4678.2020年3月4日(水) スーパー・チューズデーの結果は?

 今アメリカでは秋の大統領選挙に向けた民主党予備選が行われている。昨日その山場と見られていたスーパー・チューズデーの投開票が、14州とアメリカ領サモアで行われた。アメリカの大統領選は何度説明されても細かい点が分かり難い。14州の内代議員の数もバラバラである。その大小いる代議員をいかに多く獲得することが出来るかによって優劣が決まる。これまで4州で先行していたサンダース上院議員、バイデン前副大統領、この日から満を持して参戦したブルームバーグ前ニューヨーク市長の争いとなったが、直近の様子ではバイデン氏が8州を制し、サンダース氏は4州を抑えた。ブルームバーグ氏は少数代議員のいるサモアで勝利したに過ぎなかった。大票田のカリフォルニア州の結果が注目されていたが、ここはサンダース氏が抑えた。

 いずれの候補者も完全な勝利を収めることが出来ず、どんぐりの背比べで今後も選挙戦は継続される。この様子では民主党内が割れて、11月の大統領選ではトランプ大統領に利することになるのではないだろうか。アメリカは若い国とのイメージが定着していたが、民主党予備選で争っている候補者は、サンダース氏78歳、バイデン氏77歳、そしてブルームバーグ氏78歳で、任期終了時には80歳を超えている。いずれも後期高齢者である。わが学生時代に颯爽とデビューして強烈なイメージを残した43歳のジョン・F・ケネディ大統領が今では懐かしい。尤も現職のトランプ大統領にしても73歳である。大統領を見る限り18世紀に独立した若いアメリカ合衆国も、ついに老大国入りしてしまったということだろうか。

 民主党予備選に目が向いている間に、アメリカでもついに新型コロナウィルス感染が広がった。感染者が100人を超え死者が9人も出たことが分かった。個人的な実績ばかりを吹聴するトランプ大統領は、国境の壁を建設し移民が入らなくなったので、ウィルスも入って来ないと自画自賛していたが、何のことはない。今後アメリカ国内に新たな感染者が発症するようなことがなければ幸いなのだが・・・。

 日本では、橋本聖子・オリンピック担当大臣が参議院予算委員会で松沢成文議員の東京オリンピック開催に関する質問に応えて、「2020年内なら延期できる」と述べたことを受けて、海外主要メディアが直ちに反応して東京オリンピック延期のニュースを送った。橋本大臣は自分の意見を述べたのではなく、IOCと東京都との契約書に従って発言しただけだったのだが、大臣の発言として「延期」と受け取られたとことは少々軽率に過ぎる。以前にもその対応が大臣としての資質に欠けると言われたが、またそんな声が聞かれるのではないだろうか。

2020年3月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4677.2020年3月3日(火) 中国寄りテドロス氏のWHO事務局長は適任か?

 新型コロナウィルスの感染が、その影響も含めて益々拡大している。今日午前中に確認された国内感染者数は、クルーズ船を含めて980人となった。その内クルーズ船乗客が706人である。死者は12人(クルーズ船乗客6人を含む)である。韓国では感染者が4,812人で、28人が亡くなっている。その韓国では感染の最大の原因とされているのが、新興宗教団体「新天地イエス教会」の集会である。その教祖が、今日記者会見を行い土下座して謝罪した。韓国における土下座は極めて屈辱的なもので、数年前に訪韓した鳩山由紀夫元首相が、安易に従軍慰安婦像に向かって土下座をして国内でとかくの批判を買ったことがある。中国に次いで死者が多いイランでは、66人もの死者を出したその原因として、イスラム教会の内部の壁や柱に信者が頬擦りしてキスする習慣があり、それが感染拡大につながったとの見方がある。

