642.2009年2月14日(土) スイス・レーティッシェ鉄道と箱根登山鉄道、姉妹提携30周年記念

 酒のペンクラブの佐賀を尋ねるツアーが明日、明後日とあるが、福岡の友人に会うために1日早く福岡へやって来た。久しぶりに訪れたJR博多駅は大改装工事中で、テナントも閉店セール中で、博多駅構内でテナントとして永年商売をやっていた地元の井筒屋が締め出され、新たに高島屋が入店する話を聞かされると身につまされる。

 鉄道と言えば、今朝の日経紙によると今年はスイスのレーティッシェ鉄道と箱根登山鉄道が姉妹鉄道締結を結んでちょうど30周年記念となり、それに合せて、箱根登山鉄道がレーティッシェ鉄道と同じカラーデザインの車両を走らせるという記事が掲載されていた。 

 実は、その30年前の両鉄道の提携式典では私自身多少お手伝いした経験がある。その記念式典ではレーティッシェ鉄道からハッツ専務が来られ、式典の後1日箱根をガイドした経緯がある。そして、箱根登山鉄道がその夏記念行事の一環としてスイスへツアーを派遣したが、そのツアーの添乗員として同行してイタリアのチラノからスイスのサンモリッツへ行った。それが、スイスとのその後の関わりの素となった。その意味では忘れられないツアーとなった。

 そのレーティッシェ鉄道も昨年「世界遺産」に認定され、今では世界中の鉄道ファンから垂涎の的となっている。確かにスイスの鉄道は魅力に溢れている。特に、登山鉄道ではアイガーや、マッターホルンの鉄道がその巨峰の近くまでアプローチするので、有名であるが、鉄道の魅力としては長い距離の中で楽しく自然の景色を見せてくれる点で、遥かにレーティッシェ鉄道の方が上回ると思っている。

 それにしてもどうしてスイスの鉄道会社は、経営的に悠々たる自信を持っているのだろうか。とにかく列車から見る景色、雰囲気が抜群にいい。それでいて経営的に安定している。

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641.2009年2月13日(金) 「13日・金曜日」は大凶か。

 今朝の日経「春秋」によれば、1866年の今日、アメリカで初めて白昼銀行強盗が発生した日とされているらしい。襲われたミズーリー州にあるその町の銀行は、今では歴史博物館になって、犯人のゆかりの品を展示しているという。苦笑を禁じえない、いかにもアメリカらしいパロディである。1975年に初めてテキサス州ダラスを訪れて、犯人がケネディ大統領を撃った教科書販売会社の建物が、その時博物館に変わっていた。その博物館では、ケネディ暗殺のシーンを模型と人形を使ってリアルに見せてくれた。オープンカーに乗ったケネディ大統領が登場するところから、撃たれてジャクリーン夫人がケネディに覆いかぶさり、その後ケネディ夫妻を乗せたオープンカーがスピードアップして消え去る一連のデモンストレーション劇を展示しているのには仰天させられた。ショッキングな暗殺場面を何のてらいもなく一般に見せる。アメリカ社会にはこういう、無神経と言ってもいいようなところがある。

 今日は13日の金曜日という欧米流に言えば縁起の良からぬ日であるが、NYニューワーク空港からバッファローへ向かったコンチネンタル航空機が悪天候の中で、墜落して乗員・乗客49名全員が亡くなった。バッファローはニューヨークからナイアガラの滝を日帰り観光する時に、いつも利用していた都市である。原因は悪天候にあったのか、機体にあったのか、まだ明らかではないが、出来るだけ早く解明して欲しいものである。

 ラグビーについて嫌な事件が起きた。強豪東芝チームのトンガ人選手が大麻吸引で陽性と判定され、東芝はその選手を退部させ、日本選手権準決勝に進出していたチームも日本選手権を棄権させることになった。今年の東芝は良いチームで、2年ぶりにトップ・リーグで優勝し、今年の日本選手権でも優勝候補の筆頭だった。つい先日の若麒麟の大麻所持事件にしろ、大学生の同じような無分別な事件にしろ、近頃の若者は良いことと悪いことの区別がつかない者が多い。この東芝事件にしても、偶々事件を起したのは外国人選手であるが、チームメートは誰も気がつかなかったのだろうか。監督責任、またチームとしての連帯責任を問われても仕方がない。

