1148.2010年7月5日(月) 「知の現場」電子書籍化の可能性高まる。

 秋田英澪子・知研事務局長より連絡があり、「知の現場」の電子書籍化に関して取材した21人の先生方の電子書籍化諾否についての中間報告を受け取った。海外出張中の寺島実郎氏を除き、20人の先生から回答があり、ただひとり「NO」と返事があっただけで他の19人の方は「OK」と快く了解いただいたそうである。

 「NO」の回答をいただいたのは、先月29日付本ブログで予想したように、やはり評伝作家の北康利氏だった。「NO」が信念で一切電子書籍化の申し出は断っているようなので致し方ないが、私が取材した感触からするとそもそも断ることが予想されること自体、他の方とは異質な空気と垣根を感じた方だった。いずれにせよプライドが高く、あまり情緒的な方ではないので、私としては折角取材してまあ良い原稿が書けたと思っていただけに、北氏の取材記だけが電子書籍化ブックに掲載されないのは、不本意であり残念である。まあ、こういう人もいるということで納得するより仕方があるまい。

 明日寺島氏が帰国するので回答を待ってから書籍化へ踏み出すようだが、東洋経済新報社としてもまだ5冊目だという。8月には実際に手に取ることが出来るようだ。どんな風に仕上がるのか楽しみに待ちたいと思う。

 さて、今日名古屋場所の番付が発表されたが、ここに解雇、また謹慎の力士の名が載っている。これでは発表を1週間遅らせた意味があまりないのではないかと思う。尤もこの番付は5月末にはもう刷り上っていたようだから、こんなことなら敢えて発表を遅らせることもなかったのではないかと思う。

 その名古屋場所を前にして、今晩NHKがスペシャル「大相撲は変われるのか」という特集を組み村山弘義・理事長代行、コラムニスト・天野祐吉氏、NHK記者に、名古屋から中継で武蔵川理事長が参加した討論が行われた。武蔵川理事長の話を聞いていると口では戦後最大の危機と捉えていると言いながら、相撲協会の懲りない体質、心から反省していない点、身贔屓、自浄能力の欠如、外部意見によって改革されたくないという本心、言い訳等々が透けて見えた。

 特に天野氏が協会理事会に外部の理事を加えるよう強く提言していた。今も村山氏を含めて外部理事は何人かいるが、あくまで外にいて協会理事会には出席していないようだ。これでは理事でいる意味がない。結局「名」だけで「実」は取れなかったようだ。それもこれも自分たちの相撲協会の世界を外部から指図されたくない、自分たちだけですべてを遂行したいという、相撲協会の内向きの論理がありありと伺える。

 これではダメだ。相撲協会もこのままではどうしようもない。こうなったらやはり思い切って解散して新しい組織として再スタートした方が良いと思う。

2010年7月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1147.2010年7月4日(日) 消費税値上げの腹の内は15%か。

 昨日に続いて消費税論をひとつ。昨日の朝日新聞トップ記事は、「消費税 首相発信続く」と題して8段の大きな扱いである。それによれば、自民党の10%の消費税導入に対して、民主党が同じ10%をひとつの目安にするということから、参院選の争点つぶしが狙いだったと書かれている。ところが、基礎年金、老人医療、介護などの社会保障費に充てると考えられていた消費税値上げ分に、今問題となった「財政健全化」の改善を追加するとなると、消費税を10%上げたぐらいではとても足りないらしい。

 菅内閣は先月閣議決定した「財政運営戦略」で、国債の元利払いを除いた単年度の支出を借金なしで賄う「プライマリーバランスの黒字化」を2020年度までに達成する目標を掲げた。このためには2012年度から消費税を毎年2%ずつ15%まで引き上げる必要があるという試算結果が出された。

 やれやれである。世界では20%の消費税が通り相場となっている時に、日本では5%から10%に上げることに賛否両論があり、そのために政党同士で角突き合わせている状態である。ここへ来て漸く10%への値上げが議論されるようになり、参院選の焦点となった。それが、10%へ上げることに賛否があり、何とか反対論を説き伏せて実行するにしても、その背後に更に5%の上積みが検討されかねないとは、何とも肩の力が抜けてしまう。

