5799.2023年3月30日(木) 資質も能力もない日本の世襲政治家

 ネットを見ていて、「世襲」が日本社会に定着して、このまま世襲国家が続くと将来的にろくな国にはならないと厳しい声が載っているのを知り皆不満を持っているのだなと納得した。老舗の商店主や歌舞伎役者が世襲であるのは、それなりに納得出来るが、素質も能力もない二世が、ただ親がそれなりの権限ある地位にいたからというだけの理由で、すべて同じ道を歩むのは本人にとってもプラスにならないし、それ以上に関係者にとっても迷惑千万だと思う。

 端的な例として、しばしば取り上げられるのが政治家の世襲である。これは偶々岸田首相の長男翔太郎氏が、いきなり先輩を飛び越えて首相の「筆頭秘書官」に任命されたことと、岸信夫前防衛相の長男信千世氏が父親の引退と引き換えに次回選挙に打って出ることが、やり玉に挙げられたのである。岸田翔太郎氏は32歳、岸信千世氏は31歳とまだ若く、いずれも父親も本人もまるで自営商店の経営を引き受けたかのようにごく軽い気持ちで、継承が行われるように思える。仮にも国家事業の決定に携わる国会議員という大役を深く考えるのでもなく引き受けたようだが、冒頭から常識的には考えられないようなお粗末な思考回路上にいる。岸田氏は早速父親の訪英に従った折に観光客気分でプライベート行動としてひとりロンドン市内でカメラを駆使していたとか、岸氏の場合は、よほど血縁を自慢したかったのか、首相経験者の曽祖父、祖父、伯父らの名前を公式サイトにアピールして顰蹙を買った。

 そもそも日本は世界でも類を見ないほどの「世襲天国」である。実際現在の岸田内閣の閣僚を見ても首相をはじめ、林外相、鈴木財務相、加藤厚労相、河野太郎デジタル相、浜田防衛相ら閣僚20人の内、12人が世襲政治家である。この他にも自民党幹部には、麻生副総裁、小渕優子組織運動本部長、高木国対委員長、梶山幹事長代行、世耕参議院幹事長ら自民党全体でも約3割の世襲議員がいる。平成以降19人の歴代首相の中に、実に12人もの世襲がいるというから驚きである。アメリカでは、戦後の大統領は14人いるが、世襲はケネディとブッシュ父子だけしかいない。

 かつて自民党内でも世襲問題に疑問符がつけられ、世襲にも条件を付け一定期間立候補を見送ることも検討されたが、いつの間にやら立ち消えとなってしまった。3割も世襲議員がいるようでは、自らの首を絞めるような言動には全体として反対するのではないだろうか。

 一般からネットにも世襲を嘆く声が上がっている。中にはこんなコメントがあった。「日本は世襲富裕層の独裁国家。政治家や企業経営者だけではなく、最近はタレントなどでも世襲、つまり社会の構造は封建時代とかわらない。職業内での競争原理が作用しないので進歩がない。国家全体が衰退していく運命にある」。実力、能力がなければやっていけないスポーツ選手、医師、弁護士、画家や作家、音楽家など芸術家、などを除いては日本では皆世襲制度になって、その世襲主に気を遣ってばかりいて気まずい世の中になるのではないか心配である。

2023年3月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5798.2023年3月29日(水) 過去最大の来年度一般会計予算決定

 昨日過去最大の新年度予算が参議院本会議で可決、成立した。その金額たるや実に114兆3千億円余である。過去最大はこれで11年連続となった。中でも防衛費の増額が大きい。前年度より1兆4,214億円も増え、6兆8,219億円である。私が大学経済学部の学生になった1959年度の一般会計予算が全体で1兆4,192億円だったから、来年度の防衛費増額分だけでそれより更に多いということになる。一時は財源不足分をあまりにも国債に頼り過ぎ、将来に負債を積み残すと問題視され、財政健全化を目指す動きもあったが、それも昨今ではほとんど聞かれなくなった。それどころか、来年度国債費は25兆2千億円で前年に比較して3.7%も増えている。国債残高は増えるばかりで、この借金は直接的には、無責任な現国会議員には恐らく負担となることはないだろう。後世の人々が借金を背負うことになるのだ。財政健全化に視点を向けず、防衛費の大幅な増額に賛同する。まったく国家の将来、国民の意思や、希望とは噛み合わない。それでも最近の岸田首相は、やや支持率が好転したのを好機と捉え、自身の点数稼ぎに出来ることは何でもやってやろうと強引な政策実行が目につく。外交面でのパフォーマンスも得点を稼いでいるようだ。日韓両国の間で最大の懸案となっていた徴用工問題について、韓国側が解決策を示し、尹錫悦大統領が来日して首脳会談を行ったことや、ウクライナを電撃訪問しゼレンスキー大統領と初めて会談したことなどが評価されている。この自民党に吹いている風を巧みに利用して4月の統一地方選挙を勝利につなげようという腹積もりのようだ。政治家というのは、皆同じような腹の内である。

