1158.2010年7月15日(木) 駒沢大学公開講座前期終了

 駒沢大学マスコミ研究所公開講座前期が終了した。受講生の中に気の利いた幹事役の女性がいて、彼女のお世話で2人の講師を交え、18名で大学近くのスナックで懇親会を行った。最後の第1時限授業は大泉克郎講師による「高度情報社会のメディア・リテラシー」と室井敏男講師による「報道されないスポーツ界の光と影」で、前者に関しては大平正芳首相について近くで取材して感じた印象を臨場感を交えて話された。大平首相の突然の死については、当時文部省教員海外派遣団の事前研修会を筑波で行っている最中だったので、よく記憶している。歴代首相の中でも人柄の良かった首相という印象が強いが、政局のつばぜり合いの最中に亡くなられた記憶が強く残っている。大泉講師は、その当時大平番で邸宅にもよくお邪魔していたという話だったが、やはりそばにいて人となりをじっくり見ている人は、大平首相をよくご存知だなぁと感じた。

 後者の第2時限目室井講師は、スポーツ取材を長年務めていただけに、スポーツ全般に詳しいが、今日は前回に引き続き、話題の大相撲について話された。特に行司・式守伊之助の個性的なパフォーマンスが面白かった。

 懇親会では出席された受講生と気楽に話をすることが出来たが、大学近所のスナックのママさんが大学の後輩とは思いもよらなかった。後から参加された大泉講師夫人も後輩で、幹事役の藤田さんも後輩、ほかにも後輩がいて、何人か集まるとこの種の集まりには必ず後輩がいる。先輩として少しは敬意を払われるような存在になりたいものである。帰宅したら12時近くになっていた。

2010年7月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1157.2010年7月14日(水) デモンストレーション講師として講演

 講師登録をして、これまでにも何度か講師を務めたことがあるNPO「シニア大楽」の講師紹介センターが、地方自治体の生涯学習企画担当者に向けて講師を紹介し、その選出についてノウハウを教える講座が今日飯田橋で開かれた。

 先日私もデモンストレーション講師を務めることを申し込んだ。希望者60 人の中から私を含め15人が選抜された。企画は人気上々のようで、各自治体から幅広く100人の申し込みがあり、会場の都合で70人に絞った。各企画担当者は終始熱心に講師の話に耳を傾けていた。

 スピーチは8分以内という制約があったので、皆さんそれぞれ不完全燃焼の気持ちに捉われたのではないだろうか。私は「海外旅行の楽しみ方と世界遺産の味わい方」のテーマでパワーポイントを使って、割合普段通り話すことが出来た。生涯学習のテーマとしては、人気のある海外旅行を取り上げたので、受け入れられ易いという利点があったと思う。

 最後に講演のまとめとしてNPO顧問で、桜美林大学名誉教授・瀬沼克彰先生が総括された。15人の講演者のうち、5点法で満点の人は3人と話されたが、終了後瀬沼先生に挨拶した時、有難いことに私は3人のひとりに入っていると随分お褒めの言葉をいただいた。生々しい体験談と、危機一髪のハップニングについてジェスチャー入りで話したことを評価していただいたようである。8分間スピーチの直後に、「これは面白い」という好意的な囁きが聞こえたことと、栃木市の担当者から挨拶いただいたことなどで感触は良いと思っていたが、まずまずの評価にとりあえずホッとした。これから講師の話をいただければありがたい。

 瀬沼先生は、最後に中々興味深いことを話された。それはわが国では生涯学習について積極的に学習行動を起こす人は実際には少なく、ほとんど顕在的学習関心と潜在的学習関心に留まっているという。それは、わが国では学習暦社会として学習した実践体験を評価するシステムが出来ていないからだと指摘された。日本では単位を得るとか、ライセンスを得るように形として残る学習体験でないと、仕事面で評価されない現状からまだ意欲的な学習志向者が少ないと述べられた。

 それに、生涯学習に取り組む活動として、今後行政は人を減らし、場所の提供を減らし、企画、募集、運営の分野への関与は減るだろう。それを住民がボランティアとしてどれだけバックアップし、主体的に行動出来るかが今後の生涯学習の課題と言われた。

2010年7月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1156.2010年7月13日(火) ゾルゲ事件のドキュメント

