5489.2022年5月24日(火) ロシアにプーチン大統領の後継者?

 セルビアに住んでいる友人、山崎洋氏とこのところ頻繁にメールでやり取りしている。そこへ昨日彼がGoogleのメルマガ「オルタ広場」に投稿した論文「セルビアから見たウクライナ戦争」について知らせてくれた。早速読んでみた。旧ユーゴスラビアの解体や、コソボ独立に際してベオグラードでNATO軍の激しい空襲に遭い危機一髪の体験があるだけに説得力充分である。
 かなりのボリュームであるが、現地にいてこそ身体で感じる臨場感が滲み出ていると思う。親しい友人らにも論文をコピーしてメールで送ったところ、賛否両論の反響がかなりあった。

 ついては、ウクライナ情勢が一向に好転しないまま事態はどちらに優位に動いているのか、情報の受け止め方によっては、一進一退のように見える。プーチン大統領はウクライナ東部地区とクリミア半島を支配下に収めることが停戦の最低条件だと主張している一方で、今日ウクライナのゼレンスキー大統領は、NHKの取材に対して占領された領土を奪還しない限り、停戦には応じないと語った。これでは当分停戦の可能性はないと悲観的に考えてしまう。プーチンにとっては、始めた戦争を自ら終えるという気持ちは毛頭ない。最近では国内からも反戦の声が上がり出し、イラついているように思える。こうなると停戦への動き次第で、自らの運命にも終止符を討つ可能性もあるのではないか。そこで関係のありそうなニュースをネットで拾ってみた。

 そこに現在69歳のプーチンに重病説があり、その後継者がいるとの情報があった。その後継者として俄然浮かび上がってきたのが、プーチンお気に入れで大統領府局長を務めているドミトリー・コバリョフという、まだ36歳の身体が大きく頑丈そうな若者だという。注目されるようになったのは、先月行われた第二次大戦対独戦勝記念軍事パレードの際、プーチンに顔を近づけ長い間話し込んでいて、余ほど親しい人物でなければこういう場面は見られないという。父親は財閥オルガルヒの幹部で、他にも大統領側近とも親しいパイプを持っていて、プーチンの覚えも極めて良い。

 現在の健康状態ではこのまま長く現職に留まってはいられないプーチン大統領にとっては、来る6月12日のロシア建国の日を区切りにコバリョフ氏を後継者である大統領代行に指名するのではないかと蔭で噂があるようだ。ロシアの最高権力者が選挙で選ばれるのではなく、トップの指名で決まるというのは、いかにも秘密主義的で非民主主義的である。実際プーチンにしても、病気勝ちだったエルツィン前大統領から大統領代行に指名され、今日権力者の地位に就いた。これではいつまで経ってもロシアは民主主義国家にはなり得ない。

 特に、恐れられているのは、コバリョフ氏がプーチン氏にひけを取らぬほど血気盛んで強硬派で、後継者になれば、現在のプーチン体制に勝るとも劣らぬ「強いロシア」を目指して強硬姿勢に乗り出してくるのではないかと懸念されていることである。プーチンでは、世界に平和をもたらさず、さりとて後継者に若手のコバリョフ氏が指名されるなら、更に世界平和とは一層乖離していくことだろう。ロシア人という国民はどうして国際社会から毛嫌いされる「強い国家・ロシア」を求めるのだろうか。

2022年5月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5488.2022年5月23日(月) 思いがけない急激な体調悪化

 このところ体調が勝れないので、先週金曜日に急に今日の予約を取り、東京医療センターリウマチ膠原病内科でいつもの担当医師に、最近の症状をA4版用紙に書き込んだ説明文を書いて手渡し相談に乗ってもらった。1週間前くらいから急にあちこちに痛みが感じられるようになったので、医師にはその点を特に強調した。昨晩は首と肩の痛みで夜中に3度ほど目覚めたほどである。