 さて、コロナ渦も少し明るい兆しが見え、観光ブームも多少回復に向かいつつある傾向の中で、昨日京都の鳴り物観光名物のひとつである保津川下りで舟が転覆して船頭ひとりが亡くなり、もう1人の船頭が行方不明となった。幸い子ども3人を含む乗船客25人は全員無事だった。一度はこの保津川下りを楽しんでみたいと思ってはいたが、今日までそのチャンスはなかった。実は、在学していた京都市立上桂中学校(現桂中学校)の傍をトラックが舟を乗せて走っていく光景を度々校舎から見ていた。これは保津川下りに使用される舟だったのである。この船は、嵐山渡月橋近くで乗船客を下ろしてから学校の傍を通り、再び亀岡市の出発地点へトラックで回送されていたのだ。父親が船頭だった同級生もいた。卒業を前にした3年生だったが、舟が畑の中をトラックに乗せられていくシーンが妙に心に残っていた。いつかは自分も乗ってやろうと思っていたが、昨日飛んでもない事故を起こしてしまった。それでも昨年4月に利尻島遊覧船が粗雑な扱いと対応で乗客、及び船員26名が全員死亡、及び行方不明になった海難事故に比べれば、川が増水していたために通常3人の船頭を4人に増やして安全面を心掛けた効果は多少あった。不幸にして操作を誤ったためにひとりの船頭が川へ落ちて舟がバランスを失い転覆したようだが、それでも乗船客25人全員に救命用具を身に着けさせた安全対策が最悪の事態を免れさせる結果になった。

 3年前に京都を訪れ、自宅と中学校周辺を懐かしく思い出そうと妻とこの周辺から嵐山へ行ってみようと計画したが、コロナ渦で旅行を取り止めた。近いうちにまた訪れてみようと考えているが、懐かしく思い出すことが多い。ほぼ70年ぶりの京都の旧自宅環境であるが、何とか出かけてみたいと思っている。それにしてもえらい事故が起きたものだ。

2023年3月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5797.2023年3月28日(火) 国際社会から敬遠、ミヤンマー国軍記念日

 ミヤンマーの民主派政権が、ミヤンマー国軍の軍事クーデターによって崩壊させられてから早くも2年余が経った。その後ミヤンマーは、ミンアウンフライン最高司令官が指揮する国軍の支配下に置かれ、民主派指導者のアウンサンスーチー元国家顧問ら国民民主同盟(NLD)幹部もほとんどが身柄拘束され軟禁状態に置かれている。

 そのミヤンマーで「国軍記念日」の昨日恒例の軍事パレードが行われた。そこで最高司令官は、スーチー氏らを支持する民主派を一方的にテロリストと決めつけ非難し、民主派への強硬姿勢を改めて強調した。ミンアウンフライン司令官は市民が抵抗することに対しても、テロリストが無実の市民を攻撃し始めたと自らの罪を一般市民に被せるような強弁を行った。