 それにしても大麻の世界的な拡大汚染については、アメリカでも先に水泳のフェルプス選手や、ヤンキースの至宝・Aロドリゲス選手らもその使用を認めている。

 アマチュア・スポーツの中でも、最もアマチュア的だったラグビー界も遂に汚染されてしまったとはショックである。

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640.2009年2月12日(木) イスラエルは益々右傾化か。

 イスラエルで10日行われた総選挙の結果、右派陣営が大きく議席を伸ばした。先日のイスラエルによるガザ地区攻撃の再発を予感させる結果である。1党による過半数獲得はならず、元々予想されていた連立政権が樹立されるだろうが、右派が主導権を握るだろうことは間違いないと思う。

 これまで定数120議席の内、第1党の「カディマ」と称する中立政党が、左派と右派の一部と組んだ連立政権を構成していたが、今回の総選挙で「カディマ」の議席は29議席から28議席へ僅か1議席減少しただけだったが、野党第1党の極右政党「リクード」が、12議席から27議席へ大幅に議席を増やしたうえに、同じ野党第2勢力の「イスラエル我が家」が11議席を15議席へ伸ばした。現状では、いかなる方法で連立政権を組んだところで、与野党逆転により右派が連立により政権を握ることはほぼ確実となった。

 こうなるとイスラエルとパレスチナの和平が一層遠のくことは間違いない。逆に言えば、先日のガザ地区の戦闘が、イスラエル国民をしてハマス油断ならじとの攻撃的な姿勢にさせ、ハマス壊滅を主張する右派に票が流れたのではないか。

 イスラエルの姿勢を擁護するアメリカの立場も微妙なものとなった。果たしてオバマ政権はどんな隠し玉を見せるか。

 さて、こんな偶発的なことってあるだろうか。地球を周回していたアメリカの通信衛星とロシアの使用済み衛星があの広大な宇宙で衝突して飛散したという。地球の周囲にはその破片が宇宙ゴミとなって舞っているらしい。いつごろからか、地球の上空はゴミだらけとの報道がなされるようになったが、衛星を打ち上げても機能停止、または御用済みになるとそのまま放り出しておく。回収しようとしない。この無責任感覚がいつの間にか宇宙をゴミだらけにしてしまった。宇宙がゴミ満載になるなんて考えてもいなかったが、遂にそんな時代がやってきたのである。小さな子どもと同じようにやりっぱなしという悪癖が思わぬ事態を引き起こした。ゴミと障害物だらけの危険を避けるためにも、早く対策を立てる必要があるのではないか。

 今日のJN協会主催「観光立国フォーラム」は、前イタリア政府観光局の鈴木正文氏による「ようこそイタリア」だった。フィレンツェ大学を卒業されて、イタリア一辺倒な方であるだけに、イタリアについて中々詳しく解説された。

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639.2009年2月11日(水) 旧「紀元節」と盛り上がらない建国記念日

 今日は「紀元節」、改め「建国の日」、建国記念日である。戦後最初の建国の日、昭和21年2月11日は、まだ紀元節と言われていた。当時坊主頭の国民学校初等科1年生だった。田舎の学校講堂で、今ではほとんど歌われなくなった紀元節を祝う歌を、♪雲に聳ゆる高千穂の~♪と同級生と声高らかに歌ったことを思い出す。歌詞の意味も分らずに口ずさんでいた。確かそれ以降学校で式典は行われなくなったように思う。それから年とともに徐々に右翼的思想や軍国調は薄れていった。

 今日も各地で復古調の儀式が行われるのかと思っていたら、意外なことにどこにもそういう式典が行われたというニュースはなかった。自然にそういう流れになって、嫌な昔のミリタリズムが思い出されることがなくなったのは、むしろ望ましい傾向なのかも知れない。しかし、復古調とか、かつての軍国調が回復するのでないなら、わが国起源の史実的根拠を精密に辿り精査したうえで確認し、それを国民が祝うことは決してとやかく言われることではない。心配なのは、そういうアカデミックな視点が失なわれ、歴史的史実が消されることである。そしていつの間にか誕生日がいつなのか、それさえ分らない根無し草のような国家になることである。

