2738.2014年11月11日(火) 傲岸不遜な習近平主席の非礼はコンプレックスの裏返しか?

 今北京で開かれているアジア太平洋経済協力会議(APEC)で漸く日中首脳会談が行われた。しかし、メディアが伝えているのは会談の中身ではなく、習主席のあの仏頂面である。元々中国の習近平国家主席には安倍首相に合う気なぞまるでなく、欧米メディアの間に対日関係修復のポーズを見せないと関係悪化の原因が中国側にあると思われることを懸念した挙句の果てに過ぎない。その結果は最初の両首脳の握手のシーンから、気まずいものだった。習主席は最初から安倍首相の顔を見ようとせず、目を合せるでもなく空々しく顔をそむけた。経済大国として世界2位と3位の国の首脳の顔合わせとしては、誰が見ても異様な光景である。これが現在の中国首脳の日本に対する嫌味なありのままの気持ちであろう。習主席はどこを見ていたのか。戦後徹底した反日教育を受けた中国国民に顔を向けていたのである。

 流石にこの習主席の大人げない素振りは、日本国内ばかりでなく、外国のマスコミでも批判的に取り上げられている。当然であろう。卑しくも中国はAPECのホスト国である。ホストはゲストを温かく迎えもてなすことが求められている。中国にはこういう外交上の儀礼やエチケットがまだ根付いていないのだろう。他国の領海を侵犯して自然保護の対象である赤サンゴを無断で奪い取り、他国と無用な諍いを起こすこと是とする国情では、いかに経済大国となったとしても世界の紳士とは誰からも認めてはもらえない。

 今朝のテレビ番組を観ていたら、中国通で知られる東京福祉大学国際交流センター長・遠藤誉教授が、習近平主席はスマイルや笑顔で今日の地位を築いた人物であり、その人がニコリともしないのはよほど腹に一物があるのではないかとまで言っていた。とにかく猶予ならない、傲慢な人物である。習氏のような傍若無人なパフォーマンスは中国の品位を貶めることに繋がるのではないかということが、世襲政治家の習主席には分からないようだ。このような不遜な習近平・中国国家主席については、しばらく考えるのは止めようかと思っているくらいである。

 さて、一昨日は大したニュースがないと本ブログに書いたが、半世紀前の1989年11月9日がベルリンの壁が崩壊した歴史的な一日だったことだけは忘れてはならないと思う。戦後しばらくして築かれた東西ドイツを分断した高いレンガの壁をハンマーで打ち壊しているベルリン市民の姿が強く印象に残っている。あの日を境に社会主義国家は堤防が決壊するように一気に崩れてしまった。共産主義の亡霊が闇に消えた日だった。それがやがて社会主義体制を率いていた社会主義の盟主ソ連をロシアへ衣替えさせる一日となった。

 まだ東西の壁があった時代に何度か、ベルリン市内の検問所チャーリー・ポイントを緊張しながら通って国境を越えたことがある。今や時代の彼方に消えた幻想になってしまったが、今思い出しても緊張感を強いられた東西ベルリンの国境通過の場面が、懐かしく思えてくるから不思議なものだ。

2014年11月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2737.2014年11月10日(月) 出版記念会滞りなく終える。

 ついに出版記念会の当日となった。開宴は午後1時であるが、荷を積み込んで朝9時に家を出た。妻の和服の着付けのため、やや早めに会場の「ハイアット・リージェンシー東京」へ向かう。毎度会場で手伝ってくれる懐かしい人たちも今度も来てくれた。元会社の同僚、宮田さんに小野さん、そして新たに2人の慶應の女子学生に受付をお願いした。それぞれ一所懸命お手伝いしてくれ、スムーズに受付業務をやってくれた。

 パーティの冒頭にスピーチをお願いしていた、いま超多忙の森喜朗元首相のご到着が遅れたので、順番を繰り上げ佐々木信也さんに最初のスピーカーとなってもらった。次いで、急遽来られなくなったジョン・フリッツ・ミクロネシア連邦駐日大使閣下の代わりに親戚の相澤光春さんに挨拶してもらったところで、森元首相が姿を現わされた。森さんのミクロネシアに対する思い込みは殊のほか強く、全出席者に対してミクロネシアを訪れるようしきりにPRしたり、来年終戦70周年の節目にパラオ巡拝を予定されている天皇・皇后両陛下に、将来早いうちに何とかミクロネシアを訪れて欲しい期待をオフレコと断りながらも本音を述べておられた。

