5095.2021年4月25日(日) ASEAN首脳会議、ミヤンマーを糾弾出来ず

 昨日ジャカルタで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議は、クーデターによって政権が転覆されたミヤンマーの安定を議論すべきところ、クーデターの首謀者であるミヤンマー国軍のミンアウンフライン総司令官がミヤンマー首脳として率先して首脳会議へ乗り込んで来たために、他国の首脳としては思い切って真向から議題を取り上げることが憚られるような事態になってしまった。10か国の内、タイ、フィリピン、ラオスでは首脳の出席を見送った。普通ならフライン司令官にとっても腰が落ち着かない場となる筈で、出席者には思い切って司令官を締め上げるべきチャンスだったが、中途半端な形でお開きとなったようだ。

 議長国のプルネイが議長声明を発表したが、パンチの利かないものだった。声明では、①ミヤンマー国内の暴力の即時停止、②国軍と民主派の対話開始、③ASEAN特使のミヤンマー派遣、④ASEANによるミヤンマーへの人道支援、⑤ミヤンマーにおける特使と関係者との面会容認、が盛られていた。拘束されているアウンサンスーチー国家顧問への言及はなかった。

 この程度の声明では、白を黒としてでも押し通す強引な司令官には、まった痛くも痒くもない声明内容である。

 さて、言わずもがなのことであるが、地球温暖化の傾向は年々顕著になり、北極・南極海の氷が溶けだしたり、海面変動の影響が大きいマーシャル群島では島自体が水没化しかねない危険な状況に追い込まれている。シーズン外の台風の発生など気象の変化もこの温暖化による影響が大きいとされ、近年各国で真剣に地球温暖化防止のための対策がなされている。京都議定書からパリ協定(COP25)へ進んだ各国の取り決めが、トランプ前大統領の一方的なパリ協定離脱から協定の先行きが危ぶまれていたが、人権重視のバイデン大統領になって再びパリ協定へ復帰することになった。

 そして、22日オンラインによるアメリカ主催の気候変動サミットが開催され、他の39カ国の首脳と同様菅首相も招待され、日本も新たな提案を行った。

 現在二酸化炭素(CO2)排出量は、圧倒的に1位中国と2位アメリカで占められているが、互いに2030年までに中国は、2005年比65%以上の削減を、アメリカは同じく50~52%削減を目標とすると言明した。日本は従来2013年度比23%削減を目標としていたが、これを46%削減と目標を軌道修正したが、果たして可能なりや?
 各国の基準が異なるせいもあり、統一されておらず、比較しにくい。EUの如きは、1990年比55%以上を約束している。いずれにせよ今年11月、イギリスで開催される第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に向けた舞台が出来上がったわけで準備は整ったのではないだろうか。サミットはその意味でもCOP26へ向けた地ならしと見るべきであろう。

2021年4月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5094.2021年4月24日(土) オサマ・ビン・ラディン暗殺から約10年

 ついに3度目の緊急事態宣言が発出することが、大阪、京都、兵庫と同時に決定した東京では、新型コロナウィルスの新規感染者が増えるばかりで、今日も861人が発症した。2度目の緊急事態解除後最多である。全国でも5,608人の感染があり、これも過去最多である。今回は、休業要請を対象とする範囲が拡大されたようで今まで考えてもいなかった書店などが狙われている。サッカーJリーグは、期間中無観客で行うことを決めた。プロ野球は対象地域で行われる試合が無観客試合となる。従って緊急事態の出ている地域をフランチャイズとする巨人、阪神、ヤクルト、オリックスが本拠地では無観客試合となる。デパートも食料品など生活必需品以外は売り場をクローズするようだ。これでどれだけ多くの人びとが、生活に苦しむことだろうか。酒類を提供する飲食店は休業し、提供しない店は午後8時までの営業となる。まったく住みにくくなったものだと思っていたら、酒を飲みたい若者たちは、酒を持ち寄って外で会食をやるようで、それは反ってマスクを着けず近くで大声を出して騒ぐので、感染の恐れがあるというし、ゴミをほったらかしにするマナーの悪さも指摘されている。とにかくコロナが終息しなければ、この騒ぎは収まりそうもない。それが世界的に拡大しているだけに当分の間窮屈な日常を送ることになる。

