4112.2018年8月16日(木) 78歳の高齢者が行方不明児を発見

 山口県周防大島町で2歳の男児が行方不明になって世間を騒がせ心配されていたが、昨朝26時間ぶりに発見され保護された。テレビでも速報で伝えて日本中をホッとさせた。この発見は、尾畠春夫さんと仰る今年78歳になるボランティア男性の絶対見つけるとの強い気持ちと勘によるものだった。

 この男性の心意気が素晴らしい。65歳まで鮮魚商を営んでいたが、誕生日を期に仕事を止めて第2の人生を社会のために尽くすと言って、ボランティア活動に賭けた。

 2004年中越地震、11年東日本大震災、16年熊本地震、17年北九州豪雨、今年の西日本豪雨の他にも16年に宮崎県佐伯市で起きた2歳幼児の行方不明捜索事件など著名な災害や事件には必ず加わったが、「自己完結するのが真のボランティア」との信念で、すべて自分で装備をして必要な生活用具を揃えてボランティア活動に参加して来られた。この男性のすごいところは、自分なりの経験と勘で歩くことで、昨日も山の上方面を目指して歩き始めてから約30分で幼児を発見し、抱いて母親に自らの手で引き渡した。母親の実家で家に上がることや、風呂に入るよう言われても固辞して一切お返しを受け取らなかったことである。何よりも母親と約束したことだからと言って、幼児発見後に幼児を警察に引き渡さずに抱いて母親へ直接引き渡して、大事に育ててやって欲しいとメッセージまで伝えていた。夕方には小型車を運転して故郷大分まで帰っていった。

 今日のインタビューでも自らの行為をひけらかすことは何一つなく、接触した警察官の優しさを褒めていたほどである。

 これまでのボランティアでも作業衣を身に着け、泥を片付けたり献身的に行動していた。こういう謙虚で周囲に甘えることなく結果的に実を上げるというのは、凡人には中々出来ることではない。とても爽やかなボランティア活動の実態を知った。こういう人は政官界には少ないが、民間にはいることを知り嬉しい気持ちになった。

 同じ78歳で自己顕示欲が強く、退任を求められていながら背後で院政を敷こうとしている山根明・前日本ボクシング連盟会長とは随分人間性が違うものだと思う。

 また、先の国会で嘘八百を並べていた安倍首相にこの男性の爪のあかを煎じてたっぷり飲ませてやりたいものである。

2018年8月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4111.2018年8月15日(水) 太平洋戦争終戦後73年が経過

 太平洋戦争終戦から73年を迎えた。今日武道館では、天皇・皇后両陛下ご臨席の下に全国戦没者追悼式が行われた。天皇は来年4月に退位され平成が幕を閉じるため今日が最後の追悼式への出席となる。最年長出席者は102歳で夫を亡くされた方で、車いすで出席された。歳月もほぼ3/4世紀を経過したので、武道館に来られた遺族も天皇が即位された平成元年に比べて様変わりしている。かつては、夫が戦死した妻の出席者は48%だったが、今日は僅か13人で0.2%にしか過ぎなかった。この30年間に彼女らも夫の後を追うように旅立たれ、最近では子・孫世代の出席者の割合が増している。

 あの太平洋戦争終戦の日のことははっきり覚えていない。当時国民学校1年生だった私に両親も特別に話をしてくれなかった。その後うすうす戦争が終わったらしいことは分かってきた。近所に金田くんという朝鮮人の同級生が住んでいて、母が「金田くんは朝鮮に帰れるので嬉しそうね」と言ったので、夏休み中に何かあったのだろうくらいにしか思わなかった。その後戦争が終わったことを知った。夏休みが終わり2学期の最初の登校日に金田くんは登校して来なかった。それきり音沙汰がなく、どうも朝鮮へ帰ったのではないかとうわさ話が聞かれた。金田くんについて先生が何か話したのかもはっきり覚えていない。

 3年8カ月の歳月を費やし、310万人の尊い命を犠牲にした無駄な戦争については、その後戦友会の戦跡慰霊団や、旧厚生省主宰戦没者遺骨収集事業に関わることになり、一般の方々に比べてより身近に戦争を意識するようになった。特に中部太平洋諸島や、ビルマでは現地の人たちとまだ交流を続けている。

