5702.2022年12月23日(金) タリバン非道政権の女性差別・蔑視

 今日もかなり外は寒い。数日来日本海沿岸を襲っている豪雪の影響でかなり交通網がマヒ状態のようだ。そのため生鮮食料品の搬送が充分行き届かず、スーパー、コンビニなどでは食料品が大分不足しているらしい。この気象が日本海方面ばかりではなく、少しずつ太平洋沿岸にも及んでくるようだ。先日南国鹿児島に積雪があったように、今日四国の高知市に観測史上1位となる積雪があった。関東地方に積雪の予報はまだ出されていないが、油断はならない。明日はクリスマス・イブであるが、イメージ的にはトナカイのサンタクローズぴったりの‘Merry Christmas’にりそうだ。

 さて、昨年8月アメリカ軍が撤退したアフガニスタンでは、イスラム主義勢力タリバンが実権を握り暫定政権を樹立し。ところが、発足以来今以て正当な政府として承認した国が世界のどこにもない有様である。世界から国家としてまったく認められていないのだ。そのタリバンは、一昨日乱暴にも女性の大学通学を無期限に停止すると通知を出した。これまで大学に限り、校舎で学ぶ時間帯を男女で分けるなどして男女別学の授業を行ってきた。それも停止されることになった。中高では、男女別学の環境が整っていないとの理由で女子は学校に通学できず、自宅待機を求められている。女子に教育を与える機会を奪ってしまったのである。このように、またもや国際基準からはみ出す抑圧を国民に押し付けたのである。国際社会から孤立して独善的なイスラム式統治を進めた結果、人道危機深まるばかりである。

 イスラム主義に凝り固まっていた政権首脳らは、それでも発足直後は人材を登用し、女性の権利を尊重すると約束していた。だが、その約束は空約束で毛頭守る気なかった。世界中から総スカンを食った挙句に経済制裁によりアフガニスタンの人口約4千万人のうち、約2割が貧困に喘いている。国際社会からの経済的支援を受けられない現状から、今後益々貧困層が増えることが予想される。国連のグテーレス事務総長は、教育の否定は女性の権利の侵害だけでなく、国の将来に壊滅的な影響を与えると強く非難した。

 男女差別、女性蔑視の突出したイスラム原理主義は、何故政治の表へ出てくるようになったのだろうか。他のキリスト教や、仏教などでは過去はともかく、現代ではほとんど政治的活動を抑えている。それはイラン、サウジアラビア、イエーメンなどイスラム主義の色彩の濃い国々でもこれほど露骨ではない。こうなると宗教は人を救うという教えが意味をなさない。気の毒なのは女性ばかりでなく、アフガニスタン国民すべてである。22年前パキスタンからアフガニスタン国境のカイバル峠へ至る道筋で、心理的に段々嫌な雰囲気が感じられた時のイメージを想い出してしまう。それにしても昨年8月にアメリカ軍が撤退してから、アフガニスタンはまとも人間が住める国とは言えなくなった。そうしたのは、タリバンのせいばかりではなく今日を予想して撤退したアメリカであるとも言える。今やウクライナ問題に世界中が強い関心を抱いているが、気持ちはとかく冷めやすいように、アフガニスタンの非道な政治にはそれほど関心が示されていないように見える悪魔「サタン」とも思えるタリバンには、お灸をすえることを忘れてはならない。さもなければ、いつまで経ってもこういう非業な差別はこの世から消えないだろう。

2022年12月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5701.2022年12月22日(木) コロナは収束どころか、再拡大?