 実は、4月20日に大分良くなっているので、ステロイド系のプレドニンを止めることになった。昨年5月に同内科で初めて診断してもらって以来、プレドニン錠の服用は、糖尿病の経過を睨みながら徐々に5㎎から1㎎へ減らしてきた。とろこが、それを止めてしまってから体調全体に異変が現れ、一時は両手の腫れが左右で大分変ってしまった。そして今月11日に毎食後服用していた痛み止めのロキソニンを止めると膝の痛みも強くなった。腕と膝、肩、そして一昨日からは首の周辺部に痛みを覚え、今日は医師の診察の際は部屋によろめくように入った。流石に医師も驚いたようで、今日からプレドニン5㎎を復活させましょうと仰った。取り敢えず体調の回復を藁をも掴む気持ちでいる。

 今まで他人の身体上の痛みは、実感としてあまり理解出来ず、さほど真剣に受け取ることはなかったが、実際にこれだけ身体に不調な箇所を抱えると健康を害することは大変辛く、妻にも負担をかけるものだとつくづく感じた次第である。

 一番辛いのは、両膝で椅子から立ちあがる時や、階段の上り下りで難渋している。体重も減り、朝晩の体温が平熱よりも高い日が続いている。これからも療養に注力して1日も早く元の「元気印・コンちゃん」にカンバックしたいと願っている。

 さて、昨日来日したアメリカのバイデン大統領が今日午前中に皇居で天皇と懇談され、午後には迎賓館で日米首脳会談を行い、共同声明を発表した。両首脳は、ロシアのウクライナ侵略は国際秩序の根幹を揺るがすものであり、一方的な現状変更の試みは絶対認められないとの認識のうえに、日米両国で国際社会をリードして行きたいと述べ、日米の安全保障、経済での連携を確認した。東シナ海、南シナ海で国際条約を無視して海洋進出を図る中国に対する強いけん制もある。バイデン氏は、国連改革の際には、日本が国連安保理事会の常任理事国への推薦を支持すると語った。この裏には、日本が防衛予算を増額し、軍事力強化に力を入れるとの発言があったことも影響していると思う。日米防衛協定が固くなればなるほど、日本が支出する防衛費は増えるばかりだろう。

 ところで、最近岸田首相が明るい表情で多忙の中で国内外を頻繁に移動し、活動している姿が見られ、政策もこれという大きな失敗もないことが、国民に評価されたのだろうか、今朝の朝日新聞に取り上げられた世論調査による岸田内閣支持率は、政権発足以来最高の59%を記録したというから驚きである。このままの任期で今夏の参議員選挙まで進めば、自民党は盤石の態勢に持ち込めるのではないだろうか。

 ひとつ懸念されるのは、非自民の野党勢力の後退が激しいことである。その隙間に右翼の「日本維新の会」が力を伸ばしてきた。「我が道を征く」の維新が、このまま伸びると、いずれ日本は憲法改正、自衛隊から軍隊へ、戦争による破滅というシナリオが幻のように浮かんでくる。考えるだけでも恐ろしい。

2022年5月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5487.2022年5月22日(日) 戦時下「君死にたまふことなかれ!」

 昨日の朝日朝刊「天声人語」の文脈の中には頷くこともあり、まったく知らないこともあった。日露戦争開戦直後にロシアの文豪トルストイと与謝野晶子が発表した反戦論である。いずれもイケイケ・ムードで軍国主義国家に向かいつつあった当時の国家にとっては、最も恐れている国内からの反戦の声である。トルストイには国内から非難の声が上がったようだが、現在のロシア国内にはこのような国内世論に反論するような勇気ある人がほとんど見られない。与謝野晶子は、弟が旅順に派遣されると聞き、その身を案じて「君死にたまうことなかれ」と呼び掛けた。ところが、それと同時に「すめらみことは、戦いに、おほみづからは出でまさね」と言った。天皇は戦場にはお出ましにならないではないか、と述べたことがすさまじい批判を浴びたという。恐れ多くも当時の明治天皇を批判したことによって、世論は強硬で、晶子は逆賊呼ばわりもされたという。危険思想だとして文壇からも刑罰の声が上がったというから相当刺激的だったのだろう。政府が挙国一致をあおり世論も過熱している時には、普通とてもその空気に逆らいきれるものではない。その意味では、トルストイも与謝野晶子も突き詰めた平和主義者である。因みにトルストイが英字紙に寄せた反戦論とは、「戦争が始まった。海で陸で野獣のように殺し合う。安全な場所にいる者が他人をそそのかして戦わせる」ということである。今のウクライナ戦争に例えれば、「安全な場所にいる者」こそ、まぎれもなくプーチン大統領である。