 かつての復古調が影を潜めた原因のひとつに、財団法人日本遺族会の影響力の衰退があると思う。私自身日本遺族会の仕事に携わっていた頃は、日本遺族会の全国的な力が強かった。当時の厚生省援護局も遺族会のド迫力に圧倒されていたほどだった。政治力も並外れていた。遺族会の影響力低下の最大の原因は、会員数の減少であることは明らかである。会員の年齢も高くなり、新しい入会者もほとんどなくなった。こうした流れが、国の祝日でありながら建国記念日が一向に盛り上がらない原因である。分らないものを無理にこじつけて真実を装うのは論外であるが、折角国家の建設を祝う記念日を国が決めたのに、何の行事も式典も行わないのは何か釈然としない。

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638.2009年2月10日(火) 新宿で拙著出版記念会開催

 ハイアット・リージェンシー東京で拙著「停年オヤジの海外武者修行」の出版記念会を無事終えた。約120名様のご参加をいただいた。司会役は前回に続いて本橋敬彬氏にお願いしたが、経験豊富で安心してお任せすることが出来た。今日のゲストは小田急グループ、JAPAN NOW観光情報協会、知的生産の技術研究会、大学ゼミ、山仲間のアルペンクラブ、ラグビー部を中心とする湘南高校の仲間たち、等々普段から皆知っている人ばかりなので、楽しい会合に出来ればよいとの思いだけだった。幸い全体的に良いムードが流れて、私自身高校、大学の仲間とも充分とは言えないまでも、それなりに話すことが出来た。

 高校時代あまり親しくなかった友人でも、卒業後懇意にしている友人もいる。比較的名の知られた方の中でも、轡田隆史氏や、野村正樹氏からは出席のご返事をいただいていなかったが、ご本人はハガキを投函したと思っていたと仰っていた。お二人には申し訳ないが、実は、最近こういう人が案外多い。轡田氏の知名度は相当なものだが、学生時代はサッカー選手として活躍されたことはあまり知られていない。何と日本サッカー協会の川渕キャプテンと早稲田大でワンツー・パンチの絶妙なFWコンビだった。

 ご挨拶いただいたのは、前著に推薦文を書いていただいた日本ペンクラブ理事・小中陽太郎氏、前・小田急グループCEO・利光國夫氏、岡村透氏、「知的生産の技術研究会」理事長の久恒啓一・多摩大学教授、登山家の芳野満彦氏でそれぞれに含蓄に富んだお話や、ユニークなエピソードなど良いお話を伺った。尺八の鯉江丈山大師範による尺八演奏が良かったとの話も伺った。

 久恒教授が多摩大学公開講座で私がお喋りの過ぎる学生たちを一喝し、黙らせたハップニングをご披露されたのにはびっくりした。また、私の「自己紹介図」に対する細かい分析には、流石に「図解」の第1人者であるだけにただ平伏した。平櫛田中記念館を訪れ、107歳で亡くなった平櫛が60歳、70歳は洟垂れ小僧と言ったことを述べ、私がまだ40年は生きることが出来ると仰った。恐縮したのは、大宅壮一ノンフィクション賞か、日本エッセイスト・クラブ賞を獲ると予言していただいたことである。 これは相当なプレッシャーである。この分では、まだ当分の間走り回らなければならない。

 御礼の挨拶では、これからも「向上心」と「好奇心」という2つのキーワードを抱いて、ポジティブに生きていきたいと述べた。皆さんには喜んでもらえたようで、嬉しかった。

 アメリカのオバマ大統領が就任後初めての記者会見に臨んだ。相変わらずエネルギーの塊のような語り口であるが、今日はいつもと違って大きなお世話と言ってやりたくなるたとえ話だった。