 そもそもイギリスの統治下にあったビルマが、宗主国だったイギリスへの抵抗手段として、日本軍に協力していた。しかし、その後自力による独立を目指したビルマは、日本軍に抵抗するようになり、1945年3月27日にビルマ国民軍が日本占領軍に対して一斉蜂起を開始した。「国軍記念日」とは、まさにその日である。日本人としても些か肩身の狭い日であるが、こともあろうにイギリスから独立を勝ち取ったビルマ国民軍の後継者である国軍が、総選挙で圧倒的な国民の支持を得て選出されたスーチー氏ら国民民主同盟(NLD)を国家の敵と追討しようとは、ミヤンマー国民の気持ちを理不尽にも踏みにじるものであり国際社会からは総スカンを食っている。軍事パレードには、中国、ロシア、インドなどが代表者を派遣していたが、日本、及び欧米など主要国の政治家は誰も訪れなかった。本来なら最も親しい国である日本が、ミヤンマー最大の軍事パレードに人材を派遣しなかったのは、これまでの両国関係からはとても考えられない。日本はミンアウンフライン政権に制裁を課してこれまで親しかった両国関係から一歩下がって、ミヤンマーが民主的な国家へ戻るのをひたすら待っているのだ。

 その後スーチー氏らNLD幹部らの行方は収監されたまま、その生活はまったく知られず、このクーデターの非民主的な残虐行為に対して、国際社会は厳しい経済的制裁を課し、ミヤンマー経済は苦境に追い込まれ国民は貧困に喘いでいる。

 私にとっては、これまで最も数多く訪れた国であり、最も愛着のある国のひとつであるミヤンマーが、厳しい経済下で多くの国民が貧しい生活を強いられていることは何とも言いようがないほど辛い。世界銀行の22年7月発表の報告書に依れば、ミヤンマー全人口の約4割が貧困ライン以下の暮らしを強いられているという。失業率も高まり、生活苦に喘ぐ階層の中にはつい自らの身体を売って生活している女性も多いという。

 今日のテレビ朝日「ワイドスクランブル」にゲストとして、昨年7月にミヤンマーで取材中に身柄を拘束され5か月間収監された後に解放された映像作家の久保田徹氏が出演して、生々しく実態を語っていたが、その中でウクライナへの支援は国際的にも拡大しているが、ミヤンマーにももっと支援をと訴えていたことが印象に残っている。

2023年3月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5796.2023年3月27日(月) 中央省庁の中で文化庁だけ地方移転 

 東京医療センター眼科で昨年9月に右目の白内障手術を受けたが、今日最終チェックで執刀医師から順調で問題はないということと、今後は数か月置きに近くの眼科で見てもらうようにとアドバイスされた。今では両眼とも手術の結果、視力にはまったく問題がなくなった。

 さて、昨日文化庁が中央省庁としては初めて地方都市への移転ケースとして霞が関から京都市内へ移転した。移転を祝う会合に岸田首相や永岡文科相らが出席した。安倍内閣時代の2014年に計画を打ち出し、16年に決まった。しかし、当初の狙いである中央官庁を地方に分散させて、同時に企業も東京中心から地方へ移転させ東京一極集中を是正し、地方創生に結び付けようとの狙いだったが、文化庁以外には現時点で移転計画のある省庁はない。計画案は良かったが、東京を離れたくないという各省庁の我がままで結局看板倒れに終わったように思う。ふたを開けてみれば、各省庁の移転はもちろん、文化庁にしてもとても全面的と言えるような移転ではない。京都市内の新庁舎に入るのは、文化財関係や宗務課の6部署390人で、霞が関にはなお7部署200人が残る。都倉俊一・文化庁長官ですら、週5日の内3日を京都で、2日は東京勤務と言っているようだが、こんな中途半端な気持ちで業務を支障なく遂行し、移転効果を期待出来るのだろうか。今日から業務はスタートしたが、現状では反って別の問題が生じるのではないかと気になる。

 政府のこの省庁改革では反って無駄が生じ、費用が余計にかかることは明白である。担当大臣の岡田直樹・デジタル田園都市国家構想(この長たらしい名前は何?)担当相は、地方創生に発展すると自身満々だったようだが、果たして京都府民はどう思っているだろうか。

 さて、昨日は沖縄慶良間諸島へ米軍が上陸して78年目になる。沖縄は日本本土が攻撃、占領される前に犠牲になったところである。北上した米軍は一部で日本軍の抵抗を受けたが、6月20日前後にはほぼ日本軍の抵抗はなくなり、22日に牛島満軍司令官が自決したことで日本軍の敗戦は決定的となった。今朝の朝日「天声人語」に当時の悲惨な状況が記されているが、戦争の記憶は少しずつ忘れ去られ、ほぼ全員が戦争を知らない世代、特に臨場感で戦争の恐ろしさを知らない岸田首相以下現在の政治家たちは、アメリカの口車に乗って戦争へまっしぐらに突き進んでいるように思えて仕方がない。