 ところで、書斎のファイルから2011年5月2日付朝日夕刊一面を取り出して見て、改めてニューヨーク同時多発テロに思いを至した。この日テロの首謀者アルカイダの指導者オサマ・ビン・ラディン容疑者がアメリカ軍によってパキスタンの首都近くの潜伏先で射殺された。たちまちそのニュースは世界中を駆け巡ったことを想い出す。テロから10年目を迎えて暗殺作戦は極秘の内に進められ、巧妙に仕掛けられた潜伏先周辺のカメラで殺害状況が刻々ワシントンへ伝えられ、ホワイトハウスでは当時のオバマ大統領もカメラ画像を通して殺害シーンを観ていた。そのドキュメンタリー画像がその後NHKでも放映され、あまりにも生々しかったので、びっくりしたことがある。アメリカはアルカイダ打倒作戦の中で最大の成果と評価しているが、果たして国際テロ組織の指導者が殺されたことでアフガニスタンに平和が訪れただろうか。とてもそのようには思えない。

 そしてその日から改めて10年が経ち、今年アメリカ軍はアフガニスタンから20年ぶりに撤退する。アフガニスタンでは、アルカイダら国際テロ組織が依然として力を振るいテロを繰り返しているが、20年間駐留したアメリカ軍がどれほど治安の安定のために、また平和のための活動したのか、結果は何とも言えない。

 私自身テロ勃発があった1年半前にアフガニスタンとパキスタンの国境、カイバル峠近くでテロの予兆らしきものを感じ、そして20年前のGWにテロで狙われたNYの世界貿易センタービル内にいた。不思議な因縁である。その辺りの経緯については、1月に上梓した「八十冒険爺の言いたい放題」の中に1章を割いた。当時反米テロについて調べていたことからも中々忘れられない衝撃的事件である。

2021年4月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5093.2021年4月23日(金) 新型コロナウィルス猛威衰えず

 新型コロナウィルスが相変わらず猛威を振るい、各地によっては「まん延防止等重要措置」などを行っているが、一向に衰えを見せず、むしろ拡大するばかりである。全国的にも新規感染者数は前週に比較して、今週は1.31倍アップしている。特に感染者の増加が激しい関西圏の大阪、兵庫、京都と東京では、緊急事態宣言を発出することを政府に求めていたが、今日決定した。明後25日からゴールデン・ウィークを跨いで来月11日までの期間を考えている。これが実に3度目である。しかし、過去2回に比べて一段と厳しい。

 海外ではインドで1日に3万5千人もの感染者が出たようだが、これは1日の感染者としては過去最多だという。いまでは世界中のテレビ画面にマスクを着けた人々が行きかう姿が定番となった。

 ついては、昨日都内ホテルのセールス・マネージャーを務める知人から今月限りで早期退職をすることになったと連絡をもらった。ホテルも現在のコロナ禍環境では経営的に苦しく、人件費の削減を検討せざるを得なかったようだ。彼も再三会社側と話し合ったが、結局納得したうえで退職の決断をしたらしい。これから新しい職場を探すためにホテルが斡旋してくれたリクルート社と相談するようだが、50代の彼にとっては新職場を探すのも、この経済市況下にあっては厳しいだろうし、運よく新しい職業を見つけても彼の持つ能力を活かせる職場であるか、難しいところだと思う。現実にそのような試練にぶつかるようになった原因もコロナであり、何とか早くコロナにこの世から消えて欲しいというのが切実な願いである。

