293.2008年3月2日(日) ロシア大統領選挙は一体何のために?

 先日韓国の大統領選挙で李明博氏が当選した。新大統領は大阪生まれで戦後母国に帰り、苦労の末に現代自動車の社長を務め、その後ソウル市長となって市財政立て直しをやり遂げた立志伝中の人物と言われる。北朝鮮に対しても、北が核装置停止を実行したうえで、是々非々の立場をとるとの姿勢を示し、前ノ・ム・ヒョン大統領の南北融和政策とはかなり考え方や路線が異なるようである。

 アメリカはいま選挙戦の真っ最中で、民主党ではこれまで優勢と見られていたヒラリー・クリントン候補に対して、最近の9連勝によって逆にバラク・オバマ候補が一歩リードし、4日の大票田テキサス州の予備選挙の結果次第では、ある程度この先が読める流れになってきた。

 さて、問題はロシアである。ロシアでは今日が大統領選挙投票日であるが、国民の意向を長期間に亘り広く掬い上げるアメリカ大統領選挙とは大違いで、すでに人気磐石のプーチン大統領の後継者指名により、メドベージェフ副首相の圧勝が予想されている。メドベージェフ氏が大統領になってもプーチンが後見役として首相になるシナリオから、プーチン首相が背後で操る院政が当然予想される。権力強大化、独裁制の歯止めのためにアメリカ同様、大統領任期は2期8年までと憲法で規定されているにも関わらず、合法的にその裏をかき共和制から議院内閣制に形を変え、名前も「大統領」から「首相」に変えただけで、ロシアの支配体制は実質的には変わらない。これでは大統領選挙なんか行う必要がないではないか。よくもまあ、こんなえげつない仕組みを考え出すものだ。民主主義政治を施行するために作り上げた制度、法律を国家の最高責任者たる者が自分の権力欲でいとも簡単に骨抜きにしてしまう国家、それを許し有難がるような国民とは一体国家にいかなる理念を求め、どういう国家を希求して生きようとするのか。

 偶々今NHK教育番組で、ドストイェフスキー著「カラマーゾフの兄弟」を新訳版でヒットした亀山郁夫・東京外国語大学学長が、ロシア人女流文学者に尋ねていた。彼女のコメントは90年代に自由を得たロシア人は、その後経済的に苦しんだ。今日資源エネルギーにより国家の経済的立場は回復し強固になったが、ロシア人は一旦自由を得て味わった苦衷の経験から、必ずしも民主主義的自由が良いとも思わず、反ってある程度の規制、国家管理の方に賛同するということであった。なるほどこういう考え方もあるのだと思い、帝政、革命、共産主義、ペレストロイカ、どん底自由経済を経て歴史の変遷に翻弄されたロシア人のニヒリズムを感じた。

 昨年のフランス大統領選挙、先日のパキスタン国民選挙が大分派手に報道されたのに引き比べて、今日一日中ロシア大統領選挙に関する速報がなかった。ニュースバリューがないのだろう。

2008年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

292.2008年3月1日(土) 国会議員選出について提言

 昨日の国会審議をしばらく見ていて呆れた。国会議員の程度の低いのは、いまに始まったことではないが、未だにこの程度かと思うと情けなくなる。いま議題になっているのは、新年度予算案、ガソリン税の暫定税率延長等の税制改正関連法案、そして予算委員会のイージス艦と漁船衝突事故に関わるドタバタ議論である。

 特にイージス艦事故に関する福岡県選出自民党M議員と石破防衛相のやりとりは、石破大臣はともかく、質問内容以前に質問するM議員の言語不明瞭、間合いの悪さ、繋ぎ言葉「え~」の多さ、等々あまりの不慣れと無様さには、これが代議士生活10年以上の議員の質問かと信じられない気持ちである。この程度でも地元では人気?があって当選するのだが、とても国政を委ねる能力も資格もない。国会も落ちたものである。

 そろそろ程度の低い国会議員が選ばれる現状のシステム改革を検討し、能力のない国会議員を排除することを真剣に考えるべき時である。迷惑を蒙るのは国民である。そのための私案としてさし当って、①世襲議員をなくす(減らす)こと、②いきなり国会議員ではなく、一定期間(4~8年)地方議員(県会、市町村議会議員)の経験を積んで国政の場へ進出すること、を提言したい。

