5422.2022年3月18日(金) プーチン大統領=戦争犯罪人+人殺しの独裁者+α

 16日オランダ・ハーグにある国際司法裁判所(ICJ)は、ロシアに対してウクライナの軍事行動の即時停止を命じる仮保全措置を発した。しかし、ロシアはICJには管轄権がないとしてそれに従う気がないようだ。裁判所には各国出身の判事が出席していたが、ロシアと中国は欠席した。中国はロシアの行動への支持、更に南シナ海における公海上に人工島を築いてICJから国際海洋法違反と判断された苦い経験があり、戦争犯罪人国家とグルになって公然と国際社会に楯突いている。ロシアと中国が、手を組んだ悪の結合の構図である。アメリカのバイデン大統領が、この期に及んで議会でロシアのプーチン大統領を「戦争犯罪人」と呼んだかと思いきや、昨日は更に厳しく「人殺しの独裁者」、「生粋の悪党」とまで呼んだ。戦争は一段とエスカレートして、連日のように一般市民の間に多数の死者が生れている。日本政府も各国に倣いウクライナから避難者が来れば、優先的に受け入れると公表した。

 国連開発計画(UNDP)は、ロシアによる侵攻がこのまま継続され拡大した場合、ウクライナの人口4千4百万人の約9割が貧困に陥る可能性があると報告した。このまま国際社会で放置出来る問題ではない。可能性は薄いが、いつになったらその引き金を引いたプーチン大統領を独裁者の座から追放することが出来るのだろうか。

 さて、日本政府はまたおかしなことを考えている。今夏の参議院選挙対策だと勘繰られているが、4月から高齢者が受け取る年金が現在の受取額より0.4%下がり、その高齢者向け支援策として「年金生活者臨時特別給付金」なる一時金の支給を検討しているようだ。年金をいただいている立場から物申すのはおかしいかも知れないが、高齢者である私自身もこの一時的な補助金支給ということに疑問を抱いている。高齢者対策なら知恵を働かせば他にアイディアは考えられると思う。例えば、10月から高齢者の医療費が1割負担から2割負担へ一気に倍増する。せめて1割5分負担と緩やかな改定にしてもらえないものだろうか。その方が高齢者としては有難い。そもそも国が一度認めた制度を財政的に厳しいからとの理由で、政治家だけで値上げを決定するようなことこそ高齢者を苦しめるのだ。

 この支給金は、今年度のワクチン対策費などに充当させた歳費の余剰金で、余剰金があること自体認めがたいことである。毎年国債を発行する苦しい国家財政の中に、不埒な予備費などという政治的な思惑を匂わせるような財布を抱えるから、あらぬ出費を考えるのだ。しかもこの給付金は、昨年障害や遺族年金の受給者で、所得が低い住民税非課税世帯に対して支給した「臨時特別給付金」10万円を受け取った人を除かれる。支給時点では何とか苦しい世帯に報いたいと御託を並べていた。それが今回は、金額は減ってはいるが、前記者を除いて何と年金生活者約2千6百万人に一律5千円が支給される。この支給金を考え出した知恵者は、高齢者をいくつもの物差しでそれぞれ別の尺度で計っているのではないか。しかし、これでは毎年財政不足を借金で賄っている国家予算を益々窮地に追い詰めるだけではないか。

2022年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5321.2022年3月17日(木) 震災は忘れたころにやって来る。

 昨晩の地震はかなり大きかったが、案の定震源地の宮城、福島県では死者4人を含めて甚大な物的被害が出ている。特に鉄道の被害が大きく、東北新幹線では初めて見るような走行中の列車の脱線事故があった。17両編成の列車が16両も脱線してしまった。田園地帯の高架橋上を走行中に地震にやられて、上下左右に揺れた挙句に脱線したようだが、高架橋下の橋脚を見るとかなり破壊されているので、多分橋脚がダメージを受け、線路が沈み脱線したのではないかと推察する。これでは当分復旧は難しいのではないだろうか。

