3984.2018年4月10日(火) 加計学園スキャンダルが再燃

 このところ国会では、スキャンダルとそれに関連した各省庁の公文書改ざんや口裏合わせのような不祥事が明るみに出て真摯に審議が行われていない。一向に建設的な国会運営にならない。テレビでも国会中継が増えたが、いつもながらの仮装質疑であると思わざるを得ない。

 森友学園問題については、スキャンダルの発火点は、一私立学校である森友学園名誉校長に安倍昭恵首相夫人が就任し、それを取り巻きが忖度して国有財産を森友学園に大幅に値下げして売却したことがそもそもの発端である。森友学園への国有地払い下げに際して8億円もの値引きを行ったのは、財務省理財局が理由をこじつけて首相夫人に忖度したことが大きいとされている。その過程で理財局が公文書を改ざんして、存在する書類を処分したとか、紛失したとか嘘の証言をしたことが問題を大きくした。

 昨日の国会では理財局が森友学園に偽った証言をするよう持ち掛けたことを太田現理財局長が認めて、質問した議員から馬鹿者呼ばわりされる有様である。これらの責任をノーテンキの麻生太郎財務相は、佐川前理財局長以下理財局に押し付けるばかりで自身いかなる責任も取ろうとしない。政治家の無責任さを示す最たるものではないだろうか。

 一昨日以来更に問題になっているのは、防衛省の日報紛失問題である。それも見つからないとされていた南スーダンばかりでなく、ここに来てイラクの日報も発見された。稲田朋美・前防衛相が国会の場で日報はないと応えたが、それが実際には保管されていることが分かった。しかもその件が大臣に報告されたのが、日報発見からほぼ1年も経過した後で、すでに大臣は交代していたというお粗末な寸劇である。

 こんな重要なことがシビリアン・コントロールを無視して、制服組の間でたらいまわしされて扱われていることに国民としては、不安を感じ呆れるばかりで不信感も募る一方である。

 いずれの事件も役人がきちんと為すべき義務を果たさずに国民を裏切り、彼ら官僚の間で勝手に決められていたことであり、誠に由々しきことである。

 そこへモリカケの一方の加計学園に関する新たな疑惑が持ち上がっている。今月開学し3日に入学式を行った加計学園岡山理科大学獣医学部開校に際して、当時の首相秘書官から「首相案件」との文書があったことが愛媛県の文書で判明した。これが何を意味するのかは明確ではないが、推して知るべしだろう。加計孝太郎・加計学園理事長が安倍首相と長年の友人関係にあったことから、首相周辺が加計学園壽医学部建設、認可に配慮するよう要請する文言ではないかと取り沙汰されている。

 首相は、モリカケいずれにも無関係であると公言しているが、取り巻きは妙な気遣いをして事柄に関与しているようだ。小噴火か、大噴火か分からないが、加計火山も近々大爆発するのではないか。

 自民党内にも流石に不満と批判が渦巻いているが、そもそも問題が発生するのは近年一強多弱に胡坐を掻いている安倍政権に驕りがあったことは間違いない。軽率な安倍夫妻一連の行動にも、山口公明党委員長は流石に苦言を呈した。実りのない国会論議に終始して国民は飽き飽きさせられている。もう少し緊張感を持って、真剣に国家のことを考えないと国を亡ぼすことになることを国会議員も各省庁の官僚も肝に銘じて反省すべきである。

 さて、アメリカから嬉しいニュースが入った。昨日も書き込んだメジャー・リーガー、エンジェルスの大谷翔平選手がアメリカン・リーグの週間MVPに選出された。この制度が出来て40年間に二刀流選手がMVPに選ばれたのは初めてで、日本人選手としては最年少だそうだ。

2018年4月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com