5384.2022年5月18日(水) 益々低下する郵便業務サービス

 このところ郵便のサービス低下に憤りを感じる時がある。2007年10月小泉純一郎元首相のお声がかりで始まった郵政民営化は、新たに発足した日本郵政㈱の傘下に入った郵便局㈱が、郵便事業㈱、㈱ゆうちょ銀行、及び㈱かんぽ生命保険から郵便局業務一切の委託を受けて実質的に郵便局事業を行っている。ところが、その郵便配達業務のサービスが小泉元首相の意気込みとは裏腹に、サービスの向上どころか、むしろサービスの低下が恒常化していると言ってもいい。

 大学ゼミの友人にお願いしていた資料を今日漸く受け取ったが、彼がそれを投函したのは去る13日(金)午後だった。彼も土、日が入るので、月曜日には私の手元に届くでしょうとわざわざメールで知らせてくれた。ところが、月曜どころか、火曜になっても届かず、今日水曜日になってやっと受け取ることが出来た。都内新宿区に住む彼から世田谷区内の我が家まで配達されるまでに実に5日もかかっている。こんなことは最近までなかった。

 このサービス面の低下の背景には、郵便局内の配達部門の厳しい労働事情があったと聞いているが、メディアでは、昨年10月に郵便物(手紙・はがき)・ゆうメールのサービスを変更するとの公告を報道していたので、それは承知していた。それによると普通扱いの郵便物とゆうメールについては、土曜日の配達を休止するということと、同じく郵便物とゆうメールの配達日を1日程度繰り下げる、つまり遅れるということだった。投函してもその翌日には、受取人の元へ届かないということである。それでいながら身勝手にも取り決めた約束を反故にしている。このルールに従えば、私宛の封書は遅くも昨日までに届いている筈である。郵便局は、一方的に約束を違えてサービスの低下を招来している。これでは顧客に迷惑をかけるばかりでなく、小泉元首相のメンツもまるつぶれではないか。

 加えて知らなかったことだが、他にも知らない間に値上げがあり面食らった。これも13日(金)のことだったが、ある団体に所定額を振り込むために郵便局へ出かけた。団体から送られてきた払込用紙により郵便局内のATMで振り込み手続きをしたところ、思いもかけず何と手数料110円を要求されたのである。払込用紙上には払込代金は団体が負担することになっており、不審に思ったので、郵便局員に尋ねたところ、今年1月より現金で振り込む場合は、払込手数料が受取人になっていても「送金手数料」として一方的に支払人に110円請求されるという。払込手数料にしろ送金手数料にしろ、いずれの費用も日本郵政が受領するものでこれは明らかに二重徴収になる。これは違法と言えるのではないか。こんなことはまったく知らなかった。つい先日亡くなった芸人・ダチョウ倶楽部の上島竜平の迷ギャグ「聞いてないよォ」と言ってやりたくなった。

 3年前にも日本郵政は、かんぽ生命の不正契約問題で世間を騒がせている。その件数も金額も馬鹿にならず、一部には、契約者に二重払いを強いた結果となった。しかも、その不正の兆候を以前から一部の役員が承知していたというから悪質さも極まれりである。

 とにかく、現在の日本郵政㈱は、小泉元首相が目指した会社内の業務効率化と顧客へのサービス向上がまったく空手形になり、むしろ損害を負わせて迷惑をかけているという体たらくである。

 一昨日の本ブログでも批判したが、メディアもこのような顧客に不利益、損害を与える恐れのある事実は前広に報道し、国民に広く周知させるよう努めてもらいたいものである

2022年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com