6436.2024年12月26日(木) インフルエンザの流行と予防接種

 今年は例年以上にインフルエンザが流行しているようで、12月に入り感染者が急増している。今月15日から24日までの9日間に感染者数は約2.75倍に増加しという。40の都道府県で注意報が出ているが、九州地方の大分県、福岡県では、警報レベルが発せられている状態である。まだ年末に向け拡大しており、メディアでも手洗い、加湿、換気などの啓蒙をはじめ、しきりに予防接種を受けるよう勧めている。私自身例年11月にインフルエンザの予防接種を受けているが、今年はその時期に生憎体調が優れなかったので、今日まで日延べをしてしまった。今日遅まきながらかかりつけの内科で接種をしてもらった。取り敢えずホッとしたところである。これから年末年始にかけて帰省客などで交通機関はピークになると予想されており、インフルエンザの感染が懸念されているので、出かける機会が多い時期だけに気を付ける必要がある。

 さて、近年少子高齢化現象が年々スピードを増し、子どもが少なくなる一方で、高齢者の数は増えている。特に懸念されているのは、年々新生児の出生数が減り続けていることで、少子化が加速すれば、現役世代の働き手が減少することになり、将来的には人手不足が深刻になる。今年に入って現時点までの数値から、2024年の新生児誕生数は約68万7千人程度と予測され、遂に70万人を下回ることが確実視されている。

 人口問題について最初に学校で習ったのは、1952中学2年生時に教師から我々昭和13(1938)年、14(1939)年生まれの同級生は他の年代生に比較してその数が少なく、競争試験などでは有利だと言われた。当時はあまりピンとは来なかった。実際1938年生まれは、約192万人、翌39年生まれは約190万人で、団塊世代である戦後の1947~49年生まれがいずれも260万人もいたことを考えると、やや少なかったと言える。だが、現在の70万人以下に比較すれば、かなり多かったとも言える。

 人口を意識した2度目の経験は、高校2年生時に社会科の授業で、当時日本の人口が約8千万人だったが、それを賄う食料米の国内生産量が年間約6千万石で2千万石も不足し、不足分を海外、主に東南アジアの国々から輸入していると知った。外米である。総じて国が戦時体制下にあったことと、国が成長期以前でもあったための食料不足を思わせるほど人口が経済力以上に多過ぎたことになる。

 それが今では逆転して食料は余れども、食べるべき日本人が少なくなったという実態である。心配なのは、人口の減り方のスピードが速くなったことである。今年は出生数が前記のように70万人割れとなりそうだが、80万人割れからまだ2年である。政府を含めてこれからの安定的、かつ国情に合った人口をどう維持していくのか、育児休業制度や子育て策支援だけではなく、明治期に国の発展とともに人口が安定して増加した歴史を学び直して、人口対策を考えるべきであろう。

 少々異質の経済学者・成田悠輔氏が、こんなことを自身のXに発信していた。「これからの日本人は結婚せず子どもも持たず、1人で金もなく中高年に突入する。そうすれば鬱になる」。ここまで極端な現象にはならないと思うが、さぁどうだろうか?

2024年12月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6435.2024年12月25日(水) 懸念されるトランプ次期大統領の強引な手法

 あと1か月足らずでトランプ前大統領が、再びアメリカ大統領に就任する。在野にあってもその発言がとかく物議を醸すことの多いトランプ語録であるが、ここへ来てまた外国を悩ませるような発言をしている。相変わらず、他人や他国のことを考えない身勝手な発言で、いずれも外国の資産を自国のものにしようというような言いたい放題の発言である。

 そのひとつは、パナマ運河をパナマからアメリカへの返還を促す要求である。パナマ運河は、地形的には中米パナマにあるが、アメリカが建設工事に関わり運河を開通させ、以降管理して自国領としていたものだが、ほぼ半世紀前にパナマに譲渡された。パナマにとっては大きな国家資産となり、その通行料も国家財政に大きく寄与している。ところが、トランプ氏に言わせると、運河の通航料金があまりに高く、ぼったくりのようで状況が改善されなければ、アメリカへの返還を要求するとぶちまけたのだ。