 日本ペンクラブ例会で西木正明さんと話し合った。西木さんは日本ペンクラブ環境委員長を務めておられ、今日のミニ・スピーチで、絶滅奇種動物について話された岩崎さんを推薦した人でもある。

 西木さんは早大探検部でキャプテンを務めたが、その時のバイス・キャプテンが高校ラグビー部の後輩であり、前鎌倉市長だった竹内謙さんである。初めて知ったことだが、謙さんの祖父・竹内キンタロウ氏はゾルゲ事件の尾崎秀実の弁護人だった。父上はロッキード事件の弁護人だった。西木さんは謙さんの祖父が弁護した詳しい事情や尾崎の人となりを間接的に知っている謙さんが、ゾルゲ事件に関する謙さんサイドのドキュメントを書くべきだと度々謙さんにアドバイスしていると言う。その点で同じゾルゲ事件に連座したブーケリッチ氏の子息である山崎洋さんを知っている私が、情報を提供することによって謙さんが知る尾崎秀実に重ねて書けるなら、好都合ではないかと考えが一致して近々謙さんにこの辺りの事情を話して、ゾルゲ事件について謙さんがドキュメントを書くようアドバイスすることになった。

 幸い今日は山崎さんを知っている人に何人か会った。その中で「主婦の友社」の創立者の孫で社団法人出版文化国際交流会専務理事の石川晴彦氏は、世界各地で出版フェアを開いているという。最近もベオグラードでフェアを開き、山崎さんの奥さんに会ったが、当人には会えなかったと残念がっていた。

 例会を終えてから小中さんや、小中さんを慕う人たち13人が有楽町のヤキトリやで景気づけして解散した。その後小中さんと須藤甚一郎さんと一緒に自由が丘でいっぱいやって遅く帰ってきた。

2010年7月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1155.2010年7月12日(月) 民主党、参院選で惨敗

 朝から昨日の参院選の結果を分析してテレビも新聞もてんてこ舞いである。特徴的なことは、民主党が大きく負けて改選議席を54から44議席にまで落とした一方で、下り坂だった自民党が38議席から51議席へ伸ばし、多少息を吹き返したことである。ほかには新しい政党「みんなの党」が、一気にゼロから10議席を獲得して非改選議員を含めて11議席となり、議会で議員の質問提案権を獲得し、参議院でキャスチング・ボートを握ったことである。

 民主党の惨敗の象徴的な現象は、1人区の8勝21敗である。3年前には23勝6敗だった。野党各党は民主党がこれだけ負けたので責任を取って首相は辞めるべきと主張している。菅首相は9月に代表選があるので、それまで自分を含め現体制のまま進めたいと言っている。今回落選した千葉景子法相も引き続き現職に留まる模様である。民主党の敗北により、参議院における民主単独過半数はもとより、国民新党が議席を失ったので、与党過半数も取れなかった。この結果これからの国会運営は一段と難しくなる。

 昼間から夜へかけて各党代表者が選挙結果を踏まえて討論会を行ったが、いずれも民主党のマニフェスト違反を責めている。ところで、日本の政治に詳しいあるイギリスの大学教授に依れば、「マニフェスト」とは「構想」の意味であって、約束とか公約のように拘束された意味ではなく、変更することは充分考えられると言っている。

 一方、「みんなの党」の渡辺喜美代表は選挙前から「アジェンダ」「アジェンダ」と声高に叫び、この「アジェンダ」を「政策課題」と訳しているが、辞書を引けば「協議事項」とある。似たような意味ではあるが、かつて文部省の海外教員派遣団にお供した当時、アメリカの教育委員会の先生方はあまりそれまで聞いたことのなかった「マニフェスト」や「アジェンダ」という言葉を頻繁に使って分りやすく説明してくれた。その時の私の印象から言えば、教育現場でも分りやすい意味で使われ、それほど強制力を持って使われた難しい言葉のようには考えなかった。事情は違うが、どうして日本語で言えば分ることを外国語で分かりにくくしてしまうのだろうか。

