6397.2024年11月17日(日) 国民抑圧を続ける中国共産党国家

 最近中国で唐突に通行人が襲われる死亡事故が頻発している。これは日本人にとっても他人事ではなく、今年6月に蘇州市内でスクールバスが男に襲われ、日本人母子がケガをしたが、この時彼らを庇った中国人女性が殺害された。そして9月には、深圳市内の日本人学校へ通学途上の日本人男子児童が男に刺されて死亡した。相次ぐ殺傷事件に、中国各地の日本総領事館では外出の際の注意を呼び掛けている現状である。

 今月11日には、広東州珠海市内で市民らの中に車が突っ込み、大惨事を引き起こした。35人が死亡し、43人が負傷した。車を運転していた62歳の男は、その直後に自殺を図り意識不明であるが、原因は離婚後の財産分与に不満を募らせたからであると憶測されている。

 続いて、昨夜江蘇省の専門学校で21歳の男が学生らをナイフで次々に切りつけ、8人が死亡し、17人がケガをした。男はこの学校の卒業試験に不合格となったうえ、実習生として働いていた工場の報酬に不満を持っていたと言われている。

 これらの事件の背景には、中国経済の悪化による社会不安があるとされ、市民に対する無差別な殺傷事件に、習近平国家主席も取り締まりに全力を挙げるよう指示した。ただ、あまりにも見ず知らずの他人を死に巻き込むような理不尽で不名誉な事件の連続的な発生には、治安当局も頭を痛めているようだ。珠海や江蘇省の事件の跡地には、多くの花束が捧げられていたが、治安当局はこれら献花をすべて強制的に撤去する始末で、事件が不安を高めることを警戒して何事もなかったかのような現場にしている。市民の間では、同情の声が絶えない。ソーシャル・メディアなどからは事件から時間が経過しても一向に事件の詳細に関する発表がないと批判的なコメントが伝えられている。

 中国政府としては、突発的に市民の間に暴発した悲惨な事件であるが、その背景に経済の悪化があるとの不安を煽る情報が伝染することは、共産党党独裁習近平政権にとって、望ましいことではない。また国民の不満が政府に向けられることを避けたいとの狙いで、悪いイメージが拡散するのを抑えつけようとしているようだ。不動産市場が不況のせいで、経済が全般的に下り坂であるが、中国経済は今では世界でも1、2を争う経済大国にのし上った。政府の匙加減次第で今頓挫していてもこれからも発展を続けるだろう。しかし、自由と民主化の面で国民を抑圧している現中国政府の言動から考えると、現状がいつまでも続けられるとは到底思えない。もう少し他国の行き方を見習い国家権力が出過ぎないよう対応した方が良いのではないかと思う。

 偶々今日の朝日朝刊の訃報欄で、元中国大使阿南友亮氏の死を知った。終戦前夜に割腹自決した阿南惟幾陸将の子息である。阿南氏の友人を通して氏がサントリー学芸賞を授与された著書「中国はなぜ軍拡を続けるのか」をいただき、中国共産党の1党独裁政権の政府と軍との関係にメスを入れた分析に感銘を受けたものである。ご冥福を祈っている。

2024年11月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6396.2024年11月16日(土) 皇族最年長の三笠宮百合子妃薨去される。

 昨日朝三笠宮百合子妃が、101歳で天寿を全うされた。皇室関係では天皇家の姻戚の方々のニュースはあまり報道されないが、百合子妃の薨去は大きく伝えられた。明治以降の皇族では最高齢だった反面、お気の毒にも3男2女のうち、寛仁さま、桂宮さま、高円宮さまの3人の子息に先立たれた。訃報によって初めて知った事実であるが、三笠宮と18歳でご結婚され、結婚式の晩餐会が開かれたのは、太平洋戦争開戦日の前日12月7日で、昭和天皇からは止めた方がよいと伝えられた。だが、逆に中止すれば開戦を察知されると考えられ、予定通り開催されたことである。戦時中はお住まいの官邸が空襲で全焼して防空壕で生活されたこともあったという。天皇にとっては大叔母に当たられる方である。一般の葬儀に当たる「斂葬の儀」は、今月26日に皇后を除く皇族専用の墓地、豊島岡墓地で執り行われる。