 その内容とは、無為無策は経済危機を破局に導く。1990年代の日本経済の停滞は「迅速に行動しなかったため、不況を経験した」と日本を反面教師として早急に手を打つべきことを述べた。

 しかしながら、テレビ朝日の報道ステーションのコメンテーター、一色清氏によれば、今日の世界不況はそもそもアメリカから起きたサブ・プライム問題に始まるのではないかと言っていた。大統領にそう言われても仕方がない一面はあるが、オバマ大統領も大きなお世話だと思う。

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637.2009年2月9日(月) アメリカの保護主義へ一撃

 明日の出版記念会に備えて会場のハイアット・リージェンシー東京へ書籍、絵画、文具等を三つの段ボールに詰めて車で持っていった。大体なすべき準備は整った。本番を迎えるのみである。出来るだけ大勢の出席者に、出席して良かったと思ってもらえるような気持の篭った温かいパーティにしたい。ただ、出席予定者は割合ご年配者が多いので、やはり昨日と今日になって出席出来ないと電話とメールで連絡してきた人が数人いる。こればかりは止むを得ない。ほのぼのとした楽しい会合になるよう極力ご期待にお応えしたい。

 アメリカが先日公表したバイアメリカン条項に対する反対の声が各国から挙がっている。アメリカの保護主義、保護貿易に対する強い拒絶反応が示されたのである。珍しく日本が主導する15カ国がWTOに反対の共同声明を提出した。アメリカ以外にも保護主義の動きはヨーロッパ先進国、そしてアジアのインドやインドネシアでもじわじわと浸透している。WTOの多角的通商交渉で、反ダンピング措置などの貿易関連制度を決めるルール交渉がアメリカの抵抗で停滞しているという背景があることも各国が保護貿易反対ののろしを挙げた原因である。

 しかし、アメリカのわがままに振り回され、結局これまでほとんどアメリカの言いなりになっていたのが実態だった。少しでもアメリカに対して、日本が公平な言い分を公の場で主張するのは、主体性を発揮して存在感を際立たせる。

 日本政府もいつもアメリカに従属するばかりでなく、正論をどしどし言えば世界でも日本の存在感と信頼が高まってくる。昨日発表された読売新聞とBBCのアンケート調査が良い例である。

 さて、南半球では現在夏の季節であるが、オーストラリア・ビクトリア州で大きな山火事が起きて史上最悪の悲惨な火災となって、未だに消火出来ないでいる。すでに、135人が亡くなったという。アメリカ・カリフォルニア州の山火事はしばしば話題になるが、今年のオーストラリアの猛暑は百年に1度と云われるほどの高温続きで最高気温が40度を超える日が続いているらしい。いつ鎮火することだろう。そして、どれだけ多くの犠牲者が出ることだろう。悲しいニュースである。

 ところが、今夜突然北京市内のビル火災のニュースが飛び込んできた。中国中央テレビ(CCTV)が、建築中の高層ビルが真っ黒な夜の闇の中で真っ赤な火柱をあげている光景を映し出している。北京オリンピック開催の際話題になったテクノビルが今にも倒壊しそうである。火災の原因等の詳細はまだ分らない。

 嫌なニュースが続くものだ。

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636.2009年2月8日(日) 日本の好感度評価はまずまず

 読売新聞社がイギリスのBBC放送と共同で実施した21カ国対象の世論調査で、「世界に与える影響」というカテゴリーで日本は良い影響力を与える割合が56%の第3位だった。意外な評価にびっくりだ。こういう調査は初めてであるが、日本の印象が世界で思った以上に良いのは嬉しい。裏を返せば、どぎつさがなく淡白で、外交面で際どい勝負を挑まない側面があることを見透かされているのではないか。つまり考えようによっては、影が薄いということでもある。トップはドイツ、2位がイギリスである。日本は悪い影響力でもそれほど酷いということがない。23%である。良い影響力より、悪い影響力の強いのは、アメリカ、中国、ロシアと並んでいる。この3カ国は悪い印象の方が良い印象を上回った。いずれもパフォーマンスにおいて目立つ、あくの強い国である。外交の相手としては、タフな国である。この順序は大体予想されるところであり、こういう国の人たちは外国へ行った時には肩身が狭いのではないかとつい同情したくなる。

