1145.2010年7月2日(金) 中国人旅行市場の活性化を期待する。

 海事会館で共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」の編集会議を行い、初めて出版社から担当者が出席された。些細なことであるが、共著を作り上げるのはつくづく難しいと「知の現場」で思い知らされたが、今日も打ち合わせの中で難しさをしみじみ感じた。1冊の書を書き上げるのにそれぞれ思惑があり、スタイル、目次、内容等々で中々考えが一致しない。一応年長者に譲って持論を取り下げたが、今後はもう共著は書けないなと思った。

 予定の原稿枚数はすでに書き上げたが、まだまだ内容的に見直して書き直す必要がある。この最中の昨日中国人の旅行制限が大きく緩和されることになり、今後大勢の中国人旅行者が日本を訪れるようになりそうだ。特に、個人旅行者に対してビザ発給条件が緩和されたので、訪日観光客が一気に増えそうである。詳しい事情は分らないが、中国人旅行者に対して日本の観光ビザを日本政府が以下のような条件をつけるというのが面白い。個人ビザは従来年収25万元(340万円)以上の富裕層を対象にしていたが、これを中間層の年収6万元(80万円)にまで拡大するという。これによって対象者は160万所帯から1600万所帯に拡がる。実は、今取り掛かっている共著では、外国人旅行、中国人市場についても頁を割いている。今や中国人なくして何事も出来ないという感じである。

 外国人、中国人が日本を訪れて日本をよく知ってもらうことは大いに結構だと思う。その証拠に日本を訪れた中国人の日本に対する印象はかなり良いようだ。これまで中国の人たちはあまり日本の実情を知らずに、一方的な中国政府の意図的な情報や悪意を含んだ噂によって真実とは異なった実態を知らされていた傾向があった。あまり中国人の日本訪問がない時代には中国政府の反日宣伝で、簡単に反日行動に出る民衆が多くいた。彼らが1度訪れた日本を美しいとか綺麗だとか、日本人を親切だとか、優しいという言葉で判断するのは、本当に日本でそう感じたからだろう。その意味では、中国人にどんどん日本に来てもらって日本に対する認識を高めてもらいたいと思う。これからはもう少し中国国内における公平な日本観を中国人旅行市場の活性化によって高めてもらいたいと思う。

2010年7月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com