6711.2025年9月27日(土) 世界的に極右、反リベラルの危険な動き

 2週間ほど前にイギリスで難民の受け入れに反対する抗議デモが、首都ロンドンを中心に大規模に行われた。イギリス国内では難民申請をする人たちとイギリス国民の間で、もめごとが絶えず、その最中にいわくつきのアメリカ人イーロン・マスク氏が、「大規模で制御不能な移民の流入がイギリス人の破壊の要因になっている」などと騒ぎを煽っている有様である。このところヨーロッパの右翼勢力による破壊的行動は、ドイツやイタリアでも注目されている。特にドイツ東部では、リベラルの左派系政治家への暴力が止まらない。標的とされているのは移民の受け入れに寛容で、LGBT等性的マイノリティーの権利向上に熱心な「緑の党」に対してである。ドイツ東部は、かつての東西ドイツ時代を考えると想像も出来ないくらい極右政党の地盤となっており、支持率も右翼が3~4割の選挙区が多い。そんな中で温暖化対策、ジェンダー平等、国粋主義や愛国主義の排除、移民共生などを掲げる左派インテリ層は、極右勢力にとって最大の敵である。かつての社会主義政権下にあった東ドイツが、今や寝返って資本主義を乗り越え、極右勢力の強力な地盤と化してしまったのも時代の流れと国民性の故だろうか。

 イギリスやドイツなどヨーロッパ各国で、反左翼思想が蔓延るようになったのは、トランプ大統領のトランピズムに強く影響を受けているせいもある。

 これほどとは知らなかったが、アメリカを始めとしてヨーロッパでも近年格差が拡大していることがその背景にあるようだ。例えば、エリートになるための条件として、「大学院卒」、「語学が飛びぬけて堪能」、「豊富な人脈」、「高度なプレゼンテーション能力」などが、求められている。単に普通の大学卆や、何とか英語が出来る程度ではやっていけないそうである。

 トランプ氏の影響が過大となったが、議会において政党間の論争によって重要事項が決定されるというより、大統領令を優先するかのような民主主義の基本原則である、「言論の自由」を蔑ろにする言動が支配するようになった。恐ろしい世界になったものである。

 我々日本人が警戒しなければならないのは、欧米の反リベラルのような動きが、日本国内でも芽生えるというより日本国内へ伝播してくることである。すでに先の参院選挙で、右翼政党・参政党が進出した。彼らが唱えている「日本人ファースト」が、治安が悪化するとか、財政負担になると言って外国人排斥に繋がらないとは言い切れない。今や健全な民主主義は姿を消し、リベラル狩りが大きな顔をしている。トランプのご機嫌取りのために防衛費予算を増額し、国内に住民の了解も得ないままにとんでもない施設を設営しようとしている。

 例えば、敵基地攻撃能力の装備として、長距離射程ミサイルを熊本県庁近くの一般住宅、病院、小学校などが建ち並んでいる住宅地帯の隣の自衛隊駐屯地内に設営する計画である。反リベラルが力を持つと国民の生命、財産も危険に晒されるということである。

2025年9月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6710.2025年9月26日(金) 人気朝ドラ「あんぱん」、最終放送

 半年間放送されていたNHKの朝の連続ドラマ「あんぱん」が、今日最終回を迎えた。人気漫画家やなせたかしの「アンパンマン」をモデルにしたドラマで、いつも朝食中に観ていた。あまり漫画は見ないので、「アンパンマン」が子どもたちの間では大分人気があることは知っていたが、ストーリーはまったく知らない。こんなわけで漫画家の人生とアンパンマンについて、漫画自体ではなくテレビ作品から知ることになった。空を飛ぶことや、アンパンである自分の顔をちぎってはお腹の空いた子にあげていたという話なんて知らなかったが、面白い発想だと思う。ストーリーとしては心が癒される話である。特に、登場人物が心の温かい人たちばかりなのが、作者やなせたかしの優しさの由縁であろう。気軽に観ていたが、子ども向けの漫画が大人向けのドラマになったせいか、冒頭の主題歌が勢い強く、その歌詞も3番なんか♪~人生訓と経験談 と占星術 または統計学による教訓 その他、参考文献~♪と妙に難しくインテリ的な硬い言葉が使われ、視聴者も意味が分からないのではないか。毎週公表される「あんぱん」の視聴率は高く、いつも数多くあるテレビ番組のトップを維持し続けている。先週になって視聴率7位に急降下したので、調べてみると1~6位がすべてつい先日まで開催されていた世界陸上大会種目別競技の生中継だった。