 夏以降コロナ新規感染者が一時減少したことから、日本のみならず世界各国でも大分緩和措置が取られている。特に影響の大きかった観光業には、支援策を講じて海外観光客の入国制限を緩め、観光業者には優遇策を提供した。ところが、その後申し合わせたように各国で感染が再拡大し、特に中国のようにゼロコロナ政策を実施していた国では、規制を緩めたかと思いきや一転して締め付けを厳しくするなどの処置を講じている。挙句に近況では、広がるコロナ感染者の死者が急増し、北京では火葬場の予約がいっぱいでお別れが滞っている状態だという。日本でも昨日は東京都内で2万人を上回る新規感染者が生まれ、感染者数は前週の同じ曜日に比べて16日間連続して増えている。全国的にも新規感染者数は20万人を超えた。アメリカではついに昨21日累計感染者数は1億人を超え、死者は100万人を上回った全世界で6億5千万人が感染し、667万人が亡くなった。どうしてこんな収束のぬか喜びになるのだろうか。これからも拡大する一方である。

 コロナ渦のためしばらく休店していた飲食店なども再開したらしい。新宿の歌声喫茶「ともしび」も再開店したという。欧米などではコロナの怖さを過少評価しているのではないかと思う。欧米では、マスクをあまり着用しないうえに、多くの人が群がっているように思える。特に、スポーツ大会などでは観客たちが熱心に応援するあまり、大声を上げ、拍手をし、肩を寄せ合っている姿を観る。特に先日のサッカー・ワールドカップでは、スタンドが盛り上がり、まるでコロナどこ吹く風の雰囲気だった。優勝したアルゼンチン・チームを出迎えたアルゼンチンの首都ヴェノスアイレス市民の歓迎ぶりは、夜中にも拘らず熱狂的でそのまま市内中心部までパレードが続き、選手たちを一目見ようと集まった沿道のファンは、実に5百万人だというから驚くばかりである。安全性を考えてパレードは途中で中止され、選手らはヘリコプターで寄宿舎へ帰って行った。

 14世紀にヨーロッパで流行したペストでは、僅か数年でヨーロッパ全域に広がり、人口の約60%が死亡したと伝えられている。現代のペストにならないことを願っている。

 こういう事実を踏まえると現在のコロナ対策はやや生ぬるいのではないかと考えている。今の国の防疫体制は必ずしも完璧ではない。しかし、出来るだけ知恵を絞って殲滅させなければ、この世に生きている楽しみを奪われるだけだ。特に高齢者にとっては老い先短い人生で、出来る限り余生を楽しもうと思っていた終末期に、唐突にこのような不幸に見舞われて残念で仕方がない。すでに3年を無駄に過ごした。この先あと何年コロナ渦が続くのだろうか。仮に10年も続くようだと老いの楽しみを奪われたまま恐らく冥界へ召されてしまうことになるだろう。

2022年12月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5600.2022年12月21日(水) 豪雪と日銀の金融緩和策修正

 この数日北陸、東北地方を中心に寒波が襲来し、国道8号線柏崎と結ぶ国道17号上では積雪の中を自動車が立ち往生して、その車列は実に26㎞にも及んでいる。車のマフラーが雪で塞がれ、一酸化炭素中毒により車内で亡くなった人の外に、屋根から落ちた雪の下敷きになり命を落とした人も出ている。自衛隊が緊急出動して救助に当たっているが、まだ雪は止みそうになく、このままテレビなどでは雪と苦闘する人々の姿が映し出されそうである。明日以降も日本近海は強い冬型の気圧配置になり、更に強い大寒波が襲来すると予想されている。今冬は近年になく厳しい寒さがやって来そうである。

 さて、北陸地方に劣らず厳しい寒さの東京であるが、昨日脈拍が急上昇したことで、山内クリニックへ服用薬「シロスタゾール錠50㎎」の扱いの相談と処方についてお話を伺いに出かけた。昨晩から服用を中止したが、今朝になって脈拍は91にまで下がった。これら血圧脈拍の変化表をクリニックの医師にお見せしたところ、僭越だが随分感心されてこういう監視をしていれば普通では分らない異常に気付くものだと言われた。その場で計測した脈拍は84にまで落ちていた。「シロスタゾール錠50㎎」を中止した効果が表れたというべきであろう。医師からその代わりに血液が固まり難いとされる「キャブピリン配合錠」を毎朝食後に飲むようアドバイスされた。これでしばらく様子を見たいと思っている。

