4341.2019年4月2日(火) 「令和」ブームの始まりか?

 昨日発表された平成後の年号に決まった「令和」の熱気が冷めやらぬまま余韻として残っている。今日は、朝日朝刊と夕刊がともに「令和」の謂われをトップ記事として書いている。何といっても典拠した「万葉集」が俄かに注目され、書店には万葉集が積まれていて、出版元でも増刷しているそうだから驚く。引用された大伴旅人が大宰府の公邸で宴を催したことが歌になった。「天声人語」に依れば、その時旅人は招いた九州一円の役人、医師、陰陽師ら31人を歌宴に招いた。奈良時代の天平2(730)年の春だったというから今から1300年近くも昔の史実がよくも正確に伝えられたものである。

 「令和」が引用された「初春の令月にして、気淑く風和ぎ~」は庭に咲く梅を詠み比べる歌宴だった。そしてこの開宴には、「天空を覆いとし、大地を敷物として、くつろぎ、ひざ寄せ合って酒杯を飛ばす。さあ園梅を歌に詠もうではないか」という続きがある。昔の公家や有識者には、随分教養豊かで風流を好む人たちがいたのだなと感心する。時代性もあるが、今日の政治家や役人にはとても真似出来ない芸当だろう。昔の風流人の遊びが1300年の時を経て現代の元号につながるとはわれわれ現代人はもちろん、昔の人たちにとっても想像を超えた幻想のように思える。

 「令和」についてそれぞれの文字の意味や字源が解説されている。「令」は上の部分と下の部分に分解されて、君主が家来を集める形を表し、下部分は膝まづく人を表し、命令の意味を持つことから「令」を好まない人もいるようだ。また、「和」は左の偏と右の旁を分けて、偏は稲穂が丸く実って垂れ下がる形で、旁は口を表し、併せて穏やかで角が立たないことを意味していて、平和を表す言葉として使われる。小学校時代の恩師は湯浅和先生と仰ったが、しばしばお名前を「やわら」と読むと言っておられたことを懐かしく思い出す。

2019年4月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4340.2019年4月1日(月) 新元号決定、「平成」の後は「令和」

 数日前から「平成」時代の後の新元号発表が待ち望まれていたせいか、今日は各テレビ局が11時30分前から新元号を発表する菅官房長官をじっと待っていた。10分ほど遅れて40分ごろ菅官房長官から発表された新元号は「令和(れいわ)」というものだった。これまでは四書五経など中国の古書を参考にしていたが、「令和」は日本最古の歌集「万葉集」の「初春令月 気淑風和 梅披鏡前之粉 蘭薫珮後之香」から引用したものである。この書下ろし文は「初春の令(れい)月(げつ)にして 気淑(きよ)く風和(やわら)ぎ 梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き 蘭は珮後(はいご)の香を薫らす」であり、文化勲章受章者の中西進・前日本ペンクラブ副会長の現代語訳では次のようになっている。

 「時あたかも新春の好き月、空気は美しく風はやわらかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉のごとく白く咲き、蘭は身を飾った香の如きかおりをただよわせている」。

 安倍首相の談話では、「人々が美しく心を寄せ合うなかで、文化が生まれ育つ」と「令和」に込められた意味を説明した。現代のように移り変わりの激しい時代には、万葉集の精神や古代日本の文化を理解するのは中々難しいが、「令和」の名前自体の評判は大方良いようだ。

 これを発表する前の官房長官のこぼれるような笑顔が普段の仏頂面と違って良い対象である。いつも苦み切った顔をしている官房長官が昨日辺りから随分笑みが顔に表れるようになった。「令和」と読み上げた時の表情が、今後長い将来に亘って、時によってこの発表のシーンが紹介されるであろうことが「一世一代の名誉」としてよほど嬉しいのか、強面で記者の質問を邪険に遮る時とは随分違うものだ。菅家末代までの栄誉と思っているのだろうが、あまりにも露骨な豹変ぶりには大人気ないと思うだけだ。