 更に、世界最大の島と言われるデンマーク領グリーンランドをアメリカが管理する必要があるなどと、これもまた一方的な主張を展開したうえで購入意欲を見せ、他国の領土を自国領にする強引に主張して外交上の圧力を強めている。グリーンランドについては、もちろんグリーンランド自治政府は、グリーンランドは売り物ではないと拒否しているが、他人の都合を考えず他人の家にずかずか乗り込んで来るようなトランプ氏の厚かましさには、聊か辟易する。グリーンランドへ食指を伸ばそうとするトランプ氏には、前大統領時代にも、世界の国家安全保障と自由のために、アメリカには米軍基地があるグリーンランドの所有と管理が絶対に必要と述べた前歴がある。こんな大統領が再登場したらこれから、更に世界中でもめ事が頻繁に起きることだろう。

 恐らくトランプ氏の言動は、日本にとっても他人事ではないだろう。現在のアメリカ軍基地の存在から見ても、駐留経費はその国の防衛を担っているとの圧力的な言葉で、すべてを被駐留国に負担させるつもりだろう。当然に沖縄米軍基地経費はすべて日本の「思いやり予算」に甘え、自衛隊の銃兵器類や、ミサイルなどの防衛関連整備品はすべて大量にアメリカから購入することを強制されることだろう。更に、中国からの防衛の盾として、台湾を自国領土に組み入れ、やりたい放題をやらかすのではないだろうか。

 今トランプ絡みと懸念されている直近の事象がいくつある。そのひとつとして、昨日バイデン大統領が死刑確定の40人の死刑囚のうち、極悪非道の3人を除き、37人を終身刑に減刑する決定を下した。これは、トランプ氏が大統領に就任したら、必ずや直ぐにも死刑を執行するだろうと睨んで、死刑制度廃止を主張していたバイデン大統領が、思い切って減刑に踏み切ったものである。ところが、今日トランプ氏はこれに反発し、来年大統領に就任したら、直ちに「死刑を強力に推進するよう司法省に指示する」と表明し、彼なりに被害者の家族らの気持ちを汲まなければだめだと批判した、

 日本にとって直接関係のある案件では、今日米経済界で大きな問題となっている日本製鉄による、アメリカ最大の鉄鋼メーカー・USスチール買収問題である。アメリカ人にとって自国の誇りでもあったUSスチールが他国に買収されるのは見るに忍びない思いで、組合が猛烈に反対しているのを梃子に、買収反対運動を起こし、労働者を味方につけたい大統領選前のトランプ氏がこれに同調した。買収問題は近々バイデン大統領の判断に委ねられることになったが、結果はどうあろうとその後もアメリカのメンツを言い、日本製鉄に難癖をつけてくることだろう。

 EUもトランプ外交には、気を遣い、振り回されるのを警戒している様子が窺い知れるが、これから4年間にトランプ大統領は世界中にどんな嫌みと苛めを仕掛けてくるのだろうか。各国とも戦々恐々のようである。

2024年12月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6434.2024年12月24日(火) 顧客軽視の郵便局の昼休み導入

 昨日年賀状の追加購入のため12時前に自由が丘駅近くの郵便局に行ったところ、昼休みの休憩時間中で12時半まで営業停止中だった。仕方がなく時間つぶしをして郵便局が再開してから用を足した。郵便局が営業中に1時間停止して局員が一斉に休みを取るとは考えてもいなかった。局員が休憩を取ることに反対するわけではないが、役所はもちろん、普通民間の企業や一般の商店では交代制など職員のやりくりをして顧客に迷惑が及ばないよう対応している。況してや日本郵便は、2007年小泉純一郎政権下に日本郵政公社の分割民営化によって、民間並みのサービスを目指すとして現在の日本郵便となった。つまり郵政民営化により、それまで官営だった郵便局を民間企業に衣替えしたところである。その民間会社が、局員の人手をやりくりしながら個々に休憩時間を取ることは可能だと思うのに、どういう意図で唐突に昼休み時間を設けるようになったのかよく分からない。だが、全店一斉に休憩時間を設け、その時間に訪れた利用客をまる1時間近く待たせるという高邁な官営的手法を選択した。日本郵便は、10月に経費高騰を理由にハガキを64円から85円に郵便物の飛びぬけた値上げを行って利用者を失望させたばかりである。これなら官営のままで良かったのではないかと考えてしまう。同じ民間の金融機関である銀行などでは、午後3時で店舗営業を終了しているが、昼休みは設けていない。どうも郵便局の昼休みは納得が行かない。

 さて、ロスアンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手がまた新たな賞を受賞した。スポーツ選手の栄光ある賞である。今年メジャー・リーグで大活躍し、先日今年のプレイ100選の1位と3位に選ばれたばかりであるが、昨日AP通信が選出する「今年の男性アスリート」に22年、23年に続き3度目の選出をされた。大谷選手の受賞は、パリ五輪競泳で4つの金メダルを獲得したマルシャン(フランス)や、ゴルフで五輪金メダルのシェフラーらを抑えたものである。