 前出のM代議士と石破大臣の2人は、ともに世襲議員である。大臣は防衛に関しては国会議員の中で最も精通していると言われているが、父親の地盤をそっくり受け継いで国会議員になっただけに、苦労知らずで甘やかされてきた。その証拠に、少々気に入らない質問をされるとすぐ興奮しかっとなる。こんな性格では国防の責任者として、不適格ではないかと危惧する。一方のM代議士の如きは、やはり父の財産をそっくり継承したボンボンで、世間知らずで質問の要旨から推して平素勉強しているとはとても思えない。こういう人物が単に父親が偉かった?というだけで、簡単に代議士になれるカラクリがおかしい。世襲議員は、父乃至身内の地盤を世襲して、そのまま立候補することを4~8年間一時的に凍結することを提案したい。理由は、他候補と比べて最初から当選が期待出来る地盤をそっくり継承出来るのは、憲法が保障する国民すべてが「平等」に反することである。被選挙権を制限することが不平等という反論に対しては、世襲選挙区以外なら被選挙権を認めるので不平等とは言えまい。

 もう1点、国会議員へのステップとして地方議員としての経験、特に地方行政のあり方を一定期間学んだ後で、国政の場へ参画するルートが確立されることが望ましいと考えている。現状では、ちょっと名前が売れたり、小泉チルドレンのようにチャンスと運さえあれば、国政に熱意が薄くても国会議員になり、甘い汁を吸うことが出来る。やはり、国会議員選出のシステムを国民みんなで考えてみる必要があると思う。

 あまりにも程度の低い国会議員が多すぎ、彼らが国民を舐めて、真面目に国政に奉仕しようとの気持ちが薄過ぎることが、われわれ有権者にとっては我慢ならないのである。

2008年3月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

291.2008年2月29日(金) ホームページの一部変更プラン

 予定通り今日もパソコン(PC)の講習を受けに行った。毎週個人レッスンを受けるようになってからもう2年余が経った。PCに向かうことが日常業務となり、夢中になり過ぎて姿勢も悪くなり、健康にも良くないのではと妻は心配する。

 当初は自分が各種の講師を務めるに当り、何としてもパワーポイントのテクニックを学ぶ必要を痛感したのがきっかけだ。幸い近所に格好のPC教室を見つけ、約1年近くをパワーポイントの研修に充ててきた。ある程度出来るようになり、その後PC講師のアドバイスによってホームページ(HP)作りに取り組み出した。最初からいずれ自分の仕事を続けていくうえで、絶対自分のHPを持って上手に活用すべきだと考えていたが、HP作りなんか素人には無理で、いずれ外注して公開しようと思っていた。しかし、PC講師からHP作りはそれほど難しくないし、コンテンツが豊富だから自分の思うように個性的なHPを作った方がよいのではないかと励まされ、自前のHP作りをスタートさせることにした。

 昨年5月に、半製品ながらそのHPを何とか公開して友人や知人に見てもらっている。ほとんどお世辞だと思うが、結構誉めてくれる。つい猿も木に登る。当初目指した毎日書き込むブログ「ご意見番の意見」は、今日まで291日間書き続けている。大体ペースに慣れて、毎日自分の意見を公表出来ることに意欲と快感を憶えるようになった。ブログは、私なりに感じたことをいままで通り毎日書き続けていきたい。

 いま取りかかっているのは、「カメラ自分史」を作り直すことであるが、手元の記念的な写真を時系列的に並べて、自分自身プライバシーを含め、もっと広く分かってもらいたいと思っている。そのファイル作りで新しい技術的な方法が素人には難しく、一寸時間がかかりそうだ。ただ、自分の人生を写真で紹介することは文章だけでなく、外見を知ってもらえるので、何とか近いうちに友人たちに「ほうっ!」と感じてもらえるようなものにしたい。副題「ゆりかごから墓場まで」として、初節句から昨年12月に開眼法要した自分の生前墓や、祖父母あたりまで入れてみるつもりだ。どんなものになるか、自分でも楽しみになってきた。

2008年2月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

290.2008年2月28日(木) 壊れた日本の政治と外交

 一昨日国連のビルマ担当特使として活動する、ガンバリ国連事務総長特別顧問が日本に立ち寄った。日本政府はガンバリ氏がビルマの貧困支援プロジェクト「ナショナル・エコノミック・フォーラム」をプロモートしようとするのを、何とか主役ではなく補佐役としてお手伝いしようとしている。表立って行動するのではなく、少々お手伝いしてプロジェクトに関わったという実績とグラフィティが欲しいのである。