 さて、今日韓国からアメリカのバイデン大統領が横田米軍基地に到着した。明日23日大統領は午前中皇居で天皇陛下とお会いになって、午後岸田首相と日米首脳会談を行う。中国の東アジアにおける脅威が高まっている中で、対中国、対北朝鮮政策を韓国の尹大統領と話し合って、バイデン大統領から日米韓3国が力を合わせなければならない時に、日韓両国の関係が友好的でないことに憂慮を示され、日本とも話し合うよう要望されたようだ。バイデン大統領は岸田首相との会談でも、韓国と緊密な連携を保てるよう緊密な日韓関係を構築するよう要請がある筈である。そのうえで、24日にオーストラリアとインドの首脳を交えて、4カ国(クアッド)首脳会議を開催する予定である。

 23日夕べに目黒の八芳園の老舗料亭で、首相夫人が抹茶を振舞うなど歓迎の夕食会を行う。

 ところが、選りによって昨日オーストラリアで行われた総選挙の投開票が行われた結果、モリソン首相が率いる与党連合が、アルバニージ党首が率いる労働党に敗れ、9年ぶりに政権交代することになった。モリソン首相は4カ国(クアッド)首脳会議には出席すると言っていたが、次期首相がクアッドに出席するようだ。労働党は、外交、安全保障ではモリソン政権の政策を継続し、モリソン政権の対中強硬姿勢には同調するようだ。極端な政策転換はなさそうなので、岸田首相もホッとしていることだろう。

2022年5月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5486.2022年5月21日(土) ホテルと百貨店ビルの懐かしい想い出

 昨晩NHK・BSテレビで新宿の小田急百貨店ビルに関するドキュメンタリー番組が放映されると知り、小田急関係の知人らにも連絡した。「すこぶるアガるビル」という珍しいタイトルの番組で、東京オリンピック前後に建設されたホテル・ニューオータニと小田急百貨店新宿店の効率性と特異性、更に建設に至る歴史も合わせて紹介された。中々見どころの多い番組で、観ていて懐かしい気持ちにもなった。

 ホテル・ニューオータニは、東京オリンピック開催に備えて外国人観光客の宿泊施設不足を懸念した東京都の要請に応じて、元大名屋敷敷地内に豪華な邸宅と広大な土地を所有していた創業者・大谷米太郎氏が莫大な資産と資金を提供して建設され、創業当初は屋上の回転式レストランが話題となったものである。私もあのデラックスな回転式レストランでディナーをいただいたことがある。昨日初めて知ったのだが、その回転は2018年に停止になったという。大谷氏が食事中のゲスト全員に富士山を見せてあげたいとの心遣いから、敢えて1時間内に1回転する動くレストランとして計画されたものだったが、ストップしてしまったとは泉下の大谷翁もさぞややるせない思いであろう。

 ニューオータニは、私にとっては結婚披露宴を行ったホテルで、披露宴会場も番組で事細かに説明していた豪華な「芙蓉の間」を間仕切りされた一角だった。その晩はホテルに泊まり、翌朝東南アジアへ新婚旅行に旅立った。思えば第2の人生の出発点となったホテルでもある。

 小田急百貨店については、これを設計したル・コルビュジェの弟子、坂倉準三事務所の方が、小田急線、営団地下鉄、旧国鉄、京王線が集中する広大な駅構内を人の行き来がスムーズに流れるように、かつ全般的に明るく分かり易さを狙って設計したと語っていた。地下1階は、70年安保やベトナム反戦のフォークゲリラでも有名になった場所であり、当時上司からこの周辺には近づくなと釘を刺されたことを思い出す。

 当時この一角は、国鉄新宿駅に接続して小田急と営団地下鉄の土地に小田急百貨店ビルが建てられたが、来年には残念ながら由緒あるその百貨店ビルは取り壊され、超高層ビルに建て替えるプロジェクトが進行中とかねてより聞いており、寂寞の感に捉われている。