 それに比べると今年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華の夢噺~」は、江戸時代に花街吉原で書店を経営していた蔦屋重三郎の八面六臂の活躍ぶりを描いた大作であるが、残念ながらストーリーの全体像が分かり難く、話がつながらなくて観ていると少々疲れる。そのせいもあろうか大河ドラマにしては、視聴率が全然伸びず最近の週間視聴率20位表には、いつもランクアップされない。もう少し理解しやすいストーリーにしてはどうかと思うくらいである。

 さて、連日自民党総裁選の様子が伝えられているが、候補者5人の主張には強くアピールして欲しい公約と思えるような斬新な政策が中々見られない。時事通信による自民党国会議員の動向調査では、小泉農水相が2割超を固めてリードし、次いで林官房長官が2割弱で健闘し、メディアでは持て囃されている高市前経済安保相は、1割強と苦戦している。高市氏は、普段は保守思考を露骨に表し、特に靖国神社には欠かさず参拝して保守派の人びとの評価と歓心を買っていたが、総裁選ではこのことが足を引っ張ると判断したのか、靖国神社参拝の件については、記者から問われても触れないよう警戒しているようだ。これが、本音を隠していると解されているのではないだろうか。小林元経済安保相と茂木元幹事長は、ともに1割程度と考えられている。

 父親のネームバリューもあり、世間的には人気が高いので、この様子では小泉氏が選ばれる確率が高いと思われる。

 それはともかく、政治の停滞を招いている現状から1日も早く次の総裁をすっきりと決めて欲しいものである。

2025年9月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6709.2025年9月25日(木) 新雑誌創刊と拙著英語版電子書籍発行

 長年活動していたNPO「知的生産の技術研究会」の仲間らが、今年3月に久恒啓一・前理事長を編集長に新しいユニークな雑誌「イコール」を創刊した。カラー頁が多く、分かりやすい文章や、イラストで編集されているので、見易く気軽に見れる紙面になっていると思う。編集委員には加わらなかったが、編集長から毎号海外旅行に関する文章を書いて欲しいと要請され、海外に出たら臨場感のある現場に漂う空気感を感じ取るよう「海外の旅で臨場感を悟れ!」とのテーマで創刊号に寄稿した。そして、このほど第2号が発行された。これには、「世界遺産・ピラミッドが建設された背景と謎」のテーマで4頁ほど書いた。実際に編集に携わっていないので、編集委員らの発行に至るまでの努力は想像するしかないが、素人集団がよくぞここまで仕上げたものだと感心する出来栄えである。一般の書店でも最近書棚に置いてくれて、評判はまずまずのようである。これから益々新雑誌発展のために尽くせるよう原稿を書こうと思っている。

 この雑誌のユニークで大きな特徴は、雑誌名は「イコール」として他に2人、計3人が編集長を務め、それぞれ個別のテーマの下に編集、発行をしていることである。久恒チームは、人生100年時代を迎えるに当たって「アクティブ・シニア革命」と題したチームで、スタッフの中心にはベテランが多い。現在橘川幸夫氏と田原真人氏がそれぞれ他のテーマの編集長を務めていて3通りの「イコール」を交代しながらほぼ毎月発行している。現状は、橘川編集長が4回、田原氏が2回、久恒氏が2回の8回を順送りに発行している。

 久恒編集長は、多摩大時代から副学長として寺島実郎多摩大学長を補佐しながら、「図解王」と呼ばれるほど図解を研究し、関係著書を何冊も発行するほど図解に精通されておられるので「イコール」にもかなり図解を取り入れている。第1号、2号ともに寄稿したのは、久恒編集長からこのテーマで書いて欲しいとの要望に従ったわけだが、これからは私自身が海外旅行で体験した珍しい事件や、啓発的な事象を書くよう依頼されるのではないかと思っている。