 海外では、日本の元号のような国独自の暦のような習慣があまりないせいで、その意味が理解されない点から報道もそれほどないようだ。今では中国ですら中国独自の元号は清朝以降消えてしまった。それでも漢字の母国と考えて漢字に拘りのある中国では、「令和」について一言言いたいらしい。新元号が中国の漢書から引用されなかったことが不愉快なのか、「令和」は「黄帝内径」から引用しているというし、意地の悪い中国人は、「令」は「零」と同じ発音で、「令和」とは「平和がない」という意味に取れると昨今何でもかんでも日本にイチャモンをつける尊大な中国人らしいコメントを述べている。今日がエイプリルフールに当たると言ってやりたいくらいである。

 今日4月1日は新年度スタートの日でもある。企業では新入社員の入社式が行われたところが多い。同時に今年ほど旧来の社名を変更する大企業が多いことが少々気になる。新日鉄住金㈱が日本製鉄㈱に、三井生命が大樹生命に、7月には旭硝子㈱がAGC㈱に変更する。来年の4月1日には、長い社名で評判の悪かったSOMPOホールディングス・グループの「損害保険ジャパン日本興亜」が「損害保険ジャパン」に社名変更し、同じグループの「損保ジャパン日本興和ひまわり生命保険」も「SOMPOひまわり生命保険」に社名変更する。どうして折角の立派な社名を変更するのかと疑問に思う点もあるが、伝統ある社名を変更することによって営業上効果が上がれば幸いであるとは思う。

2019年4月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4339.2019年3月31日(日) 近くでお花見を楽しむ。

 毎年春先になると税務署へ面倒な申告をする青色申告について、従来の手作業による無駄の多い申請方に代わってパソコンで行い、申告もわざわざ税務署へ行かずともe—taxで送信出来る簡便な申告方法があると聞いて、お世話になっているITコンサルタントの小糸武彦氏に昨日来宅してもらい初歩的なポイントを教えてもらった。短時間ではとてもマスター出来るものではないし、簡単に理解出来ないが、時間をかけてマスター出来るなら手間、費用とも負担が大分軽くなるので、検討したいと思っている。

 なお、前々から小糸氏から聞いてはいたが、彼が2019年度慶応義塾大学経済学部通信教育部への入学を許可されたと入学許可証を見せてくれた。自衛隊にも勤務され、IT関係の仕事をして起業され今では経営者として忙しく活動されているが、50歳ぐらいになって厳しい仕事をしながら大学で学ぶとは感心する。小糸氏が後輩になることは私にとっても嬉しいことである。慶応の通信教育は他大学の通信教育部に比較してレポートの提出など中々厳しく、思うように単位をもらえず、簡単に卒業出来ないと聞いている。高校の同級生の友人も数年前に入学していながら健康を害して中途退学している。小糸氏もその点は了解していて、努力しつつ時間をかけてでも卒業したいと言っていたので、必要な時には精神的にバックアップしてあげたいと思っている。

 さて、朝の内は曇っていたが、少しずつ明るくなってきたので、桜見物でもしようと妻とそれほど知られていない近くの桜の名所へ出かけた。やはりお花見に夫婦揃って楽しもうというカップルが多いらしく、桜並木の呑川沿いはカメラ片手に散歩している人が随分目につく。都内では桜満開と報じられているが、近くの宮前公園の桜の上部の辺りはまだ蕾咲きのようだった。まだ数日はお花見を楽しめるようだ。

 今日の選抜高校野球はベストエイトに進出し大いに期待していた龍谷大平安高が、延長11回1x-0で大分県の明豊高にサヨナラ負けして準決勝進出は成らなかった。残念であるが、夏の大会の活躍を期待することにしよう。

2019年3月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4338.2019年3月30日(土) 明後日新元号決定、公表

