3983.2018年4月9日(月) 大谷、池江選手が大活躍の一方で暗いニュースも

 3日前の本ブログに大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手の本拠地での2試合連続ホームラン・デビューについて取り上げたが、その翌日には3試合連続ホームランの離れ業をやってのけ、1日置いた今日は二刀流の投手として登板し、7回まで12奪三振、1安打零封で2試合連続勝ち投手となった。しかも6回まで完全試合という快投ぶりだった。これも100年前のベーブ・ルース以来と言われ、生まれ育った岩手県奥州市を始めとして日本国内はもちろん、アメリカでも大きな話題となっている。この調子がこのままいつまでも続くわけはなく、いずれペースダウンすることもあると思うが、実力的にはアメリカ人選手に劣るものではないと思えるので、傑出した日本人メジャー・リーガーとして、また珍しい二刀流選手として力を発揮し続けて欲しいと願っている。

 もうひとつ明るいニュースは、昨日まで1週間に亘って開催されていた日本水泳選手権で、2020年東京オリンピックで活躍を期待されている池江璃花子選手が出場した4つの種目で日本新記録を6度も出して4種目に優勝したことである。近年これほど派手に記録を出した女子選手はいないと思う。それだけ2020年への期待が高まって来るということである。

 こういう明るい話題は大いに歓迎であるが、悲しい話題もある。このところ燻っていた女子アマチュア・レスリング界のパワハラ事件はいただけない。

 昨年国民栄誉賞を受賞したオリンピック4連覇の伊調馨選手が、内閣府に宛ててコーチのパワハラを訴える告発状を提出した事件である。当初は至学館大学レスリング部監督でもある栄和人日本代表コーチを始め、レスリング協会はその事実はないと否定していたが、その一方で協会は独自に伊調選手と伊調選手の現在のコーチに対して協会が聞き取り調査をしていた。その後協会が委任した第三者の弁護士3人による報告書の中でパワハラ行為があったと断定し、栄コーチは強化本部長を辞任することになった。栄コーチにとって自分が育成した伊調選手が大学卒業後栄コーチの手を離れ上京して、企業に所属する選手になったことが許せなかったようだ。この過程で谷岡郁子・至学館大学学長兼日本レスリング協会副会長が突然記者会見で行った身勝手な発言が波紋を広げた。

 元参議院議員の谷岡学長は、不遜な態度で一方的に「栄コーチはパワーのない人間です。そのパワーのない人間がパワハラをやるわけが分からない」と傲然と言い張った。これにはあのデヴィ夫人も呆れ、ボロクソだった。どうもトンチンカンな発言をするレスリング協会副会長だと思っていたら、自身に運動歴はなく偶々強豪女子レス部を育てた至学館大学学長の職にあったことから、レスリング界内に存在感を放っているようだ。その後固く口を閉ざしてしまったが、厳しく言えば親から引き継いだ学園の経営者として威光を放っていた世間知らずの世襲経営者に過ぎない。こういう周囲の動きが読み取れず、状況判断の出来ない人が要職に座る日本レスリング協会も大変だなぁと感じた次第である。

 もうひとつ驚いたのは、2カ月後に迫ったサッカー・ワールドカップを前に日本代表チームのハリルホジッチ監督の電撃的退任を決めたことである。昨年8月にワールドカップ出場を決めたが、その後のチーム状態は良くなかった。しかし、この期に及んでリーダーを代えることが反ってチームにとってマイナスにならないか、気になるところだ。確かにハリルホジッチ監督を見ていると、選手の間にあまり信頼感がないように感じていた。今度も決め手となったのは、このままの状態ではワールドカップで勝てそうもなく、この際思い切って監督を交代させることによって、コミュニケーションを取り戻し、チーム戦略を作り直した方が良いとの結論だったのだろう。

 大会直前になって監督交代という珍しいトラブルである。ここは気持ちを引き締めて西野朗新監督の下に選手が結束して、力を発揮してファンに応えるより術はないのではないだろうか。

2018年4月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com