 昨日はNHKのインタビューに応じた、イランのアラグチ新駐日大使が日本に対して、アメリカへ日本独自の意見を述べてアメリカに助言して欲しい、日本にはそれが出来るはずだと注文をつけた。いままたイスラエルのオルメルト首相がこの時期に来日中である。どうも何らかの目的や意図を持って来ている筈である。自国が核を所有していながら、同じく核保有している北朝鮮を批判して拉致問題が行き詰まっている日本の賛意を得ようとの魂胆がミエミエである。みな自分の理念とか、哲学、信念、或いは利便のために独善的な行動をとる。当然国際外交はきれいごとではなく、打算的で功利的である。にも拘らず、そういう根源的で肝心なことが日本の政治家や外交官には分かっていない。日本のリーダーたるべき人たちの行動力学はどこかおかしい。なぜ日本人として独自の考えで、多少強引でもイニシアチブを握って行動しようとしないのか。あくの強いロシア、中国、北朝鮮のパフォーマンスを反面教師として少しは学んではどうか。

 日本の周辺諸国を見てみると、将来が明るく見える国々は、自主的な外交を積極的に行っている。しかもトップがトップの考えで行動している。

 一方日本政府はどうか。はっきり言えることは、自ら動こうとしないということである。センスも行動力も情熱もない。そのうえ、どこの組織もヒエラルキーが出来ていて突出した行動が出来ないような仕組みになっていてがんじがらめである。いつも他国の動きを見て、付和雷同するか、傷がつかない無難な意見に同調する。だから、主体性とか、独自の考えがその行動に反映されることはない。自然と国際社会における日本の存在感自体が薄くなる。

 現状のままでいたら、日本の政治や外交はまったく力が出ないまま自滅し、内部崩壊してしまう。それは、政治が機能しなくなり、国内のすべての分野でしまりのないだらしのない状態、つまり法律はあるが無法社会のような社会になり、外交面では諸外国の言いなりで、国家間の話し合いはすべて相手国の言いなりになる恐れがある。

 ではどうすればよいか。アイディアはいくらでも考えられる。ただ、いまの日本、政治家がまったく機能不全に陥っている社会では受け入れてもらえないだろう。残念だが・・・。

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289.2008年2月27日(水) 確定申告に相変わらずの不親切

 確定申告シーズンに入り、例年通り送付された書類と昨年の控えを手元に記入準備を始めたところ、どうも申告書類が違うようだ。よく見てみたら「書式B」が封入されている。来年からは個人事業主の申告をするので、その場合はそれでよいのだろうが、今年は例年通り「書式A」で申請する筈で、なぜ書類が間違って送付されてきたのか分からない。この書類では申告出来ない。所轄の玉川税務署へはいくら電話しても話し中で埒が明かず、止むを得ず国税庁税務相談室世田谷支所へかけてみるが、案の定ここもつながらない。いま最も多忙な時期の税務署だから分からないこともないが、何度トライしてもつながらない。これでは税務相談室の電話番号をPRする意味がない。何とか国税庁のHPから申告用紙「書式A」をダウンロードして下書きをしたが、このプリントを提出することが可能なのかどうかも聞けない。役所だからサービスの悪いのは、最初から諦めているが、電話回線を増やすなりして、簡単に問い合わせることは出来ないものか。山手線の電車の最前部と最後部に大きな4文字、「確定申告」と書き、車体にはe-Taxの広告を貼り付けて走っているが、もうちょっと納税意欲を喚起する気のきいた手段を考えたらどうか。お役人天国の国民無視、納税者軽視には文句を言う気にもならない。いつまで待っても役人につける薬は開発されないか。

 折も折今朝の日経紙は「なぜ日本は失敗し続けるのか」とのタイトルで「ニッポンの停滞・元凶は政治家」と糾弾し、「改正建築基準法による住宅着工大幅減など官僚の失敗」とも言及した英エコノミスト誌最新号を紹介した。政治家のお粗末さは百も承知ですよと言ってやりたいが、外国では日本の官僚のレベルダウンも気になるようで、外国の有力誌に批判的に書かれるとなるとお墨付きの「本物」だ。さも有りなむと思った。日本がいま成長出来ないのは、政治家と官僚(役人)が悪いことはいまや国際的にも認知されたわけだが、エコノミスト誌はさらに日本停滞の責任の一端は、増益を記録しながら賃金を引き上げない企業サイドにもあると厳しく指摘している。このようにニュートラルな立場から誰に対してもおもねることなく、何事にも遠慮せず報道する姿勢が大切で、その点日本のマス・メディアの身勝手、日和見的取材ではとてもエコノミスト誌には敵う筈もない。

