4630.2020年1月16日(木) 地球は年々熱くなる。

 世界気象機関(WMO)が、昨年の世界の平均気温が観測史上2番目に高かったと発表した。同時に過去5年(15~19年)と過去10年(10~19 年)の平均気温はともに過去最高であることも発表した。大気中の二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス濃度も過去最高を記録しており、気温の上昇傾向に歯止めがかからない。

 すでに昨年9月以来オーストラリアの主にサウス・ウェールス州の森林地帯で山火事が発生し、4か月が経過した今も消火しきれていない。この自然火災による森林焼失は12百万ヘクタールに上り、それは日本国土の約3割に当たる。可哀そうなことは密林に住む動物が被害を被っていることである。すでに5億匹ともいわれる野生動物が死に、逃げ足の遅いコアラが数多く死亡し絶滅危惧種と言われるようになっている。昨年オーストラリアは平均気温が過去最高を記録する一方で、降水量も20世紀に入ってから最も少なく最悪の干ばつ状態と言われている。

 明らかに気候温暖化現象が昂進している。このためにはその原因である高熱を発する化石燃料の使用にブレーキをかけなければならない。ところが、度々指摘されているようにその原因である二酸化炭素排出国第2位のアメリカのトランプ大統領が、その排出を抑える国際条約のパリ協定からさっさと離脱する有様で、アメリカには大気温上昇を抑えようとの気持ちがない。

 日本でも今年は例年以上に風水害が多かった。明らかに大気温の上昇が原因である。南北極の氷河が解け、海水が上昇し小さな島は水面下に沈む危機に瀕している。そういつまでも待つことは出来ない。ならば、原因がはっきりしている二酸化炭素排出を抑止することが一番手っ取り早い対策である。アメリカが自国の経済低下を心配するとの利己的な理由を言ってパリ協定から離脱するなら、国際的にアメリカへの制裁に値する、アメリカ製品不買運動のような厳しいパフォーマンスでもやるしかない。

2020年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4629.2020年1月15日(水) マイクロソフトの狡いビジネス・モデル

 かねてからやり方がおかしいのではないかと考えていた、マイクロソフト社のパソコン基本ソフトの「Windows7」の更新サポートが案じていた通り同社は今月中止したという。同社では、今後はステップアップした「Windows10」を使用して欲しいと身勝手なことを言っている。

 このアメリカ式ビジネス・モデルに依れば、修理とか、点検にあまり注力しないで、駄目になったら1ランク上の同社商品に買い替えてくれと無茶な要求をしているのだ。これは伝統的日本商法とは大いに異なるもので、いくらお金があっても足りない。マイクロソフト社によると今月時点で、「Windows7」搭載パソコンは約1390万台もあるという。これが故障しても修理は行ってもらえない。私が今使用中のパソコンは2台ともすでに「Windows10」に切り替えたが、1390万台もの「Windows7」は、今後よほど注意深く使用しないといけないし、外からのウィルス感染や、サイバー攻撃のリスクが懸念される。会社としては、ソフトを「Windows10」に切り替える必要があるが、古い機種では動作が遅くなったり、「Windows10 」に対応していなかったりする場合もあるので、「Windows10 」を購入して古い機種にインストールするよりも、「Windows10」をインストール済みの新しいパソコンに買い替えることを推奨しているとは、マイクロソフト社の腹の内は真っ黒に見えた。

 これがパソコンだけで済んでいるうちは好いが、他の商品分野にも同じようなビジネス・モデルが進出してくると、消費者としては堪ったものではない。現在所有しているパワー・ポイント用の某社製プロジェクターも今では生産を止めてしまったために、仮に機械部品が故障したら無用の長物化してしまう。

 これからの商戦でも、「Windows7」のような商品が売り出される可能性がある。どう対処したら良いのか、個人的に考えてもどうしようもない。しかし、こういう悪知恵の時代になったことは頭に入れていた方が良いだろう。

 なんかやりきれない思いがしてくる。

 さて、一昨日マレーシアの高速道路でクアラルンプール国際空港へ向かっていたバドミントン世界1位の桃田賢斗選手が乗車していた車が追突事故を起こし、運転していたドライバーが即死し、桃田選手は負傷して病院に緊急搬送された。その前日行われた大会で昨年11大会に優勝した桃田選手は、この大会でも優勝した。バドミントンが人気スポーツのマレーシアでは、負傷入院中の桃田選手の事故は大きな話題となり、メディアでも大きく取り上げられた。昨日は副首相や首相夫人まで桃田選手を見舞いに訪れたほどである。

