4899.2020年10月11日(日) 韓国と北朝鮮の不可解な動き

 近年日韓両国間の外交関係が悪化して行き詰まった状態にある。大きな問題としては、竹島の領土問題があるが、今問題となっているのは、日本にとって戦時中の従軍慰安婦と徴用工訴訟問題である。特に徴用工問題については、両国の立場、主張がまったく噛み合っていない。一昨年韓国大法院(最高裁)が、戦時中日本企業に徴用された朝鮮人が日本で強制的に働かされたと下した判決について、韓国政府は日本企業に対して賠償を要求している。韓国側の言い分に対して日本政府は、1965年日韓国交正常化の際結ばれた日韓請求権協定に基づき問題はすべて解決済として韓国側の主張は国際法違反であるとして是正するよう韓国側に求めた。すると韓国側は徴用した現日本製鉄の資産を差し押さえると伝達してきた。ここへきて韓国の地裁は、被告の日本企業の資産売却に関する書類を公開した。これにより資産の現金化へ向けた手続きが進むことになる。日本製鉄は差し押さえを不服として即時抗告し、現在も係争中である。両国の前途に益々暗雲が立ち込めている。

 それにしても韓国について以前から理解出来ないのは、なぜ韓国政府は国家間で正式に結んだ協定を自らの都合で一方的に反故にするようなことを言い出すのかということである。これでは国家同士の約束はおろか、信頼関係も損なわれる。これは韓国人特有の考え方であり行動であるにしても、これでは国際社会では到底受け入れられない理念であり行動ではないだろうか。

 菅首相は就任後、韓国の文在寅大統領と電話会談した折にも日韓両国は極めて重要な隣国だと認識しつつ、この問題に触れ、厳しい状況の日韓関係をこのまま放置することはできないと、お互いに日韓関係を健全に戻すきっかけを作るよう求めた。これに対して、文大統領からはこの問題に対してこれという応えはなかった。いつになったら両国の相互理解と友好関係は前へ進むことが出来るのだろう。

 一方、北朝鮮では昨日朝鮮労働党創建75周年を記念して、真夜中に2年ぶりの軍事パレードを行った。金正恩・朝鮮労働党委員長は、相変わらず強気のスピーチを行ったようだが、これまで見られなかったポイントが2点あった。ひとつは、壇上で挨拶したが、初めてテレビに背広姿で現れたことである。何か心境の変化でもあったのかと思っていると第2のポイントである重要なことを話した。新型コロナウィルスへの対応や水害で経済が大きな打撃を受けていることに対して、「私の努力と誠意が足りず、人民が生活の苦しみから抜け出せずにいる」と述べて時折目元を拭う仕草を見せた点である。不遜の代名詞のような金委員長が反省の姿勢を見せることなんてこれまでになかったことである。よほど経済が行き詰まっているのだろう。

 金委員長のいつもとは違うパフォーマンスとスピーチの内容に意外な印象を持った。これまでとは異なり、アメリカを強く非難しなかったことである。それでもアメリカ政府高官は北朝鮮が禁止されている核やミサイルの開発を優先していることに失望感を露わにした。それにしても真夜中に新型ミサイルをパレードに登場させ、動員したのであろう大勢の市民が密集する前を通るド派手な演出と涙ぐんだ謝罪の言葉はどう解釈すれば良いのだろうか。相変わらず北朝鮮と金委員長らトップの考えていることはよく分からない。

 今日は曇り空ではあったが、一応伊豆7島を脅かした台風14号が首都圏からは遠ざかったので、いつものように駒澤公園へウォーキングに出かけた。休日というせいもあるが、今日は最近にないくらい多くのランナーが外周コースを走っていた。新型コロナウィルスの影響で、最近公園内ではイベントが催されなくなってしまったが、今日は久しぶりに小規模ながら「NEW SPORTS LIFE」という、家族向き、子ども向きのイベントが屋内外の競技施設で行われていた。残念ながら午后4時に終わったので、ほんのさわりに触れただけだったが、これからコロナが収束すれば、どんどん催し物が復活し企画されることだろう。それを期待しようと思う。