 今日の朝日夕刊が労働組合や業界団体の「集票力」は、軒並み激減していると分析している。比例候補の得票から割り出したものだ。日教組も落ち、全国建設業協会も落ち、気になっていた日本遺族会も落ちた。遺族会は自民党から出馬した水落敏栄さんが苦戦の末、2回目の当選を果たした。だが、水落さんの獲得票、13万2千票は、3年前の23万票からみるとかなりの落ち込みである。次回の参院選ではもっと苦戦することははっきりしている。水落さんとは何度も一緒に戦没者遺骨収集事業でマリアナ諸島を訪れた。堅実な仕事ぶりと指導力が買われて、6年前遺族会世襲議員として参議院議員に選出された。その間参議院文教委員長を務めたが、戦没者遺族の数が年々減っていくことと、遺族会の先細りを気にされていた。いま現実にこのような集票のトレンドをみると、確かにあまり明るい展望が見えない。20年以上に亘って一緒に神聖な仕事をしたということに懐かしさを覚えるとともに、多少の寂しさを感じる。

 いろいろなことを考えさせられた今回の参院選である。

 つけたしのようであるが、今暁行われたサッカー・ワールドカップ決勝戦、オランダとスペインの試合は延長戦の末、1-0でスペインが初優勝を飾った。場外で話題になったのは、8試合の勝敗予想を見事に当てたドイツの水族館の蛸と、煩い音のブブゼラだった。これでやっと熱気と嬌声から解放される。

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1154.2010年7月11日(日) 参議院選挙の結果は?

 今日は戦後22回目の参議院議員選挙の投票日である。いつも通り妻と近くにある息子たちの母校・東深沢小学校へ出かけた。散歩がてら同じ深沢1丁目にある将棋の羽生名人宅前を通り、ぶらぶら歩いて行った。投票終了時間の夜8時を待ってNHKではすぐに出口調査の結果から早くも「当選確実」立候補者名を発表した。手際が良いというのか、システムが完備されたのか、最近の速報の出し方には驚くばかりだ。アフガニスタン大統領選挙のように、発表までに1ヶ月以上もかかったのではとても今の時代には合わない。

 さて、夜9時半を回ったところで、改選数121議席のうち、残りは36になった。この時点で元プロ野球出身の石井浩郎(自民)、柔道の谷亮子(民主)が当選を決めている。この不透明で不景気の時代にあって難しい国政を担うのに、これまで政治家としての勉強も訓練もほとんど積んでこなかった人が、有名人だからとか、素人の純粋な視点だからと言って簡単に国会議員になれるのは釈然としないが、やはり有名人は強いとつくづく思う。まもなく全当選者が決定すると思うが、マス・メディアが予想した通り民主党は過半数を獲得出来そうもない。菅首相就任直後に跳ね上がった民主党の人気回復も、その後の消費税値上げの発表の唐突さと稚拙な説明のために、各党から集中砲火を浴びて人気は急落した。最終結果はまだ分らないが、すぐにも決まるだろう。

 ところで今回当選した議員は、参議院不要説、参議院議員数削減案についてどう思っているだろうか。共産党、社民党以外はほとんど議員定数削減を提案しているが、これまでのところその動きは一切ない。格好の良いことは威勢良く言うが、自分の身に降りかかるようになると、突然黙ってしまう。この後各党はこのマニフェストに盛った議員削減についてどういう行動をとるだろうか。

 序に言えば、石井浩郎氏や谷亮子さんにも消費税問題や普天間基地移設問題についてご意見を伺いたいところである。

2010年7月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1153.2010年7月10日(土) 鎌倉市の事業仕分けを見学する。

 民主党政権になって「事業仕分け」が大きく脚光を浴び、評価されている。その「事業仕分け」を鎌倉市が行うとその生みの親である「構想日本」から案内をもらったので早速申し込み、今日鎌倉市役所へおっとり刀で駆けつけた。

 作業は市役所内の3つの会場に分けられ、それぞれコーディネーター1人、仕分け人3人、市民仕分け人2人からなるチーム編成の下に事業説明者として市役所各事業担当課長、及び職員が出席して対応された。熱心なオブザーバーが各会場に集まり、資料に書き込みをしながら真剣にやりとりを聴いていた。ある程度予想していたスタイルで、事業の継続、中止、改善等の結論を出すものだった。主導的な役割を務める構想日本のスタッフは経験豊富で慣れているので、ツボを外さず追求していたが、市側は必ずしも的確な応答が出来ず、多くのオブザーバー監視の下に事業の継続を断念せざるを得ない結論に追い込まれることもあった。