 来シーズンの大谷選手は、二刀流復活と言われ今年以上に期待されるであろうが、右肩が完全に治ったのか確信が持てないので、多少の不安はある。しかし、シーズンは更に一層飛躍した活躍ぶりを見せてくれるような気もしている。

 ところで、今日まで年賀状を書き続けてきたが、宛先の住所と名前をいつも通り万年筆で書き、健康面で何人かの気になる知人には短い言葉を添え、何とか一応書き終えてポストに投函することが出来た。今年は枚数としては313枚で昨年より少ない。年々辞退者が増え、今年は亡くなった知人が多かったせいもあり減ってしまったが、こればかりは止むを得まい。しかし、私としては一応やるべきことを何とか終えることが出来たので、まずはやれやれとホッとした気持ちである。いただく年賀状は300枚ぐらいだろうか。毎年年賀状を書く人が減り続け、今や正月の風物詩も風前の灯であるが、今でも年賀状のやり取りを楽しみにしているので、知人友人からの個性的な年賀状を拝見するのを楽しみにしている。

 最後にまったくの余談であるが、昨日地方競馬の金沢競馬場で珍しいことが起きた。ネット・ニュースによると9頭立てのレースで、1着から9着まで馬番の逆に各馬がゴールに飛び込んだそうである。1着が9番、2着が8番で9着が1番という着順には、関係者も驚いているようだ。この珍事の確率は、実に36万2880分の1で、2020年2月に同じ地方競馬の佐賀競馬で1度同じケースがあっただけだそうである。一昨日は今年の有馬記念レースが行われ、競馬会の最強馬として5番人気のレガレイラが、ハナの差で制して、64年ぶりに牝馬が勝つめぐり合わせともなった。競馬などの賭け事には一切興味がないが、競馬ブームもそこそこ盛り上がっているようだ。天下泰平なのだろうか。

2024年12月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6433.2024年12月23日(月) NPOのお仲間・JR東海参与の須田寛氏永眠

 NETニュースで須田寛様のご逝去を知った。今年になっあまり体調が優れないと伺っていて、いつも筆まめな須田様が最近めっきり書き物をなさらないで心配していたところである。93歳で老衰のために他界されたとニュースで知らされたが、突然の別れにはショックを覚えている。近日お別れの会を行うようなので、ぜひとも直接お別れを致したいと思っている。

 振り返って須田様とお近づきになったのは、NPO法人「JAPAN NOW 観光情報協会 」に入会してからで、もう20年以上も前のことにな。旧国鉄が解散後に分離発足したJR東日本の初代社長として幅広く活動され、会長を経て、3年前まで相談役でもあった。旭日大綬章も授与されている。「シルバーシード」などの名づけ親でもあった。お好きな鉄道と旅について、数多くの著作を物にされ、私も須田氏のお声がけで交通新聞社から出版された2冊の共著「そこが知りたい 観光・都市・環境」、及び「新世代の観光立国」に共著者として寄稿させていただいた。

 NPOで庶務的業務を取り仕切って須田様と接触する機会が多い女性から電話があり、実際には13日に亡くなられたということだった。すでに家族葬を済ませたので、これからお別れの会の予定が知らされるだろうとのことだった。

 とにかく須田様は、偉ぶらず、謙虚でご自分から積極的に動かれる方だった。NPOの会合にはいつも自社の新幹線代金を自腹でお支払いになり、会合が終わると直ぐご自宅のある名古屋へ帰られた。コンベンションも積極的に音頭を取られ、全国津々浦々どこへでも講演に出かけられ何事も進んでなさった。心から尊敬し、信頼できる方だった。この1年ほどは、それまでNPO紙に連続的に書いていただいていたが、それもなくなり、寂しく感じていたところだった。

 あれほど鉄道や旅について、見識をお持ちであったのに、不思議なのは確か1度くらいしか海外には出かけておられず、コロナ前に「産業観光」について研究成果をまとめようとされ、欧米諸国について尋ねられ、ドイツにいる親しい友人から資料や情報がもらえるので、ドイツの産業観光について書きましょうと約束したことが昨日のことのように思い出される。