 事故のニュースを聞いた時、ケースは異なるが、昨年初めに唐突に白血病を発表した水泳の池江離花子選手が一瞬想い出された。彼女も連戦連勝で一昨年ジャカルタで開催されたアジア大会ではMVPに選ばれた。それだけに全国から同情と励ましの言葉を送られたが、彼女は気持ちを切り替え、2024年のパリ・オリンピックを目指すという健気な覚悟を決めた。

 桃田選手は池江選手ほど深刻なものではなく、今夕成田空港へ帰ってきた。精神的ショックを受けていると思われるので、あまり追い詰めるのではなく7月のオリンピックを目標に再起してもらいたいものである。

2020年1月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4628.2020年1月14日(火) 安倍首相と麻生副首相の稚拙な言動

 政治家の中にはどうしてこうも低レベルの人がいるのだろうか。しかも一時は首相も務めたことがある現副首相兼閣僚である。以前からこの程度の人か?と思うほど呆れていた低レベルの政治家の麻生太郎・経済産業大臣がまたまた失言をやった。昨年のラグビー・ワールドカップの日本代表チームの活躍に触れ、「いろんな国が交じって結果的にワンチームで日本がまとまった」と述べたうえで「2千年の長きにわたって1つの場所で、1つの言葉で、1つの民族、1つの天皇という王朝が続いている国はここしかない。良い国だ」と言ってのけたのだ。小沢一郎氏もこれには呆れている。

 昨年5月政府は、アイヌ民族を先住民族と明記した「アイヌ施策推進法」を施行しており、麻生大臣の発言は政府の方針と矛盾している。副首相ともある人物が、政府の方針と異なる発言をこう度々行うのは物事に対する姿勢が好い加減であるからだ。その後、麻生氏は「誤解が生じているのならおわびのうえ訂正する」として謝罪した。麻生大臣は、2005年にも「1文化、1民族、1言語の国は日本の他にはない」と発言して北海道ウタリ協会(現北海道アイヌ協会)から抗議を受けている。どうして同じような失言を冒すのだろうか。麻生氏は、かつて「有象無象」を「ゆうぞうむぞう」と正しく読めないくらい大臣としての資質に欠けると物議を醸してきた人物である。人と接する時の態度や、答弁の時の横柄な口利き、などもワーストだと陰口をきかれている。

 そこへ今も問題視されている「桜を見る会」に関連して、安倍首相が地元の後援会員を多数招待し、予算を大幅に超過したのは、背任罪に当たるとして、今日神戸学院大学の上脇博之教授らが首相に対する背任容疑の告発状を東京地検に提出した。

 副総理が、法律に反する発言をして謝罪した後に、首相が民間から背任罪として告発されるとは、この内閣は一体どうなっているのかと問いたい。国家の屋台骨がぐらついているのではないか。首相はこれまでも疑念だらけの行為に、きちんと説明もせず逃げまわった結果がこういう情けない結末となった。「情けない」を通り越している。

2020年1月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4627.2020年1月13日(月) 不平等な日米安保条約は、このままで良いのか。

 昨秋日本中を熱狂させたラグビーのワールドカップは大成功を収めたが、それをにわかブームに終わらせないための試練と発展のシーズン、社会人ラグビー・トップリーグが昨日開幕し、5月まで全国各地で行われる。オープニング・ゲームは全国6つのグランドで8試合が行われ、そのうち2試合がテレビ中継され、つい夢中になって観てしまった。全会場に9万2千人のファンが訪れ、昨年の開幕戦より3万2千人も多かった。一昨日新国立競技場の大学選手権決勝戦も5万7千人の観衆を集めて行われ、早稲田が45-35で明治を破り11シーズンぶり16度目の優勝を飾った。ブームはまだ続きそうで、1ラグビー・ファンとして大変嬉しく思っている。

 さて、今から60年前の1960年1月訪米した岸信介首相が、アイゼンハウアー大統領と会談し、日米安保条約改定案に調印した。安保条約改定案は、6月に自民党が衆議院で強行採決して通過し、「日米安保条約」は正式に発足した。全学連と一体となって我々は、それ以前から総評、及び国労などの労働者団体とともに猛烈に反対闘争をしていた。それが「60年安保闘争」である。我々学生は日米地位協定を主に日米不平等条約と強く反対したが、条約は強引に実施された。