2020年10月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4898.2020年10月10日(土) 56年前、快晴の下オリンピックが開会された。

 今日は朝から雨が降り続いていた。1964年の今日東京オリンピック開会式が行われ、秋晴れの下に古関裕而作曲のオリンピック・マーチに乗って、ギリシャを先頭に日本チームを最後に各国選手団が華やかに国立競技場を行進したことが昨日のことのように思い出される。それ以来今日10月10日は、「体育の日」として国民の祭日として親しまれてきた。ところが、今年から「体育の日」は「スポーツの日」と名称が変わり、毎年10月第2月曜日に変更された。

 ところが、今年の10月11日は「スポーツの日」とはならず、特例としてオリンピック開会式に合わせて繰り上げられ7月24日(金)を「スポーツの日」とした。だが、新型コロナウィルスによるオリンピックの1年延期に伴い、「スポーツの日」も今年同様に来年の7月24日に決められた。今年は台風14号の影響で、今日10月10日はぱっとしない天候となったが、いつも通りなら秋晴れの素晴らしい1日となった筈である。

 さて、1か月ぶりに糖尿病専門医・山内クリニックでその後の経過を診断してもらった。糖尿病の血糖コントロールは、ヘモグロビンHbA1c(%)が目安となる。「糖尿病連携手帳」によると、①「血糖正常化を目指す際の目標値」としてHbA1cは6.0%未満、更に②「合併症予防のための目標値」として7.0%未満とされている。他にも「治療強化が困難な際の目標値」などがあるが、私は先月に続き今日も6.3だった。前記手帳によると、高齢者については目標値がやや緩やかで①②についていずれも7.0以下である。一般的にも6.5以下ならまず安全範囲と言われているので、私の場合は取り敢えずセーフである。最近体重の減少がなく、これは糖尿病が盛り返したのかと懸念していたが、それも杞憂に終わった。むしろここ数日は体重がほとんど変わらず、61㎏で安定している。この点を医師に話したところこれまで急激に減量があり反って心配だったくらいだと仰った。今のまま行けば理想的だと言われたので意を強くした。現在の食事療法とウォーキングを毎日続けていけば、それほど心配することはないという結論に落ち着いた。

 この他に整形外科医と内科に定期的に診てもらっているが、最近右足腿からふくらはぎにかけて静脈瘤が目につくようになってきた。整形外科と内科の先生からも時折指摘されていたが、東京医療センターで特別の治療をしているとの情報を得たので、次回内科で診てもらってから静脈瘤の治療を受けたいと考えている。

 ついては、昨日直木賞作家の井出孫六氏が敗血症で亡くなられた。享年89歳である。信州にお住いの井出さんと親しくお話しする機会はなかったが、3年前の日本ペンクラブ理事選挙では井出氏と三好徹氏のお2人に推薦人になっていただき、お蔭で同志4人ともども理事選に当選することが出来た。気持ちの上で随分お世話になった。心よりご冥福をお祈り致したい。

2020年10月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4897.2020年10月9日(金) イギリスの科学誌‘Nature’から批判された菅首相

 今日も寒い。加えて台風14号が接近しているため、朝から雨が降り続いている。今日の東京都内の最高気温は15.3℃だった。

 「政治の学問の自由への介入」と指摘された「日本学術会議推薦会員任命拒否」問題が、相変わらず騒がれ収束しそうもない。菅首相はこの問題で「法に基づいて内閣法制局にも確認のうえで任命している」とか、「総合的、俯瞰的活動を確保する観点から判断した」と語っていたが、政府の方針に楯突いたと見られた6人が拒否されたことは間違いない。日本学術会議の元・現会長らも政府に説明責任を求めているが、政府は踏み込んだ説明をしようとしない。国会周辺では拒否された学者も含めてデモが繰り広げられている。

 1983年中曽根元首相が、当時形だけの推薦制で推薦された人は拒否しないと語っていたが、知らぬ間に内閣府は18年11月に「首相は人事を通じた一定の監督権行使ができる」と文書に明記していたことが判った。政府の言い分は整合性に欠ける点があり、きちんと説明すべきであろう。

