4856.2020年8月29日(土) 朝日「素粒子」は何を考えているのか?

 黒人の暴力による死傷事件が相次いているアメリカで、昨日は黒人の差別解消を訴えたマーチン・ルーサー・キング牧師が、首都ワシントンのリンカーン記念堂前で‘I Have A Dream’と全米中に格調高いスピーチを行ってから57年が経つ。その翌年ノーベル平和賞を受賞したが、68年白人男性に射殺された。39歳だった。残念ながら、キング師の夢は今も実現する気配すら見えない。ウィスコンシン州では白人警官による黒人への銃撃に対して起きた抗議デモ隊に対して、17歳の少年が自警団と称しながら彼らに発砲して2人を死亡させた。黒人差別の根は深い。そもそも17歳の少年が拳銃を持って自警団に加わっていること自体異常である。

 アメリカで銃による殺害事件が減らないのは、市民が誰でも自己防衛のためと言って許可さえ得れば銃を所持出来るからである。銃所持を規制する法律はあるが、どうもザル法に思えて仕方がない。国会議員と銃砲製造者との結びつきが強く、多額の献金を受けた政治家が銃規制に後ろ向きだからである。黒人差別の前に銃規制を徹底すべきではないかと思う。加えてトランプ大統領には、黒人への差別感が強いように思える。人種差別が大きな国内事件となっている国は、アメリカが唯一最大と言っても好いだろう。

 ところで、昨日の朝日夕刊「素粒子」欄に次のようなコラムが掲載された。「彼女らの訴えに共鳴する」として「大坂なおみ選手、香港の周庭氏、森友改竄の赤木雅子氏」。周庭氏の長年の民主化運動に対する評価は当然であり、赤木氏の安倍政権の公文書改ざんと亡くなった夫の死の真相を明らかにすべきとの訴訟も理解出来る。だが、大坂なおみ選手の場合はどうか。実は、一昨日の本ブログに、黒人差別に抗議して全米テニスの前哨戦の準決勝まで勝ち上がりながら、テニス選手である前に自分も黒人であると抗議の姿勢を示して試合をボイコットしたことについて、それまでテニス選手としてしか見ていなかった大坂選手を見直したと書いた。確かに強いパンチとはなったが、翌日にはボイコット宣言を簡単に引っ込めて準決勝へ出場すると君子豹変してしまったのである。

 気持ちが変わった裏に一体何があったのか? 周囲のテニス関係者からの説得があったとみられているが、大砲を一発打っておきながら簡単に初志を撤回するようなら、初めからやるべきではない。世の中を甘く見ているのではないか。ボイコット宣言をした時はよくぞやったと拍手した人々も呆気に取られて、今後大坂選手の言動を信用しなくなるのではないか。

 何よりも黒人差別に対する反対デモへ共鳴する気持ちを世間へアピールした筈であった。本人にもその気持ちが強かったものと思う。しかし、一の矢に続く、二の矢が折れるというより二の矢を引っ込めるようでは、差別への反対の気持ちが本当にあるのかどうか、信用出来ない。同じように反対を叫んで試合をボイコットした野球のMJBとバスケットの NBAは試合が延期された。悪く言うなら、大坂選手は人目を意識して自分へ目が向けられることを期待していたのではないかと勘繰らざるを得ない。ブログには「彼女をテニス・オンリーの選手だと思っていたので、改めて見直した次第である」と結んだが、取り消してやはり単にテニスに長けている選手であることを再確認したとでも書き直したいと考えている。

 それにしても天下の朝日新聞は、もう少しよく考察して欲しいものである。

2020年8月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4855.2020年8月28日(金) 安倍首相、健康不安により辞任表明

