4800.2020年7月4日(土) 「コロナ・人種差別」風と共に「トランプ」去りぬ

 今日7月4日は、トランプ大統領が「偉大な国」と自画自賛するアメリカ合衆国独立記念日である。新型コロナウィルスの感染拡大と黒人差別問題で国内外に評価が下がりつつある大統領が、首都ワシントンで例年以上に花火を打ち上げて派手に祝おうとしたところ、コロナの影響で花火を中止しようとしていたワシントン市長に反対されてもめている。想い出せば、今から20数年前ちょうどこの日西海岸のシアトル市内に滞在していて、高層ビルのホテルでディナーの最中に夜空に大きな花火が後から後から打ち上げられ目を瞠ったが、それは見事なものだった。

 人種差別問題では、戦前の名画「風と共に去りぬ」に黒人の描写や奴隷制の肯定など差別感を含んでいるとして、今後配信サービスが停止されるというニュースがあった。惜しいように思う。しかし、それほどこれまでアメリカ国内では問題を真剣に取り扱うこともなく、名作品として神棚に祀っていた。それについては今日友人が新聞の切り抜きを送ってくれた。映画「風と共に去りぬ」は、感慨深く観たし、文学作品としてもアメリカ文学の最高傑作と思っていた。しかし、その表現がアメリカ人の間でそれほど深刻に捉われていたとは知る由もなかった。それでも同文学は、ロシア文学とともに私にとっては心に残る愛読書の1冊である。偶々9.11同時多発テロの4か月前にその舞台となったジョージア州アトランタで大リーグ・ブレーブスの試合を観戦した後、「ロード・トゥ・タラ博物館」を見学したこともある。

 大統領選挙まで残り4か月となり、民主党のバイデン前大統領候補に世論調査では40対49で遅れを取り、やや焦り気味の現職大統領としては、何とか敗勢を挽回したいところである。しかし、今アメリカでは、コロナ感染者を減らすどころが、逆に日に日に増える一方である。昨日は僅か1日で5万人を超える感染者が出た。口を開けば、アメリカは世界一の大国だと大見えを切る割には、頭の蠅も追えないのが今のアメリカの実情である。 

 さて、明日東京では都知事選挙が行われる。今年はコロナの影響で街宣車が巡回してマイクでがなり立てることが少なかったので、今日まで静かな住環境が阻害されることはなかった。しかし、22名もの候補者が立候補しながら、どうも争点がぼけているようで良く分からない。泡沫候補者が多いせいもある。彼らの公約には何を考え、何を訴えようとしているのか理解出来ず、些か低次元のものが多い。「風俗営業法の緩和」「一夫多妻合法化」「『マスク』『ソーシャル・ディスタンス』『3密を避ける』『自粛』必要なし」「大麻解禁」「現金使用禁止令」「台湾の祖国日本復帰」「都民税0、固定資産税0」等々の他にも「消費税廃止」を訴えている候補者がいるが、これは国が決めることではないだろうか。また、知名度の高い「れいわ新選組」の山本太郎候補のように、いくら金があっても足りない政策を打ち出す候補者もいる。偶々昨夕同候補の選挙事務所から電話があったので、その点を質すと都債を発行するというが、これは借金ではないか。パンチのある言葉こそ使っているが、あまり深くは考えていないようだ。もちろん明日は投票へ出かけるが、恐らく現職の小池知事と元日弁連会長の宇都宮健児候補の争いになるであろう。

 なお、九州では昨夜来豪雨に襲われ、特に熊本県の球磨川が10か所以上も決壊して死者、行方不明者が出て陸上自衛隊が出動している。まだ、数日大雨が予想され、明日は関東地方も雨模様のようだ。

2020年7月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4799.2020年7月3日(金) 旧軍隊では「『いのちの重さ』は下級兵士ほど軽い」

 今年は終戦75年という節目の年であり、それは取りも直さず東京大空襲、沖縄戦、広島・長崎原爆投下なども75年目を迎えることになる。かつてミヤンマーがビルマと呼ばれていた当時、20 年以上に亘って元陸軍航空ビルマ派遣部隊の戦没者巡拝慰霊団をお世話していた関係で、戦友会の方々から随分戦争に纏わる話を伺った。また、ビルマ慰霊団の縁から旧厚生省の戦没者遺骨収集事業に携わることになり、厚生省の職員や遺族会の方々からも戦地の状況をお話しいただく機会があった。戦友会の方々からは、現場のおぞましい話も随分聞いた。