 この地震のマグニチュードは7.4、震度は6強だったが、その後今朝7時までに震度1程度の余震が14回もあったというから、揺れが収まったところで油断は出来ない。「震災は忘れたころにやって来る」。東日本大震災11回忌を約1週間前に終えたばかりであるが、このことを肝に銘じて心しなければいけないと思う。

 さて、昨日岸田文雄首相が記者会見を行い、今月21日まで18都道府県に発せられているまん延防止等重点措置を全面解除すると語った。首相の言葉を借りると、まだ新規感染者が出ているが、一時に比べてその数は大分減ってきているので、経済、社会活動など広い目で見て解除を決定したという。ただ、現在の第6波が収まっても、必ず第7並みが来るという専門家は多い。そうなった場合、ご破算で願いましては、と再発出することになるのだろうか。

 実は、お隣の韓国では日本以上にワクチン接種割合が高いのに、このところ急激に新規感染者が増え、昨日は1日だけで62万人にもなった。一昨日40万人を超えて警鐘を鳴らしたばかりである。あのフェイク報告の多い中国が、この3年間で総計76万人にしかならないのに、韓国の防疫は信じがたい。

 同時に記者会見で首相は、ウクライナ問題でロシアを非難するとともに、日本として最恵国待遇撤回の制裁を発表した。ロシアのウクライナ侵攻に対しては、ロシアに対する非難が止むことがない。ウクライナが求めているウクライナ上空のロシア機飛行禁止区域設定に対して、アメリカのバイデン大統領はYESという代わりに、約950億円の支援を提供すると発表した。アメリカは、ロシアと直接向かい合うことにより第3次世界大戦へ進むことを極力避けようとしている。その理由は、今や常人の神経を失ったプーチン大統領が、核のボタンをいつ押すか分からないことと、化学兵器を使用する恐れがあるからである。

 そのロシアに対する経済制裁が漸く効果を上げつつある。そのひとつは、ロシアにデフォルト(債務不履行)の可能性が出てきたことである。国債の利払いの支払い期限が迫っているが、ロシアは米欧の経済制裁によりドルで支払えなくなった。プーチン大統領は自国通貨のルーブルで支払うと言っているが、そうなるとデフォルトに陥る可能性が高まる。デフォルトとなれば、ロシアの信用が失われ、ルーブルの価値は下がり、物価の高騰などでロシア経済は大きな打撃を受ける。3月中に7.32億㌦(約77億円)、4月には21.29億㌦(約2,512億円)の支払いが迫っている。さぁ!ロシアよ どうする?

2022年3月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5420.2022年3月16日(水) 友人夫人の染織展を見学

 市川学園中学1年生時のクラスメートで、親しく交誼を重ねている同姓の近藤總さんの奥様好江さんが、染織展示会を日本橋三越前のコレド3で開催するとご案内をいただいていた。今日妻とともに会場を訪れ、奥様が創作されたひとつひとつの染織作品とその創作過程について、奥様から大変分かり易い説明をしていただいた。紬を染織するために植物から絞り出した汁を温めたり、冷やしたりしながら希望している色合いの液を取り出して繊維、或いは紙に染めるそうだが、その繊細な作業を丹念に続ける努力とご苦労は並大抵ではないと思う。

 この展示は、4日の東京新聞にも取り上げられた。「伝統工芸作品展」をはじめ、過去にいくつもの工芸展で度々授賞されておられるが、中でも2001年に授賞された、三越で開催された伝統工芸新作展では、当時天皇、皇后両陛下の前で授賞された作品が披露され両陛下にも鑑賞していただいた。その技術とセンスは、昨日や今日に習得されたものではない。元々女子美大図案科で学ばれ、グラフィック・デザイナーとして活躍されていた。夫君の近藤さんも武蔵野美大出身で、デザイン会社を経営し、商業的な広告などで数々の賞を授与されているし、「プレイボーイ」誌の表紙画を飾ったこともある。夫妻揃って芸術家として活躍中であり、制作される便箋など私的な作品などでもしばしば感服させられている。ご夫妻揃って益々ご活躍されることを祈念している。