 今改めて百合子妃が、101歳のご高齢でお亡くなりになった事実を知り、これまでにもいくつかの名誉職の立場に置かれたことを思うと、皇族の方々のご多忙とご心労に同情の念を覚える。その点では、上皇が5年前に自ら天皇を譲位されて皇太子に天皇の位を譲られたのは、納得できる。ご高齢になると健康面で周囲が気を遣わなければならない。その上皇も今年末には卒寿をお迎えになる。どうぞご健康に留意されご健勝であることを願って止まない。

 さて、皇室のご不幸に続いて本ブログの話題に取り上げるのは、少々不謹慎な感があると承知のうえで、以下についてコメントしてみた。

 去る13日のブログ上で批判した作家であり、極右の百田尚樹・日本保守党代表の言動について、今朝の朝日社説に取り上げられ、「百田氏の暴言 公党の党首たりえない」と題して厳しく非難している。特に社説で糾弾しているのは、衆院選前の「女性は18歳から大学に行かさない」、「25歳を超えて独身の場合は、生涯結婚出来ない法律にする」、「30過ぎたら子宮を摘出する」など乱暴な発言の他に、過去にも自民党の会合で「沖縄の2つの新聞社は潰さないといけない」とか、7月東京都知事選の応援演説でも、対立候補を「人間のくず」呼ばわりしたり、その理不尽な発言を批判されている。今回の衆議院選で日本保守党が獲得した比例票合計が約115万票となり、得票率2%以上となったことにより公職選挙法上の国政政党要件を満たした。この結果国政政党として今年度の政党交付金約2千8百万円を支給される見通しである。

 しかし、日本保守党候補者に投票した選挙民も、結果的に2%の得票率を上回ったからとて日本保守党に税金の政党交付金を提供することには、必ずしも納得していないのではないかと思う。百田氏の言質が支離滅裂なのは、放言の前段として必ず逃げ道のような条件をつけ、批判が出れば簡単に謝罪するという真剣味のなさである。こんな非常識な発言を繰り返すようでは、国民の税金を政党交付金として提供する必要はないと思う。

 最近では、妻子がいながら不倫スキャンダルを冒し、生真面目に低所得層の手取りアップのためと称して「103万円の壁」と戦っている玉木国政政党代表のような人物もいる。政治家からまともな人物を探し出すのは難しい時代となったものである。

2024年11月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6395.2024年11月15日(金) 予測できる自然災害を何故防ごうとしないのか。

 このところ天候が安定しない。元旦にM7.5の能登半島地震があり、その後9月同半島一帯に豪雨が襲い、今年は自然災害大国日本を強く印象づける1年となってしまった。今も沖縄近海に4つもの台風22号~25号が発生し、日本へ襲来しそうな気配である。

 言うまでもなく、これは日本のみならず世界的な地球温暖化のせいであるが、特に今年は例年以上に世界各地で自然災害に襲われている。世界気象機関(WMO)によれば、今年9月までの平均気温は、産業革命前の推定平均気温と比べて上昇幅が1.54℃を超え、今年の平均気温は観測史上最も高くなると分析されている。気象庁は、100年後の日本の年平均気温は現在より更に2~3℃上昇し、北海道の一部では4℃も上昇すると予測している。

 気温の上昇は、世界各地で大雨、洪水、干ばつ、熱波、高潮、山火事などにより地球規模の異常な気象をもたらし、これまで砂漠地帯が多いイエメンですら、記録的な大雨が観測され、広範囲に亘る洪水が発生した。また、4月16日の1日だけでアラブ首長国連邦の一部では、年間平均降水量の約2倍の大雨を観測し、大規模な洪水が発生した。

 気温の上昇は、5月にインドのニューデリーで49.9℃を記録し、6月にはサウジアラビアの複数地域で50℃を超えた。熱波と干ばつは、森林火災の発生を促し、米テキサス州では、スペインのマヨルカ島の面積に匹敵する40万㌶を、カナダでは5月に季節外れの大規模な森林火災が発生した。今年アリゾナ州フェニックスでは今夏連続31日間43℃を超え、フロリダ州海岸では巨大なハリケーンが上陸した。それでもトランプ氏は、排出ガス規制にブレーキをかけるだろう。