 それにしてもどうして背後にある5%を表に出して論争しないのだろうか。内閣府では元々10%ではダメだということが分っていたらしい。

 どうも政治家と官僚には、隠蔽体質があるようだ。しかし、こんな騙しあいのようなことは、マス・メディアも嗅ぎ取っている筈だ。メディアも卑怯である。これだから、ジャーナリズムが寂れるわけである。

 さて、今日大相撲による野球賭博の処分が下された。大関琴光喜と元関脇の貴闘力(大嶽親方)が解雇ということになった。ほかに11日から始まる名古屋場所の謹慎力士が19名である。武蔵川理事長の部屋から謹慎力士が出たということで、理事長も謹慎となり、理事長代行としてわが自宅近辺の法務省宿舎に住んでおられた村山弘義・元東京高検検事長が務めることになった。これも、外部の有識者が望ましいとの文科省の指導によって急遽決まったものである。

 初めて外部の人物が協会トップに座ることに対して、一部親方の間から力士の名もうろ覚えの外部の人間が場所中のすべての行事を取り仕切るのは無理だと冷ややかである。相撲界の人間だけですべて事を運びたいとの本心がミエミエである。こんな気持ちでは相撲協会の浄化作業は進まないし、このままなら再び同じ事態を惹起させるのは目に見えている。

 相撲が消えるのは惜しいが、1度国の助成を止めてみてはどうか。世間知らずのお相撲さんがどれだけ世間に伍してやっていけるか、思い知った方が良いのではないか。

2010年7月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1146.2010年7月3日(土) 菅首相、消費税発言の無責任

 数日前菅首相が唐突に消費税の値上げを口に出したが、それに口裏を合せるように民主党内外から異論・反論が噴出して後始末に追われている状況である。どうも選挙前に不利な発言をするとあまり得策ではないように思えるが、そこには菅首相独特の深謀なる作戦があるらしい。つまり、最大野党の自民党がすでに消費税10%へ値上げを打ち出しているので、敢えて戦争を仕掛け、自民党と同罪、或いは相討ちを仕掛けたということのようだ。ところが、その後反対の空気が強く参院選に影響すると思ったのか、不意に消費税値上げとセットで低所得層には還付を行うと遊説先で切り出した。それが、行く先々で首相がしゃべる還付の対象者がばらばらなのだ。年収200万円以下の家庭と言ったかと思ったら、別の都市では250万円、300万円、350万円、400万円と勝手に話している有様である。

 菅首相に伺いたい。あなたの消費税に関する持論を1度全部きちんとお話しなさいと。発言はしっかりした制度設計に基づいたものでないし、あまりにも単なる思いつきではないか。これでは、試算する方も大変である。還付の対象者のことを含めて首相の消費税に関する考えがよく分らない。首相周辺もよく分らないようだ。いつ何をしゃべるか分らないので、みんな右往左往して振り回されている。ついに昨日の朝日「天声人語」に、あまりにも首相は軽いと書かれていた。

 急に消費税が話題になり出したが、いずれにしろ参院選後には民主党も公に消費税議論を始めなければならないだろう。最近メディアでも日本以外の国々の消費税に該当する税について紹介するようになった。先進国の中では日本の現在の消費税5%というのは、格別に低い。中国は17%、韓国ですら10%で還付なんて優遇制度はない。ヨーロッパ諸国に至ってはほとんど20%を超えている。重税感はもちろんあるだろうが、国民に充分説明して納得を得られていると思うのは、例えばスウェーデンの25%の高税率である。子どもの教育費が大学生まで無料であり、医療費もほとんどかからないので、国民は納得し現状にほぼ満足している点である。

 それに比べてわが国では、求めることばかり多く、支払うことにはあまり前向きではない。菅首相の言い方は、低所得層には辛い逆進税の消費税を上げさせてくれれば、見返りに低所得層だけにお返ししましょうと言っている。だが、仮に年収400万円未満の世帯に軽減策を実施すると増税分がほとんどなくなると言われている。これでは話が元に戻ってしまうのではないか。こういうパフォーマンスを「大山鳴動鼠一匹出ず」というのか、「元の木阿弥」というのか、「時間の無駄」と言うのだろうか。

 菅さん、もう少ししっかり腹を据えて取り組め!