 そんな折も折イギリスの週刊科学雑誌‘Nature’10月8日号が、トランプ大統領をはじめ世界中の政治家が科学的根拠を無視したり、貶めたりする例が相次いでいると同誌社説で厳しく批判した。その中で菅首相が日本学術会議の6人の科学者を会員に任命しなかった問題にも触れ、政治家が学問の自律性や自由を守るという原則に反発していると訴えた。「国が学問の独立性を尊重するという原則は、現代の研究を支える基盤のひとつ。政治家がこの約束を破れば、人々の健康や環境、社旗を危険にさらす」とも警告している。こうまで言われては、菅流弁舌も立つ瀬がないのではないか。

 さて、地味で静かに潜行しながら問題になっているのが、現在の大阪府を大阪都にする「大阪都構想」問題である。政令指定都市の大阪市を廃止して4つの特別区に再編することにより、大阪府と大阪市の二重行政の無駄を排除することを目的としている。すでに2015年に1度提案され住民投票にかけられたが、市民から賛成を得られず否決された。大阪を東京に匹敵する大都市として世界的に売り込みたい大阪維新の会は、5年前の屈辱にも懲りず、11月1日2度目の決戦に挑む。都構想を推進しようとしているのは、大阪維新の会の松井一郎・大阪市長、及び吉村洋文・大阪府知事でしきりにPR活動を行っている。

 自民党は都構想に賛成しているが、他の野党は悉く反対している。中でも日本共産党と立憲民主党の他に、菅政権与党の公明党がかつては賛成だったが、今では強く反対している。そこには、都構想により反って大阪市にサービスの低下、不利益がもたらされると大阪市民の腰が引けているからである。都構想では、現在大阪市内の24区を4区に整理し、二重行政をなくし自治体職員を減らすということが大きな狙いである。これによって住民サービスが低下する点が懸念されている。特に、市民病院が整理・統合される他にも、老人福祉センターが26か所から18か所へ、市民プールが24か所から9か所へ、スポーツセンターが24か所から18か所へ減らされることが市民に不安を与えている。このコロナ禍の中にあって、府知事と市長は実現に熱中しているが、大阪が今抱えているコロナ問題は深刻であり、都構想のイメージが湧かない市民にとっては気持ちが入らない。地方都市の問題であるとも言えるが、大阪が大都市であるだけに他の政令指定都市からも注目されている。

2020年10月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4896.2020年10月8日(木) 民間企業不況の中で国家予算は膨張の一方

 新型コロナウィルスの影響が世界的に広く及んでいる中で、日本では経済面で打撃を受けながらも国の支出予算ばかりは増えている。来年度の概算要求額を見ても数年来財政支出抑制の声がありながら、今年度に比較して全体で4.5%も上乗せされている。減額は、警察庁と皇室費だけである。最も高い増額予算を要求したのは、経産省27.5%、環境庁26%、農水省19.9%、文科省11.4%、外務省13.6%である。庶民の生活実態を知らず、また配慮しない官僚と政治家がすべてを仕切っているからである。

 先日の本ブログにも指摘したが、近年青天井で増えつつある国家予算の中で、社会保障費の多い厚労省の32兆9千億円をトップに、以下総務省16兆8千億円、国交省6兆1千億円、文科省5兆9千億円の順である。次いで、防衛省が5兆5千億円もの多額の予算を要求している。今以て違憲の可能性が高い防衛関係費が、なし崩し的に増額支出され、いつの間にか国家予算の中枢を占めるほどの支出を行うことになっているのはおかしいと思う。このままにしておいて良いのだろうか。ここは1度国民的議論を戦わすべきではないだろうか。

 景気対策が行き詰まる中で、政府もあの手この手を振り絞って対策に当たっているが、今日発売の「週刊新潮」に、「GO TO TRAVEL」「GO TO EAT」の高笑いは二階自民党幹事長とJTBだけだと、国民に恩恵が及んでいない実態を皮肉っているようである。それでも今年7月まで景気は悪化と診断されていたが、8月に入り漸く輸出や生産業が回復して、景気下げ止まりの傾向が見えてきた。このままコロナが終息し、回復することを願うばかりである。