 細川首相以降、歴代首相が追悼式の式辞でアジア諸国への加害責任に触れ、深い反省と哀悼の意を表してきたが、安倍首相は第2次内閣成立以来6年間連続で言及しなかった。それでいながら憲法第9条の改正についてはご執心である。こういう人が首相であることは、2度と戦争を起こさないというほとんどの国民の誓いと気持ちに反することにならないだろうか。

 さて、今日甲子園では、中学時代に在籍したことのある平安中学の付属校・龍谷大平安高が八戸学院光星高を14-1で破り、甲子園通算101勝を挙げるとともに、15年ぶりにベスト16へ進出した。試合開始から午後7時過ぎの試合終了までまた見続けてしまった。偶然というべきだろうか、実況中継を担当したNHKアナが高校ラグビー部の後輩で、3年前のラグビー・ワールドカップで優勝候補南アフリカを破った試合を実況した豊原謙二郎アナだった。ゲームセット後、グランド内に流れる平安高校歌をまた口ずさんだ。

 ♪紫匂う 雲のかなた 希望の星の輝くところ~♪ プチ幸せである。

2018年8月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4110.2018年8月14日(火) 沖縄知事選に佐喜真淳・宜野湾市長が出馬

 大学ゼミ先輩の奥様が音大出の妹さんと姪御さんとともに横浜の「かなっくホール」でコンサートを開いた。長年コーラスに熱中している妻と出かけたが、ゼミ関係者は8名が鑑賞にやって来た。姪御さんはクラリネットをソロで、或いは伴奏をしたが、姉妹がともにソプラノで声高らかに美声を聴かせてくれた。童謡以外はあまり知っている曲はなかったが、中々見事な舞台で皆感銘を受けたようだった。

 さて、先日翁長雄志・沖縄県知事が急逝されたため、後任を決める知事選が9月30日に行われることになったが、今日佐喜真淳・宜野湾市長が出馬を表明した。普天間米軍基地を抱える現職市長として米軍に早期返還を求めてきたが、自民党県連の政調会長を務めてきた経緯もあり、自民党の支援を受けて知事選を戦うとするなら全沖縄県民を相手にする気構えがないと苦戦は免れないだろう。尤も翁長前知事も立候補時は自民党県連幹事長を務めていたが、基地反対の県民の気持ちを巧みに掴み、保守・革新をまとめてオール沖縄の空気を作り上げて保守・革新から支援を得て仲井真弘多・現職知事を破った。知事就任後は翁長氏は、自民党と対立しながらも県民の気持ちを掴んで県民のバックアップは絶対的だった。それは心から県民のために奉仕しようとする翁長氏の気持ちが県民から理解されたからである。昨日行われた翁長前知事の葬儀には、4500名の弔問者が別れを惜しんだという。

 まだ、翁長氏を継承する「オール沖縄」の立候補者は決まっていないが、果たして佐喜真氏は、沖縄県民の気持ちを汲み取ることが出来るだろうか。

2018年8月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4109.2018年8月13日(月) 無駄が多いオリンピック会場・施設の建設

 2020年の東京オリンピックについては話題に事欠くことはないが、今年2月開催された韓国平昌冬季オリンピックは、この猛暑の中で忘れ去られていくような気がしている。

 実は平昌五輪後の会場、及び施設利用については開催前から平昌が人口4千人の小さな村でもあり、あまり利用価値が高くないと悲観的な話ばかりが聞かれた。

 韓国の中央日報の調査によると日本円にして数百億円が投入された競技場と会場施設は、今や「白い象(大きくて厄介なもの)」となっている。開会式、閉会式が行われた体育館は今では倉庫同然となり、スキー競技の行われた場所は、元々傾斜面の貴重な植物の多かったところで他に有効転用出来るものではない。政府と自治体は、オリンピックが終わればスロープ敷地の55%以上を復旧し、自然生態系を回復させるとして環境団体などを説得していた。また、政府がそのために補助すると約束までしていたが、それも実行されていない。

 あれだけ世界中を興奮させ、世界記録を生んだ施設が、はっきり言って今や大きなお荷物となっている。最早遅きに失しているが、この事実を他山の石として日本の五輪関係者も施設の建設、利用について考えなければいけないと思う。以前から東京オリンピック用の会場施設については、前回1964年五輪大会で利用された既存の施設を補修、改善して使用したらかなり費用が節約出来るものと思っていたが、新し物好きな五輪関係者は箱ものを作ることに没入して、前回大会の会場施設をほとんど使わず、施設を新設する方向に気持ちが行ってしまう。