2010年7月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1145.2010年7月2日(金) 中国人旅行市場の活性化を期待する。

 海事会館で共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」の編集会議を行い、初めて出版社から担当者が出席された。些細なことであるが、共著を作り上げるのはつくづく難しいと「知の現場」で思い知らされたが、今日も打ち合わせの中で難しさをしみじみ感じた。1冊の書を書き上げるのにそれぞれ思惑があり、スタイル、目次、内容等々で中々考えが一致しない。一応年長者に譲って持論を取り下げたが、今後はもう共著は書けないなと思った。

 予定の原稿枚数はすでに書き上げたが、まだまだ内容的に見直して書き直す必要がある。この最中の昨日中国人の旅行制限が大きく緩和されることになり、今後大勢の中国人旅行者が日本を訪れるようになりそうだ。特に、個人旅行者に対してビザ発給条件が緩和されたので、訪日観光客が一気に増えそうである。詳しい事情は分らないが、中国人旅行者に対して日本の観光ビザを日本政府が以下のような条件をつけるというのが面白い。個人ビザは従来年収25万元(340万円)以上の富裕層を対象にしていたが、これを中間層の年収6万元(80万円)にまで拡大するという。これによって対象者は160万所帯から1600万所帯に拡がる。実は、今取り掛かっている共著では、外国人旅行、中国人市場についても頁を割いている。今や中国人なくして何事も出来ないという感じである。

 外国人、中国人が日本を訪れて日本をよく知ってもらうことは大いに結構だと思う。その証拠に日本を訪れた中国人の日本に対する印象はかなり良いようだ。これまで中国の人たちはあまり日本の実情を知らずに、一方的な中国政府の意図的な情報や悪意を含んだ噂によって真実とは異なった実態を知らされていた傾向があった。あまり中国人の日本訪問がない時代には中国政府の反日宣伝で、簡単に反日行動に出る民衆が多くいた。彼らが1度訪れた日本を美しいとか綺麗だとか、日本人を親切だとか、優しいという言葉で判断するのは、本当に日本でそう感じたからだろう。その意味では、中国人にどんどん日本に来てもらって日本に対する認識を高めてもらいたいと思う。これからはもう少し中国国内における公平な日本観を中国人旅行市場の活性化によって高めてもらいたいと思う。

2010年7月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1144.2010年7月1日(木) 日銀短観の景況感というのがよく分らない。

 南アフリカから日本サッカーチームが今日夕方帰ってきた。好成績を挙げたので、歓呼の声に迎えられて全員ニコニコ顔である。空港における記者会見も明るいもので、4年後に向けた決意も述べられた。その中で岡田監督は引き続き監督を続けることについては否定的な応答だった。ただ、それはそれとして、昨日のインターネットを見ていると、チリー人が次期監督候補者として挙がり、サッカー協会原技術委員長もすっかり気に入っているようなコメントを述べていた。だが、まだ正式に岡田監督が辞めると決まったわけでもないのに、どうしてこう先走るのだろう。サッカー協会も、技術委員長も、少し思慮と良識に欠けているのではないか。

 こんな発言を聞いては岡田監督だって心中穏やかではあるまい。岡田監督はまだ頭の中も整理されていないのではないか。辞めるかどうかは分らないが、まだ辞めると決めてもいない最中に冷水を浴びせられるように後任監督の名前が話題になるのは決して愉快なことではあるまい。

