3444.2016年10月17日(月) 原発再稼働反対派が新潟知事選でも勝った。

 昨日投開票が行われた新潟県知事選挙は、厳しい戦いを強いられていた医師で弁護士の米山隆一氏が、手強い保守派の森民夫氏を破って初当選した。当初4選出馬を表明していた東電柏崎刈羽原発再稼働反対を主張していた泉田裕彦現知事が、新潟日報社の掲載記事に伴う泥仕合であまりすっきりしないまま撤退したことにより、選挙戦は序盤から混迷を深めていた。自民・公明党推薦の森氏は、長岡市長時代に全国市長会会長まで務めた実力者で、中央政界との強い結びつきをアピールしてかなり有利と見られていた。立候補を表明するや、原発再稼働に向けて積極的な発言を行った。一方の米山氏は泉田知事の原発再稼働反対路線を引き継ぎ、再稼働に慎重な態度を示していた。県民の再稼働に対する意識調査では、賛成2に対して反対が6だったようだから、県民の再稼働反対の意識が米山氏を当選させたと言えそうだ。この結果を受けて東電の今日の終値は400円近い下落である。

 先日の鹿児島県知事選挙でも原発反対派の三反園知事が当選し、九州電力に対して川内原発の稼働を停止するよう求めているが、現状では稼働されたままである。残念ながら民意を得た知事にも原発を止めるまでの権限はない。当初米山氏は、原発再稼働反対を唱えるよりむしろ地域医療や、介護、子育て支援の充実、TPP対策として農家への個別所得補償制度の復活などを訴えていた。選挙戦途中から自らの信念に加えて、県民意識が強い原発再稼働反対を唱えるようになった。今後民意である「原発反対」をどこまで貫き、他の課題とどう調和させて行くのか問われることになりそうだ。

 さて、1週間前朝鮮共産党創立記念日に合わせて、北朝鮮がミサイルを発射するのではないかと国際社会が警戒していた中で、何事もなく打ち過ぎホッとしていたところ、昨日になって北朝鮮は新型中距離ミサイル「ムスダン」1発を発射した。だが、失敗に終わった。性懲りもないお国柄だけに、いくら関係諸国に国連の場で国連安保理事会決議に違反していると非難されても、まるで柳に風の無神経ぶりである。いつまで経っても駄々っ子そのもので、まったく困った国である。

 その北朝鮮の友好国である中国では、今朝有人宇宙船が打ち上げられた。早速習近平・国家主席が宇宙強国をつくるために貢献するよう祝福のメッセージを送ったという。科学技術の発展のために貢献するようにというわけではなく、このメッセージを読み解くと軍事に転用される恐れがあることが心配である。この辺りが大国意識過剰の中国らしいところだ。結局軍事目的で宇宙開発を進めていると考えざるを得ない。日本の宇宙科学開発の目的とは大きく異なる。 

2016年10月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com