充実したホームページに仕上げていこうと、毎日目を凝らしながら取り組んでおります。淡々と書き続けてきただけで、10年2月に初めて4桁の大台1000回を、そして奇しくも74歳の誕生日に当たる2012年「文化の日」に連続2000回を、15年7月31日に3000回、18年4月26日に4000回、21年1月19日に5000回を数えました。ここでは、出来るだけポジティブな意見や、気軽な独言、時には戯言や想い出を書き込んで、自分自身の気持ちを素直に表わしながら楽しく読んでいただけるよう心がけたいと思っております。意見の主張というより、感じたままを日記風に書き綴って参ります。身勝手な意見や、独断的な表現も見られると存じますが、どうぞご理解下さいますようお願い致します。皆さまの忌憚のないご意見をお寄せいただければ有難く存じます。
ブログ・ご意見番の意見
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6638.2025年7月16日(水) 参政党の拙速な公約「日本人ファースト」
参議院選挙の投開票日が4日後に迫り、メディアでもしきり与党苦戦の状況を説明している。とりわけ今回はこれまでの選挙では話題にも上がらなかった外国人差別が、注目されている。この点に関して一昨日の本ブログでも取り上げたところだが、昨夕この問題について日本ペンクラブから緊急声明を発するので、その様子をYouTubeで見てほしいと会員に宛ててメールが送られて来た。今朝その緊急声明を述べる桐野夏生会長のスピーチを聞いてみた。
そもそもトランプ大統領が叫ぶ「アメリカ・ファースト」と同じような主旨の日本人優位の「日本人ファースト」のような私見を公論にして、外国人を差別しようという考え方が一般論となって拡大することが恐ろしい。
これは、今参院選で勢いづき結党してまだ5年の参政党が、街頭演説で「日本人ファースト」を訴え、支持を広げていることが懸念されたのである。参政党は、参院選の公約ばかりでなく、国家の在り方に関して憲法は戦前に戻るような「天皇は元首として国を代表する」腹案を堅持しているようだ。その一方で、「日本人ファースト」に対して反対論も表れて対立しているからである。ただ、選挙で旗色の悪い自民党が一部参政党に同調する動きをしているかに見え、これをメディアが取り上げ、ムードを醸成している。外国人政策をめぐる選挙の公約として自民党も、「運転免許証切り替えの厳格化と、『違法外国人ゼロ』の取り組み加速」を訴え、他方参政党は「外国人の生活保護支給停止、公務員の採用制限、日本文化の理解と遵守の厳格化」をアピールしているのである。他の政党もややトーンダウンしてはいるが、共産党、社民党以外は似たり寄ったりである。この参院選挙の最中に昨日政府は、省庁横断で外国人政策を担う事務局組織として、内閣官房に「外国人との秩序ある共生社会推進室」を設置したというから選挙公約だけでは自信が持てないのだろう。
日本ペンクラブの主張は、参院選挙では参政党などから「違法外国人ゼロ」「日本人ファースト」「管理型外国人政策」など、表現の仕方は違えども、外国人を差別、問題視するような政策が掲げられ、「外国人犯罪が増えている」「外国人が生活保護や国民健康保険を乱用している」「外国人留学生が優遇されている」といった、事実とは異なる根拠のないデマが叫ばれている。これらは言葉の暴力であり、こうしたデマと差別煽動が実際に関東大震災時の朝鮮人虐殺等に繋がった歴史を決して忘れてはならないと言葉を尽くしている。
私自身最近ペンクラブの活動を控えているが、これらの主張と行動には強く賛同している。
気がかりなのは、この「日本人ファースト」=「外国人排除」の考え方が、海外から人種差別として批判的に取り上げられ、同時に戦前の朝鮮人や少数民族への差別のような空気を醸成するようになる恐れがないだろうかと言う点である。
それにしても、この「日本人ファースト」を掲げて、急速に名を上げ、選挙に勢いを齎し、多くの当選者を得たら、その勢いは益々手が付けられなくなるだろう。熱気にばかり魘されず、冷静さを失わず、良識ある言動を取るよう願わずにはいられない。