 25日にロシアがベラルーシに戦術核配備する方針を明らかにした。戦争の怖さを知らないプーチン大統領の非道にして無謀な戦術は留まるところを知らない。困ったものである。

2023年3月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5795.2023年3月26日(日) 書籍は売れず、値上げされる。

 昨日に続いて今日も朝から雨が降り続いている。この1週間ばかりは、全国的に天候は安定せず雨模様の日が多いようだ。満開だった桜もこの雨で間もなく散ってしまうだろう。雨の中を庭では「ミソサザイ」が可愛らしく鳴いていた。

 さて、近年書籍が売れないと言う声を随分聞いている。書店も閉店し、出版社自体の数も減少している。書籍の販売が減っているのと同様に新聞の発行部数も激減しているようだ。かつて読売新聞のような大新聞は、年間購読数1千万部と言われたことがあるが、その読売でさえ昨年は686万部にまで減り、朝日は430万部、毎日は193万部まで落ち込み危険水域にいる。これにはいくつか原因が考えられるが、電子書籍化とスマホの影響が大きい。とりわけ新聞より簡便にネットでニュースを知ることが出来ることである。しかし、これだと見出しだけ頭に入り解説記事などを読む機会を失い詳しい内容を知らないままになってしまう。そして文字離れともなり、書籍発行数の減少へつながる。

 拙著「八十冒険爺の言いたい放題」も書籍の他に、電子書籍として市場へ売り出され、それなりの成果を上げているが、今ひとつ相談を受けていることがある。まだ書類を受け取ったばかりでピンときていないが、大手出版社も本腰を入れている「note」というこれまでの出版業界のセオリーを打破するようなシステムだそうである。検討してみたいと思っている。

 それにしてもこの物価高の中で紙の本の製作費まで値上げが押し寄せて出版社のみならず、書店も苦戦しているようだ。出版不況に加えて、配送コストが高騰している。その結果書籍代が大幅に値上げされ、都心の大手書店では「文庫は1千円をこえるものが目立つし、重版の時に既刊本を値上げする出版社も増えている。1,500円を超える単行本も当たり前」と言っている。新刊本の平均価格は1,268円で、10年前に比べて151円も高くなっているという。これらの価格傾向から出版社が何社かと協定を結んで本文用紙を共通化する動きがあるという。

 基本的には、最近新聞や本を読む人が減ったことが根底にあると思う。情けないことに、私自身も近年読書量が落ちた。あれほど本を読んでいたのに、単行本を読むことが大分減ったことは間違いない。一般的には、本を読む習慣が減ってきたことが書籍販売数が減少した傾向としてある。小中校の教育の場で生徒たちにどれほど読書に興味を抱かせることが出来るかということが大切だと思う。その基本として文章を書くこと、本を読むことを現在の初等教育の現場で教えているだろうか。社会人になってから手紙を書かなくなった人が増えた。これは私自身会社勤めのころから実感として感じていた。普段手紙を書かないから、まともな文章も書けない。初等教育の基礎は、「読み」「書き」「ソロバン」と言われている。その内2つが疎かになっているのは事実である。根本的には学校教育の初期の段階できちんと「読み」「書き」「ソロバン」を学習しなければ、後になって本も新聞も読まず、それらが売れなくなると言う悪循環になるということであろう。

2023年3月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5794.2023年3月25日(土) 2019年以来の湘南125回生会で会話を楽しむ。

 数年前から「湘南125回生会」と勝手に名乗り、昭和31年卒業の湘南高校31回生OB3人と32回生の私の4人の卒業年を足し算して、それが125になるのでそれを名付けて会名とした気ままな同窓会にしている。コロナ渦のためしばらくぶりだったので、今日の開催を長らく楽しみに待っていた。今日は、我々4人の外に早大客員教授の元校長にも加わっていただき、5人で横浜元町の中華街で中華をいただいた。中華街も久しぶりだったが、小雨の降る中を袖触れ合うほど多くの観光客が道路を歩いていて思うように前にも進めない混雑ぶりだった。「湘南125回生会」食事会も前回2019年12月に会って以来コロナ渦のために会合を伸ばし伸ばしにして3年数か月ぶりである。4人の年齢を加算すれば、339歳でありお互いに余生もそう長くはない。出来るだけ会えるうちに会いましょうと以前から約束していたので、久しぶりの顔合わせにお互い活発に話し合って日ごろのうっ憤を晴らした。私自身の気持ちとして、2019年に上梓した共著「新世代の観光立国」を4人の方々に差し上げた。

