259.2008年1月28日(月) 高島市長と話す。スハルト元大統領死去

 「構想日本」の懇親会が帝国ホテル系のグランドアーク半蔵門であり、予定より早めに出かけた。「構想日本」は、1997年に現代表の加藤秀樹慶大教授を中心に設立され、各界へ積極的に意見を発信して政界、地方自治体に少しずつ影響力を強めている。ニュートラルな立場から問題点に切り込んでいくので、好意的な意見が多かったり、事業仕分け等で効果の表れた分野では評価される半面、反対派の人からは抵抗も多いのではないかと思う。加藤代表には新年の挨拶をした。代表は細い身体にも関わらず、日ごろからかなりエネルギッシュに活動されておられるので、そのパワーには敬服する。存じ上げなかったが、昨年から財団法人・東京財団会長もされておられるという。日本財団の下部組織である。

 着席スタイルでブッフェ形式の会場だったが、右隣は沖縄4区選出の西銘恒三郎自民党代議士、左隣は48歳の若い海東英和・滋賀県高島市長だった。琵琶湖畔の高島市は「構想日本」の事業仕分けに熱心に取り組んでおり、大分成果も出ているようだ。東海道沿線ではないので、一般にはあまり馴染みのある都市ではないが、合併当初は歳入50億円、歳出300億円で完全に再建団体間違いなしだったが、歳出削減に努め、近年ようやく光が見えてきたとの話だった。江戸時代の陽明学者・中江藤樹の出身地で、今年は生誕400年を迎え、記念行事が開催されるという。小学5年の学芸会で幼少期の中江藤樹に母親からの手紙を届ける飛脚役を演じたことがあり、その話で盛り上がった。前滋賀県知事の国松氏とは遺骨収集で出かけるときに度々お会いしたが、市長も国松氏にはお世話になったと話していた。市長とは、少々時間はかかるが高島市の紹介PR図を作成すると約束した。その他にも大勢の方々とお話出来て、中々実りのある懇親会だった。

 さて、インドネシアのスハルト元大統領が亡くなった。86歳である。もちろん実際にお会いしたことはないが、印象に残る世界的な政治家のひとりである。

 初めてインドネシアを訪れた1966年、スハルト氏はインドネシア国軍の最高位にあった。しかし、その前年9月国軍による当時のスカルノ政権に対するクーデターを計画したのは、別人ウントン中佐だった。一時は流れがウントン氏へ傾きかけたが、軍を掌握していたスハルト氏が巻き返しスカルノを傀儡大統領の座へ追いやり、68年3月自ら大統領の実権を握った。私自身インドネシアで随分危ない経験もしたこともあり、その後インドネシア政界の動きから目を逸らさず注視していた。ついに戦後一貫して長期政権を維持していたスカルノ大統領は、まもなく失脚した。汚職と不正蓄財の代名詞だった「建国の父」スカルノ大統領の晩年は惨めなものだった。清廉潔白を謳い汚職の追放を旗印にスカルノ大統領を追放した軍人スハルト氏が、いままた同じような道を辿った。共産党員を含め相当数の虐殺の罪でも、世界中から糾弾されていた。ついにスハルト氏の罪が裁かれることはなかった。発展途上国にありがちな典型的な権力者交代の構図である。

 初めての海外旅行でまだ若かった当時、スカルノ贔屓のマスコミ報道に乗せられ、一時スカルノ大統領をインドネシア独立の功労者として尊敬すらしていたが、現地でその評判と実態を見聞すると、大違いであることを悟らされ、少なからずショックを受けたことがある。あれが、現地で「YK」=空気が読めないとダメ、つまり臨場感が分からないと実態も分からないと悟ったきっかけとなった。その意味では、スカルノとインドネシアは臨場感の大切さを教えてくれた反面教師と言えるのかもしれない。

2008年1月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

258.2008年1月27日(日) 小田実の最期の姿と葬儀を収めたDVD

 昨日は、幕張小学校の新年クラス会、今日は小田急山岳部OB会新年会で飲酒の機会が続いている。もっとも以前は、ほとんど毎日飲んでいたことを考えると、最近は飲む機会も、飲む量もぐっと減った。因みに昨年1年間で飲酒した日数は59日だったから、6日に1回飲んでいた計算になる。この程度なら年齢的に考えてもそれほど多いということはない。実際かかっている森内科医も、松本整形外科医も飲酒量をこれだけ減らしたことに、感心していただいているほどだ。そのお陰で検査のたびに数値はよくなっている。まああまり気を抜かず、この週一ペースを崩さずにやっていければと思う。

