5353.2022年1月8日(土) 沖縄米軍基地はコロナ世界最多感染地区

 昨日退院した妻がまだ痛みを感じるようで、気だるそうにしてあまり動こうとしない。今朝具合を尋ねたら、昨日よりは好いと言っていたので、明日以降の回復を願うばかりである。夕食準備のためスーパーへの買い物もひとりで出かけたが、やむを得ないだろう。

 昨日中川利男・日本医師会会長が、新型コロナウィルスの感染は第6波に突入したと語っていたが、その通り今日も感染拡大の勢いは止まらない。全国で先週に比べて15倍もの新規感染者数を記録した。2日以降昨日まで、その数は553、779、1,265、2,635、4,474、6,208、8,480人とうなぎ登りに増加している。東京都内では今年に入ってから、79、84、103、151、390、641、922人と昨日までの7日間は右肩上がりである。そして、今日はついに千人を突破して1,224人となった。前年に比べるとこの年末年始の人出が、大幅に増えたことが原因のひとつのようだ。そして驚くのは、沖縄県の新規感染者数の増加である。今日までの3日間でも、981、1,414、1,759人と毎日過去最多を記録している。

 沖縄県が急速に感染拡大したのは、在日米軍基地内にコロナ発症者が多くなったことが全沖縄県の感染者数を底上げしている。こんな驚愕すべき数字がある。最近1週間で10万人当たりの新規感染者は、世界で最多の感染者がいるアメリカが358人、イギリスが901人だそうだが、沖縄基地内の軍人、軍属、家族を合わせて基地関係者アメリカ人は何と1,905人だそうだから、断トツで多い。世界最多のコロナ感染者であるアメリカ人の分身が沖縄基地に在住、勤務しているのである。日本人にとっては嫌な荷物を押し付けられたような感じである。アメリカ側からは詳しい情報は伝えられず、日米地位協定を盾にアメリカは、沖縄県民の心情を斟酌する気持ちがない。あまりの感染拡大に、漸く林外相がアメリカのブリンケン国務長官に日米2+2会談で実情を伝え、アメリカ合衆国と在日沖縄司令官に善処を促したところだ。日本政府は、もっとアメリカに言うべきことは言わなければいけない。

 さて、今日全国高校ラグビー決勝戦が、例年通り大阪・花園ラグビー場で行われたが、終始テレビ観戦で楽しんでいた。私が高校でラグビー部主将を務めていた当時は、母校の成績はパッとしなかった。それが近年は実力をつけ、その活動の様子が先日テレビでドキュメンタリーとして放映されたほどである。その母校を神奈川県予選3回戦で60-0のスコアで破った全国大会3連覇を目指した県代表校・桐蔭学園に、一昨日準決勝で撃破した国学院栃木高と、大阪の東海大大阪仰星高が対戦した。かなり白熱した戦いだったが、東海大大阪仰星高が、36―5で勝ち、4年ぶり6度目の優勝を飾った。

 この試合のゲスト解説者だった橋元徹・弁護士が、自身大阪代表・北野高校選手として花園大会に出場した経験から、若い高校生の試合をべた褒めしていたが、いくつか面白いことも話していた。そのひとつは、選手の体つきのことで、以前の選手は厳しい訓練というと長距離走で鍛えられた。そのため身体は肉が落ちやせ型が多かった。ところが、近年はウェイト・トレーニングや、ストレッチで身体を鍛え上げる傾向があるせいか、胸周辺が盛り上がった肉体改造に力を入れているようで、全選手とも筋肉マンが多いという感想だった。そのため最近は筋肉モリモリの選手が目につくと言っていた。言われてみれば、確かにその通りだと思う。政治的、社会的発言で平素は辛口のコメントを発している橋元氏も、こと愛するラグビーのことになるとメロメロである。

2022年1月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5352.2022年1月7日(金) 白銀の中を東急が運賃値上げを申請

 今朝いつもより1時間早く起きて雨戸を開けた途端、目に雪景色が飛び込んできた。昨晩降り積もった雪は10㎝だったという。庭の松、梅、槙の木々の枝葉に乗っている分厚い積雪には風情がある。妻が東京医療センターで一昨日手術を終えて今日退院するので、迎えにバス停まで歩いて行ったが、途中で2度ほど転びそうになった。この降り積もった雪は、昨日と変わった日差しの強い青空の下で午後には大分溶けてしまった。昨夜はテレビでも雪の中を家路へ向かう人々が足元に気を付けたおどおどした歩きっぷりを紹介していたのが、申し訳ないが少々ユーモラスだった。都内は今冬最低の▲3℃を記録して、交通事故も多発し高速道路もあちこちで閉鎖された。