 この不平等条約について最近トランプ大統領は、しきりにアメリカにとって不利な条約であると異なことを叫びだした。最近のアラビア海の有志連合同盟についても、アメリカは自国の船舶の安全のためではなく、石油輸送の他の国の船舶の安全のために米軍を派遣するのは不公平であると身勝手に騒いでいる。それならさっさと引き上げれば好いではないか。

 日米安保条約がどれほどアメリカに有利で、日本は彼らの思いのままに運用されているかは協定書を見てみれば一目瞭然である。特に駐留米軍に関する日米地位協定は、他に米軍が駐留しているドイツ、イタリアに比べても遥かに不利である。

 それにも拘わらず、日本はトランプ大統領の言いなりになって毎年アメリカから高額な軍事兵器を買わされ続けている。年々膨らむ日本の防衛予算も2020年度は5兆3千億円となっているが、購入兵器の内2基だけで6千億円以上と想定されているイージス・アショア、そして他にも1機116億円もするF35ステルス戦闘機を105機も追加購入する浪費的爆買いである。F35は1機だけで特別養護老人ホーム900人分、或いは学校へのエアコン4千教室分に当たる。

 他にも安保条約には目に見えない不利益を被っている例がある。日米地位協定を始め、羽田空港の新ルートにより民間航空機が異常な急降下着陸を強いられるのは、米軍が管理する横田空域のせいである。日米安保条約による日本側の不利益は、数え上げればきりがない。こういう実態を日本政府は、放置したままアメリカに伝えようとせず、このまま国民には不問に付そうというのだろうか。これでは日本はアメリカ帝国主義国の属国どころか、植民地と呼ばれても文句は言えない。

2020年1月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4626.2020年1月12日(日) 台湾総統選で中国に距離を置く蔡英文氏圧勝

 昨日台湾総統選挙が行われ即日開票の結果、与党民進党現職の蔡英文・総統が再選された。昨年前半は対中融和路線の国民党の韓国瑜氏が優位にあった。しかし、6月以降の香港の抗議デモが本格化してから、むしろ攻守所を代え蔡氏の支持は回復した。特に「1国2制度」をないがしろにする、非民主的な中国のやり方に警戒心を強めた若者層が、徐々に反中姿勢を強めたことにより空気が変わった。国民の関心も高まり、昨日は4年前の66.27%を上回る74.90%の高い投票率だった。有権者4人に3人が投票所へ足を運んだことになる。

 最終結果は蔡英文総統が、過半数を獲得してライバルの韓国瑜氏に圧倒的な差(蔡氏817万票・57.1%、韓氏552万票・38.6%)をつけ、総統選史上最多の得票で圧勝した。

 今回復活した民進党は前回選挙の際70%の世論の賛成を得ながら、その後蔡政権は支持を保てず、18年の統一地方選では惨敗して祭氏は党主席を辞任した。その当時民進党は、対中国関係では台湾独立色を抑えて中国を刺激しない安定を望む世論に配慮する狙いだった。しかしながら、対話を呼びかけた蔡氏に中国側は応えず、台湾独立派からは弱腰と突き上げられ、国民党からは混乱をもたらしたと批判され散々だった。学界の出で世間との間合いがうまく取れなかった蔡氏だったが、統一地方選敗戦後から姿勢を改め積極的に現場へ出かけ、住民と対話し、メディアの取材も積極的に応じるようになった。自ら積極的に行動し発信するようになった。そこへ香港の民主化デモが起きた。今回の選挙ではこの香港風にタイムリーにうまく乗ったように見える。とにかく完勝だった。一昨年統一地方選時の世論支持率は僅か25%だったが、直近では50%にまで盛り返した。

 問題はこれからである。習近平・中国国家主席は、昨年「1国2制度」による台湾と統一の姿勢を示した。それが香港情勢によりやや変わらざるを得なくなった。しかし、海外において「一帯一路」路線を広く実施しつつある中国としては、台湾をこのままにしておくわけには行かないだろう。蔡氏は中国も最終的には対話の道を開くだろうとやや楽観的に語っているが、そう簡単には行かないだろう。香港も思い通りにならず、ここへ来て台湾も言うことを聞かなくなっては、覇権国家中国としては面子もつぶれこのまま黙っているわけには行かないだろう。中国は、次なる手として果たしてどんな手を打ってくることだろうか。