 今月初にやはり親しかった小中陽太郎氏が亡くなられ、寂しく思っていた時に、また尊敬すべき須田様が永眠され、寂しさと悲しさの二重苦である。23年前に亡くなった父と同じ享年93歳だった。

 ついては、今日新聞に外国籍の女性が大学総長に就任すると紹介されていた。来年2025年に創立145年を迎える法政大学第20代総長に就任される外国人女性である。女性総長は3年前まで務めた18代総長が、やはり田中優子・女性総長だった。和服を着こなした田中総長は、日曜の朝のTV「サンデーモーニング」にセミ・レギュラーとして出演されていた。新しい総長は、初の外国籍、香港出身のMs.Khor Diana(コー・ダイアナ)氏と仰る64歳の女性で、これまでグローバル教養学部長や、常務理事を務めた方である。象牙の塔と言われ、とかく閉鎖的、保守的と思われていた大学組織内で、女性外国人が総長になるのは、珍しいことである。法政大学の新たな一面を見せてくれるような気がする。これからの法政大学の行き方に注目したいと思っている。

2024年12月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6432.2024年12月22日(日) 軍事国家ミャンマーと独裁者を追放したシリア

 今年も余すところあと10日だと考えると些かセンチメンタルな気分になる。この1年を顧みて年齢に見合う日常を送れているかが気になるところである。

 ところで、このところ軍政のミャンマーの国内情勢があまりメディアで報道されず、ある程度見当はつくが、もう少し頻繁に動きを知らせて欲しいと思っている。今朝の新聞にほんの3段記事に、全国にある14の軍管区司令部の内、西部ラカイン州の軍管区司令部を少数民族武装勢力「アラカン軍」が制圧したと伝えていた。この辺りは加藤建夫・加藤隼戦闘隊長が戦没した海域であるだけに慰霊のために、隼戦闘隊戦友会の人たちと何度か訪れたことがある。想像するに当時の牧歌的な空気は消え失せて厳しい統制が布かれているのだろう。軍事クーデターにより軍部が民主派政権を追放し、国民の間に人気の高かった国家顧問のアウンサンスーチー女史が身柄を拘束されてからあと2か月足らずで3年になる。その後起きたロシア軍のウクライナ侵攻によりミャンマー情勢は、やや世界の目からは印象が薄くなったが、あの優しいミャンマーの人びとが苦しんでいると思うだけで、切ない気がする。

 その一方で最近政権の座を放り出し国外へ脱出したシリアのアサド大統領は、父から政権を譲渡され半世紀に亘りアサド家が独裁者として国内に圧制を敷き多くの国民を抑圧していただけに、彼を追放した反体制派は、暫定政権として取り敢えず念願は叶ったが、問題はこれからである。これまでのアサド政権の非民主的政権として内戦の長期化、及び海外からの制裁による経済の低迷があり、独裁者は国を去ったが、国内の治安、及び経済は苦境に喘ぐことになる。

 実際いくつかの反体制派の中でも中核と見られている「シャーム解放戦線(HTS)」のジャウラニ指導者が、当面暫定政権を引っ張るようだ。彼自身も組織とともに欧米からテロ組織に指定され約15億円の懸賞金をかけられていたほどだったが、これはこのほど撤廃された。

 多くの国々からテロ国家として敬遠され、経済的に孤立したシリアは、経済・貿易関係から締め出されており経済的には極めて苦しく、資金源は麻薬の密造・販売だったと言われている。カプタゴンと言われる錠剤の合成麻薬を政府の密造工場で製造し、中東やヨーロッパの一部にも流れていた。シリア産のカプタゴンは、世界シェアの8割を占めるとされている。アサド大統領は、元医師とは思えない麻薬密造・販売を冒し側近や親族が麻薬ビジネスに注力していたという。

 これまでシリアと親しかった国は多くなく、国内も経済が沈み、例え内戦が停止されたにしても国内経済を維持し、国民が安心して生活できるようにるには、シリアだけではなく欧米大国の支援がなければ立ち直りは難しいと見られている。そのために暫定政権のままで良いのか、それに代わる信頼出来る政権を擁立することが出来るのか、あまり多くを期待出来ない。

 日本にとっては遠い国で、普段あまり関心を抱かない国でもあり、詳細な情報はあまり手に入らないかも知れないが、元々中東諸国に関心が強く、これまでシリアには入国したことがないが、多くのアラブ国を訪れた経験上これからはアサド政権のシリアの再建の行方を注意深く追っていきたいと考えている。

2024年12月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6431.2024年12月21日(土) 「103万円の壁」の結論と自衛官の処遇