この両陛下ミクロネシア巡拝の件については、拙著にもちょっと触れたが、現状では森さんも懸念していたようにミクロネシアの受け入れ態勢のハード不部分が充分ではないように感じている。森さんはこの後打ち合わせがあるからとそそくさと会場を後にされたが、そんな忙しい中でも私の出版記念会のために時間を差し繰って出席していただけたことは光栄であるし、有り難いと思っている。慌ただしかったため残念ながら森さんとじっくり話をすることができなかった。

 佐々木さんも相澤さんも拙著の上梓を大変高く評価していただいたことが嬉しい。この他にスピーチは小中陽太郎氏、ベオグラードから来られた山崎洋さん、「出版ニュース社」社長の清田義昭氏、湘南ラグビー部仲間の大島泰毅くんにお願いした。それぞれ好意的に、実態を話してくれた。本席に約100名の友人、知人に出席していただいた。

 甥の江上友彦が率いたジャズ・バンドが終始会場内で演奏してくれて、やはりBGMに比べると格段に迫力があっていい。これも評判が良かったようだ。

 妻と私は3時間以上に亘って立ちっ放しだったうえに、ほとんど食べ物を口にしなかったので私の謝辞を最後に、お開きとなった時には相当疲労を覚えた。しかし、出席者からは良いパーティだったと言ってもらい、準備を含めて今日の本番に対して労を労ってもらったことは嬉しかった。

 フリッツ大使からはお花に祝電までいただいた。他にもお花を大島慎子・JAPAN NOW観光情報協会理事長と湘南ラグビー部OB会有志からと立派で大きな花飾りを現代書館社長からいただいた。祝電は近藤誠一・前文化庁長官、滝鼻卓雄・元読売新聞社東京本社会長、大島慎子さん、時乗洋昭・湘南高校長、門田庄之助・湘南ラグビー部OB会会長、ラグビー部先輩井上篤太郎さんからいただいた。有り難いことである。会場のすべての出席者から上梓をお祝いしてもらい、感動している。このノンフィクションを書いて本当に良かったとつくづく感じ入っている。

 約4カ月に亘る長い準備を経て何とか滞りなく出版記念会を終えることができてほっとしている。温かい言葉をいただいたり、気持ちを慰めてもらって、苦労は消えた。今後このようなパーティは心身ともに厳しいので、開催することはないと思うが、その意味でも今日のパーティを何とか無事に終えることができたことを密かに喜びたいと思っている。妻も疲れたと言っていたが、万事うまくいったことを喜んでくれた。それでも本音を言えば、とにかく疲れた。今日はゆっくり休みたい。

2014年11月10日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2736.2014年11月9日(日) 忙しい間に1日が過ぎる。

 忙しいこと、忙しいこと、朝から晩までパソコンに向かって情報を打ち込んだり、書類をプリントしたりで一日が慌ただしく過ぎた。頭を使わず、ただ時間ばかりが経過する。こんな馬鹿げたことはないが、本当に忙しい。それもこれも明日の出版記念会の準備のためである。

 友人からもいよいよ明日ですねと電話で激励してくれる。

 そんなわけで夜になってもこのブログを書いている時間がない。

 幸い今日はあまり大きなニュースがない。精々北京でAPECが開幕したくらいである。日中首脳会談が開かれるかどうか注目されている最中であるが、中国の習近平国家主席が「隣国をパートナーと見なし、友好的で周囲を安心させる外交政策を実施する」と日本を意識した発言をしたことが目を惹くニュースである。

 他には特段のニュースはない。

2014年11月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2735.2014年11月8日(土) ゾルゲ事件シンポジウム

 11時に駿河台の「山の上ホテル」で小中陽太郎さんとベオグラードから訪日中の山崎洋さんと待ち合わせてランチをともにした。この玄人好みのホテル別館は最近封鎖され、ホテルの人に確認すると元々借地だったが、地主に土地を返還するので今後は本館だけで営業するという寂しい話を聞いた。作家らに好まれた別館内の和食レストランも当然廃業ということになる。一度友人に評判の天麩羅をご馳走してもらったことがあるが、昔の趣のある建物やランドマークが消えていくのは実に寂しい。