 東京医療センターの6階から目の前に駒澤陸上競技場が見え、その遥か後方正面に白雪の富士山がくっきりと見える。今年初めて見た富士山だった。いつ見ても何とも清々しい日本一の山である。

 妻は退院こそ出来たが、まだ患部に痛みが残っているようで、何事をやるにも億劫そうで、辛そうである。まだ数日この状態だとすると私自身の食事は自分でコックしなければいけないなと思っている。

 さて、今日のニュースでびっくりさせられたのは、東急が2023年3月から17年ぶりに12.9%の初乗り運賃値上げを国土交通省へ申請したことである。鉄道各社はコロナ禍の影響を受けてどこも厳しい経営を迫られているが、遂にここまで来たかと思わせられたところである。17年間に亘って主要財源である運賃の値上げを行わなかったのは、毎年乗客が増え、固定財源は固く、極端に言えば、あまり経営努力をせずとも経営は安定していたからである。ところが、2020年4~12月期の営業成績を鉄道25社で調べて見ると、黒字経営会社は関西の南海、神戸、山陽、京阪の4社だけで他のJRを含む21社は全て赤字である。その中で東急はグループ企業の東急ハンズを売却するなどしてグループ全体としても思わしくなく18位にあり、23位以下は、全てJRの東海、西日本、東日本である。

 このままコロナ禍が続けば、東急に続いて鉄道各社が運賃値上げを申請することだろう。今までの鉄道運賃は、他の物価に比較して幾分安価だった。だが、この東急の値上げをきっかけに各社が右へ倣えなら、今後の鉄道運賃は通常の物価よりも高い物となる可能性がある。市街地に住んだら鉄道を利用しないわけには行かない。その意味でも1日も早くコロナを終息させることである。

 沖縄をはじめ、在日米軍基地周辺ではかなりコロナが蔓延している。アメリカは世界で一番コロナ感染者が多いにも拘らず、さほど危機感を抱かない国民は、外国の自国基地のコロナについても、やや無神経なところがある。玉城デニー・沖縄県知事の厳しい要望、及び県民の対米基地感について、在日アメリカ軍司令官は、基地内の警戒レベルを引き上げ、兵士に基地の外でのマスク着用を義務付けたと発表したが、こんな生易しい感覚では、鉄道運賃値上げへの勢いは止まらないだろう。

2022年1月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5351.2022年1月6日(木) 東京23区に大雪警報、コロナ第6波に突入

 今日は今冬最低気温を記録する寒さだった。自宅周辺では、昼1時過ぎに雪が降り始め、3時ごろには積雪5㎝ほどになった。窓の外を見ると雪がかなり降って来た。しかし、庭の木々に降り積もった雪模様を眺めていると、何とも言えず情緒的な気分になる。日本の庭園には雪化粧がよく似合うとつくづく思う。気象庁は東京23区の他に千葉、茨城に、4年ぶりの大雪警報を発令した。夕刻になって家の前の道路にはかなり雪が積もっており、自動車の通ったトレースがはっきり残っている。今晩は10㎝ほどの積雪があると予報している。

 こんなこともあった。夕刊が届けられていないので、販売店に聞くと雪のため我が自宅周辺は雪で配送車が遅れているが、必ず配達はすると言っていた。だが、8時前までにポストに投入されていなかった。9時半過ぎに覗いてみたらそこに夕刊があった。この雪の中で新聞配達も大変だなぁと思う。ただ嬉しいことには、戸外の風景が頭の中を爽やかにしてくれる。入院中の妻から明日退院することに決まったので、朝9時に迎えに来て欲しいとメールがあった。ともかく退院出来て良かった。安堵している。

 さて、新型コロナウィルスの変異株オミクロンによる感染が明らかになって以来、減少しつつあった新規感染者がぶり返し、特にこの数日間は沖縄、東京を中心に全国的に新規感染者が増え、コロナ第6波が襲来するのではないかと懸念されていたところ、今日中川日本医師会会長は、日本は第6波に突入したと述べた。今日の東京の新規感染者は、昨日を上回る641人、沖縄に至っては981人で昨年8月の809人を上回る過去最多となった。沖縄県ではまん延防止等重点措置の適用を政府に要望することになった。

 全国的にも今日新規感染者は4,475人に上ったが、これは昨年9月18日4,702人に次ぐ数である。折角一時はコロナ収束の兆候が見え、観光業を中心に再起を心していた矢先の急拡大である。近い内に「GO TO トラベル」復活の空気があっただけに観光業にとっては大きな痛手である。

