6693.2025年9月9日(火) 重陽の節句に想い出す小中陽太郎さん

 今日は縁起の良い奇数「9」と「9」が重なる重陽に因んだ「重陽の節句」である。中国では、不老長寿や、無病息災を願う行事が行われる。

 昨年11月敬愛していた「ベトナムに平和を!市民連合(通称:べ平連)」設立者のひとり、小中陽太郎さんが、多くの人に惜しまれながら旅立たれたが、その小中さんは重陽の節句に誕生された。しかも昭和9年9月9日の生まれで、重陽を上回る「9」が3つも重なるトリップル重陽である。小中さんとの長いお付き合いを考えると随分いろいろ教えていただき、ご自宅も近くだったので、遠慮なく交流を続けさせていただいた。懐かしい想い出は尽きることがない。

 偶々2017年7月24日付朝日の小田実「何でも見てやろう」を紹介した「時代の栞」を読む機会があって、随分感銘深いつながりを想い出した。記事には小中さんの言葉も添えられているのだ。小田さんの「何でも見てやろう」は、学生時代に読んで虜となり、それが海外武者修行へ出かける大きなきっかけにもなった。小田さんが同書の中に「ヨーロッパで最も感動したのは、アクロポリスの丘だった」と書いていた一文を取り上げエッセイを書いて、ギリシャ観光局長賞エッセイ部門に入賞する幸運に浴した。また、近々発行のNPO紙に「アクロポリスのパルテノン神殿」について、小田さんの感想文を添えてエッセイを書いたばかりである。小中さんがNHKのディレクターを務めていた時に、小田さんの作品をテレビ化したことがあった。2007年に小田さんが亡くなり、青山斎場で行われた葬儀参列した。べ平連関係者が葬儀場を去る前に青山1丁目まで行進するというので私も参加したところそれが翌朝の朝日に私が映った写真とともに記事が掲載された。

 偶然にも小中さんと小田さんは東大の同級生で、ベトナム戦争が激しくなった1965年べ平連を一緒に設立し、以降ともにベトナム反戦運動で活動された。

 小田実さんとは、直接お話をする機会はなかったが、小中さんを通じて小田さんの噂や、情報を教えてもらった。小中さんとはちょうど10年前にベトナム戦争終結40周年のデモ行進をした際、ベトナム通信社から取材された小中さんのインタビュー記事が、その後ベトナム中に放映されたが、私もほんの僅かであるが、顔を出している。

 ついては、このところ一世を風靡したような有名人の訃報が目立つ。メディア論などでユニークなペンを執っていた評論家の紀田順一郎氏が亡くなったことを新聞で知った。その評論をいつも成程と思って文章を読んだひとりである。紀田氏のような地味な人を別にして、♪潮来笠♪や、♪いつでも夢を♪などのヒット曲で知られた歌手の橋幸夫さん、さらにパラリンピックで15個もの金メダルを獲得した水泳の成田真由美さんも惜しまれながら旅立たれた。外国人では、一昨日イタリアの巨匠デザイナー、ジョルジオ・アルマーニ氏が91歳でこの世を去った。服装やデザインについてド素人の我々ですら、ご高名は良く存じ上げている。そして、今日女優の吉行和子さんが去る2日に肺炎で死去されたと伝えられた。兄は作家の吉行淳之介である。享年90歳だった。

 小中さんが亡くなって10カ月が過ぎた。今でもしばしば故人を想い出す。改めて今日重陽の節句に生まれた小中さんのご冥福をお祈りしたい。

2025年9月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6692.2025年9月8日(月) 豊かな東京都は支出を全て認めるのか?