 その後隣の明治大学リバティータワーで開かれた「第8回ゾルゲ事件国際シンポジウム~ゾルゲ・尾崎処刑70周年 新たな真実~」に参加した。これは日露歴史研究センターがゾルゲ事件の研究者らに対して、研究の題材を提供し、地道に啓蒙活動を行っているのだ。パネリストはもとより出席者も大学教授などの研究者が多い真面目な企画である。山崎さんはここでオーストラリアから来日中の異母兄ポール・ヴケリッチ氏と甥、姪と再会した。ポールと山崎さんはゲストとして最初に紹介をされた。二人とも今ではゾルゲ事件に最も近い身内の生き証人と言えるのではないだろうか。

 小中さんは5人のパネリストの冒頭に「ゾルゲ断章-わたしの執筆ノートより」と題して、現在執筆中のゾルゲ事件についていくつかの視点からご自分の考えを述べられた。小中さんのレジュメを見て何と山崎さんの母上とのやり取りの中に、私の名前と拙著が紹介されているのにびっくりした。

 主宰する組織の名に見る通りロシアとの交感が多いようで、今日もロシア駐日大使館から担当者が出席されていたが、パネリストのひとりとしてロシア国立軍事公文書館のミハイル・アレクセーエフ研究員が登壇され、ゾルゲ諜報団「ラムゼイ機関」は二重スパイだったと戦前の通説を述べられた。ゾルゲの奔放な性格にもよるが、彼の言動は誤解されやすく、とにかくソ連政府が戦後大分経過してからゾルゲの名誉を回復させるまで、ゾルゲは不審と疑いの眼で見られていたとの報告は傾聴に値するものだった。

 また、レジュメ集はなかなか内容の濃いものであり、日露歴史研究センターが真剣に日露の研究課題を発展的に拡大させていこうとの意図が感じられる。関係者の労を多とするものである。

2014年11月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2734.2014年11月7日(金) 日中首脳会談は実現するか。

 昨日の本項に中国の密漁船について書いたところだが、夕方のニュースでその中国と日本の首脳会談が実現する見通しとなったことが伝えられた。日中首脳会談が実現すれば、実に2年半ぶりの慶事である。但し、これまで実現しなかっただけに、滞りなく2人の首脳が顔を合せるには、まだまだ問題点が多い。

 今回漸く薄日が差してきたのは、これまで中国側が頑なに過去の歴史問題を持ち出していたからである。加えて沖縄・尖閣諸島問題と安倍首相の靖国参拝があった。尖閣諸島問題では領土問題は存在しないとする日本に対して、中国は現実に問題があると持論を繰り返してきた。それが今回は双方に異見があるということをお互いに認識するということでひとまず手打ちをすることになった。もうひとつの首相の靖国参拝はどう話がついたのか、今のところ伝えられていない。

 日中が縒りを戻すと反日の韓国にとってははぐれ狼に成りかねず、心中穏やかではないようだ。日本にとって日中間の心中穏やかでない事件は、冒頭の中国密漁船が台風で一旦小笠原諸島海域を離れていたが、台風が去るや再び日本領海内に侵入し、密漁に関わろうとしていることである。中国当局は事態を憂慮し、日中両国で適正に対応したいなどと自ら播いた種を自力で摘み取ろうとの姿勢を見せることもなく、実に真剣味に欠ける発言をしている。どうも悪いことをやっても外国に対してなら善しとしているようにも受け取れる。こんな気持ちでは、いくら首脳会談をやっても意味がないのではないかとつい悲観的にならざるを得ない。

 さて、予想通りと言うべきであろうか、九州電力川内原発の再稼働を推進する陳情を鹿児島県議会が賛成多数で採決した。続いて伊藤知事も再稼働に同意すると述べた。原発立地自治体の薩摩川内市では市議会と市長はすでに同意している。これで住民の声としては一応原発再稼働賛成の一本にまとめられたことになる。原発城下町としては、他に選択肢がなかったと思う。万一を懸念する市民にとっては、忍びがたい決定だろうが、武士は食わねど高楊枝というわけにはいかないようだ。直接原発被害を蒙ったことがない住民の感覚からすれば、敢えて辛く厳しい生活を選択するよりうまく行けば事故に遭遇しない可能性に賭けて、楽な生活を選んだことになるのだろうか。

 一方で昨日栃木県塩谷村では、廃棄物処理場を村内の国有地に設けることを国が決めたことに対して塩谷村長が、福島で出したゴミは福島県内で処分するよう国へ申し入れると語った。一度事故を起こせば、これほど苛酷な選択をせざるを得ないことを、果たして薩摩川内市の住民は考えたことがあるだろうか。だが、そう言う我々だって川内市民を問い詰めることはできない。