 近藤さんとは、お互いに後期高齢者であるが、歩く道は違えども今後とも年齢などに捉われず、切磋琢磨して前を向いて歩んで行きたいと願っている。

 さて、ウクライナ情勢は今日も慌ただしい。昨日ロシア国営テレビ画面に「戦争反対」のプラカードを掲げて登場した女子職員が、その後警察によって身柄を拘束された。しかし、厳しい処分が課せられるかと思いきや、その日の内に罰金3万ルーブル(約3万円)で保釈され、今後裁判にかけられるようだ。ロシア軍の激しい攻撃が続く東部マリウポリでは、電気、水道、ガスが2週間も止まったままで、病院では患者が増えて薬品が不足している。死者も増えて公園には集団墓地が掘られ、死者が埋葬されている悲劇的な状況にあるという。

 そこへ今日アメリカ連邦議会では、ウクライナのゼレンスキー大統領が上下院議員を前にリモートによる演説で、アメリカへの支援に対する感謝と引き続き支援をお願いした。これはNHKで生中継されたが、演説を終えると拍手喝采だった。すでにイギリス議会でも演説を行っているが、日本政府に対しても同様に、ウクライナ政府から国会でゼレンスキー大統領の演説を動画で映し出してもらえないかと打診があり、与野党ともに前向きな対応で応じる意向のようだ。。

 日本の報道はとかく西側の立場に傾き過ぎるきらいがあり、もう少し中立的立場で報道すべきとの声は多いが、このゼレンスキー大統領の演説は、中立云々よりもロシアにより国際法無視の暴挙で戦場化された被害者ウクライナの実態から考えれば、演説をすることを拒否する理由はどこにもないと思う。われわれ日本人が、ロシアのウクライナ侵攻に関心を抱いている立場上からも、セレンスキー大統領の考えを正面から受け止めたいと思う。

 さて、そろそろ就寝しようと思っていた矢先の夜11時34分、突然大きな揺れがあった。かなり長い間に亘って揺れ続け、慌てて雨戸を開けた。地震速報によると福島県沖を震源地とする震度6強の揺れで、東京都内でも震度4と公表された。寝室の飾り物が大分落ちた。本当に自然災害はいつ襲って来るか分からない。怖いものだ。

2022年3月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5419.2022年3月15日(火) 中国の無節操なロシア支援

 ウクライナでは、今日もロシア軍による攻撃が行われている。世界中からロシアに対する強い非難と反対の声が上がり、ロシア国内からも少しずつ反戦の動きが見られるようになった。中でも昨夜のロシア国営テレビ「第1チャンネル」では、ニュース番組の生放送中に1人の女子職員が「戦争反対」のプラカードを掲げて現われ、しばらくその映像が流れた。更に発言しようとした矢先に、場面は別の映像に変った。ゴールデン・アワー帯の放送で、数百万人が視聴するニュース番組だけにその影響は大きいことだろう。つい先日国内で報道規制が行われ、この女性のように規制主旨に反した場合は、重罰が科せられる。それでも我慢しきれなくなった良識的なロシア人の中には、プーチンのやり方に反旗を翻す市民が現れている。いずれ波紋が更に広がっていくことは間違いない。

 今朝の朝日新聞には、一般市民による反ロシアの言動が大きく取り上げられている。中でもロシアの反体制派女性知識人が匿名で書いた手記が大きく掲載された。「プーチンは、ロシアをも殺したのです」の一節は体制派にとっては我慢ならないほど刺激的だろう。この女性は、「多くの人たちが戦争を支持し、プーチンを支持している。これも怪物じみたプロパガンダの犠牲者だ」と断じている。同時に、若手を中心に多くの研究者が国外に脱出したが、国内に残り反戦の立場を貫いている研究者や、文化人に対する圧力は日ごとに強まり、自由な発言は封じられ、事実上の「人質」になっていると言い、最後に、ゴルバチョフとエルツィンが築いたロシアの終わりを意味すると嘆いている。