 昨日、丁重な書面に添えて1枚のDVDが配達されてきた。小田実さんの玄順恵夫人から郵送されてきたもので、書簡では小田さんのことを「人生の同行者」といい、小田さんが大切にしてきたものは、古代ギリシャ文学と思想、哲学だったと書いてあった。DVDは小田さんの葬儀を記録したものだった。葬儀の一部始終とワシントンにあるベトナム戦争戦死者記念碑が建立された際に、小田さんが訪れた時の回想シーンや、胃癌で聖路加病院へ入院していた時の映像をコンパクトに1時間分をまとめたもので、葬儀の最後の感動的なシーンも入っていた。小田さんを乗せた車が葬儀所を出る時、期せずして参列者から湧き上がった拍手である。また、最後の力を振り絞るようにベッドから、日本は「自由」「民主主義」「平和憲法」の三つを結んだ唯一の国であると強い口調で話し、当時の安倍首相の進める憲法改正の動きを強く警戒していた。実に小田さんらしい最期であったと思う。市販のDVDではないので、小田実さんの良い思い出になり、私にとってもお宝になる。

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257.2008年1月26日(土) 新風舎倒産にショック!

 新風舎が倒産して少々がっかりしている。一旦は民事再生法を申請して再建を模索していたが、結局申請を取り下げ再建は叶わなくなった。拙著「現代・海外武者修行のすすめ」は、知人の紹介で新風舎にお願いした経緯もあるが、幸い増刷して次に第三刷をしようというところまで来ていた。次の作品「停年オヤジの海外武者修行」にしても、前著とセットでシリーズ物として共同の販促を考えていた。前著は、手前味噌だが内容的に割合高い評価をいただき、帯表紙には小中陽太郎氏の推薦文をいただいた。新宿三省堂書店では長い間平積み2段にして、著者紹介まで表に出して販売に協力してくれた。冒険作家・椎名誠氏はわざわざ丁重な書簡をくれ、「・・・いやはや本当に面白い!! ものすごい冒険家ですね。映画を見ているようですっかり没入しました。いまの日本の若者すべてに読ませたいと思いました。私もハップンしております」とまで言っていただいた。新風舎でも次回作品を期待してくれていただけに残念で、無念やるかたない気持ちである。

 そもそも今回の倒産劇は、自費出版した人とのトラブルによる裁判沙汰が大きく報道され、信用を失墜し急激に営業不振に陥ったのが最大の原因である。しかし、経営者側もただ漫然としているだけで他に落ち度はなかったか。経営面でせっかく発売した売れ筋の良書の販促に全力を傾けなかった、営業会社としての怠惰な体質があったように思う。絵本や、詩集等で数々の良書を出版していただけに、実に惜しまれてならない。特に、力を入れて協力してくれた詩人の谷川俊太郎氏や、江川紹子氏は失望していると思う。

 残念だが、次の拙著上梓のために、改めて別の出版社に当たらなければならない。前著は絶版となるので、若干手元にキープしておきたいと考えていたところ、過日新風舎から連絡があり、在庫処分のため、定価の四掛けで販売するという。これが、民事再生法を申請していたころの話である。在庫は残り199冊しかないとのことだったので、全部引き取ることにした。そして、数日後民事再生法を取り下げた時点で破産となり、新風舎では四掛けから二掛けへプライスダウンしたと連絡をもらった。結局定価1,600円(税別)を、320円で引き取ることで合意した。そして、今日199冊を送り届けてきた。安く引き取れたのは有難いが、自著の価値も下がったような気がして、いささか複雑な気持ちである。

 今朝の日経紙の最終頁「文化」欄に、日経文化部多田明記者の「自費出版拡大のひずみ」-大手相次ぎ破綻、問われる信用-と題して、書籍販売数減少下にも関わらず自費出版ブームは過熱気味で、今後も同種のトラブル発生に注意するよう警告を発している。