 自宅近くの駒澤オリンピック記念公園には、前回1964年大会で使用した運動施設がいくつか残されている。その中には日本人を熱狂させたバレーボール会場の屋内体育館や、サッカーが行われた補助球技場などがそのまま残されている。更に昨年第2屋内体育館が取り壊され立派な体育館が新築された。地理的にも、交通の便にも恵まれたそれらの施設を使用するのかと思いきや、2020年オリンピックではまったく使用されないのだという。実にもったいないことだと思う。

 そこへ最近になって直接オリンピックとは関係のないこんな問題も浮かび上がってきた。公園内の子ども用屋外プールが設備が老朽化したとの理由で閉鎖するという。近所の子どもたちの要望も強く、改修工事をすれば再び使用出来るので、そうすれば彼らが喜ぶという声がどう伝わったのか、東京都は近所に同じような施設があるからその必要はないと答えたという。近所の施設はすべて民間の経営であり入場料もバカにならない。そんなことが分からず、オリンピックには想定以上の費用を惜しみなく注ぎ込んでいる。

 こんな不経済なことを考えるから、経済的にも効率が上がらず、先週末に次いで今日も日経平均株価は大幅な下落をした。もっとも今日はトルコの通貨リラが1日で20%近くも急落したせいであるが、7月6日以来の440円もの値下がりである。経済感覚も普通の空気感も鈍っているのではないだろうか。

2018年8月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4108.2018年8月12日(日) 日航ジャンボ機墜落事故から33年

 暑い中ではあるが、夏山シーズンとあって昨日は「山の日」という祭日だった。そして今日は山に関係深い大きな航空機墜落事故があった日でもある。

 今から33年前日航ジャンボ機が群馬県上野村御巣鷹山山中に墜落して乗客・乗員524人のうち520人の尊い命が奪われた。♪上を向いて歩こう♪を唄った人気歌手の坂本九さんもこの事故で亡くなられた。今日も多くの遺族が山へ登り「招魂之碑」の前で手を合わせた。年々慰霊に来られる遺族の数も減少気味だそうで、今日は昨年より13家族81人少ない、79家族266人がお参りされたそうだ。時が経つに連れて遺族も亡くなり、険しい事故現場を訪れる遺族が少なくなるのは致し方ない。今では日航社員のうち、当時在籍していた社員は僅か5%ほどである。事故で命を奪われることほど残酷なことはない。

 その当時すでに退職されていた元日航パイロットの方が、遺族の対応に人手が足らず困っていると会社から頼まれ事故現場で遺族との対応や片付けをやっていたところ、怒った遺族の方から随分厳しい言葉や嫌味を言われたとこぼしていた。自分らの後輩がその家族の命を奪ったので弁解しようがなく、ただお詫びを言うだけで黙っていたと当時の苦しい胸中を話してくれたことを思い出す。元陸軍航空隊の戦闘機パイロットだったその方もすでに彼岸へ旅立たれてしまった。

 航空機事故は、いくら防止しようと努めても想定外のことが原因で起きることがある。それが人間の生命を奪ってしまうだけに、取返しのつかないことになってしまう。

 つい2日前にも同じ群馬県中之条町山中に防災ヘリコプターが墜落して、機長の県防災航空隊員を含む乗員9名が全員死亡した。インタビューに応じた関係者が涙声で同僚を偲んでいた姿が何ともお気の毒である。

 一昨日からお盆休みに入ったが、昨日だけで日本人の海外への出国者は58,200人だそうだが、これだけ海外旅行者が増えると事故の可能性も高まる。絶対事故は起こさないとの決意の下に、航空会社には整備面などで十分注意を払ってもらいたいものである。

2018年8月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4107.2018年8月11日(土) 龍谷大平安高、甲子園春夏通算100勝

 ♪紫匂う 雲のかなた 希望の星の輝くところ~♪

 懐かしいこの歌詞は、京都・龍谷大平安高校校歌の冒頭部分である。今日甲子園で行われた第100回全国高校野球選手権大会1回戦で龍谷大平安高は鳥取城北高を9回サヨナラ勝ちで破り、春夏通算100勝を達成した。100回大会に100勝を成し遂げたところに意味があると思う。もっとも上には上があって、勝ち星のトップは、中京大学中京高(旧中京商業)の133勝だというから驚くではないか。それでも平安の勝ち星は全国で中京に次ぐ2位だというからやはりすごいと思う。