 ここへ来て、ロシアの同盟国である中国が漸く本性を現し始めた。ロシアを非難する各国の声に同意するでもなく、ロシアの立場を理解するような煮え切らない態度を示していた中国が、アメリカへの対抗上、昨日米中高官協議で兵器供与することによってロシアを支援する意向を伝えたようである。ロシアは開戦後中国に対して軍事支援を求めたとされているが、中国は漸くロシア支援へ前向きな姿勢を示したとアメリカのメディアが報じた。この報道に対してホワイトハウスのサキ報道官は、「中国が制裁違反したり、戦争支援すれば、重大な結果がもたらされるだろう」と対抗措置を匂わせて中国を強くけん制した。

 中国は、相手国を名指しでずけずけ批判するが、自国を不利に追い込むような判断を求められるようなケースでは、当事者の立場から一歩身を退く狡さがある。中国にとってウクライナは大きな貿易相手国でもある。中国最大の空母「遼寧」もウクライナで製造されたものである。ウクライナとの交渉が拗れれば、国家としての損害も大きい。況してや8年前に習近平・国家主席は、「ウクライナが核攻撃を受けた場合には、中国が守る」と約束している。この約束に忠実であるなら、ロシアを支援するよりウクライナを支援すべきではないだろうか。中国は、この約束を反故にしようというのだろうか。これだから中国を信頼する国がどんどん少なくなって行くのが、分からないのだろうか。これこそ中国らしいと言えば、中国らしい。

2022年3月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5418.2022年3月14日(月) 戦力に勢いが衰えた?ロシア軍

 昨夜雨が降るとは思っていなかった。今朝起きて外を見ると満開だった白梅の花が大分散っていた。1羽だけ鶯が飛んできたが、鳴かずに飛び去ってしまった。今年も「ホーホケキョ」の声を存分に耳にすることもなく、弥生の季節は去ってしまうのだろうか。今日都内の気温は何と24.1℃だった。5月中旬の陽気である。外出するのにジャンパーは身に着けなかった。これから日一日と暖かくなるのだろう。

 陽気に誘われ、久しぶりに通いつけの森内科へ診察に訪れ、森医師に東京医療センターで診断された、回復見込みはないと言われた変形性関節症についてお話ししたところ、確かに高齢者に特有の症状ではあるが、このまま陽気が良くなれば、少しは回復するのではないかと言われて、幾分気持ちが救われたところである。

 さて、このところロシア軍のウクライナ攻撃が脚光を浴びているが、どうやらロシアの戦略も壁に突き当たっているようだ。プーチン大統領も思惑取りの戦いとはならず、少々イラついているようだ。そこにはロシアの「ウソ」が広言され、それが片端から暴かれていることがある。特に、ロシアがアメリカはウクライナ国内で生物兵器の研究をしていると主張したが、アメリカがウクライナ国内に支援する研究施設があることは確かだが、研究目的が違うと反論した。また、戦火の下で救助された妊婦をモデルの演技と身勝手に主張していたが、その数日後に妊婦は出産した。世界中にそのニュースが配信され、ロシアのフェイクニュースであることが裏付けられ、ロシアの報道の信憑性が疑われ出した。このところやや鳴りを潜めているが、かのハッカーとして知られる得体の知れないアノニマスが、ロシアの前途に不穏な兆候を感じると言い出した。

 実際ロシアの作戦は中々思うように行かなくなってきた。首都キエフを電撃的に制圧することを目指したロシア軍だが、苦戦している。ロシア軍が苦戦する理由として、アメリカ国防総省の高官は、①ウクライナ軍の戦略的な抵抗、②ロシア軍の経験不足で、兵站面で顕著に表れ、補給に手が回らず、燃料や食料不足に陥ったこと、③軍内部の連携不足、の3点を挙げている。そこへロシア国内から不安な材料が表出しつつある。まだ、各国による経済制裁の効果は充分とは言えないまでも、ルーブルの価値は大きく下落し、世界的なクレジット・カードが使用出来なくなったことによる支払い上の不便さで市民生活が大分影響を受けているようだ。

 今後ロシア軍が制空権を完全に掌握できるかということと、ウクライナへの欧米からの支援ルートをロシアが抑えられるかが、ロシア軍が優位に戦える要因になるであろう。ただ、日に日にウクライナへの国際的な物心両面での支援が今後も継続されるかということと、ロシア国内のロシア人が真の戦争実態を知り、彼らがプーチン政権に反する行動を取ることが出来るかどうかが、事態が変わる材料ともなるだろう。