 この現状下世界保健機構(WHO)のテドロス事務局長が、またも中国寄りの発言をした。中国の感染者が8万人を超えたにも拘らず、新規感染者が1月下旬以来の水準に戻った点を評価しつつ日本、韓国、イラン、イタリアの状況についてこの4カ国だけで中国以外の国々の感染者数の8割を占めて深刻な懸念があると極めて中国寄りの発言をした。テドロス局長はこの問題が騒がれだした冒頭から、中国寄りの姿勢を示していたが、どうしてこういう人物が中立であるべき地位に就くのだろう。いかに母国エチオピアが中国から経済的支援を受けているとは言え、世界的国際機関で中立を欠く発言をするようでは、WHO事務局長としてはやり過ぎだし、相応しくないのではないか。

 その他にも具体的に悪い形で影響が出てきたケースがある。日本人の海外旅行者が感染源だとして海外で嫌がらせを受けているというもので、昨日と今日の間に2件もあった。

 ひとつはパレスチナ自治区で2人の日本人女性が、「コロナ!コロナ!」と口撃されて暴行されたというものである。もうひとつはドイツ・サッカー1部リーグで「新型コロナウィルスに感染している可能性がある」として日本人観光客20人が試合中にスタジアムから追い出されたことである。

 些かパニック状態になり、皆自分のことに夢中で他者への配慮がまったく見られなくなっている。人間の性として悲しい限りである。

2020年3月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4676.2020年3月2日(月) 米軍駐留経費負担は過重過ぎないか。

 日本国内では、今新型コロナウィルス旋風に襲われ、その防止対策の話題でいっぱいであるが、アメリカでは大統領選の民主党予備選が順次開催され、その都度投票結果が知らされている。最初にブティジェッジ前サウスベンド市長がトップを取ったが、以降サンダース氏が首位を奪った。それが、29日に行われた党大会では、旗色の悪かったバイデン前大統領が黒人票を得て予備選で初勝利を収めた、と同時に4位となったブティジェッジ氏が1桁の%しか獲得できずに選挙戦から撤退することになった。明日のスーパーチューズデーに14州で行われる予備選で誰が勝つのか、行方が注目される。

 そのアメリカが、トランプ大統領の11月大統領選への実績誇示のために、外国の米軍基地経費を減額するために、米軍基地のある国々へ負担金を増額するよう求めている。日本にも当然増額を要求している。

 以前から日本の米軍駐留経費は、他国に比べて過重で国内でも批判が出ていた。しかし、安倍政権はアメリカ政府に対してカットとか、減額を申し入れていない。結果的に海外米軍基地駐留費負担を最も負わされているのが、日本ということになっている。日本の駐留経費の負担割合は74.5%で、実に約44億㌦(5千億円)にもなり防衛費予算の10%に当たる。ドイツは負担割合が32.6%で200億円弱、韓国が40%で9百億円弱である。その韓国はアメリカから負担額を5千億円支払うよう求められ、とても認められないとして昨年来話し合いがついていない。アメリカ政府は韓国との交渉が終わり次第、日本に対しても負担増額を求めてくることははっきりしている。

 自国の懐具合が良くないとして一方的に多額の駐留費を押し付けてくるのは、アメリカの驕りである。それなら基地を撤去すれば解決するではないか。

 今日本がアメリカに負担させられている駐留経費は、国家予算の0.5%にもなる。その他に多額の軍需物資を購入させられている。しかも負担の基本的考えが、かつては特例だったものからいつの間にか恒常化している。駐留米軍家族の住環境は、自衛隊員のそれに比べて遥かに良いとされている。その経費まで日本が面倒を見なければいけないとは、社会通念としてもおかしいのではないか。

 これでは、米軍が日本国内に駐留することが大きなマイナスにつながる。日本の防衛は、日本がアメリカ以外の国と協定した方が得策ではないだろうか。こうした疑問を安倍首相はトランプ大統領にはっきり主張すべきではないだろうか。また、メディアもこの点をもっと取り上げて欲しいものである。

2020年3月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4675.2020年3月1日(日) 男子マラソンで大迫選手が日本新