 年度末がいよいよ明日に迫って来た。5月1日の新天皇即位に当たり、これまでの元号「平成」に変わり今後新元号が使われるが、その新しい元号が明後日4月1日に公表される。今日も新元号の話題で持ち切りである。果たして何という名の元号になるだろうか。

 今日は年度末前日でNHK朝のドラマ「まんぷく」が最終回を迎えた。今回のドラマは視聴率が全番組の中で毎週ほぼトップを維持し、常に20%を超えていた。インスタントラーメンの発明と実用化というユニークな内容が興味を惹いたのだろうか。私自身当時即席ラーメンと言われたインスタントラーメンについては、学生時代に思い当たる節があり、毎朝食事中に朝ドラを観るのが楽しみだった。

 ストーリーによれば、昭和35年ごろインスタントラーメンが市場に出回ったことになっているが、ほぼ記憶と一致する。大学2年の時、山岳クラブの新人歓迎山行で大きな鍋にラーメンをたくさん放り込んで先を争ってそのラーメンを食べたが、新鮮でおいしく、それがインスタントラーメンを食した最初だった。便利なものが出来たものだと思い、今後これなら登山の際携帯用に便利だなと思ったものである。海外武者修行へ飛び出した当時、大きなキスリングにインスタントラーメンをいっぱい詰めて旅行先で即席で食べたものだ。その後カップヌードルも生産、販売され食文化は一気にインスタント時代に入った。世の中が便利になり、省略とか、カットとか、無駄なものを省く効率性の風潮が蔓延り出したのもこのインスタント食品を嚆矢とするのではないか。17年前にシベリア鉄道に乗車してシベリア大陸を横断した時、停車駅でインスタントラーメンを販売しているのを見たり、列車内で多くの乗客がラーメンを食べていた光景を思い出す。そのラーメンは「まんぷくラーメン」ならぬ韓国製だったことまで覚えている。

 さて、ゴタゴタしていたイギリスのEU離脱問題は、昨日の下院議会で離脱協定案について採決を行い、協定案はまたもや否決された。イギリス議会で3度目の否決であり、最早来月12日の期限前に問題を解決出来る望みは薄くなったようだ。メイ首相ももう打つ手がないのではないだろうか。議会内ではEU残留の意見は少数派であり、何度も離脱の条件について提案してもことごとく否決される現状では、長期の延期をEUに認めさせる以外に当面の混乱を防ぐ術はない。仮にそうなってもその後の対応を決めねばならず、ついにイギリス政府の進むべき道は行き詰まってしまったとしか言いようがない。かつて世界へその存在を誇った大英帝国が、難問であるとは言え、これほどまでに自分たちで結論を出せないとは、イギリスの叡智と国力も劣化したものである。昨今のイギリスは、外から見ていると少々未熟児のような印象を受ける。これまで自力で真剣に物事を解決して来なかったツケが、今世紀になって一気に噴き出してきたような印象を受ける。

2019年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4337.2019年3月29日(金) 国内外で話題の選挙

 このところ国内外ともに選挙の話題が多い。気になったのは、24日に行われたタイ総選挙の最終開票結果がまだ公表されていないことである。ちょっと遅いのではないだろうか。これでは総選挙前から懸念されていた民主化へのステップが元の木阿弥になるような感がする。タイは今まで通り軍政が続いて当分民主化は望み薄だろうか。

 そして、29日にはこのところエルドアン大統領の独裁色が強くなってきたトルコで総選挙が実施されるが、果たして内外から批判が高まっているエルドアン大統領が、どれだけ国民の声を受け入れた政治を実施出来るのか注目を集めている。

 更にインドでも4月から5月にかけて連邦下院選挙が行われる予定である。特に今年1月に全インド会議派委員会がウッタル・プラデシュ州書記長にブリヤンカ・ガンジー・ヴァドラ氏を任命したことが注目を集めている。彼女は曾祖父がネルー初代首相、祖母がインディラ・ガンジー元首相、父も暗殺されたラジーブ・ガンジー元首相、兄も最大野党国民会議派ラルフ・ガンジー党首という名門出身で、抜群の知名度と多数の支援者、巧みなスピーチから王制復古と期待されているようだ。