2022年3月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5417.2022年3月13日(日) ウクライナ戦争に複数の見方

 ウクライナ情勢は緊迫も頂点に達しようとしている。首都キエフを三方から攻めるロシア軍は、間もなくキエフに総攻撃を仕掛けて首都を陥落させて、ゼレンスキー大統領以下政府要人の身柄を拘束するのではないかと思う。プーチン大統領のロシアは、首都攻略によってウクライナに傀儡政権を樹立して背後で支配する考えである。例え、終戦となっても世界中から国際法違反として、またプーチン大統領は普通の市民を殺戮した不条理な戦争犯罪人として、いつまでもロシア並びにロシア国民は非難を浴びることだろう。

 旅行好きなロシア人にとってこんな笑えないドラマもある。タイのリゾート地・プーケットでロシア人観光客が立ち往生しているのだ。タイでは外国人観光客の中でもロシア人が最も多く、生憎ウクライナ侵攻に対する制裁でロシアの航空各社がタイ便を欠航し、加えて支払うべき滞在費用が、アメリカのクレジット各社が支払いを停止したため滞在費を支払うことも出来ない苦境に追い込まれている。タイの観光局が仲介をして国家同士の支払いを話し合うようだ。それにしてもウクライナ国民はすでに250万人も国外へ避難したというのに、ロシア人は気楽に海外旅行を楽しんだ結果が、母国に帰れない有様である。

 昨日セルビアに居住している友人、山崎洋さんからメールが送られてきた。半世紀以上も前に大学を卒業してすぐに父親(ゾルゲ事件ゾルゲの仲間、故ブランコ・ド・ブケリッチ)の母国旧ユーゴスラビアに渡り、爾来同地で逞しく生活している。厳しかったコソボ紛争などを身近に体験しただけに、東ヨーロッパの政治情勢については、西側サイドではなく中立的な立場からしばしば貴重な意見を伝えてくれる。今回のメールによると、ウクライナ戦争はセルビア人にとってはNATO空爆の悲劇を想起させ、西側のロシア非難はまったく偽善に映るという。20世紀末に勃発したコソボ戦争でNATOが、セルビア領内のコソボ地区に対して激しい空爆を行い多くの犠牲者を生じたことから、セルビア人はNATOに対して今以て好印象は持っていない。横浜市内に住み、すでに亡くなられた山崎さんの母上と生前電話でお話しした時、母上も激しい口調でNATOを非難しておられていた。

 彼のメールにひとつ祝福すべきことが記されていた。最近セルビア国から「功労金賞」という叙勲に与ったという。日本で言えば「紫綬褒章」のようなものだと言い、写真も添えてあった。ひとりでセルビアへ乗り込んで独自に活動し、国から業績を認められるようになったとは、素晴らしいことである。本人には、心よりおめでとうと伝えた。

 それにしてもうっかりしたことは言えない。我々の少ない情報や日本人目線ではどう考えてもロシアは国際法無視の極悪非道国家、況してやロシアを長らく支配している独裁者プーチン大統領は気が狂ったのではないかと思える言動がこびりついているが、少し視点をずらすことも必要なのかも知れない。

 さて、先月4日以来開かれていた北京パラリンピックが今日最終日となり、閉会式を迎えた。開会式に出席したプーチン大統領がウクライナ侵攻でそれどころではなく閉会式には出席しなかった。大会中にウクライナへ侵攻するなんてことは想像もしていなかった。そのせいで、折角競技会場まで来ていながら、ロシアとベラルーシの選手たちは、大会に参加出来なかった。ロシアにとっては首脳たちが取った行動により、撒いたゴミを拾わなければならなくなった。大会関係者にとっては、無事成功をと願っていただろうに、トップ政治家の腹積もりによって思いがけない不運を負わされることになってしまった。閉会式のプログラムはすべての点で開会式同様に見事なものだったが、どうも後味の悪いパラリンピックになってしまった。

2022年3月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5416.2022年3月12日(土) 48年前小野田寛郎さん戦地より帰国