 一方、アメリカでは、今年に入って急速に新規感染者が増大している。今月3日に108万余人を記録したが、4日は87万人、5日は64万人と相変わらず桁外れの感染者を出している。ヨーロッパでも軒並み拡大し、フランスでは、4日に過去最多の27万人の感染者を出し、イギリスでも過去最多の20万人を出した。イタリアでも過去最多の17万人以上が感染した。

 全国家と地域225の内、アメリカは相変わらず世界でも感染者数、死者数も群を抜いて多い。トップ3は、アメリカ、インド、ブラジルで不動であるが、4位イギリス、5位フランス、6位ロシアもその数が伸びている。日本は31位で、不思議なほど少ない中国は、カメルーンやルクセンブルグより少なく116位である。このところ3か月半以上もひとりの死者も出ない中国の摩訶不思議なところだ。

2022年1月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5350.2022年1月5日(水) 核保有優位国の身勝手な声明

 今日は小寒である。まだまだ厳しい寒さが続く。新年が明けてから新型コロナウィルスの感染が勢いを増して、今日は2,638 人の新規感染者を出し、9月26 日以来初めて全国で2千人を超えた。いよいよコロナ感染第6波がやってくるような気配である。

 東京都内でも今年に入ってから1日79人、2日84人、3日103人、4日151人、今日5日390人と急激に増えている。全国的に感染者が増えているが、とりわけ沖縄県の新規感染者の増え方が異常である。1日52人、2日51人、3日130人、4日225人、5日623人とうなぎ登りである。ここには本土と大きく異なる事情がある。在日米軍基地が大きな感染源であり、基地から市内へ外出した米軍兵士が土地の人を感染させるケースが恐れられている。2日には怒りを露わにした玉城デニー知事が、記者会見で県内の新変異株オミクロンの拡大は米軍由来であると決め付けた。米軍にも抗議し、政府にもアメリカへ対策を促すよう申し入れた。米軍は、日米地位協定を盾に、コロナへの注意喚起を要請してもすぐ対応策を取るということはない。いかに危機が迫ろうともこれまでの例からして、申し訳ないとすぐ対応するということはない。それほど日本はアメリカに見下されているのだ。そのアメリカはコロナ発症以来、あまり厳しい制限を行わず、いつもユルフン状態だった。そのせいかどうか、3日には国内の新規感染者が、実に108万人を超えたというから一瞬耳を疑ってしまう。アメリカ政府はコロナ感染についてもう少し配慮すべきだと思う。日本人に対しても誠実に神経の行き届いた細かい対応をしてくれることを要望したい。

 話題は変わるが、いつも身勝手なアメリカを中心とする、国連常任理事国の米英仏中ロなど大量の核兵器を保有する5カ国が、核軍縮へ向けた異例の共同声明を発表した。核兵器保有国間の戦争を回避し、お互いの取り組みの重要性を確認するためのものだという。他にも各兵器を余裕する国々は、インド、パキスタン、イスラエル、イラン、北朝鮮などがあるが、この共同声明自体が茶番であり、とても信用することが出来ない。最近になってイギリスは密かに核兵器を増やしているし、スローガンは立派だが、それぞれ5カ国が核軍縮をすぐにも実行するとは到底思えない。その骨子にある「核戦争に勝者はなく、決してその戦いはしてはならない」とか、「核なき世界という究極の目標をめざし、安全保障環境の創出に向けて全ての国家と協力」と綺麗ごとを並べているが、それならすぐにその具体案を検討して実行に移すべきではないか。周囲の環境は、北大西洋条約機構(NATO)との対決で国家の存在が脅かされれば核で反撃すると主張しているロシアや、米中対決の高まりから核弾道を増やす考えの中国の存在を考えると、この共同声明は絵にかいた餅に過ぎないと思う。

 中国は、将来的に核兵器の全面禁止と徹底破棄を訴えてはいるが、アメリカが中国を上回る核戦力保有の現状から、アメリカが先に核軍縮を進めるべきだと共同歩調を取らないようなことを言っている。国際NGO「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)のフィン事務局長はずばり言ってのけた。「彼らは素晴らしい声明を記したが、実際には逆のことをしている。彼らは軍拡競争をし、常に核戦争の始まりに備えている」。図星である。

 そんな隙間を縫うように、北朝鮮が今日5カ国声明に逆向する弾道ミサイルと思しき物体を日本海へ発射した。さあ5カ国は、今後どんな核軍縮を実際に行うのだろうか。

2022年1月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5349.2022年1月4日(火) 妻の入院と中国の民主化弾圧加速