2020年1月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4625.2020年1月11日(土) アメリカ・イラン対立によるトラブル頻発

 アメリカとイランが対立している最中、イラク国内の米軍基地に向けて発射されたイランの革命防衛隊のミサイルは、幸いにして米軍兵士にひとりも死傷者を出さなかった。そのためアメリカはこのミサイル攻撃に対して敢えて報復を行わなかった。だが、ちょうどその数分後テヘラン空港を離陸したウクライナ航空機が被弾により墜落し、176人が死亡した。イランが撃墜したのではないかとの憶測が伝えられたが、ザリフ・イラン外相はこれを強く否定していた。

 ところが今日になってイランの統合参謀本部が、ウクライナ機墜落は人的ミスによる誤爆だったと認めた。参謀本部が情勢に敏感になっていた矢先に航空機が革命防衛隊方面へ飛行したので、不注意にも誤爆したと語ったが、緊張感で張り詰めていた情勢が読み取れる。結局対立構造の中で負の連鎖により軍部以上に民間に犠牲者が生まれた事実を、両国とも十分考えるべきだと思う。

 ともかく張り詰めた緊張状態が、全面戦争へ踏み出さなくてホッとしている。

 さて、中東情勢が極めて流動的な折に中東3か国訪問を予定していた安倍首相に対して訪問延期の声があった中で、今朝首相は当初の予定通りサウジアラビア、オマーン、アラブ首長国連邦へ向けて出発した。ところが、生憎昨夜オマーンのカブース・ビン・サイド国王が亡くなられた。安倍首相は事前に訃報を入手した筈である。サイド国王は40年前に父親の前王を追放して即位した人物であるが、イスラム教宗派を問わないバランスの取れた政治を行い、周辺国からの紛争から距離を置き、オマーンを「中東のスイス」と呼ばせるまでに好感度を高めた国王である。国王自身はイバード派に所属するが、スンニ派、シーア派とも政治的なバランスを保っている。偶然とは言え、目的を持って訪れるなら、そんな国王が亡くなった直後に、弔問外交のように訪れて成果を上げられるだろうか。

 アラビア海域を航行する日本船舶の安全確保のための情報収集が目的とする、海上自衛隊の哨戒機も今朝沖縄を出発した。いろいろ正当な理屈をつけているが、どうも本来の目的ではなく、中東の緊張感が高まる中を戦時中の特攻隊の如く突っ込んでいくような危険なイメージがどうしても拭えない。

2020年1月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4624.2020年1月10日(金) 日本の米軍基地が攻撃されたら・・・。

 アメリカとイランの戦争は一先ず避けられたとホッとしているところだが、よくよく思い返すとぞっとするような危険なケースについて考えさせられた。

 一昨日イラン革命防衛隊が、隣国イラクのアメリカ軍基地に向けてミサイルを発射したが、兵士を殺害しないよう計算づくめの発射だったために、幸い死傷者は1人もいなかった。このケースについてちょっと考えてみた。

 イラクが仮に日本として在日米軍基地が攻撃を受けたケースを想定してみた。アメリカが恨みを買い、相手国から攻撃を受けるとしたら、日本国内の米軍基地は例外なく敵の標的となる。そして計算することもなく精一杯ミサイルを発射するなら日本国内は一瞬にして火の海になることだろう。いくらイージス・アショアを配置しても敵のミサイルはすべての基地で防ぎようもなく容赦なく、米軍施設を中心に命中する。米軍施設が防衛、攻撃の施設というより呼子となって攻撃されることになる。想像するだけでぞっとする。仮の話だが、こんなことに成らないよう日本もアメリカも留意してもらいたいものである。

 さて、正月松の内も明けて受け取る年賀状もそろそろ少なくなってきた。今年いただいた年賀状で特に気になったのは、今年を最後に来年以降の年賀状は辞退したいという添え書きである。すでに10人からいただいた。こちらサイドから言えば、この分来年以降年賀状を書く手間が省けるということになるが、ちょっと寂しい気がしている。高齢を理由にしている例が多いが、それでも10人のうち、私より若手が半分以上の6人もいる。これも最近手紙を書かなくなった時代の空気であろうが、残念な気がしている。実際のところ私自身いつ書けなくなるか分からないが、ペンを執れる限りは新年に向けて年賀状を書く年初の習慣だけは、続けていきたいと思っている。