 今回の破産騒ぎで私自身に物質的な損害は一切ない。しかし、気持ちよく新風舎とコミュニケーションを保持していただけに、降って沸いたようなハップニングはショックだった。気持ちを切り替えてそろそろ次の上梓に向けて動こうと思っている。

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256.2008年1月25日(金) 深海のロマン

 不思議なことが起こるものだなあと感じた。今日新聞やテレビでも好感を持って伝えられたニュースである。今から15年前に川崎市内の小学校開校120周年記念として全校児童1,000名が手紙を風船につけて空へ飛ばした。そのうち1通の手紙が、驚いたことに海底1,000mから見つかった。しかも千葉県銚子市の漁船が底引き網で体調50cmほどのサメガレイを引き上げた時に、その背に針と糸が引っかかって付着していたというから手が込んでいる。

 まれに見る珍事で、釣り上げた漁師も、手紙を書いた当時1年生だった女児も驚いていた。女児は今や大学生に成長していて、自分の手紙がこういう形で戻ってきたことに感激していた。ちょっと好いニュースで各テレビ局でも再三繰り返して報道していた。

 それにしても15年前の手紙がほとんど劣化することもなく、文字もはっきり判読出来て書き手の元へ戻ってくるような奇跡が起きるとは想像出来ない。いろいろ想像するとイメージは止め処もなく広がっていく。専門家が解説していたが、獲れた魚の種類がよかったそうだ。鱗が粘着質であることが幸いしたらしい。見つかった場所が何と川崎市から遥かに離れた、銚子市の犬吠埼南東45km沖の水深1,000mというのだから、幸運に幸運が重なったとしか思えない。中々好い話である。

 一方、NHKの夜のニュースで、東京湾の深海の映像を見せてくれた。東京湾出入り口の深いところに約1,000mの深海があり、そこに生息する珍しい魚介類を紹介していた。偶々女子児童の手紙と関連づけて何となく海のどこまでも広がる青い海のイメージが甦ってくる。NHKは今日から新しい会長が就任したが、こういう海や、先日放送された月から見た地球の映像のような、夢を抱かせる素晴らしい番組を放映してくれるよう望みたい。

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255.2008年1月24日(木) 新聞連載小説は面白いか。

 新聞連載小説をある面で楽しみにしている。朝日と日経を購読しているので、朝夕刊を併せると毎日4つの連載を読んでいることになる。中には、興味津々で翌日の続きを期待して待つこともある。ところが、全然面白くもなくおかしくもなく、実にくだらないと思えるような連載もあって、根気強く毎日読み続けている内についにさじを投げ出してしまうものもあり、それぞれ千差万別、玉石混交である。

 朝日と日経の小説を読み比べてみると最近では、断然日経に軍配を上げたくなる。最近の朝日はどうしてこうもつまらない小説を、次から次へと連載するのか。選び出す眼力がなくなったのではないだろうか。選出する編集責任者の慧眼に衰えが見えるのだろうか。まだ読んでもいない作品を採用する根拠は何なのだろうか。つまらない小説は、一般にストーリー性がない。漫画的幼児的、荒唐無稽、面白くない、感動を呼ばない、話の筋に一貫性がない、深みがない、等々に大体途中でギブアップしてしまう。作者は割合今風の売れっ子なのに、どうしてこうもつまらないのだろう。作者の売り込みとか、最近のネームバリューに負けたのだろう。

 その点で日経の小説の方が面白い。ただ今朝刊に連載中で、明治時代に賭場の抗争の末に台湾に流れ落ち、故郷九州を想いながら働く主人公を、鉄火女の妻や周囲の人物像とともに描いた、北方謙三の「望郷の道」にしろ、或いは、亡くなった画家の絵をめぐり、未亡人と出版社のやりとりを画家の故郷を背景に情感を込めて描く、夕刊連載篠田節子の「薄暮」にしろ、話の設定もよく出来ていて骨太く、考えさせられ興味もそそられる。流石に大御所の作品である。