 いずれも想い出がいっぱい詰まったビルである。小田急百貨店ビルには、数年前までテナントとして入店していた三省堂書店で、拙著出版の都度平積みにして販売してもらった。その三省堂も今では退店してしまい昔日の感がする。新型コロナウィルス感染により、百貨店のお客さんも少なくなったようだ。だが、今でもお中元とお歳暮の時期には必ず訪れている。時代の流れとともに変貌するのは止むを得ない。ニューオータニだって、あの一等地に広い敷地面積と耐久年数を考えると、やがて超々高層ビルに建て替えられる可能性も有り得ないわけではない。昨晩のテレビは、いつまでも若かった時代を想い出させてくれる記憶に残るドキュメントだった。

2022年5月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5485.2022年5月20日(金) コロナ感染が拡大する北朝鮮の惨状

 3年間もコロナ禍に苦しめられている世界の中で、唯一コロナ感染者は1人もいないと公言していた北朝鮮で、今月8日に初めて新型コロナウィルスの感染者が確認された。その後感染者が急激に増え続け、昨日までに198万人が発症したという。これは北朝鮮全人口の8%に当たる。

 中国のある情報通は、元々北朝鮮の無感染者状態自体が信用出来なかったとして、これまでの北朝鮮の防疫体制を批判していた。その後金正恩・総書記は初めてマスクを着け、建国以来の大動乱であるとまで強い危機感を示したが、同時に治療体制の不備を指摘し、放出した備蓄医薬品が届いていないとか、薬局を視察した後に薬の保管場所もない薬局など基準に達していないとして、自分自身の反省もなく公衆衛生当局を批判するばかりで、かなり苛立っている様子が窺えた。しかし、今以て国際ワクチン供給プロジェクト(COVAX)からのワクチン提供を拒んでいる。それでいて総書記本人は、ファイザー社製ワクチンの接種を済ませたと言われている。

 北朝鮮国内では、コロナに対する防疫として原始的な「よもぎの葉で部屋を喚起する」とか、「ショウガ湯」や「塩水」でうがいをすることが奨励されていた。その非科学的対応がどれほど効用があったのだろうか分からない。北朝鮮にコロナ患者がいなかったこと自体とても信じられず、少しはいたことは認めざるを得ないようだ。それが今月初旬になって急増したのは、4月25日夜、朝鮮人民革命軍創設90周年記念に合わせ、金正恩総書記就任10周年の実績をPRして行われた過去最大の軍事パレードが終わった後のことである。テレビニュースでも目にしたが、夜間に派手にライトアップされた中で軍隊によって大陸弾道弾ICBMや、極超音速ミサイルが披露され、それを見守る熱狂的な国民のノーマスク姿が人目を惹いた。それがコロナ感染拡大に繋がったとも推測されている。これらミサイルを公開することによって、国威発揚と同時に日米韓を強くけん制する狙いがある。

 そして、予定通りアメリカのバイデン大統領は就任後初めて、今日日韓両国訪問へ旅立った。韓国訪問を終えて22日に日本を訪れ、翌23日に皇居を訪れ天皇にお会いになった後、岸田首相と首脳会談を行う予定である。その後、24日に日米首脳に交じってオーストラリア、インドの4カ国が加わり4カ国(クアッド)首脳会議を開く。

 北朝鮮はこの機会を捉えて、またまたミサイルを発射するのではないかと噂されている。ミサイルを発射するのは、国内向けに国威発揚のプロパガンダである。ロケット開発に巨額の投資をして、その結果国民を劣悪な生活に追い詰めて彼らを絞り上げ、特に地方では「北朝鮮には太った人はまずいない」と言われるように食料不足と栄養失調で国民の生活は最低レベルにまで落ち込んでいる。

 こういう時に、お祭り騒ぎのような派手な軍事パレードを行い、ミサイル発射も行おうとしている。果たして、バイデン大統領が日韓訪問中に愚かな支配者・金正恩総書記はマスクを着けてミサイル発射の現場に立つことがあるだろうか。

2022年5月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5484.2022年5月19日(木) 実態が分り難いウクライナ情勢