 翻って日本でも4月7日に実施される統一地方選挙へ向けた選挙戦が始まった。すでに11道府県の知事選、6政令都市市長選を始め、県会議員選、市町村議員選なども告示された。

 この中で最も注目を集めているのが、大阪府知事及び大阪市長選だと思う。日本維新の会の念願である都構想を今回改めて打ち出し、知事と市長を入れ替えて立候補させて悲願成就に挑む。これまで相互に協力しあってきた日本維新の会と自民・公明党との間に亀裂が生じた。自ら孤立の道を選んだ日本維新の党は、自民・公明と対決してライバルとして戦うことになった。一方北海道は4期務めた高橋はるみ知事は立候補せず、来夏行われる参院選北海道選挙区で立つと見られている。立候補者は自民党が推す鈴木直道・前夕張市長と野党統一候補の石川知裕・元衆院議員の一騎打ちである。

 福岡、島根、福井、徳島の地方4県の知事選では、これまで圧倒的に強い自民党基盤のおかげで自民党候補が圧勝している。しかし、今年はそれぞれで自民党内での内部分裂のせいで保守分裂選挙となった。

 自宅周辺には拡声器を大きく鳴らして走る選挙カーがまだやって来ない。ポスターやパンフレットがポストに投入されるだけで済んでいるが、その内騒がしくなることだろう。今回は特に地方議会の立候補者が減少したことが話題になっている。これも過疎化の影響を受けているのだろうか。

 さて、春来る。今日今年のプロ野球が開幕した。選抜高校野球も花盛りで、応援している龍谷大平安高校は今日の2回戦で盛岡大付属高を9-1で破り、ベスト・エイトに進出した。何とか勝ち上がって欲しいものである。

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4336.2019年3月28日(木) 2019 年度一般会計予算、初めて100兆円を突破

 2019年度国家予算が昨日参議院で可決され成立した。年々歳々その規模が大きくなり、それに伴って国の借金もどんどん増えている。来年度は初めて一般会計総額が100兆円を超えた。税収は62兆円超と過去最大となったが、高齢化の影響で社会保障費が歳出の3分の1を占めている。一般の家計に例えると、年収620万円の家族が1年に1014万円を支出することになる。積もり積もった借金が8970万円である。これでは家計はもたず破綻になるが、こんな家族はまずいないだろう。しかし、国の場合は現段階ではいつでも借金が出来るので、不足すれば安易に借金を繰り返している。

 いずれ将来的には破綻することが分かっているのに、どうして政府は毎年赤字予算を組まなければならないのだろうか。支出を減らそうとの姿勢がまったく見えない。

 新年度一般会計総額は、101兆4571億円である。大学に入学した1959年の一般会計予算は今にして思えば僅か1兆4192億円だった。それがこの60年間にざっと70倍に増えた。一番気がかりなのは、政府内に財政支出を抑制しようという経世的な政治家が誰ひとりとしていないことである。与党政治家は予算をばらまくことを選挙民に約束していて、それを抑えるべき官僚が今では政治家に忖度ばかりしているから歯止めが効かない。最近では健全財政を主張する学者もいなくなった。これでは日本の将来は危うい。かつて、橋本龍太郎元首相、小泉純一郎元首相らはしきりに財政健全化をアピールしていたが、安倍晋三首相になってぐんとトーンダウンした。今では安倍首相は財政健全化を口にすることもなくなった。首相在任任期だけは長くなったが、実績らしいものはまったく皆無ではないか。