 予定通り今日妻が虫垂炎手術を受けるため、国立東京医療センターへ入院した。付き添って行ったが、病室への同行は出来なかった。入院中の見舞いは、1日に1度だけ、15:00~17:00に10分間との厳しい条件付きだそうだ。帰宅すると妻から電話があり、執刀は明朝9時からということだった。そんなに長い入院ではないと思っているが、しばらくはやもめ暮らしである。

 今日は会社、役所では仕事始めである。今年の株式市場もこのコロナ禍の中でどうなるか分からないが、それでも大発会は好調で、日経平均株価は、32年ぶりの高嶺だった昨年大晦日の終値に比べて510円高の29,301円で引けた。

 さて、中国政府の民主化弾圧は、このところ留まるところを知らない。一昨年香港で反体制的な言動を取り締まる国家安全維持法が成立して以来。同法の摘発で香港では民主派メディアがほぼ壊滅しつつある。すでに昨年6月に同法により日刊紙「リンゴ日報」主宰者が逮捕され同紙は廃刊に追い込まれた。先月末にはネットメディアの「立場新聞」を摘発し、主たる幹部を逮捕した。民主派は危機を察知して同じネット新聞の「衆新聞」が、一昨日に今日からニュース配信を停止すると発表した。衆新聞は、フェイスブックで「この2年間の社会の急速な変化とメディアの生存環境の悪化により、報道の自由を守るという私たちの理念を達成することが出来なくなった」と無念の声明を発表した。これで中国政府の指導に従った警察の取り締まりにより、香港では異論、反論がほぼ排除されたようだ。

 中国政府は香港で民主化勢力の弾圧、排除、駆逐を実施しながらお隣のマカオでは、巨大な資産家の抑圧に目を向け出した。賭博産業ではあるが、マカオ経済の屋台骨でもあるギャンブル産業、太陽城集団(サンシティグループ・ホールディングス)の最高経営責任者を逮捕したのである。この企業は、新型コロナ・ウイルスの感染拡大の影響を受けて撤退こそ表明したが、一時日本のIR事業開設を前提に和歌山県の賭博場に進出を計画したことがある。

 驚いたことにマカオの経済規模は何とラスベガスの6倍も巨大で、世界最大のギャンブル都市である。マカオ経由でいかがわしい金の総額が、22兆円を超えるとも考えられ、マカオのGNP(域内総生産)がやっとその四分の一強であることを考えると、いかにギャンブルの与える経済的影響が大きいかが分るというものである。賭博場の経営者を逮捕したところで、マカオに世界から集まるアブク銭を中国政府はどうしようと考えているのだろうか。

 今秋中国では5年に1度の中国共産党大会が開催される。最大の焦点は、「2期10年」とされる最高位共産党総書記の在任期限を迎える習近平総書記が、総書記の座を手放さず、異例の3期目就任を決めるかどうかである。昨秋の共産党中央委員会第6回総会(6中全会)で、習氏は中国共産党史上で3番目となる「歴史決議」の採択を主導した。そこで建国の父である毛沢東や、改革・開放路線を始め推進した鄧小平と並ぶ地位に、自身を格付けたのである。これによって3期目の続投は確実視されるようになった。独裁者・習近平が堂々衣を脱いだのである。

 6中全会で習近平総書記は、「2035年までに社会主義現代化を実現し、35年から今世紀半ばまでに中国を社会主義現代化強国に築き上げる」とぶち上げた。実現できるかどうかは何とも言えないが、こうした反面思い上がった権威主義と私利私欲が、いつか何らかの想像も出来ないパワーが生れてひっくり返されることは、かつての疑似社会主義、疑似共産主義の転覆の前例がある。今年も危なっかしく、国際社会で縦横に振舞おうとする猪突猛進型の習近平指揮下の中国は不気味で、要注意である。

2022年1月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5348.2022年1月3日(月) 正月は新聞が面白くない。

 昨日青山学院大が往路優勝した箱根駅伝は、今日の復路では青山は一度もトップの座を譲らず、独走して復路優勝、と同時に2年ぶり6度目の総合優勝を果たした。おまけに10時間43分42秒は大会記録だった。2位に順天堂大、3位駒澤大、以下10位までは、東洋大、東京国際大、中央大、創価大、国学院大、帝京大、法政大の順位で、過去に度々覇権を争った常連校の東海大、早大、日体大、山梨学院大などは来年度優先出場権はなく、予選会に出場して本選へ出場を目指す期待外れの成績に終わった。

