4769.2020年6月3日(水) 遺産相続の第一歩

 かねてより自分の年齢を考え、大したものではないが、死後の財産相続についてある程度整理し道筋をつけておいた方が良いと考えていた。2月ごろからある銀行と本格的に話し合いを始めてはいたが、コロナウィルス旋風のため自粛していた。それが、緊急事態解除と「東京アラート」発動の間隙を縫って、今日銀行の担当者に自宅へ来ていただき話を詰めた。長男は奈良に住み、次男は横浜に住んでいるが、これまで相続について真剣に話し合ったことはない。妻と私が亡くなった場合の2つのケースの財産分与について、銀行にはパターン化された商品があり、それに加入することにした。基本的には2人の息子に等分に相続される。各地の旧居住地の戸籍謄本取得などの手続きは銀行が代行してくれる。これで息子たちも、我々両親の死後あまり悩むこともなく無駄なく相続出来る。いずれ近いうちに息子たちとも具体的に話そうと思っている。

 さて、今夕の朝日新聞に10年前に亡くなられた民族学者・梅棹忠夫先生が著されたベストセラー書「知的生産の技術」が取り上げられている。その中で私も半世紀近く会員である「知的生産の技術研究会」(知研)についても触れられ、知研会合の写真には八木哲郎会長のお顔も見える。最近知研へはすっかりご無沙汰しているが、懐かしく感じた。定期的な旬刊誌に八木会長から寄稿を催促されているが、現在取り掛かっている拙著が一段落したら寄稿するとご返事してお待ちいただいている。梅棹先生が1969年に出版された「知的生産の技術」は、「文明の生態史観」と並んで、私の知的好奇心を刺激してくれ、今も座右の書である。

 それにしても「知的生産の技術」は、学生を中心に若者層に好まれ大ヒット書となった。増刷に増刷を重ねて実に100刷、販売は145万部だというから驚異的である。今では本の販売数が年々減少して、出版社も書店も閉店しつつある現状では、夢のような話になってしまった。あのような好奇心をそそる書物を手がかりに、勉強好きな若者が寄り集まって勉強会を開いて切磋琢磨した向上心溢れた時代は、残念ながら今では遠ざかってしまったような気がしている。

 さて、この1週間アメリカが荒れている。きっかけは27日ミネアポリスでひとりの黒人男性が、警官に拘束された際地面に頭を押さえつけられ、死亡した事件である。これが黒人蔑視と差別行為と見做され、怒った黒人たちが警察に対してデモをかけ、それが全米中に拡大したことである。これに対してトランプ大統領がいつもの通り冷静さを欠いて、デモ隊と話し合おうとの気持ちがなく彼らを排除しようとして警官隊を煽るように弾圧に向けている。首都郊外には連邦陸軍まで待機させている。ここ数日はアメリカ全土に抗議の声が広がり、一部は暴徒化して、ついに首都ワシントンでもホワイトハウスを取り巻いてデモ隊がシュプレヒコールを上げている。

 これには民主党大統領候補にほぼ決まっているバイデン前副大統領が、「我々の国を怒りと恐怖で引き裂かれた戦場へと変えた」と厳しくトランプ大統領を非難した。中国に対して民主的な自治が行われていないと厳しく批判していた大統領が、国内では自らが自治を壊している有様である。大統領就任直後から常識外れの大統領だと思っていたが、益々エスカレートしている。アメリカ国民にとっても恥ずべき大統領には、もうそろそろ愛想尽かしをしても好いのではないだろうか。

2020年6月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4768.2020年6月2日(火) 感染者再増加に対応し「東京アラート」発動

 東京都は新型コロナウィルス緊急事態宣言解除以降、感染症を乗り越えるための都独自のロードマップを作成していたが、昨日第2ステップに入った。ところが、昨日自由が丘駅近くのパチンコ店前を通ったら開店していた。パチンコ店の再開は、「3密」の可能性が高いナイトクラブやライブハウスと同じ第3ステップに位置づけられており、開業と知って完全には要請が業者には守られていないと思った。やはり事業者にとっては背に腹は変えられないのか、役所に断るまでもなく勝手にオープンしてしまったのだろう。通勤電車も混み出し、繁華街にもかなりの人出が見られるようになった。