 この間経済不振で最も影響を受けたのが、観光業である。大小を問わず打撃を受けたが、大手企業でも航空会社の被害が甚大なようだ。国際線乗客がほとんどいなくなり、全日空では今年4~6月期の旅客数は前年同期と比べて国内線で89.8%減、国際線で96.3%減に陥り、純損益で過去最大となる1,088億円の赤字となる見通しである。人員解雇もそう簡単には出来ず、このままでは経営が成り立つまいと思っていたところ、会社側は組合に対して全社員の賃下げを提案した。

 それによると冬のボーナスを支給しないことと、すでに支給した夏のボーナス1.5か月分、それに若干の給与の下げを合わせると前年度に比較して約3割の減収になる。これを1万5千人の従業員に求めるという。他にも希望退職も募るという厳しい労働環境になった。給与の減額は20年ぶりだという。こういう実態をあまり国会を開かず国民のことを考えることもなく、黙って高給をいただいている国会議員は、どう思っているのだろうか。

 コロナでは日本中が暗い窮屈な空気に包まれている。コロナを軽視して元気を装っているのは、世界中でトランプ大統領ただひとりである。ワシントン・ポスト紙は「トランプ政権というのは傲慢で虚栄心の塊で無能の極み」とこき下ろしているが、こういう愚かな大統領の言動は当てにせず、我々庶民は1日も早いコロナ禍の終息を願うばかりである。

 それにしても今日は寒い。南方洋上に台風14号が発生して数日内に関東地方にも襲来するらしい。その影響もあるのだろうか、東京都内の今日の最高気温は15.5℃だった。11月中旬の気温である。寒いわけだ。

2020年10月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4895.2020年10月7日(水) 学術会議会員任命拒否と大統領コロナ感染

 現在国内外で大きな話題となっているのは、国内では日本学術会議の推薦会員候補者のうち6名が菅首相から任命されなかった点を巡り、学問の自由への侵害としてもめている問題である。他方海外では、アメリカ大統領選を1か月後に控えてトランプ大統領が2日に新型コロナウィルスに感染し直ちに軍医療施設に入院していたが、僅か3日後に退院して業務に復帰した常識外の行動である。

 前者は任命を拒否された6人が、近年政府の特定秘密保護法案、安保関連法案、共謀法案にそれぞれ反対していたことが理由と見られている。これに関して記者会見した菅首相は、任命拒否は適法としつつ、中曽根元首相が在任当時、推薦された学者をそのまま任命すると語った発言については、前例を踏襲して良いのかと考えたと語った。そのうえで任命拒否は学問の自由とはまったく関係ないと明言した。この強気の姿勢からするとこれからも広い分野で、人事への政府介入トラブルが発生するのではないかと懸念される。

 後者については、トランプ大統領の行動は無分別で非常識だという人が多い。普通コロナは発症後2週間目ごろに炎症が起き、重症化することが多い。トランプ大統領が高齢で肥満気味のため重症化のリスクが高く早期退院には疑問の声が上がっている。加えて大統領の退院のパフォーマンスが病人とは思えないほど派手なことだ。コロナを軽視してコロナ対策で散々評判を落した大統領が感染したことは誤算だった。それをコロナに打ち勝ったとPRしたくて車で支持者の前を走って拳を固めたり、医療施設からヘリでホワイトハウスへ降り立つと建物には自力で歩いて元気なポーズを見せたりして大統領らしいパフォーマンスを行っていた。

 しかし、ホワイトハウスの側近の間に18名もの感染者が出たり、入院して未承認の抗体治療薬を飲んだり、酸素濃度が2度も低下したり、24時間体制で医師団が待機して治療に当たっているが、医師団の言葉も今ひとつ煮え切らない。12日までこのまま行けば、最終的に安心できるとしているが、依然健康状態が懸念される。