 さて、昨日と今日受け取った年賀状に改めて1枚1枚じっと読んでいるといろいろなことを想い浮かべる。かつての会社の上司、同僚、大学時代のゼミ仲間、同じく登山クラブの仲間、小中高の友人、親戚などから何通もいただいているが、その中に年齢的にもほぼ同年齢の友人ら6名から来年以降年賀状を辞退したいと書かれていた。中でも3人は私より若いが、傘寿を機に来年以降は年賀状を辞退したい意向が書かれている。絶対プラスになるからもっと書き続けろと檄を飛ばしたいところだが、こればかりは本人がそう望む以上押し付けるわけには行かない。まあ傘寿がひとつの潮時と考えて年賀状の辞退を申し出たのであろう。こうして年々歳々年賀状の交歓範囲が狭まってくる。ただ、体力的にどうしても書けなくなれば仕方ないが、私はそれまでは細々と年賀状を書き続けていくつもりである。

 ところで、元旦と今日の朝刊に目を通して、新聞がこのところ魅力的な記事が少なくなってつまらないなと感じた。あまり興味を惹くような記事が見当たらず、がむしゃらに読む気にならない。大きなニュースがないこともあるのだろう。それで日中は特別やることもないので、テレビを鑑賞するか、他のメディア月刊誌などに目を移すことになる。実は「NATIONAL GEOGRAPHIC」2022年1月号が、「2021 写真が記録した1年」と題して昨年の世界的大問題を4項目に分けて写真と解説で紹介している。「コロナ禍」「気候変動」「対立・紛争」「保護・保全」の4つのカテゴリーに仕分けしている。それぞれに代表的な写真を全190万枚から選択して掲載したものである。

 中でも昨年アメリカ軍がアフガニスタンから撤退して、タリバン政権復活となり政治、社会が混乱したうえに、新政権がイスラム教重視に拘り女性の差別化・蔑視を広言し、具体化したことに対して世界中から非民主主義的だと非難されている。そのアフガニスタンの国民にとって厳しい実情を浮き彫りにした1枚の写真が載っている。表紙に取り上げられた70歳の皺だらけの老婆の、悲しげで虚ろな表情のその写真が極めて印象的である。ハフィザというこの70歳の老婆の息子たちは、2人が政府軍に、1人が武装集団に、もう1人はタリバンに加わって敵と味方に別れている。「私の最愛の息子たちは互いを敵と見なして憎しみ合っています。来る日も来る日も涙を流しました。目が見えなくなるほど泣きました」と苦しそうに悲しげにこぼしていた。その写真が実に臨場感に溢れ、説得力に富んでいる。

 新聞に欠けているのは、このようなその場の臨場感である。何事もないような平穏な正月に、もう少し迫力のある記事を書いて読者を唸らせて欲しいものである。

2022年1月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5347.2022年1月2日(日) 正月に考えさせられる友人の言葉

 今日も元旦に引き続き快晴である。恒例の「東京箱根間往復大学駅伝競走」、通称「箱根駅伝」第1日目をテレビ観戦した。午前8時東京読売新聞社前をスタートした。結果は往路1位は青山学院、2位帝京大学、3位駒澤大学だった。もうひとつのテレビ観戦はラグビーだった。伝統校の早慶はすでに準々決勝で敗れたので、やゝ気合が入らなかったが、午後国立競技場では、ラグビー大学選手権準決勝が行われ、第1試合では明治大が東海大を、第2試合では帝京大が京都産業大をそれぞれ破り、9日の決勝戦で相まみえることになった。昨秋の関東大学対抗戦ですでに対戦して帝京大が明大に勝っているが、今日の両チームの戦いぶりを観ていると、どちらが勝つかの予想は難しい。

 テレビ観戦の途中で近くの駒澤公園へウォーキングがてら、第100回全国高校サッカー選手権が開催されている駒澤球技場へ寄ってみた。外からスタンドへの入口を通してスタンドの様子が覗けるが、閑散としている。入場口で係員に尋ねてみると事前に入場券は完売したと言い、これ以上場内へ入ることは出来ないということだった。コロナ対策とのことで、観客で満員にすることは出来ないようなシステムになっているようだった。

 どこもかしこもコロナ、コロナで窮屈になったが、流石に正月休みということもあり、公園広場には大勢の家族連れが三々五々集まって、凧揚げをしたり、ボール遊びをしたり、思い思いに楽しんでいる様子を見ていると心が和んでくる。