 さて、‘NATIONAL GEOGRAPHIC’6月号には「終戦から75年 大戦の記憶をつなぐ」と題する特集が組まれている。先の大戦で生き残られた各国の戦争体験者が写真入りで紹介されている。その中に日本人も何人かいる。そのひとりで、海軍特別少年兵として出征された92歳の方は、「死に際には若い兵は母を、年長の兵はわが子の名を呼んでいた。誰1人として天皇や国を呼ぶ者はいなかった」と述べている。900日に及ぶドイツ軍とのレニングラード包囲戦で約80万人の民間人が犠牲になったが、その時家族を亡くした87歳のロシア人女性は、「何も思い出したくない。話すのも嫌。あまりにもつらかった。~あんな恐ろしい光景は2度と見たくない」と恐怖の体験を語っている。激戦のあった硫黄島摺鉢山や、レニングラード市街戦の写真も掲載されている。

 第2次大戦で亡くなった人は、約6千6百万人と言われ、その内4千5百万人が民間人と見られている。その中にはホロコースト(大虐殺)の犠牲となった6百万人のユダヤ人が含まれている。日本人は国内外で324万人が尊い生命を落した。何といっても気の毒なのは、戦争とは無関係の民間人犠牲者が多いことである。日本の軍隊内では階級が下がるほど犠牲者が多かったということが、ノンフィクション作家・澤地久枝さんの調査で知った。戦友会の方々の話や、噂には聞いていたが、澤地さんは「記録ミッドウェイ海戦」を執筆するに当たって調査していて分かったという。

 士官、下士官、兵士の階級別戦死者の割合が、4%、28.9%、67.1%と記されており、戦死するのは圧倒的に下級兵士であることが分かる。ところが、アメリカでは、その比率はそれぞれ3分の1ずつで、いかに日本軍が下級兵士に犠牲を強いていたかということが推察出来る。澤地さんは、「『いのちの重さ』は下級兵士ほど軽い」と述べている。

 元兵隊さんから聞いていた話は本当だったのだ。あと1か月余りで75年目の終戦記念日を迎えることになる。親しくしていただいた元日本兵の方々も、今ではほとんど逝かれてしまった。心よりご冥福をお祈りしたい。

2020年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4798.2020年7月2日(木) プーチン大統領のための憲法改正

 昨日強引にも香港の自治をぶち壊す国家安全維持法が実施されて、世界中から非難轟々の中国に続いて、かつて同じ社会主義国の盟主として君臨していたロシアが、憲法改正のための全ロシア投票を行い、78%の賛成票を得て正式に改正されることになった。

 何のための憲法改正だろうか。一口に言ってプーチン大統領が自らの長期政権の基盤を固め安定的に独裁的国家統治と支配を目指すための憲法改正である。プーチン大統領は2000年に大統領に就任して2期8年の任期終了後の2008年、メドベージェフ氏を4年間身代わりに大統領に据えて首相に退き、4年後に再び2期12年となった大統領に就いて現在の任期は2024年までである。これで現行憲法の規定により大統領職は全うしたと思いきや、敢えて新憲法下でもプーチン大統領を特例としてもう1度2期12年間大統領として君臨して権力を揮おうとしているのだ。

 1度最高権力者の味を染めたら、自ら手放したくない気持ちは理解できないこともないが、いかなる職責にもそれぞれ年齢や、期間のような抑制的なルールというものが決められているものである。それは権力者が権力にしがみつくことを防ぐためのものだ。しかし、どうしても独裁者になると一旦握った権力を手放したくないのが人情であろうか。こうして、長期間同じ職に留まっている内に腐敗が進み、組織は崩壊する。国とて同じでいずれ亡びる。一般的に発展途上国に長期政権の事例が数多く見られる。不思議なことに社会主義国と自称する旧ソ連や中国には、革命家と言われる初期のリーダーと、その伝統を継承する人物が互いに長期に亘って権力の座に留まっている事例が多い。