6637.2025年7月15日(火) 朝ドラに観る戦後の荒んだ街の様子
NHKの連続ドラマをいつも楽しんで観ているが、今観ているのが、日曜日の大河ドラマ「べらぼう」と朝のドラマ「あんぱん」である。前者は、吉原の本屋さんである蔦屋重三郎を主人公にしているが、話の転換が早く、舞台も花街から将軍家や、大名にまで飛躍するので、ストーリーに附いていくのが大変である。一方、後者は漫画「アンパンマン」の作者・やなせたかしを主人公に他愛のない日常生活を追っているので、「べらぼう」のようなことはない。これは時代的には私よりちょっと上の世代だが、主人公の従軍の様子や、戦時中や戦後の荒れた世相を映し出して、何となく幼かった小学生時代を想い出している。昨日から今日のドラマでは、子どもたちが食料を盗んだのを知って友だちの中にもそういうコソ泥をやっていたのがいたことを想い出した。昨日の放送では、走行中の蒸気機関車の車内の窓が閉まらず、そのままトンネルへ入ったので車内が煙だらけになった光景には、私自身そんな体験もあったので、思わず噴き出した。終戦直後の昭和20年代前半に、疎開先の当時房総西線(現内房線)の車内で同じように煙に巻かれた経験である。そして、当時の鐡道の駅には出征した駅員さんがまだ復員しておらず、男性がいなくて当時の駅員は皆モンペ姿の女性だったことも懐かしい。
これから当時を思い出させるシーンがどのくらい画面に現れるだろうか楽しみである。
さて、最近気になっていることがあった。それは、決算期が過ぎたのに、大手上場企業から持ち株の配当金が送られて来ないことである。付帯的なサービスである商品割引券などはもらったが、肝心な配当金は未だに受け取っていない。今日証券会社の営業マンに電話で尋ねたら、営業マンも不審に思われ詳細を知りたいと自宅を訪ねて来られた。この株式は、大分以前から所有していたものだが、昨年半分を手放したもので、まだ半分所有しているのに、今期は配当金が送金されて来ないのでちょっと困ったと気になっていた。
営業マンは書類を見て直ぐ取り扱いの銀行へ電話をされ、調べてもらった結果、どうも私の領収証は銀行では見つからないようで、支払っていないことが分かったようだ。更に調べるようだが、2か月ぐらいかかると言われた。結果的に営業マンに問い合わせてもらい事実が判明したので良かったし、助かったと思っている。このまま放って置いたらそれなりの現金をミスミス失ってしまうところである。大手企業の現金取り扱いにもミスというものがあり、全面的信頼はおけないものだということも改めて分かった。
6636.2025年7月14日(月) パリ祭の今日、日本の政治家はどんな気分?
フランスでは、1789年の今日市民がバスティーユ牢獄を襲い、市民革命によってルイ16世王政を倒し新しい国家が生まれた記念すべき建国の日である。今もその歴史的伝統を踏襲して、フランス国民はパリ祭と呼ばれる独立記念日に国を挙げて祝っている。
日本では、まだ徳川時代が続き武家社会が保たれていた。それから約80年後の1868(慶應4)年に漸く封建社会に別れを告げ明治維新が成り新政府が生まれた。3年後の1871(明治4)年、廃藩置県が実施された。明治政府が全国の藩を廃止し、府と県による行政改革を行って中央集権国家の確立を目指した。
ついては、注目の参議院選挙投開票日まで残り1週間足らずとなった。今回の国政で思いがけず話題となっているのが、自民・公明の与党が現状の議席を維持できるかどうかということである。世論調査によると石破内閣の支持率が今ひとつぱっとしない。さりとて野党がこれという注目すべき政策をアピールしたかというとそれもない。その中で意外にも関心を呼んでいるのは、後ろ向きの外国人政策である。今まで取り立てて取り上げられなかった問題である。ただ、論点が主に排外主義の助長が目につきわびしい限りである。決して各政党が積極的に取り組んでいる問題ではない。
昨年秋に実施された衆議院選では、人材不足から外国人の確保がひとつの焦点でもあった。それが今回の参院選では、外国人への規制強化や権利の制限を打ち出すような公約を掲げる政党が相次ぎ、それを訴える政党にその一点だけでやや勢いが見られるという転換が起きている。