 ついては、昨日日本銀行が漸く円安に伴う諸々の経済的マイナスを修正しようと考えたのか、長期金利の上限をこれまでの「0.25%程度」から、「0.5%程度」へ引き上げた。2013年春以来ほぼ10年間に亘って続けていた大規模な金融緩和の修正である。金融関係者は事実上の利上げと受け止めているが、日銀は国債買い入れで長期金利が著しく下がったことにより低下した市場機能の改善を図るためと詭弁を弄している。

 安倍元首相の下でアベノミクス運営に大きく関わってきた黒田東彦日銀総裁は、金利を上げたことをあくまで「利上げではない」と強弁している。任期切れを前に一向に良くならない市場経済と、先進国中央銀行の高利率との板挟みに苦しんでいる総裁の窮余の一策が、この利上げならぬ「利上げではない」の言葉に表れたのだろう。この発表を受けて株式市場は敏感に反応し、長期金利は急上昇し、大幅な円高、株安となった。1㌦は131円台へ、そして日経平均株価は、一時800円も急落した。新聞の解説を読んでも、黒田総裁に厳しい見方が多い。長期に亘る長期金利の抑制策は、日銀が作った超金融緩和政策の屋台骨であり、事実上の国債買い支え策である。当然市場にはこの修正を「政策転換」と受け止める向きもある。だが、黒田総裁は否定している。中々分かり難く説得力を欠いていると考えざるを得ない。年明けに引退すると考えられている黒田総裁としては、「立つ鳥跡を濁さず」を願っていることだろうが、円安や物価高などを生んだ政策は、修正を迫られたと言うべきであろう。今後株式や住宅ローンなどに影響が表れないことを願うばかりである。

2022年12月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5699.2022年12月20日(火) 脈拍が急速に上昇した原因は?

 毎朝晩血圧と脈拍、体温、そして朝だけ体重を測定して健康状態を自己管理しているが、この数日脈拍数が急に上がり出した。それまで60~70辺りを安定的に前後していたが、去る15日に初めて100を超えた。それから連日100を超えている。いつか90辺りになった時心配でかかりつけの森内科医にご相談したところ、このくらいの数値なら問題ない。ただ、100を超えたら要注意だと言われていたので、その注意の領域に入ってしまった。今日森医師とじっくりお話してみた。実は、今年8月慶応病院での人間ドック検査で脈波の数値が高いと指摘された。その後病院から脈波について専門医と相談されたかと問い合わせがあり、勝手に経過観察を決め込んでいたが、慌てて内科全般を診ている糖尿病クリニックの山内医師と相談して検査を受けたところ、左の末梢動脈がやや硬くこのまま放置すると動脈硬化の発症にもつながりかねないと診断された。そこで少しでもそれを和らげるために、毎朝夕食後に「シロスタゾール錠50㎎」を服用することになった。ところがそれを服用して数日後から脈拍数が高くなったのだ。こんな経緯と私が「シロスタゾール錠50㎎」服用したことが影響してはいないだろうかと気にしていることを森医師にお尋ねしてみたところ、同薬品には動脈硬化を軟化させるプラス面がある一方で、脈拍数を増やす反作用もあると仰った。そこで出来るだけ早く山内医師に「シロスタゾール錠50㎎」服用の是非についてお尋ねしたいと思い、電話で明日午前に診てもらうお約束をいただいた。明日どんな処方をいただけるのだろうか。

 ところで、先日来年賀状を印刷し、宛名書きをしていたが、何とか書き終えることが出来、今日ポストへ投函した。枚数は年々少なくなっているが、今日投函したのは、360枚である。来年以降あと何回年賀状を書く機会があるか分からないが、書ける間は出来る限りこちらの現状と元気なことを兄弟妹、親戚、友人、知人に伝えたいと思っている。

 さて、岸田首相が防衛費の増額と増額の財源を増税によって賄うと公表してから、岸田政権への風当たりが一段と強くなっている。ついに支持率が最低に落ち込んだ。各メディアによって若干その数値は異なるが、最も厳しい毎日新聞では、政権発足以来最低の25%だった。朝日の支持率でも31%で急落とされ、不支持率57%は、菅内閣、第2次~第4次安倍内閣まで遡っても最高となった。このまま岸田首相は政権を維持出来るのか危ういところだが、防衛費以外にも旧統一教会の被害者救済法などでも、被害者の救済などについて期待出来ないとあまり評価されていない。