 今日午後5時首相官邸で開かれた安倍晋三首相の記者会見をテレビで観ていた。この席で首相は首相の職を辞することを正式に発表した。かねてより健康不安が取りざたされ、6月に慶應病院の人間ドック検査で持病の潰瘍性大腸炎が進んでいることが分り、その後も2度検査の結果、新薬を服用するようことになったが、健康状態を維持しながら、新型コロナウィルスが猛威を振るう中で首相としての激職を務めることが難しいと判断されたようだ。

 会見では、新型コロナウィルス対策と安全保障の2点について特に言及した。国民に約束した北朝鮮拉致問題を解決出来なかったことは痛恨の極めであり、憲法改正と日ロ平和条約締結が志半ばだったことは断腸の思いだと語った。

 安倍首相が就任した2012年12月までは、首相が毎年のようにころころ変わり海外のメディアからも冷やかに見られていたが、去る24日に首相として連続最長在任日数を記録してその点は解消されたように思う。だが、長いばかりが能ではない。「一強多弱」に胡坐をかいたとの批判は免れない。

 長期政権の気の緩みであろうか、2016、17年に森友学園の国有地払い下げ、並びに加計学園岡山理科大学獣医学部新設問題を、公文書改ざん・廃棄などによって闇へ葬り去ったり、「桜を見る会」では税金を投入した首相主催のイベントに首相の後援会関係者を優先的に招待し、その招待者の中にはそれを宣伝に利用して知名度を上げる手口まであった。これらすべてに安倍首相、及び昭恵夫人が関わっていたことは明らかである。森友学園問題では、首相はもし関わっていたら首相はもちろん、議員も辞職すると国会でタンカを切ったが、職員に自殺者を出すほど疑惑を持たれた事件について、首相は説明責任を一切果たさなかった。

 首相辞任のニュースは、即座に海外へも流れ、各国とも速報として伝えていた。長期政権だっただけに知名度もあり、例えお世辞としても各国首脳も首相の手腕を評価していた。安倍首相は、各国の首脳と必ずしも相性の良くないアメリカのトランプ大統領と、意外にも最初から気が合ったようで、2人ともその点は認めている。電話会談を含めて安倍・トランプ会談は4年足らずの間に約50回持たれたというから、結果はともかく2人の親密な関係は評価出来ると思う。ただ、一筋縄では行か大幅な負担増額を求めてくることは充分予想される。

 今後安倍首相の後継者問題も新たな焦点となる。すでに石破茂元幹事長の如きは、首相候補に名乗りを上げ、早くも夜のテレビで売り込んでいた。これから当分後継者争いが過熱することだろう。

 今日日経平均株価は午前中上がっていたが、首相の辞任公表と同時に下がり始め終値は対前日で326円も下がった。

2020年8月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4854.2020年8月27日(木) 統合型リゾート(IR)カジノを中止してはどうか。

 新型コロナウィルス感染拡大が一向に収束する気配が見られない。すでに国内外でもコロナ自体の影響もさることながら、個人消費の低迷と同時に経済活動に大きな影響が表れている。そんな時に安倍政権の成長戦略の目玉でもあった統合型リゾート(IR)をめぐる動きが停滞している。これについては体裁良く言っているが、はっきり言ってカジノ、つまり賭博であり、とても国が旗を振って振興するべきものではない。幸か不幸か、現職国会議員によるIR汚職事件が立件され、更に贈収賄事件が発覚して秋元司衆議院議員は逮捕されるような体たらくである。これで一時IR推進は頓挫したように見える。元々賭博でもあり、射幸心をそそるものとして有識者の間では首を傾げられていた事業である。普通ならこれを機に評判のよろしくないこの種の事業は撤退してしまうことが望まれる。関係者は、何に拘っているのか、事業開始の時期を先延ばしにしても計画を断念する気持ちがないようである。

