4764.2020年5月28日(木) 2次補正予算はともかく、その補填は?

 新型コロナウィルス対策として政府は、昨日今年度第2次補正予算案を閣議決定した。その額たるや、何と31兆9千億円である。第1次補正予算額が25兆7千億円で、併せて57兆円になる。これは今年度国家予算102兆円の約6割に当たる。

 この第2次補正予算を1次予算が成立してから僅か1か月で考え出したのは、コロナウィルスの影響を読み違え、トラブルが続き不満が高まったから慌てて追加したようなものだ。

 いつも気になるのは、予算編成に当たっては毎年歳出より歳入が少ないことから毎度国債を発行して借金をすることによって、累積赤字が貯まり国の財政を悪化させていることだ。これがため借りた借金をどう返済するのかを考えることなくイージーに支出を行う習癖である。国民の不満を解消することばかり気を遣い、臨時支出したらどう穴埋めするかを考えなければいけないのに、そういう地道なことを考えることをしない。

 財務省内には危機感があると思うが、政治家の圧力に黙って言いなりになっているように感じられて仕方がない。政治家には財政再建の考えはなく、その場その場で自ら都合の好いことを安易に演出しているだけだ。今回の補正予算案に予備費が10億円も計上されていることはその最たるもので、これほどの巨額を遊ばせておく神経が理解出来ない。現在の政治家をこのままのさばらせていたのでは、国は借金を積み増すばかりでいずれ破綻への道を歩むことになる。もう少し国の将来性とか、堅実な財政を真剣に考える政治家が出てこないとお先真っ暗である。情けない。

 ついては、懸念されているコロナウィルスの2次感染の兆候が一部に表れてきた。北九州市ではそれまで23日間にひとりも感染した人がいなかったが、緊急事態宣言が解除されてから、感染者が急に出て市として緊急事態を出し、折角再開した公営施設などを再び閉鎖することにした。何度か訪れたことがある小倉城もその対象となった。最近6日間で43人も感染者が判明したと思ったら、更に今日だけで21人も感染した。東京都も解除前は感染者が1桁の日が続いていたが、解除後は連日10名を超えている。やはり気が緩むのだろう。今日も駒澤公園へ出かけたが、やはりマスクを着けていない人が目立った。小池都知事がしきりに2次感染を警戒してロードマップを描き都独自の対応をする。やはりウィルスはどこにいるのか分からないものだ。

 さて、香港で反政府デモなどを取り締まる「香港国家安全法」を制定する方針が、今日中国の全人代で採択されて閉幕した。昨年来の香港立法府に対する民主化デモを懸念した中国政府が力づくで香港を抑え込もうとしている。香港で言論の自由が中国本土並みに制限され、高度な自治を認める「1国2制度」が揺らぐことになる。これに対してアメリカをはじめ、アメリカの同盟国が反発している。トランプ大統領は中国に制裁を課する案を検討中で今週末には明らかになる。これで益々米中対立が激しくなり止め処がなくなる。

 最近存在感が薄れていた元杉並区長の山田宏・自民党参議院議員が、この中国政府のやり方に反対して自民党衆参議員有志55名の反対署名簿を‘HONGKONG WATCH’に送った。

2020年5月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com