しかしながら、各政党がアピールしているのは、苦しい選挙戦を戦い勝つためだけの政策のような気がしてならない。こんなに急激に外国人排斥をダシに国の政治を変えるメッセージを訴える前にやるべきことはいくらでもあると言いたい。かなりSNSやXに影響を受けているようだ。そのほとんどに根拠がなく、例えば、日本の全体の生活保護費用の内外国人が1/3を占めているという好い加減な投稿があったようだが、実際には大間違いで、ほんの3%弱である。
今回特にこの外国人に厳しいメッセージを示すようになったきっかけは、先般の都会議員選で初めて複数議席を獲得して勢いを得た参政党が、自信と高揚感から公約の中で、「日本人ファースト」を訴え、これが外国人排斥と受けとられた大きな空気、流れとなった点である。党の言い分は、「理念も制度もないまま経済合理性のみで進めれば、社会の不安定性や国民負担の増大を招き、国益を損なう恐れがある」と訴えている。どこまで真実を訴えているのだろうか。その点で、自民党や日本維新の会は今の程度で良しとして、ありきたりの政策しか打ち出さず、そこには確たるポリシーが見られない。それに引換え、共産党や社民党は、外国人労働者受け入れ体制を整備し、多文化共生社会の実現を訴えている。果たしていかなる結果を生み出すか、6日後の結果はどうなるだろうか、期待か、失望か。
6635.2025年7月13日(日) 炎天下に外国人観光客が多い浅草
暑い中を久しぶりに浅草へ行った。大学ゼミの友人がチェリストを務めているアマチュア・フィルハーモニーの定期公演会が、浅草公会堂で開かれ、ゼミ仲間とともに鑑賞に出かけたものである。昨年は直前になってコロナウィルスに感染して、急遽キャンセルしたために諦めざるを得なかったので、懐かしいような感じがした。最近浅草周辺の外国人観光客について話題になることが多いが、今日も多くの外国人観光客の姿を見た。これほど多くの外国人を浅草で見るのも初めてである。特に目についたのは、貸衣装の和装をした観光客である。また、人力車に乗った外国人の姿も目立った。インバウンド業界も盛況であることを見せつけられたように感じた。
演奏会の曲目はハチャトリアンの♪仮面舞踏会♪と、ショスタコーヴッチの♪交響曲第8番♪だった。終えてから近くのホテル屋上のカフェで久しぶりに茶飲み話をした。こればかりは止むを得ないことであるが、年々仲間の参加者が減って、やはり寂しい。こういう友人と会う機会には出来るだけ顔を出したいと思っている。
今日は、幸い拙著「八十冒険爺の言いたい放題」英語版電子書籍の英訳をしてくれたゼミの女性も一緒だったので、他のメンバーにも表紙のコピーを上げて、この電子書籍についてPR傍々英語のタイトルと前記日本語のタイトルの違いなどについて理解してもらおうと説明したり、この後販売が伸びて、アメリカで電子書籍ではなく、書籍自体が出版、販売されるようになったらと夢のような話をして時を過ごした。
ところで、今日は運が良いのか、悪いのか少々奇妙なことがあった。まず最初は、東急大井町線に乗り中延駅で都営地下鉄に乗り換える予定だったが、うっかりして降り損ない、1駅乗り越してしまった。直ぐ降りた戸越公園駅から戻ろうと思ったが、驚いたことにこの駅は上下線の交流が出来ず、一旦改札口の外へ出ないといけないのである。これだと切符を1枚無駄にする。そこで改札係員室をノックしたが、何の応答もない。傍を通る人が親切にもそこにマイクがあるので連絡できると教えてくれた。連絡してみるとこのまま改札口を出られるとのことで、踏切を渡って反対のプラットホームへ行ったが、これではタダ乗りも出来そうだし、駅員さんも少なそうで、どうなっているのかよく分からない。
次に、奇妙な体験をしたのは、浅草でランチを食べてから浅草寺へお参りしようとおみくじをひいたところ、今までの人生でも最低の籤を引いてしまった。何と「第百凶」というもので、「凶」の中でも100番目の最悪のもので、大凶を遥かに上回る籤のようだ。その「第百凶」というのが、「願望は叶いにくい」「病気なら危うい」「失物は出にくい」「待ち人は現れない」等々、すべて悪いでしょうと書いてある。縁起が悪いと思い、観音様にお参りしてお祓いをしてきた。