 他に出版間近の拙著英語版電子書籍がある。すでに何度も英訳の校正を済ませて、先日出版社へ最終の第三校原稿を郵送したところである。これは、「八十冒険爺の言いたい放題」について日本語を理解する外国人何人かが、内容が面白いので英語版で是非発行されたら良いのではないかと出版社へ申し入れがあった、ということからプロジェクトはスタートした。最初出版社から話を聞いた時には、私が書いた文章の英訳をAIが行い、それを英語の達人がチェックするという話に半信半疑だった。実際最初に手にしたAIによる英文は、まったく話にならないくらい私の考えや意図を正しい英語に翻訳していないと感じて、すぐ突き返した。その後大学ゼミの後輩で在米期間が長く、英語に精通し、他に翻訳書を出している女性に依頼して、彼女の友人で早大講師を務めているイギリス人の協力も得て精力的に翻訳作業に協力してもらった。手でめくる書籍ではないが、完成が楽しみである。因みに英文タイトルは、日本語とは大分かけ離れているが、意図は充分通じると思う。‘The Rebel Grandpa:Across Frontlines and Faultlines-One Man’s War Against Complacent Journalism’である。乞う ご期待!

2025年9月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6708.2025年9月24日(水) 国連総会でトランプ大統領が言いたい放題

 日本は今やや争点のない自民党総裁選にメディアが振り回されている程度の騒ぎである。

 しかし、世界でイスラエル軍のパレスチナ・ガザ地区地上攻撃で住民が逃げ回ったり多数の死者を出し、国連事務総長からもジェノサイドと言われている。ウクライナを攻撃しているロシア軍機がエルトリアやポーランドの領空侵犯を冒すような危ない状況でNATOが対策を検討中である。

 ちょうど開催中の国連総会でもイスラエルと将来のパレスチナ国家が共存する、「2国家解決」に関する国際会議が開かれ、イギリス、カナダ、オーストラリアなどに続き、今日フランスがパレスチナを国家として承認した。これで主要7か国(G7)の中で3か国が承認したことになる。

 アメリカ言いなりの日本は岩屋外相が、現時点での国家承認を見送る方針を示した。何となく気持ちが通じるのか、第2次世界大戦中3国同盟を締結していた日独伊の3か国は、同じ行動をして「パレスチナ国家」承認を見送った。

 これらの動きに対して、トランプ大統領は「国連は問題を解決するどころか、アメリカが解決しなければならない問題を作り出している」と逆恨みのような発言をして、国連や反米的行動を示す国を批判している。団結を呼びかける声を無視し、自身の外交努力を国連はあまり支援してこなかったと不満も吐露した。自画自賛を繰り返し、他国を名指しで批判しないという国連の不文律に違反しながら1時間に亘って自分はすべてにおいて正しいとして他国をやり玉に挙げるような演説をした。他国の環境、移民政策を強く批判し、挙句にこういう国は地獄に向っているとまで非難した。この人の頭の中には「協調」、「友好」、「平和」などという言葉が浮かんでこないのだろう。

 そんな折、隣国韓国では強力な宗教指導者が逮捕される事件があった。それは、昨日世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のトップの地位にいる韓鶴子総裁が特別検察官によって逮捕されたのである。一昨年安倍晋三元首相が暗殺されたのは、犯人の母親が旧統一教会へのめり込み多額の財産を寄付して犯人の家庭生活が苦しくなったが、その旧統一教会と安倍元首相がつるんでいたとして犯人が安倍元首相に逆恨みをしたことが話題をさらった。しかし、選挙の都度旧統一教会と自民党の緊密な関係が、中傷を受けることがあった。

 韓総裁が逮捕されたのは、尹錫悦前大統領夫人や側近へ不正な金品の供与に関与していた疑いである。旧統一教会の韓国内における存在は大きく、ソウルから約60㎞の京畿道の山腹にバカでかい宮殿のような教団の施設がある。合同結婚式と称して相手の人柄や性格なども知らないのに大勢のカップルと一緒に結婚させられる信徒も多い。