 短い間ではあったが、平安高付属平安中に通学していた時もあって、その時の同級生たちが1956年夏の全国大会で優勝した。やはり平安高の試合はいつもながら気になって仕方がない。京都大会予選を強打で全試合圧勝して代表校となったので、今日は楽勝かと思いきや思いがけず苦戦して、最後は9回2アウトからサヨナラヒットが出て漸く3x-2で劇的な勝利を収めた。うろ覚えの校歌を甲子園グランドに流れる校歌斉唱に合わせてテレビの前で唄った。これからひとつずつ勝って、何とか4度目の全国優勝を果たしてもらいたいと願っている。

 さて、日本ペンクラブの知り合いの中にも、風変わりな人がおられる。まだお会いしたことはないが、3年前の理事選挙のころから交流を続けている人がいる。その方から今日大きなパッケージを送ってこられた。随分重いので何が入っているのか興味津々開封してみたら、何と広辞苑並みの分厚い1300頁の書物が入っていた。重さを計ってみたら1.8㎏もあった。他にベルトまでいただいた。この方は、いくつもの会社を経営し、出版社も経営してこの書物もそこで発行したものである。こう言っては失礼かも知れないが、やや異色な方でご自分の会社名を名乗った共和国大統領を名乗ったり、ユーモア溢れる短編がとにかく面白い。先月後期高齢者になったことにひっかけて「高貴高齢者」という「狂詩」をパッケージに添えてくれた。この書物のネーミングも「隠し文・妻の恋文・夢の咲耶姫」というから、こっそり読むべきだろうか。1300頁は大変だが、面白そうなので毎日少しずつ読んでみようと思っている。

2018年8月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4106.2018年8月10日(金) 株式相場の低迷と悪徳商法

 このところ株式市場がパッとせず、下がり続けている。案の定今日は日経平均株価が300円も下がった。それに影響されたのか、現在所有しているオーストラリア関連の投信の分配金が、今月から突然半額も減額されると昨日証券会社の営業マンから連絡があった。今後の対応を相談するため午後支店へ出かけ営業マンと相談した。分配金減額対策としては、前記投信とは別の投信を売却して、アメリカ関係のものに買い替えることで少し補うことにした。かつてのようにただ投資さえしておけば、黙って利息が手に入った時代は遥か彼方へ去ってしまった。どうしてこうも株価がパッとしないのか気になっている。

 さて、株価に直結することではないが、昨今の大企業の不祥事、特に顧客に対する背任行為には呆れている。会社が顧客を意図的に騙す行為なんて、以前は大企業や名門企業では考えられなかった。それが最近ではかつての名門企業や、大手企業ですら外聞もなくやっている。こういうモラル・ハザードが当たり前になったということも巡りめぐって株価に影響しているのかも知れない。

 自動車メーカーの検査不正や、神戸製鋼所の長年に亘るデータ改ざんなどのスキャンダルにうんざりしていたところ、今朝の朝日新聞にスズキ自動車が30車種で検査の不正をやったこと、更に悪質なのは宅急便最大手のヤマト運輸が、引越し料金を過大に請求した事実を伝えている。その金額が何と31億円というから二の句が告げない。ヤマトは顧客に対して嘘八百を並べ立て、組織ぐるみで正当価格に利益を上乗せするアクドイ商法を行っていた。昨日国土交通省もヤマト本社を家宅捜索した。どうしてこういうモラルに反する違法行為を行ったのだろうか。日本人の商業道徳も地に堕ちたものだ。とても理解出来ない。

 夕刻になって嬉しいニュースがひとつ入ってきた。オーストラリア・シドニーで開催中の車ラグビー世界選手権で、日本が2連覇中のオーストラリアを62-61の接戦の末破り、初優勝を成し遂げたことである。

2018年8月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4105.2018年8月9日(木) 長崎原爆投下から73年