 今後監督問題はどんな話になるのか分らないが、サッカー協会の幹部の間でもう少し思いやりのある対応が出来なかったものだろうか。それが奮戦した監督に対するエチケットではないだろうか。せっかく日本中に勇気と活力を与える活躍をしたサッカーチームの監督に、感謝の気持ちを表すのではなく、邪魔者扱いをするようでは今後日本人で監督の引き受け手はいなくなるのではないかと心配である。

 今日も昨日に引き続き日経平均株価が大きく下がった。前日に比べて191円も下がり、日経平均は9,191円となり、9,000円割れも目前となった。更に今日国税庁が発表した路線価は、対前年6%の下落率で2年連続して下落している。その中で東京は対前年11.3%で全国トップの下げ幅である。大都市圏が軒並み悪化している。

 その一方で、今日日銀が発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)では、景況感は5四半期連続で改善しプラス1となった。プラスに転じたのは、リーマン・ショック前の2008年6月以来2年ぶりだという。これがよく分らない。これだけ見れば、景気回復を辿っていることになるが、株価は毎日下がり続けている。このアンバランスをどう判断したら良いのだろうか。

2010年7月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1143.2010年6月30日(水) 日本サッカー、惜しくも南アに散る。

 ワールドカップ予選リーグを勝ちあがり、決勝トーナメント1回戦に出場した日本代表チームは昨晩南米のパラグアイと対戦し、0-0のまま延長線でもケリがつかず、PK戦の末一人がゴールを外し惜しくも敗れた。全般的には押されていたようだったが、南米の強豪に対して堂々と勝負して惜敗したのは惜しんでもあまりある。勝負は時の運であるが、戦前は予選リーグ3連敗だと酷評され罵声の嵐の中で、よくぞここまで立ち直り勝ち残ってくれたと思う。岡田監督の采配とリーダーシップ、そしてリザーブの選手たちもくさることなく、レギュラー選手を支えた絆の強いチームワークが、結局チームとしてのまとまりを堅持することになり、一丸となって戦えた成果ではなかったのではないか。

 一度は「辞めろ!」とまで非難され悪評サクサクだった岡田監督が、今ではヒーローまがいの持て囃されかたである。口の悪い高校の先輩・石原慎太郎都知事もはっきり言っているように、まさに「勝てば官軍」である。それにしても日本のサッカーもレベルが高くなったものだとつくづく思う。今回の善戦をきっかけにして、月刊誌「選択」6月号で指摘されたように、日本サッカー協会の内紛もどきの主導権争いを即刻止めるべきである。そうでないと次はないと協会トップたちは肝に銘じるべきである。

 世界中がサッカーに夢中になっている間も景気の先行きに明るさが見えないせいか、先週から株価の下落が止まらない。先週1万円台を割った日経平均株価が、今日今年の最安値を示した。対前日188安の日経平均は9,382円にまで落ちた。ヨーロッパ全体の景気が不安定なこととアメリカの景気回復もまだ先のこととして投資家に見放されたようだ。 

 さて、夜のNHKニュースで「楽天」「ユニクロ」「日産」の社内事情について紹介していたが、いずれも社内の公用語に英語を取り入れる点に焦点を当てていた。特に、楽天の場合は2012年末までに全社員が英語をマスターして、会議はもちろん社内のメール、会話もすべて英語で行うという。すでに社内食堂のメニューは英語で表示されている。いくら海外との取引が多く、外国人社員が増えたとは言え、ここまでやるかと些か首を傾げたくなる。英語を習い、社内で英語を使うことは大いに結構である。しかし、英語をまったく使わない部署もあるはずである。それを英語オールマイティのような、社内規範は如何かと思う。日本語なら意思の疎通がスムーズな部署で、敢えて不慣れな英語を使うことによって、それが会社全体の営業活動にとって全面的にプラスになるだろうかという点に疑問がある。むしろ、日本語の力が衰え、日本語による表現力が落ちることも考えなければならない。