 今度の大統領コロナ感染により、コロナの恐ろしさを改めて周知させることになり、これまでコロナ対策に本腰を入れなかったトランプ大統領は、選挙戦で益々不利な状況に追い込まれている。郵便投票を組み込んでいるので、最終的な選挙開票結果は11月3日の即日結果判明というわけには行かないが、いずれにしても1か月後には今後4年間の新大統領が決定していることだろう。

2020年10月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4894.2020年10月6日(火) ブログのアクセス急増に‘Google’より連絡

 今日唐突に ‘Google’から‘Your September Search performance for http://www.mr-kondoh.com/’として、‘Google Search Console’なるメッセージを送って来た。気になっていた9月15 日にアクセス急増のブログ・パフォーマンスについて、頼んだわけではなかったにも拘わらず、わざわざ追及した結果を知らせてくれたのである。すでに本ブログに書いたように、9月15日付「革共同の清水丈夫さん、半世紀ぶりに出現」のブログへのアクセスがその日あまりにも増えて、当初はその理由が分からなかった。当日朝日デジタルをはじめいくつかのメディアが長い間地下に潜伏していると思われていた高校ラグビー部の先輩・清水さんが、9月6日革共同、つまり「革命的共産主義者同盟」の集会に議長として半世紀ぶりに姿を見せ、講演したことをメディアが報道したのだ。アクセス数が伸びた原因は、その日の記事を目にした人たちが、Wikipediaの「清水丈夫」項目を見てその中に私の2つのブログを読んだからではないかと思ってはいた。普段は1日に160程度のアクセス数が、その日に限り3,300にも増えた。翌日クールダウンした点から推して、この日のNETでニュースを観た人がWikipediaを覗き、私のブログを発見し読んでくれたからだと理解した。

 実際今日送られてきた‘Google’メッセージは、9月のトップ・パフォーマンス・ページとしてWikipedia「清水丈夫」上のブログからのアクセスであると表示していた。それなりの評価をいただいたものと理解している。それまで閲覧されたブログのトップは、2013年9月30日に作家山崎豊子さんの盗作について書いたものだったが、それを2007年11月6日の清水さんに関するブログが圧倒した形で抜き去りトップにリストアップされることになった。因みに「山崎さんの盗作」は「64」という数値だったが、清水さんはそれを圧倒的に上回る「795」だった。

 意外だったのは、ブログのアクセスが日本で最も多いのは当然としても、2番目がアメリカで3番がタイだったことである。

 とにかくこれまで疑心暗鬼だったアクセス急増の原因が漸くGoogleを通して確認出来た。それにしてもひとりの個人が気まぐれに書いた文章が、公のブログとしてアップされると広い角度から鋭い目で注目されるということであり、改めてうっかりしたことは書けないと責任を感じている。偶々今回は60年安保闘争時に全学連書記長として安保反対闘争を仕切り、半世紀以上に亘って世間から姿を隠していた清水丈夫さんが、突然前触れもなく姿を現したという衝撃的な事態に、ラグビー部時代に清水さんを知っていた私が2007年に書いたブログがWikipediaに掲載され、多くの人がそれを読んでくれたことが、アクセス数急増につながった。これまで中国について批判めいたことを書くたびに、今回ほどの数字ではなかったにせよアクセス数が増えていたが、それほど気にも留めなかった。これからはいかなるテーマでも、よほど心して責任感を持って書かなければいけないと痛感した次第である。

2020年10月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4893.2020年10月5日(月) 教員海外教育視察団の思い出

 東京医療センターで白内障手術後3度目の検査をしてもらった。医療センターは幸い自宅から近いので、約束の朝9時前にはセンターへ着いた。ほんの徒歩20分足らずで着いて、帰りも歩いて帰って来た。

 執刀医師からは、術後の経過は順調というお話だった。3週間後にまた検査していただく予定である。術後は毎日3種の点眼薬を日に3度さしている。薬が少量になったので、医師に予備の薬の処方箋をお願いしたところ、減り方が少し早すぎると言われた。よくよく尋ねてみたら、これまで点眼量を知らずに目にこぼれんばかりにさしていたが、それでは多過ぎて反って目には良くなく、3度の点眼の都度3種の点眼薬をそれぞれ1滴ずつで充分だと言われた。しかし、こういうことは最初に言ってもらわないと誰だって困ると思う。