 さて、妻が明後日東京医療センターに入院し、翌5日に虫垂炎の手術を受けることになっているが、今日その手術のためのルールとしてPCR検査を受けに行った。病気、入院、手術の話になりがちだが、つい最近2人の友人から入院、手術の連絡を受けた。2人とも退院され安静に努めているようだ。ひとりは、胃がんで、もう一人は大動脈解離で術後慶應病院に3週間入院していたが、食事で栄養管理をするよう言い渡されたようだ。妻のケースは、盲腸なのでそれほど心配はしていないが、年齢的な問題もあり、気にしないわけではない。そんな時に、次弟から7月に白内障の手術を受けると知らせて来た。これまであまり周囲に手術をする者はいなかったが、自分自身も含めて、手術をする人が増えて来た。これも年齢のせいだろう。

 気持ちが暗くなりがちであるが、前者の胃がんの手術をした地方都市に住む高校の友人は、日ごろから徒然草や、江戸期の文学、とりわけ俳人蕪村を学び精通している。夕べに田舎道を散歩していると人生の黄昏時や終焉の時を感じさせられると感受性の強い言葉を伝えてきた。そして、新年に当たり、「私の趣味として多少なりとも古典を読みこみながら、短文を書き認めメールに添付して知己の皆さまへのお便りをしたい」と新年のメールを添付で送って来てくれた。終活というか、身辺整理というべきか、若い時から貯めていた書籍を整理したいとも書いている。少々心寂しい気にさせられる。私が未熟のせいか、まだまだそのような境地には至らない。人それぞれである。私にはまだまだやり残したことがいっぱいある。健康管理が一番の課題であるが、そのうえで、思い描いているドキュメントを何としても仕上げたい。

2022年1月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5346.2022年1月1日(土) 新しい年・令和4年を迎えて

 あけましておめでとうございます。

 一夜明けて新年を迎えることになった。令和4年の幕開けである。令和になってから新型コロナウィルス感染で、新天皇、皇后も国民と接する機会がほとんど失われ、令和の出足は国民にとってのみならず、お気の毒にも皇族にとっても歓迎される年とはならなかったようだ。果たして今年はどんな年になるだろうか。

 昨大晦日の晩は、年越しそばを食べ、4か月ぶりにビールを飲んで、例年通り最後まで「NHK紅白対抗歌合戦」をところどころ民放番組を覗きながら観ていた。大トリだったMISIAの声と声量が素晴らしく強く印象に残った。数日前に本ブログに書いたように、終戦直後にスタートしたこの紅白対抗歌合戦も、そろそろ過渡期に差し掛かっている。ジェンダー平等時代にあって男女の差を殊更意識し、差別化しようというのも今では時代遅れとの声もある。実際昨晩は「紅」「白」と男女の採点はしていたが、番組の内容、司会者の進め方などでは、紅白を意識させないよう「カラフル」として、「男の白組」「女の紅組」専属司会者を置かなかった。これからも議論を重ねてジェンダー時代に沿った番組作りが行われていくのだろう。

 さて、一夜明けて東北、西日本地方の日本海側が猛烈な豪雪に襲われているようだ。航空便がかなり欠航した。その一方で東日本沿岸は空一杯に青空が広がる快晴で、加えて午前中はほとんど無風状態だった。テレビで観る富士山はすっぽり雪を被り、神々しい。北原白秋作詞の母校・湘南高校の校歌は、♪秀麗の富士を高く 西に仰ぐこの丘~♪という切り出しだが、小高い図書館から西方を望むと富士山がよく見える。我が家の2階からもかつては富士を望むことが出来たが、何年か前に視界を遮るように高層マンションが建設され、富士山は見られなくなってしまった。この陽光に誘われたのか、隣家のご主人がベランダのベンチで日向ぼっこをしていたくらい穏やかな元旦である。

 午後届いた年賀状にいろいろ思いを馳せながら目を通して心が温かくなった。だが、残念ながらやはり今年は昨年より枚数が減った。いくつかの賀状にも、高齢の80歳になったから来年以降は辞退したいと書いてある。良し悪しはあるが、個人的には年賀状を書くことは、高齢化対策のひとつでもあると思っているので、惜しい気がしている。

