、交通機関にも乱れが出たと書かれていた。一時霞が関の中央官庁街のビルからも電気が消えて真っ暗になったというから、こんなことが度々起きては困る。今までこのような大停電事故は知らないが、国家的事業でも開催中だったら大変なことになっていたかも知れない。

 ついては、岡本太郎記念館には一度行ってみたいと思っていたので、昨日偶々近くのイタリアン・レストランへ行く機会があったので、その前に初めて覗いてみた。旧私邸を改造して私的に公開の場所にしたため、それほど広いスペースではないが、いかにも太郎作品と思われる彫刻品が館内と庭園に置かれていた。喫茶店も経営されていたので、コーヒーをいただきながら館員の方と太郎さんに関わる話をしてみた。妻の父が、慶応幼稚舎から普通部まで竹馬の友として終生懇意にしていただいた。大阪万博の太陽の塔の制作に当たって、岳父が会長を務めていた日本軽金属㈱のアルミ製品を使用してもらったと岳父から聞いていた。同期生仲間には、歌手の藤山一郎さん、作家の野口富士男さんもいて、岳父は幼稚舎仲良し4人組としてメディアでも紹介された。面白いことに、この4人でそのまま大学まで進んだのは岳父1人だけだった。

 幸い大正13年幼稚舎を卒業した時の記念アルバムが義兄の手元にあり、そのコピー写真があるので、これを近い内にお届けしましょうと係員に約束したら随分恐縮しておられた。多分岡本家には卒業アルバムは残されていないと思うので、ご覧になれば喜ばれるのではないかと思う。出来るだけ早い機会にお届けしようと思っている。

 さて、夜になって電撃的に2つのニュースが入った。ひとつは、タイのプミポン国王が亡くなられたというニュースだった。その1時間前のニュースで容体が大分悪く入院先の病院内でご回復をお祈りする国民の姿をうつしていたばかりだった。在位70年という在位期間が世界で最も長い国王だった。タイに行けばどこかで必ず国王の写真を目にしたものだ。タイ国民もきっと深い悲しみに包まれ喪に服すことだろう。享年88歳だった。

 2つ目は、今年のノーベル文学賞受賞者は、期待された村上春樹ではなく、アメリカのシンガーソングライターのボブ・ディランだった。私より3歳若いが、まさか歌手が文学賞、それも最高峰のノーベル文学賞を受賞するとは驚きである。風に吹かれて♪がよく知られているが、歌はベトナム戦争、公民権運動を背景にして唄われ、訴求力と大きな影響力を持っていたので、歌詞もそれなりに文学性があり格調も高いのだろう。村上ファンにとっては今年も期待を裏切られたが、村上氏の表現方がディランのそれと似ている節もあるようなので、来年に期待したいと言っていたファンもいた。来年こそはそうあってほしいものである。

2016年10月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3439.2016年10月12日(水) 地球温暖化対策のパリ協定に日本批准せず

 先日11月4日に地球温暖化対策に新しい国際的枠組みであるパリ協定が発効することが伝えられた。そして、パリ協定締約国会合がその後7~18日にモロッコで開かれるCOP22 に合せて開かれるが、日本はそれを批准していないため会合には出席できない。

 厳しい規制に多くの国がしり込みしてしばらくはまとまらないだろうと日本は甘く見ていた節がある。だが、諸外国は問題を真剣に捉えて、すでに排出ガスを枠組み内に抑制しようと動いていた。20年も以前に「京都議定書」を取りまとめ主導的な役割を果たしていた日本としては迂闊だったと言うだけでは済まない。

 温室効果ガス排出量上位5カ国のうち、批准していないのは日本とロシアだけだというから、世界的に地球温暖化にブレーキをかけない国と見られても仕方がない。流れが変わったのは、ダントツで排出量の多い中国が批准し、続いて2位のアメリカも批准する立場にスタンスを変えたことが大きい。EUは全加盟国揃って締結と対応し、排出量4位のインドですら批准した。それでいながらわが国はこの動きにただ指を銜えていて手を打たなかった。これでは、世界の流れに置いて行かれ、ガス排出国との汚名を浴びせられるだけである。しかも、批准できそうもないと分かったら、国益のためにも何を放っておいても国会で優先的に批准すれば間に合うのにそういうことはやらないのが、今の自民党議員である。まったくお話にならない。

 現在開会中の臨時国会の所信表明演説で安倍首相はパリ協定に一言も触れなかったという。総選挙が噂される中で国内向けのスタンスなのか、やたらに補正予算や南スーダンのPKO自衛隊派遣など国内問題を語っているが、もう少し国際社会を見つめた政治に気を配ってほしいものである。