 韓総裁は教団の創設者・亡夫文鮮明との間に7男7女の子女をもうけ、その子どもたちの間で主導権争いが起きているという。あまりにも教団への強制的上納金が多額で、信徒の間でも不満が燻っているようだ。日本の旧統一教会も国内で大きな組織となり、上納金も多額となって、それが本部の大きな財源となっているようだ。日本では、前記事件の他にも信徒の母親が財産を教団へ寄付して家庭破産事件が度々起こり、残された家族が訴えて、すでに国内の旧統一教会には、裁判所から解散命令が下された。これに対して教会は控訴しているが、確定したら本部の運営にもかなり差支えが出て来ることだろう。これから収監された韓総裁はどういう処遇を受けるだろうか。韓国ばかりでなく日本の信者にも大きな影響を及ぼすだけに、注目されている。

2025年9月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6707.2025年9月23日(火) 朝日新聞発行5万号に沿った写真特集

 毎日暑かったが、今日漸く秋のお彼岸を迎えた。秋分の日であり、国民の祝日である。昔は「旗日」とも呼んで、各家屋の門や玄関などの入口に国旗「日の丸」を掲げて祝ったものである。ところが、この数年旗日になっても日の丸を掲げている家が少ない。極端に減った。今日もウォーキングで40分ほど近所を歩いたが、日の丸が見える家はたったの1軒だけだった。そう申す我が家でも近年日の丸を掲げることはなくなった。皆祝日を祝う気持ちがないのか、愛国心が消えたのだろうか。

 お彼岸は季節の変わり目でもある。これからしばらくは暑い日もあるようだが、晩秋から一足飛びに厳冬期に飛び込むようだからよほど用心しないといけない。今日の都内の最高気温は、昨日と同じ26℃だったので、夏日ではあるが、割合過ごしやすかった。

 さて、昨日の朝日新聞夕刊に、1888年に創刊された朝日新聞東京本社版発行5万号を記念する、何と新聞サイズの40頁から成る「朝日新聞写真館since 1904」と題するラジオ・テレビ欄付き写真綴りが付録として配達された。歴史を振り返るようで中々興味深い。早速目を通してみると、2頁の「罵声・社訓唱和・・・働けど働けど」と題して経済成長期1969年から90年までのサラリーマンのモーレツ社員ぶりが紹介されている。その中の1枚に、国鉄荻窪駅の朝のラッシュ時における通勤電車内の混み具合が写っている。私も鉄道会社新入社員時代に見習い駅員として朝のラッシュ・アワーにプラット・フォームで、乗客を電車内に詰め込むよう彼らの背を車内へ押し込んだ経験がある。杞憂に終わったが、あの当時これからこのようなラッシュ・アワーが更に激しくなるのだろうかと心配したものである。その他に2頁の下段に掲載された1955年6月1日の「今晩のラジオ」欄に興味を惹かれた。特に2つの点で関心を抱いた。

 ひとつは、ニッポン放送の歌謡番組に懐かしい懐メロ歌手の名前を発見したからである。懐メロ歌手とは、岡晴夫、平野愛子、越路吹雪、ペギー葉山らで今以て彼らが唄ったメロディーが口をついて出て来る。2つ目は、文化放送の夜10時から11時までを英文法と国語「現代文」にそれぞれ30分をかけて受験講座を放送していたことである。当時高校生で受験勉強に取り組み出したころのことである。あれから受験戦争がエスカレートして、一時1日4時間の睡眠なら合格するが、5時間も眠るようでは不合格だとする「四当五落」と言うふざけたような言葉が流行ったものである。また、終戦直後からしばらくの間、「戦後復興の陰で」と題して兵庫県芦屋市内に大量に放置された土管の中に住んでいた家族や、横浜市が用意した船上の休憩場に寝泊まりしていた日雇い労働者の写真が、何となく似たような光景を見たことを想い出し、切なさと寂しさが募って来る。