 ところで、今日国会で国会議員の歳費2割カットが、あと半年延長されることが全会一致で決まった。昨年5月から適用され今月に期限を迎える筈だったが、これを10月まで延期することになった。国会議員の歳費は月額129万4千円であるが、この内の2割に相当する25万8,800円がカットされる。国民が多くの分野で生活を脅かされている中で、その国民の税金から受け取る歳費がそのままでは、国会議員としても気持ちは落ち着かないだろう。況してや仕事らしい仕事もしない国会議席だけの議員にとっては、普通なら心苦しいところだろう。そういう意味では、すべての国会議員がコロナに追いまくられている厳しい財政面で少しは貢献したということが言えるのではないだろうか。

 さて、今日もミヤンマーでは強圧的な動きがあった。国民民主連盟(NLD)の支持派が設立した「挙国一致内閣」(NUG)が、国軍から非合法組織と認定されNUGの「閣僚」ら26人に逮捕状が出された。国軍がNUGについて「憲法に基づいて設立された最高意思決定機関『国家統治評議会』を転覆させようとしている」として26人の「閣僚」らに反逆罪を適用するという。反逆罪の最高刑は死刑である。武力で権力を奪っておきながら、よくも図々しくそんな見え透いた欺瞞が主張出来るものだ。その国軍トップのミンアウンフライン最高司令官が、明日24日にミヤンマー情勢を巡り開かれる東南アジア諸国連合(ASEAN)会議に出席するとの情報に、ASEAN各国は戸惑っているようだ。これでは国軍の統治をASEANが認めた形になりかねないと民主派勢力は反発している。さて、この行方はどうなるだろうか。まだまだミヤンマーに関する動きから目を逸らせない。

2021年4月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5092.2021年4月22日(木) 相変わらず体調勝れず

 どうも体調がすっきりしない。両膝の痛みは大分弱まったが、気だるい感じが1日中している。食欲もやや減退している。昨日に比べて一番異なるのは、睡眠の変わり方である。普段は夜中に1~2度はトイレへ行くが、昨晩は1度も目を覚ますことなくトイレにも行かなかった。その点昨晩は良く眠れたということでもある。それにも拘わらず、今日日中は睡魔に襲われることが度々あり、パソコンをしてから2時間も眠り続けたことだ。明日また松本整形外科へ出かけるので、医師とよく話合ってみたい。

 さて、昨日ロシア全土100都市以上で行われた反政権派指導者アレクセイ・ナバリヌイ氏の解放を求める反政権デモが行われ、全国で1,700人以上が拘束された。ロシアでは、今年1月にも2度のデモで1万人以上が身柄を拘束されている。ロシア政府は無許可で違法として反対派の陣営幹部を事前に拘束したり、治安部隊を投入してデモ隊を強制排除もした。

 しかし、これほど大型のデモがロシア国内で行われるようになるとは、独裁者プーチン大統領にとっては数年前には思ってもみなかったことではないだろうか。これまで散々国民に圧政を布き、独裁的権力により国民を従わせてきただけにプーチン政権にも水漏れが表れてきたように思う。

 実は、これと似た現象として中国においては、現状では反政府活動が禁止されていて表面的には大きな反政府デモは目立たないが、密かに反対運動があるという。その都度抑え込まれ、報道管制により外へは伝えられていない。その点については、現在読んでいる阿南友亮著「中国はなぜ軍拡を続けるのか」に分かりやすく書かれている。実際14億人の人口を抱える中国で不満がまったく表面化しないこと自体普通ではない。その原因として「言論の自由」の抑圧や報道管制を敷いていることが影響していることははっきりしている。現状では何とか国民の目を外へ逸らそうとしてアジア周辺国との間に対立が起きている。国内にも多くの問題を抱えていることは事実であり、それをすべての国民が黙って我慢しているとは到底思えない。今の中国政府の動きを注視してみると、外国からの報道についてすぐとびついて強く反論している。じっと構えて頃合いをみてから反論をするという王者の風格がない。世界中にネットを張り巡らして一言も聞き漏らすまいと神経を集中させている。心にゆとりがないようだ。緊張とあせりから、羽目を外して外国へ無謀な先制攻撃を仕掛けるようなことがないことを願っている。