 さて、我が家でも10年ほど以前に次男が結婚して家を出て以来、妻と2人だけの高齢者家庭になった。妻は昨年喜寿を迎えたが、私は今年7度目の年男である。われわれ寅年生まれの人口は、今日現在で全国に男性が499万人、女性が526万人で、計1,025万人いるという。日本の総人口1億2,545万人の8.2%を占める。われわれ昭和13年寅年生まれからその前の昭和元年生まれになると生存者がぐっと減っている。やはり高齢期に入ると12年後の年男を待たずに冥界へ旅立つ人が多いのだ。これから8度目の年男になれるかどうかは、「神のみぞ知る」であるが、それを切り抜けて行くには、健康管理が最も大切である。今年も心したいと思っている。

 今年も前向きに取り組みたいことがある。今執筆中のドキュメントを、出来れば1~2年後には上梓したいと考えている。出来るかどうかは、正確でプライベートな資料を得られるかどうかに掛かっている。上梓出来れば、かなり評判を呼ぶだろうと取らぬ狸の皮算用を目論んでいる。正月の初夢とならぬよう慎重にことを進めたいと考えている。

 今日からの1年間365日を無事に、楽しく生活していくには、何といっても健康が第1である。これだけは今まで通り予防医学を頭に無理をしないで行動したいと思っている。

2022年1月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5345.2021年12月31日(金) いよいよ除夜の鐘が

 いよいよ今年も押し詰まった。過ぎ去って見れば本当に1年は早い。今年も昨年同様、東京オリンピックこそ成功裡に開かれたが、コロナ禍に明け暮れパッとしない1年だったと言えよう。コロナも一時は下火になったかと思い、やれやれと思った矢先に、あのオミクロン株が流行り出し収束に向かいつつあった新型コロナウィルス感染が再びぶり返してしまった。もうそれほど長くもない余生を、この2年分損したような気持ちになって仕方がない。

 世界的に拡大しつつあるコロナは、相変わらず感染者、死者ともにアメリカが断然世界1である。一昨日29日には1日に48万余人の感染者を、過去3日連続で40万人を超したというから驚異である。これでは怖くて外を歩けない。ヨーロッパでもフランスで1日20万人を超えたり、イギリスでは18万人超、イタリアでも10万人の感染者を出している。それが不思議なことにコロナ発症地である中国のコロナ感染者が随分少ないことである。ジョンズ・ホプキンズ大学の資料によれば、中国では、9月14日以来3か月半の間に1人の死者も出ておらず、感染者も7千人程度である。欧米で1日何万人もの感染者が出ているのに、世界最多人口を抱える中国で1日60人程度の感染者しか出ないとはとても信じられない。コロナ封じ込め成功の明るい情報を流すことによってイメージアップを狙っているとしか考えられない。これだから中国への信頼感が年々失われていくのだと思う。

 さて、私にとって今年最大のニュースは、やはりかつて人間的にも、業務的にも関わりのあったミヤンマーにおける国軍の政権奪取クーデター発生である。ミヤンマーの現状は、益々悪化して国際社会から経済制裁を受けているが、それが国民の生活を益々追い詰めると同時に、コロナも感染が拡がっているようだ。ミンアウンフライン国軍司令官は、2023年に民主的な総選挙を行うと公言したが、それすらアウンサンスーチー国家顧問、民主派議員らを排除したうえで行うもので、公正中立に行われるとはとても考えられない。

 その他に、気にかかる世界情勢は、アメリカが放棄したアフガニスタンの混乱した政情と社会情勢、女性の抑圧である。更にロシアと中国の人権抑圧行為である。

 この1年間に冥界へ旅立った知人、友人が今年は例年になく多かった。特に、八木哲郎「知的生産の技術研究会」会長が5月に亡くなられたのは、ショックだった。6歳年長だったから今生きておられれば、89歳になられる。かれこれ半世紀近く親しくご厚誼をいただいた。会長は、会の機関誌「知研フォーラム」の編集、発行を一手にされていただけに会としても失ったものは限りなく大きい。2つの拙稿を同機関誌用に寄稿したまま旅立たれてしまったので、私の原稿は無駄になってしまった。今後持論をレポートするルートをひとつ失ってしまったことになる。八木会長には2008年韓国束草市で開催された国際シンポジウムに日本人唯一のパネリストとして推薦していただき、持論を発表する貴重な機会を与えていただいた。コロナが終息したら小中陽太郎さんを交えて自由が丘で一杯やりましょうと約束したことが、夢物語となり残念でならない。

 大学の山岳クラブの同志も3人が今年前半に立て続けに逝ってしまったのも辛い。近年会うことは少なくなってしまったが、年賀状の交換だけは欠かさなかった。彼らからは一緒に登った北アルプスや、南アルプスの山々とともに懐かしい想い出を沢山残してもらった。

