4801.2020年7月4日(土) 「コロナ・人種差別」風と共に「トランプ」去りぬ

 今日7月4日は、トランプ大統領が「偉大な国」と自画自賛するアメリカ合衆国独立記念日である。新型コロナウィルスの感染拡大と黒人差別問題で国内外に評価が下がりつつある大統領が、首都ワシントンで例年以上に花火を打ち上げて派手に祝おうとしたところ、コロナの影響で花火を中止しようとしていたワシントン市長に反対されてもめている。想い出せば、今から20数年前ちょうどこの日西海岸のシアトル市内に滞在していて、高層ビルのホテルでディナーの最中に夜空に大きな花火が後から後から打ち上げられ目を瞠ったが、それは見事なものだった。

 人種差別問題では、戦前の名画「風と共に去りぬ」に黒人の描写や奴隷制の肯定など差別感を含んでいるとして、今後配信サービスが停止されるというニュースがあった。惜しいように思う。しかし、それほどこれまでアメリカ国内では問題を真剣に取り扱うこともなく、名作品として神棚に祀っていた。それについては今日友人が新聞の切り抜きを送ってくれた。映画「風と共に去りぬ」は、感慨深く観たし、文学作品としてもアメリカ文学の最高傑作と思っていた。しかし、その表現がアメリカ人の間でそれほど深刻に捉われていたとは知る由もなかった。それでも同文学は、ロシア文学とともに私にとっては心に残る愛読書の1冊である。偶々9.11同時多発テロの4か月前にその舞台となったジョージア州アトランタで大リーグ・ブレーブスの試合を観戦した後、「ロード・トゥ・タラ博物館」を見学したこともある。

 大統領選挙まで残り4か月となり、民主党のバイデン前大統領候補に世論調査では40対49で遅れを取り、やや焦り気味の現職大統領としては、何とか敗勢を挽回したいところである。しかし、今アメリカでは、コロナ感染者を減らすどころが、逆に日に日に増える一方である。昨日は僅か1日で5万人を超える感染者が出た。口を開けば、アメリカは世界一の大国だと大見えを切る割には、頭の蠅も追えないのが今のアメリカの実情である。 

 さて、明日東京では都知事選挙が行われる。今年はコロナの影響で街宣車が巡回してマイクでがなり立てることが少なかったので、今日まで静かな住環境が阻害されることはなかった。しかし、22名もの候補者が立候補しながら、どうも争点がぼけているようで良く分からない。泡沫候補者が多いせいもある。彼らの公約には何を考え、何を訴えようとしているのか理解出来ず、些か低次元のものが多い。「風俗営業法の緩和」「一夫多妻合法化」「『マスク』『ソーシャル・ディスタンス』『3密を避ける』『自粛』必要なし」「大麻解禁」「現金使用禁止令」「台湾の祖国日本復帰」「都民税0、固定資産税0」等々の他にも「消費税廃止」を訴えている候補者がいるが、これは国が決めることではないだろうか。また、知名度の高い「れいわ新選組」の山本太郎候補のように、いくら金があっても足りない政策を打ち出す候補者もいる。偶々昨夕同候補の選挙事務所から電話があったので、その点を質すと都債を発行するというが、これは借金ではないか。パンチのある言葉こそ使っているが、あまり深くは考えていないようだ。もちろん明日は投票へ出かけるが、恐らく現職の小池知事と元日弁連会長の宇都宮健児候補の争いになるであろう。

 なお、九州では昨夜来豪雨に襲われ、特に熊本県の球磨川が10か所以上も決壊して死者、行方不明者が出て陸上自衛隊が出動している。まだ、数日大雨が予想され、明日は関東地方も雨模様のようだ。

2020年7月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com