 生活が大事か、安全が大切か、誰も当事者になって初めて苦渋の選択に直面することになるのだ。

2014年11月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2733.2014年11月6日(木) 中国の阿漕な違法行為をなぜ止められないのか。

 一昨日辺りから日本列島南方海域を台風が通過しつつある。晩秋の今頃になってもまだ台風を心配しなければならないのかと思うと少々鬱陶しい。それがどういうわけか、台風はご遠慮願いたいところだが、日本にとってグッドタイミングで中国船にとって厳しいお仕置きになったのである。今この時期に小笠原諸島と伊豆諸島周辺海域で中国の密漁船の大群が屯して日本領海内で密漁をしようとやって来ている。海上保安庁は無線で彼らに台風の襲来を教え、南方洋上へ逃れるよう警告とともに気象情報を提供している。

 中国の密漁船がここへ来て脚光を浴び出したのは、急激にその数が増加したからである。最近になって日本近海、それも赤サンゴの獲れる世界遺産・小笠原諸島近海に出現して貴重な赤サンゴを盗猟し始めた。それまで見られなかった中国船が、突然現れてそれは日に日に増え、今では毎日小笠原周辺海域に200隻を超える錆ついた中国船が出没している有様である。

 卑しくも他国の領海内へ無断で侵入し、日本船がいない、そして警戒が緩いことを良いことに喉から手が出るほど欲しい赤サンゴを根こそぎ取りまくるという泥棒根性には呆れかえるばかりである。日本は海底資源保護のため、捕獲が規制されている。日本では自国の自然資源でさえ獲ることができないのだ。それが彼ら中国人漁師は日本領海内でやりたい放題の横暴ぶりだ。中国船が日本領海へ侵入を始めたのは、赤サンゴが中国国内で高い値段で取引されているうえに、中国領海内では赤サンゴの捕獲が禁止されているからである。自国で厳しい処分を受けるなら隣国の物をいただこうとの虫の好い言い分は、分からなければ、また捕まらなければ構うまいとの強欲主義の利己的典型である。彼らは禁止されている自国内領海より、警戒の緩い外国の宝物を掠め取った方が得策だと道徳心なしに、他国を荒らしまわることを是としている。確信犯なのだ。加えて中国政府は日本政府から注意喚起があるにも拘わらず、見て見ぬふりをして日本政府は適切な対応を取ることを望むとの他人事のようなコメントを出したり、世界でも稀にみる中国人らしい、自分だけが正しいとする手前勝手な公式見解を打ち出している。孟子や孔子も冥界でさぞや嘆いていることであろう。

 この中国船の阿漕なやり方に対して、普通なら中国国民の中から泥棒行為は止めようと自制的で、常識的な声が上がる筈である。にも拘らず中国国内からは絶対このようなまともなコメントは出てこない。日本海域で自国国民が日本の財産を強奪するような、自国にとって不利に思われるような行為を国民に知らせることを国家が禁じているから、国民はこの悪行を知らないのである。こうして、中国政府とそれに引きずられている中国国民は、よどみなく悪事を重ねていく。国家と国民が手を取り合って一日一日劣化している。こうなっては、もう救いようがないとしか言いようがない。

2014年11月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2732.2014年11月5日(水) アメリカ中間選挙で与党民主党敗れる。

 今日不意にTBSの宮本と名乗る人物から午後の報道番組「Nスタ」で世界遺産の保存と取り消しについて報道するので、話を聞かせて欲しいとの電話があった。随分差し迫っているなと考えた。再来週講師を務める千葉市の「いきいき大学」会長から紹介されたという。とにかく話を聞いてみると、それは2点に絞られてくる。世界遺産を取り消されたオマーンとドレスデンの事例と、文化遺産・富士山のゴミ処理問題である。後者の富士山については、ゴミ問題もさることながら自然遺産ではなく文化遺産として登録された経緯について説明した。どんな紹介の仕方をするのだろうか興味で見ていた。これを3時間後の番組で紹介するというのだから忙しい。早速メールで知人、友人にTV番組を見ろとばかりに知らせた。

 そこまではいい。それが番組放送開始1時間余り前になって突然宮本氏から番組で紹介しきれなっくなったので、了解をして欲しいと連絡があった。宮本氏の言によれば、現状では予定通り時間内に番組を放送できなくなったという。多分昨日行われたアメリカの中間選挙の報道で時間が足りなくなったのだろうと勝手に考えていた。

