最近あまり上演されているような話は聞かないが、かつて芝居で「唐人お吉」が人気を博していたことがある。以前から特に関心を抱いていたわけではないが、このお芝居の「唐人お吉」とはいかなる人物だろうかと興味を持った。意外だったのは、「唐人お吉」は天保12年に伊豆下田の船大工の家に生まれた実在の人物だったことである。「選択」12月号によると彼女の人生が不幸な人生だったと紹介している。しかも選りによって川に身を投じて自らの生涯を終えている。不幸の始まりは、お吉がちょうどその時代に浦賀沖に現れた軍艦を率いたペリー提督の後に、まだ日米通商条約が結ばれる前に下田の玉泉寺に滞在した初代駐日総領事タウンゼント・ハリスの侍女として雇われるようになったことである。
クリスチャンで生涯独身だったパリスの世話をしたということもあり、所謂男女の関係はなかったと思われているが、お吉は当時警戒されていた外国人(異人)の「お妾さん」と噂され、実際はそうではなかったにせよ、近所の人たちからは石を投げられたり、後ろ指をさされるような辛い生活を送っていた。「異人と交わった女」として、陰口を叩かれ、お吉をハリスの元に送り込んだ下田奉行所のお役人は、外務省で出世を果たして行く一方で、お吉は身を落としていくばかりだった。最後には乞食にまで落ちぶれ、挙句には50歳で投身自殺をして、その遺体を埋葬もしてもらえなかった。ハリスとお吉の間には旦那と妾のような関係はなかったようだが、下田の街の人たちからは「外国人のお妾さん」と言われ、外国人が嫌われていた時代だっただけにお吉の立場は随分苦しいものだったようである。残念なことにお吉を温かく保護、擁護してくれる懐の深い人たちが下田の街にはいなかったのだろう。気の毒な人生を送ってしまった。
私も唐人お吉については、名前と簡単なストーリーを知っているだけで、ほとんど知らなかったが、「選択」を読んで、少しは知るようになった。
昨日普段からお世話になっているITコンサルタントに来宅してもらい、パソコンとプリンターのチェックをしてもらい、プリンターについては大分長い間使用して以前から具合が悪く、取り換えてもらうことで新しいプリンターを持参してもらった。メーカーも別で、機種も異なるので実際試用してみたが、中々思うようには動かない。多分マスターするまでにこれから結構時間がかかりそうだ。パソコンは、デスクトップはそのままにして、チェックしてもらったのはノート・パソコンである。このブログもノートPCを使いながら18年半もの期間書き続けてきた。細かい点だが、タイプをしても文字が出ないようなケースがあり、それを直してもらったところである。
これからPC類にはまだまだお世話になるので、大事に使用していつまでも書き続けて行きたいと思っている。