 今国際社会で問題となっているミヤンマーでは、国民民主連盟(NLD)を支援する民主派「連邦議会代表委員会」(CRPH)が統一政府を発足させ、国軍に有利な現行憲法を廃止し暫定憲法「連邦民主憲章」を制定したと発表した。これによりミヤンマーには国軍政権と合せて2つの政府、政権が誕生したことになる。即座に国軍は統一政府を無法として「非合法組織」に指定した。国際社会はこれをどう受け止めるだろうか。

2021年4月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5091.2021年4月21日(水) 今日は整形外科、連日医者通い

 昨晩は寝心地があまり良くなく、布団の中でまんじりとも出来なかった。夜中にトイレに起きても両膝が痛みだし辛かった。腰の具合は少し良くなったが、両膝があまりパッとしない。両手の痺れも相変わらず良くならない。昨日は肛門科の帰りに内科で診ていただいた。朝目が覚めてもベッド傍にスッと立ち上ることが出来ないのに往生する。

 今朝妻から松本整形外科医院で診てもらった方が良いとしきりに勧めるので、松本医院へ出かけることにしたが、ヨタヨタして少し歩きにくい。そこで往復ともタクシーを利用することにした。松本医師も17日に診てもらったばかりでやや当惑のようだったが、勧められ左膝の周囲に膝保護用コルセットをきつく締めることにした。そして炎症反応を調べるということで血液検査を行うことになった。結果は明後日知らされる。

 さて、新型コロナウィルスのワクチン接種がやや遅れ気味であるが、今日漸く世田谷区役所担当部署から接種券を郵送してきた。いつものことながら、役所の書類というのはどうしてこうも分かり難いのだろう。よく見れば、分かるが先日も八王子の接種会場に予約をしないで現れた人が随分いたと聞いている。また、手順が悪いのかどうか分からないが、政治家は8~9月には何とかすべての国民にワクチン接種を済ませたいと思っているような発言をしていたが、別の政治家によるとすべての国民が接種を終えるのは、来年2月ごろだと述べていたが、好い加減にして欲しい。私自身何とか早く接種を済ませたいと思っている。

 今日韓国で旧日本軍の慰安婦ら20人から日本政府に対して約総額2億9千万円の賠償を求める訴訟の判決が言い渡され、意外にも地裁は原告の訴えを認めず、請求を退けた。

 これまで戦時中の日本軍の行状或いは、日本政府に対する裁判は法の精神を揺るがすような判決が言い渡され、日本人としてはどうも納得がいかない点が多かった。

 本件については、1月に12人の元慰安婦や遺族に対して賠償を命じる判決が出ており、判断が分れることになった。そもそも本件については、日本政府は2015年の日韓請求権協定で解決済との立場に立っている。加えてその折日本政府が拠出した10億円を原告が受け取っていたことも理由である。

 同時に日本政府が賠償に応じない構えのため、原告が韓国内にある日本政府の資産差し押さえを検討しているが、これは国際法上認められている主権免除ということからこれも資産差し押さえは認められない可能性が高いという。従来日韓間のもめごとはほとんど韓国国内で裁かれるために、韓国側の言い分が通っていたように思う。漸く国際的なルールに基づいた裁判の判例が出るようになったことは、日本の言い分が韓国国内でも認められたということであり、日韓両国がやっと大人の対応が出来る環境が醸成されてきたということであろうか。

2021年4月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5090.2021年4月20日(火) 「痔」衛隊へ入隊