 それが実際に「Nスタ」を観てみると世界遺産の登録取り消しをやっているではないか。しかし、時間も限られていたせいか、あまりにも粗雑で印象の薄い内容だった。これでは、放送しても無意味な内容だった。仮に私の説明を加えたとしても視聴者に分かってもらえる番組となったかどうか疑問である。あまりにも思いつきだけで制作している印象を受けた。好い加減なものだ。宮本氏はまた機会を改めてと言ってはいたが、もう少し腰を据えてきちんと番組制作に取り組めないものだろうかとつい愚痴が出る。これではどんな番組を企画しようとも所詮中途半端に終わってしまうのではないか。若い制作スタッフらが勝手気ままに番組を作っているような気がして、ふざけているようなものだなぁとまたテレビ会社の無神経と杜撰さに呆れている。

 さて、昨日行われたアメリカ上院、下院の中間選挙の結果は予想通り共和党の勝利に終わった。このところ神通力を失っていたオバマ大統領の不人気もあって、戦前から与党民主党の苦戦が予想されていた。

 これまで下院では共和党が多数を、上院では民主党が多数を占め、いわゆるねじれ現象だった。それが中間選挙の結果、上院も共和党が抑えることになった。6年前オバマ氏が共和党のジョン・マケイン上院議員を破り大統領に当選した時は、オバマ・ブームがフィーバーとなり民主党の復活が期待された。オバマ大統領の‘Yes,We can.’も流行語となって大いに受けた。オバマ大統領はノーベル平和賞も授与してアメリカで初めての黒人大統領の前途は洋々としていた。それが、この1年の間に人気が急降下してしまった。最大の原因は、大統領自身の決断力の欠如だと思う。アフガニスタン、イラン、シリア、そしてウクライナ問題に対する対応が自信なさそうで腰が引けてしまった。経済面では必ずしもブッシュ時代に比べて悪いわけではない。だが、政治及び外交面で国民が受けた絶望感が、オバマ支持派を打ちのめしたようだ。

 これはアメリカだけの問題ではなく、わが国もこれを他山の石として国民に疎外感、失望感を与えないよう気を配らないと気が付いた時には遅すぎるということになりかねない。

2014年11月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2731.2014年11月4日(火) いよいよ出版記念会が迫ってきた。

 いよいよ出版記念会の日時が迫って来た。準備は怠りないつもりだが、とにかく急に取りこんできて忙しくなった。当日ゲストにお渡しする拙著と、拙著に関するメディアの書評などの記事をコピーで差し上げたいと考えている。だが、記事の中にはA3判サイズもあるので、今日はその一部をJAPAN NOW観光協会事務所で拡大して印刷した。出席者の名簿も整理中だが、大体百名前後の出席者になりそうだ。

 帰宅してから森喜朗元首相事務所へ出席の確認を済ませた。モリ・ミクロネシア大統領の訪日により駐日大使が出席できないことを伝えたところ、長谷川秘書も承知しておられ、森氏も訪日中のモリ大統領と都内でお会いしたと仰っていた。当日は高校時代の友人、牧野力くんも出席するので、スピーチを頼んだことを話した。森氏が通産大臣の頃元通産次官の牧野くんが参事官か、局長の要職にあったのでお互いに旧知の間柄である。秘書も森氏と牧野くんは時々食事をともにしているので、森氏も喜ぶでしょうと言っていた。その後確認のために佐々木信也さんの携帯へ電話したところ、懇意の森氏が出席されることを佐々木さんも喜んでおられた。

 小中陽太郎さんからもいよいよですねとのメールをいただいた。

 出版記念会まであと1週間足らずである。楽しみでもあり、不安がないこともない。しかし、この期に及んでは万全を期す以外あるまい。

 さて、兜町ニュースに目を移すと先週末に引き続き、株価は今日も急騰した。日経平均株価の終値は、先週末より448円高の16862円だったが、一時17000円を超えた。外為市場も円安傾向を加速させて一時1$が114円台まで下落した。

 先週末以来2日連続して株価が上がったのは、日銀が追加して金融緩和を決めたことが大きいが、その決定に対して評価の声が聞かれる一方で不安も聞かれる。実際総裁を含めて日銀政策委員9人の内、金融緩和に賛成していたのは総裁を含めて5人で、他の4人は慎重だったという。結局黒田総裁の判断が金融緩和を決定したことになる。4人の政策委員は揃って民間出身者である。この辺りにも不安が残る。アメリカのテレビでも日本が驚くべき決定を行ったと報道していた。国内では新聞だけを見ると割合ドライに決めた印象だが、この決定も苦渋の選択だったことを窺い知ることができる。