 折も折、昨日からまた感染者が増えだし、東京都では第2波がやってくるのではないか。昨日の感染者13名の内、7名が20代だというし、感染者の4割が夜の歓楽街から出ているというから、若者らが外出自粛に我慢出来ずに夜の街へ出てうっかりコロナウィルスを吸い込んでいるイメージが読み取れる。果たして今日の感染者は19日ぶりに30人超えの34人だった。どうも怪しい傾向になってきた。

 今日小池都知事は、警戒宣言である「東京アラート」を発動すべきかどうか専門家の知恵を拝借したいと述べていたが、観戦情報の悪化の傾向がみられるとの考えから午後9時半過ぎに初めて「東京アラート」が発動された。これにより少しは都民の行動が抑えられるだろうか。感染拡大が収まることを願うばかりである。こうなると来週予定されていた第3ステップへの移行は再検討されるのではないだろうか。まだまだ窮屈な自粛生活を強いられることになりそうである。

 一方で、急に感染者が増えだして慌てている北九州市北橋市長は、クラスターが発生し第2波に襲われていると広言している。比較的感染しにくいとされていた小学校で4人、中学校で2人の生徒が感染した。

 とにかく日本中がコロナ騒動で落ち着かない。経済面でも各企業の営業利益が低下したり、赤字へ転落している。特に観光業界へのしわ寄せが顕著で航空業、観光バス行、鉄道業、ホテル業界、飲食業などが直撃を受けている。これまで東日本大震災の時を除いて、毎年営業成績が上昇する一方だった東京ディズニーランドも、2月末から3か月間休業することによって大きな痛手を被っている。TDL施設自体もさることながら付属のホテル業なども休業状態が続いており、休業がいつまで続くか分からない現状では、悲観的な観測しか見えない。1か月の休業で120億円の赤字というから、今後再開の見通しが立たない現時点では手の打ちようがないようだ。

 世界中から早期終息を待たれている新型コロナウィルスが、このままいつまでも地球上に居座り続けていられては、まさに地獄である。

 あるジャーナリストのエッセイに目を通した。このコロナ騒ぎの中で、酒と本だけが道連れだとある。正月2日に横浜に住んでいる次男家族が新年の挨拶にやってきた。久しぶりに次男と酒を飲み交わした。今日は6月2日だから、あれから5か月になるが、あの日以来ついぞアルコールを口にしていない。5か月間も酒を飲んでいないことになる。普段呑んでも大量に呑むということはなかったが、昔は仕事上の付き合いもあり、ほとんど毎日酒を飲んでいた。今では夕食時に呑まなくなったせいもあり、アルコールとはほぼおさらばしている。絶対止めたと決めたわけではなく、ムードが盛り上がるような機会があれば再び呑むことはあると思うが、アルコールとは取り敢えず縁が切れたような気がしている昨今である。

2020年6月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4767.2020年6月1日(月) 拙著上梓へ向け出版社と打ち合わせ

 次作品「八十冒険爺の言いたい放題」の出版を進めている「はるかぜ書房」鈴木雄一社長とはすでに1度お会いしているが、今日は自由が丘まで来ていただき、喫茶店で初めて具体的な打ち合わせを行った。すでに拙稿は出版社に送って、その後も5回ばかり推敲して一応最終原稿となったものについて出版社の意向を聞いた。これまで4冊上梓したが、作品の中身について注文を付けられたことは1度もない。唯一の例外らしいものは、前著「南太平洋の剛腕投手」である。出版社から頁数が多いので削って欲しいと言われ、予定していた1章・小野田寛郎元少尉と横井庄一元軍曹の2人の異なる性格上のエピソードをバッサリ削除したことがあるくらいである。ところが、鈴木社長からは、最近の若者はあまり読書をしないので彼らを読者対象にするとあまり難しい話や専門的な内容は好まれないので、良い本で売れる本にするためには、拙著目次の順序を若干入れ替え、長れを変えた方が良いし、内容的には一部省略することも勧められた。但し、内容的には、とても興味深く面白いので、何とかして売れるようにしたいというのが出版社の一念である。一応鈴木社長にはどんな具合に変えたら良いか、原案を崩すことなく次回に考えを呈示してもらうことにした。