 ただ、この写真特集で朝日らしさが見られないと思ったのが、リベラルな朝日としては意外にも60年安保闘争や、ベトナム反戦運動などがどこにも載っていないことである。唯一関連のある1969年の新宿西口の地下広場で「べ平連」が主催したフォークゲリラくらいであろう。また、残念ながら戦前の写真が1枚も掲載されていなかった。朝日にとって痛恨の反省である、軍部の圧力に屈して軍部の言うままに持論を殺して記事を欠かされた悔恨があるからだろうか。

2025年9月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6706.2025年9月22日(月) 自民党総裁選、今日告示

 昨日9日間に亘って東京国立競技場で開催されていた世界陸上東京大会2025が成功裏に閉幕となった。暑い時期だっただけに、開催時間は早朝のマラソンなどを除いて凡そ夕方から夜間にかけて開かれた。昨夜の国立競技場は雨も降って寒そうだったが、連日満員の観客が押し寄せ、9日間に62万人が観戦に来た。テレビ画像もスタジアムの雰囲気をよく伝えていたと思う。

 ひとつ引っかかったのは、今アメリカのトランプ大統領がアメリカ人ファーストと叫びつつ、移民、難民排斥を唱えて居住ビザのない移民らを母国に送還していることである。陸上競技の100mや200mなどの短距離競走では、アメリカ選手はほぼ全員が彼らの子孫である黒人選手である。他の競技などにもかなり黒人アメリカ選手が目につくが、アメリカのスポーツは、彼らなしには弱小国家でメダルの獲得数も減るだろう。オリンピックでも毎回アメリカ選手のメダル獲得数が最多で、黒人選手がいなければアメリカの存在感はかなり薄らぐ。この点から考えるとアメリカは移民排斥とは言うが、自分たちに都合の良いことにはその点を利用していることだ。トランプ大統領を始めとして、アメリカ人が移民反対ならオリンピックなどの世界選手権などに、黒人選手を派遣せずに白人選手だけで戦ったら良いのではないか。

 さて、自民党総裁選は今日告示となって、予想通り5人が届け出た。高市早苗・前経済安全保障相、小泉進次郎・農林水産相、林芳正・官房長官、小林鷹之・元経済安全保障相、茂木敏充・元自民党幹事長の5人である。早速5人がテレビで持論を披露していた。若干ニュアンスは異なるが、同じような政策を主張しており、これでは個性が出ず政策論争にはならない。

 今朝の朝日新聞上の世論調査によると高市氏が28%のトップで、次いで小泉氏の24%である。ところが、自民党支持層に限ると逆転して1位が小泉氏の41%、に次ぎ2位が高市氏の24%となる。若い世代では、意外にも4割前後の支持を集めて高市氏が首位である。小泉氏は60代以上で最も支持が多く、いずれも想定外だった。この結果は絶対的なものではないが、ほぼ予想がつく。つまり高市氏、小泉氏以外の3人の総裁候補者が選出される可能性はあまり考えられない。

 しかし、投票日は来月4日で、当分政治は停滞することになる。その一方で、経済は動きが激しい。先週末に続き、今日も日経平均株価は45,493円で史上最高値を示した。アメリカのFRBによる利下げや、米中の関税を含む関係改善への期待などから、株価を押し上げた。アメリカ経済に比べれば、現状は日本がリードしている。しかし、アメリカは金利引き下げを実現し経済回復を期している。いつまでも総裁選に時間を割いていると、トランプ経済に置いていかれるぞ。

2025年9月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6705.2025年9月21日(日) 世界遺産・マチュピチュのお騒がせ

 突然の騒ぎに驚いた。しかも、場所が選りによってペルーの世界遺産として観光客に、世界的に最も人気の高い古代インカ帝国のマチュピチュである。住民の一部が、バス路線の新規開通を求めて当局と話し合ったが、認められず、不満を抱いた住民が鉄道線路に丸太や石を置いて鉄道の線路を封鎖したことによるデモ騒ぎで、列車が停まり外国人観光客らが遺跡へ行けなくなってしまったのだ。現在1日4千人もの観光客が訪れ、普段からオーバーツーリズム現象が起きていた。それに対応すべく近年入場制限を設け、そのため観光客がマチュピチュへ入れず足止めを食わされることが多くなった。地元民としても痛しかゆしで世界的観光地としても頭の痛いところである。