 10年ほど前にドイツ・ケルン市内の世界遺産「ケルン大聖堂」を訪れた神奈川大学学生が大聖堂に落書きをした。その謝罪を込めてこのほど大学が、ケルン大聖堂に聖堂の外壁にガーゴイルと言われる雨樋の役を果たす彫像を寄贈したというニュースが伝えられた。ちょっと粋な話である。彫像は第2次大戦で破損した19世紀製のものと交換する形で、昨年11月に高さ20mの外壁上に設置された。大聖堂の落書き自体はよくあることなので、そのお詫びにこのような彫像(170万円相当)を寄贈されたことに大聖堂は謝意を表明しているようだ。しかし、仮にもあの素晴らしい世界遺産に落書きをするような大学生の幼児的行為は、日本人として恥ずかしい。大学生が、どうしてこのような幼稚な所作を行うのか。40年くらい前に1度だけこの厳かな大聖堂を訪れ内部の神々しい雰囲気に感動したことを覚えているだけに残念である。

 日本でも靖国神社などに反日派の外国人が落書きを書き込むケースが多く、神社としては困惑しているようだ。いずれにせよ他人の財産を傷つけるような幼稚な行為は、慎むべきである。

 さて、自治体の中でもかなり財政的に恵まれた東京都は、首都圏自治体から羨ましがられ、教育費の支援などでは、それは自治体ではなく国が成すべきことであると皮肉られる有様である。都民が知らない間にいろいろな催しや施設を設営している。今話題になっているのは、いずれも我々都民がまったく知らなかったことだが、東京都庁舎の壁面に夜間になるとプロジェクション・マッピングとしてライトを当ててショーを行っている。見た目には、中々興味深く観光客にとっても楽しいショーであるが、何せその費用が馬鹿にならない。48億円もかかったそうである。確かにその場にいれば、派手で明るいライトによるイラストは見て楽しいものだと思う。しかし、膨大な経費を注ぎ込んで行う事業としては、原資は都民の税金であることも考えて、前以て都民に知らせたうえで、承認を得るべきであると思う。

 そういう有効か、無駄か、よくわからない企画の二番煎じがまた実施されるようだが、これまた都民には無断である。それは、お台場海浜公園に観光客に向けて世界最大級の噴水を整備することである。その目的とは、公園の存在を訴え、臨海副都心の新たなランドマークとするとの考えである。ただ、これも我々ほとんどの都民が知らない間に計画(仮称:ODAIBAファウンテン)され、経費としても20億円を超える建設費が注ぎ込まれる。経費について、都の説明はこの設備は都民の税金ではなく、臨海地域の埋め立て地の売却や、貸し付けによる収入が財源と主張している。しかし、事前に都民に対してこのような説明は一切したことがない。都民が知らない間に、計画し建設して自らの実績とする小池都知事一流の点稼ぎのやり方である。普通こんな贅沢三昧の考えでは、いくら資金があっても足りなくなることは明白である。財政豊かな東京都内に生活していることが、将来的には都民にとってプラスなのか、マイナスなのか分からなくなる。

 そこへまた5日に東京都が独自に大学生を対象に海外留学支援を打ち出した。計画自体は反対するものではない。しかし、それでも何らかの方法で都民に計画を説明する機会を設けるべきだと思う。この海外留学プロジェクトは、4週間以上の短期留学生500人に最大90万円、4か月から1年間の中長期の留学生100人には、最大で315万円を助成するものである。私自身学生時代に3or4カ月のウエスタン・ミシガン大への短期留学生制度がスタートして、受験したら幸い受かった。しかし、当時約45万円?の留学費用は個人負担で、父親は留学費用なんて親が負担するものではなく、どうしても行くつもりなら自分で稼いだ金で行くべきだとどうしても留学を認めてくれず、キャンセルした悔しい思い出がある。それを考えると今の東京の学生は幸せだなぁとつくづく羨ましく感じる。

 東京都のこの留学生支援制度の予算は、ざっと計算しても7億6千5百万円ほどかかる。小池知事は記者発表の際得意顔で、今年12月ごろから留学希望者を募集すると語っていたが、事前に納税者である都民への説明を行うべきではないか。これもまた知事の個人的な点数稼ぎ・実績造りである。

2025年9月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6691.2025年9月7日(日) 石破首相辞意表明の一方で、阪神リーグ優勝