 中国革命を成し遂げた毛沢東思想を継承する習近平・国家主席は、昨日香港の「1国2制度」の公約を破る暴挙を冒した。そして、今日「鉄の男」スターリンの後継者、プーチン大統領が、私利私欲のために憲法改正という大博打を打った。2つの国、ロシアと中国は先覚者とその継承者が、いずれも権力の鬼となって周辺諸国との間に諍いを起こし、国土の拡大を目論見ながら自国民の生活水準の向上にはあまり関心がない。

 これから憲法改正によってロシアは自国民への自画自賛のPRはともかく、世界、並びに周辺諸国への友好関係、気遣いはあまり期待出来そうもない。とにかく両国、両指導者は自分の利得以外は眼中にないようである。

 身勝手なご近所さんにこれからも嫌がらせを受けそうな気がしている。

2020年7月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4797.2020年7月1日(水) 香港を弾圧する中国の理不尽

 昨日中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、香港における反体制的な言動を取り締まる「香港国家安全維持法」を香港の頭越しに成立させた。これにより今日中国は香港の治安維持に直接介入することになり、1997年香港がイギリスから返還された時の協定「1国2制度」が骨抜きにされることが明確になった。

 今年6月初め中国でこの国安法が決まって以来、日米欧各国から中国に対する懸念と非難が向けられ、今日27カ国が中国非難の共同声明を発した。返還交渉の際チャールズ皇太子まで出席した式典で、中国と交渉、協定を締結したイギリスは中国の約束を踏みにじるような詐欺的行為に対して目立って反対しなかったことに首を傾げたものだ。しかし、昨日イギリスのラーブ外相は、初めて中国に対して批判的なコメントを発表していた。

 この国安法案は、国家分裂、政権転覆、テロ活動、そして外国勢力との結託による国家安全への危害などについて、無期懲役以下の刑事罰を科すと決めている。香港市民にとっては、将来はともかくまだ協定が有効である今日、強圧的に非民主的な法律を押し付けられることに憤りは止めどもないと思う。今日香港ではこの法律に反対するデモが行われ、早くも180人以上が逮捕された。

 どうして中国は残り27年を待つことが出来ず、拙速にもこのような不遜な行動に出たのだろうか。これまで度々民主化デモを行いそのリーダー核となっていた政治団体の指導者が、生命に関わると言い団体の解散を宣言した。もう香港では民主化運動が死滅するしかなくなったようだ。

 返還協定が生まれてからまだ約束の50年の半分も経たない内に、権力と圧力によって弱い者苛めを強いている。香港の林鄭月娥・行政長官をはじめ行政府閣僚は、自分たちも香港人であるにも拘わらず、中国政府の思うがまま行動するのは些かだらしがないと思う。

 中国共産党は、いかに批判があろうとも香港の反体制派を抑え込むと息まいている。中国政府、及び中国共産党には、民主、自由を重んじる気持ちはまったくない。それは中国国民に対しても言えることである。大体共産党は委員、代議員を自由選挙で選ばず、彼らの意向に沿った考えの人物を指名して選出し、反論、批判は認めない。従っていくら大勢の代議員が出席してもひとりとして異論、反対を主張することはなく全員賛成で議事は進められていく。この国安法についても、出席した全人代常務委員162人が全員賛成したというのも常識的にはとても考えられない。

 このように都合よく数合わせはするが、自分たち少数意見を押し通すシナリオですべて自分たちの思う通りにことを決定するような国家の構造になってしまったのが、現代中国である。自らの意思を伝える口を塞がれ国民も気の毒である。言論の自由はなく、個人的な意見を述べることもできない。公に楯突けばすぐ後ろに手が回る。しかし、過去の歴史に照らしてみても未来永劫にこの異質な非人道的国家体制が継続されるとは到底思えない。今の覇権国家・帝国国家打倒を目指す、本物の中国国民による本物の中国のための本物の中国革命によって、いつか習近平体制は否応なく崩壊することになるであろう。

2020年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4797.2020年6月30日(火) 北極圏で過去最高38℃を記録

 今日は6月末日でアッという間の半年間だった。新型コロナウィルスに関心が集まっている内に、つい忘れがちなのは地球温暖化の影響である。経済活動が制約を受けてこの間大気は幾分きれいになったと言われているが、地球温暖化の傾向はそう簡単には収まることはないだろう。