 私には縁も所縁もないが、お名前だけはよく知っていたファッションデザイナーの高田賢三さんが、昨日選りによって新型コロナウィルスに感染してパリの病院で亡くなられた。私より遥かに先輩だと思っていたところ意外にも1歳若かった。私もコロナには気を付けなければいけない。彼は、ブランド「ケンゾー」を立ち上げ、長年パリで活躍された。イダルゴ・パリ市長がツィッターで追悼の言葉を送り、フランスの主要紙が一斉に速報で伝えたというから日本人としては稀にみる大きな存在感だったことが判る。

 さて、閑話休題。これまで海外へ業務、プライベートを含めてかなり出かけているが、先日延べ日数にしたらどのくらいになるだろうかと友人と冗談半分に話していて、渡航回数が多いことと細かい日程などは記録がないので、分からないと応えた。だが、添乗員として同タイプのツアーに何度もでかけた一つのケースとして、旧文部省が主宰していた教員海外教育視察団がある。幸いこれは各団ともに文部省の決まりで各団が報告書を作成し、その1部をいただいたので、有難いことに訪問先や日時、団員もこの報告書を見れば昨日のことのように思い出すことができる。

 そこには視察団それぞれの懐かしい思い出が沁み込んでいる。離陸直前に搭乗機の機械部品に不備が見つかり、急遽滑走路から引き返し成田に1泊して1日遅れで出発したことがあった。また、ビートルズのジョン・レノンが暗殺された時、マルセイユで学校訪問中だったが、マルセイユでは号外も出て大騒ぎだった。オクラホマ州議事堂で州知事を表敬訪問したこともあった。アメリカ・ニュージャージー州では、パトカー先導でサイレンを鳴らしてニューヨーク郊外を走ったこともあり、東西冷戦下に東欧圏のブルガリア、ルーマニア、東ドイツ、チェコスロバキアなどの学校視察でマルクス経済学の授業を参観したこともあった。

 それら文部省派遣団体は、教員を主とする全国の教育関係者からなる30日間の長期団と、短期団と称する各都道府県単位の16日間の行程の2種類があり、1976年から1994年までの間に21団に添乗員としてお供した。長期団9団の他に、短期団では茨城5団を筆頭に、山梨2団、東京、埼玉、群馬、福井、兵庫の各1団を合せて12団である。旅行日数を数えてみたら、実に合計で462日に上る教育視察の旅だった。今指折り数えてみて、懐かしいこともさることながら、普通では訪れる機会がない学校をはじめ教育施設を見学させてもらったこと、同行した先生方との交流がとりわけ記憶として鮮明に残っている。どの視察団も帰国後毎年同窓会を行っていたが、今では参加者の間に寄る年波がやって来たこともあり僅か1団、1985年の兵庫県団だけが1年に1度の集まりを持っているに過ぎない。これら教育視察団では、普通の観光ツアーでは行けないような歴史のある地方都市を訪れることが出来た。懐かしくもあり、寂しくもある。振り返ってみるとみんな素晴らしい旅だった。この文部省団で自らも学ばせてもらい、有意義な旅だったと実感し、つくづく幸せだったと思っている。

2020年10月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4892.2020年10月4日(日) 拙著の表紙デザインほぼ固まる。

 近く上梓する拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の表紙デザインの修正案をイラストレーターから今朝送信してきた。手を入れたのはこれが3度目であるので、これでほぼ固まったと思っていたが、縦書きの裏表紙に著者名がない。これでは、書店本棚に展示した時に著者の名前が分からない。早速イラストレーターにあまりスペースがないが、工夫して著者名を表記するよう連絡したところ、幸いすぐに修正すると連絡があった。書名もやや長いが、サブ・タイトルはもっと長い。「超半世紀海外武者修行から若者とメディアへ」というものだ。