 唐突に石破茂首相が辞意を表明した。自民党内に参院選大敗の責任を取るべきだとの声が当初から上がっていたが、首相自身は目の間にある重要課題をやり抜くことが今課せられている自分の成すべきことだと辞任の声を塞いでいた。ところが、不満分子らは党総裁として責任ある行動を取らない限り、自民党は益々国民の支持を失うと首相へ総裁選前倒しの要求をしていた。党内で総裁選を前倒しで行うべきか否かの意思確認が行われ、明日その結果が出ることになった。その結果が総裁選前倒し要求が過半数なら、事実上のリコールになる。最近の情報ではどうも国会議員の他にも都道府県連も総裁選前倒しの要望が強いようで、石破首相も覚悟を決めたのだろう。次の総裁選には石破首相は出馬しないという。次の総裁には誰がなるのか、まったく予想もつかないが、果たして人気下り坂の自民党を、再び人気、支持率とも回復させてくれる候補者はいるだろうか、頭に浮かんでこない。

 それにしても裏金、闇献金の原因だった派閥が、その後すべて解散と言うことになったが、したたかにそのまま維持されていた唯一の派閥・麻生派が、親分の麻生太郎副総裁が、明日までに前倒し選挙の是非を決定する投票を行うべきだと広言したことが決定的だったようだ。

 石破首相が、今日辞意を決意した理由のひとつは、懸案だったアメリカとの関税問題が赤澤担当大臣の努力により、何とか決着がついたことで、一応在任中に役割を果たすことが出来たという安堵感があったからのようだ。

 さて、プロ野球も終盤戦に入って来たが、今シーズンのセントラル・リーグ優勝チームが今日決まった。阪神タイガースが7日、阪神甲子園球場で広島カープに2-0で勝ち、2年ぶり7度目のセ・リーグ優勝を果たした。めでたし、めでたしである。優勝は1リーグ時代を含め11度目の制覇で、球団創設90年となる節目のシーズンを飾ることが出来た。コーチ経験のない藤川球児監督にとって、今年就任したばかりで早々に栄冠を獲得することになった。阪神の優勝は1990年の巨人の9月8日を抜き、両リーグで最も早い優勝決定だったが、残り試合を17試合も残したのは、セ史上最多だったし、今日時点で2位に17ゲーム差と記録的な独走だった。これから日本シリーズ出場権を賭けて、2,3位チームと争う宿題が残されているが、今年の阪神の実力は並外れているので、勝ち抜いて、上手くすれば日本選手権チャンピオンにもなれるのではないかと思う。

 それにしても総理大臣が辞任を公表した日に、こともあろうにプロ野球チームの優勝が決まるという偶然も珍しいことであろう。そのせいだろうか、理由は分からないが、NHKの夜のスポーツ・ニュースであまり詳しく報道しなかった。石破首相に遠慮でもしたのだろうか。

2025年9月7日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6690.2025年9月6日(土) 秋篠宮家ご長男悠仁様成人式を迎えられる。

 秋篠宮家のご長男・悠仁様が19歳の誕生日の今日成人式を迎えられた。本来なら18歳の昨年行われる筈だったが、高校3年生として受験を控えておられたという特殊な事情で1年間延期された。悠仁様は現在筑波大学に在学中である。

 皇位継承権2番目の悠仁様だけに、皇室のしきたりに従って中々仰々しい儀式を迎えられた。女性天皇問題もまったく消えてしまったわけではないが、年月の経過に連れ、悠仁様が父親の秋篠宮殿下が皇位継承を辞退するような言葉を漏らしているので、悠仁様が継承される可能性が高くなっている。いずれにしてもまだ大学生であるので、在学中は皇室行事とともに勉学にも力を入れて大学生生活を満喫して欲しいと思う。

 さて、これまでにも本ブログで度々批判してきたことである。今更ながら、一国の最高責任者・大統領として、とても付き合い切れない事象が明かになった。言うまでもなく、アメリカのトランプ大統領である。とにかく思い付きで政策を実行している傾向があるが、最近の大統領令などによる身勝手で独断的な行動には、こんなことで世の中が収まるだろうかと首を傾げたくなる。