 気温の上昇は、高い海水温度とラニーニャ現象により、ハリケーンが強まる可能性があり、北大西洋では海面水温の上昇によりアメリカ東部海岸には大規模なハリケーンが襲った。ヨーロッパでも異常気象による集中豪雨が続き、多くの河川が氾濫した。特にポーランド、オーストリア、チェコ、ルーマニアでは増水した川が溢れ、過去20年間で最悪の洪水となった。アジアでもインド、ミヤンマー、ベトナムなどで低気圧により大河が濁流となり、多くの人の生命が奪われた。インドでは40℃越えの日が続き、熱中症などで100人以上が亡くなった。ミヤンマーでも226人、ベトナムでは254人が亡くなった。

 これまで度々地球温暖化を抑制するための国際会議が開かれてきたが、残念ながら会議で取り決められた最低限の約束が守られていない。地球温暖化に最も貢献?している温室効果ガスの排出削減を進めなければいけないが、気候変動枠組条約会議(COP)で折角決めたルールをぶち壊すような行動が、大国の間で行われたことが大きな壁となっている。そのCOPパリ条約を離脱したアメリカは、一度復帰したが、再びトランプ氏が大統領に復帰すれば、またもやCOPからの離脱を宣言し、世界中が自然災害から逃れることが出来ないばかりか、今後も更に気温上昇自然災害が訪れるだろう。どうして人間は、予測できる天罰を退治もせず招こうとするのか、愚かさも止めようがないのだろうか。

2024年11月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6394.2024年11月14日(木) トランプ氏はアメリカを再び偉大な国に出来るか。

 今日も早朝から病院巡りだった。2つの大病院、慶應病院を経て国立東京医療センターを訪れ、慶應では心臓の不整脈治療のために毎日服用している血液サラサラの薬リクシアナを今までの30㎎から15㎎に変更し、キャプビリン錠も服用を中止することになった。また東京医療センターでは、いつも通り血液検査をしたが、HbA1cとCRPの数値が上がっていたので、少々がっかりしている。妻とともに2時過ぎに帰宅したが、中々気を遣うし疲れる。また、1週間後に慶應病院でホ-ルター心電図を撮ることになっている。その後も3度クリニック通いの予定があり、つくづく年齢を感じる。

 さて、首相指名を終えた特別国会も今日で閉会し、今月末には臨時国会が開かれるが、一応石破内閣としては、大臣、副大臣、政務官の人事を終え、与党が過半数を奪えなかった勢力図もあり、昨日衆議院では議院運営委員長を除く常任・特別委員長、審査会長を野党に提供する人事を決定した。中でも目についたのは野党から、予算委員長に立憲の安住淳・前国対委員長、法務委員長に西村智奈美・立憲代表代行、憲法審査会長に枝野幸男・最高顧問他が選ばれたのは、立憲にとっては大きな成果であり活躍が期待される。

 一方、石破首相は特別国会閉会と同時に今日から南米へ旅立った。リマ(ペルー)で開催されるAPEC首脳会議に出席し、その後ブラジルを訪れG20サミットに出席する予定である。各会議の合間に習近平・中国国家総主席、バイデン大統領、尹錫悦韓国大統領らとも個別に会談する予定である。帰路トランプ次期大統領との会談が決まれば、アメリカに立ち寄り初の会談を行いたい意向である。

 ただ、トランプ氏は次期アメリカ大統領に選出が決まってから、アメリカという大国をダシにして、「トランプ国」の建国にまい進しようとしているように思えて仕方がない。まるで民主主義の看板を投げ捨てたような言動が目立つ。「アメリカを再び偉大な国へ」と息巻いていたが、「自らを偉大な人間に」とでも言っているようだ。来る人事案を見る限りでは、むしろその逆である。政府要人をすべてトランプ色で固めようとしている。それもトランプ氏のために協力してくれた論功行賞によって人事を決めているような、とても民主的とは思えない人事である。その最たるものは、大統領選でトランプ陣営に200億円を供出したイーロン・マスク氏の貢献度である。政府組織ではなく、外部組織「政府効率化省」のトップに据えるようだ。今注目を浴びているのは、一時疎遠だったが、関係を修復して今ではトランプ路線に沿い、対中国強硬派のマルコ・ルビオ氏を国務長官に起用する考えのようだ。その他、保守メディア・FOXニュースの司会者ピート・ヘグセス氏を国防長官に考えている。果たしてウェスト・ポイント卒の現役陸軍幹部らが素直に納得し、従うだろうか。その他にもトランプ氏と緊密な関係を築いている人物が、トランプ政権で、世界が嫌う施策を考え実行する可能性がある。どうも民主主義とは、まったく相容れない対応をするようで、こんな理不尽な行為がアメリカ社会で許されるのだろうかという心配の方が強い。