 株価がどう振れようと、経済市況がどうなろうと、結局のところ日銀の決定に我々国民は何響も与えることができない。悔しいことであるが、それなら安倍首相の個人的見解や、アベノミクス政策によほどきめ細かい判断材料を加えて結論を出して国の経済をリードしてもらいたいものである。

2014年11月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2730.2014年11月3日(月) 勲章制度は必要だろうか。

 今日は文化の日である。私にとっても記念すべき誕生日であり、今日で76歳となった。いよいよ来年は喜寿である。奇しくもミクロネシア連邦の独立記念日でもある。このほど上梓した「南太平洋の剛腕投手」がそのミクロネシアを舞台にしていることから、ミクロネシアとは運命的な糸で結ばれているように思えてならない。

 文化の日とあって新聞には秋の受勲者の名前がずらりと掲示されている。今年は4086人が選ばれて受勲者となった。昔陸軍と海軍で功績を上げた軍人が最高位の勲章として授けられた金鵄勲章のような圧倒的権威があった勲章に比べれば、今ではその価値はピンからキリである。最高勲章は旭日大綬章というのだそうだが、それは中々難しいにしても一般的には公共の事業に携わっていれば、ある程度の年齢に達すればいただけるようだ。しかし、公務員と民間人の間に大きな差があるのも事実である。

 結局官吏になるか、公務員になるか。いずれにしても民間人はよほどの功績を上げないと評価もされないし、勲章ももらえない。この辺にも民間人は恵まれない伝統がある。勲章については、拙著「南太平洋の剛腕投手」の中で、主人公の大酋長が勲章をもらい損なったことを書いた。大酋長自身も勲章に憧れたが、結局もらうことはできなかった。金鵄勲章についてそれをいただいた山本五十六元帥と南雲忠一海軍大将についても拙著の中で触れた。

 まあ我々のような勲章とはまったく関係のない人間は無頓着でいられるが、この勲章をもらえるか、もらえないかの境界線近くにいる人々にとっては必死のようで、売り込みにすべてを注ぎ込んで賭けるようだ。

 しかし、この勲章制度っていうのはどんなものだろうか。戦後一旦は制度を止めた筈である。それなのに戦後社会が安定するに従い、ないものを欲しがるようになりいつの間にか復活してしまった。勲章制度のくだらない点は、かつてのソ連や今の北朝鮮の最高幹部の軍服に、これ見よがしにつけられている多くのきらびやかな勲章を見てみればそのアホらしさは見当がつく。アホらしさしか思い浮かばない。黙っていてもらえるならそれも良いが、権威むき出しのそれを欲しがるようになってはおしまいのような気がするが、どうだろうか。私には勲章制度なんて必要ないように思える。

2014年11月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

2729.2014年11月2日(日) 新聞連載小説の摩訶不思議

 不思議なことがあるものである。普段から購読新聞の連載小説を楽しく読んでいる。私の場合、朝日と日経を購読しているので、朝刊と夕刊を合せて4つの連載小説に日経の「私の履歴書」を読んでいる。そこへ朝日が4月から夏目漱石の「こころ」を連載した。そしてそれが終わると10月から「三四郎」が始まったのでほぼ半世紀ぶりに再読していることになる。つまり、これで一日に6つの連載物を飽きずに目を通しているわけである。

 ところが朝日夕刊小説の連載で奇妙にして摩訶不思議なことが起きた。9月に小説の連載が終わり、次の連載小説として道尾秀介の「口笛鳥」の予告があった。そのまま放っておいたらいつの間にか、道尾の連載とは別の小説が連載されている。片岡義男の「豆大豆と珈琲」が始まっていたのである。慌てて追いかけるようにこれを読み始めたところ、あっという間に終わってしまった。新聞連載小説でありながらたったの27回連載の超短編で昨日幕を閉じてしまった。煙に巻かれたまま、4日から漸く予告の「口笛鳥」を読むことになっている。

 どうでも良いことであるが、依然として何が何やらさっぱり分からず、夢遊病者のようにして明後日からの第1回目に立ち向かうことになる。それにしても大新聞も読者をかどわかすようなことをよくもやってくれるものである。

2014年11月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com