 台風13号が深夜のうちに本州沿いに東北海上へ抜けて行った。 

 6日広島の原爆投下記念に続き、今日は長崎の73回目の原爆投下記念日である。今年はグテーレス国連事務総長が国連代表として初めて記念式典に出席され、「核保有国は軍縮を行う責任がある。長崎を核兵器による惨害で苦しんだ地球最後の場所にするよう決意しましょう」と挨拶された。最近の広島、長崎の記念式典では、市長に続き安倍首相が挨拶されるが、メッセージは決まりきったような内容である。両市長は地球上から核の恐怖をなくすため、日本も核禁止条約を批准するよう安倍首相に求めているが、首相は核保有国の間で考え方が異なっていて、日本は核保有国と非核保有国との間の橋渡し役をしたいと敢えて難しい行動を持ち出し、日本が核兵器禁止条約に署名するとの積極的な姿勢はまたもや示さなかった。

 こうしている間に73年が経過した。今年長崎の大浦天主堂が「長崎と天草地方の潜伏キリスタン関連遺産」のひとつとして、広島の原爆ドームと同じように世界遺産に登録された。

 大浦天主堂については、数々の逸話が残っているが、中でも印象的なのは、永井隆博士と藤山一郎さんとの交流から生まれた往年のヒット曲「長崎の鐘」である。藤山さんは義父の幼稚舎時代の親友であるが、数多くのヒット曲を歌ったその藤山さんの持ち歌の中でも「長崎の鐘」が最も好きな曲である。長崎というと「長崎の鐘」が頭に浮かんでくる。歌のイメージは永井博士の大浦天主堂との関わりにあるが、これも原爆によって破壊され、再建されたものである。

 今日も長崎市平和公園の記念式典の様子を見ていると、自然に「長崎の鐘」を口ずさみたくなってくる。

 かつて、アメリカの小学校を訪れた時、子どもたちに尋ねたことがある。彼らが知っている日本語だったが、地名としては東京、広島、京都、長崎、横浜・・・という名前がよく知られていた。それくらい原爆投下により広島、長崎は世界中の人たちに知られるところとなった。

 夜NHKニュースで長崎の被爆者が、原爆を製造し、原爆の町と呼ばれているアメリカ・ワシントン州リッチランドを訪れた時の様子を伝えていた。町の高校校章が原爆雲で、原爆を製造していることを誇りに思っていると町の人は言い、レストランの看板にも「アトミック~」が目立つ。原爆で多くの人が亡くなったと言うと、原爆がなかったらもっと多くの人がなくなっただろうと言い、とても被爆者の言葉は彼らの心には届かないようだ。

 こういう実情を踏まえて、グレーレス事務総長が「核軍縮はプロセスが失速し、ほぼ停止している」と懸念しているように超大国が競い合う核開発競争の中で、今後どうやって非核化を世界へアピールしていったら良いのだろうか。

2018年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4104.2018年8月8日(水) 翁長雄志・沖縄県知事急逝

 最近アウトロー的で好ましからざる事象が頻発し、各テレビ局が挙って伝えているが、どうも気持ちがすっきりしない。

 その最も象徴的な事象は、いずれも本ブログで取り上げたことがある①東京医大の不正入試と、②日本ボクシング連盟の山根明会長に対する告発状である。

 ①ここ数年入試で女子受験生の点数を減点して差別していたというものである。その発端は女子は男子に比べて病院勤務後に結婚、出産で辞める医師が多く医師不足に苦慮するからという何とも身勝手な論理だった。女性医師より男性医師を重視するという単純な男女差別観である。

 この問題にはいくつか疑問がある。明るみに出た原因は、今年厚労省前局長の子息が東京医大入試で加点してもらって裏口入学し、その見返りに大学は提案したブランディング事業を認めてもらい補助金を受けることになったことが暴露され、贈収賄事件として摘発された。そしてその捜査過程で芋づる式に本件が明るみに出たのだ。男女差別の他にも3年浪人生以上からも減点していた。実際厚労省前局長子息は加点してもらって合格したが、合格者175名中174番目だったというから、加点されなかったら不合格だった。これに対しては女性は言うに及ばず、多くの人から非難が集中している。

 ②今日大阪で開かれた日本ボクシング連盟臨時総会で山根会長は辞任を表明した。ただ、この辞任が会長辞任なのか、理事辞任及び除名なのかはっきり分からない。この点についてその後都内で開かれた告発者「ボクシングを再興させる会」代表者らによる記者会見でもこの点の不明瞭さが指摘された。この間ヤクザとの絡みや、レフェリーの不正判定問題、資金流用など不明瞭な問題がいくつも浮き彫りになっている。鈴木大地スポーツ庁長官は、山根会長にはボクシング界から永遠に姿を消してほしいとまで言われている。