 それにしてもアメリカは民主国家の原点であると得意げに語るアメリカ人が、どうしてトランプ氏のような欠点だらけでアメリカを危ない国に追い込みかねない人物に、国の将来を任せるような選択をしたのか、まったく理解出来ない。

2024年11月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6393.2024年11月13日(水) 喘ぐ高齢者の貧困と暮らし難さ 

 今朝の朝日新聞に高齢者の1人暮らしが増えたことが大きく取り上げられている。近年高齢者には1人暮らしが増え、それは年々増加の傾向にある。同時に、少子高齢化の傾向から1人暮らしの高齢者数とともに、全人口に占める高齢者の割合も高まる一方である。昨日のブログにも書いたように、こういう社会的背景から不埒な日本保守党百田尚樹代表が発言したように子供を産まない女性は女性として認めないような、反社会的な発言が生まれて来る。

 確かに新生児が少なくなったことは、将来に亘って国の力を削ぐことに繋がる可能性が高い。昨年は新生児が遂に80万人を割って70万人台にまで減ってしまった。今年前半期の傾向から予測すると来年は70万人を割る可能性がある。わが日本は、世界でも長寿国のひとつに数えられている。それに対して新生児の数が減少の一方を辿るなら、将来的には国家としては高齢者大国、皮肉っぽく言えば、「老人大国」、年寄りばかりが徘徊する国となってしまう。

 因みに私が生まれた1938年の新生児数は、192万人もいた。終戦直後の1947~49年の第1次ベビーブーム期のピークとなった49年には、270万人もの新生児の誕生があった。今日の約4倍である。そしてその新生児が親となって訪れた第2次ベビーブーム期の73年には、209万人の子が生まれた。高齢者が増え、それを補う新生児が少なくなっては、少子高齢化国家となり、高齢者福祉と医療のための経費が増える一方で、それを賄う若者の数が減って、国家の財政能力も厳しくなるばかりである。その典型で2023年の推計によれば、日本は長寿国であり、これは歓迎すべきことであるが、逆に出生率は世界でもアフリカ勢が上位を独占する中で、日本は227か国の中で215位の低位にいる。

 日本人女性の一生の間に出産する子どもの数を指した出生率は、22年には1.26人だったが、翌23年には過去最低の1.20人にまで下がっている。ところがお隣の韓国では、もっと深刻のようで、23年は0.72人まで落ち込み、その一方で高齢化も進み、26年には超高齢社会になろうとしている。韓国の高齢化のケースは、日本以上に大きな問題を抱えている。それは、高齢者の貧困が社会問題化していることである。社会保障制度の整備が遅れ、年金を充分受け取れない高齢者が多いからだそうである。

 日本、韓国がともに世界の中で高齢化社会においてトップ争いを演じている状況にあるが、高齢化とともに貧困化が進むと、他人のことを構ってはいられなくなるのか、個人本意になり、日韓ともに好ましくない現象が見られるようになる。そのひとつの例として、電車内で座席の譲り合いの気持ちが薄らぐことである。とても他人に席を譲る気持ちなんてないせいか、もっぱらスマホに熱中するようだ。日本でもよく見られる光景である。欧米の電車内ではよく高齢者や身体不自由者に対して、素早く座席を譲る人が多く見られるが、近年日本ではあまり見られなくなった。韓国の地下鉄内の1シーンを新聞は紹介している。若者に座席を譲らないことを話したら、「誰も譲りませんよ。だってキリがないし・・・」と素っ気なく言われたという。社会の崩壊現象か、思いやりの欠如か、スマホが発達する反面で世の中は次第に暮らし難くなっている。

2024年11月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6392.2024年11月12日(火) 政治家のトップにはアホンダラが多い。