 今日は冬至である。明日から明後日にかけて全国的に厳しい寒さが襲来するそうで、東京もいつも以上の寒さのようである。北海道から日本海沿岸ではかなりの積雪も予想されている。

 ついては、先の総選挙で国民民主党が大幅に議席数を伸ばしたひとつの原因は、公約「103万円の壁」を引き上げることを主張したのが効果的だった。与党自民・公明党と国民との話し合いが進められていたが、昨日漸く一定の方向を示すことが出来た。与党は「103万円の壁」を見直し、控除額を20万円ひきあげ123万円にすることを与党の税制改正大綱に決定した。国民はこれを178万円にまで引き上げるべきと主張していたので、国民は大綱を全面的に承認したわけではないが、与党も知恵袋から奥の手を引っ張り出して国民に配慮した。それは、国民が来年度予算案への厳しい対応を匂わせたことによって、自民に不本意ながら希望を持たせる条件を飲ませたことである。殺し文句は、「178万円を目指して、来年から引き上げる。引き続き、真摯に協議を行っていく」というものである。予算の決定に関して、先の支出を考慮するなんて話は今まで聞いたことがない。このまま178万円実施の期待がずるずる引き延ばされたり、挙句に廃棄されるような場合は、どういうけじめをつけるのだろうか。大体123万円に引き上げることだけで、宮沢自民党税制調査会長は、6千億円から7千億円が減収になると発言しているが、仮に国民民主党の意を汲んで178万円にまで引き上げた場合は、2兆円から2兆4千5百億円になるが、その財源については議論を交わしたのだろうか。また、この話が報道される都度自治体から地方税の減収になるとの厳しい声が上がっているが、それはどうなるのか、目先だけの議論や妥協ではなく、総括的な対応を考えるべきではないだろうか。

 さて、このところ政府、自民党議員の間で自衛隊について随分気を遣うような話し合いが行われている。石破首相が自衛官の処遇改善に関心を強めているからのようだ。自衛官の定員は24万7千人程度であるが、近年は約2万人もの定員割れが続き、採用者数も募集計画のほぼ5割という状態で人手不足問題に対応するため自衛官の処遇を改善しようとの動きになったようである。そのための関係閣僚会議が基本方針をまとめた。特に気を遣っているのは、自衛官の定年制が他の業界に比べてやや早いことで、退職後の再就職など彼らの将来への不安の解消を考えているようだ。

 今まで知らなかったが、自衛官の定年が一般的にやや早く、また職位によって定年年齢が異なることに意外な感がした。現在検討されているのは、一般隊員の定年については近々2歳程度の引き上げである。陸上、海上、航空自衛隊のそれぞれの定年制は同じであるが、将官とされる最高位は、60歳であるが、佐官は1等58歳、2・3等57歳、尉官は56歳、準・曹は55歳、56歳で、退職後に次の職探しをしなければならない。今は参戦することはないが、国家的な緊急事態発生のケースでは、厳しい現場作業を行わなければいけない。こういう自衛官の状況と将来性を考えて、政府もこの問題に真剣に取り組みしたのだろう

 聞くところによれば、自衛官を退職しても警察、消防をはじめ、求人はそんなに厳しくはないようだが、散々緊急時には命令一下狩り出されて、一般の定年退職者より早くフリーとさせられる理不尽さは、配慮しなければいけないと思う。その点では、政府の対応をある程度評価してあげたい。

2024年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6430.2024年12月20日(金) 日産社長経営悪化で報酬3億円超を手に

 一昨日俄かに経済界を驚かせる自動車業界のホットニュースがあった。自動車メーカーのホンダと日産の経営統合である。これに関連してホンダ側ではなく、日産側に経営危機と経営不振に対して責任を取ろうとしない従業員の社長への不審があるようだ。

 「選択」12月号に「和製ゴーン『報酬3億円超』の厚顔」として、内田誠日産自動車社長の社内外の評判について厳しいコメントが書かれている。日産は今2つの大きな問題を抱えている。ひとつは、今期中間決算で配当金の無配転落と今決算期の業績見通しが大幅な下方修正で、内田社長がその責任を取り役員報酬の半額を自主返納すると申し出たことである。ところが、組合からこの報酬自主返納についてクレームが付いた。会社の業績悪化の責任を取るのはトップとして当然だが、それでも半額返納してもなお3億2千8百万円の報酬を手にするのは甘いと、組合から全額返納し、即座に社長を辞任すべきであると厳しい要求を突き付けられている。しかし、社長は動じる様子を見せず、ホンダとの経営統合発表の席上でも一向に気にしている様子は見られなかった。