 一方、最近の朝日の連載小説は、何とか読んでいるという感じであるが、それでも今の朝夕刊の2つの作品は、つまらない。夕刊連載の長嶋有の「ねたあとに」は読むのを止めてしまった。朝刊島田雅彦の「徒然王子」も今のところあまり読みたいという意欲を掻き立ててくれない。先日連載を終えた夢枕獏の「宿神」が、前半の話の展開から後半に期待をさせてくれたのだが、「あっと驚く為五郎」式に一気に完結となってしまった。後半の重要ストーリーをカットしたからだ。平清盛と西行法師の友情という珍しい組み合わせや、清盛の成長過程で武士と僧侶、公家のからみがどんな展開になるか期待していたところ、あっという間に何十年の月日が流れ、西行は浄土寸前の年齢に達し、清盛はすでに死んだというあまりのスピーディな展開には、呆気にとられた。肝心要の箇所で、期待していた内容が欠け落ちていますよと言いたいところが、案の定今日の朝日夕刊によると作者は、この点を充分承知したうえで別途清盛編を書くという。「書ききれぬ部分が残ってしまった。それは、たとえば‘清盛編’とでも言うべき部分であり、もっとわかり表現するなら、世に言うところの『平家物語』まるまるひとつ分である。あの『平家物語』の中で、清盛と西行がどのように生きたのか。あらためて、これを朝日新聞社の雑誌『一冊の本』で、連載させていただけることになった」。冗談じゃない。これまで熱心に読んでくれた読者を愚弄しているようなものだ。最初から新聞社と作家がグルになって新刊本として売りつけようとしているのではないか。大朝日も大朝日なら、作家も何を考えているのか。えらくせこいご時勢になった。

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254.2008年1月23日(水) ガソリン暫定税率はどうなるのか?

 今週の天気予報で今日は「雪」が予想されていたが、案の定今朝起きたら外はしんしんと雪が降っていた。辺りは銀世界で最近では珍しい。やはり日本の風景は古来花鳥風月がよく馴染んでいると思う。その中でも雪景色は日本の雅とか、わび、寂びの表現にぴったりである。

 さて、今通常国会で議論される中心テーマは何が何だかさっぱり分からない。ガソリンの暫定税率か、年金、医療、景気なのか。

 ガソリンの暫定税率は奇妙なことに、すでに34年間に亘り「暫定」が継続されている。本来ガソリン収入は税率云々より、それ自体が道路特定財源になっていることが、むしろ問題になっていた筈である。なぜガソリンだけ特別扱いしたのか。この特定財源は、いまや5兆6千億円の巨額に達していながら、一般会計に対する財政投融資と同じように国民の目にそれほど触れられていない。国民の目を逃れながら、地方の道路財源を主に、要らない箱物を作る財源ともなっている。隠し玉みたいなものだ。いま急に表舞台に飛び出したガソリン減税を、どうしようとしているのか。ガソリン税暫定税率を延長しようというのか。これだけマス・メディアが報道するなら、敢えて他の税法と一緒にセットで法案を通すことも問題ではないだろうか。暫定税率廃止を声高に国民に訴えている民主党内も賛否両論で、中には政府案に賛成の民主党員もぞろぞろ現れてきた。同じ党内で喧々諤々の議論を戦わすのなら結構であるが、そういう過程を省略して一方的に国民の人気稼ぎに夢物語を発表されても困る。もうひとつ、政府も他野党もガソリン税に関して、分かりやすい説明をする責任があるのではないだろうか。

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253.2008年1月22日(火) どうなる株式市場の行方

 ここまで株安が進行するかと思うほど株式市場の低落傾向はひどい。昨日の東京株式市場の日経平均終値は、驚いたことに前週末比535.35円安の13,325.94円となり、2年3ヶ月ぶりの安値となった。それにも関わらず、今日も昨日に続き株価は下げ続け、対前日比752.89円のダウンで、日経平均は何と12,573.05円まで下がってしまった。私の経験上これまで1日でこれだけ下がったのを聞いたことがない。昨日と今日のたった2日間で1,288円も下げ、年初以来の値下げ幅は、実に2,700円を超えている。今日の夕刊各紙は申し合わせてように、東証13,000円割れをトップ記事で報道している。