 そんな中で昨日2023年度の一般会計の歳出総額を114兆円台にするべく自民党内で会合を重ねているようだ。今年度の107.6兆円から6兆円以上も増える。経済学部の大学生となって、経済原論の最初の授業で知った時の一般会計予算は今思うと僅少の1.4兆円だった。あれから63年が経つが、今の国家予算は当時のそれより100兆円も増えたことになる。国民に説明することもな自己本位に防衛費を主に膨らんだ膨大な予算を組むことが、国家財政を破綻させ、将来の日本を展望の開けない国にしてしまうことに岸田首相は、まったく無頓着なのである。若ければ、デモでも何でも反対運動をやりたいところだが、健康が許さない。まったく溜息が出るばかりである。

2022年12月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5698.2022年12月19日(月) サッカー・ワールドカップは大成功か?

 昨日でNHKの大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が終わった。その13人の主役である北条義時の死をもってドラマは幕を閉じた。執権義時の名前は知ってはいたが、どんな人物かはまったく知らなかった。このドラマのおかげで、北条一族の指導力と威勢を知ることが出来た。鎌倉は実家鵠沼に近かったので、高校時代の友人にも鎌倉に住んでいる仲間が多く、しばしば鎌倉には行ったものだ。不思議にもこの続きではないが、朝日朝刊の連載小説、今村翔吾の「人よ、花よ、」が、鎌倉幕府の後継とも言える足利尊氏と戦っている楠木正成・正行親子を取り上げているのも偶然とは思えない。これからも1日1日楠木父子の戦いぶりを楽しみに読み続けようと思っている。

 世界では、昨晩行われたサッカーのワールドカップ決勝戦で興奮の坩堝となっていたようだ。結果は、アルゼンチンが前回優勝のフランスを破り、36年ぶり3度目の優勝を果たした。真夜中の12時に始まった外国チーム同士の試合にも拘わらず、NHK中継の視聴率は15.6%もあったというから驚く。国際サッカー連盟(FIFA)が4年前のロシア大会のテレビ視聴者数は、4歳以上の世界人口の半数以上と言われる推定35億7,200万人と公表していたが、今大会はこれを上回るのではないだろうか。サッカー王国のアルゼンチン国内では全国民が興奮と歓喜に盛り上がっている。首都ヴェノスアイレスの中心街には、道路いっぱいに人が溢れてお祭り騒ぎでその熱気には圧倒される。カタールへ応援に行くために自宅を売り払ったというファンもいたくらいである。

 フランスでも準決勝戦勝利の後にマクロン大統領が選手を激励にスタンドを訪れる有様である。国民感情はいくら日本人が勝った時に興奮したとは言え、やはり大分差がある。試合自体も白熱して、前半はアルゼンチンが2点を取り、後半は逆にフランスがエース・エンバペの2つのゴールで、延長戦に入り両チームともに1点ずつを獲得して、3-3の同点となり、結局PK戦の結果フランスが2人の失敗でアルゼンチンの勝利となった。

 サッカーは国民の文化を表す証であるかもしれないが、これほど世界中が熱気に包まれるとは想像以上だった。11月20日にカタール対エクアドル戦で始まって以来、昨日までの約1か月間は世界がサッカーに熱を上げていた。これほど熱中するスポーツは他には見当たらないだろう。これからも大会を重ねる都度、サッカー熱は国民を巻き込んでいくことだろう。

 少々気になったのは、身体に入れ墨(タトゥー)をしている選手が随分目についたことである。アルゼンチンのエース・メッシ選手の入れ墨なんか大きく派手で、むしろ不快な印象を与える。かつては南洋諸島やアイヌ民族などの民族的象徴だった入れ墨が、一般人、中でも世界的に注目されるような有名人に目立つようになったのは、聊か気になる。普通人にとっては他人が見て不快な印象を与えるような細工は極力避けるべきではないかと思う。現時点ではFIFAが何の注意もする様子は見えないが、今後WCが一つのきっかけとなり全選手が入れ墨を身体の所かまわずするようになると見苦しく、スポーツとして見ていられなくなり、敬遠されるような事態になるのではないだろうか。折角成功裏に終わったWCが、今後こんなことで問題を起こさなければ良いがなぁと気になった次第である。