 もうひとつの問題は、日産が海外工場で大規模リストラを発表したことである。それも生半可な数ではなく、約9千人というから対象となる従業員と工場のみならず、その影響は計り知れない。このリストラで特別損失が発生し、1千億円単位の最終赤字が発生しかねないという。ゴーン会長が金融商品取引法違反に問われ、自家用機で国外へ逃亡し、内田社長の前任者・西川廣人前社長は、役員報酬を巧妙に操作して4千7百万円多く手に入れ、責任を問われ辞任している。日産の社長は皆守銭奴になると厳しい目が向けられている。

 一方のホンダにはかつての勢いはやや衰えたが、今決算でも対前期-12.6%であるが、売上、及び営業益はいずれも前期比+2.8%で、昨日の株価も前日比+9.5円(+0.78%)であり、ホンダとしては日産ほど悪くはない。つまり日産にとってはホンダとの経営統合が、最後の拠り所だったのではないだろうか。

 それにしても内田日産社長の転んでもただでは起きない執念というか、なりふり構わず赤字決算の会社の頂点にしがみついていようという強欲には、驚くばかりである。これから両者の経営統合へ向けたプロセスを興味深く拝見しようと思う。

 さて、今年は例年に比べてインフルエンザが流行しているようだ。この秋やや健康を損ねたので予防接種をし損なった。いずれ近日予防接種を受けようとは思っている。今年は後半に入っていつもより病院やクリニックに通うことが多かった。東京都の広報によると、東京都内の大学病院や公立病院の2023年度の決算が相次いで赤字に転落し、今年度は更に赤字が膨らむのではないかと懸念されている。ひとつには、昨年5月に新型コロナ5類変更に伴い関連補助金が撤廃されたことによって隠されていた赤字が一気に顕在化したからだと見られている。コロナ渦前に比べると医療による収入は14%増えたが、その一方で人件費、光熱費、業務委託費などが軒並み上昇して支出は17%も増えたという。赤字は当分積立金で補填するようだが、このままだと不採算部門の縮小も考えなければならない。給与の低い大学病院は医師から敬遠されるのではと心配されている。

 私が通院している慶應大学病院と国立東京医療センターはいつも大勢の患者の姿が見られるが、それは表面的一面だけなのだろうか。

2024年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6429.2024年12月19日(木) 読売新聞の独裁者「ナベツネ」さん永眠

 今朝起きたらぱらっぱらっと雨が降っていた。何日ぶりかの雨に、庭の樹木のためにもついもっと降れと声をかけたくなった。そのうち雨は止んで空は明るくなった。お湿りというほどでもなかったようだった。ところが、東京都心でも微かに粉雪らしいものが降って今冬の初雪だと伝えられた。それどころか四国でも九州でも東京以上に雪が降っていたようだった。

 そんな寒々しい中を、今日早朝読売新聞グループ本社代表取締役主筆という長たらしい肩書で、要職を務めていた「ナベツネ」こと渡辺恒雄氏が肺炎により98歳の長寿を全うして都内の病院で亡くなられた。長い間読売グループでもワンマンとして君臨し、98歳という高齢ながらも先月までは定期的に出社して役員会をはじめ各種会議に出席していたというから、心身ともによほど健康体だったのだろう。つい最近まで新聞に読売記者が書いた記事に目を通し主筆らしい仕事ぶりを見せていたという。渡辺氏社長在任中に販売に力を入れ読売の発行部数は、一時1千万部の大台に達し、今以て国内新聞発行数では読売は首位にいる。読売新聞の論調を自由主義的保守路線上に確立し、憲法改正試案を発表して保守派政治家らとは気脈を通じていたところがあった。

 しかし、世間の評判とは裏腹に、学生時代に徴兵され軍隊で厳しい体験をして、実際には反戦と平和を求めていたといい、靖国神社はヒトラーを祀ったような場所だと述べ、小泉純一郎元首相が首相在任中に靖国神社に参拝したことを厳しく批判していたこともあった。