 表紙帯に推薦文をいただいた冒険作家の椎名誠氏の写真があれば、更に良いということなので、椎名氏に写真をお借り出来るようお願いすることにした。今日は関連の写真や、新聞記事などを提供して雰囲気を更に理解して欲しいとお願いしたところである。今後のスケジュール的な点も打ち合わせしたが、出版は10月を予定している。併せて、販促についても若干打ち合わせをした。販促活動はジュンク堂池袋本店をメインにして極力書店へ平積みしてもらえるよう通うことにし、ジュンク堂で読書会を企画することも話し合った。これまでの出版社とは異なり、かなり細かく専門的な点について考えてくれているという印象である。これなら安心してお任せ出来ると意を強くした次第である。

2020年6月1日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4766.2020年5月31日(日) トランプ大統領の狂気の沙汰

 朝刊を手に取るやトップ記事「トランプ氏『WHO脱退』」の大見出しが目に入って来た。かねがねトランプ大統領は中国が当初新型コロナウィルスの感染拡大を隠蔽していたと主張していたが、その背景にWHOの中国への忖度があったと指摘し、その一方でWHOの年間予算額の1割以上を支出しているアメリカには正しい情報が伝えられず、そのためアメリカが世界最大のコロナ感染国になったとも非難していた。更に、中国が香港への国家安全法制を導入することを決定したことに対して、「香港には最早自治はない。中国は1国2制度を1国1制度に置き換えた」と批判した。

 WHOにとってはつい最近までは思っても見なかったことであるが、今年1月にWHOがパンデミック宣言をした辺りから、アメリカが中国寄りだと厳しくWHOをやり玉に挙げるようになり、2週間前にはWHOは中国の操り人形だとまで言い出し、その発言に苦慮していたようだ。実際WHOは予算の11%をアメリカに頼っており、仮にアメリカから拠出されなくなったらWHOにとっては活動を制約され、組織の信頼が揺らぐことになる。それにしてもトランプ大統領は、思いついたら直ちに行動を起こすが、周囲への影響をまったく考えない点で問題である。トランプ氏の行動には、11月の大統領選へ向けた皮算用がある。世論調査に依れば、現状では大統領選でライバルのバイデン氏の後塵を拝している。

 香港問題では、トランプ大統領はアメリカ・中国貿易の中継地となっている香港の優遇措置を見直すと語った。香港からアメリカへの輸出は約4兆2千億円あるが、その77%は中国本土から香港を経由してアメリカへ輸出されるものであり、それら輸出品はすでに中国に対する制裁関税の対象になっているようで新たな打撃とはならないようだ。加えて、現在香港にはアメリカ企業1,300社が拠点を構えていてそれら企業への負担が大きいと予想される。

 中国の香港への国家安全法制の導入は、厳しく非難されるべきであるが、その一方でトランプ大統領も「アメリカ・ファースト!トランプ・ファースト!」を声高に叫んでいるが、ステップダウンさせて、もう少し周囲への影響を考えた行動を起こさないと、アメリカも自らも世界中の笑い者になることを知るべきだ。

 朝日新聞アメリカ総局長が、「冷戦とすら呼べない米中の茶番」と言い、「人類共通の敵に結束して立ち向かう力も気概もない大国同士がいがみあう茶番劇は、陳腐な冷戦とでも呼ぶべきか」と吐き捨てている。さもありなんと思う。

2020年5月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4765.2020年5月30日(土) 国家安全法制へイギリスの鈍い反応

 中国の香港に対する「国家安全法制」が全人代で採択されたことに対して、香港では激しい反対のデモが起きているが、この一連の流れに今まで黙っていた旧宗主国のイギリスが、漸くか細い声を上げた。ただ、タイミングが遅すぎるうえに、その言い分はやや的外れである。イギリスの言わんとしているのは、イギリス海外市民の旅券を持つ香港市民のイギリスにおける在留権を拡大するというもので、現在の6か月を1年にするというものである。この旅券を持つ香港市民は、僅か30万人で、全人口750万人のうちほんの4%にしか過ぎない。