 メンバーのひとりは度々南極探検隊員として南極に出かけた地球物理学の権威であり、一番元気そうだった。その一方、海外駐在も度々で金融及び実業界で功成り名遂げて、横浜市内のタワーマンに住む先輩がやや元気がないのが気になった。割合最近になって奥さんが軽い認知症で施設に入ったと聞いていたが、やもめ暮らしになったせいかお疲れのようだった。これまで使用していなかった杖をついていたのが、ちょっと気になった。兄については最近の健康状態を気にしていたが、あまり変わった様子がなかったのでホッとした。血圧は平均的で夜なかにトイレに行くことはないと言う話に驚いたほどである。22日に娘家族と台湾旅行から帰ったばかりである。娘が自宅に引きこもり勝ちの兄を元気づけるために2人の子どもとともに旅行に案内してくれたのである。

 そもそも兄は8年前に妻を喪った時に、かなり落ち込んでいるように感じたので、兄を元気づけるために高校時代に仲の良かった地球物理学者にお願いして3人で食事会をしたのが、この「湘南125回生会」の始まりだった。その後、3~4か月ごとに新宿のホテルで会食を重ねていた。一服の清涼剤のようなもので、幸い3人から心待ちされるようになった。それがコロナ渦のためにその後1度もともに食事をしていない。今日はそれぞれに盟友に会えたことで、気も晴れたことだと思う。

 学生生活という青春時代をともに学び、遊んだ思い出ほど懐かしく思い出に残ることはない。時が経つにつれ、同窓会やクラス会なども段々開催の機会が少なくなっている。年齢的に参加しなくなったり、まとめ役の幹事さんが退いたり、開催の間隔を開けたりして、残念ながら出席する機会が減ってきた。私の小学校クラス会は、熱心だった幹事が今ではやや健康を害しているのでこれから先が気がかりである。中学校は、京都だったのでそう気軽には出席できないが、それでも5年ごとの学年会には出席している。高校も割合、クラス会、学年会ともにコロナ期間を別にすれば、毎年開催し、参加している。大学はゼミの仲間とは一番親しく交流している。いつまでも参加して精神的に若帰りしたいと思っている。今日の「湘南125回生会」の食事会は思い切り堪能することが出来た。

2023年3月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5793.2023年3月24日(金) 寂しい女子大閉学と東芝上場廃止

 暖かい陽気に誘われるように所用で銀行に出かけたが、我が家から東横線都立大学駅を越えて、ずっと先まで呑川緑道と呼ぶ桜並木が続いていて、今や盛りとばかり満開の花を咲かせている。カメラを手にした人たちが三々五々散策しているのも恒例の風景である。随分暖かいと思っていたら今日の都内の気温は、25℃を超えて今年初めての夏日ということである。庭の白梅も散って寂しくなったが、不思議にも昨日辺りから鶯が散った白梅の枝に留まって「ホーホケキョ」と囀っている。風情があるが、少し遅い。梅が咲いている時に飛んで来て欲しかったと身勝手なことを妄想している。