 このところ史上エポックメーキングな日々が続くが、1974年の今日戦後フィリピン・ルバング島の山中に身を潜め、ただひとり生き抜いた「最後の日本兵」小野田寛郎元陸軍予備少尉が29年ぶりに帰国した。その小野田氏は8年前に亡くなられたが、旧帝国軍人魂のようなものを心の中に秘めていた。偶々帰国された1974年の今日、私は「飛行第64戦隊」、通称加藤隼戦闘隊と同じく、隼戦闘隊の飛行第50戦隊ビルマ戦跡慰霊団」に付き添い、ビルマへ出発した。小野田さんがマニラから帰国した日航機と我々がバンコックへ向かうキャセイ・パシフィック航空機がほぼ同じ時間帯だったために、羽田空港には多くのマスコミが取材に訪れ、あるスポーツ紙には「戦地へ行く人、帰る人」という見出しで、戦地へ出かける旧軍人を記事として取り上げてくれた。その後グアムから横井庄一さんが帰国され、ひと時陸軍帰還兵の話題がメディアを賑わせたものである

 私はこの当時旧厚生省援護局が主宰する、太平洋戦争戦没者遺骨収集事業に携わり、毎年のようにサイパン島を主に中部太平洋諸島を訪れていた関係で、担当に足繫く通い、遺骨収集団が派遣される際には、収集団団長である厚生省課長と行動を共にしていた。そんなご縁で、団長から小野田さんや横田さんのリアルな話もよく伺い、2人の正反対な性格をよく伺ったものだ。2人については興味深い対照的なエピソードも多かったので、前著「南太平洋の剛腕投手」を上梓の際、小野田さんと横井さんについて丸ごと1章の原稿にまとめて、世に開示する予定でいた。ところが、出版社から全体的に文章が長すぎるので、部分的にカッとして全般的に短縮するようにとの要望があり、あれこれやってみたが、うまく削除出来ずに、この章を思い切って全てカッとしてしまった。結果的に小野田さんと横井さんの話を拙著の中で紹介することは出来なくなってしまった。

 そんな経緯もあり、何かとお2人には気持ちが入込んでしまう。今以て小野田さんについて強く印象に残っている話は、小野田さんには私利私欲がまったくなく、性格的にもクリーンな方だったということである。それは、多くの日本人から戦地でのご苦労に対して多くの寄付金が寄せられたことに対して、自分はいただくわけにはいかないし、いただく筋合いでもないと強く拒まれ、いただいたお金をすべて寄付してしまった。このことで周囲が今後の生活を考えて少しは寄進者の気持ちを受け入れて貯金してはどうかとアドバイスしたが、一切取り合おうとしなかった潔癖さである。日本を去りブラジルで、子どもたちに自然と親しむことを教える自然塾を主宰するような純粋で高邁な考え方の人だった。数は少ないだろうが、こういう崇高な軍人さんも旧日本軍の中にはおられたのだと感心したものである。

 さて、ガラケイの携帯電話が使用出来なくなって、今後どうすべきがを考えていたが、PCを使用すれば、敢えて携帯を所持する必要性を感じなかったので、止めるつもりでいた。ところが、妻や息子たちが連絡用に携帯用電話機として所有して欲しいと言うので、今日妻と次男と一緒にヤマダデンキへ行き「らくらくスマホ」と言う初歩のスマホを購入した。これから80の手習いでスマホ初級を使用するが、いつマスターすることが出来るだろうか、あまり自信はない。

2022年3月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5415.2022年3月11日(金) 東日本大震災から11年が経った。

 今日はあの忌まわしい東日本大震災から11年目になる。東日本沿岸の被災地や関係の場所では、地震の起きた午后2時46分に犠牲者への黙祷を捧げていた。あの時書斎でPCを叩いていて突然大きな揺れに驚き外を見ると電線が上下に大きく揺れていたのが見えた。じっとそのまま居座っていたが、揺れが収まってから直ぐテレビを観て地震とともに大きな津波が沿岸に押し寄せて来たことを知った。犠牲者は、行方不明を合わせて2万人を超える。この震災の特徴は、福島原発をも直撃して放射能が漏れ、住民が立ち退きを強いられたことである。今まで住んでいた自宅から避難を余儀なくされ、自宅に戻れず、今以て避難住宅で生活している人々がまだ大勢いることである。