 こんな程度の中身では、中国にとっては痛くも痒くもない。イギリスは自身何のプライドも持っていないのかと情けなくなる。中国が香港に対してこれほど強硬策を行使しようというのは、香港返還に際して英中協定に盛られた「1国2制度」を無視して中国が土足に近い形で香港に押し入ろうとすることである。イギリスは中国政府にプライドも面子も潰されているのに、一言も中国政府に抗議しようとすらしなかった。中国にイギリスは完全に足元を見透かされていることに気づいていない。

 むしろ台湾の方が同朋とのシンパシーがあるせいか、遥かに強く香港市民にエールを送っている。

 悪ノリした中国は、「暴力の阻止や秩序の回復に向け、香港警察を全力で指導・支持する」と更に強硬策をエスカレートしようとする姿勢が見える。明らかに香港警察を中国公安省の強い指揮下に置く意図が窺える。

 自民党内にはこうした中国の行動に対して非難の声が上がり、延期されたままの習近平国家主席の訪日を再考すべきとの声もあり、外交部会では、「1国2制度」や「高度な自治」を中国側の一存で変更したことは由々しき事態で看過できないと批判が強まっている。野党からも批判が高まっているが、今年1月に中国共産党1党支配の中国人民政府の傍若無人の行動に、愛想を尽かして絶縁状を突き付けた日本共産党の志位和夫委員長は、次のようなツィッターを発信した。

 「中国指導部に対し、香港に対する人権侵害強化の動きを中止することを強く求める。中国は『1国2制度』の国際公約を守るべきである。自らが支持・署名した世界人権宣言、国際人権規約、ウィーン宣言など、国際的な人権保障の取り決めを真剣に履行すべきである」。

 志位委員長の中国政府への注文は至極当然である。それに引き換え、イギリス政府の間の抜けたようなのろのろした声明は、果たしてどれほど国際世論から受け入れられるだろうか。

2020年5月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4764.2020年5月29日(金) 新型コロナウィルス、油断ならない第2波

 新型コロナウィルスは今日も大きな騒ぎになっている。東京都内ではこのところ新規感染者は安定して10人以下の発症に収まっていたが、昨日は15人が、そして今日は22人の感染者が判った。この1週間は北九州市でもクラスター現象が起きている。先月30日から今月22日まではひとりもいなかった感染者が急増し、23日以降は3人、24日3人、25日6人、26日2人、27日8人、そして昨日21人と急増し、本日更に26人へ増加した。市長も記者会見でコロナウィルスが第2波に進んでいると語った。病院2か所で集団感染があったらしい。

 海外では、アメリカ、ブラジル、韓国の感染状況が注目されている。アメリカでは死者が10万人を超え、世界全体の3割を占めている。トランプ大統領は、10万人当たりの死亡率は他国に比べてそれほど高くないと強がりを言っているが、それでも死亡率は世界で9番目である。ブラジルは最近感染者が急増してその数は、アメリカに次ぎ第2位となっているが、そのスピードはアメリカを圧倒して昨日1日で日本の累計感染者数、約1万7千人を上回る2万6千人が発症した。日本へ輸入される鶏肉の内約7割がブラジルから輸入されるため、鶏肉の販売を中止した業者がある。25日には、ブラジルから羽田空港へ帰って来た日本人4人が空港検疫所で感染していることが確認された。今やブラジルは世界的にもコロナウィルスで注目を集めている。韓国では、ソウル近郊の物流センターで発生した集団感染が原因と見られ、昨日79人、今日58人で2日連続して50人を超えたことから韓国政府は、来月14日まで外出自粛を国民に要請することになった。

 さて、今日はこんなこともあった。友人の友人から今日12時40分ごろから世田谷区上空を航空自衛隊アクロバット「ブルーインパルス」が医療従事者への感謝と敬意を示すフライトがあるとメールで知らせてくれた。気にしていたところ1時前にジェット機音とともに白い雲を引いて6機のジェット機が上空を通り過ぎて行った。2周回したようだが、2度目は見損なった。今年はオリンピック関連で行われる筈だったブルーインパルスが見られなくなってしまったが、今日ひょんなことから青空の中に見ることが出来た。敢えて航空自衛隊がこうした試みを行ったのは、コロナウィルス騒ぎの中で医療従事者がご苦労されていることに対する感謝の表れであり、この種の企画としては、64年東京オリンピック開会式と6年前の国立競技場改築に伴うお別れイベントで行われて、今回が3度目である。