 問題は外国から評価が良いということは、交渉相手としては楽であり、押せば押しきれるということでもあり、反面頼り甲斐がなく日本のペースで出来ないという風にも解釈出来るのではないか。国際的な外交の場における活躍という点でも明らかである。何と日本の国際外交におけるアッピールが薄いことか。

 悪い影響を与える国では、イラン、パキスタン、イスラエル、北朝鮮という順序である。いずれも政治的に、社会的に問題を抱えた国家である。結局政治と外交のイメージが悪いとこういう結果になる。

 日本の場合、過去にはともかく現在あまり他国に迷惑をかけることも少ないし、自己主張もあまりしない。嫌われる要素が少ないことが、こういう好感度という結果になったのではないか。しかし、せめて政治家や、外交官にはもう少し日本の立場を国際舞台でアッピールしてもらいたいものである。

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635.2009年2月7日(土) 八方塞りの経済、トヨタはどうか?

 不況もこれ以上進みようがないところまで来てしまったようだ。日経、朝日ともにトップ記事に取り上げているのは、アメリカ企業の雇用状態の悪化である。この僅か1ヶ月で雇用が59万8千人も減少したとある。13ヶ月連続で雇用が減り、そのトータルが何と357万人に達して、1939年以来最悪だそうである。これだけの失業者は、国に照らしてみればアルバニア、レバノン、ウルグァイ、それぞれの国の人口にほぼ匹敵する。これらの国の国民が全員失業者という姿を想像してみれば、いかに深刻で活力がなく、暗くて悲惨であるか。カリフォルニア州はそのくらいの落ち込みぶりなのである。この状態をこれからどうしようというのか。

 この雇用減少とどんづまりの経済市況を受けて驚くべき対策を考えたのは、あのシュワルツェネッガー・カリフォルニア州知事である。財政危機が深刻化して、あっと言わせる手を売った。何と州職員の9割に当る24万人に昨日から一次帰休を始めさせたのである。

 まあこれが良いか悪いかは何とも言えないが、ここまで本腰を入れて真剣に対策を考えているということである。役人と言えば、日本では民間の企業努力に見合う努力をしないのが当たり前と考えられているが、日本の何もしない役人と、たかが俳優と辛らつな言われ方をされたシュワルツェネッガーとの大きな違いである。

 それにしても新聞紙上には、ギョッとする表現があって愕然とする。例えば、トヨタの営業赤字は日が進むに連れて膨らんでくる。堅実そのものと考えられていたトヨタにして迷走し出してきた。今年度のトヨタの決算予想の修正は、期末1ヶ月前になって3度目である。昨年度2兆3千億円もの営業利益を計上して、今年度も1兆6千億円の当初利益を見込んでいた。それが昨年11月には営業利益6千億円に下方修正し、12月には1千5百億円の損失計上と再び下方修正した。そして、それからたった2ヶ月で、その3倍の4千5百億円の赤字に大幅修正したのである。商品が売れないから営業損失の計上もある程度理解出来ないことはないが、これだけ度々会社決算書の軌道修正を見せ付けられると、そのそろばん勘定もかなり杜撰であると考えざるを得ない。各メーカーの生産計画に基づいた人員管理もその場しのぎに見えてきた。危機に瀕するとポイと非正規社員を放り出し、基盤をしっかり固めて手堅く経営するというスタンスを失っているような印象を受ける。すべての面で雑なのである。この様子では、経済の基盤ががっちり固まるまでには相当の時間がかかりそうだ。

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634.2009年2月6日(金) 麻生首相の政治センスはゼロ

 長男から電話で孫のひとりがノロウィルスに罹ったので、10日の出版記念会には連れていけないと了解を求めてきた。医師の話だと他の孫にも罹る恐れがあるので、注意が必要とのことで結局、孫3人と嫁は出版記念会に欠席することにした。花束贈呈のセレモニーでプレゼンターを考えていたのだが、これも白紙に戻った。病ではしようがない。