 とにかく気に入らないことはすべて反対、拒絶するという我が道を往く姿勢である。最近の言動だけを見ても、不法滞在移民の強制送還、ハーバード大への助成金凍結、クック連邦準備制度理事会(FRB)理事解職、相互関税に対する連邦控訴裁判所による違法判決、思うように利下げしないFRBのパウエル議長への度重なる圧力行使、国防総省を「戦争省」に名称変更、など数々の話題が注視されている。

 実は今日の朝刊を見てもっと驚いた記事があった。それはトランプ大統領1期目の2019年に米海軍特殊部隊を北朝鮮に上陸させる作戦を実行し、失敗していたと報じたニューヨーク・タイムズ紙によるものである。金正恩・朝鮮労働党総書記の暗殺を企てたものではなく、総書記の通信を傍受する機器の設置が目的だったというが、結果として罪もない北朝鮮人を数人殺害することになった。こんな残虐な行為が許されるのだろうか。NYTがニュースを公開したので、当然北朝鮮は知っている筈である。アメリカは北朝鮮との間でこの侵入、殺人事件の決着をつけたのだろうか。北朝鮮はアメリカに対して、抗議や損害賠償を要求するようなことはなかったのだろうか。それにしても今更6年も前のアメリカの秘密行為を公にした目的は何だろう。記事にはその辺りのことは記されていないが、米朝間で秘密裏に問題解決としたのだろうか。ところが、今日テレビでは、トランプ大統領はまったく知らないと述べていた。これだけの国家間の大事件を両国ともに、見て見ぬふりをしているようだ。どうなっているのだろうか。

 それにしてもトランプ大統領の派手な言動の裏にはこういう隠密的な行為もある。怖い「お人」である。何を考えているのか分からない大統領には、日本政府も入念に考えて対応しないと、いつか足元を掬われる恐れがある。

2025年9月6日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6689.2025年9月5日(金) 米大統領、自動車関税15%に引き下げの真意は?

 このところ天候が変わり易い。関東南部ではそれほど大量の雨に悩まされることはなかったが、九州や四国、東北地方などでは連日豪雨に襲われている。テレビ画面で観る河川の氾濫や、道路の冠水状況にはその一部でもお湿りとして関東南部に恵んで欲しいと願っていた。

 そんな時に九州沖合で発生した台風15号は、今日四国から愛知、静岡、神奈川、千葉と海岸添いに進路を東に向け太平洋へ抜けた。静岡県牧之原市では強風で家が崩壊し、道路上に電柱が何本も倒れ込み、車や歩行者も通ることが出来ず、更に車やトラックが横転する有様だった。都内では江東区辺りでは激しい雨に襲われたが、我が世田谷区周辺ではそれほどではなかった。しかし、流石に日課になっているウォーキングには出かけることも出来ず、ほとんど毎日5千歩は歩いていたが、今日ばかりは何と2千歩一歩手前だった。

 さて、アメリカの外交、及び経済政策に関するトランプ政権の意向がまったく分からない。今年4月に厳しい関税を各国へ課すと広言してから、あまりにも厳しい関税率に音を上げた国もある一方で、日本も厳しい関税を課せられ、赤澤亮正・経済再生相が再三訪米して交渉に当たり、7月に不承不承アメリカの要望を飲み、自動車に対する関税は27.5%に引き上げられ、他の品目は15%ということで合意した。

 ところが、ここへ来て事態が一変した。合意書が文書化されていないと問題になり、赤澤大臣は昨日急遽渡米した。交渉の結果、日米両政府が共同文書にまとめて公表することになった。今日になって27.5%だった自動車の関税率が15%となり、15%だった品目は追加関税が課されずにそのまま15%と明記された。早速トランプ大統領が大統領令に署名したという。自動車業界は営業的にも以前と同じ目算が立ちホクホクしていることだろう。それにしても相手国の要望を一切聞き入れなかった強気のトランプ氏が、よくぞ日本の要望を聞き入れたものである。