 昨日の本ブログに体調が悪いようなことを書いたら、早速心配した友人が電話をかけてくれた。実は、この他にも「痔」衛隊の出動と両手のむくみがある。昨日、今日の2日間「痔」衛隊の出動だった。新横浜の肛門科医院で、注射と点滴をしてもらった。9年前アラブ方面へ旅行した際、塩分の濃いことで知られる「死海」に入った。本当に体が浮いたので、記念的な体験が出来たと喜んでいたところ、その夜になって尻がむずむずしてどうも具合が悪い。そこでエルサレムのホテルからかかりつけの内科へ電話でどうしたら良いだろうかと伺ったところ、出来ればすぐ帰国して専門医に診てもらった方が良いとアドバイスされ、急遽旅行を打ち切り帰国し、その翌日今日伺った肛門科医院へ駆けつけ治療してもらった経緯がある。昨日診察してくれた女医さんが、その話を覚えておられ面白い話だと思っていたが、近藤さんだったのですかと驚いておられた。とにかく来週その後の様子を診てもらうためにもう1度出かける。2年前にも注射により事態は解決したが、今回もそうであれば、嬉しいことである。

 その帰途近くにあるエルサレムから電話した内科へ立ち寄り、両手のむくみについて診てもらった。このようなむくみは、上半身全体に影響するので、顔がむくむというようにどこかに別の現象が現れ、それは心臓とか腎臓が悪い場合であると医師は仰った。私のケーズでは先日の検査の結果それらには問題ないので、何とも言えないとのお話だった。当面毎日定期的に両手の指をもみながら最後の手段として大病院の総合内科で診察してもらうことでしょうとの話だった。8月2日に慶應病院で人間ドックを受診するので、その際相談してみることにしようと考えている

 さて、ミヤンマーでクーデターにより権力を握った国軍が、市民の抗議に対する弾圧は激しくなる一方で、一昨日現在犠牲者は737人となっている。市民に対するばかりでなく報道機関への圧力も日に日に強まっている。一昨日は日本人フリー・ジャーナリストで元日経新聞記者が逮捕された。批判的な報道を続けるメディアの免許取り消しをはじめ、記者の拘束が相次いでいる。国内のメディアのみならず外国メディアにまで及び、BBCやAP通信のミヤンマー記者らも一時拘束された。

 国軍側は自らを正当化する情報だけを一方的に流し続けている。不正選挙は認められないとか、これはクーデターではないと自己主張を繰り返しながら、市民らの抗議デモは「暴動」「暴徒」と決めつけ、背後で国民民主連盟(NLD)が扇動していると主張し、「不服従運動」は「国を破壊する活動」と非難している有様である。いつ果てるとも思えない国軍と市民の綱引きは、これから先一体どうなるのだろうか。

2021年4月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5089.2021年4月19日(月) 最近体調がやや勝れない。

 どうもこのところ体調があまり良くない。腰の痛みはなくなったが、膝の痛みは引き続き残って階段の上り下りに苦労している。特に困るのは膝に力が入らないため、椅子から立ち上がる時にすっと立てないことである。遅ればせながら医師の勧めで、筋トレを始めたがそう簡単には解決できるわけがない。いつになるのやら、元通り健康な膝になることを願いながらこのまま毎日膝の痛みと戦うことになるのかと思うと少々暗い気持ちになってくる。

 さて、新型コロナウィルスの感染拡大に世界が戦々恐々の有様で、日本では遅れているが、各国ではワクチン接種が順調に進んでいるという。ところが、このところ世界の感染者数が再び急増し、7日間平均で1日あたり70万人を超えている。これは過去最多である。この背景には、感染力の強い変異種があり、ワクチン接種が進んでいる国でも拡大が進み、各国で警戒を強めている。その中でも最も深刻なのがインドで、インド政府が昨日発表した1日あたりの感染者数は、約26万人となり過去最多である。フランスでも変異種による感染が拡大しているようで各国は対応に追われている。いつになったら明るい兆しが見えてくるのだろうか。