 年賀状 明治はますます 遠くなり

2020年1月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4623.2020年1月9日(木) 身勝手なゴーン氏と中東戦争可能性の減少

 昨夜レバノンのベイルートでカルロス・ゴーン前日産自動車会長が、身勝手な記者会見を開いた。世界中から注目されていた会見だったが、自分の言いたいことだけを一方的に主張する極めて理不尽なものだった。

 自らの会社法(特別背任)の罪を棚に上げて、日本の司法制度を非人道的と批判して、自分は日本政府と日産にはめられたと一方的に日本を非難した。記者会見には、世界のメディア12か国の60社の記者を招いたが、不法出国した日本からは朝日新聞、テレビ東京、小学館の3社しか招待されなかった。自分に不利と思うメディアを排除していた。それでもフランスのル・モンドや、イギリスのザ・ガーディアン紙を始め、ヨーロッパのメディアからは保釈中の身でありながら密出国して自分の正当性をアピールするために開いた釈明会見だとして、あまり同情されていない。

 日本のメディアを始めとして事実関係を知る世界のメディアは、ゴーン氏に同情的ではない。日本から不法に出国していながら裁判の途中でその責務から逃げ出し、自由になった身で糾弾されていた日本の司法をいくら攻撃したところで、その正当性に対する評価は低い。

 朝日新聞の「視点」では次のように取り上げられていた。

「~日本の司法制度に全く問題がないわけではないが、検察の捜査や司法制度の問題点を指摘するなら、公開の法廷で堂々と主張すべきだった。裁判で無実を証明すると主張しながら保釈条件を破り、不正な手段で海外に逃亡した前会長の言葉を、額面通りに受け取るわけにはいかない。自身の主張に自信があるのならなおのこと、なぜ正面から裁判で闘わずして海外に逃げたのか。強く疑問が残る」

 自分の正当性だけを言い、裁判で被告人に至った経緯については、自らが再建させた会社からはめられたと言い、恨み節を語るばかりだった。

 残念ながら居住するレバノンは、いくらゴーン氏が政府から支援を受けようとも、現状では外にも出られない。加えてレバノンは反政府デモのせいで足元がぐらついて政府は国民から厳しい批判にさらされ、かつては中東のパリと呼ばれた優雅な雰囲気は今では感じられない。半世紀以上も前に首都ベイルートに滞在した当時海岸は華やかなムードが漂い欧米からの観光客で溢れていた。落ち目のゴーン氏が落ち目のレバノン政府に支えられてどこまでともに支援し合っていけるだろうか。

 ゴーン氏は一難切り抜けたと思っているかも知れないが、家から外にも出られず、こういう環境が最も苦手なゴーン氏がこれからどう生きていくのだろうか。好い加減な人物であることは分かった。

 さて、懸念されていたアメリカとイランの対立が、取り敢えずこれ以上は発展しないようだ。昨夜半トランプ大統領がイランへ報復宣言をするのではないかと心配されていたが、好戦的なトランプ大統領が米軍からさらなる攻撃は避ける考えを示した。これには、昨日のイランの米軍基地空襲が、人を殺害しないよう仕掛けられたということと、死傷者が1人もいなかったことが心象を良くしたのではないだろうか。ともかく少しでも戦争の危機が遠ざかったことは佳しとしたい。

 ところで、前記のゴーン氏の記者会見が、ヨーロッパで注目されていながらそれほど視聴率が伸びなかったのは、ちょうどその時間帯にトランプ大統領の重大な声明が発せられると言うニュースと、イギリスのハリー王子の財政的な自立を目指すとのニュースが影響したと言われている。ハリー王子が王室行事を減らしてアメリカでも仕事をして財政的な自立を目指すということらしいが、エリザベス女王を始め王室関係者が知らない話で女王は激怒しているという。

 まぁ世間も慌ただしくなってきたと思う。

2020年1月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4622.2020年1月8日(水) イラン、イラクの米軍基地を攻撃