2022年12月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5697.2022年12月18日(日) 誇らしく懐かしい母校中学校の活躍

 正午前に鎌倉市内に住む弟から電話があり、テレビBS4で母校の京都市立桂中学校が滋賀県希望ヶ丘文化公園特設コースで行われた全国中学校駅伝大会女子の部で、今ちょうどトップ争いをやっていると知らせてくれた。少々取り込んでいたが、高校や大学ならまだしも、懐かしい中学校がテレビで放映されるとは珍しいことだったのでテレビのスィッチを入れてみた。ちょうど12㎞5区間の4区で首位争いを演じていた。トップで最終区間のバトンを受けたアンカーは頑張ったが、惜しくも兵庫県稲美町立稲美中学校に追い抜かれ2位でゴールインした。稲美中は昨年に続き連覇である。大変残念だったが、母校は昨年の3位を上回ったので、まずはよくやったと褒めてあげたい。

 3年前に母校のクラス会に出席した折に、母校は今や陸上競技の強豪校になったと知らされ、我々の時代にはその片鱗もなかったので、意外に感じ誇らしくも思ったものである。事実母校は2015年、2016年、2017年と全国大会で3連覇を果たしている。全国でも屈指の強豪校にのし上がっていたのだ。学校名もかつての上桂中学校から桂中学校に変わった。在学したのは、3年生時の僅か1年間だけだったが、恩師と友人たちに恵まれ楽しい思い出は尽きない。今とは異なり、塾なんてなく、毎日学校から帰ると教科書を放り出し、近所の山々から、時には自転車で京都駅周辺まで遠出したりしていた。担任だった理科担当の清水先生とは一昨年他界されるまで手紙による交流を続けていた。自宅は阪急電鉄嵐山線の上桂駅に近く、桂離宮や、嵐山、西芳寺・通称苔寺など名所旧跡や自然に恵まれ、気の合う仲間とは、野球をしたり野山を駆け巡ってよく遊んだものだ。松尾山でメジロを捕獲に行った時には、図らずも突然姿を見せたイノシシに追いかけられ、獣道を左上の草むらを必死にかけ登って、猪突猛進の猪を直進させて辛うじて難を逃れたことがある。2年前には、久しぶりに妻と京都を訪れ母校周辺を彷徨ってみようと旅行を計画したが、生憎コロナ渦が拡大しつつあり中止せざるを得なかった。

 今も付き合っている当時の友人は、もう3人だけになってしまった。お互いに離れているので、そう頻繁に会うことは出来ないが、年賀状や時折手紙の交換だけは絶やすことはない。上桂中学校を卒業したタイミングで父親が東京本社に転勤になったので、急遽母方祖父の別荘がある藤沢市鵠沼へ引っ越すことになった。高校進学は藤沢市内の県立湘南高校と兄が通学していた京都府立桂高校を受験して、桂高校の合格が分かった時点で、もし湘南が不合格なら桂に進学して、1年後に湘南に編入する手立てを両親は考えていた。幸い湘南も合格したので、藤沢へ転居し湘南高への入学手続きを行ったことが、もう70年近くも前のことになるが、しみじみと思い出される。

 それにしてもまだ少年で元気いっぱいに戸外を遊びまわって、中学時代を奔放に過ごした当時の記憶を呼び覚ましてくれた中学校後輩たちの活躍には、拍手をあげたい。久しぶりにあの頃のノスタルジアに浸ることが出来た。

 なお、弟の母校・藤沢市立鵠沼中学校も、今日神奈川県代表校として出走して48校中31位だった。

2022年12月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5696.2022年12月17日(土) 専守防衛なのに敵基地攻撃能力保有とは?