 ウクライナ情勢が一向に明るい展望が開かれない。東部マウリポリを攻撃していたロシア軍が同地でウクライナ軍の拠点となっていた製鉄所アゾフスターリに籠っていたウクライナ兵を退避させたと報道されている。だが、負傷兵は親ロシア支配地域に移送さたという。製鉄所から退避した人数は兵士1,730人で、まだ700人ほどが地下のシェルターも残っているらしい。ウクライナはロシア側に退避したウクライナ兵士をロシア人捕虜との交換を提案している。しかし、ロシア議会では兵士の捕虜交換を禁じる法案の審議が始まるとも報じられている。ロシア軍によって捕らえられたウクライナ軍兵士に対する尋問、拷問が懸念されている。製鉄所内に残っているウクライナ軍兵士が全員無事解放されるかどうかは不透明である。ロシア側の報道とウクライナの発表が輻輳していて、正確な実情を把握するのがどうも難しい。

 マウリポリ以外の土地では、ウクライナ軍が欧米からの兵器支援もあり退勢を挽回し、劣勢の空気は伝わって来ない。むしろ勢いづいていると伝えられている。イギリスのBBC放送が、ロシア軍の退役大佐のロシアの国営テレビを通した証言として伝えたところによると、ウクライナ軍兵士の祖国を守ろうとする願いはすさまじく、戦場における最終的な勝利は兵士たちの高い士気によって決定されるとまで述べた。更に最大の問題点は、我々が政治的に孤立していて、全世界が我々と敵対していることだと喝破した。これを聞いたらプーチンはどう思うだろうか。これほどロシア国内で思うところを述べるというのは、極めて珍しいことである。国内のタガが少し緩んできたのではないだろうか。まだまだロシア国内には、政府のいうことを鵜呑みに信じ切っている国民が多いようだが、いずれ大半が目覚めた時に果たしてどれほどの国民がプーチン大統領の言うことを信じることだろうか。

 今後は戦闘状態が継続している中で、身柄を拘束した相手国の兵士らの保護、解放が問題となる。ウクライナ側はロシア軍に保護された自国兵士を拘束中のロシア軍捕虜と交換することをロシアに提案しつつあるが、上記の通りロシアにはまだそれを拒む動きがある。

 それと同様に、国境をロシアと1,300㎞に亘って接して、過去2度に亘ってロシアの侵攻を受けたフィンランドにとっては、安全保障上の懸念から隣国スウェーデンともどもNATOへ加盟を申請した。しかし、これも一筋縄では行かない。NATOの加盟には全加盟国40カ国の賛成が必要であるからであり、トルコが否定的な姿勢を崩していない。トルコが両国の加盟に反対するのは、トルコ国内に居住するクルド人に対する両国の対応が、トルコの考え方に反したからである。自らの国土を有しないクルド人民族に対して、トルコは厳しい弾圧を加えて来た。それをフィンランドとスウェーデン両国はトルコ政府の反対を押し切ってクルド人難民を国内へ受け入れて来た経緯が問題となっている。だが、NATO側は歓迎の意を表している。また、フィンランド、スウェーデン両国首相が、揃ってアメリカを訪問した。多分根回しのためだろう。トルコもある一線で妥協して受け入れるのではないだろうか。

 さて、左膝の痛みがこのところ強くなってきた。11日に東京医療センターの担当医師がこのまま次の診断日まで、薬もなく次の診断6月1日まで待とうと言っていた。だが、もし痛みが増したらセンターへ連絡して欲しいということだった。生憎痛みは止まらず、階段の上り下りや椅子から立ち上がる時に、辛いのでこのまま次の診断日6月1日までとても待てない。そこで今日センターへ連絡して23日(月)に予約をしてもらった。とにかく今までの膝の痛みとは違う。23日には医師にじっくり相談したいと思っている。

2022年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5483.2022年5月18日(水) 益々低下する郵便業務サービス

 このところ郵便のサービス低下に憤りを感じる時がある。2007年10月小泉純一郎元首相のお声がかりで始まった郵政民営化は、新たに発足した日本郵政㈱の傘下に入った郵便局㈱が、郵便事業㈱、㈱ゆうちょ銀行、及び㈱かんぽ生命保険から郵便局業務一切の委託を受けて実質的に郵便局事業を行っている。ところが、その郵便配達業務のサービスが小泉元首相の意気込みとは裏腹に、サービスの向上どころか、むしろサービスの低下が恒常化していると言ってもいい。