 3月弥生の時節がやってきた。わが家の白梅もそろそろ盛りを過ぎようとしている。午後ウォーキングで訪れた駒澤公園のただ1本の河津桜も満開だが、まもなく散りゆく運命だろう。それでも入れ替わり立ち代わり人が訪れ、カメラに収めていた。

 そんな中で明日から全国的に小中高が休校となる。子どもたちは家の中に閉じこめられて大変だろうが、保護者も大分戸惑っているようだ。われわれが子どものころとは違い、今ではほとんどの家庭が両親共稼ぎだから親の気遣いは相当なもののようだ。安倍首相の休校の要請がやや勇み足だったきらいがあり、いつものことながらそのやり方はあまり評判が良くない。

 その新型コロナウィリスであるが、ついに今日アメリカとオーストラリアでも死者が出た。後者の死者は先日までクルーザー「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船客だった。WHOの昨日の発表によると、中国の感染者は7万9千人、死者は昨日だけで47人増えて2,838人に達した。間もなく3千人である。国別に最も多いのが、中国の次に韓国の感染者3,150人、死者27人であり、次いでイタリアの感染者888人、死者21人である。これにイランの感染者388人、死者34人が次いでいる。日本では、感染者230人、死者5人となっている。

 今日行われた行事、イベントでもプロ野球のように無観客試合では何となく盛り上がらない印象である。ホームランを打っても何の反応もなく、ただ打球が観客席に飛び込んだ音だけが聴こえる。こんな味気ないことは普通あり得ない。来週初日を迎える大相撲春場所も無観客で開幕されることに決まった。接触を避けるため力水は、形だけだという。

 自粛ムードに囲まれる中で一般参加者を排除した東京マラソンが行われた。すでにオリンピック出場選手2名は内定していて、残る最後のひとりを決めるレースでもある。日本記録を更新すれば、代表に一歩近づくことになる。昨年9月のMGC(マラソン・グランドチャンピオンシップ)で3位になり、惜しくも内定とはならなかった日本記録保持者・大迫傑選手が、見事自らの日本記録を更新する2時間5分29秒で日本人トップの4位に入り、来週開催の琵琶湖マラソンでこの記録を破られない限り大迫選手が代表権を得る。いつもの東京マラソンと異なり参加者が少なく寂しい感じがしたが、大迫選手がうっぷんを晴らすようなレース展開をして自身の日本記録を破ってオリンピック代表へ近づいたのは、胸がすくパフォーマンスだった。

2020年3月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4674.2020年2月29日(土) 悲観的ではない糖尿病の検査結果

 山内クリニックへ2度目の糖尿病診療に行き、前回21日の血液検査の結果と最近の血圧と体重、更に食事療法について話を伺った。21日以来自分自身で驚いているのは、減量である。68㎏台だった体重が日に日に下がって昨日は僅か1週間程度で66.2㎏まで落ちた。医師に言われたのは、あまり無理して減量することはないということだった。ベルトの穴も一つ詰めるまでに痩せた。やはり食事のコントロールが利いているようだ。医師からは少し量が少ないと言われたほどである。3食ともカロリーと量、そしてバランスを重視して少々少な目のせいか、やや空腹感を感じている。HbA1cは、11.3から10.8にまで下がったが、まだまだ高い。血糖値も何とか490から150にまで下がったが、これとてまだ高い。それでも減少傾向にあることは喜ぶべきであり、これからも長い時間をかけて数値が収まることを期待したいと思う。

 さて、新型コロナウィルス騒動で国内外ともに大騒ぎであるが、他にちょっと気になることが2件ほどあった。

 ひとつは、楽天に対して公正取引委員会が、通信サイト「楽天市場」で一定額以上を購入すれば、送料を無料にすると公表した。しかし、楽天が送料を出店者に負担させることは、自らの強い立場を利用して弱者である出店者に過大な不利益を与えるとして公取委は緊急停止命令を出すよう東京地裁に申し出た。これについては、公取委が独禁法違反の疑いがあるとしてすでに楽天への立ち入り検査を実施したが、排除措置命令まで待ってはいられない緊急性があるとして東京地裁に申し出たものである。急速に事業を伸ばしてきた楽天には、今流行りの「ウィンウィン」の考えはなく、ただ自社さえ利益を上げられれば良いとの勝ち組の傲慢な考えがある。楽天はこのプランを来月15日に実施する意向のようだが、これを排除する誰もが納得できる常識的な結論を期待したいものである。