 さて、年々進む地球温暖化の影響で、南極の氷も解けだしているとはしばしばニュースで伝えられていたが、今日付の‘The Asahi Shimbun GLOBE’に、その影響は北極海にも現れているとして「氷消滅? 北極海からの警告」の記事があった。北極海からも氷がどんどん解けているようだ。

 実は、‘NATIONAL GEOGRAPHIC’9月号にもアメリカ・カナダ5大湖の最近の様子を報道した「五大湖 凍らない冬」との特集が掲載されている。シカゴでミシガン湖の畔を歩いたこともあるし、エリー湖畔のバッファローからナイアガラの滝を通りオンタリオ湖畔のトロントへ向かったこともある。ガイドさんから冬になると2つの湖はかなり結氷すると聞いてもいた。

 オンタリオ湖の平均気温が氷点下の日が、昨年までは平均75日だったのが、昨年の冬季は61日にまで減ったという。エリー湖も68日だったのが47日になり、ヒューロン湖なんか93日が64日になった。明らかに結氷の日が減っている。この現実を世界の科学者は、二酸化炭素排出による地球温暖化による影響があると言っているが、アメリカのトランプ大統領は科学的根拠もなく、それはないと言い、二酸化炭素排出を制限するパリ協定から一方的な離脱を宣言した。

 すでに南極や北極の氷解により、海面が上昇し、南太平洋の小さな島国では海面上昇による浸水により島が水没する危険性が指摘されている。人類の成長は科学の進歩につながり今後も続けられると期待されるが、人類の生存に弊害をもたらすようでは本末転倒であり、人類の叡智を絞って絶対その進行を止めるべきである。

 つい数日前新型コロナウィルスを軽視した挙句にコロナに感染したトランプ大統領こそ、科学軽視のしっぺ返しを受けたということだろう。コロナ禍が終息したら、地球温暖化対策にも各国は力を入れるべきである。

 今アメリカ大統領選でトランプ大統領は苦戦しているが、仮に苦境を脱して再選されたら、地球温暖化は一層進むことが懸念される。そうなれば、地球上から氷河は消え、海上から氷山はなくなるだろう。そういう殺風景な光景だけは見たくないと思っている。

2020年10月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4891.2020年10月3日(土) 年々肥大化する防衛費予算

 新型コロナウィルス対策に国をはじめ、各自治体が補助金を拠出しているが、先日財務省が公表した来年度一般会計予算の各省庁の概算要求額は、7年連続で百兆円を超えた。特に国の借金の返済に充てる国債費と防衛費がかなりの増額である。

 この中でとりわけ気になるのは、各省庁ともコロナ対策に備える点から予備費の計上が多いことと、防衛費の膨張である。特に、年々増額傾向の防衛費の要求は、ついに5.5兆円となり、かつて防衛費は国家予算総額の1%以内に抑える方針だったが、いつの間にやら青天井となった。自衛隊員が自然災害の都度災害自治体の支援要請により出動し、地域住民から感謝されているのは、今では国民一般に広く理解されているので、その点では感謝こそあれ反発はない。問題は憲法で軍備を持つことを禁じられているにも拘わらず、自衛隊の軍事整備品にかかる高額な経費である。最近はミサイル防衛関係費がかさんで、全体として防衛費を嵩上げしている。今年度に続き、来年度もロッキード社製ステルス戦闘機F35を6機購入する計画であるが、これが1機111億円という莫大な価格である。そこへ今年配備を取りやめたイージス・アショアの代替策が未定のため、それに金額を示さず「事項要求」などの術を使っている。

 一番の気がかりは、トランプ大統領の言いなりになって高い軍需品を購入させられていることと、駐留米軍の経費負担金の増額要求であり、これを安倍前首相は突っ張り切れなかったが、菅首相は両国が納得出来る負担経費で手を打つことが出来るとも思えない。

