4900.2020年10月11日(日) 韓国と北朝鮮の不可解な動き

 近年日韓両国間の外交関係が悪化して行き詰まった状態にある。大きな問題としては、竹島の領土問題があるが、今問題となっているのは、日本にとって戦時中の従軍慰安婦と徴用工訴訟問題である。特に徴用工問題については、両国の立場、主張がまったく噛み合っていない。一昨年韓国大法院(最高裁)が、戦時中日本企業に徴用された朝鮮人が日本で強制的に働かされたと下した判決について、韓国政府は日本企業に対して賠償を要求している。韓国側の言い分に対して日本政府は、1965年日韓国交正常化の際結ばれた日韓請求権協定に基づき問題はすべて解決済として韓国側の主張は国際法違反であるとして是正するよう韓国側に求めた。すると韓国側は徴用した現日本製鉄の資産を差し押さえると伝達してきた。ここへきて韓国の地裁は、被告の日本企業の資産売却に関する書類を公開した。これにより資産の現金化へ向けた手続きが進むことになる。日本製鉄は差し押さえを不服として即時抗告し、現在も係争中である。両国の前途に益々暗雲が立ち込めている。

 それにしても韓国について以前から理解出来ないのは、なぜ韓国政府は国家間で正式に結んだ協定を自らの都合で一方的に反故にするようなことを言い出すのかということである。これでは国家同士の約束はおろか、信頼関係も損なわれる。これは韓国人特有の考え方であり行動であるにしても、これでは国際社会では到底受け入れられない理念であり行動ではないだろうか。

 菅首相は就任後、韓国の文在寅大統領と電話会談した折にも日韓両国は極めて重要な隣国だと認識しつつ、この問題に触れ、厳しい状況の日韓関係をこのまま放置することはできないと、お互いに日韓関係を健全に戻すきっかけを作るよう求めた。これに対して、文大統領からはこの問題に対してこれという応えはなかった。いつになったら両国の相互理解と友好関係は前へ進むことが出来るのだろう。

 一方、北朝鮮では昨日朝鮮労働党創建75周年を記念して、真夜中に2年ぶりの軍事パレードを行った。金正恩・朝鮮労働党委員長は、相変わらず強気のスピーチを行ったようだが、これまで見られなかったポイントが2点あった。ひとつは、壇上で挨拶したが、初めてテレビに背広姿で現れたことである。何か心境の変化でもあったのかと思っていると第2のポイントである重要なことを話した。新型コロナウィルスへの対応や水害で経済が大きな打撃を受けていることに対して、「私の努力と誠意が足りず、人民が生活の苦しみから抜け出せずにいる」と述べて時折目元を拭う仕草を見せた点である。不遜の代名詞のような金委員長が反省の姿勢を見せることなんてこれまでになかったことである。よほど経済が行き詰まっているのだろう。

 金委員長のいつもとは違うパフォーマンスとスピーチの内容に意外な印象を持った。これまでとは異なり、アメリカを強く非難しなかったことである。それでもアメリカ政府高官は北朝鮮が禁止されている核やミサイルの開発を優先していることに失望感を露わにした。それにしても真夜中に新型ミサイルをパレードに登場させ、動員したのであろう大勢の市民が密集する前を通るド派手な演出と涙ぐんだ謝罪の言葉はどう解釈すれば良いのだろうか。相変わらず北朝鮮と金委員長らトップの考えていることはよく分からない。

 今日は曇り空ではあったが、一応伊豆7島を脅かした台風14号が首都圏からは遠ざかったので、いつものように駒澤公園へウォーキングに出かけた。休日というせいもあるが、今日は最近にないくらい多くのランナーが外周コースを走っていた。新型コロナウィルスの影響で、最近公園内ではイベントが催されなくなってしまったが、今日は久しぶりに小規模ながら「NEW SPORTS LIFE」という、家族向き、子ども向きのイベントが屋内外の競技施設で行われていた。残念ながら午后4時に終わったので、ほんのさわりに触れただけだったが、これからコロナが収束すれば、どんどん催し物が復活し企画されることだろう。それを期待しようと思う。

2020年10月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com