 コロナによる不景気で、カジノ事業者で日本進出に意欲的だったラスベガスのサンズ社が5月に撤退を表明した。環境は益々厳しくなってきたが、誘致を表明していた横浜、大阪、和歌山、長崎の4市は、例え開業が遅れようとも止める気がないようだ。これら4自治体は、金儲けだけのためにカジノ事業に執心している。地域へのモラル、教育的影響、いかがわしい人の徘徊などを行政の長はまったく考えないのだろうか。現在の環境では、例え自治体が開業を決めたとしても事業進出を図る業者が少ないと思われるが、それでも事業を進めようとしている。反社会的な事業だけに良識的な市民感情とはとても合わない筈である。どうして悪いと承知していながら、新規事業として投資しようという人間とそれをサポートする組織が蔓延るのだろうか。こんなものが、成長戦略と捉えられるのだからアベノミクスも薄っぺらだ。コロナの終息とアベノミクスの終焉とともに、マイナス面の多いカジノなんか国として止めたらどうか。

 5月アメリカのミネアポリスで白人警官が無抵抗の黒人を押さえつけ殺害した事件に続き、昨日アメリカのウィスコンシン州で白人警官が無防備の黒人に対して銃で瀕死の重傷を負わせた映像がSNSで拡散され、全米で人種差別、黒人蔑視であると強い抗議の声が上がっている。全米プロテニスの前哨戦で準決勝に勝ち進んだ日本人テニスプレーヤーの大坂なおみ選手が、今日これをボイコットして棄権すると決めた。自分はテニス選手である前に黒人であるという言い分だった。他にもMLB、NBAでもボイコットが出ている。この問題は大統領選へ向けて共和党、民主党にとっても無視出来ず、ともに刺激しないような差しさわりのない政策を主張している。大坂選手自身は、父親がハイチ出身の黒人で、母親が日本人であるとは言え、やはりアメリカでプレーしていると日本人には分からない軋轢があるのだろう。彼女をテニス・オンリーの選手だと思っていたので、改めて見直した次第である。

 今日も暑い1日だったが、午前中局地的に驟雨がやってきて、樹木にとっては嬉しいことだ。涼しい時を狙って夕方6時前にウォーキングに出かけた。そのせいかどうか、今日はこれまでで体重が最も軽い60.5㎏だった。昨年の暮れごろに比べれば10㎏も減量したことになる。私自身平素の体重の目安を61㎏と考えているので、減量はもうこのくらいで佳しとするか。

2020年8月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4853.2020年8月26日(水) 拙著の掲載写真を選別

 昨日公職選挙法違反に問われた河井克行・前法相と妻の案里参議院議員に対する初公判が東京地裁で開かれた。2人の被告は現金の授受を認めているが、あくまで昨年7月実施の参議院選挙での案里議員の買収目的ではないと無罪を主張した。統一地方選の陣中見舞いや当選祝い、寄付であるとして適法な政治活動だったと反論した。それにしても自民党本部から被告側へ常識外れの1億5千万円もの手当を配布したことは、通常の10倍であり党がらみの買収行為と受け取られても仕方があるまい。選挙で金が動くのは国選でも、地方選でも隠れ常識となっているようだが、この1億5千万円の原資はもとを糺せば、税金である。現実に「10当7落」という言葉がある。10億円なら当選圏、7億円では落選という意味らしい。

 大分昔の話だが、我々が大学受験生だった1950年代後半に「4当5落」という言葉がよく使われていた。4時間の睡眠なら大学受験で合格することが出来るが、5時間も眠るようだと合格は覚束ないと言われて流行し、当時は何かと随分使われた言葉である。これは些か極端だったし、睡眠不足に陥るとの声もあったせいだろうか、今ではほとんど使われていないようだ。

 さて、午後自由が丘駅前のカフェで出版社の鈴木氏と会い、自前の写真から拙著「八十冒険爺の言いたい放題」に使用する写真の選別を行った。書物自体はB6版で約220頁になるが、各章元に1枚の写真を入れることにして約30枚の写真を選定した。これに地図と現地紙も含めて新聞記事のコピーを挿入することにした。これから写真をセットして組版を行い、それで佳しとなれば、印刷に入る。拙著は全体に私自身の言行録であるが、基本的に私の顔写真は載せないことにしていたが、鈴木氏から最後の作者紹介欄に写真を添付した方が良いとのアドバイスをいただいたので、無難な写真コピーを加えることにした。書店店頭に並ぶのは現状では、9月末か、10月初旬になる予定である。