 もう走り出したようだが、他の企業などでも今後同じような問題を抱える可能性があるが、一歩引いて考えて、果たしてアイディアが会社にとって、プラスとなるか、マイナスの恐れはないか、充分精査して欲しいと思う。

2010年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1142.2010年6月29日(火) 共著「知の現場」電子書籍化なるか。

 知研から連絡があった。昨年暮れに共著として上梓した「知の現場」が電子書籍化されるという。東洋経済新報社からも積極的なアドバイスがあったようで、取材した21人の方々から電子書籍化OKの返事をもらう必要があるとのことである。電子化については、今大きな話題となっているが、出版業界、ライターともども日本ペンクラブでも疑問を呈している最中である。

 本書は幸いヒットして仙台地区や福岡地区でもビジネス文書部門でベストテン入りした。これを契機に電子書籍化されて更に販売部数が伸びれば嬉しいことである。

 秋田事務局長が21名の方々から了解を取り付けるべく連絡をとることになるが、反対される方はおられないのではないかと思う。私が取材記を書いた4名の方の中でも、文句を言いそうな人はこう言っては失礼だが、北康利氏ではないかと思っている。取材中の印象と取材を終えてすべて話がついて、印刷直前になって突然理不尽なイチャモンをつけてきた経緯からすると忌印である。まあ結果的にどうなるか分らないが、電子書籍化は「知の現場」が評価されているひとつの証左ではないかと共著者のひとりとして大変嬉しく思っている。

 さて、今日政府は2014年度以降の導入を目標に基本原則として年金制度を一元化することを決めた。「全国民が1つの制度に加入」「最低限の年金額の保障がある」ということを基本としている。これまで何度も議論が出ていた。果たして与野党の間で真剣にこの難問に取り組んでいくことが出来るだろうか。現状は厚生年金や国民年金、更には公務員の共済年金等職種ごとに制度が異なる。特に公務員の年金が恵まれていることは、周知の事実である。少しでも職種間の公平感を新制度に取り入れて欲しいと願っている。

2010年6月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1141.2010年6月28日(月) 大相撲の前代未聞のピンチ

 日本相撲協会は来月予定されていた名古屋場所を開催することを決定した。昨日特別調査委員会から突きつけられていた勧告文を受諾することにより、開催することを容認された。まあ相撲協会にとってはグーの根も出ない情けない対応である。

 先月大関琴光喜が野球賭博を行っていた疑いが週刊誌上に暴露されてから、この1ヶ月以上の間相撲協会内部は武蔵川理事長以下関係者が上を下への大騒ぎである。

 今日の臨時理事会で勧告文を受け入れたその内容とは、協会にとっても力士らにとっても極めて厳しいものである。大嶽親方(元貴闘力)と琴光喜が懲戒解雇以上、時津風親方が降格以上の処分で、他に現役力士13名に来場所休場、親方11名にも休場勧告をすることになった。

 今日メディアでは各局ともかなりの時間を使ってこのニュースを取り上げ、日本中に深刻な話題を投げかけている。同時にいくつか相撲界の問題点が改めて話題になっている。相撲協会の組織が問題なのは今に始まったことではないが、1,000人の力士に対して50の部屋数は多すぎること、部屋が親方の個人資産で協会が関与出来ないこと、力士には時間がありあまっているが部屋内でしか過ごせないこと、賭博をやる雰囲気と賭博好きな力士が多すぎること等々が炙り出された。

 理事長も自分の部屋の力士に疑いが出たので謹慎ということになった。謹慎沙汰が出たすべての理事、親方、力士は名古屋へは行かず、ひたすら東京で反省するようだ。もう初日まで時間もない。ドタバタで開催して、どれだけファンが観戦するのか心配であるが、今度こそ相撲協会も骨身に沁みただろうから、本気になって出直して欲しいものである。

2010年6月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1140.2010年6月27日(日) 上野・浅草オーケストラ定期演奏会