 大学ゼミの友人にお願いしていた資料を今日漸く受け取ったが、彼がそれを投函したのは去る13日(金)午後だった。彼も土、日が入るので、月曜日には私の手元に届くでしょうとわざわざメールで知らせてくれた。ところが、月曜どころか、火曜になっても届かず、今日水曜日になってやっと受け取ることが出来た。都内新宿区に住む彼から世田谷区内の我が家まで配達されるまでに実に5日もかかっている。こんなことは最近までなかった。

 このサービス面の低下の背景には、郵便局内の配達部門の厳しい労働事情があったと聞いているが、メディアでは、昨年10月に郵便物(手紙・はがき)・ゆうメールのサービスを変更するとの公告を報道していたので、それは承知していた。それによると普通扱いの郵便物とゆうメールについては、土曜日の配達を休止するということと、同じく郵便物とゆうメールの配達日を1日程度繰り下げる、つまり遅れるということだった。投函してもその翌日には、受取人の元へ届かないということである。それでいながら身勝手にも取り決めた約束を反故にしている。このルールに従えば、私宛の封書は遅くも昨日までに届いている筈である。郵便局は、一方的に約束を違えてサービスの低下を招来している。これでは顧客に迷惑をかけるばかりでなく、小泉元首相のメンツもまるつぶれではないか。

 加えて知らなかったことだが、他にも知らない間に値上げがあり面食らった。これも13日(金)のことだったが、ある団体に所定額を振り込むために郵便局へ出かけた。団体から送られてきた払込用紙により郵便局内のATMで振り込み手続きをしたところ、思いもかけず何と手数料110円を要求されたのである。払込用紙上には払込代金は団体が負担することになっており、不審に思ったので、郵便局員に尋ねたところ、今年1月より現金で振り込む場合は、払込手数料が受取人になっていても「送金手数料」として一方的に支払人に110円請求されるという。払込手数料にしろ送金手数料にしろ、いずれの費用も日本郵政が受領するものでこれは明らかに二重徴収になる。これは違法と言えるのではないか。こんなことはまったく知らなかった。つい先日亡くなった芸人・ダチョウ倶楽部の上島竜平の迷ギャグ「聞いてないよォ」と言ってやりたくなった。

 3年前にも日本郵政は、かんぽ生命の不正契約問題で世間を騒がせている。その件数も金額も馬鹿にならず、一部には、契約者に二重払いを強いた結果となった。しかも、その不正の兆候を以前から一部の役員が承知していたというから悪質さも極まれりである。

 とにかく、現在の日本郵政㈱は、小泉元首相が目指した会社内の業務効率化と顧客へのサービス向上がまったく空手形になり、むしろ損害を負わせて迷惑をかけているという体たらくである。

 一昨日の本ブログでも批判したが、メディアもこのような顧客に不利益、損害を与える恐れのある事実は前広に報道し、国民に広く周知させるよう努めてもらいたいものである

2022年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5482.2022年5月17日(火) デジタル化に合わせ戸籍に読み仮名

 法務大臣の諮問機関である法制審議会が、行政手続きなどのデジタル化を進める一環として、戸籍上の氏名に仮名をふる法制化に向けた中間試案をまとめた。戸籍上の氏名は、現在漢字しか記載されておらず、デジタル化の妨げになっているとして仮名をふることを2024年までに実現する計画である。現実には、パスポートやクレジットカードは、ローマ字で仮名がふられている。デジタル化が進めば、本家本元の漢字より、仮名の方が使用の用途が随分広がるからである。また、住民基本台帳は、出生届に基づいて仮名をつけているが、戸籍には反映されていない。

 これまで戸籍には仮名がふられず、簡単に読めない氏名が多々あった。これがデジタル化するための障害になっていたので、仮名をふることによってデジタル化を前進させようという試みである。日本のデジタル化の進捗度は、世界に比べて大分遅れているようで、それが昨年遅ればせながらデジタル庁を発足させる一因ともなった。