 ちょっと驚いたのは、ロシア・サハ共和国のベルホンヤスクで10日ほど前に38℃を記録したことである。現在検証中であるが、これが事実なら北極圏内の過去最高気温を記録したことになる。これは同地の6月の平均気温より18℃も高かったことになる。この地域の気候はやや極端な面があり、1月の平均気温は-42℃まで落ち込み、6月には20℃まで上昇する。北極圏では現在世界平均の2倍のスピードで温暖化が進んでいると言われている。北極圏の温暖化は一般に言われている地球温暖化とは別の面でも懸念されている。

 それは、地球温暖化が凍り続けていた永久凍土の融解を引き起こし、地下に閉じこめられていた二酸化炭素とメタンガスが放出されるからである。この温室効果ガスは更なる温暖化と永久凍土の融解という悪循環を引き起こす。そして、気温が高くなって北極圏の氷も早いスピードで融解していく。その結果、海面上昇につながる。

 意外に見逃されているのは、北極海の温暖化が山火事を誘発するということである。実際、今年はシベリアのクラノヤルスク地方では、4月時点で昨年同時期の10倍もの規模の山火事が起きているという。

 イギリスの気象庁は、今年は観測史上最も暑い1年になる可能性があると公表している。ロンドン大学のラブリー教授は、「我々は地球全体のエネルギー・バランスを崩してしまった」「これは地球そのものからの警告メッセージだ。この警告を無視して危害を受けるのは自分たちだ」と語っているが、世界が地球温暖化の弊害を誇張するのは、アメリカの経済発展を羨んだ見方で経済活動と地球温暖化は関係ないと言い張って、パリ協定COP25からの離脱を宣言したアメリカのトランプ大統領はどう感じているのだろうか。

 さて、九州、西日本地方では激しい雨が降っていたが、今後東海、東日本方面では記録的な大雨となる恐れがあるという。実際午前中は都内でも雨は降らなかったが、午後自由が丘駅前の喫茶店で出版社と新著の打ち合わせをする直前に激しい雨がやって来た。

 出版社から拙著の内容については珍しい話ばかりで、若者には特に受けるのではないかと言われ、気持ちとしては、ともども極力今読書離れをしている若者にアピールするような言葉や表現にしようという考えの下に、言葉を突き合わせて一部修正することにした。7月下旬にもう一度言葉・表現合せをやって9月か、10月に出版という手順で進んでいる。

2020年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4795.2020年6月29日(月) 遺産相続手続きを済ませる。

 新型コロナウィルスによる感染者が昨日世界で1千万人を超え、その勢いは一向に衰えを見せない。日本でも先月25日に緊急事態宣言こそ解除されたものの、最近になって東京都の感染者が連日60名前後も発症して、再び緊急事態宣言を発出するような噂が出回っている。それに対して菅官房長官は、緊急事態再発や、移動の自粛を要請する状況ではないと述べている。それにしてもコロナによってどれほど国民生活が甚大な影響を受けているだろうか。

 経済活動も低下の中で今日の日経平均株価は、対前日517円も値下がりした。些少であるが、鉄道会社2社の株式を所有しているが、両者とも株式総会を終え営業報告者を送ってきたが、それを見ると2019年度の営業成績は対前年、対予算とも遥かに予想を下回る実績だった。やはり外出自粛が効いて鉄道利用者が大きく減少したことが数字に表れている。夕刊によると今日日産自動車の株主総会でも、純損益が6千7百億円の大幅な赤字となり、10年ぶりに無配当として社長が株主に謝罪したという。自動車メーカーはトヨタをはじめどこも芳しい会社はないようだ。

 右を向いても左を向いても、良い話はない。こんな時であるが、26日に続いて今日も遺産相続の手続きを行った。妻と銀行へ出かけ、その足で銀行の担当者とともに公証人役場に出向き、相続について銀行員立ち合いの下で、銀行と同じように改めて作成してもらった「遺言公正証書」正本に基づいて公証人から夫婦別々に話をしてもらい、一応の手続きを済ませた。これは生前贈与ではなく、あくまで我々夫婦のどちらか、或いはともに亡くなった場合に相続人である2人の息子に平等に財産を恙なく引き継いでもらうための遺産相続話であり、手続きである。妻と私の両親が亡くなった後の相続にそれぞれ面倒な手続きがあったように思っているので、我々夫婦のどちらが先に他界しようとも2人の息子にあまり煩雑な思いをさせないよう、すっきりさせたいと願いこのような手配をした。これで我々どちらかが亡くなっても、息子たちが銀行の担当者に連絡すれば、すんなりと動産、不動産とも相続することが出来る。これを文書にして2人の息子に説明してみようと思っている。これでひとつ親としての役割を終えたと思いホッとしている。