 昨日特別国会で自民党の石破茂総裁が、総理大臣に決まり、これから石破内閣は本腰を入れて国内政治に集中してくれるものと期待半分、不安半分の気持ちである。一方、アメリカでも大統領選が終わり、次期大統領に再びトランプ前大統領が返り咲くことになった。しかし、我欲が強烈で周囲を煙に巻くことばかりやっているトランプ氏が大統領に復活したことにより、アメリカは一層自国第一主義を貫き、世界中に不安と疑念の気持ちを抱かせるのではないかと懸念される。選挙資金として200憶円近い資金を提供してくれたイーロン・マスク氏を政府の要人として起用するのではないかとも疑問視されている。トランプ氏はバイデン政権が各国の経済支援に比較的協力的だったアメリカの外交政策を、変更しようと考えているようだ。ウクライナへの支援を減らすことや、台湾の有事に備えて台湾の防衛にかなり力を入れていたが、意外にも米軍の台中政策の一環として台湾を守っているのに、台湾側から何の資金の提供もないと不満の声が漏れ伝わって来る。日本に対しても、アメリカからの武器を購入する防衛費の増額を迫るようだし、すべて自国の利のために声を上げているのだ。

 世界的にも益々厳しくなる地球温暖化に歯止めをかけるべく温室効果ガスの削減に取り組むため2015年に結ばれたパリ協定(COP21)から、トランプ・アメリカが一方的に離脱をした。その後バイデン大統領になって再び協定に復帰したが、早くも来年以降トランプ大統領になれば、またもや離脱しかねないと懸念されている。アメリカは二酸化炭素ガス放出量では、中国に次いで第2位であるが、一向に減らす方向に顔を向けていない。その結果、今年のアメリカ国内の森林火災の発生は飛びぬけて増えたし、異常に大規模なハリケーンが襲来した。これも地球温暖化の影響によるものである。トランプ氏は現在アゼルバイジャンで開催中のCOP29のタイミングに非常識にも「石油ガスを掘って、掘って、掘りまくれ!」と不埒なシュプレヒコールを上げている有様である。

 そのトランプ氏が大統領に選出される前に、石破首相は日本に不利な米軍沖縄基地の日米地位協定の改定を考え、更にアメリカ国内に沖縄米軍基地と同じように、自衛隊基地の設置を申し入れるようなことを語っていたが、トランプ氏が相手ではとても難しいだろう。沖縄など各地の米軍基地には、日本のアメリカに対する思いやり予算を充当させて年間超1兆円の資金を供出している。これらは、トランプ氏が大統領に就任したら、更に増額され、いかに石破首相がねばって交渉しても日本の希望を受け入れようとはしないだろう。日米関係は難しい局面に立たされることになる。

 日本の政治も裏金疑惑により総選挙で与党が議席を大きく減らし、立憲民主党と国民民主党が伸ばした。これまで選挙の度ごとに議席を増やしていた日本維新の会は議席数を減らし、馬場共同代表は責任を取らされ、代表選には立候補しないことになった。与党の公明党は、代表就任間もない石井啓一前代表が落選する事態となって、各党にとっても大なり小なり荒波が押し寄せている中で、新たに創立され初めて総選挙に臨んだ日本保守党が、比例代表票の2%を獲得し、小選挙区1名、比例代表区で2名の計3名の当選者を生んだ。

 しかしながら、この日本保守党という党は、何が目標で創立されたのかとんと分からない。作家であり、極右の百田尚樹代表の言動が非常識にも本音を曝け出している。代表自身のYou Tubeの国民を舐めたような過激な発言が物議を醸している。曰く「女性は18歳から大学に行かさない」、「25歳を超えて独身の場合は、生涯結婚出来ない法律にする」、「30過ぎたら子宮を摘出する」など、常識を疑うようなメチャメチャな発言が多い。こんな出まかせ放言を繰り返す人物が国政政党の代表に収まっているのも異常ではないか。世の中は国内外とも支離滅裂な危険状態に近づいている。

2024年11月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6391.2024年11月11日(月) 第2次石破内閣綱渡りスタート

 今日衆議院特別国会が召集され、総理大臣指名選挙があり、第1党の自民党石破総裁が1位、第2党の立憲民主党野田代表が2位となったが、1回目の投票でいずれも過半数に達せず、決選投票の結果石破総裁が過半数を制して、第103代総理大臣に選出された。これを受けて石破首相は直ちに第2次石破内閣の組閣に入り、第2次石破内閣がスタートした。