 この時多くの日本人は、改めて原発の恐ろしさ、放射能の怖さを嫌というほど知らされた筈である。その恐ろしい原発を今脅しの道具に使って世界中に睨みを効かせているのが、ロシアのプーチン大統領である。多くの専門家が語っているが、プーチンの真の狙いは国際社会でアメリカに大きく差をつけられているロシアを、もう一度東西対立時代のソ連に戻そうとの夢のような願いと、個人的に独裁権力を一層固めようとの欲があると見られている。

 世界は現時点では剛腕プーチンの言動を恐る恐る監視しているしか打つ手がない。彼はいざとなれば「核」を使用すると言わんばかりに睨みを利かせている。これにアメリカやヨーロッパ諸国も手を出せなくなり、プーチンはその虚につけ込んでロシア軍をウクライナで奔放に荒らしまわらせている始末である。アメリカの上院議員が、ロシアにはブルータスがいないのかと発言して、ロシアの駐米大使が抗議をしていたが、それはともかくこれではプーチンに例えられた泉下のカエザルが気の毒である。

 最近2人の知人から、プーチンの暗殺を期待するメールをもらったが、これほどこの世から消えることを望まれている証しである。これでは、例え平和的に事態が解決してもロシアのトップに君臨するプーチンの居心地は、最悪であろう。そこで、思い出すのは、1953年3月スターリンが亡くなった報を聞いて父親が、スターリンが死んだと嬉しそうにつぶやいたことである。

 さて、今日は春の陽気で東京都内の気温は、18.7℃だった。いつも駒澤公園にウォーキングに出かけているが、今日は妻が一緒に行きたいというので、揃って出かけた。先日来満開だった河津桜は今日も見事な開花ぶりだった。いつもこの傍でラジオ体操をやるが、河津桜の写真を撮りに来る人が絶えない。都内の桜の開花は、来る23日とのことであるが、そうなると一角だけではなく、駒澤公園内の広い地域に桜を眺めることが出来るし、自宅近くの呑川に沿った遊歩道の桜並木が毎年見事な開花ショーを展開してくれるので、それも大きな楽しみである。

2022年3月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5414.2022年3月10日(木) 忘れてはいけない77年前の東京大空襲

 昨日行われた韓国大統領選で、野党「国民の力」の尹錫悦・前検事総長が与党「共に民主党」の李在明・弁護士を僅差で破り、今後5年間韓国大統領として国を主導することになった。選挙前から予想されていたように際どい接戦になり、結果は最後まで分からなかった。尹氏の獲得した割合は48.56%、敗れた李氏が得たのは47.83%だった。これでは、李氏の胸中は複雑でとても諦めきれないものがあるだろう。いつもながら韓国国民の高い投票率には感心している。今回のそれは77.1%であり前回は77.2%だった。日本の国政選挙では近年投票率が漸減傾向に陥り、ほとんど50%台となって、3年前の参議院選では、50%を割って僅か48.8%の低投票率だった。有権者の内2人に1人は、確実に投票所へ向かわないことになる。その背景には、韓国では若者が政治に高い関心を抱いていることもあるが、その点日本の若者には政治離れが現れている。今夏の参議院選では選挙権が18歳に引き下げられるが、日本の若者たちは、せめて同じ世代の韓国人のレベルに近づくことが出来るだろうか。

 日本にとっては、過去最悪と言われる日韓関係を新大統領は、少しでも友好的な道へ伴ってくれるだろうか、些か気になるところである。その点では李氏に比べて尹氏の方が、日韓関係の改善に前向きだと思えるので、少しでも両国の関係が良好になるよう期待したい。