 ついては、表紙絵に友人の近藤總氏にデザインしてもらう計画だったが、先日取り止めることになったので、現在30代の女性イラストレーターに依頼してくれていると言っておられた。

 上梓のうえは、出版記念会の話もあったが、今年は新型コロナウィルス感染拡大の状況も考えなければいけない。昨日もゼミ仲間がやりましょうと言ってくれたが、「3密」が警戒されている中で参加者を一堂に集めることに少々抵抗があるので、小規模な個人的食事会程度で済ませようと考えている。

2020年8月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4852.2020年8月25日(火) 「インディ500」で日本人選手が優勝

 来月24日の左眼白内障手術に先立って、今日は全身検査があるということで妻とともに東京医療センターへ出かけた。普通の身体検査だと思っていたところ、ほとんど眼の検査ばかりで、血液学的、生化学的、免疫学的、微生物学的検査と心電図検査で約3時間を費やした。いつも思うことだが、やはり大病院では医療従事者を主に多くのスタッフ、新しい建物の清潔さと設備の充実などに安心感がある。それは、先日人間ドック検査を受けた慶應病院予防医療センターとて同じである。来月の手術の前にもう一度手術に当たって具体的な説明会が執刀医師から行われる。安心して手術を受けられそうだ。

 さて、昨日インディアナポリスで世界3大カーレースのひとつ、「インディ500」が新型コロナウィルスの影響により3か月遅れで開催され、日本の佐藤琢磨選手が3年ぶり2度目の優勝を飾った。カーレース・ファンには人気の「インディ500」だが、このレースの過酷さは類を見ないほどのものである。1周約4㎞のトラックを全力疾走して200周(約805㎞)する。その平均時速が360㎞前後というからその凄さが分る。

 1981年秋旧文部省海外教育事情視察団の添乗員として1か月間に亘り全国小学校の先生方を案内して、チャウシェスク政権下ルーマニアのシビウ、オーストリアのザルツブルグ、アメリカのインディアナポリスで学校訪問をした。その時、インディアナポリスの教育関係者にカーレースの舞台であるインディアナポリス・モータースピードウェイを見学させてもらったことがある。その時案内してくれた彼の地の教育関係者が、いつか「インディ500」で日本選手が優勝したら好いですねと言っておられた。あの時はまさか日本人が、このような大舞台で優勝するなんて考えられないと思っていたが、この4年間に何と2度までも優勝したことになる。

 だが、いろいろトラブルがあったようだ。3年前に日本人として佐藤選手が初めて優勝した時は、地元新聞社の記者が日本人の優勝は残念だとのツィッターを発信して、人種差別ではないかと批判を受けてその記者は勤務先から解雇された。そして今年は、激しいデッドヒートとなり、185周目で佐藤選手が再びトップに立った時点で大クラッシュが起こり、イェロー・フラッグが振られてセーフティ・カーがコースに入って先導し、そのままトップだった佐藤選手がゴールインした。このイェロー・フラッグ介入の良し悪しを巡って、現地で大分もめているようだ。日本人である佐藤選手の栄光にケチをつけているような気がしてならない。これも一種の人種差別でなければ好いが・・・。今年は無観客のレースだったが、仮に例年通り満員の観客がいたら不満が高じて大きな別のトラブルに発展していたかも知れない。「インディ500」は今年が104年目であるが、長い歴史を誇るメジャー・スポーツでありながら、どうもこういう結末のつけ方はいただけないような気がする。

2020年8月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4851.2020年8月24日(月) 渡部恒三・元衆議院副議長亡くなる。