 それにしても緊急事態が解除され、自宅に閉じこもっていた人たちが外へ出てくるようになったようだ。今日の銀座の景色をテレビで観ていても一時期に比べて人出が多くなった。今日の感染発症者数から考えても、少々気の緩みが懸念される。再び緊急事態宣言が発令されなければ好いのだが・・・。

2020年5月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4763.2020年5月28日(木) 2次補正予算はともかく、その補填は?

 新型コロナウィルス対策として政府は、昨日今年度第2次補正予算案を閣議決定した。その額たるや、何と31兆9千億円である。第1次補正予算額が25兆7千億円で、併せて57兆円になる。これは今年度国家予算102兆円の約6割に当たる。

 この第2次補正予算を1次予算が成立してから僅か1か月で考え出したのは、コロナウィルスの影響を読み違え、トラブルが続き不満が高まったから慌てて追加したようなものだ。

 いつも気になるのは、予算編成に当たっては毎年歳出より歳入が少ないことから毎度国債を発行して借金をすることによって、累積赤字が貯まり国の財政を悪化させていることだ。これがため借りた借金をどう返済するのかを考えることなくイージーに支出を行う習癖である。国民の不満を解消することばかり気を遣い、臨時支出したらどう穴埋めするかを考えなければいけないのに、そういう地道なことを考えることをしない。

 財務省内には危機感があると思うが、政治家の圧力に黙って言いなりになっているように感じられて仕方がない。政治家には財政再建の考えはなく、その場その場で自ら都合の好いことを安易に演出しているだけだ。今回の補正予算案に予備費が10億円も計上されていることはその最たるもので、これほどの巨額を遊ばせておく神経が理解出来ない。現在の政治家をこのままのさばらせていたのでは、国は借金を積み増すばかりでいずれ破綻への道を歩むことになる。もう少し国の将来性とか、堅実な財政を真剣に考える政治家が出てこないとお先真っ暗である。情けない。

 ついては、懸念されているコロナウィルスの2次感染の兆候が一部に表れてきた。北九州市ではそれまで23日間にひとりも感染した人がいなかったが、緊急事態宣言が解除されてから、感染者が急に出て市として緊急事態を出し、折角再開した公営施設などを再び閉鎖することにした。何度か訪れたことがある小倉城もその対象となった。最近6日間で43人も感染者が判明したと思ったら、更に今日だけで21人も感染した。東京都も解除前は感染者が1桁の日が続いていたが、解除後は連日10名を超えている。やはり気が緩むのだろう。今日も駒澤公園へ出かけたが、やはりマスクを着けていない人が目立った。小池都知事がしきりに2次感染を警戒してロードマップを描き都独自の対応をする。やはりウィルスはどこにいるのか分からないものだ。

 さて、香港で反政府デモなどを取り締まる「香港国家安全法」を制定する方針が、今日中国の全人代で採択されて閉幕した。昨年来の香港立法府に対する民主化デモを懸念した中国政府が力づくで香港を抑え込もうとしている。香港で言論の自由が中国本土並みに制限され、高度な自治を認める「1国2制度」が揺らぐことになる。これに対してアメリカをはじめ、アメリカの同盟国が反発している。トランプ大統領は中国に制裁を課する案を検討中で今週末には明らかになる。これで益々米中対立が激しくなり止め処がなくなる。

 最近存在感が薄れていた元杉並区長の山田宏・自民党参議院議員が、この中国政府のやり方に反対して自民党衆参議員有志55名の反対署名簿を‘HONGKONG WATCH’に送った。

2020年5月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4762.2020年5月27日(水) 左眼視力が大分低下した。