 マチュピチュは、世界遺産として登録されると同時に、他の①万里の長城、②ヨルダンのペトラ遺跡、③ローマのコロッセオ、④マヤ文明のチェチェン・イッツァ、⑤インドのタージ・マハール、⑥ブラジル・コルコバードのキリスト像、と並んで「新・世界七不思議」として知られている。

 このデモ騒ぎや、住民の不満などに頭を痛めた認定団体「新・世界七不思議協会」では、スケールの大きい「新・世界七不思議」のマチュピチュの在り方に何らかの規制を課すことも検討しているらしい。折角世界的に圧倒的な人気があり、価値の高い遺跡で簡単には訪れることが出来ないような観光地だけに、上手く元の鞘に納まってくれることを願って止まない。

 個人的にはこれまで七不思議のすべてを訪れており、それぞれに感動した格別な想いがある。その「世界七不思議」の中であまり歴史的な価値がないと思うのは、コルコバードのキリスト像である。これは1922年ブラジルの独立100周年を記念して建設されたもので、今から40年ばかり以前に訪れたことがあるが、コルコバード頂上近くまでロープウェイに乗って辿り着いた。眼下にはコパカバーナ海岸などリオ市街一帯が魅力的な光景を見せている。コルコバードは少々珍しい花崗岩石の岩山ではあるが、他の6つの「世界不思議」に比べて、歴史がないだけに他の6つの遺跡に比べれば、やや価値が落ちるかも知れない。

  やはりこの中で素晴らしいと思うのは、万里の長城とペトラ遺跡だと思う。万里の長城は紀元前7世紀ごろから建築が始まり、西暦15世紀ごろに完成した大規模な工事だった。ペトラ遺跡も紀元前1世紀から西暦1世紀にかけて建設された歴史的にも高い価値のあるもので、傍にいるだけでも感動する。次いで歴史的には、ローマのコロッセオが西暦70年ごろ建設に着手したと伝えられているが、やはり古い建築物には魅力がある。その点では、マチュピチュは15世紀に栄えたインカ文明であり、歴史的価値よりアンデスの山中の異質な地形に築かれた石造りの神殿と段々畑のような街づくりが興味深い。やはり40年ほど前にブラジルを訪れた後で、訪れたが、当時の列車は現在クスコからマチュピチュの下まで運行されている列車に比べると大分お粗末だった。それでも懐かしさは並ではない。

2025年9月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6704.2025年9月20日(土) 朝日新聞東京本社版創刊以来5万号発行

 今年は徳川政権が倒れ、武家社会から明治の近代社会に入った。爾来157年となるが、今朝の朝日新聞(東京本社版)が発行されてから今日でちょうど5万号になったという。創刊号が発行されたのは1888年7月10日で、朝日が大阪版を発行したのは、それより9年前の1879年1月25日である。また、新聞休刊日というのが設定されているので、連続ということではないが、5万号にまで辿り着くには、戦争や、自然災害など幾多の苦難があったことと思う。世間情勢のキャッチに一番近いところにいるメディアとして、新聞は世間の荒波をまともに受けてきた。今朝の紙面を見ると過去5万号の歴史的事象が取り上げられ紹介されている。日清・日露戦争、第1次世界大戦、関東大震災を過ぎて太平洋戦争は2万号によって報道された。微笑ましい話題もあったが、概して世の中を暗くするようなスキャンダルや、9.11テロ、東日本大震災など自然災害が紙面を占めることも多くあった。読売、産経など政府寄りのメディアに対して朝日や東京新聞はリベラルと言われるが、比較的穏当な立場を貫いていると思う。それでも、1931年に満州事変が勃発してからは、朝日も当時軍部の圧力の下で社論を軍部の満州での行動を支持する立場を取った。太平洋戦争終戦後報道姿勢を反省し、言論の自由を貫く姿勢に変わった。これからも今の姿勢を堅持して権力に媚びず、独立自尊の立場を貫き続けて欲しいと思う。