 大統領が折れたのは、他にもっと強い要望が日本に対してあったからだと思う。その最たる要望は、かねがね懸念されていた日本の防衛費の増額である。従来から日本の安全保障環境が厳しいことを挙げ、日本の防衛費は不十分だとトランプ政権国防総省高官が語っていた。アメリカは自国の軍隊が、アメリカのアジア戦略により日本周辺に基地を設営し、多額の国防費を投入しているが、財政事情が厳しくなり、これ以上支出が難しいと判断して関係国の日本に無理な財政的要求をするようになったのだ。

 アメリカは日本が「軍備を放棄した」日本国憲法の精神と存在を忘れている。戦後生まれが増えたアメリカ国防総省内でも、この戦争とは手を切った日本国憲法がアメリカによって作られたものだということを忘れて、日本に対して無理難題を押し付けているのである。日本に対して防衛費の具体的な数字は述べていないが、6月にNATOがGDP比5%に引き上げたことを高く評価し、韓国がGDP比2.32%に引き上げることを引き合いに出して日本に対して防衛費増額の圧力をかけている。

 気分屋トランプ大統領の腹の内は分からない。気まぐれすぎる。精々トランプ大統領も日本国憲法をよく学んで憲法違反に関わることは避けて欲しい。尤もそれは日本の政治家が断固として筋を通せば良いことであるが、せめてもの希望である。

2025年9月5日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6688.2025年9月4日(木) 久しぶりに海外武者修行について語る。

 ほぼ2年ぶりにセミナー講師を務めた。飯田橋で「NPOシニア大楽」が開いた公開講座で講師を依頼され、他の3人の講師とともに、50人の会員を前に、それぞれ得意の分野について40分間精一杯講師を務めた。私は海外武者修行の実体験から知った、「現場を知らなければ真実はわからない」というテーマで臨場感について現地で撮った写真を組み入れながらパワーポイントを使って、受講者の会員から興味を持ってもらえるよう話したつもりである。このNPOには理事長ら何人か知り合いもいるので、気軽に話すことが出来た。

 自宅を出る時、雨が降っていたので、久しぶりに傘をさして会場まで出かけた。来週金曜日には吉祥寺の武蔵野商工会議所で、同じようなテーマについて1時間半話すことになっている。しばらく講演から遠ざかると、パワーポイントの画像作成などに案外苦労する。情けないことに作成方を大分忘れてしまっているのである。だが、しばらく夢中で取り組んでいると少しずつ想い出して作業が捗るようになる。やはりあまり休止期間が長いと肝心なポイントを忘れてしまうので、あまり講演期間のインターバルを取らない方が良さそうだ。

 さて、今日の夕刊で知ったのだが、リスボン市内を走行している観光的にも魅力的なケーブルカーが脱線し、そのまま走って車両がビルに激突して、15人が死亡したという悲しいニュースである。景色の良い市内の小高い展望台サン・ペドロ・デ・アルカンタラ展望台と市の中心部300mばかりを最大勾配17°で走るそうだから、見た目通りかなり厳しい運行だと思う。

 2001年6月にポルトガルを訪れた時、何とか乗ってみようと思ったが、チャンスがなく乗る機会を逸してしまった。市内の繁華街をのんびり走って傍を走る車も電車に遠慮する感じだった。この事故を思うに、車も多い坂道を市電のようなケーブルカーが走ったら事故発生の場合、大事故になることを懸念していたが、その通りとなってしまった。しかし、中々趣のある電車でもあり、このまま消えてしまうのは惜しい。充分事故防止策を講じて、これまでと同じように走行して、観光客を楽しませて欲しいものである。

 前記のように、今日は久しぶりに小雨が降ったが、各地域によって雨量がバラバラのようで、都内でも激しく雨が降っていたところもあるが、我が家の近くはそれほどでもなかった。でも久方ぶりの雨は庭の樹木には滋雨となったことだろう。どことなく植物に生きの良さを見たように想う。明日も降雨が期待されるようなので、ホッとしている。

2025年9月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6687.2025年9月3日(水) 中国抗日戦勝式典にロシア、北朝鮮首脳が出席