 

 今日で2799日の歴代首相在任最長連続日数記録を更新した安倍首相が、今朝17日に続いて再検査を受けるため再び慶應病院へ入り3時間半後に病院を出た。私にとっては、毎年人間ドックを受けている同病院予防医療センターでもあり、それとなく雰囲気が窺える。病院正面のロビーフロアは、いつも朝から混雑しているが、ここ予防医療センターは建物自体も新しく、静かで落ち着いた雰囲気で混雑するようなことはない。ここでMRIや内視鏡の内臓検査などを受けたが、朝9時から午後1時半くらいまでの間、常にコンシェルジェと呼ばれているスタッフが気を遣って見守っていてくれる。

 首相の2度に亘る検査により、メディアでは健康問題と同時に、後継者問題が話題に上がってきた。毎度のことながら、自民党総裁と総理大臣を選出するための、先ずは自民党内の公明正大な選挙を前に、どうしても鵺(ヌエ)ではないかと思える二階幹事長のような人物が表舞台に出て来る。これから当分の間、後継者問題が話題をさらうことだろう。

 昨日朝渡部恒三・元衆議院副議長が老衰で亡くなられた。享年88歳だった。「黄門さま」と呼ばれた愛されるお人柄だった。渡部さんには、30年ほど前に渡部団長以下数名の衆議院議員がヨーロッパ歴訪の旅へ出かけられた時、渡航手配をすべてお任せいただいたことがある。その後しばしば議員会館へ出かけては他の議員さんの旅行もお手伝いさせてもらった。その時議員会館室で正当な航空運賃をいただいたにも拘わらず、紙袋から現金を取り出して確認しようとしたところ、秘書からそんなことはトイレの中でやって、終わったら水を流して出て来なさいと奇妙なことを言われたことが印象的だった。例え、正当であっても議員会館内では現金を見せること自体が憚られると知った。その時の秘書だった甥の佐藤雄平氏とその後ある結婚式で隣り合わせに座り、親しくお話をしたことが懐かしい。佐藤氏はその後福島県知事になられた。特別親しい人でなくても、一度でも面識を得た人が亡くなることは寂しいものだ。

 さて、今日も暑い中を銀行へ出かけた。私は銀行のカードを持っておらず、毎度通帳と登録印鑑によって現金を引き下ろしているが、低金利により銀行経営も厳しくなっているとの理由で、メガバンクのみずほ銀行が来年1月から新たに口座を開設し、紙の通帳を発行する場合は、1,100円の手数料を徴収すると発表した。他行もみずほに従い紙の通帳を発行する場合は、同じように手数料を取ることになるのだろう。最近確かに銀行のサービスは低下している。両替も希望通り扱ってくれず、預金者の希望を言えば、手数料を取られるし、新札も手数料を支払わなければならなくなった。

 経費節約のために銀行が考えていることは、預金者に通帳に替わってスマホやパソコンで見られるWEB通帳に切り替えて欲しいらしい。それでも気を遣っているのか、紙の通帳の有料化は70歳以上なら無料だそうである。スマホの普及は、今やこんなところでも当たり前のことになった。依然としてスマホを使っていない私にとっては、世間が段々窮屈になりつつある。

2020年8月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4850.2020年8月23日(日) 安倍首相、佐藤栄作元首相と並ぶ在任日数歴代タイ

 安倍晋三首相は、今日首相連続在任日数が2,798日となり、大叔父の佐藤栄作元首相に並んで歴代最長となった。明日単独トップになる。2012年に政権に復帰してから足掛け9年になる、この間5回の国政選挙で勝利して対抗馬がいなかったせいもあって「安倍一強」となり、誇らしい記録を打ち立てたように思える。しかし、取り立てて自慢できる偉大な実績はない。むしろ、いかさま師のように国民を騙して2015年に安保関連法案を成立させて、自衛隊の集団的自衛権の行使を認めて憲法解釈まで変えている。優秀とは思えない気の合う仲間と結託して政治を邪に動かしているように思えてならない。中でも副首相を務める麻生太郎財務相の如きは、首相に忖度するだけで普段から業務をさぼり何の実績も残していない。先般今年度第1四半期GDPの大幅な落ち込みを公表した際、本来なら財務相自身が説明すべき会見を西村経済再生相に委ねて当の本人はいずこかへトンズラしてしまった。財務の実態がよく分かっていないのだろう。