 さて、「さ入れ言葉」があるとは知らなかった。「ら抜き言葉」は知っていたが、話の中に無理やり「さ」を入れる使い方だそうである。昨日の朝日新聞読者欄に掲載された83歳の男性の投書である。この方は、「させていただく」という使い方から、本来「見せていただく」「やらせていただく」と言ったことをそれぞれ「見させていただく」とか、「やらさせていただく」と言う使い方に違和感を覚えるという。特に「乾杯の音頭を取らさせていただく」との言い方が今では当たり前のように使われていることに、日本語の危機感を感じておられる。確かに投書氏の言う通りだ。丁重に発言した方が良いと思うのか、やたらに「させていただく」という言い方が違和感もなく使用されているが、そこには日本語としてあるべき形が崩れているように思う。それは日本語を粗末に扱っているというより、文章を書く習慣を身に付けずに、話し言葉でスマホやメールに省略分を書いたり、基本を蔑ろにしているせいではないかとちょっと心配している。その意味では投書氏のご意見は卓見だと思う。

2016年10月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3438.2016年10月11日(火) 興味が薄れたプロ野球

 昨日プロ野球セ・リーグのクライマックス・シリーズと称するリーグ2位と3位の2番勝負・セカンド・ステージがあり、2勝1敗で3位の横浜DeNAベイスターズが2位の読売ジャイアンツを破った。これで横浜は次のステップであるファースト・ステージで、優勝した広島カープと日本シリーズへのセ・リーグ出場権を争うことになる。

 かつては私自身あれほど熱中したプロ野球だが、最近ではすっかり熱が冷めてしまい、実戦はもとよりテレビ観戦もほとんどしなくなった。それは選手がペナントレースに全力投球しなくなったような気がして1試合1試合に真剣味が感じられないような気分になり、つまらなくなったせいである。

 どうしてそうなったのかは、今のクライマックス・シリーズのような金儲けシリーズに原因がある。どうして日本プロ野球機構は、こういう余計で優勝の価値を減殺するような愚かな制度を導入したのだろうか。選手は口には出せないようだが、内心不満が溜まっているのではないだろうか。昨年引退した元中日投手の山本昌氏もその点を指摘していた。1年間130試合の総当たり制で6球団が争って優勝を決めたペナントレースを蔑ろにするような制度自体に大きな問題がある。仮に2、3位のチームが日本シリーズに出場し、日本シリーズで優勝するようなことになれば、1年間ペナントレースを戦い抜いて優勝を勝ち取ったチームにとって優勝の価値が薄れるばかりか、優勝するために全力を注がないで3位以内を狙い、クライマックス・シリーズに全力を傾けて下剋上優勝を遂げたら真剣にプレイする選手が馬鹿を見るということにならないか。手抜きゲームを見せられるファンも堪ったものではない。それほどつまらなくなったプロ野球だが、それでも女子ファンの開拓とか、いろいろ応援のやり方の工夫や、地域の力などによって観客が増えているというから、考え方によっては、プロ野球界もまだ捨てたものではないのかも知れない。下らないクライマックス・シリーズなんか止めて、今のうちに将来を考えた恒久的な対策を考えていくべきではないだろうか。

 アメリカ大リーグのポスト・シーズンも同じようなシステムだと指摘する声もあるが、まったく違う。メジャー・リーグには、アメリカン・ナショナルの2リーグで30チームもあり、地域的にも東海岸から西海岸に拡がっているうえ、カナダにも1チームある。あまりにも広大な地域で多くのチームが存在するために已むに已まれず考えられたシステムである。それは各5チームが加盟する東海岸、中部、西海岸の3地区の優勝チームに、残りの1チームは3地区の2位で勝者を決めてプレイオフ出場チームを決定する。そして4チームでトーナメント方式の下で勝者となって、ワールド・シリーズへ進出するルールになっている。

 すべてメジャー・リーグをお手本にする日本野球界が何とかもうひとつ商売をと企んで、2、3位のチームにも機会があると思わせ、余計なクライマックス・シリーズという制度を取り入れている。実際に過去に千葉ロッテ・マリーンズが下剋上優勝した例がある。だが、これは日米のチャンピオン・チーム決定のしきたりがまったく異なることを知っておくべきである。この点を日本のプロ野球界関係者にはよくよく知ってもらいたいと思う。

 パ・リーグはすでに2位ソフトバンク・ホークスが3位千葉ロッテ・マリーンズを破っており、これからセ、パとも日本シリーズ出場チーム決定シリーズの舞台へ移るわけである。

 何となく冷めた目で見てしまうプロ野球である。

 それよりかつてはネクラなスポーツと揶揄された卓球のワールド・カップで、開催地フィラデルフィアにおいて昨日16歳の平野美宇選手が全力投球して最年少にして日本人初優勝を飾ったというから、手抜きのプロ野球に比べて大あっぱれである。

2016年10月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3437.2016年10月10日(月) 今日は体育の日

 今日は、1964年東京オリンピック開催を記念して設けられた「体育の日」である。その日本時間の今日午前に行われたアメリカ大統領選候補者の第2回テレビ討論会は、第1回に続き、またも民主党のクリントン候補が優位のうちに終わった。トランプ候補については大統領としての資質に欠けるとのコメントが多かったようだ。

