3988.2018年4月14日(土) 好戦的トランプ大統領、英仏とともにシリア攻撃

 アメリカはイギリス、フランスと共同でシリアの化学兵器基地をミサイルで攻撃した。昨年4月にもシリアが化学兵器を使用したとしてシリア中部の軍事基地を攻撃した。喧嘩好きのトランプ大統領には、話し合いをしようとの気持ちはさらさらなく手早く暴力によってかたをつけようとする気持ちが強い。その好戦的な性格は、国の権力者としては危険極まりない。

 今回のシリア攻撃は前以て英仏とともに仕掛けることを発表していたため、化学兵器基地からシリア政府軍とロシア軍に基地を離れる時間を与えたと言われている。それにしても軍事行動が好きな人である。もちろんアサド大統領の自国と自国民を破壊することを気にもしない非情な性格は問題外としても、シリアの内戦を自ら止めようとせず、多くの犠牲者を出し、それでいてロシアと手を組むこと以外には、解決手段を有しない。自ら和平のための話し合いをしょうという姿勢が一向に見えないことが残念である。これで外科医師だというから、彼の頭には医師は人命を救うものだという医師としての哲学と信念がない人なのだろう。

 その対峙者であるトランプ大統領にしても話し合いをしよう、相手が応じなければ仲介者を見つけて何とか話し合いをして争いを止めようとの気持ちがない。特にアサド政権の後ろ盾になっているロシアが事前に反対を唱えていただけに、反発を買うことは必至である。この行き着く先は最悪なら全面戦争になりかねない。微かに不幸中の幸いと言えることは、攻撃が1回限りで第2次攻撃がなかったことくらいである。

 日本では、今日熊本地震からちょうど2年が経った。あの地震で災害関連死を含めて267人が亡くなった。まだ4万人の人たちが仮設住宅に住んでいるようだが、復興計画はまだ端緒に就いたばかりだと思う。犠牲者の気持ちを悼むように現地では雨が降っていた。 

 さて、日本相撲協会が今これからの相撲道をどう歩んでいくのか、悩んでいるようだ。昨年秋の横綱日馬富士の暴力事件とその後の貴乃花理事解任騒ぎに続いて、このほど問題となった女性が土俵上に上がることに注意をしたことなどで、女性禁制論などいろいろ物議を醸している。相撲協会はことあるごとに、反省の言葉を述べたりして急場をしのいでいるが、協会としての考え方が統一されておらず、その外部への言葉もその時々で一貫していない。

 つい最近の「わんぱく相撲」のケースでも、女児が土俵に上がることを禁じたと思っていたら、昨年は許されていたという。

 どうも相撲が神事であることから固く伝統に従い、女性を土俵上に上がらせない女性禁制のルールに拘り過ぎていることが、この期に及んで大相撲関係者の気持ちが関係者の間で統一されていないようだ。いつまで男女差別を行っているのかとか、伝統行事ならルールを死守するのかとか、例外規定について、日本相撲協会は外部意見なども取り入れながらきちんと方針を決めるべき時に来ていると思う。さもなければまた同じような問題が起こり、日本相撲協会の組織の弱さが現れるようになるのではないかと思う。幸いこの1年間本場所はすべて満員だったようでもあり、安定基盤の間に腰を据えて検討してみてはどうか。

 ところで、最近の政官の失態続きを揶揄するが如き小話が、今日の朝日夕刊「素粒子」に「新『政官』すごろく」と題して載っていたので、取り上げてみる。

 「政権がおもねる官僚を取り立て、もの申す官僚を干す⇒官僚の忖度が広がる⇒政権の唯我独尊が進む⇒政官がもたれあう⇒誰も責任をとらない」。今書いている著作は政官と同時にメディアをも批判しているものであるが、正にタイムリーである。

2018年4月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com