 この1週間ばかり防衛費増額に関する話題が、メディアをてんてこ舞いさせてきた。岸田首相の意外に強気な決断と憲法に抵触しかねない実行宣言には、驚かされている。何といっても短期間に身内だけで防衛費増額を増税しても実行すると決める強引さと、物事を決める順序を間違えている支離滅裂さに、これが他人の意見を聞く性格と自らを評していた岸田文雄であろうかと不審に駆られている。

 今朝の朝日には、ほぼ3頁分を埋め尽くすように一連の経緯を批判的に取り上げている。大きな見出しを挙げてみよう。「戦後日本の安保 転換」「敵基地攻撃能力保有 防衛費1.5倍」「骨抜きの専守防衛」「撃たれる前に『反撃』」等々である。特に気がかりなのは、周辺国から先制攻撃を受けることのないよう事前の攻撃準備を整えておくことに関して、過度に拘っていることである。例えば、安保関連3文書の特筆すべきポイントは、①中国は「これまでにない最大の戦略的な挑戦」、北朝鮮は「従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威」、ロシアは「安全保障上の強い懸念」と位置づけ、②相手の領域内を直接攻撃する「敵基地攻撃能力(反撃能力)」を保有し、③国産ミサイルの能力を向上させ、米国製巡航ミサイル「トマホーク」などを導入、等々である。攻撃される可能性のある国名を具体的に表明したことはいかがであろうか。これに対して、中国政府は直ちに警戒と反発を強めた。前から中国は、米国製の中長距離ミサイルが在日米軍や自衛隊に配備されれば、中国の安全保障に対する直接の脅威になると警戒していた。日本の実行宣言に対して、中国外務省副報道局長は「日本は事実を無視し、日中間の共通認識に背いて中国の顔に泥を塗り続けている」と非難した。最近の中国は台湾への干渉や台湾上陸を想定した軍事作戦を強行したり、東シナ海の日本の排他的経済水域内にミサイル弾を落下させたり、その過度の刺激的行動には日本政府も頭を痛めていたところである。しかし、だからと言ってそれを正面から反撃的な言動に出る前に、外交交渉という手を打てなかったものだろうか。国名まで露骨に挙げられたのでは、事前に侵略国と誤解されかねないと中国を強く刺激した形になった。どうして現時点で中国をこれほど強く刺激する手段を取ったのだろう。

 そして、相変わらず、国民を納得させていないのは、一挙に防衛費を大幅に増やすことを既成事実のように議論を行わず、しかも財源がない中で岸田首相が取ってつけたように将来世代に負担をかけたくないために現在の国民が背負うべきであるという考えを悪びれずに公言していることである。

 恐れているのは、今までなかったこのような論法とやり方が、政治家の胸三寸で当然のように行われては、民主主義の精神を揺るがしかねないということである。すべて自分たちのやりたい放題で議論を抜きにして、「結論先にありき」で事を進められたのでは、国民は堪ったものではない。これまで多少岸田首相の実行力に理解をしていたつもりであったが、首相の本質は民主主義というより独裁主義であることを、この度の防衛予算決定の杜撰なやり方によって思い知らされた気がしている。

2022年12月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5695.2022年12月16日(金) 一戸建てに太陽光パネルの義務化とは?

 全国の自治体のトップを切って東京都が新築の建造物に太陽パネルの設置を義務づける条例改正案が、昨日都議会で可決され、成立した。これまでにこれほど話が進んでいたとは都民として寡聞にして知らなかったし、小池知事が昨秋パネル設置化の検討を表明したこともまったく初耳である。何はともあれ2025年度から条例は施行される。問題は、25年度以降新築する家屋に費用のかかる太陽パネルを設置することを義務付けられるのだが、こういう大事なことを都民に充分説明せずに都議会の決定だけで強引に行っても良いものだろうか。

 議会が決めた主旨は理解出来る。その理由のひとつは、気候温暖化が進み脱炭素化の流れの中で一般家庭の二酸化炭素ガス(CO₂)排出量が一向に減らないことである。もうひとつの理由として挙げられたのは、都内にはあまりにも未活用の一般家屋の屋根が多すぎて、都内ではメガソーラーの空き地が少ないことがあるようである。