 これでデジタル化への道が一歩進むことを期待したいが、いくつか問題もあるようだ。それは一般に「キラキラネーム」と呼ばれる呼び方や、派手な名前、漢字の読みにそぐわない名前などに付けられるような読み仮名が、漢字本来とは異なる読み方でどこまで許されるかが議論されなければならないからだ。例えば、「大空」=「スカイ」とか、「光宙=ピカチュウ」、「騎士=ナイト」などのような、少々首を傾げるネーミングである。これは、何でも善しというわけではなく、命名権乱用や公序良俗に反するような「非常識なものは認めない」とか、「一般的に読めないものは認めない」、「漢字の音読み・訓読みなど慣用的に使われてきた仮名」などが考慮されるようになる。

 また、平仮名にするか、カタカナにするかの問題も検討しなければならない。ただ、これには、外国人の戸籍も考えなければいけない。日本に在留する外国人が戸籍を申請したケースでは、カタカナの方が馴染み易いと思うが、何とも言えない。また中国人や韓国人のケースでは、日本語の読み仮名にするのか、母国語風読み仮名にするのか、難しいところだろう。例えば、韓国の李承晩・初代大統領の読みは、日本語なら「リショウバン」だが、韓国語では「イースンマン」と言う。どちらにするのか、これには韓国人の気持ちもある程度配慮しなければいけないので、結論は早急には出ないのではないだろうか。

 少々年寄じみた考えだと思われるかも知れないが、最近の若者の名前、特に女性の名前を見ていると、親もよくぞ考えたなと思えるような語呂合せや華美な名前を見てびっくりすることがある。それに比べると小学生時代の女子クラスメートは26人だったが、その内21人が最後に「子」がついていた。とても「キラキラネーム」と呼べるようなものではなかった。昔の親は、子どもに願いと期待をかけて命名するところがあったようだが、今は見栄えとか、人目を惹くような、興味本位の名前をつけるような傾向があるように思う。

 いずれにせよ、読み仮名をつけることによって、作業が効率化するようであるなら、それ自体どんどん進めるべきではないかと思う。

2022年5月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5481.2022年5月16日(月) 事件の報道がメディアによって歪められる。

 昨日の本ブログに、最近昭和のクーデター・5.15事件がほとんど報道されないと嘆き節を書いたところ、今日ツィッターに望月衣塑子・東京新聞記者が、今朝の東京新聞に5.15事件に関して、日本近現代史が専門の小山俊樹・帝京大教授の分析を紹介していた。小山教授の解説によると当時の日本国内には、昭和恐慌のさなか1930年のロンドン海軍軍縮会議の結果への不満、並びに31年の満州事件発生で社会的に不安定な時代という事情があり、その不安な空気の中で政友会犬養毅首相が青年将校によって殺害された5.15事件が起きた。その後後継首相に海軍出身の斎藤実が就任し、日本の軍事国家化が進んだ。しかし、昭和天皇が当時の政党政治に不信感を抱いていたとの指摘には、記事から真意を読み取ることが出来ない。

 納得出来るのは、世論が実行犯に同情的で当時の新聞も「憂国の至情」と言って一部の新聞を除いて大勢は世論に水を差す論調は少なかった。驚いたことに前年満州事変が勃発した影響で新聞の販売が伸びたために、新聞社が軍部から情報を得るため軍部に迎合したと見られたという。

 実際実行犯である青年将校らは、軍刑法の反乱罪で起訴されたが、首謀者は法定刑が死刑しかないにも拘わらず、禁固刑15年、他の被告たちも求刑よりも大幅に軽くなったというから当時の新聞上に「5.15事件被告に感激 減刑運動猛然起こる」と全国の在郷軍人らも減刑のために立ち上がり、それを新聞が後押しした効果があったのだろう。

 それにしても5.15事件について書物は別にして、メディアで具体的に報道されたのは最近ほとんど記憶にない。小山教授は、事件の背景には昭和恐慌の中で格差の拡大や、社会不安の増大という現代との共通項もあったし、同時に実行犯に甘かった新聞の影響も少なくなかったと指摘している。良かれ悪しかれ日本の歴史上で大きなランドマークとなった事件でもあり、それは2.26事件についても言えることである。5.15事件に比較すれば、2.26事件はまだ取り上げられるケースが多いが、それでも近年あまりメディアで報道されるようなことは明らかに減った。メディアはもっと公平な立場から日本の歴史的画期的な事件の事実を、ありのままに報道することは責務であると思う。