2008年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

288.2008年2月26日(火) 2.26事件は忘れられた。

 今日2月26日は、日本の近代史上忘れてはならない「2.26事件」発生の日である。昭和11年、昭和の暗い時代に軍部は中国大陸への侵略から大東亜戦争へ一直線に突き進んで行った。「2.26事件」は、そのひとつのきっかけともなった青年将校によるクーデターである。

 まだ30代の頃、松本清張の「昭和史発掘」シリーズを夢中になって読んだ。横浜のマンションに住んでいた時、同じフロアに事件当時の中国課長が年老いて住んでおられた。その後、陸軍航空隊の戦跡巡拝団をお世話する過程で多くの元軍人の方々と親交を深めさせてもらった。事件の主役だった安藤輝三陸軍大尉や栗原安秀同中尉らと士官学校で一緒に学んだ37期生山之口甫・元第134師団参謀長とも何度かお話をした。しかし、山之口さんはついぞ肝心な点について話してくれるようなことはなかった。それは山之口さんにとってはとても耐えられることではなかったであろう。同期生処刑班のリーダーとさせられ、同期生を死地へ送る命令役を務めたのだから。個人的には静かな方ではあったが、眼光鋭く気の許せない人だという印象があった。時折きっとにらんだ鋭い目つきには、怖いような感じさえ抱いた。言動や所作の中に、さすがは職業軍人だと思うこともあった。職務とは言え、友を処刑した罪悪感と後悔に苛まれて生きていても辛いんだろうなと思った。それが山之口さんの口を重くさせていた。

 結局この5年後に日本は大東亜戦争へ一本道で突っ込み、310万人もの多くの犠牲者を生むことになった。そして終戦である。この終戦と原爆投下だけは、毎年欠かさず式典が行われ、そのニュースは全国に伝えられている。終戦記念日に東京武道館で天皇・皇后両陛下ご臨席の下に全国戦没者追悼式が行われ、全国各地で慰霊祭も行われマス・メディアによって大々的に伝えられる。

 しかるに、昨年の大東亜戦争開戦記念日について、ほとんどのマス・メディアは報道しなかった。この点について、12月8日付本稿でも批判的に意見を述べた。いままた「2.26事件」について、新聞やテレビでは一向に報道しない。なぜだと問いたい。朝日夕刊のコラム「窓」―解説委員室から―というのがあるが、ここに「無言で語る是清碑」として関連記事が掲載されていた。だが、「2.26事件」について直截的に書かれた記事ではない。事件当日、高橋是清は自邸を襲撃され非業の死を遂げる。その邸宅を遺族が都に寄贈していまそれが公園となっている。そこに石碑があるが、「昭和11年2月、にわかにこの自邸で亡くなられた」という趣旨のことしか刻まれていないそうだ。今日のこの日の「2.26事件」の歴史や、真実と意味を伝えることをマス・メディアはサボタージュしているように見える。日ごろから自分たちに都合が悪くなると、言論に自由とか報道の自由の抑圧だと言っているが、関心が持たれないと報道しようとしない。いまのマス・メディアはぬくぬくとした環境の中で過保護になり、厳しい取材活動には顔を向けなくなった。情けない。

 とにかく近年史実をありのままに伝えることが少なくなった。理由はたくさんあるだろうが、マス・メディア側に研究心が足りずに書ききるだけの能力が欠如していること、真実を追究するというジャーナリズム魂が欠落していること、ジャーナリスト一人ひとりのレベル低下、その他諸々であるが、これではいずれ歴史が変わってくるのではないかと凡人は寂しく思う。

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287.2008年2月25日(月) コソボ独立宣言

 1週間前にセルビアのコソボ自治区が独立を宣言して以来、各国のコソボ独立に対する賛否の駆け引きが露骨になり、先行きがどうなるのか分からなくなってきた。まず、国の一部が独立されるセルビアにとっては反対するのは当然として、国内に多数の異民族を抱えるロシアも強硬に反対を唱えだした。ロシアは国連常任国の立場を利用して、対抗措置まで持ち出しコソボの国連加盟、IMF加盟にも反対すると表明した。