 さて、陽春を迎えようとしている時に、2つばかり寂しい話があり些か気になったので取り上げてみた。

 ひとつは、昨日奈良にいる孫が立命館大学卒業式に出席したと連絡があったが、今日も都内では東大安田講堂をはじめ、日本武道館では法政大学の卒業式が行われ、卒業シーズンも真っただ中である。ところが、女子大学の中には入学者が募集人員を大きく下回り、ついに来年度以降女子大学学生の募集を中止して、女子大学の経営から手を退く大学が現れてきた。いずれ卒業式が姿を消すことになる。東京では恵泉女学園大学が来年度から大学と大学院の新入生募集を中止し、すべての在学生が卒業した後に閉学するという。近年高校を卒業後大学へ進学する女子学生が年々増えてきた。ところが、18歳人口の減少や共学志向などで女子大入学者の定員割れが続いていた。つまり、社会的に大学へ進学する年代の学生数が漸減し、更に女子大よりも男女共学の大学へ進学する女子高生が多くなった。これには大学の立地も関わっていると思う。世田谷区に位置する恵泉女学園中高は、創立113年の名門女子校として知られているが、大学だけは多摩市内にあり、立地は都内とは言え、あまり都会的な空気が感じられない。その点で青春を謳歌したい女子大生には敬遠されたのではないかと思う。同じく2017年にすでに閉学した名門の東京女学館大学も、付属中・高校は130年の伝統があり、渋谷区広尾の高級住宅街にある。今も良家の子女が通う名門校であるが、都内町田市にあった大学は、市の中心部からかなり離れていた。この点は恵泉女学園と同じような環境だった。これからも同様のケースが出て来るであろう。女子大学にとって厳しい時代を迎えたところである。

 もうひとつの寂しい話題は、天下の名門・㈱東芝の株式市場の上場廃止が決まったことである。かつては日立製作所と並んでいた日本を代表する大企業の衰亡ぶりである。あまり詳しいことは分からないが、国内投資ファンドである日本産業パートナーズ(JIP)からの買収提案を受け入れることになったそうだ。家庭電化製品などで業界でも先陣を切っていた東芝が、このような窮地に追い込まれようとは思いも寄らないことだった。東芝のラグビー部は強く、知人も活躍していた。名門国立大を出て勢いのあるころ東芝へ入社した高校同級生は3人もいた。この凋落ぶりは、経営の失敗にあるとされているが、一時は栄耀栄華を極めていた企業がこうも落ちぶれるとは、身から出た錆もあるとは言え、浮き世の厳しさ、辛さと寂しさを感じる。もう手遅れであるが、いつも気持ちを詰めてまい進しないといけないと改めて教えられたような気がする。 

2023年3月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5792.2023年3月23日(木) 中国、ロシアがナンセンスな共同声明

 中国の習近平国家主席がロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談を行い共同声明を発表した。しかし、これほど欺瞞的で実効性のない共同声明は滅多にない。アメリカに対抗する両国が、結束をアピールするためだけの会談であり、声明だった。

 共同声明のポイントを見てみると、主要な問題はウクライナであり、3点に要約される。①中国の客観的で公正な立場を評価し、②和平交渉の早期再開に向けたロシアの考えを確認し、③国連安全保障理事会の議決を経ない独自制裁に反対する、というものである。すべて身勝手でまったく説得力のない声明である。中国の客観的で公正な立場とは、何か。両国だけで吹聴しているだけではないか。中国が客観的で公正な立場を取っているとはとても思えない。また、ロシアに占領地は返還しないと言いつつ和平交渉を行う気持ちがあるとはとても思えず、ポーズを取っているだけであるし、国連安保理事会の議決をいつも否定しているのは、中国とロシア両国ではないか。こんなナンセンスな共同声明を国際社会に開陳して恥ずかしくないのかと問いたい。他にも両国の身勝手な見解と言い分を盛り込んでいる。

 中国とロシア両国の腹の内は、とうに見透かされている。ロシアはウクライナから撤退の意思がなく、対話と和平を主張しているだけである。それを承知しながら、ロシアに恩を着せてロシアを手の内に取り込み、アメリカや西欧諸国、日本、韓国などに対抗しようと考えている中国の腹黒さは今に始まったことではない。心配なのは、中国・ロシアとアメリカとの間に一層の亀裂が生じて、一触即発の事態を招かなければ好いのだがと願うばかりである。

 昨夕NHKが伝えたウクライナとロシアの関連ニュースの中で、ロシア人に対するアンケート調査の結果を公表した。それによると、プーチン大統領の政策を評価するかとの問いに対して83%が賛成と答え、戦争をこのまま継続することに43%が同意し、和平交渉に50%が賛成だった。そういう風に国民をプーチン思考に洗脳し、国際社会の一般的な考えとは逆の方向に誘導するのがプーチン体制下のロシアである。また、それを上手に利用し、付け込もうと言うのが中国の腹の内である。そんなことは常識人なら察しがつく。中国とロシアは猿芝居をやって世界に不幸をばらまいているとしか思えない。