 このところ左眼の視力が大分落ちてきた。以前から医師に言われ、自分自身でも気になっていた白内障である。昨年の今頃から何となくぼやけて見えるようになり、遠くを見ると随分霞んで見えるようになった。昨年7月に近くの眼科で診てもらった時、もう少し時間が経ってから手術をしましょうと言われて、そのまま放っておいたが、眼鏡の度数がかなり低下している。糖尿病に罹ったことを医師に告げたせいもあるが、もう少し様子を見ましょうということになっている間に、コロナウィルスによる‘STAY HOME’ムードになってしまった。妻が眼科に行った際に私の左目について話したら、このコロナ騒ぎが収まったら手術しましょうということになった。日常生活に困るほどのことはないが、右眼を覆うと景色がぼんやり見えるようになった。パソコンの画面も左眼では部分的にはほとんど見えないと言っても好い。本も読めない。幸い右眼は大分良いので、しばらくこのままで我慢するにしてもコロナ騒ぎが一段落したら検査してもらい、その結果によって左眼だけ手術をしてもらいたいと思っている。

 2月に診断された糖尿病は徐々に回復している。毎晩体重を量っているが、今日軽量したところ学生時代以来ほとんど記憶にないくらい軽くなった。何と62.2㎏である。昨年11~12月ごろには70㎏を超えることが多かったことを考えると8㎏も痩せたことになる。食事療法もあるが、毎日堅実にウォーキングを行っていることが効いているのではないかと思っている。

 今日も駒澤公園へウォーキングに行った。一昨日緊急事態宣言が全都道府県で解除されたせいで、子ども公園のロープや張り紙も撤去され、子どもたちが元気に遊んでいた。少々気になったのは、公園内外で行きかう人たちの中には、マスクを着けていない人が目についたことである。気の緩みではないだろうかと些か気になった。これから暑さが厳しくなってくると更にマスクを着けない人が増えるような気がする。こういう人たちが増えてくると、懸念されている2次感染に襲われるようになるかもしれない。それだけは何とかして避けなければいけない。

2020年5月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4761.2020年5月26日(火) 丸谷才一氏のユニークな持論

 朝日記者時代に新聞協会賞を受賞した「紀宮さま婚約内定」や、「侍従長の遺言」、「天皇家の宿題」などを著して皇室関係に詳しいジャーナリストとして知られる岩井克己氏が月刊誌「選択」に毎号「皇室の風」なる宮中取材余話を連載している。その岩井氏が今5月号に作家だった故丸谷才一氏の興味深いエピソードを紹介している。それによると、原始日本語の「ア」「イ」「ウ」「オ」の母音体系に後から加わった「エ」は、概して悪意ある侮蔑的なマイナスの意味や言葉を生んだという。「エセ」「セコイ」「ヘーコラ」「ヘナヘナ」等々に見られるように、「平成」の「ヘエセエ」には、このエ列音が4つも並ぶから平成時代には縁起のいいことはなかったという丸谷氏の特異な説を紹介している。

 丸谷氏の論稿には毎度その鋭い筆法に感銘を受けていたが、岩井氏が取り上げたその丸谷氏生前の反平成のコラムには些か驚いている。

 更に丸谷氏はエスカレートして「この数十年間で最悪の名付けは平成という年号だった。不景気、大地震、戦争とろくなことがないのはこのせいかも、と思いたくなる」とまで広言している。国内には皇太子の「人格否定」発言と皇統の危機をめぐる国論分裂、大震災と原発事故、海外には同時多発テロ、戦争、リーマン・ショックなどと打ち続く凶事に、誰も丸谷氏に反論できなかったと岩井氏は書いている。これには藤森昭一・元宮内庁長官も頭を抱えていたらしい。

 中国の年号で「平」の字が上に来るものはひとつもないという。日本でも唯一の「平治」は戦乱で翌年には改元したという。

 平成の時代も上皇夫妻の能動的象徴天皇としての活動は、昭和の戦争と向き合い、内外の現場に赴き、寄り添い、人々の上に心をくだき、祈るという形での「凶事」との苦闘でもあったと上皇夫妻の行動を評価しながら書いている。

 丸谷氏は、平仮名銀行名や地名などの珍妙な名付けへも怒りに満ちたコメントをぶつけていたが、元号については「元号のせいで凶事が続くなどと言うと、縁起をかつぐみたいで滑稽かもしれない。~早速法律を手直しして改元すべきだろう。本当のことを言えば、これを機会に年号を廃止し、西暦でゆくのが一番いい」とまで主張している。