 もうひとつは、東京地裁で下された判決である。音楽教室で楽曲を演奏する際にも著作権料を支払う必要があるとの判決が下された。日本音楽著作権協会(JASRAC)から著作権料の支払いを求められた音楽教室事業者らが、教室内の演奏には著作権が及ばないことの確認を求めたことに対して、東京地裁は事業者側の請求を棄却した。それぞれ言い分はあると思うが、JASRAC側が主張する著作権法の「演奏権」の解釈がJASRACに有利になっている点に大きく影響されているようだ。スナックやカラオケボックスで歌う楽曲にも、その経営者が利益を得ているとして支払いを請求されている。これらの言い分が分からないわけではないが、子どもたちの音楽教室にまで著作権料の支払いを要求するのは、普通の市民感覚から考えるとどうも理解し難い。

2020年2月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4673.2020年2月28日(金) 次作品を出版社に依頼

 相変わらず、新型コロナウィルス感染拡大のニュースが世界的に拡散している。昨日の安倍首相の全国の小中高臨時休校の要請が、日ごろ図々しい首相の対応からあまり好意的に受け取られていない。千葉市長のSNS発信は厳しい内容だったし、愛知県知事のコメントもすんなり納得したものとは受け取れないものだった。そして、教育行政のトップである萩生田文科相が記者会見を行ったが、この全校臨時休校の仕掛人で安倍内閣でもとかくの噂のある人物だけに評論家諸氏には素直に受け取られていない。一番困惑しているのは、各学校関係者にとって時節柄卒業式を無事行えるかどうかという点にあるようだ。

 鈴木北海道知事は、自治体の中で最も感染者が多いことを踏まえて、今日記者会見で「道民の皆様へ」と題して新型コロナウィリス緊急事態宣言を発表し、「状況はより深刻さを増している」としたうえで、感染の拡大を防ぐためこの週末は外出を控えるよう強く要請している。

 更に昔と違って現在は共稼ぎ夫婦が多いだけに、休校となった子どものケアをどうするのか、もう少し事前に決めて公表して欲しいとの声が聞かれる。昨今評判を落している安倍首相にとっては、ウィルスによる株価への影響も気になるところであろう。今日の日経平均株価は一時1,000円を超え、昨日に比べて805円も下がった。今週5日間の下げ幅は、2,243円で2008年10月リーマン・ショック直後の2,661円に次ぐものだった。

 これらの影響を受けてディズニーランドとディズニーシーも明日から来月15日まで休園すると決めた。東日本大震災の時以来の休園だという。

 さて、今執筆中のドキュメント作品「八十冒険爺の言いたい放題」(仮題)を鎌倉に本社を置く「はるかぜ書房」に発行をお願いすることに決めて昨日社長宛に連絡を取った。それほど大きな出版社ではないが、社長の熱意と経営能力、販売力、本に対する細かい視点などに期待した。原稿はほぼ書き上げたようなものだが、まだ何度も手を入れて来月中旬過ぎに引き渡すと伝えた。同社では、著者を交えたセミナーなども横浜市鶴見の分社セミナールームで開催するほど積極的である。拙稿も販売力を高めるようなものにしたいと文章の手入れをしているところである。

2020年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4672.2020年2月27日(木) 東京高検検事長は職を辞すべき

 今日安倍首相は、新型コロナウィルスの感染拡大を防止するため来月2日から春休みまで、全国の小中高と特別支援学校を臨時休校するよう要請すると表明した。自治体の反応は様々のようだ。突然のことでもあり共働き家庭では戸惑いが見られるようで、他にも難しい問題をはらんでいる。また、検査を受けたいが保健所で受け付けられなかったというような問題も出てきた。まだまだ新たな問題が生まれてきそうな感じである。