 事業仕分けの対象になった事業は全部で「30」あり、その中で学校教育、生活環境、健康福祉、地域安全が21事業もあり、一方で財政に関する仕分けは行われず、まさに財政問題を袖にするくらい豊かな市の財政事情を窺わせる。実際あるグループの仕分け人だった海東英和・前高島市長(滋賀県)が鎌倉市は高島市に比べ豊かという発言が何度か飛び出した。

 3つの会場をそれぞれ訪れ、「こども安全パトロール」「子ども会館の運営」「観光振興支援事業」「社団法人鎌倉市シルバー人材センター運営費補助金」の4つの仕分けを見学したが、押しなべて経費のムダ、事業のダブりについて質問が集中していた。4つ目の補助金の件では、説明者があまりにも不慣れで適切な説明が出来ず、補助金の打ち切りという結論になった。

 特に関心を抱いていた観光課の観光振興支援事業については、仕分け人から鎌倉が武家社会・武家文化のはしりであることの認識が乏しいと追求され、伝統的なイベントである流鏑馬や薪能は良いが、俳句大会やビーチフェスタ、花火大会のような鎌倉の個性がそれほど発揮されないものへの補助金に疑問が呈された。また、これだけ国を挙げて外国人旅行客へのアッピールをしている時に、国際観光都市である鎌倉市がインバウンド市場に対して何の積極的な企画も支援事業も見られなかったのは、少々意外で疑問を感じた。

 初めての見学だったが、真剣な仕分けは結構面白かった。各仕分けが30分という極めて限定された時間内に行われたのも、緊張感が維持継続された要因ではないか。

 この「事業仕分け」は、経費節約を図り、ムダを削り、市民の目を通しているので効果的であり、国の事業でも自治体でも今後益々注目されるのではないだろうかと感じた。

2010年7月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1152.2010年7月9日(金) 民主党はやや苦戦か。

 明後日の参院選投票日を控え、各党党首の遊説における演説も相当ヒートアップしてきた。今朝の朝日新聞の予想では、意外にも民主党がかなり苦戦すると見られている。鳩山辞任・菅首相就任直後は、落ち目だった民主党の支持率が40%台から一気に60%まで復活して、首相交代により稚拙な普天間基地移設問題の対応による民主離反を食い止めていたように思っていた。非改選議員を含めて参議院の過半数は60議席以上であるが、それを凌駕する勢いだった。

 ところが、菅首相の消費税値上げ発言以降、その発表手法を巡って叩かれっぱなしで首相の思惑とは裏腹に、全野党はもちろん連合を組んでいる国民新党でさえ菅政権攻撃を強めている。

 民主は単独過半数のために60議席、国民新党と合わせた与党過半数のためには56議席が必要で、改選数の54議席が首相の責任追及のボーダーと見られていた。それが当選者数は49議席を境目に計算されるようになった。いずれにせよ限りなく40人台の可能性が強くなった。それに比べて、「みんなの党」の勢いがよい。自民党も久しぶりに元気を取り戻したようだ。自民党が勢いをつけてきた理由は、「1人区」で大敗した前回の徹を踏まない作戦が図星だったようである。

 この流れの逆転現象を考えてみた。今日テレビ・ニュースで見てみると明らかに消費税作戦が失敗した。各党が菅首相の消費税発言を槍玉に挙げて攻撃している。以前に比べて新党が乱立気味のこの選挙では、公平に報道すると野党の出面が増える。その野党がそれぞれ民主党を攻撃する。同じ消費税値上げを打ち出した自民党も、自らは消費税値上げをしないような口ぶりで民主党の値上げを、マニフェスト違反だとか、自民の背に乗っていると批判している。これで画面から流れてくる声としては、民主の消費税値上げ批判一辺倒となる。

 このムードを考えると、いくら良かれと思っても国民の懐具合に痛く響く発言は、よほどTPOを計算しないと自らに降りかかってくる。菅首相も深謀のうえ、自民党の10%消費税値上げに便乗して、争点をつぶしてしまう作戦のはずだったが、他党の動きを読めなかったのは悔いが残るだろう。

 さあ日曜日の選挙結果はどう出るだろうか。

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1151.2010年7月8日(木) あの岸首相が安保条約の範囲拡大に抵抗したとは・・・。