 さて、明日は東日本大震災11周年の日である。被災地の復興の様子など新聞、テレビ等でいろいろ伝えられるが、今日も一大被災を被った1日である。昭和20年、終戦の年の東京大空襲から77年が経つ。一説によると行方不明者も含めて約10万人の都民が犠牲になったと言われている。その中には朝鮮人も含まれている。原爆被災者は広島で32万人、長崎では18万人で、東京大空襲はそれに次ぐ大量戦争被災者の数である。それがメディアでは今日あまり大きく伝えられない。僅かに午后8:45のNHK「首都圏ニュース」が言問橋傍で行われた慰霊祭を伝えていた程度だった。これこそ戦争が伝承されず、戦争を知らない若者が増えて、若者たちから戦争への関心が薄れていくひとつの原因になってはいないだろうか。

 今激しい戦争状態に入ったウクライナへのロシア軍の侵攻の画面を観て、若者たちはどのように感じているだろうか。私自身太平洋戦争中に、空襲警報で急ぎ防空壕に逃げ込んだり、米軍機の飛来に地上へ伏せたこともあった。また、我が家の2階の部屋から米軍機が列車を機銃掃射するシーンを間近に見た。ベトナム戦争や、第3次中東戦争の現場でもつくづく戦争の恐ろしさも実感した。戦争の怖さを身体で感じる臨場感こそが大事であるが、例えその場にいなくとも臨場感を知ろうとする気持ちが大切である。如何なる戦争も罪悪である。戦争はこの世にあってはならないものと思い、他人事と感じないで欲しい。現代の若者たちには、心から戦争は止めなければいけないと思ってくれることを強く願っている。

2022年3月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5413.2022年3月9日(水) 「特別展ポンペイ」を鑑賞

 今年1月から上野の東京国立博物館で開催されている「特別展ポンペイ」を鑑賞に出かけた。当初はゼミの友人が一緒に見学すると言っていたが、最近になって体調が勝れないから、残念ながら見学出来ないと連絡があったので、結局ひとりで鑑賞することになった。入場券の購入に並び、館内へ入っても新型コロナウィルス感染防止のため入場者数を規制しているせいで、再び並んで待つことになった。

 ポンペイはこれまで何度も訪れている。特に長年に亘り旧文部省の海外教員研修団のお世話をしていたので、ローマには何度も訪れており、先生にとってはローマへ行くならナポリとポンペイをセットで寄るのがひとつのパターンになっていた。そんなわげで、ポンペイの雰囲気は感覚的に分る。現地ではA.C.79年にヴェスビオ火山が噴火して、破壊された旧跡の中を随分歩いたが、あまり文化的な価値のある埋蔵物にはお目にかかれなかった。それが、特別展では廃墟の中から取り出された文化的な遺品ばかりを展示しているので、現地を観光した時にはほとんど見ることがなかったような貴重な文化財が並べられている。特に、土に埋もれていた多くの壁画、硬貨、パンや豆などの食物、ガラス製品、等々の精巧な出来栄えにはすっかり魅せられた。日本の1円貨ほどのサイズの金貨や銀貨が、細かく彫刻されているのには感服した。これらの品々は、現地でもおいそれと見られるものではない。何せ2千年も昔の考古学的価値のある展示物ばかりで、2時間足らずで見学してしまうのは惜しいと思っている。

 久しぶりの外出で気持ちも晴れた。今年に入ってから電車に乗ったのは、まだ今日が3度目である。かつて鉄道員だったことを考えると、以前にはまったく想像もつかないことである。当分こんな状態が続くことだろう。新型コロナウィルスさえ流行しなげれば、芸術展などをもっと楽しむことが出来ると思うとコロナが恨めしい。

 来週も友人の奥様の染織展を妻と見学する予定である。染織についてはまったく素人であるが、妻が興味を持っているので、コロナ禍ではあるが、楽しみにしている。

 さて、そのコロナは、日本では少し落ち着いてきているが、今日大統領選挙投票日の隣国・韓国では最近になって急速に感染者数が増えている。昨日は、34万人が新規に感染し、この1週間の平均でも1日当たり24万5千人を記録している。日本が昨日5万4千人で、1週間平均で5万9千人である点を考えると少々多過ぎるのではないかとの印象である。大統領選は伯仲戦で盛り上がっているようだが、今晩遅く結果が判明する。大統領になっても、当面コロナ対策が大きな仕事になるだろう。

2022年3月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com