 飯田ゼミの赤松さんが関わるアマチュアオーケストラ「上野浅草フィルハ-モニー」定期演奏会が浅草公会堂で開かれた。妻は神奈川県合唱際に参加のため、一緒に行くことは出来なかった。いつも通りゼミ仲間が集まったが、公演前に会場をぐるりと取り巻いていて今までにないほどの長い行列だった。

 曲目はグリンカ作曲の歌劇「レスランとリュドラ」序曲、シベリウス作曲「ヴァイオリン協奏曲ニ短調作品47」、ブラームス作曲「交響曲第2番ニ長調作品73」だったが、今まで聞いたことのない曲だったので、正直に言ってやや分りにくかった。シベリウスの曲では、ヴァイオリニスト林原澄音さんが中々力強い演奏をされた。しかし、あまりクラシックに造詣が深くない私には、知らない曲ばかりでいささか退屈気味だった。アンコールで演奏してくれた「ハンガリー狂詩曲」でやっと旧知にめぐり合えたという心境になった

 いつも通り演奏会後奥さん方を含めて「神谷バー」で3時間に亘る会食を楽しんだ。いつもながらゼミでともに学んだ仲間と卒業後半世紀近くなっても、思う存分言いたいことを言いあえるのは楽しいし、恵まれていると思っている。それにしても赤松さんのチェロを学ぶ前向きな姿勢には頭が下がる。オーケストラ団員の中で最年長だという。来年6月は50回目を記念して、上野の東京文化会館大ホールで開催されるという。益々の発展を祈念するばかりである。

 さて、昨日からカナダ・トロントで開かれているG8サミットでは、日本が主張していた韓国哨戒艦の沈没につながった攻撃を非難する首脳宣言を採択して閉幕した。菅首相も韓国の李明博大統領に顔が立ったのではないかと思う。この他に政治的にはイランの核濃縮活動の継続に対して懸念を表明した。

 この後開かれるG20でどういう議論が交わされるのか注目したい。

2010年6月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

1139.2010年6月26日(土) 経済危機のギリシャが島を売り出した。

 一昨日公示された参院選だが、今朝の朝日と日経両紙一面の記事の当選予想数では、両紙の予想がまるで違う。これから選挙戦が進むに従い予想もずっと現実に近づいたものになるだろうが、序盤戦とは言え、同じような取材をしていてこの当選予想数の隔たりは、どうしてなのだろうか。

 朝日の「民主 過半数微妙」に対して、日経は「民主『改選54』上回る勢い」とある。朝日が民主党の党首交代による明るい材料と、普天間移設及び消費税増税のマイナス材料による影響を図りかねているという印象である。一方の日経は、経済紙らしく菅首相がはっきり消費税問題を持ち出したことを評価する国民の声を察知した分析ではないかと理解するが、どんなものだろうか。

 ところで菅首相は昨日G8サミットへ出席するために、目立ちたがり屋の伸子夫人を同伴してトロントへ出かけた。今年のサミットの議題はもっぱら経済・財政問題である。ギリシャの財政危機のもたらす各国の思惑がどんな形で発揮され、まとまるのだろうか。菅首相は、この後に控えているG20で会う韓国の李明博大統領との会談を控えて、お土産として北朝鮮の韓国哨戒艦沈没事件に対する制裁をG8文書に盛り込むことを要求している。

 韓国も北朝鮮への圧力のひとつとして、拉致事件に絡んで、元死刑囚キム・ヒョンヒを日本へ行かせ、拉致事件遺族会と会わせて北の嫌がる、拉致被害者解放運動を加速させようと考えている。北への圧力に関しては、中ロが反対しているのでどういう結果になるか分らないが注視したい。

 今日のニュースで驚いたのは、財政危機による信用不安に直面しているギリシャが財政健全化のため、国内にある6,000の島のうち、一部の島の売却を始めたというイギリス・ガーディアン紙の記事である。一度訪れたことのあるミコノス島やロードス島の一部も対象だそうで、ここまでくると住民の国籍はどうなるのか。失政を犯すと結局国民にそのツケが回ってくるということだろう。

2010年6月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com