 今年5月政府は作成後30年経った文書を原則的に公開することとした。その第1弾として、昨日外務省は60年安保条約改定の交渉記録を主とする外交文書を公開した。

 昨日公開された文書では、安保改定に当たり当時の岸信介首相は条約の適用範囲が、当初アメリカ政府が提示したのは「極東」ではなく、もっと広い「太平洋地域」だったことに強いショックを受けた。朝鮮半島や台湾で有事の場合に日本も戦争に巻き込まれる恐れがあると考え、何とか直接日本に影響が及ばない、より狭い地域をアメリカに提案したとされる。

 何度か日米両国間でやりとりをした結果、漸くアメリカも日本の要望を受け入れ安保条約の適用範囲は「極東地域」と決められた。1959年の衆議院外交?委員会の質疑で、その極東の範囲に関する質疑が行われたことをまざまざと思い出す。質問者はその後横浜市長になった日本社会党・飛鳥田一雄氏で、答えたのは藤山愛一郎外務大臣だった。その時藤山外相はまだ極東の範囲について充分理解していなかったようで、答えがあやふやで飛鳥田氏の質問に翻弄され、掲示された大きな地図に示された極東の範囲が伸縮自在だったことを思い出す。今から思えば、その時はまだ範囲が確定していなかったわけである。

 それにしてもアメリカの要求にひれ伏していた岸首相が、国家の安全上条約の範囲につき精一杯抵抗したことについて、あの強情者の岸首相にも1欠片の良心があったのかと意外な気がした。この文書公開は初めてだそうだから、これからも新しい文書が公開されると意外な事実が明らかにされるのではないかと思う。

 いま東京・台場で開催されている「東京国際ブックフェア」は、電子書籍化元年を象徴して、関係者がどっと押し寄せているらしい。新しい端末機種が随分販売されていて、中国企業が大分日本市場を狙っているらしい。

 その電子書籍化計画中の「知の現場」は、寺島実郎氏から書籍化承諾の連絡が入ったと連絡があった。これで取材した21人のうち、北康利氏の拒否を除く20人の方々から承諾いただいたことになり、8月の発行となる。自分の文章が電子書籍化され、多くの読者の目に書籍ではなく、端末で読んでもらえるというのはこそばゆいような気もするが、楽しみでもある。後は出版社でやってもらえるので8月の発行を楽しみに待ちたいと思う。

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1150.2010年7月7日(水) 二男が結婚届を提出

 二男の崇史が今日新潟市役所に婚姻届を提出して、高橋すみれさんと新家庭をスタートさせた。3年前新潟へ転勤して暢気に独身貴族を謳歌していたので、37歳という年齢を考えるとそろそろ身を固めて欲しいと思って4月に妻と新潟を訪れ、それとなく話をしたところだ。その後2度すみれさんに会ったが、田舎の娘さんらしく温和で地味な感じの良い娘さんなので、わがままな息子にはちょうど良いのではないかと思っている。結婚式は、東京と新潟の中間点・軽井沢の教会で9月に挙げる予定だ。お仲人を立てることもなく、家族とごく親しい友人数人程度で簡略に済ませるというので、われわれの時代とは随分変わったものになっていると思う。

 わが家にとって二男の結婚は大きな行事のひとつであるが、心配するほどのこともなく、自分で似合いの伴侶を見つけてくれたのでほっとしている。9月に軽井沢で結婚式を挙げて家庭内の行事はすべて終わりで、親としては一応の役目を果たせたと考えている。

 さて、JN協会編著「そこが知りたい 観光・都市・環境」について、先日の編集会議に出席出来なかった同じ共著者の北村嵩さんと待ち合わせ、JR四谷駅前にある交通新聞社を訪れ編集担当の邑口さんに会って、北村さんを紹介しながらいくつか問題点を話し合った。はっきり言ってまだ書籍のサイズが明確に決まっているわけではない。A5判にするのか、B6判にするのか、決定していない。目次に番号をつける問題も残っている。これからは邑口さんに編集者の立場から、踏み込んだ適切なアドバイスをいただけるようお願いした。北村さんは大学の授業を持っているので、中々執筆の時間が取れないようで、8月10日の締め切りまで間に合いそうもないようなことを言っていた。私は何回か推敲を重ねて今月末までに邑口さんへ原稿を送ることを約束した。