 ついては、コロナ禍に目が行っている間にも、世界では内戦や、民族間の、或いは宗教間の争いが止まない。政府軍と反政府軍との内戦に端を発したシリア内戦がクルド人問題も絡んで、地獄図絵を世界に晒して今も続けられている。多くの難民を産み出し、外部勢力が手を貸したこともあり、一向に解決のメドは立っていない。その中で「アラブの春」以来内戦の騒乱から10年目を迎える今年5月、シリアでは大統領選挙を行うと人民議会が発表した。我々の目から見ると不可解なのは、内戦の中心にいるバッシャール・アサド大統領の再選が確実だということである。あれだけシリア国内を戦乱のドン底に突き落とし、難民輸出国とも揶揄されるシリアの独裁者が、何故国民投票で安定した票を勝ち取れるのだろうか。どうもよく分からないものだ。国際社会の一部には、「今世紀最悪の人道危機」とまで皮肉られた混乱政治の張本人である。

 そこへロシアで来る21日刑務所に収監されている反政権活動家のアレクセイ・ナバリヌイ氏の解放を求める大規模な反政権デモを全国で行うと陣営が発表した。ナバリヌイ氏はハンガーストライキを実行していたせいか、大分健康面に不安があるようだ。プーチン専制君主国家のロシアで、反体制デモが行われること自体珍しいことである。はっきり公言してはいないが、プーチン大統領が2036年まで政権の座に居座り、独占的に国家権力を行使することは明々白々である。そのプーチン政権下でかくも集団デモが行われることは、プーチン体制にもそろそろ綻びが見えてきたということだろうか。言論の自由が民主主義国では当たり前の権利となった今日、言論封殺と自由抑圧によって国内を維持してきたプーチン体制への抗議デモがこの明後日いかなる舞台が現出するだろうか。

 ロシアと同じく言論の自由を弾圧している中国国内からは、天安門事件以来デモの1欠片も噂が聞かれないと思っていた。ところが、知人からいただいて現在通読している東北大学教授・阿南友亮著「中国はなぜ軍拡を続けるのか」が、今まであまり紹介されていない中国事情について、興味深いことを教えてくれる。中国にその芽がないことはないそうだ。阿南維茂・中国駐在大使の長男で中国に6年在住したので、内部から中国の痛いところを突いている。中国だっていくら扉に鍵をかけても、情報は流れるものであることは当然であることを知ることが出来る。これから読む同書の後半を楽しみにしている。

2021年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5088.2021年4月18日(日) ミヤンマー、統一政府樹立

 今日もミヤンマーについて書くことにする。アウンサンスーチー国家顧問が率いる国民民主連盟(NLD)の支持者が、少数民族幹部を迎えた「統一政府」の樹立を宣言した。これから国際社会へ向けて支持と承認を訴えていく考えである。スーチー氏はそのまま国家顧問、ウィンミン大統領もそのまま大統領として、副大統領にはカチン州少数民族、首相にはカレン州から選ばれた。すでに暫定憲法にあたる連邦民主憲章を発表し、統一政府を樹立する準備を進めていた。

 ところが、ミヤンマー情勢を巡って24日にジャカルタで開かれる予定の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に、ミヤンマーから問題のクーデターで権力を握った国軍のトップ、ミンアウンフライン最高司令官が出席するというからひと騒ぎありそうだ。国軍にブレーキをかけようと話し合う会議の場に問題を引き起こした張本人が出席するというのだから、他の出席首脳も面食らうだろう。すでにNLD支持派は、国軍に対抗して前記の統一政府の樹立を宣言しており、国軍側の首脳会議への参加に反発している。これからミヤンマーの政治、社会はどうなっていくのだろうか。しっかり注視したいと思う。