 さて、日用品の値上げが続いているが、これまで日本の経済を支えてきた酪農業がピンチに追い込まれている。このところ農業の中でも酪農農家の経営が苦しいという声が聞かれる。我が家でも毎日200ml瓶を配達してもらっている。それが4月から1瓶143円が148円に値上げされる。牛乳販売店から数枚の値上げ事情を記した丁寧な説明書を受け取ったが、牛乳には他の商品とは異なり、難しい事情が潜んでいる。現在乳牛の飼料代が経営コストのほぼ半分を占めているが、その飼料代が急騰したのだ。そして酪農家が抱える難問は、乳牛は暑さに弱く夏に乳が減少する。生乳の四季による需給調整が難しい。飲用牛乳は、日持ちがしないことから輸入が出来ず、すべて国産である。これらのことから酪農家としては、生乳を得るまでに相当頭を悩ますようだ。私自身父親が乳業会社に勤務していたが、こういう酪農業の実情についてはあまり聞かなかったので、今改めて乳業の経営の難しさを知ったところである。健康のために子どものころから毎日牛乳を飲み、それが今まで健康体でいられた原因であると思い、今も毎朝ヨーグルトとチーズを食しているが、気持ちのうえでも乳製品を食べていると気分的に落ち着くような気がする。政府の農業政策には、格別農業経営に配慮する気持ちが見られず、それが農家を一番困惑させているようだ。

2023年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5791.2023年3月22日(水) 岸田首相ウクライナ訪問直後に日本WBC優勝

 昨日夜のニュースを聞いて些か驚いた。インドを訪れていた岸田首相がお忍びでウクライナを訪れ、昨夜ゼレンスキー大統領と首脳会談を行ったのである。1月末に大統領からウクライナ訪問を要請され、首相は5月開催のG7広島サミットで議長を務める立場上、更に各国首脳がすでにウクライナを訪れていることに鑑み、首相自身何とか訪れたいとの希望がありながら、諸般の事情から実現されなかった。首脳会談後の共同記者会見で、首相はウクライナへ殺傷能力のない装備品を支援することを明らかにし、大統領は広島サミットにオンラインによる参加を表明した。

 岸田首相は早くからウクライナを訪問して、日本の経済支援を直接ゼレンスキー大統領に伝えたかったが、昨日までそれが出来なかった。それは国会開会中の首相外遊が難しいということの外に、警備上の問題があった。自衛隊が護衛することは問題があり、適当にして厳重な護衛手段が見つからなかったという。そのため今回は大掛かりな警備体制を行わずに、密かに相手国の協力を得たうえで忍者的行動によりウクライナ入りした。首相は19日にインドへ向かい、今年G20主要20か国首脳会議議長国を務めるモディ首相と会談を行い、その後21日には日本へ帰る予定だった。一部の自民党幹部にしかその行動は知らされず、外務省課長もメディア関係者もまったく寝耳に水だった。日本からチャーターした民間機でニューデリーから、ポーランドへ向かった。そしてポーランドから陸路列車で首都キーウへ到着した。この行程はバイデン大統領が2月に訪れた時と同じである。岸田首相としては、念願を果たしたと言えよう。それにしても将来のことも考え、こんな忍者行動をしなくても済むように要人警護体制を考えるべきではないか。

 岸田首相のウクライナ訪問は、欧米のメディアではそれなりに評価されているようだ。ホワイトハウス報道官は、ウクライナへの強い支援を示す一つの例であると語った。イギリスのBBCは、偶々中国の習近平国家主席がロシアを訪問したことに触れ、「中国と日本の指導者は、紛争で敵対する国々にそれぞれ戦略的に訪問した」と述べたうえで、「習近平主席がモスクワを訪問したのは、影響力を拡大させるためで、同じ時期に岸田首相がウクライナを訪問したことは、地政学的な混乱の中で日本の立ち位置について強いメッセージを送るものだ」と岸田首相の訪問の意義を分析した。

 さて、WORLD BASEBALL CLASSIC(WBC)野球の日本代表チーム「侍JAPAN」が、今日決勝戦で前回の優勝チーム・アメリカを3X-2で破り14年ぶりに3度目の優勝を成し遂げた。中々迫力のあるゲームで途中一部テレビを消したが、最後の場面では再び緊張して観ていた。アメリカの選手は強打者揃いで、実績だけ比較したら勝てる根拠はまったくなかったが、日本はまとまってそれぞれの選手が自分の役割を果たしていた。注目の大谷翔平選手は、3番DHで出場したが、9回には投手として試合を締めた。結局大会最優秀選手、最優秀投手、最優秀DHの個人賞まで獲得した。