 新型コロナウィルス感染拡大と並んで、今大きな話題となっているのは、東京高検検事長の定年延長問題である。黒川弘務・検事長が63歳の検察庁法に基づく定年を迎える正に直前になって、国家公務員法による定年制を適用され、定年延長が認められるようになった。今夏定年を迎える検事総長の後釜に滑り込むことが可能となった。

 そもそも政府は検察官の定年延長は認められないとしてきた。その政府見解をミエミエの手法で急遽変更したのはまったく理解に苦しむ。政府閣議で決済したとの説明であるが、その記録文書がなく、弁護士の資格を有する森雅子法相は口頭で決めたと、まるで些細な決済であるとの言い方である。今日読者の投書欄を読んだところこの問題に2つの疑問を指摘した法学部出身の一般男性がいる。

 ひとつは、政府は法を解釈変更して検事長の定年延長を閣議決定したが、これは国の法秩序を根底から崩すことになる。これに対して法曹関係者や法律学者から抗議の声があまり上がっていないのはおかしいというものである。もうひとつは、法律は「特別法は一般法に優先する」という法律学の原則からいえば、国家公務員法は一般法であり、特別法である検察庁法が優先するとのセオリーからすれば、検事長の定年延長が認められていない特別法である検察庁法が適用されるべきだ。つまり定年延長はおかしいとの主張である。

 私は法学部出身ではないが、この原則は骨の髄まで叩き込まれていたので、同じような疑問を感じていた。更に言うなら、黒川検事長自身はどう思っているのだろうか。法曹界のみならず、政界、国民の間にこれだけ違法ともいえる問題を提起することになった、ご自身の胸に恥じる気持ちはないのだろうか。また、法律家としてきちんと自分の責任や、信念を説明する気持ちがないのだろうか。自ら取るべき責任としては職を辞することが最善の方法だと思う。定年引き伸ばしのうえ、安倍政権によって司法の最高権威である検事総長の座に就いたとしても、行動を非難され、人間性に疑問を持たれてこれからの人生を順調に歩んで行けるとは到底思えない。

 法解釈の変更などを行った森雅子法相への不信任案が、今日衆議院本会議で否決された。

 それにしても安倍政権というのは、アウトロー的行為を冒して秩序を壊すことばかりやっているが、もういい加減にして欲しいものである。

2020年2月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4671.2020年2月26日(水) 世界で猛威を振るう新型コロナウィルス

 今日は2.26事件が起きてから早や84年になる。近年の傾向としてこのクーデター事件がメディアで取り上げられることが少なくなった。案の定今日はNHK・BSの再放送「2.26事件の全貌」以外どこのテレビ局でも関連ニュースをまったく報じていないし、新聞にも記事がない。僅かに朝日夕刊「素粒子」欄に当時の世相を反映する川柳として「ざん壕で読む妹を売る手紙」が紹介されている。新型コロナウィルスとその関連ニュースで、2.26事件は完全に吹っ飛んでしまった。

 しかし、この事件以降日本は日中戦争に突入してあの大東亜戦争に進んで行ったことを考えると、メディアはもう少し昨今の右傾化傾向を睨みながらもっと2.26事件を取り上げるべきだと思う。それが、戦前の軍国時代を反省する良い機会にもなると思う。

 ところで世を騒がせている新型コロナウィルスは、今日も多くの話題を提供した。WHOによると韓国とイタリア、中東のイランで急激に感染者が増え、それぞれ感染者は1,146人、322人、139人となり、いずれも対策に追われている。イランではスピーチした保険省次官自らが感染してしまった。ご本家の中国では、感染者は78,000人を超え、死者は2,715人となった。アルジェリアとブラジルでも感染者が出て、ついに5大陸すべてに感染者が見られることになった。