 安倍首相の在任中に実績がないことは、「選択」3月号でも取り上げられている。「外交・内政『功績ゼロ』の侘しい宰相」「『レガシー無し』の安倍長期政権」として安倍政権が実績のないことについて手厳しく書かれ、保守的な産経新聞でさえ厳しい注文をつけ、イエスマン官僚依存の政権運営とズバリ突かれている。北方領土返還問題も怪しくなり、日韓交渉に至っては最悪になった。北朝鮮拉致問題も解決の見通しが立たず、お先真っ暗である。もちろんこんな人物を首相に選んだ国民に大きな責任があるが、首相としての資質がない人物を長期に亘って首相の座に就けていたことが今改めてボディブローとして効いてきている。

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4335.2019年3月27日(水) タイ総選挙は民主的と言えるだろうか。

 都内はすでに桜の開花宣言が出されているが、わが家の近くの桜並木はまだ蕾程度である。いずれ満開の花を咲かせてくれることだろう。今日も青空であるが、陽気は寒い。

 24日に行われた総選挙の最終結果がまだ公表されないタイでは、過去5年間軍事政権下で政治活動が禁止されていた。今回の総選挙は民主化へのテストとされている。陸軍司令官だったプラユット暫定首相派と元首相のタクシン派が争っている。タクシン派が農村を地盤にしているのに対して、軍政派は財閥や都市の中間層を支持母体としている。タイの国会は上院250名、下院500名の構成から成っているが、上院議員は全員軍部から選出されるため、ライバル党は下院で大幅に議席を獲得しなければ実権は得られない。軍政派は下院で4分の1の議席を確保出来れば、首相の座を確保出来る。こんな理不尽な制度になったのは、2年前に軍政下で公布された憲法により軍の実権が守られる制度になったからである。しかし、これで果たして民主化への道が切り開かれるだろうか。

 初めて訪れた外国がタイで、良い印象を持つことが出来て、新婚旅行にもタイを再訪しただけに思い込みも強い。タイのことが時折頭の中をよぎる。何とか根が純朴なタイ国民がのびのびと生活出来る民主的な国に戻って欲しいと願わざるを得ない。

 ついては、昨日当ブログで指摘したが、アメリカのトランプ政権がシリア・ゴラン高原へのイスラエルの主権を認めたことに対して、昨日国連安全保障理事会のヨーロッパ5か国がイスラエルの主権は認めないと声明を発表した。安保理事国15か国のうちヨーロッパの全理事国が同調した。当然である。更に「武力による領土の併合は国際法で禁じられている。一方的な境界変更の宣言は国連憲章などに反する」と手厳しい内容である。こうまで言われてはアメリカも立つ瀬がないのではないか。トランプ流儀を推し進めるなら、遠からずアメリカは孤立無援化するぞ! さあどうする! トランプわがまま大王!

2019年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4334.2019年3月26日(火) NPO決算について話し合われたこと

 NPO 法人JAPAN NOW観光情報協会の年度末理事会が開かれたので出席した。今年度の決算予測と来年度予算案について事務局長より説明があり、承認することになった。しかし、残念ながら今年度は赤字決算であり、種々話し合い、その赤字穴埋めをどうするか議論した。理事のひとりである須田寛氏のご配慮と果断的な判断により、何とか黒字決算に修正することが出来るようになった。他には来年度の事業計画が発表された。

 同時に須田さんから最近上梓された「私の鉄道人生‘半世紀’」なる新書版をいただいた。国鉄理事やJR東海初代社長を歴任され、現在もJR東海相談役である。国鉄在職中に「シルバーシート」や、「ホームライナー」の名付け親にもなった生粋の鉄道マンである。2012年には旭日大綬章を受賞されたほど社会的評価も高く、著名でご多忙にも拘らず、名古屋に居住しながら当NPOのために献身的に協力していただいている。その日頃の行動とお人柄には、皆敬服している。今日も理事会を終えるととんぼ返りで名古屋へ戻られたが、義理の甥がJR東海に勤めているので、前記新書に署名をお願いしたところ気安く書いて下さり、そのうえ同書をもう1冊いただいた。