 恐れていたことが起きた。米軍によるイラン革命防衛隊ソレイマニ司令官の殺害で、アメリカとイランの対立が新たな戦争へ発展することが懸念される危険な状態に入っている。その最中にイラン革命防衛隊が、報復としてイラク国内の米軍基地へ数十発の弾道ミサイルを撃ち込んだ。この攻撃でイラン国営テレビは、80人のアメリカ人テロリストが死亡したと報じたが、この報道には疑問が出ている。しかし、これがきっかけとなり、今後報復合戦が過激化することが心配である。狙われた米軍基地のうち、アサド基地には一昨年12月トランプ大統領が駐留米軍兵士を激励に訪れたことがある。

 昨日ソレイマニ司令官の喪が明けたのを機に、テヘラン市内では道路を埋め尽くし立錐の余地もないほどの市民が、司令官の死を惜しみ冥福を祈った。国民に慕われていた司令官の死は、最高責任者のハメネイ師も涙を流していた。

 それにしてもこの緊張状態を作ったのは、間違いなくトランプ大統領である。理由をこじつけているが、先に手を出したのはトランプ氏である。今夕の朝日「素粒子」欄にも「一方的な核合意離脱、そして国際法違反の疑いが濃い司令官殺害。口火を切ったのは、米国だったことを忘れまい」と書かれている。これから勃発するかも知れない戦争を視野に入れながら、対立を薄めるよう両国がお互いに話し合うことや、中国のような強大な仲介国が現れることが求められる。両国に友好国としてのパイプがある安倍首相にも出番を期待したいところだが、無理だろう。火中の栗を拾うことが危惧されているアラビア海に海上自衛艦を派遣することに反省することもなく、当初の予定通り派遣すると言う政府は、戦争に巻き込まれることを望んでいるのか、腹のうちを聞きたい。このまま手を拱いていると一足飛びに戦火に巻き込まれる不安がある中で、トランプ大統領を糾弾しない普通のアメリカ国民と、危機管理の薄い安倍内閣は戦火が近づいていることにまったく気が付かないのだろうか。バカにつける薬はないようだ。

2020年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4621.2020年1月7日(火) ゴーン前日産会長逃亡に大きな抜け道

 昨日も取り上げたゴーン前日産自動車会長の不法脱出事件で日本出国の様子が大分分かってきた。都内の自宅から2人のアメリカ人と六本木のホテルで待ち合わせて新幹線で大阪へ行き、音響機器輸送用のコンテナでチェックの甘いプライベート・ジェットの通用ルートを通って逃亡した。

 それにしてもプライベート・ジェットだとチェックが甘いようだ。普通民間航空会社が一般の出国者に対して行っているようなX線による手荷物検査や身体検査を行わず、最終的には機長の判断によるそうだ。これほど緩い検査だとは思いも寄らなかった。アメリカのウォールストリート・ジャーナル紙によるとゴーン・サイドは10~15人のメンバーによるプロジェクトを作り数か月前から逃亡計画の準備を進めて、20回以上も日本を訪れ入念に計画を立て、関西空港の弱点を見抜いて関空からの出国を決めたという。キャロル夫人に対しては証人喚問の際偽証を行ったかどで、昨日逮捕状が出された。それにしてもこういうリッチマンに対してはチェックが甘いなぁと思う。

 今日国土交通省は羽田、成田、関西、中部各空港でプライベート・ジェットに大型荷物を積み込む際の保安検査を義務化したという。何を今更と言いたくなる。さらに森雅子法務大臣は、保釈中の被告が逃走した場合に処罰出来るよう法改正を検討していると語った。

 しかし、これとてどうも遅きに失したのではないだろうか。日本には、探せばまだ不備のあるような法律がいくらもあると思う。この際徹底的に調べ上げて2度のこのような無様な不祥事を起こさないよう気を付けて欲しいものである。

 さて、暦のうえでは、昨日小寒だったせいか、今日は寒かった。その中を昨年末に予約していた歯科へ半年検査で歯の具合を診てもらいに出かけた。実は半年置きに歯科で診てもらっているが、今日は元旦に入れ歯を支えている磁石部分が急に痛み出したので、チェックというよりそちらを治療してもらうことになった。入れ歯はきれいに収まっているが、年齢とともに大分自分の歯が抜けて今ではかなり入れ歯のお世話になっている。今日歯科医の話では、X線検査で入れ歯の磁石周囲の歯茎が柔らかくなっていることが分かったので、そのための歯磨き講習を受けて後日診てもらうことになった。加齢に連れ、身体の部分が支障を来すようになった。悔しいことだが、やむを得ないだろうか。

2020年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com