 安倍首相は「安倍一強」のラッキーな環境の中で、幸運にも恵まれ内閣を何とか管理運営することが出来た。だが、プライベートでは、森友・加計学園問題、「桜を見る会」疑惑の後遺症もあり、怪しげな関わり方については、未だすっきりとはしていない。健康問題では一部にガンではないかとの噂も流れ、状態は必ずしも良いわけではないようだ。この厳しい新型コロナウィルス禍の中で、もう少しリーダーシップを発揮して毅然と政治を行って欲しい。長期間政権を維持していたことだけで、主体的に誇れる実績がないのでは所詮三流総理ということではないか。

 さて、昨晩NHK番組「たけしのその時カメラは回っていた」で、戦時中のプロパガンダ放送について解説された。終戦の詔書玉音放送とともに、12月8日午前6時に最も衝撃的な開戦の臨時ラジオ・ニュースが大本営陸海軍部により発表された。ところが、「帝国陸海軍は、本8日未明、西太平洋においてアメリカ、イギリス軍と戦闘状態に入れり~」と伝えられた有名な大本営発表放送が、実は画像と音声が一致しておらず、画像は後から取り直したものだと種明かししていた。それは知らなかったが、迫力満点でこれにより国民を戦争へ引きずり込んで行った罪は大きいとむしろ腹立たしい思いでいた。

 今年終戦75年を迎えて、今まで隠されていた事実がいくつか表に出て来るようになった。その中で小学生にとって最大の悲劇とされていた沖縄から長崎へ向かった学童疎開船の対馬丸が撃沈され、乗員1,800名のうち1,500名が命を落としたのが、76年前の昨日だった。生き残った人たちもほとんどこの世を去って、真実も分かり難くなってしまった。戦争の裏面に隠れた悲しい物語である。

2020年8月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4849.2020年8月22日(土) バイデン氏はトランプ大統領に勝てるか?

 アメリカ国内で11月の大統領選へ向けて開かれた民主党全国大会が、バイデン元副大統領の大統領候補、及びハリス上院議員の副大統領候補としての指名受諾演説が行われて閉会した。これまでトランプ大統領に対してあまり厳しく批判しなかったバイデン氏が、待ってましたとばかりに「現在の大統領はあまりにも長くアメリカを暗闇で覆い、多くの怒りと恐怖と分断を産み出した」とトランプ大統領を溜まった不満をぶちまけるかのように非難した。これに対して、トランプ大統領は民主党が勝利すれば、アメリカ国民の安全は失われると強く反論している。来週開催される共和党全国大会で幾分遅れを取っているトランプ陣営は、どんな手で対抗してくるだろうか。

 さて、立秋がとっくに過ぎ残暑の時節にあるのに、まだまだ暑い。昨晩9時ごろけたたましいサイレンの音が響き、突然救急車がわが家の前で停まった。慌ただしい物音がして消防士が家の前のお宅と話をしてからサイレンを鳴らして救急車は去った。普段から格別親しくしているわけではないが、道路を隔てて真ん前のお宅でもあり、ご家族の誰かが緊急入院でもしたのではないかと気になって様子を伺いにお宅へお邪魔した。奥さんに尋ねてみたところ、昨日ご主人が熱中症にやられて緊急に病院に搬送され、点滴をしてもらってから車で迎えに行き帰宅して現在自宅で静養中ということだった。話を聞いてみると昨日は暑かったにも拘らず、ご主人は仕事中水分をほとんど取っていなかったことが熱中症になった原因らしい。弁護士で40代のご主人は、仕事に没入してつい肝心な水分補給まで気が回らなかったようだ。自らの身は自らの健康管理に委ねられていることを、お忘れないよう願っている。まずはホッとした。