 さて、今朝の新聞にキューバのラウル・カストロ共産党第1書記が近く引退するとのニュースが載っていた。5年前キューバを訪問した直後に、安倍前首相が訪れ、そして間もなくキューバ革命の主導者でラウルの兄フィデル・カストロが他界した。その時、早晩現在の地位を退くと広言していただけに、それほど大きなショックではない。しかし、類稀なる社会主義革命を成し遂げ、キューバを世界でも唯一と思わせる社会主義国家として安定、発展させたのは、兄フィデルと同志チェ・ゲバラ、そして蔭で支え続けたラウル・カストロのお蔭だと思う。社会主義国家実現を世界中にアピールしていたロシアは、社会主義国家が目指す福祉社会、万民平等社会を実現することは出来ず、反って社会主義国家とは真逆の帝国主義国家への道を歩み、プーチン大統領の如きはカストロの私利私欲とは無縁な生活とはかけ離れた贅沢三昧の中で、2036年まで権力を独占しようとしている有様である。中国にしても然りで、社会主義国家を標榜してはいるが、まったくかけ離れて言論、報道の自由は認められず、3権はすべて共産党1党の支配下にある。

 その点では、キューバの社会主義は見事に成功し、国民の間に不平等感や不満は少なく、すべての国民が等しく教育費、及び医療費を無料で受けられるサービスが整備されていて、全国民のカストロへの信頼と尊敬は計り知れないほどである。それらを思うとそれを支えたラウロの功績も偉大なものである。せめて余生をのんびりと送ってもらいたいと思う。同時にその努力を労いたい。

 ついては、世界的に荒れ狂っている新型コロナウィルスが、昨日ついに世界で死者3百万人を超えた。同時に感染者数は、1億4千万人を超えた。日本では死者は9,555人となり、間もなく1万人となる。感染者は52万8千人となった。欧米ではワクチンが大分入手されたので、このところ新規感染者は減ったが、日本ではワクチン接種が遅れ気味で、我々後期高齢者もいつ接種してもらえるのかはっきり分からない。果たして全国民に無事に接種することが出来るだろうか。

2021年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5087.2021年4月17日(土) 菅首相、バイデン大統領初の日米首脳会談

 健康問題について書こう。今年2月ごろから両手に痺れを感じていた。更に腰と両膝にも痛みを感じていた。そんな事情からかかりつけの整形外科と内・外科に通うことが多くなった。その間に東京医療センターでX線とMRI検査も受診した。幸いそれらの検査では異常は見つからなかったが、膝の痛みだけはやや軽くなったとは言えまだ残り、腰の痛みも感じたまま階段の上り下りや、腰を曲げた時などに苦労している。膝に力が入らず、椅子から立ち上がる時が少々辛い。今週は何度か医師に診てもらっていたが、今朝両手の痺れが大分ひどくなり、両手の甲の部分がむくんでいる。そして、拳骨が出来ない。そこで、松本整形外科へ診てもらいに出かけた。松本医師に依れば、手がうっ血していると指摘され毎日両手を交互に上げて血流を良くするよう習慣づけると良いということだった。更に、両膝の痛みは筋トレを行うと良いとこれもアドバイスをいただいた。

 昨年糖尿病と診断されて以来、白内障と静脈瘤の手術、そして腰と膝に痛みを覚えるなど加齢とともに身体のあちこちに要注意の信号が表れている。今日も医師と話したのだが、もう海外武者修行は難しいのではないかと考えている。

 これも齢82歳となり、これまで好きなことを思う存分やったことを思えば、幸せだったと思うだけである。ふっと尊敬する経済学者・河上肇の好きな言葉を思い出す。

  辿りつき 振り返り見れば山河を

    越えては越えて 来つるものかな

 人生百年時代に当たり自らの健康管理には充分気を遣い、医師の勧めるアドバイスに従いながら、これからも無理をせず自由気ままに生きていきたいと思っている。医師からは、根を詰めてパソコンを打つようなことは少しセーブした方が良いと度々言われている。それは中々難しいが、その点も心してのんびりやっていきたいと考えている。

 さて、気になっていた菅首相とバイデン大統領、就任後初の日米首脳会談は現地時間の16日ホワイトハウスで行われ、中国を巡る問題、経済・地球変動分野の日米協力などについて協議した。最近中国機の領空侵犯などで緊張が高まっている台湾海峡については、共同声明で「台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、平和的解決を目指す」と記された。