 八木会長と山仲間に心よりご冥福をお祈りしたい。

 印象深いことの多かった今年、2021年もいよいよ最後の時が迫って来た。今年中国は中国共産党創立百周年を祝った。来年は日本共産党が創立百周年となる。

 幸い今年は、われらが母校も創立以来区切りの記念の年を迎え、コロナ禍の中でひっそりとこれまで積み重ねてきた歴史と伝統を祝った。ひとつは、小学校の母校・千葉市立幕張小学校が創立150年を迎えたことである。もうひとつは、高校の母校・神奈川県立湘南高校が創立百周年を迎えることが出来たことである。益々発展して次の時代を創り出す多くの人材を育てて欲しいと願っている。

 ♪蛍の光 窓の雪~♪ さらば2021年!

2021年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5344.2021年12月30日(木) コロナ禍で消えたインバウンド業の夢

 もう10年も前の資料であるが、手元に2011年1月4日付日本経済新聞特集版がある。タイトルは「ようこそ 外国人客」と題してこれから成長を期待されるインバウンド業の現状と見通しについて書かれたものである。東日本大震災の2か月前で、海外旅行、とりわけインバウンド業の発展は著しく成長路線を歩み始めたころのわくわく感を盛った記事である。今となっては徒花となってしまったが、当時の頼もしいインバウンド成長戦略が紹介されている。特に近隣国の中国と韓国からの観光客誘致のためのあの手この手で企画されたツアーが中々興味深い。

 「成長へ奥の手」と称して、富裕層に狙いを定めた医療ツアーとして観光と人間ドック受診をセットにした医療ツーリズムとか、韓国ドラマでロケ地となった鳥取県を韓国人にアピールするツアー、中国人オリンピック選手を招き野沢温泉スキー場で中国人にスキーを教えるツアー、大型クルーズ船で博多港に来日して長崎市内やハウステンボスなど九州内を新幹線で巡って観光を楽しむツアーなど、多彩な催しと企画が紹介されている。しかし、観光業の実情はご案内の通りコロナ禍の影響を真面に受け、今では外国人は水際対策のため入国すら出来ない有様である。

 観光庁としては、今年の外国人来日観光客を2千5百万人と見込んでいた。それが完全に思惑外れとなり、取らぬ狸の皮算用となってしまった。今年はあと2日と残り少なくなってしまったが、現在のコロナ感染拡大の状況を考えると、しばらくの間コロナが終息する期待は持てない。これは各国共通の悩みであろうが、日本では漸くインバウンドの有難みが分り、基盤も固まり、その発展の期待があり、その成長の可能性が見えていただけに本当に残念で腹立たしいことでもある。

 ついては、このコロナのせいもあり、明後日元旦に母校湘南高校グランドで行われる湘南ラグビー祭に参加しないことに決めた。OBと現役が一体となって楽しむ恒例のお祭りであり、今まで毎年のように参加していた。それが今年は、コロナの急速な感染拡大、及び車を処分して電車になってコロナ市中感染の恐れと、妻の体調と5日の妻の手術などを考慮して残念ではあるが、今回は不参加と決めた。今年正月はコロナ禍のため中止だったが、2年ぶりのラグビー祭が盛り上がることを期待したい。

 ところで、今年も年賀状を書いて24日に近くの郵便局へ届けた。年々歳々送る数が少なくなっている。今年はじり貧で4百数十枚だったが、最近いただく訃報を考えると恐らくその数は来年以降も減少していくことだろう。今日送った年賀状の内1通が「あて所に尋ねあたりません」として返送されてきた。早速宛先の知人にメールで住所を確認すると正しいことが分った。正月明けに郵便局に再配達するよう言わなければならない。それにしても最近の日本郵政は簡保保険や局長の言動、土曜日の配達中止など顧客サービスの低下が著しい。困ったものだ。

 年賀状に関しては、書くに当たって住所、氏名の確認をし、送る相手の顔を思い浮かべながら万年筆で書く習慣は昔から変わってはいない。小学生から大学生まで5人の孫たちにも、1枚ずつ書いた。彼らにもいつまでも年賀状を書く習慣をつけてもらいたいと思っている。

 私が年賀状に殊更拘るようになったのは、今年創立150周年を迎えた幕張小学校の恩師、湯浅和先生の影響が大きい。今でこそパソコンでイラストを描くようになったが、小学校卒業時から若きサラリーマンだったころまでは、湯浅先生の教え通り、毎年彫刻刀を使って版画の年賀状を仕上げて送っていたものである。明後日には知人から届く年賀状を心待ちにしている。

2021年12月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com