2020年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4794.2020年6月28日(日) 東京都知事選が盛り上がらない。

 18日に告示された東京都知事選挙の投票日は、1週間後の来月5日である。雨後の筍の如く過去最大の22名が立候補した今回の選挙は、新型コロナウィルスの影響もあり、さほど大きく報道されることもなく、今ひとつ盛り上がりに欠けるような気がしている。現職の小池知事は、連日コロナ対策に追われてネットでアピールすることにして街頭における選挙活動はしない。各候補者の論戦も見られず、いつもならヒートアップするところだが、とてもそんな状況ではない。

 近所に設置されている候補者用ポスター掲示板を見てみたら、まだ22名の内12名の候補者しか自身のポスターを貼ってなかった。ポスターがない10名の候補者は最初から当選する気持ちはなく、何のために立候補したのか。選挙民から見ればふざけているような気がしてならない。300万円もの供託金を納めて、有効投票数の10分の1を獲得しなければそれは没収される。候補者の内、恐らく半数は没収されることになるだろう。候補者の中でも首を傾げたくなるのは、東京都選挙管理委員会が発行し、各有権者へ配布している選挙公報に名前すら掲載されていない候補者がいることである。この牛尾和恵と名乗る33歳の女性候補者については、経歴はもちろん、都知事選立候補に当たって都民に何を訴えようとしているのか皆目分からない。HP上に書かれた知事としてやりたいこともあまりにも抽象的過ぎて何を訴えているのか見当もつかない。更に、顔写真もなくアピール度が弱い。

 結局立候補者の数は多いが、選挙戦を闘うのはその内4分の1の5名程度であろう。こういうコロナで深刻な時期に都知事選が行われることは、万やむを得ないことではあるが、随分無駄が多いと感じている。

 さて、コロナウィルスによる自粛要請の中で、政府がすべての国民に特別定額給付金として10万円を給付することが決まり、過日送られてきた申請書に必要事項を書き込んで世田谷区役所へ郵送した。それからかなりの日時が経過したが、10万円は未だ入金されず、どうなったのかと気になっていたところ、支払業務で初期対応に若干トラブルがあったせいもあり、各自治体によって対応がバラバラで、そのせいかすでに入金された地方でも入金日については大分バラつきがあるようだ。

 一般的に大都市では遅れが目立っているが、全国的には24日現在で支払われたのは、全体の64.7%だそうである。支払われた割合は、上は熊本市の95%から、下は大阪市の3%まであり、東京都23区内でも葛飾区の84.3%を筆頭に世田谷区は最低の12.4%である。これでは入金はまだ当分先のことだろう。

 ところで、日本時間の今日午前7時時点で、世界の新型コロナウィルス感染者の数は1千万人を超えた。感染者が最も多いのは依然アメリカで、250万人を超えていて、死者は12万5千人余りに上っている。世界で2番目に多いブラジルの感染者は130万人を超え、死者も5万7千人に上っているという。この様子から推して感染第2波がやってくることが心配である。

2020年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4793.2020年6月27日(土) 新型コロナウィルスに山中伸弥教授の提言

 2012年ノーベル生理学・医学賞を受賞された京都大学iPS細胞研究所長・山中伸弥教授が、最近頻繁にテレビに顔を見せて新型コロナウィルスに関して積極的に提言している。山中教授は医学博士ではあるが、感染症専門家ではない。今朝テレビでコロナについて発信するに至ったその理由を説明しておられた。家族からも知人からも反対されたようだが、コロナ感染拡大の状態を座視しているわけには行かないと進んで提言する気持ちになったようだ。このコロナ流行には必ず出口はあると仰り、いくつかの提言をされている。

 それは、①人と人との接触を減らすこと、②医療、流通、公共交通など社会を支えている人びとへの敬意と感謝、③感染した方への思いやり、④休業を余儀なくされる方々への支援、である。