 これに対して中国の在米大使館報道官が直ちに反論した。今後、中国政府がどんな反応を示すか関心が集まるところだが、日本に対しても非難がぶつけてくるのは間違いない。

 他方、台湾の外交部は、大歓迎である。日米共同声明に対して「日米両政府が台湾周辺の安全保障に関心を寄せていることを歓迎し、感謝する」と声明を発表した。この共同声明により、日中の経済活動、特に貿易面で大きな影響が出ることと、台湾海峡周辺が有事の際に米空軍機が沖縄基地を飛び立つことから、中国による沖縄攻撃が大いに懸念される。その辺りの課題を菅首相は自民党内で検討したのだろうか、日本を再び戦争に巻き込むことは許されない。気になることである。

2021年4月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5086.2021年4月16日(金) 映画「ローマの休日」のタイトルの意味は?

 毎週楽しみに観ているNHK「日本人のお名前」を昨晩観ていて、こういう逆説的言葉があるのかと知った。テーマは「映画タイトル!大ヒットの法則」というもので、古今東西洋画の名作のタイトルに焦点を当てていた。数々紹介された映画の中でも最も唸らされたのは、1954年に公開され大ヒットしたオートリー・ヘップバーン及びグレゴリー・ペック主演の「ローマの休日」の英語名‘ROMAN HOLIDAY’だった。当時は高校1年生だったが、ウイリアム・ホールデン主演の「第17捕虜収容所」を夢中になって観るとともにこの「ローマの休日」も観て随分面白いと思った。後年ローマを訪れる度に映画で紹介されたスペイン広場へも寄ったものだ。

 この映画に製作会社は「ローマの休日」というタイトルを付けたが、巷間伝えられているように単純にローマ市内の新聞記者と王女の恋物語と思い込んでいたところ、タイトルにはもっと深い意味があることを番組で知った。番組では、新聞記者が同僚からこの王女と付き合って秘密の情報を知ったが、それを売れば金になるという誘いを断り、2人の秘め事をばらさなかったことと、一方の王女も気に入った新聞記者との恋を諦めたことは、正に‘ROMAN HOLIDAY’そのものだというのである。

 手元にある3千頁余もある分厚い小学館発行「ランダムハウス英和大辞典」をひいてみると‘ROMAN HOLIDAY’とは、「古代ローマで剣奴たちに刺し合いをさせて観客が喜んだ故事によるもの」との前書きがあり、「他人を不快にさせて得られる娯楽」とある。つまり記者が同僚を失望させたことと、王女が結婚を断ったことだと理解出来る。しかし、欧米人はこの含蓄はあるが、皮肉っぽい意味を果たしてどれほどの観客が理解していただろうか。日本人でもほとんどの人は真の意味は分かっていなかったと思う。実際番組出演者は誰も知らなかったし、専門家である大学教授の説明には皆一応に驚いていた。いつもこの番組で博識ぶりを披露するインテリ女優の宮崎美子さんも知らなかった。久しぶりに「目からウロコが落ちる」感じだった。

 さて、このところ新規感染者が増え続けている新型コロナウィルスは今日も荒れている。大阪では4日連続で新規感染者数が1,200人を超えた。東京では今月に入ってからずっと新規感染者数は前週の同じ曜日の感染者を上回っている。神奈川、埼玉、千葉、愛知県では同県内のいくつかの市を20日から来月11日まで「まん延防止等重視措置」の発出が認められることになった。

 今日午前菅首相がバイデン大統領との首脳会談のため、アメリカへ飛び立った。バイデン大統領の大統領就任後、最初の首脳会談となる。首脳会談は明日行われるが、会談の主要な問題は、対中国政策だろう。特に香港や新疆ウィグル自治区の人権抑圧問題が絡んでいるうえに、最近アメリカが台湾に急速に接近している点で、中国の神経を苛立たせている。恐らく会談後の共同声明発表では、バイデン大統領からの要請で台湾情勢に関して中国への注文が盛られるのではないかと思う。今後対中国問題は益々難しくなることだろう。

2021年4月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com