5089.2021年4月18日(日) ミヤンマー、統一政府樹立

 今日もミヤンマーについて書くことにする。アウンサンスーチー国家顧問が率いる国民民主連盟(NLD)の支持者が、少数民族幹部を迎えた「統一政府」の樹立を宣言した。これから国際社会へ向けて支持と承認を訴えていく考えである。スーチー氏はそのまま国家顧問、ウィンミン大統領もそのまま大統領として、副大統領にはカチン州少数民族、首相にはカレン州から選ばれた。すでに暫定憲法にあたる連邦民主憲章を発表し、統一政府を樹立する準備を進めていた。

 ところが、ミヤンマー情勢を巡って24日にジャカルタで開かれる予定の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議に、ミヤンマーから問題のクーデターで権力を握った国軍のトップ、ミンアウンフライン最高司令官が出席するというからひと騒ぎありそうだ。国軍にブレーキをかけようと話し合う会議の場に問題を引き起こした張本人が出席するというのだから、他の出席首脳も面食らうだろう。すでにNLD支持派は、国軍に対抗して前記の統一政府の樹立を宣言しており、国軍側の首脳会議への参加に反発している。これからミヤンマーの政治、社会はどうなっていくのだろうか。しっかり注視したいと思う。

 さて、今朝の新聞にキューバのラウル・カストロ共産党第1書記が近く引退するとのニュースが載っていた。5年前キューバを訪問した直後に、安倍前首相が訪れ、そして間もなくキューバ革命の主導者でラウルの兄フィデル・カストロが他界した。その時、早晩現在の地位を退くと広言していただけに、それほど大きなショックではない。しかし、類稀なる社会主義革命を成し遂げ、キューバを世界でも唯一と思わせる社会主義国家として安定、発展させたのは、兄フィデルと同志チェ・ゲバラ、そして蔭で支え続けたラウル・カストロのお蔭だと思う。社会主義国家実現を世界中にアピールしていたロシアは、社会主義国家が目指す福祉社会、万民平等社会を実現することは出来ず、反って社会主義国家とは真逆の帝国主義国家への道を歩み、プーチン大統領の如きはカストロの私利私欲とは無縁な生活とはかけ離れた贅沢三昧の中で、2036年まで権力を独占しようとしている有様である。中国にしても然りで、社会主義国家を標榜してはいるが、まったくかけ離れて言論、報道の自由は認められず、3権はすべて共産党1党の支配下にある。

 その点では、キューバの社会主義は見事に成功し、国民の間に不平等感や不満は少なく、すべての国民が等しく教育費、及び医療費を無料で受けられるサービスが整備されていて、全国民のカストロへの信頼と尊敬は計り知れないほどである。それらを思うとそれを支えたラウロの功績も偉大なものである。せめて余生をのんびりと送ってもらいたいと思う。同時にその努力を労いたい。

 ついては、世界的に荒れ狂っている新型コロナウィルスが、昨日ついに世界で死者3百万人を超えた。同時に感染者数は、1億4千万人を超えた。日本では死者は9,555人となり、間もなく1万人となる。感染者は52万8千人となった。欧米ではワクチンが大分入手されたので、このところ新規感染者は減ったが、日本ではワクチン接種が遅れ気味で、我々後期高齢者もいつ接種してもらえるのかはっきり分からない。果たして全国民に無事に接種することが出来るだろうか。

2021年4月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com