 山中教授は、日本人が欧米人に比べて感染者も、死者も少ない理由として最も強調されたのは、各自治体にある保健所などが整備されており、小さいころよりワクチンなど予防注射を打つ制度、習慣が国民の間に根付いていることだと言っておられた。手洗いの習慣とか、マスクを着用することなども生活習慣の中で自然に身についている。山中教授のお話しを聞いて改めて日本人が清潔好きであることを再認識した。それが国民健康保険に全国民が加入している裏付けとなっている。キューバのような医学先進国では、保険加入云々ではなく、国が国民から健康保険料を徴収しなくても医療費は無料である。実際このコロナ騒ぎの中にあってもキューバの感染者は圧倒的に少なく、数的に余裕ある医師を中国に派遣して中国の医療を支援している。医学的にも医療面でもキューバは遥かにアメリカを凌いでいる。アメリカは健康保険制度が普及しておらず、貧困層や黒人層の間で感染者が多く、その数も世界一と言われるほど屈辱的なものである。医療関係は全般的に遅れているのだ。

 このコロナ騒ぎでトランプ大統領が自慢する世界一の偉大な国アメリカの問題点と弱さが随所に露呈された。本当の国家、或いは国造り、国力とは何だろうか。国民が安心して幸せに生活出来る国こそが、偉大な国と言えるのではないだろうか。いくら国民総生産が多くても、富が平均的に国民の間で分配され安心して住める福祉国家でなければ、国が所有する富はいくら多くても意味がない。

 今年の新型コロナウィルスは、今まで気づかなかったことが多い中で、いろいろの意味で多くの示唆を与えてくれたと思う。

2020年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4792.2020年6月26日(金) コロナ衰えず、アメリカとブラジルの大統領は?

 最近アメリカ国内の黒人暴動でしきりに使用されている言葉、‘BLACK LIVES MATTER’の翻訳について、去る14日の本ブログで取り上げた。私自身充分理解しきれていなかったが、都内に住む匿名の方からお葉書で分かりやすくご教示をいただいた。そもそも‘LIVES’を単純に「生きる」の動詞と受け取ったことと、‘MATTER’を名詞「問題」と思い込んだことから英文法に適っていないと早飲み込みしたことが、文章を原案通り理解出来なかった原因であると分った。‘LIVES’が‘LIFE’の複数形であることを見抜けなかったことと、‘MATTER’が名詞だとばかり思い込んだことに理解不能に至った原因がある。匿名の方には、わざわざ例文を挙げて教えていただいたことに感謝している。自らの力不足を感じるとともに、まだまだ努力が足りないと自戒している。

 さて、今世界的に猛威を振るい、その上パンデミック第2波が襲ってくるのではないかと警戒されている新型コロナウィルスが、来週中には世界の感染者は1千万人を超えると推定されている。殊の外アメリカとブラジルで勢いを増している。

 アメリカでは昨日1日だけで、3万4千人もの感染者が出たが、ブラジルでは世界で最も多い4万2千人が発病した。この両感染大国には共通点が多い。中でもアメリカのトランプ大統領とブラジルのボルソナーロ大統領の傲慢な性格、言動、政策とその実施方法、存在感が極めて似通っていることである。2人とも経済活動が停滞することに気を遣いコロナ拡大より経済活動を重視している。トランプ大統領がコロナ対策の初期対応に失敗してコロナをアメリカ国内に流行させてしまったことを知らぬ者とていないが、一方のボルソナーロ大統領にしても貧困層がコロナの犠牲になっているのにまったく危機感がなく、「国民への脅威はない」などと気にも留めていない発言をしている。感染拡大につれて科学、公衆衛生を軽視する大統領の欠点が際立っている。多数の感染者が出ているにも拘わらず、レジャーを楽しんでいる動画がネット上に出て、記者から質問されると「だから何だ?」と開き直る有様である。首都ブラジリアでは、知事令により4月末からマスク着用が義務化され、違反者には罰金が課せられることになった。22日には、連邦裁判所がマスクを着用しようとしない大統領に公の場でのマスク着用を求める命令まで出した。

 ブラジルのトランプと呼ばれているボルソナーロ大統領もトランプ大統領と同様に、WHOからの離脱を匂わせている。現状のままコロナが終息しなかった場合、2人はどう責任を取るつもりだろうか。

 評価を落しているトランプ大統領は、11月の大統領選で益々旗色が悪くなった。一昨日の‘New York Times’による世論調査では、民主党バイデン前大統領の50%に対して、トランプ大統領は36%で、接戦の州でもバイデン氏が有利となっている。11月3日の投票日までにトランプ氏は果たして逆転出来るだろうか?