 スポーツ界でも巨人軍のオーナーを務め、巨人軍の激励会で藤田監督以下選手たちを前に以下のような演説をぶったという。「優勝すれば1億円選手を何人作ってもよい。桑田君は20勝などと言わず、25勝したら3億円、原君もホームラン40本打ってくれたら3億円出そう。優勝するために巨人軍は赤字になっても構わない」と元巨人軍担当記者が暴露していたそうだが、言いたい放題のことを言う人だった。独善的な言動一部に嫌われ顰蹙を買うことも多かった。中でもサッカーJ1リーグがスタートした時に、川淵三郎チェアマンとチーム名称の件でやりあい、川淵氏が一歩も引かなかったことで、チーム名から企業名がなくなり、より多くの企業がスポンサーに就けるようになった。また、プロ野球界でもオーナー代表として関わったプロ野球再編問題でオーナー会との交渉を申し出た古田敦也(ヤクルト)選手会長を「たかが選手が・・・」と厳しく非難して、オーナー側が以後古田会長に冷たく古田氏が球界から身を退いた後もプロ野球界は功労者である彼に温かい処遇を考慮しなかった。それもこれも渡辺会長を囲む各チームのオーナー連から冷遇されたことが原因である。

 1996年から8年間に亘り巨人軍のオーナーを務め、その後大学のゼミ仲間の滝鼻卓雄君が引き継いでオーナーとなった。そのゼミの恩師が亡くなられ、彼に葬儀の予定を連絡すべく読売新聞に連絡したら巨人軍の事務所へ連絡してくれるということだった。葬儀当日彼の姿を見てホッとし、彼からも連絡してくれたことに礼を言われたことがある。渡辺氏は読売新聞社社長を辞めた後に彼しばらく読売新聞社東京本社社長引き受けていた。

 しかし、渡辺氏が98歳の高齢でいながらメディアの中心人物として活躍し、ジャーナリズム、政界、スポーツ界など各界で大きな影響を与えていた。その言動と人間性にはあまり尊敬できるような人ではなかった。政治的思考はともかく素晴らしい活動家であったとは思っている。我々も行動力の面でナベツネさんを見習い漸進的に生きて行かなければいけないと痛感している。何かと強引な行動が多く、周囲を恐れずあれほど本心を単刀直入に述べたナベツネさんも遂に旅立たれた。渡辺氏のご冥福を心よりお祈りしたい。

2024年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6428.2024年12月18日(水) ホンダと日産が経営統合か?

 今朝NHKのNET情報を見て驚いたことがある。自動車メーカーのホンダが、同じ業界の日産自動車と経営統合に向けた協議を進めているというニュースである。ホンダと言えば、豊田家のトヨタ自動車と同じように、本田宗一郎が創立した会社で創立者の名にプライドを持ち社名に残していると思っていた。他社、それもライバル会社と経営統合を考えているとは夢にも思わなかった。将来に亘る会社の発展を考えた挙句のアイディアから生まれた経営統合論であろうが、果たしてどうなるだろうか。夕方のTVニュースでは決定とは決めつけなかったが、どうもそういう方向に向かっているようだ。そして、この両社と資本的に関係深い三菱自動車工業も参画する可能性がありそうだ。日産自動車は、一時経営が順調でない時に名うてのやり手カルロス・ゴーン会長に会社経営を委ねたが、私利私欲の強いゴーン会長にトンビに油揚げを浚われた挙句に訴追を逃れて海外へ脱出されてしまった。

 世界の自動車メーカーの販売ランキングも、往年の勢いはどこへやらアメリカのビッグ3もGM,フォードは今では5,6位の地位に甘んじている。その下の7位がホンダ398万台であり、8位日産337万台である。この2社が統合したとしても1位のトヨタの販売台数1,123万台には遥かに及ばない。

 両が経営統合を検討するようになったのは、お互いに無駄な投資をなくし分担して効率的な投資を行い、両社の技術を持ち寄ることで競争力を高める狙いがあるとみられている。この他に、今世界の自動車メーカーはEV(電気自動車)の生産に力を傾けており、無駄のない投資をこの分野に向けたいとの意向もあるようだ。今後経営統合に向けて話し合いを進めていくようだ。いずれ合意に達すれば、メディでも大々的に報道されるだろう。それにしても時代が変わった、というか進んでいるなぁとつくづく思い知らされた。