 しかし、一般的に設置すれば約100万円ほどの費用がかかり、寿命も30年程度の設備を自治体が設置の義務を押し付けるような上から目線の姿勢こそ問題である。ロシアのウクライナ侵攻の影響で電気料金が高騰していることを理由のひとつにしているが、それならなぜそれより前に一般に設置の必要性について啓蒙せずに、拙速に決定してしまうのか。しかも、豪風雨等でパネルが破損する可能性がかなり高い。設置の場所、方向、角度によっては自宅のみならず、近隣に影響を与えかねない懸念もある。
 条例改正案自体はすでに都議会で決定したことであるが、理解し難いことに、本改正案は普通の議案の審議や結論の出し方がいつもと大分様子が違うことである。冒頭都議会の採決に先立ち、最大会派の自民党が採決反対のスピーチを行った。他の会派、都民ファーストの会や、公明党、共産党、立憲民主党などは賛成するといういつもとは逆の採決だった。

 これは、今自民党が防衛費増額を決めるに当たり、閣僚の了解を取り付け、予算を増税や復興特別所得税から転用するような姑息な手段を取っているのと同じことだ。繰り返すが、どうして都民に前広に説明し、理解を得ようとしないのか。小池知事も岸田首相と同様に判断の手順を間違えている。

 我が家も一戸建てで10年ほど前にリニューアルをしたが、すでに建築後42年を経過した。いずれ我々夫婦が冥界へ去った後に、この土地に誰かが新築家屋を建てるとすれば、条例により屋根に太陽光パネルを取り付けることになるのだろうか。

 それにしてもいつもなら都民に負担を負わす政策に反対を唱える共産党が、こともあろうに自民党の反対とは逆に賛成に回るとはちょっと考えられないことである。どうも排出ガス削減のために太陽光パネル設置を全国で最初に実施した自治体として、リードオフマン(ウーマン?)たらんとする小池都知事特有のパフォーマンスに引き込まれたのではないだろうか。

2022年12月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5694.2022年12月15日(木) インドネシアのイスラム的法律改正

 インドネシアと言えば、経済的にはまだ発展途上国と見られているイスラム教徒の多いイスラム国である。1万7千余の島々から成り、人口も2億7千万人を抱える世界でも中国、インド、アメリカに次いで4番目に多い。戒律の厳しいイスラム教の国であるだけに、普通の市民生活でも日没までいかなる食物も口に入れない厳しい戒律に慣れないと日中は随分戸惑う。普通ではアルコールも飲めない。アラブのイスラム教国ほど女性用スカーフ・ヒジャブについて厳しくはないようだが、インドネシアの女性は、見知らぬ男性には素肌を見せないとされている。

 初めてこの国を訪れたのは、1967年の元旦で、以後4回ほど訪れている。最初は背後から強盗に襲われて戸惑ったようなこともあったが、インドネシアという国を知って慣れるに従い親しみを覚えた。特に意外だと思うことは、戦時中旧日本軍が侵略してインドネシアを支配していたにも拘わらず、国民の間に親日感情が強いことである。日本軍が駐留していた地域では、普通なら反日感情が特に強いと思われがちだが、そうではなくむしろ親日的であることである。駐留していた日本の兵隊さんが戦時中から現地の人たちに厳しい態度ではなく、隣組感覚で接していたからだろうと想像している。私自身初めてジャカルタを訪れた時にボゴールとの中間地点で、現地の警察署長さん家族と集落の人たちに歓迎され、インドネシア民謡の♪ブンガワンソロ♪や、スカルノ元大統領の十八番である♪愛国の花♪をはじめ、いくつもの軍歌を一緒になって歌ったことがある。もう半世紀以上も昔のことになるが、今でも懐かしく思い出す。