2020年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4791.2020年6月25日(木) 70年前の今日、朝鮮動乱始まる。

 今から70年前の1950年の今日北朝鮮軍が韓国へ侵入して朝鮮動乱が始まった。折も折、朝鮮半島ではその北朝鮮と韓国の間に怪しい風が吹いている。当時千葉・幕張の小学6年生だったが、ラジオと新聞でそのニュースを知り、教室では担任の湯浅和先生がしばしばその戦争の話をしてくれた。そのせいかクラスの男子生徒は皆朝鮮戦争に興味を持った。テレビがなかった当時、映画館で観るニュースは朝鮮戦争の場面が多く、李承晩大統領の名前をはじめ、韓国各都市の地名を自然に現地の呼び方で覚えたくらいである。動乱2か月後、自衛隊の前身・警察予備隊が発足した。北朝鮮軍52万人、韓国軍13万7千人、アメリカ軍3万7千人の犠牲者を出して3年後、京都市立中学3年時の夏休みに休戦となり今日に至っている。終戦ではない。

 そしてその中学3年生の時の授業で、社会科の棚橋先生が、唐突に今敵国が日本に攻め込んできたら日本はどうしたら良いと思うかと質問なさった。私も含めて友だちは皆日本に軍隊がいないのに迎え撃って反撃すると応えた。その時先生は、軍隊なんか必要ない。占領されたらされたでそのまま抵抗しない方が、犠牲者も被害もなくて良いと言われたのには子ども心にびっくりしたものである。ちょうど前年に警察予備隊が保安隊となり、更に2年後の54年にその保安隊が自衛隊と改称され、軍隊の形を整えつつあった。もちろん当時はまったく考えもしなかったが、今思えば、棚橋先生は戦争にも、軍隊にも反対だったのだと思う。

 その自衛隊も今では陸海空合せて総兵力24万7千人を抱える大「軍隊」になり、自衛隊員の数こそ、アメリカ、中国、インド、ロシア、韓国にひけは取るが、年間軍事費は、フランス、ロシア、ドイツ、韓国を上回る。今イージス・アショアの配備停止が話題になっていて無駄な投資費用も目立っている。加えて、安倍首相は来年秋の在任期間中に何とか憲法改定に目鼻をつけようと虎視眈々である。今や日本は憲法第9条で軍備を放棄しているにも拘わらず、軍事大国になっている。それを首相は縦の物を横にして憲法違反を冒してでも軍隊を整備したいと考えている。

 さて、昨日の朝日新聞に新型コロナウィルスの影響が観光業界、特にインバウンドが打撃を受けたことについて、東洋文化研究者として知られるアレックス・カー氏が寄稿している。旅行事情に精通しているカー氏らしい相変わらずの卓見に納得させられた。彼は、日本の観光業界が外国人の受け入れ態勢が充分整備されない中で、不意に襲ったコロナは、日本の観光業界に巣食っている「毒」を抜く良い機会であると述べている。「毒」とは厳しい用語だが、今世界中の観光都市で懸念されているオーバーツーリズム(観光公害)を指しており、都市の受け入れ許容量以上に訪れる観光客がその都市にカオス状態をもたらし、本当の意味で日本文化を味わうことが出来ない状態にしていると心配されている。日本ではオーバーツーリズムに対する対策が遅れていると指摘している。

 寡聞にして知らなかったが、京都・二条城の襖絵を劣化から守るため複製に差し替えられているようだが、これでは外国人に本当の日本文化を理解してもらえないとも懸念している。偶々昨晩BS朝日番組「京都ぶらり歴史探訪特別企画!厳選の古都」で、この襖絵を素晴らしい作品として複製云々には言及せずに紹介していたが、確かにこのまま手を打たなければ日本人にも本物の日本文化が分からなくなっていくのではないかと、インバウンドとは別の視点からも気がかりである。まさに「毒」である。

2020年6月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com