 ついては昨日日本政府は、防止に対する基本方針を明らかにした。安倍首相は今日スポーツや大規模な文化イベントも今日から2週間は延期、中止、縮小などを行うよう自粛を促した。先週開幕したばかりのサッカー・Jリーグとバスケット・ボールのBリーグは公式戦の延期を決めた。ラグビーのトップ・リーグも延期を決定した。プロ野球界はオープン戦を無観客試合にすると発表した。他のスポーツ界もそれなりの判断を下したが、まだ結論が出せないでいるのは、来月8日開幕の大相撲春場所である。

 北海道では学校関係者を含む感染者が国内最大の35人になり、加えて死者が出たこともあり、明日から1週間に亘り約1,600公立小中学校を休校とすることを公表した。気になるのは、もう始まっている大学入試である。

 経済的にも影響が出始めている。中国人旅行者を取り扱っていた旅館が経営破綻した。世界的に株式市場も下落が続いている。日経平均も大幅下落である。昨日は781円も下がり、今日は179円も下落した。景気が悪くなれば日本経済に大きな影響を与えることになる。

 さて、昨日エジプトのムバラク元大統領が91歳で亡くなった。「アラブの春」により2011年に30年間務めた大統領の座を追われ、デモ隊を大量殺害したかどで死刑を求刑され、その後終身刑に減刑された。最後は無罪となった。

 思い返すと、1981年10月6日サダト大統領が公衆の面前で殺害されたのを受けて副大統領だったムバラク氏が後を継いだ。その時偶々文部省教員海外視察団とともにアメリカのインディアナポリスを訪れていて、ホテルのテレビで事件を知り驚いたことが今でも強く印象に残っている。ムバラク大統領は晩節を汚したが、時代をリードした随分個性的な実力者だった。また世界的な大物政治家が逝ってしまった。

2020年2月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4670.2020年2月25日(火) マハティール首相辞任と国王の立場

 マレーシアのマハティール首相が辞任することになった。御年94歳である。一昨年突然首相に復帰した時、なぜ今になって再び首相に戻るのか、理由が分からなかった。1981年から22年間も首相を務め功成り名遂げて職を退いた人物が、一昨年92歳の長老にも拘らず、首相に復帰したのは何故なのだろうか。その際2年後には後継者としてアンワール元副首相に首相の座を譲ると語ったが、まだその時期は来ていない。どうも与党内に確執があり主導権争いが激化していたとの風評がある。

 マハティール首相の辞任には興味を抱いたが、それ以上に私が関心を持ったのは、首相が国王に辞表を提出したとのニュースだった。各州に国王的存在のサルタンがいるとは承知していたが、マレーシアに国王が在位しているとは寡聞にして知らなかった。取り敢えず、ネットでマレーシア国王について調べてみると、現在の第16代アブドゥラ国王は、辞任した第15代ムハンマド国王から昨年1月に王位を引き継いだばかりだった。しかも辞任したムハンマド国王は、25歳も若いミス・モスクワだったロシア人女性と結婚して業務をないがしろにして国民から非難されていたらしい。その後男児を設けた後に、妻とは離婚したとも伝えられる。どうも好い加減な国王だったようである。

 思っていた通りマレーシア国王は象徴的存在で実権がなく、万世一系でもなく1957年独立以来、5年ごとに国王が変わっている。5年の任期を終えるとマレーシア13州のうち、スルタン制度が現存する9州のスルタンの互選によって新国王が慣習的に選ばれるという。国王という名前を別の名前に変えた方が良いように思う。近代社会になっても古い伝統を引き継いで現実離れの政治を行っている国があるものである。