 昨日NHKが大相撲名古屋場所の中継中止を決定したが、各方面で反響が出ているようだ。その中で千秋楽に優勝力士に授与される天皇賜杯と総理大臣杯その他諸々の賞を、相撲協会が辞退することを申し出た。これだけ賭博が問題になって、優勝力士に対して天皇杯を授与することが良いのか疑問視されていた。珍しく日本相撲協会としては賢明な判断を下したと思うが、これも理事長が謹慎しているお陰かなと思う。

 今朝警視庁による各相撲部屋への家宅捜索が入った。いよいよ野球賭博の本丸である、胴元へ切り込むための証拠固めであろうか。だが、相撲部屋を家宅捜索する前に本家本元の相撲協会を捜索すべきだと思う。それでもどしどし摘発を進めてもらい原因を表沙汰にして賭博問題の解明を図ってもらいたいものである。

2010年7月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1149.2010年7月6日(火) 梅棹忠夫先生ご逝去

 今日はいくつかのニュースにショックを受けた。まず、民俗学者で文化勲章受賞者の梅棹忠夫先生が亡くなられた。享年90歳だった。梅棹先生は私も34年間に亘って関わっているNPO法人「知的生産の技術研究会」(知研)の特別顧問にもなっていただいている。知研創立40周年の今年お亡くなりになったのも深い縁を感じる。直接お会いしたことはないが、そのご活躍ぶりには随分影響を受けた。特にわれわれの会に名前をいただいた名著「知的生産の技術」は135万部も販売され、長い間ベストセラーとなって多くの読者から愛読されていた。もちろん私にとっても愛読書のひとつであるが、もうひとつ梅棹先生の名を高めた労作は「文明の生態史観」だろう。象牙の塔に篭っている学者ではなく、中学時代から山岳部で登山に熱中し、動物の生態学を専攻しフィールドワークを中心とする梅棹学を確立した。今年になって先生の近著「山をたのしむ」(山と渓谷社発行、2940円)を買い求めたが、まだ読んでいない。近い内に読んでみようと思う。

 八木会長、久恒理事長は何度かお会いしている筈なので、私以上にショックを受けているのではないだろうか。梅棹先生のご冥福を心よりお祈りしたい。

 次のショックは申し込んだ書籍が届けられなかったことである。先月早稲田大大隈記念タワーで開かれた「60年安保闘争50周年記念写真展」で懐かしい写真を見たのだが、その折安保記念書籍の申込用紙が置かれていたので、買い求めるべく翌日郵便為替で送金した。ところが2週間経っても何も送ってこない。どこへ連絡すべきか悩んだが、インターネットで調べると準備委員会のHPを発見したので早速メールで抗議がてら問い合わせた。これに対してウンともスンとも言ってこない。すでに3週間無しのつぶてである。さすがに堪りかねて改めて今日強く抗議した。1時間も経たない内にすぐお詫びのメールが届いた。さすがに驚いたようだが、ノー天気にも発送が予定より遅れたというだけだ。改めて私宛に正式に詫び状を送り、書籍も出来        るだけ早く送るとの内容だった。まったく無責任にもほどがある。こんな仲間と一緒にあの安保を闘っていたのかと思うとがっかりである。

 もうひとつのショックは些か次元が低い。NHKは名古屋場所の相撲中継の中止を決定して、テレビ中継開始以来57年にして初めてテレビ放送なしの本場所となった。やはり世間の強い批判を意識したせいだろう。国民が注目する名古屋場所となったが、このていたらくで果たして相撲協会は再生の可能性を示してくれるだろうか。

 これはショックとは違うが、今日多摩美術大の市民講座は最終回となり終了証をいただいてきた。今日の講師は詩人で写真家でもある吉増剛造氏で、6年間同大で教鞭をとられ、その後サンパウロ大学の客員教授も務められた。ブラジルの専門家であり、夫人が日系ブラジル人である。面白いと思ったのは、ブラジルの荒野に見られる「蟻塚」に興味を持たれて、その生態について研究されていることである。1996年NHKのBSで放映された「わが心の旅」のブラジル訪問時のDVDでも「蟻塚」へのアプローチを紹介してくれていた。詩人となるとやはり、凡人とは異なるご性格のようで中々ユニークな発想をされている。講義は物珍しい話を聞けて愉快だった。

2010年7月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com