 今日は馬鹿げたことに国会開会前に党代表の女性スキャンダルが発覚した。総選挙で躍進して得意満面の玉木雄一郎・国民民主党代表に突然不倫騒動が明らかになった。玉木代表は事実を認め、急遽開かれた国民民主党議員総会で事情を説明し謝罪したが、党としてはこのまま代表を続けることを容認した。それにしても総選挙、特別国会と多忙な時期に、党の代表の行動としてはあまりにも不謹慎で浮ついていると言われても弁解の余地がない。党として議席数を大幅に伸ばし、国会でもかなり主導権が取れるとやや浮かれていた面もあったと思う。しかし、国民としては随分軽薄な行動だと呆れんばかりである。

 これから国会が動き出すが、すでに首相と野党代表との間で会談が持たれ、スキャンダルのご当人・玉木国民民主党代表は、選挙の公約に掲げていた「手取りを増やす政策」として「年収の壁」の撤廃を求めて自民党に申し入れをしている。現行の税制では年間所得が103万円を超えると所得税がかかり、さらに扶養家族から外れることにより世帯での税負担が増えることになる。そのため、年末が近づくと、夫の扶養家族に入っているパートの主婦やアルバイトの大学生が、この103万円の壁を超えないよう、労働時間に制限をかけてしまう。これによりコンビニや商店などではバイトが減り人手が足りなくなる。国民民主党はこの103万円の壁を撤廃し、178万円まで引き上げるよう自民党と交渉を始めた。今後の進捗が注目される。

 さて、数日前にいつも通りGoogleからブログ・アクセス10月分のコンテンツの連絡があった。過去のアクセス数累計の順位は、1位と2位はずっと変わらない。特に10月分も1位は累計1位と全く同じである。それは、2022年8月16日「つまらない新聞連載小説」として朝日朝刊の過去の連載物をつまらない作品と書いたものである。そして作家山崎豊子を盗作作家として非難した10年以上も前のブログが2位に入っている。題して「評価分かれる盗作作家・山崎豊子さん」(13年9月30日付)である。

 先月で連載の終わった湊かなえ作「G線上のアリア」も、その前々回の多和田葉子作「白鶴亮翅」もともに興味が湧かずに途中で読むのを止めてしまったほどである。幸い今月から連載が始まった門井慶喜作「夫を亡くして」が、自殺した詩人北村透谷の妻ミナを主人公に取り上げて出だしは面白そうな内容で、今後に期待している。ざっとコンテンツを見ていると、新聞小説、作家についてかなり関心を抱いている人が多いなという印象が強い。また、10月に3位にランクインした「日本人の識字率の実態は意外に低い」(24年3月28日)のような、思ってもいなかった日本人の漢字を知らない統計にはびっくりして取り上げたものだが、それに関心を抱いてくれた人が多いことに、納得すると同時に気を引き締めさせられた。

2024年11月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6390.2024年11月10日(日) スポーツ大会の過剰開催は問題?

 昨日まで慶應病院でいろいろ処置を受けて、一応健康上問題がないということだが、それでもどうも体調があまり良くない。しばらくはこの状態に耐えていくより仕方がないと覚悟している。

 このところあまり天候が優れず、今日も夕方にちょっぴり降ったが、それ以外はあまり降らなかった。気温もかなり低めで寒い。

秋もスポーツシーズンたけなわである。東京六大学野球リーグ戦では早慶戦が行われて、慶應は昨日に続き早稲田を連破し、早稲田の優勝に待ったをかけた。早稲田としては、慶應に一つでも勝てば優勝だったが連敗し、明後日明治と優勝決定戦を行うことになった。一方、プロ野球は日本シリーズが終わり一息ついているが、今日から世界の野球強豪国の内12か国が覇権を争う「プレミア12」という国際大会が行われる。昨年3月に「ワールド・クラシック・ベースボール」(WBC)で日本チーム「侍ジャパン」が優勝したばかりだが、これから行われる「プレミア12」というこれも世界1を争う大会とされ混乱してよく分からない。結局主催者が別々で、わが大会こそが世界一を争うものであると権威のあるのはわが大会と主張しているような感じである。

 WBCとプレミア12は、いずれも4年に1度開催される。WBCはアメリカの大リーブ機構が主催している。世界各国が地域の予選を勝ち抜いた16チームが出場し、メジャーリーガーの参加者が多いのに比べて、プレミア12は世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催者で、予選はなしに世界ランク上位12か国が参加出来る。日本は世界ランク1位にいるので、当然参加資格がある。しかし、どうも紛らわしくワールド・シリーズや日本シリーズの終了により、野球シーズン終了の印象があり、どうもこのプレミア12は盛り上がりに欠ける。どの程度観客が来るのか分からないが、開催年が異なるにせよ、同じような世界大会を開催する意味はあるのだろうか、疑問を感じる。

