4631.2020年1月16日(木) 地球は年々熱くなる。

 世界気象機関(WMO)が、昨年の世界の平均気温が観測史上2番目に高かったと発表した。同時に過去5年(15~19年)と過去10年(10~19 年)の平均気温はともに過去最高であることも発表した。大気中の二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス濃度も過去最高を記録しており、気温の上昇傾向に歯止めがかからない。

 すでに昨年9月以来オーストラリアの主にサウス・ウェールス州の森林地帯で山火事が発生し、4か月が経過した今も消火しきれていない。この自然火災による森林焼失は12百万ヘクタールに上り、それは日本国土の約3割に当たる。可哀そうなことは密林に住む動物が被害を被っていることである。すでに5億匹ともいわれる野生動物が死に、逃げ足の遅いコアラが数多く死亡し絶滅危惧種と言われるようになっている。昨年オーストラリアは平均気温が過去最高を記録する一方で、降水量も20世紀に入ってから最も少なく最悪の干ばつ状態と言われている。

 明らかに気候温暖化現象が昂進している。このためにはその原因である高熱を発する化石燃料の使用にブレーキをかけなければならない。ところが、度々指摘されているようにその原因である二酸化炭素排出国第2位のアメリカのトランプ大統領が、その排出を抑える国際条約のパリ協定からさっさと離脱する有様で、アメリカには大気温上昇を抑えようとの気持ちがない。

 日本でも今年は例年以上に風水害が多かった。明らかに大気温の上昇が原因である。南北極の氷河が解け、海水が上昇し小さな島は水面下に沈む危機に瀕している。そういつまでも待つことは出来ない。ならば、原因がはっきりしている二酸化炭素排出を抑止することが一番手っ取り早い対策である。アメリカが自国の経済低下を心配するとの利己的な理由を言ってパリ協定から離脱するなら、国際的にアメリカへの制裁に値する、アメリカ製品不買運動のような厳しいパフォーマンスでもやるしかない。

2020年1月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com