 3月9日に始まって今日まで約2週間昨年のサッカー・ワールドカップに劣らぬ人気で日本中を興奮させたが、この人気に配慮したのか、伊藤忠商事㈱のように社員にゆっくり見せてあげた方が、その後のやる気を起こさせるとして都内本社ビルの2,500人収容の大会議室で、出勤扱いにしたうえプロジェクター・スクリーンで社員にWBC決勝戦を観戦させたようだ。

 社員の勤務意欲を失わせないよう配慮しているのも時代の移り変わりの影響であろうか。間もなく日米ともプロ野球がシーズンインし、半年間に亘る激しいペナント争いが始まる。WBC出場選手たちも気持ちと体のコンディションの調整にはしばし戸惑うことだろうが、WBCで活躍した選手たちが、更に飛躍されんことを期待している。

2023年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

5790.2023年3月21日(火) WBC準決勝で日本チーム逆転サヨナラ勝ち

 春分の日である今日午前、マイアミでWBC準決勝・日本対メキシコ戦が行われ、日本は最終回に昨年最年少で三冠王を獲得した村上宗隆選手が逆転サヨナラ二塁打を放ち6X-5で勝ち、明日の決勝戦アメリカ戦へ臨むことになった。これまで一時予選、準々決勝では比較的余裕のある戦いぶりで順当に勝利を重ねてきたが、流石にベスト4まで勝ち進むと手ごわい相手が待っている。メキシコ・チームはほとんどメジャーリーガーが占めていたが、日本チームにはメジャーリーガーが4人しかいない。明日の相手アメリカはもちろん全員がメジャーリーガーであり、勝つのは容易ではないだろうが、投打以外のチームワークとか、試合運びなどは日本の方が優れていると思う。予選ではアメリカは、今日日本が勝ったメキシコに敗れている。アメリカのスポーツ・メディアの中でも日本の優勝を予想している記者がかなり多いようだ。油断しているだろうアメリカに一泡も二泡も噴かせて、3大会ぶりに世界一のタイトルを奪回して欲しいものである。

 さて、昨日57年前に起きた袴田事件に関して、東京高裁が検察の即時抗告を棄却して再審開始を認める決定を下した。これについては、14日の本ブログに触れたところである。これは東京検察庁が最高裁に期限である昨日までに特別抗告を行わなかったので、静岡地裁で再審を開始することが決まったということである。

 再審開始が決定となるや袴田事件の支援者は、大きな喜びを爆発させた。40年以上も以前に死刑が確定してから漸く袴田巌に疑いを晴らす機会が訪れたのである。これまで死刑が確定した事件で再審が開かれたのは袴田事件が5件目で、過去の4件はすべて無罪が言い渡されている。長年に亘って弁護人を務めてきた弁護士らは、感極まったのか涙を流して喜びを表していた。昨日のテレビ映像を観ていると、散歩から帰ってきた袴田巌にこの吉報を伝えても彼は直ぐに喜びを表すようなことはなかった。87歳となった現在若干認知症の兆候が見られるようである。半面これまで死刑囚の袴田を支えてきた90歳の実姉は、支援者とともに抱き合って喜んでいた。この姉なくしては、とてもこの裁判は続けて来られなかったと思う。

 袴田には、数多くの支援者が団体を立ち上げて支えた。日本プロボクシング協会が正式に支援を表明してから、世界ボクシング評議会が名誉王座を授けたり、袴田が獄中で洗礼を受けたこともあり、キリスト教人権団体や、アムネスティ・インターナショナルが無実を訴えていた。

 今後は、自由の身となるまでそれほど時間はかからないと思う。弁護団も一刻も早く無罪判決を勝ち取ってその結果を袴田姉弟に聞かせたいと、裁判所に迅速に裁判を進めるよう働きかけていくらしい。袴田巌はいつ自由の身になることが出来るだろうか。失った時間があまりにも多かったため、人生ももうあまり長く残されてはいない。それだけに早く事件を決着させ袴田を自由の身にしてあげたいものである。

2023年3月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com