 これは山根会長一人の問題ではなく組織自体の問題で、日本ボクシング連盟が今日まで何の対策も講じずに問題を引きずってきたせいである。

 結局これらはワンマン体制というか、長年に亘りひとりの人間が、権力を握り物事を合議制で進めて解決していくというガバナンスに欠けていたことから発生した組織自体に問題がある。

 これら2つの問題がこれからどう解決されるのか、大きな関心を持って見守られている。

 さて、突然だったが、今夕翁長雄志・沖縄県知事がすい臓がんのため67歳で亡くなられた。4年前4期務めた那覇市長から圧倒的な民意を得て県知事になってまだ1期目だった。最近のやせた様子から健康を害していることは見て取れた。辺野古基地移転に強く反対し、元自民党沖縄支部幹事長だったにも拘わらず政府と対立し、最近では安倍首相は翁長知事に会おうともしなかった。これまでの政府の対応は知事のみならず、沖縄県民の気持ちを逆なでするものだった。11月に知事選が行われる予定だったが、翁長知事の死亡により50日以内に繰り上げて行われる。沖縄県民は知事の死を悲しんでいるが、果たして政府首脳はどんな気持ちでいるだろうか。

 まだ県民と約束した公約を実現し切れていない知事にとっては、さぞ悔いが残ることだろう。精一杯前向きに頑張っていただけに、気の毒としか申し上げようがない。翁長知事のご冥福を心よりお祈りしたい。

2018年8月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4103.2018年8月7日(火) 今年は暑い立秋を迎えた。

 暦の上では今日は立秋である。毎日史上最高気温などと言われる中で猛暑の中を西日本豪雨の後片付けや、復興のために働いている自衛隊、消防団、ボランティアの人たちに同情していたところだが、もう涼しい秋風が吹く季節とは俄かには信じられないくらいである。今日も何人かの人に残暑見舞い状を投函したところだが、昨日までなら「暑中お見舞い」とすべきところを今日は「残暑お見舞い」と書いた。だが、なぜかあまりピンとこない。昨日までの余りにも厳しい暑さにへばり気味だったからだ。でも台風13号のせいか、今日はちょっと涼しいので取り敢えず「残暑お見舞い」でもおかしくないような気もしている。

 今日東京オリンピック組織委員会の森喜朗会長が官邸へ安倍首相を訪ねて、猛暑が予想される東京オリンピック中はサマータイム制を採用し、出来れば2時間繰り上げを要望した。これに対して首相は自民党に検討するよう申し付けた。サマータイム制については、それぞれメリット、デメリットがあり中々難しいものと思う。それより暑さに厳しい競技の開始時間を繰り上げてみてはどうかと思う。例えば、マラソン、競歩などを早朝実施してみてはどうだろうか。それならサマータイム導入により迷惑をかけることも少ないと思う。

 セルビアの山崎洋さんの佳代子夫人が「パンと野いちご」を出版されたのを期に、2人の作家、阿部日奈子さんとぱくきょんみさんと語り合うトークショーの案内を先月山崎さんからいただいた。いつも通り飯田ゼミ仲間、長谷川、須藤、赤松くんらを誘い出かけた。山崎さんはセルビアに居住しているが、他の2人も何度もセルビアを訪れているようで、セルビアに精通しているようにお見受けした。今回の一時帰国には、息子さん家族に日本を紹介、案内することが大きな目的とは5月に会った時言っておられたが、そのご家族も同行されたようだ。会場は品川のセルビア大使館で冒頭ネナド・グリシッチ大使が挨拶された。3人は思い思いにセルビアの食事や、戦争を中心に積極的に話し合った。司会役を務めた山崎夫人が結構上手に話を引っ張って時間が足りないくらいだった。昔は「女3人寄れば姦しい」と言われたが、かなり3人が3人とも丁々発止と座を白けさせずうまくトークを進めていた。

 トークショーの後に角岡太郎さんという方がセルビア民族楽器、ガイダを演奏されたが、中々珍しい楽器とその音色に興味が湧いた。バグパイプのような楽器だが、空気を吸入しておく袋が山羊1頭分の皮で出来ており、空気を入れると山羊の体のように見えたから面白い。こういう楽器はやはりヨーロッパの牧畜地帯でないと「発明」されないだろう。

 中々興味深いイベントだった。

2018年8月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com