 さて、先日糖尿病専門医から自由が丘の土坂眼科で受診するようアドバイスをいただき、今日眼科に行って検査を受けた。検査はともかく、土坂医師にとっては文章を書くことが趣味のようで執筆に随分意欲的で、医院内に自身で執筆、発行する「院外茶話」なる1枚の新聞のような印刷物が置かれている。今日受診中に医師から最近号は、昨年上梓した共著「新世代の観光立国」の拙稿にヒントを得たと仰ったので、少々驚いた。早速拝読すると確かに拙稿の「土佐日記」「奥の細道」「大名行列」「伊勢参り」などところどころ拙稿に触れた箇所が見られる。拙稿を参考に文章を書かれ、公に訪れた患者に読んでもらえるというのは、それが例え医師の文章であっても嬉しいような気がするし、心和む感じがするものである。

2020年2月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4669.2020年2月24日(月) マイナス金利のマイナス面

 4年前にアベノミクス「3本の矢」のひとつとして導入された大胆な金融政策、つまり日銀のマイナス金利政策がサービス低下という深刻な問題をもたらすようになって来た。市中銀行が日限へ預金しても金利どころか、逆に金利を支払わなければならなくなって、銀行は預金を企業への貸付金に回すようになった。政府は日銀への国債利払いが減少してニタリとしているし、企業はこれによって助かった。結果的にマイナス金利政策は政府と企業を勝ち組にし、金融機関と家計を負け組にしていると皮肉られている。

 長引く低金利政策によって金融機関の収益は徐々に悪化し、顧客にも負担を求める動きが広がりつつある。サービスも低下した。現実に一昨年辺りから銀行窓口で不便を感じることが多くなった。例えば、現金引き出しの場合、金種に制限があり自由にならなくなったことであり、新札も枚数制限があったり、不便を感じている。それでも銀行サイドとしては、経費削減に一層務めるようで、現状で検討されているのは、口座維持費として口座維持管理料を収受するようだが、すでに始めている銀行もある。民間銀行が金利低下で収入が減少する一方で、企業への融資が緩和されて企業の負担は軽減され、政府にとっては何といっても毎年多額の利払いの減少につながっている。

 世界で最初にマイナス金利を始めたスゥエーデンでは、ローン金利低下で住宅需要が高まって不動産価格が10年間で2倍に高騰したという。結局昨年解除を決定した。ドイツの銀行では、一部で預金者との間で法廷闘争まで起きている。現状では簡単には元のような便利なサービスを回復して欲しいと願えども、銀行の苦しい経営状況もありそうそう期待は出来そうもない。

 政府はアベノミクスの成果と言いたいのだろうが、外国の例を見ると手放しではいられない。このままの状態で良いのだろうか。或いは、これからどうするのか。考えてみるべき時ではないだろうか。

 ところで、懐が軽くなった筈の政府だが、この恩恵を借金の返済に充てる気持ちはなく、財政事情は改善されない。軽くなった分はどう使われるのだろうか。

 その最大の目的は、防衛費である。2020年度の概算要求に防衛省は、過去最大の軍事費として5.3兆円を要求したのである。今年度比で648億円、1.2%増額である。これは第2次安倍政権発足以来、8年連続で前年度を上回り、6年連続で過去最大を更新している。

 なぜこれほど高額になるのだろうか。偏に安倍首相がアメリカのトランプ大統領のご機嫌を取っているからで、高額なアメリカ製軍事物資を購入しているのである。例えば、最新鋭ステルス戦闘機F35Bは、1機141億円でこれを42機購入予定である。更に116億円のF35Aを105機も購入しトランプ大統領に対する大判振る舞いである。これではいくらお金があっても足りるわけがない。

 さて、今日は暖かい。沖縄・与那国島では25℃だったという。我が家の庭の白梅も今や盛りと満開で、今日はつがいの鶯が飛んできた。残念ながら♪ホーホケキョ♪とは啼いてくれなかった。先日糖尿病と診断されてから最小でも1日5千歩を実行する覚悟を決め、今日も駒澤公園までウォーキングしたが、公園の隅に1本だけ植えてある河津桜が見事に満開で写真を撮りに訪れる人もいるくらいである。もうすぐ本格的な春がやってくるようだ。

2020年2月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com