2022年5月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5480.2022年5月15日(日) 沖縄本土復帰50年とブログ開始15年

 今日5月15日は、言わずと知れた沖縄が日本本土へ復帰してから50年になる。この数日メディアでは、戦時中の戦禍、アメリカの占領時代、アメリカとの復帰交渉、50年前の復帰当時の様子、そして今日の沖縄について映像を交えてその歴史を時系列的に伝えていた。沖縄が日本に復帰したからこそ日本内地と同じ生活が送れるというのは建前では分かるが、実際に沖縄に住む人々に言わせれば、随分差別されているという。実際沖縄の人びとの収入は、全国47都道府県の中で最も低い。経済的に最も恵まれないとも言える。

 今日午后2時から国が主催する「沖縄復帰50年記念式典」が那覇市内で開催され、岸田首相、玉城知事も出席してスピーチを行った。天皇もオンラインでお祝いの言葉を述べられた。

 沖縄が日本に返還されたとは言え、当初から幾多の難問が発生し、今以て解決されていない根深い問題がある。その最大のものは、沖縄にあるアメリカ軍基地の存在で、基地自体もさることながら基地が沖縄県民との間で引き起こす問題が多いことである。戦後アメリカ軍基地は日本から徐々に撤収されたり、規模が小さくなったが、国内の米軍基地が少なくなっているのに対して、沖縄の基地はそのまま残っていることであり、そのため終戦後は沖縄の基地は全体の1割程度だったが、復帰前後には6割となり、今では沖縄の基地の割合は全国の米軍基地の7割にまでなっていることである。沖縄の基地は、その規模が縮小されず、そこに核兵器が貯蔵されていたことまで、後に当時のアメリカ軍高等弁務官によって明かされた。米軍兵士たちが、沖縄県民に対する迷惑行為も後を絶たなかった。

 今喫緊の問題は、普天間基地の辺野古への移設である。沖縄県では、玉城知事以下県民大勢が反対を唱えているが、政府はこれこそが最善の方法として地元の反対を受け入れず、着々と工事を進めている。誤解され易いのは、中国の海洋進出と直近のロシアのウクライナ侵攻により、防衛力の拡充に抵抗がなくなりつつあることであり、国の安全保障の観点からも日米防衛同盟を強化すべきとの論調が出回っていることである。それは更に憲法改正により、自衛隊を条文に明記して軍隊とすべきとの説になって罷り通っている。

 かつて私も沖縄本土復帰運動に参加して、会社の勤務の合間を縫ってデモに参加したこともある。当時の沖縄人は、純粋に日本への復帰を望んでいただけだったが、今や米軍の存在によって地域の発展とか、個人的な利益など、視点がずれているような気がする。

 自戒を込めて言うなら、残念ながら、日本国民の気持ちが、沖縄の米軍基地撤去へ気持ちがまとまっておらず、沖縄県人の基地撤去運動を他人事のように見ていることが、最も沖縄の米軍基地問題の解決を遅れさせていることになる。
 さて、今日は私個人にとっても沖縄復帰とは別に、画期的とも呼べる1日となった。ホームページを公開し、同時にこのブログを書き始めたのが、今から15年前の今日であり、今日から16年目に入る。この間海外へ出かけても彼の地のホテルで書き続けて1日も休まず、昨日まで連続5,380回も書き続けて来た。よくぞやったと少しばかり自分を褒めてやりたい。問題は、今後いつまで書き続けていけるだろうかということである。体力的にも少々問題を抱えている。整形外科医師にも以前からPCは少しセーヴするように言われている。だが、暫くはこのまま走り続ける気持ちでいる。

 その15年前の書き出しには、1932年の今日、青年将校らによって犬養毅首相が殺害された日本初の反乱事件である5.15事件が発生したが、最近この事件について報道されることがほとんどなくなったことに悲憤慷慨している。この日以降日本は徐々に軍国国家へ傾斜して行った。それほど日本近代史上重要な1日であるのに、どうして報道しないのだろうか。実際今日もどこのメディアからも5.15事件については伝えられず、今や事件はまったく蚊帳の外である。メディアは、これを何とも思わないのだろうか。

2022年5月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com