6469.2025年1月28日(火) 日本中がテレビに群がったフジTV幹部記者会見

 1タレントの不祥事がテレビ会社の稚拙な対応により、これほどテレビ業界でテレビ局幹部の長い記者会見が注目されたことは珍しいと思う。昨日フジテレビで行われた幹部役員による記者会見は、午後4時から今朝2時半まで2日間に跨って延々10時間半に及び、その場でフジTVの会長、社長の辞任も公表された。

 先日1度記者会見を開いたが、フジTV独自の一方的な実施で、テレビカメラを締め出したり、出席者を限定するなどして芳しい評判ではなく、改めてオープン方式で開催するよう求められ、昨日テレビ放映を含め、広く会見を行った。結果的に視聴率は最大で一時13%を超えたというからヒット商品並みである。

 今回の主題は、タレントの中居正広とひとりの女性との性トラブルにフジTVの社員が関与したとの懸念から、フジTV自体の責任も問われたものである。このスキャンダルで先日芸能界を引退した中居は多くのファンを抱えて、テレビ局としても重宝し他のテレビ局を含めて、各番組が放映中止とされるまで多くの番組を担当していた。

 元々芸能界は男女の交際については、緩く雑なところがあるようで、本件だけが取り立てて糾弾される謂れはない。ただ、今回のケースは、当の女性が中居を訴え、その事実が週刊文春に取り上げられて、フジTV社員の身勝手な関与に対する非難が上がり、会社としてもこのまま無視することが出来なくなった事情がある。まだ働き盛りの中居正広にとっては、絶頂期に身を退かざるを得なくなったことは不本意であろうが、所詮自ら蒔いた種である。

 フジTVとしては、この記者会見に陰の経営者、日枝久取締役相談役が出席しなかったその理由等を詰問され、応えに難渋していた。同社社長就任後47年間もの長きに亘って実質的に強い権限を握っていた日枝氏の辞任を要求する声も上がっていた。結局会社側としては、日枝氏は現在現場の業務に関わっていないので、本件とは直接関係はないと欠席の理由は伝わっていた。テレビ広告はキャンセル続きで、フジTVにとっては今後経営的にも厳しい前途が予想される。どうやってこの修羅場を乗り切っていくのだろう。

 そんな時に、スケールは大分小さいが、同じようにTBSラジオ番組でパーソナリティーを務めていた生島ヒロシ氏が、TBSの人権方針に背く重大なコンプライアンス違反があったとして、TBSは昨日生島氏を出演の番組から降板を決定した。

 生島氏と言えば、知名度はあるが、自らのドキュメント放映で、視聴者に宿題を抱えたままそれに応えず、その後姿を隠してしまった。どうもそのやり方に納得がいかなかったことを覚えている。それは2000年3月のことだった。私がパキスタンとアフガニスタンの国境カイバル峠へ出かけて間もなく、生島氏が国境を越えてアフガニスタンに行くとドキュメントで公言した。国境までは私も行けたが、そこからアフガン領内へ入るのは、外国人には特別の許可がなければ難しい。にも拘らず、彼は国境へ向かった。ところがやはり入国出来ず、戻って来た。テレビカメラに向かってニコニコしながら「ではこれから別のルートから入国します」と無謀な言葉を残した。その後彼がアフガンへ入国したとの番組続編や、ニュースは聞かれない。その場の雰囲気で出来もしないことを適当に語る無責任な人物なのだと分かった。こんないい加減な人物をメディアで長い間重用しているのも、如何かと思う。生島氏もしばらく頭を冷やした方が良い。

2025年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com