 この惨状に対して、例によって福田首相の今日のコメントは「米経済の下ぶれリスクや金融資本市場の変動、原油価格の高騰などがわが国経済に与える影響を充分に注視していく必要がある」と、相変わらずノー天気で新たな金融政策を打ち出す気持ちはないようだ。もっとも昨日、この株安傾向に対して「福田政権になって具体的な金融政策が打ち出されないことが、原因のひとつではないかという専門家がいる」との質問を受けた首相は、「そういう専門家はいますか。いればお会いしたい」とまるで意に介していない。また、自民党伊吹幹事長も記者会見で「福田首相が経済・金融政策をよく分析していないとの声がありますが・・・」と同じような質問を受けて、「そういうあなたの分析がおかしい」と大物ぶり?を発揮している。また、担当の額賀財務相もいまは一喜一憂すべき時ではないとつれない応答である。

 いよいよこれでは日本の政治と金融政策はダメになるということを痛感する。いま咄嗟にどうすればよいかと聞かれれば考えあぐねてしまうが、大きな要因として、①米金融筋の信用不安、②外為市場の円高とドル安、があると言われている。そうだとするなら、当分この泥沼から抜け出ることは出来まい。多少株式を所有している身としては、これから先も気のもめることである。

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252.2008年1月21日(月) 心配な日本外交の将来

 「論座」2月号に中々秀逸な論文が載っている。戦後の日本外交が辿ったトレースと未来展望を分析したものだ。「日本外交を構想する」と題して、添谷芳秀慶大東アジア研究所長が寄稿したものである。論点は二つある。日本外交のスタンスに観念論が左右しているということと、日本の外交機軸は米中ロの谷間の存在ではなく、それらに捉われない、アセアン、豪州、韓国に軸足を置くべきであると提唱している。吉田外交の平和憲法による武力放棄を、何とか日米安保で下支えしてきた矛盾の経緯についても触れており、大筋で同感出来るもので内容的にも読み応えがある。

 これを読んでいると外交官は単なる職業外交官というわけではなく、政治力、先見性、教養、コミュニケーション力も持たなければ、国家の過ちに加担することになると示唆している。そのためには外交官は、平素から生きた正確な情報収集のために、現地の人と幅広く、ポジティブに接触する努力を怠ってはならない。

 どうも日本の外交官は、情報はパーティで入手するものだと思っている節がある。迫力も泥臭さもまるでない。特に地位が上がるにつれてそういう傾向がある。同誌上の「歴代の駐日英国公使1859-1972」書評欄にも書かれているが、「東京に駐在する外交官の中で日本の悪口ばかり言う人がいる。彼らはたいてい日本人の友人がいない」。これは、日本人外交官にとっても反面教師であって、引っ込み思案の日本人外交官には、プロトコールばかり気にして尊大なエリート意識が強い人が多く、現地の人たちとのコミュニケーションが少ない。その点では、賛否はあるが、ある面で外務ノンキャリア官僚の佐藤優氏のように、相手国の言葉を話せて酒も強く、どんな人とも対等に付き合い人脈を構築し、相手の懐に飛び込んで情報を手繰り寄せる、図太さがある面では必要である。場合によっては、「清濁合わせ呑む」度量も必要ではないか。

 日本の外交官は昇進の階段を昇るにつれて、自分の経歴に傷がつかないよう大胆な行動を慎む傾向がある。しかも、上に行くに従って赴任地における直近の勤務経験がない。情報を取るべき相手国の要人との間に緊密な人脈が構築されていない。自然に情報収集は部下任せになる。これでは自分の直感や判断力が鈍って、独自の構想もまとまらないし、まったく外交面で力を発揮することは出来ないだろう。日本では一番重要な外交と防衛が弱々しいひよこなのだ。とても、したたかな一等国の外交官と太刀打ち出来るわけがない。日本には、まだ鎖国時代のトラウマが残っている。

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251.2008年1月20日(日) 愚かな政治家を何とかして追放しよう。

 一昨日通常国会が開幕した。福田首相の所信表明演説の評判があまり良くない。ねじれ国会で中々思うように政治が機能せず、つい野党・民主党に遠慮する意見しか「言わず」、「出来ず」で、世論の支持率も就任当初に比べてぐんと下がった。所信表明演説でもやたらに「国民のために・・・」という表現が目立つばかりで、言葉だけが宙に浮き本当に国民のことを考えているという気持ちがメッセージとして伝わってこない。国民に伝える政治家の伝達力が完全に衰えている。これでは「もうこれ以上は出来ません」とばかり無能ぶりをさらけ出し、政権を放り出した「長州のバカ殿様」、安倍晋三前首相と大して変わらないではないか。