 社会人野球の国内大会には、昔から都市対抗野球大会というのがあるが、今では一時の人気に比べてあまりメディアで派手に取り上げられず、人気も落ち目である。ところが、プロ野球界と同じように、ここにももうひとつ社会人野球日本選手権大会というのがある。社会人野球の王座を決める大会としては、歴史的に都市対抗野球大会の方に権威があるように思える。社会人野球は今年49回目に当たり、昨日決勝戦が行われ、トヨタ自動車が同じ業界のホンダを破り優勝を飾った。都市対抗は今夏第95回大会が行われた。どちらかと言えば、これは都市対抗野球大会の方が長い伝統もあり、応援合戦など多くのエピソードも生み、有名選手を輩出してきた。しかし、これだって2つも似たような大会をわざわざ開催する必要があるのだろうか。混乱を広げているような気がしてならない。

 敢えて同じような大会を増やしたことがマイナス面を生むこともある。例えば、その典型的な例として今日から九州場所が始まった大相撲がある。戦前は1年に2場所しか開催されなかった本場所が、今では6場所も開催され、興行主である日本相撲協会には多くの収入が入る。しかし、その反面6場所に出場する力士にとっては、ケガや疲労の回復が追い付かず、ケガのために相撲界から去らざるを得ないケースが散見されるようになった。加えて近年力士の体重が増えて重いケガが増え、回復が場所に間に合わず、無理をして出場する力士が多く、挙句に土俵を去る力士が増えた。

 ケガに悩みながらも再起を期しているお相撲さんに、元幕内力士の炎鵬がいる。5年前の取り組みで首を損傷し、現在も脊髄損傷と椎間板ヘルニアに悩み、昨年夏場所から7場所連続で休場し、十両から一気に序の口にまで転落しながらも幕内復帰を期して頑張っている。

 今から半世紀前の力士の体重は、平均126㎏だったが、現在最も重い重量の湘南之海関の192㎏をはじめ、今場所は平均が162㎏まで増えた。これでは相撲協会の財産であるお相撲さんを見殺しにするようなもので、各界から場所数を減らしたらどうかという提言がされるが、日本相撲協会としては、減収が怖くてどうしても前向きな行動に踏み出せない。

 今日から15日間九州場所が開催されたが、早くも1人横綱の照ノ富士関が連続休場することになった。今のままでは、いずれ大相撲界は大きな試練にぶつかることだろう。

2024年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6389.2024年11月9日(土) 「103万円の壁」の陰で、公務員の高給

 今日も「慶應病院参り」である。4日連続である。妻と朝9時前に病院へ着き消化器内科で一昨日の胃カメラと昨日の大腸のポリープ検査の結果について医師の説明を受けた。内視鏡で撮られた大腸の動画を観ながら説明してくれたところでは、ポリープは小さいので切除する必要はないということと、便が黒ずんで臓器の出血によって黒くなったのではないということだった。便は昨日から平常の茶色っぽいものになった。この検査の結果では格別深刻な問題ではなく、敢えて言えば現在服用中の血液さらさらのリクシアナ錠の服用についてだった。同錠30㎎を、同15mgに変更するかどうかを、循環器内科の医師と相談するようにとのアドバイスをいただいた。妻と顔を見合わせながら大事にならず良かったねと言い合ったところである。便も元通りに近くなったことでもあり、一応この件については若干の不安は残るが、一段落と受け止めたい。

 さて、今国会では自民、公明の両与党が総選挙で勢力を伸ばした国民民主党の要望である、実質賃金を上げるとの名目で、所得税がかかる年収の最低ライン年収「103万円」の壁の見直し協議を始めた。これは低所得者だけを対象にしたもので、貧しく収入が最低ライン以下の家庭では、アルバイトなどで生活費を補っている場合、少しでもこの壁を上げてもらえれば助かる。国民民主党にとっては、総選挙で党の主張だったので、何とかしてこれを実現させて点数を稼ごうという腹づもりのようである。各党にはそれぞれ他にも思惑があるようで、一山越えてもまた新たな壁があるのではないだろうか。