 ついては、このインドネシアで今月6日に刑法改正案が可決された。正副大統領や国家機関への侮辱を禁止する規定などが盛り込まれ、後段の話も含めて民主化や信教・言論の自由を後退させ、差別を助長させると早くも国内外で指摘されている。ところが、この改正案には他に大きな目的があった。何と結婚していないカップルの性交渉の禁止である。婚外の性交渉は「犯罪」と決められたのである。婚前の同棲や性交渉も禁止され、不倫なんてとても許されない。ただ、今の世の中では、男女間の交渉はかなり自由で開けっぴろげになっているので、欧米や日本などでも今どきの男女にはこの法律はとても理解を得られないだろう。その刑法改正の目的は、政治家が自分たちの思い通りに国政を運営すべく国民を抑圧して、イスラム教の教義を巧みに利用しただけではないかと思える。この法律改正によりしわ寄せは、外国人にも及ぶ。外国人がインドネシア人女性と交渉を持ったら、その外国人も罰せられるそうだから、ホテル業界などでは早くも頭を痛めているようだ。LGBTなど性的少数者などへの差別も当然厳しくなるだろう。

 イスラム教の教えは理解出来るにしても、また風紀上の取り締まりに効果的であるにせよ、あまりにも今の自由と民主化から踏み外れたやり方ではないかと、私にはインドネシアは好きな国であるだけに、ちょっとがっかりである。

2022年12月15日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5693.2022年12月14日(水) お粗末な自民党防衛費支出議論と寂しい友人の死

 最近政府、及び自民党内で行われている話し合いが、意図と順序、話し合いの過程、社会通念の点でお話にならない。第1に防衛費増額について政府が独断で一方的に決めたことである。この点については野党もほとんど追及していない。そもそも防衛費が増える根拠は、自衛隊の拡充であり、防衛設備の拡大、充実である。それが故に先制攻撃につながりかねない敵基地攻撃の能力などを謳い出し、日米協力を都合よく解釈しアメリカから兵器を購入するという寸法である。日本国憲法に基づき国会で議論の末決めた専守防衛などはどこかへ忘れ去ってしまったようである。5年間に43兆円もの防衛予算を決めたようだが、まだ国会で承認をされたわけではない。防衛費増額に対する一連の動きに対して、共産党をはじめ野党の反対の声があまり聞かれないのが不満である。

 第2に、そのための財源の問題として岸田首相は安易に増税はしないと言いながら、自民党税制調査会が防衛費増額分については2027年度まで段階的に1兆円を増税する方向で検討している。その結果税調は防衛費の増額に伴う財源に、法人税、所得税、たばこ税の増税分を充てるとの結論を出した。所得税には、「復興特別所得税」の転用を考えているようだが、東日本大震災の復興資金を防衛費に転用しようというのだから、何を考えているのか非常識も甚だしい。震災被災者にどう説明するのだろうか。その話題が出た時に一部自民党員の間から反発が出ていたし、秋葉復興相から疑問を呈されている。呆れかえるばかりである。本意を理解せず、よく根回しもせずに簡単に決めてしまうから、自民党内で岸田首相の拙速な手法に益々不満と反発が強まっている。このままだと一段落したところで政争になりかねない。大体政治家のやることなんて「その場しのぎ」や、「のど元過ぎれば熱さを忘れる」類の感覚とパフォーマンスばかりである。

 さて、今日高校時代の友人から同じクラスのKくんが亡くなったと連絡があった。先日やはりクラスメートのひとりが亡くなったと奥様から知らされたばかりである。Kくんは大手化学会社の駐在員として長くブラジルに勤務していたことがある。その彼が7年ほど前に偶々ブラジルへ旅行すると知り、カイロで知り合って以来半世紀近くに亘って交流し、我が家にも来たことのあるブラジル人の友人と最近連絡が途絶えたことが気がかりだったので、無理をお願いしてブラジル人の友人の消息を確認して欲しいと頼み、ブラジル人宅を訪ねてもらったことがある。その結果体調が優れなかったことが分かり、間もなくそのブラジル人の友人は亡くなった。その経緯を拙著「八十冒険爺の言いたい放題」の1章に取り上げたこともある。Kくんは割合近くに住んでおりお互いに第2の人生を迎えてから急速に親しくなったが、父親は、古代ギリシャ文学の権威である元東大教授で、小田実の恩師でもあった。つい最近もコロナが収束したらまたクラス会で会おうと語り合ったばかりだった。またひとり親しかった同級生が逝ってしまった。残念であり寂しい。心よりご冥福をお祈りしたい。

2022年12月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com