 先日衆議院で与党が三分の二条項を使って新テロ法を採決した際、肝心の採決直前になって野党第1党の民主党小沢一郎党首が一票を投じることなく議場を去り、大阪府知事選の応援に駆けつけ物議を醸した。これを見ていると、焚き火をしていて火事になると慌てて逃げる子どもみたいで、この小沢という人間の無責任さには呆れるばかりだ。当然他政党や良識派の同党議員の間から批判的な声が上がり、罪の意識を感じた鳩山民主党幹事長が謝罪する一幕があった。民主党内もバラバラで分裂寸前を思わせる。それでいてご本人の小沢党首は、非難をまったく意に介さず居直り会見をして、新テロ法は国民のためにも、民主党のためにもそれほど重要とは思っていないと、この期に及んですごんで見せる。仮にそうだとするなら、新法案を国会に提案するまでもないではないか。ならば、それまでの新テロ法案騒ぎは何だったのかと問いたい。小沢氏の政治感覚とバランス感覚は少し狂っているのではないか。

 こういう国民を舐めきった国会議員と称するアホな「地方大名」が、大きな顔をするから政治がだめになり、国家が崩壊し、いずれ国民が路頭に迷うことになる。早いうちに、政局に明け暮れるばかりで理念のない、福田、小沢、町村、石破、両中川、麻生ら政界を牛耳る世襲議員連中を、何とかして締め出す方策を考えないと国民が、彼らの食い物にされるだけだ。

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250.2008年1月19日(土) 怖い高山病対策

 昨日の日経夕刊に「中国『秘境の旅』潜む危険」なる記事が掲載されていた。当初山深い奥地への旅のことではないかと思っていたら、副題に「高齢者らが高山病発症」と書かれていたので、ひょっとするとチベットを取り上げているのかも知れないと興味を持って目を通した。現地日本大使館の報告によれば、最近チベットを中心に高山病などで亡くなる日本人中高年旅行者が急増しているらしい。

 去年5月から10月までの僅か半年間に高山病などで死亡した日本人は、8人もいたというから驚いた。そのうち6人が60歳以上で、最高齢者は88歳だったというから怖い。やはり先日乗車した青藏鉄道が話題の中心になっている。この鉄道でチベットへ行く旅行者が増え続けている。チベット自治区は日本大使館に対して、旅行者が日程にもっと余裕を持つようにアドバイスしている。チベット旅行は基本的に高地旅行であり、高齢者の衰弱した肉体問題という以前に高山対策をないがしろにせず、予備知識を持たせることを求めているのだ。

 実際、先に参加したツアーでは毎日標高3,600m以上の土地を旅行したので、旅行会社では一人ひとりに毎日酸素缶1本とミネラルウォーター2本を配布して、それなりに旅行者に気を配っている。それでも19人の参加者のうち、6人が医者にかかったし、その中で5人が点滴を受けていた。添乗員に聞くと、今までのツアーでも参加者の約三分の一が医者にかかっていたというから、やはり普通のツアーとは大分違う。旅行会社としても、旅行者の健康問題を考慮すると、これまでのように健康管理は旅行者自身で気をつけるというだけでは済まないように思う。

 私自身体調を崩すということはなかったが、2つの点で今更ながら高地にいるということを再認識させられた。ひとつは、持参した血圧計で毎日計測していたが、血圧は若干高めという程度で特に問題になることはなかった。しかし、驚いたことに脈拍数が平常値の2倍に上がった。普段60前後の脈拍数が120近くにまで上がったのである。もうひとつは、外へ露出している肌の荒れ方が尋常ではなかったことだ。毎日ハンドクリームを塗っていたが、両手10本の指先がすべてひび割れ、あかぎれ状態になった。こんなことは今までなかった。いずれの異常な状態もチベットから北京へ到着した途端元へ戻った。滞在中は、酒と熱い湯は慎むように言われたが、賢明だったかも知れない。

 この計測した数値をグラフにして旅行会社に参考資料として提供して、今後のツアー手配と管理に役立ててもらいたいと思っている。それにしても、68~75歳の賢明な知人はツアーにお誘いした時、行ってみたいが高山病が気になるので遠慮したいと言った。もし、参加していれば健康を害したかも知れず、止めた理由が納得出来る。

2008年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com