 この猛暑と新型コロナウィルス感染拡大で手洗いが奨励されているが、これほど水の需要が重要視されている最中に、埼玉県川口市では来月から水道料金を25.01%も値上げすると市が公表して以来、市民団体が反対運動を行っている。同じ埼玉県川越市と所沢市では、基本料金を2か月分無料にすると発表している時にである。東京都のように昨年消費税が8%から10%に値上げされた10月からタイミングよく水道料金2%分を値上げした。大事なのはタイミングである。

 タイミングが悪いと言えば、横浜市の水道料金値上げもコロナ禍の最中に提案された。この3月に公表された案によると、来年4月から平均で現状の10~12%を値上げするというが、市民からはなぜこのコロナで混乱し、水が必要な時期に家庭へ負担を強いる値上げを行うのかと厳しい批判が寄せられている。横浜市は現在統合型リゾート事業(IR)に向けて2020年代後半の実施の構想を固めつつあるが、ラスベガスの事業者が日本での事業へ参入しないと発表したのに合わせ、市民は事業自体が賭博性があり射幸心を煽ると強く反対している。しかし、先へ進まない予定を先送りしてもカジノ実現に意欲を見せる林文子市長の前のめりの政治姿勢には、批判が強くなるばかりである。

2020年8月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4848.2020年8月21日(金) 現職国会議員が1年内に2度も逮捕されるとは・・・

 まぁ今年の夏は暑い。東京都内の今日の気温は36℃だった。全国では埼玉県鳩山町の39.4℃が最高だった。これだけ猛暑が厳しいと新型コロナウィルスもさることながら、熱中症の感染が懸念される。連日救急搬送される患者の数もこのところうなぎ登りである。昨年8月に熱中症で亡くなった人は118人だったが、今年は昨日までにすでに148人が亡くなっている。テレビでも熱中症対策に随分時間を割くようになった。そのひとつは、エアコンを充分に活用することである。夜間も28℃から29℃が適温としている。実は、私自身つい最近まで夜間は寝冷えを警戒してエアコンを使用しなかったが、あまりにも暑いので、比較的最近になって28℃に設定して休むようにしている。そして夜中にトイレへ行った時に涼しければエアコンをオフにすることにしている。これで大分楽に睡眠を取ることが出来るようになった。

 さて、性根の腐った政治家は数多くいるが、昨年12月に逮捕され自民党を離党した東京15区選出の秋元司衆議院議員のあくどい収賄行為は最近では珍しい。秋元議員はカジノを含む統合型リゾート施設(IR)汚職事件で起訴されたが、2月に保釈され議員活動を続けていた。そして昨日前述事件の贈賄側に3千万円を支払って虚偽の証言をするよう依頼したとして組織犯罪処罰法違反(証人等買収罪)容疑で逮捕された。一度逮捕された国会議員が、保釈中に再逮捕されるのは異例中の異例である。それでも、当の秋元議員は自らへかけられた疑いをすべて否定している。

 離党したとは言え、自民党議員時代に国土交通副大臣兼内閣府副大臣に就いている。安倍首相の任命責任はもとより自民党にも大きな責任があると思う。野党はもちろん、自民党内からも議員辞職を求める声が高まっている。そんな秋元疑惑に絡んで、秋元議員に擦り寄っていて秋元議員から偽証を求められた人物が、何と安倍首相の「桜を見る会」に首相後援会のバスで参加した淡路明人容疑者だったことが判った。同人は安倍首相の名を騙り消費者を騙した悪質マルチ企業「48(よつば)ホールディングス」元社長だった。以前から淡路容疑者は事業の宣伝用に安倍首相との親近感を打ち出し、詐欺をして荒稼ぎして顧客から訴えられた張本人である。「桜を見る会」が物議を醸したことから怪しいと見られていた人物であるが、その本人が今度もまた怪しげな秋元議員とつるんでいたとは二の句が告げない。