 昨日から麻生首相の郵政民営化発言が物議を醸している。首相の発言には自民党内にも反論や、抵抗がある。小泉チルドレンの代表、杉村太蔵議員も怒り出した。今日の発言を聞いていても、首相は丁寧に説明するというのではなく、突っ張って自分は正しいと言わんばかりである。マス・メディアの質問にもきちんと応えない。茶化したり、はぐらかしたり、せせら笑ったり、人間性にも疑問を感じざるを得ない。

 これに、先週末から話題になった「かんぽの宿一括売却」問題が一緒くたになって、旧郵政省関係が一挙に政治問題化してきた感がある。「かんぽの宿」は、今日の国会で参考人として出席した、日本郵政・西川善文社長が総務大臣の認可が得られないなら、契約を白紙に戻す可能性もあると言った。どうもこの社長も狸寝入りしている。政治家も、銀行トップだった経営者も、みんな国民の共有財産だったことには目を向けない。自分たちのことばかり考えてやっているのが、今の政治家であり、一部のずる賢い経営者である。

 麻生首相は、どうも状況判断が甘いようだ。ことの重大さにまるで無頓着である。自分がどういう経緯で総理の職についたのかということに気がついていない。しかも昨日の発言で、自分は郵政民営化に反対していたということを得意になって述べていたが、そういう人が郵政民営化を進める政府の所管の長であったということが不思議でならない。しかも、本人は一般には郵政民営化に賛成だと思われていた。そのことにこれまで一切触れていない。郵政民営化反対を自分の都合で、出処進退を切り抜けるためのカードに使っていたのではないか。

 こういうように他人を出し抜くような人間が、わが国では総理大臣を務めている。この政府は、トップからして国家の舵取りを委ねられるような人物ではないということは歴然としている。早く職を去るべきだ。

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633.2009年2月5日(木) 「知の現場」の企画始動する。

 今朝の新聞を見ても不景気な話ばかりで、些かうんざりするくらいだ。「パナソニック1万5千人削減」「日航、公的支援を検討」「三菱、パリ・ダカから撤退」「鉄鋼5大手全社が赤字」等々、大手企業にも確実に不況が覆いかぶさっている。この他にも自動車産業では、マツダも、富士重工も赤字との記事が出ている。年度末が近づいてこれから企業の決算予想が発表されるようになると、またぱっとしない情報ばかり流されるようになるだろう。いつになったらこの土砂降りは止むのだろう。

 昨日知研・秋田英澪子事務局長からメールが送られてきた。東洋経済新報社と今年出版する予定の出版書について話合いを進めていたが、企画書が同社から受け入れられたとの連絡だった。このプロジェクトが走り出せば、編集スタッフのひとりとして相当力を注がなければならない。全体像から「知の現場」とのタイトルに沿ってリストアップされた著名な有識者に取材して、彼らの知が迸り出る書斎を見せていただき、話を伺うことを想定している。自分はどの方に取材するのか、どういう形で取材するのか今のところ分らないが、初めての経験でもあり、楽しみでもある。書斎にも興味があるが、最も大事なことは話を伺う過程で、あまり知られていないその方の学問的一面と特徴をどうやって引き出せるかである。

 麻生首相が今日の衆議院予算委員会で日本郵政グループの4社分社化体制は効率がいいのか、もう一度見直す時だと述べた。つまり郵政民営化はこれでよいのかと問題を投げかけたのである。しかし、郵政民営化法案が05年4月に閣議決定された時の総務大臣は麻生現首相だった。そのご当人が知らぬふりで「自分は郵政民営化に賛成ではなかった」とは、武士に二言ではないか。つべこべ言い訳を言いながら、総務大臣ではあったが、郵政民営化担当ではなかったとの言は、潔くない。それなら綿貫氏らと自民党を離党すべきであった。それが、郵政民営化の爆発的人気で当選した自民党議員によって自民党総裁にまで選ばれた。それでいて本当はそうではなかったというのは、人間として屑と見られても仕方があるまい。そんな下賎な人間がわが国のリーダーとは情けない。

2009年2月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com