 今日の理事会で検討課題となった事業計画についても協会として観光関係の書を出版すべきではないかと提案され、これから実行計画を検討することになった。今日いただいた著書はまだ一部立ち読みした程度だが、国鉄時代の体験論を説得力ある筆致で描いておられる。かつて鉄道員だった経験上須田さんとは何かと共通する点もあると思うので、読み切るのが楽しみである。

 さて、今日の朝刊一面に「ロシア疑惑『灰色』結論」とあり、夕刊一面には「ゴラン高原『イスラエルに主権』承認」とある。いずれもお騒がせ男・トランプ大統領が直接関与した衝撃的な事象の報道である。前者については前回の大統領選挙に介入したロシア疑惑をめぐり司法長官はロシアとトランプ陣営の共謀を認定しなかった。しかし、関係者はほとんど納得していないようだ。後者についても国連安保理事会や国際社会からはまったく受け入れられず反発を買っている。トランプ派の安倍首相の代弁者・菅官房長官ですら受け入れられないと言っている。いずれもトランプ氏にとっては次の大統領選挙に有利になるだろう。ただ、気になるのはアメリカ国民の真実の声が聞こえて来ないことである。アメリカ人は一体自国の大統領の傲慢な手法をどう思っているのか。

2019年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4333.2019年3月25日(月) 大相撲が終わり、楽しみはセンバツとプロ野球開幕か。

 今日の選抜高校野球第1試合は、母校と呼んでも好い龍谷大平安高と三重県の津田学園が対戦した。試合予想も軽視して軽く勝てると考えていたが、テレビを点けると7回を終えて0-0だった。その後真剣に観ていると延長11回の末何とか2-0で勝ち、2回戦へ進出することが出来た。付属の平安中には僅か半年しか在学しなかったが、やはり平安が戦うと懸命に声援するのはいつものことである。ゲームセットとなり選手らが整列し聞きなれた校歌がグランドに流れると、歌詞を思い出してテレビの前でひとり蛮声を張り上げた。先日卒業した公立中学の同窓会を終えた後京都駅へタクシーで向かったが、ドライバーに平安高の正門前をゆっくり走行してもらった。正門にはセンバツ大会出場の大段幕が掲げられていた。夏の大会では1956年に同級生たちのチームが成し遂げた2度目の優勝を含めて3度全国制覇したが、春は5年前に漸くセンバツ初優勝を果たしてくれた。今年はどこまでやってくれるか楽しみにしている。

 ところで、昨日横綱白鵬が42度目の優勝を飾って大相撲春場所は千秋楽を迎えたが、もうひとつ話題となっていたのが、関脇貴景勝の大関昇進が成るかどうかだった。千秋楽に大関栃ノ心を破り10勝5敗として直近の3場所で33勝以上の条件を1勝上回ったので、昇進の可能性が高いと言われている。今朝の新聞でもほとんどが大関昇進と書かれている。だが、正式には明後日開かれる日本相撲協会臨時理事会で決まる。

 ところが、気の早いことに貴景勝の出身地である兵庫県芦屋市役所では市庁舎建物の正面に早くも「祝 大関貴景勝」の大段幕が掲げられた。これでは相撲協会のメンツも丸つぶれである。戦時中住んでいたこともある芦屋市であるが、ちょっと勇み足ではないだろうか。

 さて、このところ逆イールドといわれる長短金利の逆転現象などもあって世界経済の減速が懸念されていたが、ここへ来て欧米の株価が急落した。日本の株式市場も蚊帳の外というわけには行かず、今日の東京証券市場は前週末に比べて日経平均株価が650円も下がった。中国経済がアメリカから輸入制裁を受けて減速気味であり、世界的にも経済市況にとってあまり良い材料はない。しばらくは我慢の時だろうか。

2019年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4332.2019年3月24日(日) 日本は女性活躍社会になれるか?