 そんな貧しい家庭とはあまり関連がない問題であるが、安定した職場の代表格として近年いつも挙げられるのは、公務員である。景気に左右されないことと収入が安定していることが、最も大きなメリットのようであるが、ではいただく給与は充分なものだろうか。かつては公務員は安月給の代名詞のように言われた時代もあった。しかし、今では安定、確実な給与に加えて職場自体に不況などの影響を受けない点が見直されたのか、近年は人気職種に選ばれるようになっている。

 民間企業の平均月額給与と東京都職員のそれを比較してみた。民間の一般企業の場合、2022年度の男子大企業では約39万円、中企業約33万円、小企業訳31万円である。これに比べて2024年度東京都職員の場合、男女の差はなく、一般行政職約45万8千円、警察職約52万円、高校教育職約45万円、小中学校教職員約44万円で、民間企業より大分恵まれていると言える。意外なのは、警察関係職員の給与が随分高額であるということである。初任給も当然高く、学卒者で196,200円である。これは61年前に私が初任給として、1万8千円、6月早々に1万9,600円にベースアップした当時と比較して、凡そ10倍に上がっている。都職員は、その他に退職金もかなり高額を受け取ることが出来る。因みに勤続20年で、19.7か月分、勤続35年で39.8か月分というから平均給与を掛け合わせてみれば、その金額がいかに多いかが分かる。かつては、こと給与に関しては「公低民高」と言われたが、今や「公高民低」と変わってしまったようだ。これが公務員人気を高めている最大の理由であろう。それにしても都庁職員の給与がこれほど高いとは寡聞にして知らなかった。

2024年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6388.2024年11月8日(金) ハリス氏の敗北宣言が、トランプ氏とは違う。

 トランプ前大統領が次期大統領に決まり、来年1月から再びホワイトハウスに詰める。大統領選の結果は、トランプ氏295に対してハリス氏は226の獲得票だったので、トランプ氏が確実に選挙人票を獲得した。ハリス氏も敗北を認めた。トランプ氏が勝利したことを受けて、ハリス氏はトランプ氏に電話で祝意を伝え円滑な政権移行を約束した。ハリス氏は「結果を受け入れるのが民主主義」と語った。この辺りの対応は、4年前敗北がはっきりした段階で、敗れたトランプ氏は投開票にイチャモンをつけ、開票に不正があったと騒ぎ立て、選挙のやり直しを求めて敗北を認めようとせず往生際の悪さを曝け出したが、これに比べてハリス氏は敗北を素直に認め、相手に祝意を贈った行為は、当然であるが、トランプ氏とハリス氏の人間性の差を感じる。今後こういう対応を取るなら、少しはアメリカ国内の露骨な「分断」の動きを抑えることが出来るのではないかと思う。

 トランプ氏当選の方を受けたロシアのプーチン大統領は、水面下で祝意を伝えたと報道されたが、これでロシアとしてはウクライナへの軍事支援削減が期待出来るし、トランプ氏は交渉可能な相手だとコメントを述べた。

 そのウクライナ戦線へ駆り出された北朝鮮からの派遣兵士たちの間で、恐れていた戦死者が初めて出し、今後も引き続きロシアは北朝鮮軍兵士を増派するだろうとウクライナはコメントした。

 一方、トランプ氏の当選を冀っていたイスラエルは、その実現に嬉しさを隠し切れないように、ネタニヤフ首相は、「ホワイトハウスへの歴史的復帰は、アメリカの新たな始まりであり、イスラエルとアメリカの同盟を力強く再確認するものだ」とコメントした。

 各国は思惑を込めて見解を述べているが、保守化の傾向を強まりつつあるアメリカ国内の声を受けたトランプ政権との外交関係は、中々一筋縄ではいかないようだ。

 さて、今日も慶応病院で大腸の内視鏡検査を受けた。当初は大腸にポリープがあるので、それを切除するということだったが、今日担当してくれた医師は内視鏡検査の結果、きれいな大腸だということで詳しくは明日説明するということだった。昨晩から食事も摂らず、昨晩と今朝にかけて2リットルもの溶解液薬を苦痛の内に4時間近くかけて服用したが、何となく虚ろな感がした。帰路は何を食べても大丈夫と言われたので、タクシーで帰り自宅近くのうなぎ屋で食べてみたかったうな重に一直線だった。明朝病院で説明を受けてすっきりすることだろう。

2024年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com