 昨日9月2日が日本に勝利した日として祝われる中国北京では、今日「抗日戦争勝利80周年」の派手な軍事パレードが行われ、ロシアのプーチン大統領や北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記らが出席し、壇上からパレードを見守った。アメリカのトランプ大統領が主唱する「アメリカ・ファースト」のせいか、中国、ロシア、北朝鮮のような欺瞞的社会主義国家の結束を内外に知らしめるために、中国は先頭に立ってとかく派手なパフォーマンスを演じている。以前は50カ国近い首脳が出席されたが、今年はイラン、インド、マレーシア、インドネシアなど26か国の首脳が出席したに留まった。

 その一方で、敗戦国の日本は終戦記念80周年を迎えた8月15日には、過ちだった戦争を2度と繰り返さず、平和を希求して行くことを誓った。戦勝国と敗戦国にとってともに戦争を2度と起こさない信念は同じようなものだが、戦勝国の中国にとっては、いかに中国人が戦争で残酷な体験を味わったかを世界に知らせようと願った。この夏2本の反日戦争映画が大々的に企画され、その内1本が上映され多くの観客を呼び込み異例なほどの興行収入を得た。

 そのひとつは、1937年に起きた南京事件を題材にした「南京写真館」で、7月25日に中国国内で公開されてから観客が増え続け、興行収入ではトップを走っている。当然反日的な視点で撮影された映画であるだけに、映画鑑賞後にほとんどの観客が日本に対する恨みつらみを吐露し、日本なんかについて考えたくないと強く反日感情を露わにする人もいた。中には、日本へ旅行する自国民の気持ちが分からないと、今年になって訪日外国人観光客トップになった同胞の気持ちが分からないと言っている。

 もうひとつの映画は、すでに完成され公開を7月31日と予定したが、現在無期限延期となっている。タイトルは「731」で、戦時中中国東北部で細菌部隊として活躍した関東軍の「731部隊」から引用したものである。タイトルも旧日本軍部隊名を借用しており、今「南京写真館」がヒットして強まった反日感情を更に加速させるのではないかと、ここは間を置いていずれ公開するとの方針のようである。ただ、一部には公開日が、9月18日と報じられたが、これは満州事変につながった柳条湖事件勃発の日である。また残虐なシーンが若年層に与える悪影響が指摘されているだけではなく、今後の日中関係の冷え込みにつながるのではないかと懸念の声も中国国内で生まれている。

 中国政府としては、国民の愛国心向上のためのキャンペーンを試行していて、すでに公開した「南京写真館」について、反ファシズム文藝の重要作品として讃えているようだが、そこには相手国(日本)に対する配慮とか、友好関係の構築などについてはまるで考えてもいないようだ。

 トランプ大統領により「アメリカ・ファースト」が叫ばれてから、アメリカの自己本位な言動が些か気になっているが、かつての日中戦争をダシに中国が「中国ファースト」を言い出すのではないか、その点も気になっている。

2025年9月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6686.2025年9月2日(火) 異質な国アフガニスタンの地震に想う。

 一昨日夜アフガニスタン東部でM6の大きな地震があり、812人が死亡し、2,800人以上がケガをした。このニュースを知った時、他の国と異なるこの国の国民への支援と安全は大丈夫なのだろうかと気になった。現在タリバンが支配する途上国のアフガニスタン・イスラム共和国には、残念ながらほとんど先進国とは疎遠な外交関係にあり、外交、経済、社会活動、福祉などの分野ですぐ支援してくれる国が見つからないことである。タリバン流極右イスラム教国であるアフガニスタンは、自らの存在に支障があると思える国、組織をすべて排除、国外追放してしまったからである。国内でも頑なに女性に教育は必要ないとの意固地で封建的な考えから、女性に学校に通わせることはなく、知らない男性と話をすることも許されず、外出する時は頭から全身を覆うようなブルカを着用することを命じるほどの女性に厳しく差別のお国柄である。地震発生と同時に、諸外国が援助の手を差し伸べるのが、普通であるが、現在のアフガンにはそういうつながりのある国や組織がなく、すべて自力で対応しなければならない。アフガンの住宅は、ほとんどが木材や煉瓦造りで地震には耐えられず、恐らく崩壊した住宅に閉じ込められた住民が多くいるのではないかと懸念される。