 旧ユーゴスラヴィアはバルカン半島の火薬庫と言われたほど、過去に紛争の絶えなかった地域で、戦後しばらくはチトー大統領のカリスマ的なリーダーシップにより何とか一枚岩の形をとってきた。チトーは民族、宗教、言語それぞれが異なる国民をひとつの社会主義国家として巧妙にまとめてきた。それが、チトーの死後、社会主義体制が崩壊し、各民族が自治権を要求して独立を望み、結果的にバルカン半島は、クロアチア、スロベニア、セルビア、モンテネグロ、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナに分割されることになった。いままたセルビアからコソボ自治区が独立しようとしている。

 国際的には民族自決のスローガンの下に、独立を志向する流れが加速する一方で、必ずしも新たな独立を歓迎する空気が、世界的に流れているわけではない。そんな中にあって一筋縄で行かないのがコソボ独立である。独立するなら、旧ユーゴ崩壊の時がひとつのタイミングだったのではないか。しかし、コソボ問題はその時点でも民族抗争事件がありながら、独立まで突き進むことはなかった。

 独立国家として世界から認められるためには、国連の合意が必要である。アメリカやEU諸国はロシアが強く反対する安保理事会での解決を断念し、国連の枠外での独立を模索している。出来るだけ多くの国からコソボ独立の承認を得て、「コソボ共和国」の既成事実化を狙っている。

 今日までで独立承認は、米、英、仏、独、伊、オーストリア、豪、トルコ、台湾、承認予定国はベルギー、ポーランド、オランダ、ハンガリー、クロアチア、保留国はチェコ、ギリシャ、ポルトガル、スロバキア、中国、反対はロシア、キプロス、ルーマニア、スペインである。国内に独立爆弾を抱える国が揃って反対なのは当然であるが、チベットや台湾を抱える中国が態度を明確にしないのも不思議である。

 いずれベオグラードにいる山崎洋さんにセルビア住民として聞いてみたい。「知研フォーラム」に書いたエッセイ「巨人小田実を追想する」の中で、彼と小田実の関係について一寸触れた箇所があるので、近々送ろうと考えている。その際彼の本音をぜひ聞き出してみたい。

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286.2008年2月24日(日) 三浦和義、サイパンで逮捕

 驚いたことに三浦和義容疑者が、サイパンで逮捕された。もう多くの日本人の記憶の彼方に去ってしまった「ロス疑惑」銃撃事件の主役である。昨年4月に三浦はスーパーマーケットで万引事件を起こして逮捕され、ほんのつかの間話題になった。ロス疑惑事件は、1881年三浦がロスアンゼルスで妻を銃で殺害したとの容疑で逮捕、起訴されたが、日本では無罪となって一件落着となった筈であった。しかし、そもそもこの無罪判決も堂々身の潔白を証明して勝ち得た勝訴ではなかった。最高裁が高裁の無罪判決に対する検察側の上告を却下しつつも、「妻を殺害したと認めるには、なお合理的な疑いが残るとした高裁判決は是認できる」と述べたように、どうも奥歯にものが挟まったような「疑わしきは罰せず」で、自白や完全証拠がない点で幕引きせざるを得なかったとのあいまいな印象が残った。どうもすっきりした無罪放免とはいかない、いわくつきの事件だった。敢えて言えば、限りなくクロに近いグレイな事件だった。しかも三浦は事件直前にも知人の元女優による妻殴打事件を起し、殺人未遂罪で懲役6年の実刑により服役した前科がある。相当な悪党だ。いつも灰色でお騒がせの男だが、いままた身から出た錆で、日本の法律とは関係ないアメリカの司法当局により逮捕された。

 三浦のようなケースはあまりないと思うが、ロス警察から追求されている人間が、日本で解決したからと言って、事件を起したアメリカの自治領までのこのこ出かけていく神経もどうかしている。それにしても、アメリカの警察というのはどこまで執念深いのか。すでに当時の捜査官はいなくなっているらしい。それを未解決事件担当チームというプロジェクトが追っかけていて、油断してのこのこアメリカ領へ入り込んだところを御用となったわけだ。しかし、「悪い奴ほどよく眠る」と言って、悪事を犯しながら大きな顔でのさばられたのでは敵わない。こういうワルは日本だろうと、外国だろうとどんどんしょっ引いて欲しいものだ。

 テレビで当時の映像を見ていて思い出したが、あの当時ロスの高速道路をバスで走っていてガイドに教えられ殺害現場を望見したことが何度かある。当時随分話題になり、マス・メディアの取材で連日大騒ぎをしていたが、もう27年も経ったと思うと感慨も一入である。週刊誌は喜ぶだろうが、こういう薄気味悪い事件はもう好い加減に願い下げにして欲しい。

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285.2008年2月23日(土) 初めて認められた陵墓立ち入り調査