 これで分かった。最近安倍首相の健康が優れないように伝えられ、政界でも何かと話題になっているのも、この詐欺犯が首相を宣伝のダシに使い、そのうえ秋元事件にからんだことが判明したことが首相の頭を悩ませたからではないだろうか。それにしても政治家なんてごく一部の真面目な政治家を除いて、誰も彼も信用出来ないものだ。

2020年8月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4847.2020年8月20日(木) 藤井聡太棋聖、王位を獲得して最年少2冠

 今日も空は快晴で暑い。熱中症で搬送された患者数が、東京都内ではすでに昨日時点で7月の患者数を追い越した。新型コロナウィルス感染者と併せて、全国的に重症患者が増えている。

 コロナの感染拡大に伴い、このところコロナの重症患者数が増加傾向にある。感染者が最も多いのは東京都であるが、こと重症者に限ると17日時点で大阪府が東京都の2倍以上である。不思議なことは、重症者の判断基準が大阪府と東京都で異なることである。大阪では重症者であるが、東京なら重症者ではないという、こんな不条理なことが行われているとは些か呆れた。大阪府は、国の「重症者」の基準として、「集中治療室(ICU)」「人工呼吸器」「人工心肺装置(ECMO)」を使用している患者をそう判断しているが、東京都は「集中治療室」を使用した患者を「重症者」と見做していないという。厚生労働省では、4月に重症者の基準を都道府県に通知しており、基準に則って報告して欲しいと言っている。当然のことである。東京都には、「集中治療室(ICU)」にはコロナと感染症の患者が混在して分からなくなるとして独自の判断をしたようだが、それなりの理由は国にはっきり主張して、やはり全国的に統一された基準に従うべきだと思う。

 今日東京都はこれまでの報告に添えて、厚労省の定義基準に合った集中治療室(ICU)入室患者を重症者に含めて報告すると公表した。何だかすっきりしない。実は、東京都以外にも7自治体が東京都と同じ基準で報告しているという。どうしてこんな大事な数字を国と自治体で解釈が違うのだろうか。これでは、国と自治体がバラバラに調査を行っているような印象を与える。

 さて、昨日と今日の2日間、将棋「王位戦」の7番勝負第4戦が福岡市内で行われた。先月初めて「棋聖」のタイトルを獲得した18歳の藤井聡太七段が、木村一基王位をストレートで破り2つ目のタイトル「王位」を獲得して史上最年少で2冠となった。驚異的である。藤井七段は、この王位獲得により八段に昇格することになり、これも史上最年少である。史上最年少の2冠獲得は、羽生善治九段の記録を28年ぶりに、八段昇格は加藤一二三九段の記録を62年ぶりに破った偉業である。正に天才と呼ぶべき少年であるが、つくづく世の中にはずごい若者がいるものだと感慨深く思っている。

 閑話休題。藤井棋聖・王位にタイトル獲得で年齢的に追い越された、前述の羽生九段は我が家のごく近くの静かで瀟洒な2階建住宅に住んでおられる。一方、「ひふみん」こと加藤八段は、中学生時代は旧京都府木津町に住み、神武以来の天才少年と喧伝されていた。私は昭和13年の祝日・明治節生まれだが、ひふみんは昭和15年元旦に誕生された。おめでたいと言うべきだろうか、ともに祝日生まれである。その頃私は京都市立上桂中3年生だったが、新聞で1年下級生のひふみんの活躍を知る度に、同じ中学生ながら、すごい奴がいるなと感心したものである。その神武以来の天才を乗り越えた藤井少年には、最早名付ける言葉がない。

2020年8月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com