この「第百凶」がいつまで続くのか不明だが、現時点では特別に悪い現象には見舞われていない。このまま何もないことを祈るばかりである。
6634.2025年7月12日(土) 日米交渉の今後の在り方
このところ度々取り上げているが、アメリカのトランプ大統領の横暴、かつ傲慢な言動が、世界中に無礼で、かつ不愉快な印象を与えている。このほど関税に関する書簡を各国首脳に送ったが、これも各国の不快感を駆り立てている。現在までに交渉がまとまったのは、イギリスとベトナムの僅か2か国しかない。ブラジルに対しては、9日これまでの関税率を10%から一気に50%へ引き上げると通達した。最高の関税率である。これはトランプ氏が、ブラジルのトランプと呼ばれ、前回の大統領選で落選した直後にクーデターを企てた罪などで起訴されたボルソナロ前大統領に対して、厳しい処遇をしたルーラ・ブラジル大統領に対する当てつけのせいである。こうなると最早関税は、相互の経済問題ではなく、トランプの気分次第でどうにでもなる問題となっている。
日本も4月以来担当の赤澤亮正・経済再生相が7度も訪米し、大統領をはじめ担当長官らと話し合いをしているが、一向にまとまる気配がない。石破首相はトランプ氏の強気の姿勢に、うんざりしているようだが、トランプ氏のあまりにも一方的な書簡に対して林官房長官らは、聊か度を超えており外交上失礼だと憤慨している状態である。
こんな緊急時に、アメリカ南部テキサス州で百年に1度とも言われる大洪水が発生した。死者はすでに少なくとも120人以上、行方不明者は170人以上と言われている。野党民主党からは、予算削減による人件費のカットがその大きな原因であると、トランプ大統領を非難している。メディアからもトランプ政権は当初起業家イーロン・マスク氏が管轄していた政府効率化省(DOGE)を通じた国立気象局の人員削減の影響があると指摘されている。この気候変動対策の国際ルールとも言える「パリ協定」離脱表明など、国際的な環境政策に背を向けるトランプ政権の姿勢が、大きな自然災害をもたらしていると指摘する専門家も多い。
この他にも、トランプ氏が今年2月唐突に発言したパレスチナ・ガザ地区の住民を周辺のアラブ諸国に移住させ、アメリカがガザ地区を所有して再開発すると打ち上げたが、アラブ諸国の猛反対と国際的にも批判を浴びてそのままトーンダウンしていた。ところが、今訪米中のネタニヤフ・イスラエル首相がトランプ大統領にガザ地区の住民を域外へ移住させるための取り組みを進めていると話したことを口外したのである。同時に、イスラエルのカッツ国防相が、ガザ南部のラファの廃墟に「人道都市」と称するガザ住民の収容区域を設ける計画を策定するよう軍に指示したとイスラエル紙が報じた。近い将来にガザの住民が、避難している南部マワシから60万人のパレスチナ人を「人道都市」に移住させ、最終的にはガザの全住民200万人以上を収容することを計画している。だが、イスラエル人の考えることは、いつも非人道的な扱いをすることで、一旦「人道都市」に移住させた住民をそこから退去させないという。トランプ大統領はこの計画にも大きく絡んでいる。今やトランプ大統領は、世界中の政治、経済面ばかりでなく人道面においても眉を顰めるようなマイナス行動を行っている。
9日には、馬鹿々々しい話だが、ホワイトハウスでアフリカ5か国の首脳と会談した後で、トランプ氏は英語を公用語とするリベリアのボアカイ大統領に「とてもきれいな英語を話されたが、どこで学んでこれほど流ちょうな英語を話せるようになったのか」と尋ねて、アフリカ国民はまだ無学だと思っているとリベリア国民の怒りを買っている。
トランプ氏のような人物と付き合うのは難しいと思うが、石破首相ら自民党は、従来のようにアメリカの言いなりにならず、ひとつひとつ対等の立場で問題を話し合ってお互いが納得する方向へ結論を持っていくようにすべきである。今回の関税問題でも、アメリカは日本を妥協させることは容易だと考えただろうが、そうは行かなかった。日本がそういう態度で交渉に当たれば、アメリカも本腰を入れるだろう。日本はアメリカに負けずに日本の言い分を主張するよう日米交渉を進めていくべきだと思う。