日本相撲協会は来月予定されていた名古屋場所を開催することを決定した。昨日特別調査委員会から突きつけられていた勧告文を受諾することにより、開催することを容認された。まあ相撲協会にとってはグーの根も出ない情けない対応である。
先月大関琴光喜が野球賭博を行っていた疑いが週刊誌上に暴露されてから、この1ヶ月以上の間相撲協会内部は武蔵川理事長以下関係者が上を下への大騒ぎである。
今日の臨時理事会で勧告文を受け入れたその内容とは、協会にとっても力士らにとっても極めて厳しいものである。大嶽親方(元貴闘力)と琴光喜が懲戒解雇以上、時津風親方が降格以上の処分で、他に現役力士13名に来場所休場、親方11名にも休場勧告をすることになった。
今日メディアでは各局ともかなりの時間を使ってこのニュースを取り上げ、日本中に深刻な話題を投げかけている。同時にいくつか相撲界の問題点が改めて話題になっている。相撲協会の組織が問題なのは今に始まったことではないが、1,000人の力士に対して50の部屋数は多すぎること、部屋が親方の個人資産で協会が関与出来ないこと、力士には時間がありあまっているが部屋内でしか過ごせないこと、賭博をやる雰囲気と賭博好きな力士が多すぎること等々が炙り出された。
理事長も自分の部屋の力士に疑いが出たので謹慎ということになった。謹慎沙汰が出たすべての理事、親方、力士は名古屋へは行かず、ひたすら東京で反省するようだ。もう初日まで時間もない。ドタバタで開催して、どれだけファンが観戦するのか心配であるが、今度こそ相撲協会も骨身に沁みただろうから、本気になって出直して欲しいものである。