 宮内庁が管理する神功皇后陵に考古学会・歴史学会の代表者が初めて墳丘の立ち入り調査をした。陵内に入り古墳の外周を歩きながら、測量図と実際の古墳の形を見比べ、写真を撮っただけだったが、初めて天皇・皇族クラスの墓と言われる「陵墓」へ立ち入りが認められたということ自体に意義がある。今回は立ち入ったというだけであるが、いままで認められていなかった内部への立ち入りが許されたことを評価したい。始めの一歩である。これからはもっと考古学的な調査が細部に亘って出来るような、実のある立ち入り調査を認めてもらいたい。

 それにしても情報公開の世の中で、宮内庁はどうしてこれまで陵墓への立ち入り調査を頑なに認めてこなかったのか。陵墓では、かりに発掘調査まで許されるなら相当価値のある考古学的な、また歴史的な遺跡、遺品が発見される可能性が高い。日本史上の新しい歴史的発見だって見出せる希望がある。こうした陵墓が日本国内には700箇所ほどあるという。史跡の宝庫ではないか。考古学者がよだれを流して流し目を送っているのがよく分かる。

 エジプトやインド、その他の陵墓には観光客ですら容易に見学することが出来る。日本では、現存する天皇家の出自にも関係する、遺品発見だけに慎重になるのも分かるが、あまりにも閉鎖的ではないだろうか。

 現在活動しているNPO「江戸城再建を目指す会」の目的は、国民の賛意を得て旧天守閣跡地へ当時のままの天守閣を再建することにあるが、皇居東御苑の天主跡は完全に空き地になって、しかも天皇ご一家がお住まいの吹上御所や、東宮御所とは大きく仕切られている。防犯上の問題点も見られないと思う。されど宮内庁には、天守閣再建について拒絶反応が強いようだ。宮内庁職員には、国の土地、つまりは国民の土地だとの意識がまったくなく、自分たちの土地だとの気持ちがあるようだ。

 とにかく宮内庁は一歩踏み出した。この動きがどこまで進展するのか。国民のためにも、考古学のためにももっと英断を振るってもらいたい。

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284.2008年2月22日(金) 防衛省と海上自衛隊のお粗末

 心配していた通り、房総沖の漁船とイージス艦「あたご」の衝突原因の究明で上へ下への大騒ぎである。問題が段々大きくなってきた。もう4日間も行方不明になった漁船の乗組員父子の海上捜索で、地元の漁船が動員されている。少しずつ様子が分かってきたが、いまだに防衛省では「ただ今調査中」の一点ばりで、責任や原因を明言していない。「あたご」が漁船を発見した肝心の時刻が少しずつ修正されている。辻褄あわせをやっているとしか思えない。自衛隊の呆れた体質には、堂本千葉県知事や、20年前の「なだしお」事件の被害者の遺族からも批判の声が挙がっている。元海上自衛官や専門家に言わせれば、この状況下での衝突自体があり得ないという。防衛省の言い分にはいくつかの疑問点がある。漁船を視認した時刻、それが艦内に伝えられた後の措置と対応、漁船に対して警戒注意を発しなかったこと、自ら回避しようとの行動をとらなかったこと、等々で地元の漁業組合員に不信感を与えてしまった。防衛省はそれに対して、即応した的確な回答や対応をしていない。こういう公海上の事故に対してどうすべきかは、専門家や当事者でなければ分からないが、今回ばかりは防衛省と自衛隊サイドに過失があることが徐々に明らかになりつつある。

 それにしても国会質疑を聞いていると、防衛大臣の責任論ばかり追及しているが、いま辞めてどうするのか。漁業組合からもすぐ辞めるようなことはしないで、きちんとかたをつけろと言われているのだ。大臣が逃げたら、真相はもっと暗闇である。政治家というのは、政局だけで動くからピントが外れている。防衛省という官僚機構も内部崩壊しているが、政治家どもの馬鹿さ加減も一向に良くならない。

 だいたい行方不明者父子の捜索に、漁業組合の僚船が毎日仕事を休んで必至になって当っているのは、本来の主旨から言えばおかしいのではないか。いまごろになって海洋探査船を捜索活動に投入してきた。防衛省はすべて人任せで自分のミスで起した事故の責任すら解明出来ないでいる。対空ミサイルを打ち落とす性能は抜群と自慢たらたらで、杜撰な航行によって国民を犬死させたりして、こんな傲慢な「海軍」で、国家を守ることが出来るのか。

2008年2月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com