 しかし、海外の戦場などでは、日本人記者の姿を見ることが少ない。それは、もし不幸にして記者が殉死するようなことになったら、会社として本人、並びに遺族に対して相当な補償をしなければならないことから極力危険な紛争地帯で取材することを警戒し、規制をしているのではないかと思う。しかし、それでは日本人が取材する日本人向けの臨場感に溢れた記事が少なくなり、新聞自体のパンチが効かなくなると思う。この辺りを新聞社はどう考えているのだろうか。

 さて、今月13日国連総会でイスラエルとパレスチナの2国家共存による決議案がアメリカ、イスラエルが反対する中で、日本を含む142カ国が賛成し賛成多数で採択された。この限りでは、日本はアメリカと反対の立場に立った。ところが、昨日岩屋毅外相は、来週開かれる国連総会の場では、パレスチナ国家承認を見送る意向であると表明した。これが日本としてこれまで国際社会に示してきた姿勢である。2国家共存には賛成するが、パレスチナを国家としては認めないという少々矛盾した態度である。しかも厭らしいのは、アメリカ政府が、日本政府に対して承認を見送らないよう圧力をかけてきたことである。外務省関係者はこの点は否定し、あくまで日本が独自に考えた方針であると主張するが、内密にアメリカが日本に仕掛けたことは明らかである。

 この点については、昨日衆議院予算委員会で日本共産党の田村貴昭衆院議員が、2国家共存と国家として認めないという矛盾した方針を止め、直ちにパレスチナ国家承認が紛争解決の唯一の道だとして、政府にパレスチナ国家承認の決断をするよう求めた。しかし、政府はトランプ大統領の顔色を窺いながら、あくまで「NO」ということだろう。

 最近までとかく批判的に受け取られてきた従来のイギリス政府の二枚舌外交と同じような顰蹙を買うやり方である。トランプ如き怪傑に惑わされず日本政府としての考えをしっかり固め、主張すべきである。

2025年9月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6703.2025年9月19日(金) 次の自民党総裁には誰が適任か?

 自民党総裁選の立候補者が大体出馬宣言を行った。メディア報道や世評から見ると、前評判では高市早苗・元経済安全保障相が30%近くを占め、次いで小泉進次郎・農林水産相で、他の3人は大分離されているという。

 私は個人的には高市氏に関しては信頼するには少々問題があると思っている。仮に首相になったら、外交面で中国や韓国との関係を悪化させる恐れがあり、派閥容認派であり、国内的にもこれまで要職にありながらこれという目立つような実績を残していない。特に、気になるのは戦後生まれのせいもあり戦争を知らないくせに、知ったかぶりをして極右的行動に走り戦争に前向きであることであり、そのアピールのために事あるごとに靖国神社へ参拝している。彼女が首相になったら防衛費には糸目を付けないだろうし、トランプ大統領に対して多くの面で譲歩しながら、アメリカ従属化を定着させることが懸念される。

 幸いにしてここへ来て自民議員の間で彼女への支持が伸び悩んでいることである。石破首相は、官房長官として堅実に職務を果たしてくれた林官房長官を推したいが、自民党内において林氏への支持が弱いことが気がかりのようだ。私も林官房長官には派手さはないが、能力的にも問題ないし、麻生太郎氏のような旧勢力派への気遣いなども敢えてしない点などは、真っ当だと思って、5人の中では一番信頼し得る総裁候補だと思っている。政治空白を埋める意味でも、来月に党員選挙を行うなどと言わずに、本来ならもっと早く決着をつけるべきだと思う。

 さて、今日は大相撲秋場所6日目で連日「満員御礼」の垂れ幕が下がっている。大相撲も意外に外国人観光客に人気があり、大分盛り上がっている。その大相撲見学に来日中のイギリスのエティンバラ公爵ご夫妻が今日国技館にお出でになられた。どういう事情か分からないが、国技館玄関でご夫妻が到着されるのを出迎えられたのが、八角理事長と十両の朝の山関だけだったようだ。横綱、大関ら並みいる上位力士を差し置いて、十両の朝の山関がそういう立場に立たされた理由が本人も分からないようだった。それでも朝の山自身は、相撲では勝った後にお出迎えとなったので、ホッとしたと本人も言っていた。