 アメリカの2019年度の国防予算は7,318億㌦(約80兆円)だったが、これでは苦しいからと海外の駐留経費を減額しようとして、結果的に駐留米軍が留まる国ではアメリカから負担増額の要求を突きつけられている。中国の今年度の国防予算は、アメリカに次いで多く、約2,611億㌦(約29兆円)である。因みに2019年度の世界各国の国防予算を探ってみると、1位のアメリカ、2位の中国の地位は揺るがず、この2カ国だけで世界の総国防費の半額を超える。3位以下は大分下がり、インド7.8兆円、ロシア7.1兆円、サウジアラビア6.8兆円、フランス5.5兆円、ドイツ5.4兆円、イギリス5.3兆円の順で、次いで日本が5.2兆円、そして日本の次に韓国が4.8兆円で続いている。日本が財政供出している国防費は世界の中でも9番目に多い。問題なのは、前記の通り日本は憲法上軍備を持たないと記されている。それに理由をこじつけながら自衛隊を抱え軍備を整えていること自体、明らかに憲法に違反している。その日本流こじつけの結果、憲法が認めない軍事費に世界でも9番目に多額の投入をしている。カナダやオーストラリアより遥かに多い国防費を支出しているのである。

 このまま防衛費の増額を野放しにして良いわけがない。これまでも憲法と自衛隊の関係について断片的な議論は交わされたが、国としてきちんとした結論を出していない。戦後75年が経過して戦争体験者が年々少なくなる時勢に、片手間ではない堅実な議論を行うべきではないかと思っている。

2020年10月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4890.2020年10月2日(金) トランプ大統領夫妻揃ってコロナ感染

 昨日の本ブログにアメリカ大統領選のテレビ討論会に対する日米メディアの厳しい反応を取り上げ、殊更トランプ大統領が対立候補の話に割り込んで自己主張する、ルールを守らない非常識さに呆れたと感想を書いた。そこへ今日そのトランプ大統領がメラニア夫人ともども新型コロナウィルス陽性が判明したとのニュースが入ってきた。元々トランプ大統領がコロナを軽視したせいで、今日アメリカが世界で最も感染者と死者が多い最悪の結果をもたらしたと言われている。大統領の集会に集まる支援者もほとんどマスクも着けていない。そのしっぺ返しのような形で当の大統領がコロナに感染してしまった。笑い話にもならない。これから益々激しくなるであろう選挙活動にも差支えが出て、あと1か月後に迫った投票に大きな影響が表れるのではないだろうか。

 さて、昨日菅首相は首相就任後最初のチョンボをやってしまった。日本学術会議が推薦した105名の新会員候補者のうち、政府は6名の学者を任命しなかった。推薦候補の任命拒否は、現制度になった2004年以来初めてのことである。日本学術会議は日本の科学・文化分野で最も権威のある学者提言機関で、日本学術会議法が制定されて会員は国家公務員の資格を有する。同法案には「会員は同会議の推薦に基づき、総理大臣が任命する」とあり、首相に任命権はあるものの選任出来る権利はなく、1983年11月の参議院文教委員会で政府は「学会から推薦されたものは拒否しない、形だけの任命をしていく、政府が干渉したり中傷したり、そういうものではない」と答弁している。それなら今回の任命拒否はどういうことになるのだろうか? この事態を野党も厳しく批判している。

 任命を拒否された6人は、国会内外でこれまで政府の安保関連法、沖縄・辺野古基地建設、改憲や特定秘密保護法、共謀罪の趣旨を含む改正組織犯罪処罰法などに強く反対を訴えた学者たちである。ここに拒否の理由がある。政府の方針に反対する学者は会員として認めないというなら、前記の政府の見解とどう帳尻を合わせるのだろうか。一昨日学術会議会長を退任した山極寿一・京都大学総長も学問の自由への介入だと言われても仕方がないと厳しく批判している。

 懸念されることは、国家、或いは政治家が気に入らなければ、学者の提言機関にまでも強引に介入してくることである。加藤官房長官の説明も「学問の自由の侵害には当たらない」との認識を示して突きっぱなしたが、とても納得できるものではない。任命しない理由を国民にもはっきり説明すべきである。

 このまま菅政権も安倍前首相の非民主化路線を継承して、極右への道を突き進んでいくのだろうか。菅首相の本性が如実に現れたというか、化けの皮が剥がれたと言うべきだろうか。

2020年10月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com