 今パキスタンからひとりの女子大学生が来日していて、昨日東京都内で政府主催の第5回国際女性会議と主要20か国・地域(G20)に政策提言を行う「Women20」の合同セッションで講演を行った。会議の冒頭で安倍首相は挨拶して日本が途上国での女子教育に支援することを表明した。件の女性は、マララ・ユスフザイさんと言い、2014年に16歳でノーベル平和賞史上最年少の受賞者となった。その2年前の2012年に中学校から自宅への帰宅途上パキスタン・タリバーン運動(TIP)に銃撃され頭部に重傷を負い、2度の手術を受けて一命を取り留めることが出来た。父親が学校を経営していたことから彼女も女性イスラム教徒としては珍しく学校教育を受けたことが、女子の教育を拒絶するTIPから彼女の家族らパシュトゥーン族が住む地域で欧米文化を推進していたとして卑劣にも幼い彼女への犯行を予告していた。銃撃事件から立ち直ってから数々の賞を授けられた彼女は、それを女子教育普及のための基金設立に当て各国へアピールし続けている。訪日の目的も女子教育の普及という自分の考えを訴えたいことと、基金を集めることだった。

 現在21歳のオックスフォード大学生であるが、一番感心したのはスピーチがとても上手なことであり、それはスピーチの内容と話し方による。特に一昨年国連で史上最年少の国連平和大使に任命された時のスピーチは、これが19歳の女性の話しぶりかとジェスチャーを交えたその堂々たるスピーチに舌を巻いたものである。

 そして最近もうひとりの女性に感銘を受けた。それはニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相である。つい最近起きたクライストチャートのイスラム教モスクで起きた残虐な無差別銃乱射により50人もの犠牲者を出した事件で、首相自身が自ら迅速に行った遺族並びにイスラム教指導者への対応であり、加害者犯人への厳しい処置である。首相は事件発生後直ちにイスラム教徒と同じスカーフを纏って事件現場を訪れ犠牲者の冥福を祈ると同時に、犯人が売名行為で行った罪業だとして、犯人の名前を聞きもしなかった。

 何よりもアメリカのトランプ大統領と大いに異なる点は、後援者のご機嫌取りで選挙の有利性など意に介さず、良くないと思ったらそれを直ぐにも止めるよう行動することである。アーダーン首相は、銃の自由な保有が事件発生の原因のひとつであると断定して直ちに一部銃砲類の所有、販売を禁止する法整備を行うと語ったことである。首相自らが率先して間髪を入れず行動に移す機敏な実行力こそが政治家として一番求められることではないだろうか。進んで積極的に動こうとしない日本の政治家たちは、昨年6月に出産したばかりでまだ38歳で昨年6月に出産したばかりの若いアーダーン首相の前向きな行動力を大いに見習うべきではないか。

 日本でも女性の活力を利用すべきとの声が強くなり、第2次安倍内閣では女性活躍推進法を制定し政権下の最重要施策の一つと称している。だが、まだとても満足できる状態ではない。昨年4月現在女性議員の割合は衆議院の10.1%、参議院で20.7%でしかなく列国議会同盟では世界193か国中158位と、「女性活躍社会」とは程遠く先進国の中では最低だった。

 今あまり前向きな意味ではないが、EU離脱問題で苦闘しているイギリスのメイ首相も女性である。日本女性がもっと活躍出来る場を口で言うだけではなく、そろそろ法整備をして考える時ではないだろうか。

 さて、今日千秋楽を迎えた大相撲春場所は、横綱白鵬が全勝優勝で平成時代をきっちり締めて終わった。65年前の春場所は、京都市立中学の友だちと大阪府立体育館まで2度も観戦に行ったが、千秋楽には大関三根山が12勝3敗で初優勝を飾り、その後の優勝パレードで大関と握手したことが懐かしく思い出される。先日中学の同窓会に出席した時、一緒に相撲を観戦した友がやはり懐かしいと言っていた。大相撲観戦は、中学時代最後の楽しかった思い出として心に強く残っている。

2019年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com