 そういえば、朝の山関は2019年夏場所で優勝した千秋楽に、当時1期目のトランプ大統領が安倍晋三元首相とともに観戦され、アメリカ大統領杯を授与されたことがある。それにしても一介の十両力士が、イギリスのチャールズ国王の弟君であるエディンバラ公のご令息王子をお出迎えするとは、いけないことではないが、礼儀上もきちんと最高位の横綱がお出迎えするよう取り決められた方が良いのではないだろうか。

 どうも腑に落ちないが、今日大相撲をテレビ観戦してもまったく公爵ご夫妻の動静は伝えられず、姿も映されなかった。相撲を観戦することなく、国技館を離れたのだろうか。ネットを見ても全くと言っていいほどニュースは載っていない。滞日中に天皇、皇后両陛下にはお会いになり、その後大阪万博へ行かれるそうだが、公爵ご夫妻に相撲関連のニュースはない。一体どうなっているのだろうか。

2025年9月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6702.2025年9月18日(木) FRB金利引き下げで日本経済まで好況風

 今日まで3日間連続でクリニック通いである。2年前に東京医療センターで変形性関節症と診断された左手指の定期健診である。その後大きな痛みを伴うような症状はなくなったが、数日前にきつく紐を縛った時に左手中指の第1,2関節が突然硬直したままで往生したことがあったので、その点を担当医師に話した。医師は、あまり関節症の辺りを曲げることは、例えリハビリのためでも止めた方が良いとのアドバイスをいただき、今後は必要なリハビリだけを続けることにした。その他に毎度気になっている糖尿病の基準値HbA1cと蛋白質の指標CRPは、ほんの僅かであるが下がっていたので安心している。この結果を明日、整形外科医に報告するつもりである。これで4日間医者通いということになる。

 さて、今日日経平均株価が、午後になって大幅に上昇し、一時700円高を示し、今日の終値は前日比513円高の45,303円と史上最高値となった。これは言うまでもなく、昨日アメリカの連邦準備理事会(FRB)が0.25%の利下げを発表した影響によるものである。景気低迷に悩み続けていたトランプ大統領が、しきりに長期金利の値下げを求めてパウエルFRB議長に圧力をかけていたが、遂にトランプ帝王に屈服させられた感がある。まだ年内に0.25%の利下げを2度ほど行うだろうとの憶測もあり、今後どういう道筋を辿ることになるのか不明だが、トランプ大統領としては、してやったりの気分であろう。トランプ氏は、自らの権限とは無関係のこのような専門的な金融問題にも口を挟んでくる。これでパウエル議長の寿命も先が見えたようだ。

 いずれにせよ、長期金利の利下げによりウォール・ストリート企業の株価は上がったようだ。いつまで好況が続くか分からないが、その影響をもろに受けて日本の株式市況も、4日連続して史上最高値を記録し、しばらくはこのまま好調を維持することになるだろう。

 ところで、昨日の朝日「天声人語」に面白い話題が紹介されていた。かつて漫画「サザエさん」には夢中になったものだが、それ以外はあまり漫画を見ることはなく、今流行りの漫画もタイトルは承知しているが、内容はまるで分らない。昨朝の「天声人語」の面白い話題として、赤塚不二夫の「天才バカボン」を面白い視点から取り上げている。学歴詐称の田久保・伊東市長を皮肉っているのである。天才バカボンのパパは、バカ田大学を首席で卒業した。校歌は♪都の西北 早稲田のとなり~♪だそうである。母校慶應についても「『バカの王者』テイノウ義塾大学」とある。我々も学生時代に「テイノウミジュク(低能未熟)大学不経済学部」と自虐的に言ったこともある。毎朝NHK朝ドラ「あんぱん」で、やなせたかしの「あんぱんまん」のドラマ化により漫画の内容を知ることになったが、中々微笑ましい朝ドラだった。今月末でジ・エンドとなるが、朝ドラをこれまであまり真剣に観ていなかったが、これは結構引き込まれるように毎朝観てきた。まもなく終わるのが惜しい。

2025年9月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com