 さて、今年の野球はドジャースの大谷翔平選手の活躍に尽きると思う。日米ともにシーズンは終わったが、もテレビで大谷選手についてちらほら話題が出てくるくらいである。

 その大谷選手絡みのニュースについて、またMLBの公式Xが「2024年トップ100プレイ」というランクを発表した。それが何と1位と3位に大谷選手のプレイが入ったようだ。1位は、あの印象的な「50―50」だった。9月19日対マーリンズ戦1回に記録した50個目の盗塁と、7回に放ったこの日2本目の本塁打が50本目だった。つまり50―50達成の日だった。3位は8月のレイズ戦で達成した「40―40」だ。この日40個目の盗塁を成功させた後に40号本塁打をかっ飛ばした。しかもこの40号本塁打は、同点の9回に放ったサヨナラ満塁本塁打だったというのだから、「50-50」に引けを取るものではない。いずれもものすごい記録だったということが理解出来る。

 なお、2位のプレイは、ドジャースのスラッガー、フリーマン選手ワールド・シリーズ第1戦延長10回に放った逆転サヨナラ満塁本塁打だった。これもTVで観ていた随分衝撃的な本塁打だと思った。ベスト3がすべてドジャース絡みだったことになる。

 来春まで大谷選手の活躍が見られないのは寂しいが、新シーズンに向けてまた新たな挑戦を続けて欲しいものである。

 偶々今日毎号寄稿しているNPO紙のコラム欄に大谷選手に関して、ドジャースと大谷家の縁について珍しいであろう話題を書き送ったところである。

2024年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6427.2024年12月17日(火) 治安「世界最悪」を気にしないアメリカ国民

 昨日のブログで触れた東アフリカのフランス海外県マヨット島を襲ったサイクロン「チド」は過去90年で最大級の強大さだった。今以て正確な犠牲者の数が不明であるが、知事は数百名から数千名と述べている。人口が約32万人の小島で、電気、水道が絶たれ、インフラ被害が救援物資の支給に影響を与えている。この島はもともとフランスの一部であるが、貧困、失業に窮して人口の3/4が貧困ラインの生活を送っている。今回のサイクロン被災は例外的な深刻さだとフランス内相は語っているが、フランス政府は1日も早く住民に手を差し伸べてあげないと生命の危険にも曝される。今回のこれほどの自然災害に対して日本政府は現時点では援助の手を差し伸べる動きは示していない。それは取りも直さずメディアのPR度が少ないことも原因ではないだろうか。今朝の朝日に漸く2段記事で紹介された。

 ついては、来月アメリカ大統領に返り咲くトランプ氏が、‘Make America great again.’と口癖のように繰り返していたが、今以て国内の銃器所有について、銃所有者に厳しいルールを課すこと出来ず、悲惨な殺人事件を頻発させている。

 昨日ウィスコンシン州州都マディソンのキリスト教系私立学校内でまた銃撃事件があり、2人が死亡し、6人が負傷したという。発砲したのは、この学校に通う15歳の女生徒と見られ、すでに死亡していた。自殺とみられている。どうしてこんな幼い少女が拳銃を持ち出し、発砲までするのか。

 アメリカで銃所有については、それなりのルールがあるが、あまりにも緩い規則である。そんな機能しないようなルールの下で、所有許可を得ても家の中に銃砲を保管すれば、家族が安易に持ち出すことだって不可能ではない。悲惨なことは、今年に入って学校における銃撃による死傷事件が、38件も発生していることである。

 例を挙げれば、3月にテネシー州ナッシュビルの学校で生徒、校長、教員ら6人が死亡し、28歳の犯人が警察に射殺された。4月には、ミシガン州の高校で3年前に起きた発砲事件で4人を殺害した同校生徒のケースは、両親が犯行を止めなかったとして過失致死罪で禁固最低10年の判決が言い渡された。9月にはジョージア州の高校の銃撃事件で教師2人と生徒2人が同校生徒によって殺害された。生徒の父親も過失致死罪で逮捕された。

 以上のような悲惨な事件を起こさないためにも、他の国々と同じように銃砲所有を厳しく規制すべきであると考えるが、アメリカの為政者はいずれも銃器製造会社と資金的な支援の面で何らかの繋がりがあり、手を切れない。それが、アメリカ独立後の西部開拓時代の「自分の身は自分で守る」という隠れ蓑から離れられない逃げ口上となっている。

 今もって拳銃を手にして殺人などやりたい放題のことをやれる国民はアメリカ国民だけである。これで、罪のない人々をどれほど悲しみのドン底へ突き落としたのか。所詮分かり切ったことを実践出来ず大切なものを失っても懲りもしないところが、アメリカ人という哀れな異人種の性癖なのである。このままでは、いずれ世界中から恐れられ、嫌われることははっきりしている。来月大統領になるトランプ氏は、その愚か者の典型ではないだろうか。

2024年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com