 平仮名やカタカナを固有名詞化することは個人的には私も丸谷氏の言う通り安易にやるべきではないと思っている。放っておけば、日本語が崩れていく要因であるとも思っている。流石丸谷氏である。思い付き派やムード派に対して、ある意味で一石を投じたとも言える。

2020年5月26日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com

4760.2020年5月25日(月) 緊急事態宣言、すべて解除へ

 今日安倍首相は記者会見を行い、首都圏4都県と北海道に発せられたままの状態だった緊急事態宣言を解除すると発表した。すでに他府県は解除されているが、これにより約1か月半ぶりにすべて解除されたことになる。

 解除の条件として、直近の1週間に感染者が10万人に0.5人以下をクリアすることが求められ、北海道と神奈川県はまだクリアしていないが、感染経路不明が少ないということから足並みを揃えて解除となった。問題はこれからである。コロナウィルスが消えたわけではなく、油断すればドイツと韓国が解除して気を緩めた直後にぶりかえして2次感染を引き起こした例もある。東京都はロードマップを定め、解除を一気に緩めるのではなく、今後業種ごとに段階的に3つのステップを決めて解除の緩和を進めるという。

 都内の小中校は、6月1日から再開されるというが、学校関係者の対応は生徒が対象だけに難しいことだろう。関係者のご苦労が思いやられる。すべてが終息するのは一体いつになることだろうか。

 コロナウィルスに捕まってしまった安倍首相は運が悪かったのかもしれないが、最近の首相の言動も評価は芳しいものではない。特にモリカケ問題以降は自らの責任を感じようとも絶対に責任を取ろうとしなかったことは、モラルに反し国民を愚弄していると見られても仕方がない。今日の朝日夕刊の「素粒子」に「『ある』と言いながら取らぬ首相の責任。失政や失言を『誤解』とごまかす閣僚ら」と皮肉られている。

 これだけ違法な悪さを重ねた安倍内閣への支持率が、世論調査で急降下したのも至極当然であろう。朝日新聞の調査に依れば、直近の安倍内閣への支持率は、29%にまで下がった。1週間前の調査では33%だったから、この間にあった検察庁法改正案の提出延期、黒川弘務・東京高検検事長賭け麻雀辞職などによって一気に不信感が増幅した。

 この支持率は2012年12月第2次安倍政権発足以来、最低である。毎日新聞と社会調査研究センターの共同調査では、朝日のそれより更に悪くなっている。安倍内閣の支持率は何と27%である。4人のうちひとりしか、時の内閣を支持していないことになる。現在の安倍1強政治では、すぐには後継者が決まらないだろうが、先頭に立って自民党内に地殻変動を起こすフレッシュな後継者が表れるのを一日千秋の思いで待っている。

 さて、新型コロナウィルス旋風に煽られ、来年卒業・就職の学生たちにとって現在行っている就活が例年とは異なり、学生たちを戸惑わせている。彼らを受け入れる企業でも現時点では、未定、一時中断、非公表などがあり、企業サイドにとっても悩みがあるようだ。

 学生たちにとって人気企業が年々変わりゆくのは、ある程度理解できるが、最も安定していると見られた銀行の人気が低く、最高位である三菱UFJですら60位にやっとランクされ75位に三井住友が付いている有様である。コロナの直撃を受けている旅行業界では、2位JTB、5位HIS、22位近畿日本ツーリストなど、今風なのだろうか観光関係の人気は相変わらず高い。我々が学生時代の人気業種だった大手商社は、相変わらず上位にいる。1位伊藤忠、4位丸紅、14位三菱商事であるが、常にトップを争っていた東京海上が、100傑にも入っていない。損保・生保業界では、僅かに住友生命が96位で辛うじて100傑内に留まっている。世界のトップクラスの自動車業界も学生たちにはあまり受けが良くないようで、トヨタがやっと37位に入っているが、他のホンダ、マツダ、日産などは100位内にも入っていない。学生たちの気持ちも必ずしも正確に成長性、安定性を捉えているわけではないが、それにしても広告代理店、建設会社、テレビ局、証券会社などは栄枯盛衰?の悲惨さを感じているのではないだろうか。

2020年5月25日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com