 普通なら地震発生と同時に支援国が名乗りを上げるところだが、現時点ではどこの国からもその申し出が聞こえてこない。地震大国の日本も「甚大な被害が発生していることに深い悲しみを覚える」と林官房長官談話が発表されたに過ぎない。国連ですら国連協定に違反的な行動を取るアフガンには一定の距離を置いている状況であるが、昨日グテーレス事務総長は、✕に「アフガンの人びとと連帯している。国連のチームが動員され、被災地での支援に全力を尽くす」と投稿した案配である。

 実は、明後日あるNPOで、また16日にも市商工会議所の講演会で、現場の最前線を知らなければ真実はわからないという趣旨の話をすることになっている。その中で2000年に今回の地震発生地に近いアフガン東部とパキスタンとの国境カイバル峠近くの集落を訪れた時、その1年半後に発生した「ニューヨーク9.11同時多発テロ」を何となく予知した体験を話す予定で準備をしている。その時パキスタン・ペシャワールからカイバル峠まで45㎞の間で僅か数人の女性の姿しか見ることはなかった。そのくらいアフガンの差別主義、非人道主義は徹底していると感じたものである。アフガンには2年前にも西部地方にM6.3の大地震が発生して、1,500人の犠牲者を出している。

 大国のアメリカ、ロシア、中国を主にEUからも現時点では、援助の声が聞かれない。これは少々冷たいと感じている。むしろこういう機会を通じて、アフガン政府を他国と仲良くするための条件などを示して説得すればよいと思う。少々冷たいと感じるが、ここまで世界中から敬遠される悪い意味で「唯我独尊」国家が、もう少し心を開き、ごく当たり前の民主国家となり、明るい女性の姿が街頭で見られることを期待したいものである。

2025年9月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6685.2025年9月1日(月) 田久保伊東市長の不信任案可決

 今日は「防災の日」と言われるが、言わずと知れた1923年の今日発生した関東大震災により、一瞬にして約10万5千人もの犠牲者を生んだ災害を忘れないための「防災の日」である。また、暦の上では立春から数えて210日目に当たり「二百十日の日」と言われ、台風シーズン到来の始まりと言われている。今日は二百十日でもあるが、台風どころか小雨でさえまったく縁遠い1日となってしまった。今年の6~8月は、気象庁が統計を取り始めた1898年以降で、平年に比較して+2.36℃も高い気温最高の暑い夏となった。

 さて、今日注目されていた静岡県伊東市で定例市議会が開かれ、散々市政の停滞や混乱、及び市民に不審と不安を与えていた、田久保真紀市長に対する不信任案が全会一致で可決された。この結果10日以内に市議会を解散するか、市長が辞職、失職するかのどちらかになる。また、市長が失職した場合には、50日以内に市長選挙が行われる。

 同時にすでに百条委員会が決めていた市長に対する告発状を警察に提出した。百条委員会が告発を決めたのは、市長の出頭拒否、「卒業証書」とされる文書の提出拒否、証人尋問での証言拒否や虚偽証言などが告発に該当すると判断したからである。これは、仮に起訴されても確定までに少なくとも2年半もの時間が必要となる

 5月の市長選で初当選し就任1カ月も経つか、経たない内に田久保市長の学歴詐称問題が浮上し、以後市長は自身の地位を守ろうとする姿勢と、偽証を追求して市長の責任を問い辞職を要求している市議会との攻防が、大分エスカレートした。東洋大学法学部を卒業したとの学歴は、市長が大学を除籍されたと判明したことで、市議らは学歴詐称は公職選挙法違反に当たると追求している。その後、市長は市議会や、百条委員会などに呼ばれて質問に応えていたが、大方の関係者から納得を得られていない。

