6774.2025年11月29日(土) 戦争へ前のめりの首相、防衛費大幅増額

 高市首相、及び自民党、日本維新の会は一体何を考えているのだろうか。巨額の補正予算を組みながら、医療費を4兆円も削減し、その一方で防衛費を大幅に増やして大軍拡をやろうとしている。皆悲惨だった太平洋戦争を完全に忘れている。国会議員が全員戦後世代であることがそうさせているとしか思えない。

 高市政権は、今年度の補正予算に18兆3千億円も支出しようとしている。責任ある積極財政を謳い文句に、元々金に糸目をつける気のない首相は、いくら支出しても金は金庫に眠っているとの感覚である。毎年きちんと歳入、及び歳出を帳尻合わせして赤字予算を組まないよう、普通の組織では考えるものだが、高市早苗という空気感のない女性は、まったく赤字なんて気にしない。当初予算には、概算要求基準など予算の肥大化を防ぐ仕組みがある程度機能していたが、結局無駄だった。国家にとって国家予算は歳入と歳出をバランスよく合わせるよう歳出項目を徹底的に調整し抑えるものだが、首相はそのような重要なことを気にもせず、歳出を必要、要求額に応じて積み上げていく。国家予算作成上大切な1年間でバランスを取るプライマリー・バランス(基礎的財政収支)を気にしない。単年度の赤字にはとらわれない姿勢を示しているのだ。いずれ調整するぐらいの感覚でいる。しかし、過去の例を見ても、放漫財政の直後に帳尻を合わせ、累積赤字を減らして次年度予算を作成した例を知らない。この野放図な高市私観が、今年度の補正予算で18兆円超にまで達した大きな原因である。

 しかも、この巨額の補正予算の内訳を見て分かるのは、特に高齢者に冷淡で、働ける若者と同様の負担を強いて全体として医療費を大幅に削減することである。その反面、削除分を防衛費に回し、勝手に積み増しして、当初予算と合わせて今年度防衛費を11兆円とした。これは2027年度に達成したいと考えていた国内総生産(GDP)比2%目標を前倒しで実現することになる。この流れは、トランプ大統領に忖度して彼の希望を呑み、遠からず対GDP比の3.5%を実現しようという腹づもりである。

 高市首相の国家防衛への関心は些か異常である。恐らくGDP比3.5%への志向は強まるだろう。特に「非核3原則」にあまり関心がない印象がある。核兵器を「持たず、作らず、持ち込ませず」の3原則に首相の関わり方として、昨日石破茂前首相が、高市首相の非核3原則の見直しを検討することについて、緊急時の米軍による核持ち込みは、核抑止力のために絶対必要か、余り意味を見いだせないと否定的見解を示した。前首相が首を傾げる問題点を、高市政権下の閣僚や、自民党員らが容易に認める構図は極めて危険だと思わざるを得ない。これも高市首相に戦争体験がなく、戦争の恐ろしさが実感として分かっていないからである。

 いま首相の台湾有事の存立危機事態発言により、中国とは対立関係が深まり悪化しているが、中国は周囲を見ずに一直線に前だけを見る国だけに、よほど発言に気を付けないといつか破裂する恐れがあることが心配である。

2025年11月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com