 ほんのさわりに過ぎないが、テレビ・ニュースで討論会のやりとりを観ていると、本質や主題から外れたり、すり替えたりして相手候補への個人攻撃ばかりが激しかった。とにかく大統領選としては全般的にレベルが低く品がない。これほど下品なテレビ討論は今までなかったと思う。アメリカ自体が国家としての鼎の軽重を問われかねない。流石に共和党有力者からもトランプ氏は大統領選から降りるべきとの厳しい指摘が出ている。その後のメディアの採点は、54対37でクリントン候補に軍配が上がり、両候補者への支持率も47.5対42.9とまたその差が開いた。オクトーバー・サプライズでも起きない限り、このままクリントン氏が逃げ切ることになるのではないだろうか。個人的にもそう願っている。

 さて、アマゾンから購入したDVD「革命戦士ゲバラ!」を観た。主役のゲバラにオマー・シャリフ、カストロにジャック・パランスの名優を配して、2007年アメリカによるキューバに対する厳しい経済封鎖下でアメリカの20世紀FOX社が制作しただけに、反キューバに陥りがちで真のゲバラ像を描いているのかどうか疑問が残る。しかも原典はゲバラが著した「ゲリラ戦争」から引用したというからよく分からない。あまりゲバラに好意的なストーリーではないからだ。むしろ、カストロとゲバラの意見の相違から袂を分かち、外国人であるゲバラはキューバを去り、ボリビアのゲリラ活動に努めるが、その中でも同志と仲違いして対立する場面が多く見られる。この点は、先日観たNHKビデオ「カストロVSゲバラ」と同じような視点で2人を捉えている。ゲバラはカストロとは無二の親友で革命同志でもあり、外国人であるゲバラは自らはあくまで現場でゲリラ活動を指導する立場にいると自覚し、国家の指導者となったカストロとは対立したのではなく、国家への貢献の仕方が異なるものだと理解している。だが、本当のところはもっと探求してみなければ分からないのではないかと思っている。これからゲバラの著書を更に何冊か読んで疑問を解いてみたい。今NPO「知的生産の技術研究会」誌へ寄稿すべく取り掛かっているレポートも、まだ2人の思想、活動、全生涯を捉えきっていないので関係書を読んで腰を据えて仕上げようと思っている。

 ところでお騒がせ国家・北朝鮮が今日の朝鮮共産党創立記念日に合わせて、何かを仕出かすのではないかと心配していたが、何事もなくホッとしている。このところ核実験と長距離核弾道弾ミサイルの発射を度々繰り返して、国際社会の心配をよそに勝手気ままなパフォーマンスをやっていた。北朝鮮にとってこれらのお騒がせは現時点でグッド・タイミングと考えなかったのではないかと考えられている。いずれまた愚かなことを仕出かすだろう。それがおバカさん金正雲共産党委員長のアガキだ。

2016年10月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

3436.2016年10月9日(日) 日本語の乱れのひとつの原因

 今秋は天候が不順で日本各地で大きな自然災害が起きている。一昨夜半に阿蘇山が36年ぶりに噴火して家屋や田畑に大きな被害を出した。降灰は遠く四国の高松市までやってきた。このため熊本地方では、4月の熊本地震に次いで再び災難に見舞われることになり、住民は困惑している。農家はもとより、観光業が大きな打撃を受けているようだ。

 一方、海外でも大きなハリケーンがカリブ海に襲来してバハマ諸島が突風と洪水による大きな被害を生み、一説によると死者800人以上が出たという。

 さて、時差の関係もあるが、暦のうえでは今日アメリカ大統領選候補者の第2回テレビ討論会が行われる。クリントン民主党候補者とトランプ共和党候補者のデッドヒートは決着まで残り1ヶ月を余すところとなった。第1回討論会前には支持率の差は、甲乙つけがたい僅差だったが、CNNによれば第1回討論会の後クリントン氏が優勢となりその差を僅かに広げたと報道された。そこへトランプ氏の女性蔑視のスキャンダルが暴露され、その差は5%ほどに開き、この第2回討論会がトランプ氏にとって正念場となった。トランプ氏のスキャンダルを聞いているとバス車内で既婚女性にしつこく性交渉を迫ったという、およそ世界のトップリーダーとして人格的に恥ずべき行為をしていたということで、他の女性蔑視報道とともに大分評価を落としているようだ。それにしても国際社会で活躍してもらうには、あまりにも人格的に問題がある大統領候補者である。こんな低次元の人物が世界のトップに進出するようになってしまったとはちょっと情けないような気がする。第2回討論会後の結果を知りたいものである。

 さて、今日夕方祖師ヶ谷大蔵にキューバ旅行の同行有志が集まった。いろいろ広い分野の話を伺うことができたが、特に大学で英語異文学を担当している教授から、現在の学生が日本語を粗末に扱ってそれが日本語の乱れにつながっていると聞かされ納得した。やはり、今学生がはまっているスマホの弊害を嘆いておられた。思い当たることが数々ある。帰りの小田急電車内で4人に3人がスマホに夢中だったし、バス車内でも同じようにほぼ3人に2人はスマホに夢中の様子だった。外部の人間がとやかく言う筋ではないと思うが、教授とは通勤電車内で読書をする人、特に新聞を読む人が随分少なくなっていると感じていると話した。そのスマホ過重が紙の上に丁重に文字を書く習慣から遠ざけるようになってしまっているのではないだろうか。キューバとは別の意味で考えさせられる話題だった。

2016年10月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com