 そして、観光都市・伊東市にとって芳しくない情報として、今年半年間に伊東市を訪れた観光客が大幅に減少したことである。これらを踏まえて行き詰ったままの現状を打開するためもあって、有志市民らが市役所を訪れ、田久保市長の辞職を要求する1万158人の署名を市長に提出した。市の人口35,681人からすれば、市民の内3人強にひとりが辞職を望んでいることになる。市役所職員の下にも市民から苦情の電話やメールが寄せられ、対応に当たる職員も苦慮している。

 今伊東市にとって最大の問題は、今年度の補正予算を組む予定が、調整が済まず議案も提出出来ないことである。市内全域に亘って影響が及んで来て、その最大の責任者である市長自身の身勝手な行動と未熟さ故に市政が滞っている現状である。一応の方向は決まったが、市としては大分遅れを取った市政を今後どうやって取り戻すのか。それはすべてポスト田久保市長に掛かってくることであるが・・・。

 伊東市には「いとう子どもミライ会議」なるものがあるそうだが、これに出席した高校生が他の市の高校生から「伊東市の住民ですか?それはご愁傷さま」と言われたとぼやいていた。市長を選出する際にも、よほどその人となり、特に行政能力を見抜いて、投票する責任が有権者にはあるということを知らしめたサプライズ事件である。

2025年9月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

6684.2025年8月31日(日) 軽薄な大手新聞の記事誤報

 一昨日の本ブログに批判的に取り上げた、27日付読売新聞が報道した国会議員による公設秘書給与不正受給の誤報について、読売は当該記事の間違いにより誤解され迷惑を被った衆議院議員から強い抗議を受け、読売は謝罪したと伝えた。実際に勤務実態のない公設秘書の給与を不正に受領していた日本維新の会・参議院議員は、直ぐに党から除名され本人も昨日議員辞職した。当初秘書給与を不正受給したと間違って伝えられた同じ日本維新の会の池下卓衆議院議員は、読売から謝罪は受けたが、心情的にはとても許すことが出来ないようである。そして、当の読売は昨日の朝刊で誤報を謝罪し、その原因について経緯を細かく伝えたようだ。このように人を傷つけるような記事は、新聞社サイドとしてはくれぐれも気を付けて絶対に止めて欲しいものである。昨日も暑かったので、日没後にウォーキングがてらコンビニで読売朝刊を購入しようと思ったが、すでにコンビニには他の新聞も残念ながらほとんど残っていなかった。しかし、今朝の朝日に詐称の対象者違いに至った原因と読売編集部内の誤報の経緯について書かれていた。

 誤報につながった原因として、担当記者の思い込み、確認不足、社内のチェック機能が働かなかったことなどが挙げられている。メディアには起こり得る誤報であるが、これほど大きな間違いではなくても、新聞などにはしばしばケアレスミスを見つけることがある。私自身以前に間違いを指摘したことが何度かあるが、その都度記事執筆者を含めて居直られたものである。自分たち「プロ」が自信を持って執筆した文章に軽々しくイチャモンを付けるなと言わんばかりだった。読者から執筆した記者へ直接苦情が寄せられることが少なく、自分は正しい文章を書いているので、外から余計なことを言うなとの思い上がりが強いせいであろう。他にも、ジャーナリストはあまり現場に足を踏み込まずに想像で文を綴る傾向に走ることがあることも、私の海外の現場体験で事実として知っている。それがうわっついた記事となる。今回の誤報はその意味で「大いに」と期待したいが、少なくとも「少しでも」反省することを期待している。

 読売は今回の事件に関して社内処分を課したが、役員として処分を受けた2人の内、役員報酬・給与を2か月30%返上となった執行役員・編集局長の名前を見て、その役員が大学ゼミの友人の子息であることに少々驚いた。父親である友人も同じジャーナリストとして少なからずショックを受けているのではないだろうか。

 いずれにせよ、メディアの誤報は広く拡散されて伝えられる恐れがあるだけに、余程慎重に扱い、2度と同じ過ちを繰り返さぬようくれぐれも留意して欲しいものである。

2025年8月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com